970:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/29(日) 23:30:01.46 ID:n+EZ0SdMo
<お兄さん起きてください>
971:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/29(日) 23:30:40.48 ID:n+EZ0SdMo
「私と君のママと一緒に暮らす件に関してはよく考えて欲しいな」
「そうですね。よく考えます。パパと一緒に暮らすのかあなたたちと一緒に暮らすのか」
972:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/29(日) 23:31:33.88 ID:n+EZ0SdMo
この人はクズだ。自分の大切なはずの子どもたちまで、ママとの新しい生活を始めるた
めの道具としてしか考えていない。妹ちゃんの切実なファミコンは全く実体を伴わない幻
想であり彼女の空回りに過ぎなかったのだ。
973:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/29(日) 23:32:33.11 ID:n+EZ0SdMo
<じゃあ、帰るね。兄友さんはそう言った>
974:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/29(日) 23:33:08.56 ID:n+EZ0SdMo
しばらく沈黙が続いた。
「ごめんなさい」
975:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/29(日) 23:33:37.21 ID:n+EZ0SdMo
池山さんは親身にあたしの話を聞こうとしてくれていただけではなかった。その日が近
づいてくると彼はあたしに柔らかくだけど決断を迫るようになってきた。
「私と君のママのせいで二つの家族が壊れようとしていることは理解しているつもりだ」
976:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/29(日) 23:34:28.59 ID:n+EZ0SdMo
<疑惑>
977:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/29(日) 23:35:45.37 ID:n+EZ0SdMo
「じゃあ本音では妹ちゃんの親権とか一緒に暮らすことは諦めているということですね」
「まだわからないと思っているよ。私には姫に好かれているという自信もある」
978:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/29(日) 23:38:13.22 ID:n+EZ0SdMo
一月後に結論は出たけど、その結果は散々なものだった。
お兄ちゃんは浮気して家庭を壊したママと一緒に暮らすことを冷たく拒否した。自業自
得ではあったけど、そのときのママの傷付き狼狽した姿を見るのは結構つらかった。お兄
979:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/29(日) 23:40:30.97 ID:n+EZ0SdMo
あたしが新しいマンションに引越す前日の金曜日。下校しようとしていたあたしは、校
門の前で妹ちゃんを見かけた。彼女は大きなバッグを抱えたまま寮の同室の子と抱き合っ
ていた。何をしているんだろう。あたしは何となく校門前の木陰に隠れて二人の会話を盗
み聞きした。
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