過去ログ - 過去に書いた厨二小説晒す
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:17:44.55 ID:gLkbd9Kt0
・プロローグ

どこかで誰かの泣き声が聞こえた。
幼い私が声を上げて泣いている。

以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:18:53.69 ID:gLkbd9Kt0
・第1章

夢を見た。とても、とてもなつかしい気がする夢。
正直、どんな夢だったのかは覚えてないのだけれど。

以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:20:04.74 ID:gLkbd9Kt0
「はやせ?どうしたの?」

後ろを向いたまま動かない私に、さくらが不機げんそうに問うてくる。
それでも私は動けなかった。頭の中に次々と浮かんでくる記憶の残像。

以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:21:16.76 ID:gLkbd9Kt0
チョークが黒板に字を連ねる音。先生の声、生徒の私語。
昼休みが終わった後の教室は汗くさい。時計の進む音が心なしかいつもよりおそい。
頬づえをつき、外を眺める。どこかのクラスの体育の授業を見るのにも飽きて、すずしい風の入ってくる窓ぎわの後ろの席で私は顔を伏せた。

「……あの人」
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:22:42.10 ID:gLkbd9Kt0
『はやせちゃん』

優しい笑顔で近付いてくるあの子が子どもを喰らう化けモノに見えて、私は怖くて逃げた。
その時、彼女がどれだけ傷ついた顔をしていたかは、今でも覚えている。きっと顔に出さないよう努力していたのだろうけれど、彼女は一瞬、泣きそうな表情になった。
それでも私は彼女から離れた。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:24:32.03 ID:gLkbd9Kt0
『神厳山』

それは神のすまわっているとされる神聖な山。そこには“おばあちゃん”が住んでいる。
本当のおばあちゃんではない。昔、幼い頃あの子と一緒に迷い込んだ時出会ったその山に住んでいる人だ。
しばらく会っていなかったけれど、あの子が姿を消してからも私は度々訪れていたので多分分かってくれるだろう。
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:25:38.03 ID:gLkbd9Kt0
「……あ、わ……!」

とっさに何かにつかまろうと手を伸ばすと、何か温かいものに触れた。
こちらが握る前に手を握られ、すごい力で引っ張られる。

以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:26:22.89 ID:gLkbd9Kt0
「まさか、お前も契約者なのか!?いや、お前が……!証はどこだっ!」
「な、何言ってんですか……!契約って何……!?」
「とぼけるなっ!あいつと、あいつと契約したんだろう!?」
「だから私は何にも……!」
「そう、その子は何も知らない」
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:27:16.12 ID:gLkbd9Kt0
「その子は契約するわ、私と」

少女の口角が上がった。今朝の、ぞっとするような笑み。背筋が凍るとはまさにこのことだ。
男の人もわずかながらひるんだようだ。

以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:27:49.01 ID:gLkbd9Kt0
「あ……そうですよね」

あはは、と笑うと、今度こそ名乗る。

「夏風はやせ、です」
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:28:29.70 ID:gLkbd9Kt0
「おばあちゃん!」
「あらあら、はやせちゃん?」

おばあちゃんの細い目が微かに見開かれる。

以下略



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