12:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 18:46:08.81 ID:bKqi92pu0
「で、幸せ者のプロデューサーさんは、なんでこんなとこで油売ってのかしら」
「……」
「喧嘩して収録ぶち壊そうが、今まで側を離れようとはしなかったじゃない」
13:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 18:47:50.11 ID:bKqi92pu0
「……」
「……」
「……」
14:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 18:48:53.47 ID:bKqi92pu0
「恋は信じるか疑うかどっちかよ、半分だけ信じるとかちょっとだけ疑うとかそんなズルいのは許されない」
「……」
「嘘ごと愛すか、真実ごと疑うか」
15:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 18:49:57.83 ID:bKqi92pu0
スタジオ内に戻ってみると、撮影はつつがなく進行していた。
一応現場をこっそりと抜け出していた身であるので
やはりこっそりと戻ってみたのだが、案の定誰もそんなことに気付きもしない。
でも貴音だけは気付いてくれたようで、俺に手を振ってくれた。
すごく嬉しいんだけれども、今は収録に集中してなきゃだめだよ。
16:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 18:51:59.14 ID:bKqi92pu0
荷物を後部座席に放り込み、運転席に乗り込む。助手席には貴音。
「普通それは違うんじゃないの」というツッコミは野暮である。
俺と貴音にとってはこれが正しいのだ。
なんとなくお互いに交わす言葉のないまま道のりの半分ほどまで差し掛かったころ
17:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 18:54:24.59 ID:bKqi92pu0
「……14時から緑が丘スタジオでドラマの収録。20時から朝日テレビで歌番組の撮影。そのあとまた緑が丘に戻ってドラマの収録だ」
「では、出迎えは」
「まあ12時ってところかな」
18:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 18:56:05.76 ID:bKqi92pu0
「貴音」
「はい」
まあそんな御託は実際どーでもいいのであって、
19:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 18:57:09.88 ID:bKqi92pu0
実際、今の貴音は非常に多忙である。
一見スケジュールに空きがあるように見えても、それは台本を読み、原稿を書くための時間に他ならない。
隙あらばちちくりあっているかのような捉えられかたをされても困るのである。
765プロと言えば今や名だたるアイドルプロダクションであり、
20:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 18:58:43.25 ID:bKqi92pu0
二連休の一日目、俺はいったいどんな強行軍に付き合わされるのかと身構えていたのだが、
意外にも午前中いっぱいはたっぷり休養を取れとのお達しであり、
待ち合わせ場所で落ち合ったのは日も沈み込むころであった。
マジックアワーというやつである。あと、なんとかが刻とも呼ばれていたはずだ。
21:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 19:00:01.50 ID:bKqi92pu0
「ただ、わたくしに付いてきて下さいませ」
「わかった」
ついにこの日まで、行き先についてヒントすら聞くことはなかった。
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