過去ログ - 水木聖來「…クサッ」
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:47:32.16 ID:HJFvpnSw0
外は太陽の照りつける真夏日。

こんな暑い日でも、冷房の効いた室内でのダンスレッスンは関係なく行われる。

アタシは丁度レッスンを終え、スポーツドリンクを飲みながらシャワールームへと向かっていた。
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:49:26.17 ID:HJFvpnSw0

更衣室でスウェットを脱いだアタシは、逸る気持ちを抑えられずに、自らの汗でずぶ濡れになったスウェットに顔を押し当てた。

押し当てた、のだが。

以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:50:42.90 ID:HJFvpnSw0

臭いと言うのは不思議なもので、嫌な筈のものでも、時たま心地よい気分へと誘う時がある。
今のアタシの気分は、まさにそんなものだった。

確かに嫌な臭いであり、アタシ自身、今は顔を顰めているのがわかる。
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:51:18.27 ID:HJFvpnSw0

今日は久々のオフで、アタシはわんこの散歩をしながら、太陽の陽射しを一身に浴びていた。
どうやら夏の最高気温を更新しているようで、今年一番の猛暑日になるだろう、と天気予報で言っていた。

そんな日であろうとも、わんこの散歩は欠かせない。
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:52:21.64 ID:HJFvpnSw0

公園での遊びも一段落つき、アタシとわんこは再び照り返す歩道を歩いていた。
この道を真っ直ぐ歩き、暫くすると、事務所が見えてくるはずだ。

もしpさんがいなければ、という邪な考えが頭をよぎり、アタシは事務所に寄っていくことを決意した。
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:53:30.52 ID:HJFvpnSw0

P「おー。わんこを見るのは久々だなー。元気してるかー?」

pさんは手を伸ばし、わんこの頭を撫でる。
わんこは怯えることなくそれに甘んじ、尻尾をぱたぱた振っている。
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:54:36.47 ID:HJFvpnSw0

P「実は、昨日俺の靴下が無くなってて…もしかしたら事務所内に忘れてっただけかもしれないし、ちょっと臭いで探せないか?ってなー」

冗談めいた言い方で、あの異臭を内包しているであろう靴を履いた足を向けながらpさんが言う。
たとえ冗談であったとしても、何ということを言い出すのだ、この人は。
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18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:55:07.90 ID:HJFvpnSw0

P「…これって…探してくれる、ってことか?」

聖來「わ、わかんないよ!いくらわんこでも、そんなこと…」

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19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:56:00.41 ID:HJFvpnSw0

わんこを追って辿り着いたのは、アタシ達アイドルには入る機会の少ない会議室。
わんこはその扉の横で、まるでアタシ達を待っていたかのように、お座りをして尻尾を小さく振っている。

P「…この中に、あるのか…?」
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:57:08.26 ID:HJFvpnSw0

不意に、彼女の姿が脳裏に浮かんだ。

渋谷凛。
アタシが今、事務所にいる理由の発端。
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21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:58:05.59 ID:HJFvpnSw0

そして。
アタシと、pさんを不安な気持ちにさせる要因は、もう1つあった。

もし、靴下を持ち出した人間が判明したとして…一体、どんな反応をしたらいいのか。
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