過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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2013/09/28(土) 14:02:47.28 ID:KVRRLmPoo
「おまえは彼女を傷つけたんだ」と俺は俺に向けて言ってみた。
「そしてもう二度とやり直すことはできない」
言ってしまうと後は簡単だった。同じ言葉を頭の中で何度も唱えるだけだ。
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2013/09/28(土) 14:03:29.10 ID:KVRRLmPoo
◇
「何してるの?」と彼女は言った。
直前に口にした言葉を忘れたみたいに自然な声音で。
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2013/09/28(土) 14:03:59.24 ID:KVRRLmPoo
「……ごめん。嘘かも」
彼女はそう言って肩をすくめた。俺はその言葉をうまく理解できなかった。
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2013/09/28(土) 14:04:32.89 ID:KVRRLmPoo
俺はそれ以上深くは考えずに、適当に言葉を返そうとしたけれど、思いつかなかった。
「きみに謝るべき?」
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2013/09/28(土) 14:05:28.24 ID:KVRRLmPoo
「だってそれ、いまさらなんだもん。それに、覚えてなかったのはべつにあんたの責任じゃないでしょ。
そりゃショックだったけど、だからってあんたを責めるのは違うでしょう?
そんなのは、もうわたしは一年以上前に通り過ぎたし、とっくに納得してたんだよ」
以下略
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2013/09/28(土) 14:06:42.89 ID:KVRRLmPoo
俺は枝野の顔をじっと見つめた。彼女も負けじと俺の顔を見た。でも結局、目を逸らしたのは枝野が先だった。
必要とされたかった、のだろうか、俺は。
よくわからない。そんなふうに逃げ出そうとする俺の思考を、
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2013/09/28(土) 14:07:09.35 ID:KVRRLmPoo
「中学のとき、俺のことを好きだと言ってくれる人は一人しかいなかった。
ひょっとしたら、一人いたというだけでも、十分すぎるくらい幸福なのかもしれない」
「そうだよ。存分に後悔したまえ」
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2013/09/28(土) 14:07:35.48 ID:KVRRLmPoo
「嘘だ」
「本当に。といっても、今はその内容をほとんど覚えてないけど。俺はそれからきみのことについてある程度調べた。
どんな部活に入っていて、どんな友達と付き合っているのか。調べたというより観察したという方が近いか。
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2013/09/28(土) 14:08:17.13 ID:KVRRLmPoo
「そんなに先のことまで、普通、考えないよね」
彼女は真剣な声音でそう言うと、遠くの空をじっと睨んだ。
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2013/09/28(土) 14:09:22.91 ID:KVRRLmPoo
「きみは俺にまともな人間であることを望んだと思う。
理想化されないまでも、少なくとも恥じるところのない人間であることを望んだと思う。
反対に俺は、きみに無条件の好意を望んだだろう。何をしても許してくれるような、そんな都合のいい存在であることを望んだ」
以下略
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