24: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:26:39.36 ID:EnRHzSex0
僕は、あまりの驚きに声も上がらなかった。
何度も見た顔。幼少期より、ずっと大人びて、綺麗になったと思う。
男子は一斉に笑顔になり、女子は苦々しいような表情であると見た。
25: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:27:09.17 ID:EnRHzSex0
僕たちは、教師陣の紹介を終え、教室に戻っていた。
僕のクラスの担任である先生は、威厳を撒き散らしていた。
気持ちは分からなくもない。美人が二人も増えたのだから。
26: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:27:39.48 ID:EnRHzSex0
「はい、今日はこれで終了。解散だ」
先生はいつもより張り切っている。隣の副担は面倒そう。
何のために教職員になったのだろうか。よくわからない。
27: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:28:09.56 ID:EnRHzSex0
「君なら、もっと頭のいい所に入れたと思うんだけどな」
「それもできた。けど、なんて言うか。理由があるのよ」
28: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:29:23.08 ID:EnRHzSex0
家に戻ると、やはり温厚な父と母が僕を迎えてくれた。
父は、今日は早くに仕事が終わったらしい。読書をしている。
母は、本当に楽しそうに料理を作り、僕におかえりを告げた。
29: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:29:51.00 ID:EnRHzSex0
「二十四時間」
父と母は、揃ってその言葉を反芻し、目を丸くしていた。
すぐに笑い出したが、僕の表情から、何かを察していた。
30: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:30:17.83 ID:EnRHzSex0
件名 : あなたは 幸せ です。
件名 : あなたは 幸せ です。
件名 : あなたは 幸せ です。
件名 : あなたは 幸せ です。
31: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:30:49.10 ID:EnRHzSex0
「はい」
たった二文字の無機質なメールは、さらに不安を助長させていた。
これ以上探ろうとしても、僕は、何の答えも得られない気がした。
32: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:31:15.93 ID:EnRHzSex0
あなたは 幸せ です。
33: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:31:48.00 ID:EnRHzSex0
「お前、人の話聞いてんのか。前出て、この問題解け。お前だよ」
空に瞬く星を眺めていたら、僕は副担任の授業で当てられてしまった。
数学だ。僕はあまり、数学が得意とは言えないので、困ってしまった。
34: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:32:21.99 ID:EnRHzSex0
教科書を出すのを忘れて、再び星に目を落としたところ、立たされた。
しかし、仕方がない。一瞬でも約束を破ってしまったのはいけない。
僕が反省しているのを確認すると「座っていいぞ」と言われ座った。
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