過去ログ - 晴海「秋月マキシの本を……、読まずに死ねるかぁ!!!」
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1: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 22:26:45.57 ID:sUOUBjm8o

春海和人は読書バカである。
起きている時はもちろん本を読む。
寝ている時すら夢の中で本を読む。
寝ても覚めても本を読む。
それが俺の生活であり、本能であり、生きざまだ。
それはきっとこれからも一生変わることはなく。
俺が読むのを止める時、それすなわち俺の命が終わる時だろう。

詩集も、新書も、エッセーも、その他のあらゆるジャンルも読む。
だが、やはりというかなんというか、一番俺の魂を奮い立たせるのは小説だ。
中でもマイフェイバリット作家とでもいうべき存在がいる。
“シャイニングビューティー”、秋月マキシだ。
アイドルと作家という一風変わった二足のわらじを履く若手作家。
アイドルの方はとんと疎いが、作家としての実力は超一流、若者を中心に絶大な人気を誇っている。
そんな彼女の本が放つ輝きに、俺はすぐに心を奪われた。
秋月マキシの本を読めるなら死んでもいい。
むしろ秋月マキシの本を読むために生きている。
そう言った方がいいかもしれない。

俺は死ぬまで本を読み続ける。
生涯読書バカであり続ける。
八十年もすれば寿命が来るだろう。
その時まで、俺は思う存分読書を続けられるはずだ。

……そう、思っていた。

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2: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 22:31:31.30 ID:sUOUBjm8o

八月十日。
秋月マキシの新刊の発売日だったその日、俺は強盗の現場に居合わせた。
行き付けの寂れた喫茶店「清陽」でまっずいコーヒーを飲みながら買ったばかりのその本を読んでいた俺の前で、獣のような目の男が猟銃を手に店長のじいさんを脅迫し始めたのだ。
だが店長が言うことを聞こうとしないのでその男は俺たちを人質にしようとした。
以下略



3: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 22:36:18.29 ID:sUOUBjm8o

落ちる感覚。
目を覚ますと一面虹色の世界が見えた。
なんだ、ここ。
明らかに自然界のものとは思えない発色。
以下略



4: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 22:40:17.76 ID:sUOUBjm8o

そうと決まればやることは一つ。
帰るんだ……!
秋月マキシの本への未練が形を持って目の前に現れる。
表紙を見るまでもない。
以下略



5: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 22:45:16.29 ID:sUOUBjm8o

「おーい、生きてるかー?」

誰かが俺の頬をつつく。
おいやめろ、こちとら疲れてるんだよ。
以下略



6: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 22:47:45.58 ID:sUOUBjm8o

春海『本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい』


7: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 22:51:55.08 ID:sUOUBjm8o

本が読みたい。
読みたすぎて読みたい。
読みたいけど読みたい。
俺に本は読みたい。
以下略



8: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 22:55:49.61 ID:sUOUBjm8o

そしてそいつは入ってきた瞬間のポーズから動かなくなった。

春海『……え?』

以下略



9: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 23:00:07.97 ID:sUOUBjm8o

春海『え……?』

じっと俺を見つめる男の目。
いや、サングラスしてるからよくわかんないけど。
以下略



10: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 23:05:47.27 ID:sUOUBjm8o

アフロ「先ほど申し上げました通り捨て犬ですので、里親になってくださるのなら代金は頂きません」

アフロ「大切にしてあげてください」

以下略



11: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 23:10:24.51 ID:giwpWOjUo

目を覚ます。

春海『知らない天井……どぅわぁ!?』

以下略



12: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 23:15:30.94 ID:giwpWOjUo

……は?
俺声に出してないぞ!?

大門「あー……、なんというかだな。どうやら俺たちはお前の心が読めるらしい」
以下略



13: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 23:22:50.49 ID:/QXSZGheo

バンッ

かなり広い家の中を駆け抜け、バルコニーに立つ俺たち。
せいぜい五、六階だろうと思っていた俺の予想はあっさり裏切られ、ここは軽く百数十メートルはあるマンションのそれも最上階らしかった。
以下略



14: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 23:23:52.86 ID:/QXSZGheo

しばらくバルコニーでくぅーんくぅーんと鳴いていると大門さんが現れた。

大門「大丈夫か?」

以下略



15: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 23:28:39.48 ID:VdEVRd0zo

……………………
………………
…………

以下略



16: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 23:33:35.30 ID:VdEVRd0zo

大門「まぁいい。そのことはまたゆっくり考えよう。それよりも今はお前のことだ」

俺の目をじっと見据える大門さん。

以下略



17: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 23:38:19.28 ID:Y9KH57UNo

大門「撃たれた後はどうなったんだ? どうしてそんな姿に?」

それは俺が一番知りたいけど……
とりあえず、あの後のことを話す。
以下略



18: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 23:43:16.65 ID:Y9KH57UNo

新聞には中原の写真も載っていた。
こいつが俺を……
そう考えたら憎たらしいったらねぇな。
今度会ったらギッタンギッタンにしてやる。
以下略



19: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 23:48:27.49 ID:Y9KH57UNo

大門「それで晴海、これからどうするつもりなんだ」

春海『どうするって言われてもなぁ……。ここにはいられそうにないし、どこか行けそうな場所を探すよ』

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/13(日) 23:52:50.19 ID:/BuUP5poo
期待


21: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 23:53:16.70 ID:Y9KH57UNo

無駄に長い廊下に出て、さっきマキシが俺を担いで駆け抜けた時とは別の方向へ歩く。
廊下も長いが部屋も多いな……
金持ちか。
さすが作家とアイドルを掛け持ちしてるだけはある。
以下略



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