過去ログ - 美穂「一期一会のアルペジオ」
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1:トリップちゃんと付いてるかな ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:40:34.89 ID:TnNgVRyo0
美穂「小日向美穂、一期一会」のセルフリメイク。加筆修正をしています。
ex14.vip2ch.com

予告しておくと元のSSよりも長くなるかと思いますが、お付き合い頂けたら嬉しいです。

小日向美穂(17) i.imgur.com

SSWiki : ss.vip2ch.com



2: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:42:25.02 ID:TnNgVRyo0
――

Life is like a box of chocolates.
You never know what you’re gonna get. By Mrs.Gump

以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/13(金) 23:42:43.58 ID:pJZZzT2DO
あの文字数がページ換算で某鈍器ノベルのSSか
あれすごい好きだったし楽しみですわ


4: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:45:03.94 ID:73ir32Ew0
例えお婆ちゃんになったとしても、その日のことは忘れないだろう。
校庭に植えられた金木犀の甘い香りが秋の訪れを感じさせた、これ以上ないぐらい爽やかで、最高の日向ぼっこ日和だった。

土曜日の授業はお昼まで。4時間目の授業が終わり、いつも通りの簡易な連絡しない帰りのSHR。

以下略



5: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:46:49.75 ID:YBaUZDNc0
「私には関係ないかな」

誰にも聞かれないようにつぶやく。本物のスカウトさんだとしても学校の言うように単なる変質者だとしても、私には逆立ちしたって縁のない話だ。
……逆立ちは未だに壁がないと出来ないけど。

以下略



6: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:48:11.51 ID:73ir32Ew0
「ねぇねぇ美穂ちゃん! 今日って忙しかったりする?」

「え?」

さっきの先生の話をぼんやり考えていると、後ろから焦った表情の友達が声をかけてきた。
以下略



7: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:49:05.04 ID:YBaUZDNc0
私の通う津田南高校には一風変わった行事がある。それがこの毎年12月に行われるクリスマスパーティー。名前通りのイベントで、全校生徒が集まってクリスマスを祝うというものだ。

「今年の開催日は……、あっ」

12月16日――。365日のうちできっと一番大切な日、私の誕生日だ。
以下略



8: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:53:20.91 ID:73ir32Ew0
「はぁ、疲れたよ……」

腕時計を見るともう14時を過ぎている。委員会は私が思っていた以上に大変なものだった。

気合を入れたにも関わらずお腹の虫は鳴いてしまうし、代理出席でこれまでの会議の内容を把握していなかったため理解が追い付かず、
以下略



9: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:55:08.58 ID:1TW+LqO90
バス停にはベンチはあるけど屋根はついていない。
春とか秋はまだ良い、だけど夏は日差しがガンガン照りつけて、雨の日はベンチが濡れてしまうので立って待たないといけなくて不評だったりする。

だけど私は木々から漏れる暖かな日差しを、体一杯に浴びることの出来るこのバス停が大好きだった。

以下略



10: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:56:44.26 ID:73ir32Ew0
――

プロデューサーの心得その1 とにかく足を使え!

「君、アイドルに興味あったりしない? え? 間に合ってる? いや、間に合ってるってどういうこと?」
以下略



11: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:59:23.92 ID:zMZ2R4gZ0
『君、アイドルプロデュースをしてみないかい?』

『はい? アイドル……なんですって?』

バイト先にやって来た眼鏡のおじさんは唐突にそう言った。なんでも新しく芸能事務所を設立するにあたって、新たにプロデューサーを雇う必要が出来たとのことだった。
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/14(土) 00:00:22.07 ID:5gxN9Pqho
久しぶりだな
前回リアルタイムで追ってたし、今回のセルフリメイクに期待してる


13: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:03:52.04 ID:JQeRQEBk0
プロデューサーとしての最初の仕事は未来のトップアイドルの原石たちをスカウトすることだった。
社長からは3ヶ条のシンプルすぎる指南書だけ渡されて、そのまま外へと放り出される。
俗に言うOJTってやつだろうか。ただ俺の場合、ロクな説明もなくいきなり社会に投げ飛ばされてしまったのだけど。

ああだこうだ嘆いても仕方ない。とにかく自分の琴線をくすぐる存在を求めて俺はひたすら声をかけまくった。
以下略



14: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:06:46.34 ID:xyEICOsu0
「町並みはあまり変わらないな。味のれん、まだあったんだ」

何年か振りに地元に帰って来たけど、学校への道は殆ど変わっておらず不思議と安心出来る。
やはり日々目まぐるしく変わっていく都会は俺に合っていないのかもしれない。

以下略



15: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:08:36.86 ID:JQeRQEBk0
第三者が見たら間違いなく通報するだろう光景。だけど今ここには彼女と俺しかいない。まるで時間が止まってしまったかのような感覚。
いや、止まってなんかない。空から揺れ落ちて来た白い羽が時の流れを主張していた。風に揺られながら羽はアクセサリーのように彼女の頭の上に落ちる。

「……この娘、可愛いな」

以下略



16: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:11:17.99 ID:g5646tB80
「すぅ……」

「え、えーっと……。どうしよう」

思ってもいなかった展開に少しドギマギしてしまう。彼女はと言うと、幸せな寝息を立てながら、俺の膝に羽のついた頭を預けている。
以下略



17: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:12:33.87 ID:g5646tB80
――

「うーん、今何時……」

ゆっくりと意識が覚醒していく。今は何分だろうか、バスはまだ来ていないかな……。
以下略



18: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:14:22.83 ID:g5646tB80
「痛い!」

「ほげっ!?」

見事顎に頭突きを一発かましてしまい、男の人は苦悶の表情を浮かべる。
以下略



19: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:16:28.55 ID:g5646tB80
私は彼に謝り倒し、彼はその全てに気にしないで良いよと言ってくれる。全力のキャッチボールを繰り返している内に、2人とも落ち着いて来ていつものペースに戻ることが出来た。

「え、えっと! 隣にす、座った時に、わ、私が倒れこんできた、ってことですか!?」

といっても私は極度のアガリ症で恥ずかしがり屋なので、普段から落ち着きがないと良く言われる。
以下略



20: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:18:58.04 ID:g5646tB80
顔を掻きながら彼は名前を聞く。どうしたんだろう?

「な、なな名前、ですか!? え、えとっ! こ、小日向……、小日向美穂です」

よくよく考えると、この時よく素直に名前を教えたものだと思う。もし彼が変質者だったならどうなっていたことか。
以下略



21: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:20:08.78 ID:g5646tB80
「えっと、小日向さん?」

「な、なんでしょうか?」

「あのさ、実は俺こういうものなんだ」
以下略



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