過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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254: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/04(日) 21:52:59.11 ID:lgRE4mqd0


散々騒ぎながら、私達はおばけ屋敷を踏破した。出口に着く頃には幸子の息は切れ切れで、顔も心なしかやつれたようだった。
「ぜ、全然大したコトなかったですね!」とは本人の談である。

以下略



255: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/04(日) 21:54:20.38 ID:lgRE4mqd0


「……あれに、乗りましょうよ」

「あれ?」
以下略



256: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/04(日) 21:55:05.48 ID:lgRE4mqd0


それが作り物で怖がっていた人間の口から吐かれたセリフか、という言葉は言わずに呑み込んだ。
私はまたわざとらしく頭を掻きむしりながら弱音を吐く。

以下略



257: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/04(日) 21:57:31.82 ID:lgRE4mqd0


「ふふんっ、――さんにも怖いものがあるだなんて、正直意外でしたねぇ。まさかこんなものが怖いだなんて」

「あぁ……そう、だな」
以下略



258: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/04(日) 22:01:22.10 ID:lgRE4mqd0

「あ、もしかしてあの時もビクビクしてたんですか? ボクのコトを笑ってたのに、情けないですねぇ。
 本当は足がガクガクだったんでしょう、違いますか? 違いませんよね?」


以下略



259: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/04(日) 22:03:10.17 ID:lgRE4mqd0

「あれ、どうしたんですか? ……ふふん、もしかして、出たくなりましたか?
 怖気づきましたね? 怖いんですね? ほらほら、乗りたくないならちゃんとお願いして下さいよ。
 モチロン、お断りしますけどね!」

以下略



260: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/04(日) 22:04:31.24 ID:lgRE4mqd0


「さぁな。さぁ出るぞ」


以下略



261: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/04(日) 22:05:37.93 ID:lgRE4mqd0


幸子が言い終わらないうちに、コースターは急転直下した。
下から重力が襲ってくるような感覚に、股下から脳天へ鋭い何かが体を貫いた。
凄まじい速度で下ったかと思ったら、今度は蛇のようにうねった道をコースターは突っ切り始めた。
以下略



262: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/04(日) 22:06:37.69 ID:lgRE4mqd0

「な、何ですか――さん。さっきからボクをちらちら見ているようですけど……あ、わかりましたよ!
 ボクがカワイイから見ていたんですね? 全く、こんな状況でもそんな行動を取るなんて、屈強ですね――さんは!
 ほら、遠慮なんてしな……な、なな何ですかそのシートとレインコートは」

以下略



263: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/04(日) 22:07:20.02 ID:lgRE4mqd0

「……」

「おい幸子。水凄いな?」

以下略



264: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/04(日) 22:07:56.89 ID:lgRE4mqd0

「なっ……な、何言ってるんですか! 自惚れにも程がありますよ! だ、誰が冴えない――さんなんかずっと見てるんですか!」


幸子は弁解するようにそう言ってから、恥ずかしそうに視線を私から外してしまった。
以下略



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