過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
1- 20
243:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2013/09/07(土) 22:39:13.63 ID:eVoQzYad0
現状では自分をよく思っていない者に心当たりがありすぎて、誰の仕業かを絞れない。

「だとしても、このままでは、終わらせないわぁ」

否、終わらせられない。
以下略



244:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2013/09/07(土) 22:42:45.69 ID:eVoQzYad0
「ったく、もう完全下校時刻もとっくに過ぎてるってのに。女の子が一人でこんなところにいたら危ねぇだろ」


記憶が錯綜していた。
初めて見る顔なのに、懐かしさを感じる。
以下略



245:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2013/09/07(土) 22:50:43.09 ID:eVoQzYad0
「――あぁ、もしもし。小萌先生? 今大丈夫すか?」


聞き覚えのある名が少年の口から出たことに、頭に警戒と戸惑いが等分で浮かぶ。

以下略



246:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2013/09/07(土) 23:04:05.85 ID:eVoQzYad0
昼間の件について詫びていると、すぐ横で少年が着ているトレンチコートを脱いでいるのが見えた。
一瞬良からぬ想像が浮かんだが、彼は黙ってそのコートを自分の肩にかけてくれた。
寒さで肩が震えていることに気づいたのだろう。
その重さと、まだ残っている温もりに、少しだけほっとする。

以下略



247:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2013/09/07(土) 23:13:59.80 ID:eVoQzYad0
「いや、ですから。家出少女を泊めるなんてのは激しく犯罪の香りがですね」


少年の声を右から左に聞き流しながら、少女は先ほどのやり取りを反芻していた。

以下略



248:以下、新鯖からお送りいたします[111]
2013/09/07(土) 23:21:58.55 ID:reutK01M0
若僧がぁ・・・


249:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2013/09/07(土) 23:31:35.85 ID:eVoQzYad0
「もっとちゃんとこっちに寄ったらどうなのぉ? あなたの傘なんだし」

「こんだけ濡れちまってたら、あんまり変わんねえだろ」


以下略



250:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga sage]
2013/09/07(土) 23:41:49.99 ID:eVoQzYad0
とつと場面が切り替わった。
傷口に貼りついたガーゼを剥がすように、記憶がぺりぺりと音を立てて剥がれ落ちていく。
苦しい、痛い、辛い。
傷ついたかさぶたから、新たな記憶が滲み出した。

以下略



251:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga sage]
2013/09/07(土) 23:50:44.30 ID:eVoQzYad0
「それについては現在も継続して調査中です。スポンサーの方たちにせっつかれたのか、理事会が動いて大規模な査察が入っているみたいなので」

「そう遠くないうちに判明するってことですね」

「おそらく。とはいえ、詳細がこちらまで降りてくるかは結構微妙なラインですね。何者かの作為があんなことを引き起こしたのだとすれば、ですけど」
以下略



252:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga sage]
2013/09/07(土) 23:56:42.41 ID:eVoQzYad0
「……損害賠償に発展する可能性も?」

「脅しではなく、あったと思います」

本当に。
以下略



253:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga sage]
2013/09/08(日) 00:09:59.44 ID:3H1ykXf50
「……え、治した、って」

意表を突かれて動揺したのか、小萌の目がちらりと泳いだ。

「あ、あの、食蜂ちゃん? その報告書にも書いてある通り、被験者の方たちは自然治癒したのであって」
以下略



469Res/332.46 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice