過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」
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3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/24(金) 17:06:43.07 ID:raX+wY0oo
青年「じゃあこうしよう。俺、すぐそこのマグロナルドに勤めてるから、暇なときに食いに来て」

恵美「すぐそこ……ああ、幡ヶ谷駅前の」

彼が指差す方向にある幡ヶ谷駅の風景を思い出し、
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:07:30.64 ID:raX+wY0oo
梨香「恵美、なんか良い事あった?」

仕事――電話会社のテレアポの業務をこなしていると、
手の空いた間に隣の席からそんな声が掛ってきた。
同僚にして、目下一番の友人である梨香だ。
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:08:08.77 ID:raX+wY0oo
梨香の言う、男慣れしていないというのは本当だ。
時折職場の女性陣で雑談するとき、恋愛話で盛り上がることがあるが、
そんなとき私は場の空気に合わせて相槌を打つくらいしかできない。
私の恋愛経験はゼロと言っていい。
それは私の生い立ちに理由がある。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:08:55.46 ID:raX+wY0oo
雨はすでに上がっていた。
職場を出た私は、足早に幡ヶ谷駅目指して歩いている。
18時には職場を出られるはずだったが、終業間際にクレームが入り、
それがやたらと長引いたのだ。基本的に受けた電話を終えるまで帰ることはできない。
おかげで今の時刻は21時近く、夕食には少し遅い時間だ。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:09:26.14 ID:raX+wY0oo
恵美「あ、ごめんなさい。雑談していて怒られませんか?」

青年「別に少しくらい平気だよ」

言われてほっとする。
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:10:16.01 ID:raX+wY0oo
恵美「あの、それより傘、お返しします」

昼間借りた傘を差し出す。
ポテトのサービスに釣られて来たように思われるのは、その、色々とまずかった。

以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:10:50.54 ID:raX+wY0oo
真奥「んー……」

何か悩んでいるらしい。はしたない女と思われただろうか。
ふと見れば横から女子高生らしき店員が、あわわどうしようという顔でこちらを凝視している。
不安に苛まれながら待つと、
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:11:20.21 ID:raX+wY0oo
24時間営業の店以外は閉店し、街灯が薄暗く辺りを照らす中、自転車を押す彼と連れ立って駅に向かう。

恵美「さっきの子、可愛かったですね。彼女さんですか?」

真奥「違う違う、単にバイトの後輩だよ」
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:12:00.14 ID:raX+wY0oo
真奥「恵美はどこ住んでんだ? 職場は笹塚近くなんだよな」

恵美「ッ、え、永福町、ですけど……」

動揺した。
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:12:27.69 ID:raX+wY0oo
真奥「……っと、着いたな」

気づけば笹塚駅に着いていた。
幡ヶ谷から笹塚は徒歩で10分かそこらで着く距離だが、
彼と歩く楽しさは更にその時間を短縮させていた。
以下略



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