92: ◆.g97gKoujg[sage saga]
2013/09/04(水) 00:12:02.43 ID:++umEKco0
マリアヴェルが部屋から去った後、凉一は彼女の言葉を反芻する。
「陽光の元での……最後の思い出……大切に……」
93: ◆.g97gKoujg[sage saga]
2013/09/04(水) 00:51:40.79 ID:++umEKco0
「俺はマリアヴェル様の従者だ……俺の事は『茨木(いばらき)』と呼べ」
94: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2013/09/25(水) 00:20:40.02 ID:XLGQgLoc0
「ふむ……ならば実際にその目で見れば、何故傷が無くなっているのか理解できるだろう」
茨木はそう告げると凉一に近付いてきた。眼前に迫る異常な圧力に身動き一つ取れない、その大きな掌に右手首を掴まれた所で凉一は抵抗の声を上げた。
95: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2013/09/26(木) 21:57:13.79 ID:bVAs7jj10
大きく腫れ上がった二本の指は内出血でどす黒く変色していた。熱をもった痛みと理不尽な目に合う屈辱感からか凉一の目尻から涙が溢れてくる。
茨木は腕を緩めて凉一を解放した。
96: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2013/09/26(木) 22:03:14.93 ID:bVAs7jj10
「……そろそろか」
そう呟く茨木に凉一は何が『そろそろ』なのか尋ねようとしたところで、自分の折れた指に強い違和感がある事に気付いた。折れた指が異様に熱いーー。
97: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2013/10/22(火) 12:53:52.84 ID:i4dm5tFu0
凉一の叫び声はマリアヴェルの睡眠を妨げてしまったらしい。
「御館様、申し訳御座いません……あまりにも理解力がないもので……つい……」
98:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/22(火) 18:36:43.57 ID:79EWhW1MO
お、更新きてたのか乙乙
99: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2013/10/23(水) 12:56:03.12 ID:PBwg6R/P0
「あ、いや……そんな、頭を上げてよ。もう治っているしさ」
グーパーさせる右手をマリアヴェルに見せながら凉一は慌てた。頭を下げるマリアヴェルの向こうで茨木の冷たい炎の様に恨めしげな視線が自分に突き刺さっている。
100:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/03(日) 14:32:14.75 ID:KnCZ0YKco
待
101: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2013/11/08(金) 12:43:39.98 ID:iAk4uIRm0
「その……吸血鬼って、やっぱり信じられないよ」
凉一はどうしても納得出来なかった。そもそも人間が別の生物に変化するなんてあり得るのだろうか?
102: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2013/11/08(金) 12:50:54.10 ID:iAk4uIRm0
「私はキミを死なせたくなかった。だから『洗礼』……キミの血を吸って吸血鬼の再生力に懸けたんだ」
「……なんで?」
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