1:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 01:50:06.90 ID:KbBLsyHV0
このssは モバP「ダブルクリック!!」
(ex14.vip2ch.com)
の続きとなっております。
内容的にご気分を損なわれる方もいると思いますので、読む際はご注意ください。
ひっそり投下していきます。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 01:52:41.85 ID:KbBLsyHV0
うっすらと積もり始めた雪の中に、真紅の花が咲き乱れていた。
咲かせているのは藤原肇。咲かせたのは道明寺歌鈴。
3:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 01:55:00.62 ID:KbBLsyHV0
「俺の部屋から出て行った後、調べたのか」
「………」
4:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 01:57:25.22 ID:KbBLsyHV0
俺の前から消えたあの日と全く同じ風貌の歌鈴が、目の前に立っている。
あえて違う点を挙げるとすれば、手にした刃物と返り血で赤く染まった服装か。
5:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 01:59:29.80 ID:KbBLsyHV0
それでも、俺は歌鈴を捨てたんだから。
「肇、大丈夫か?」
6:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:01:13.26 ID:KbBLsyHV0
「すぐに救急隊の人が来てくれるからな」
「………は…ぃ………。ゴホッ」
7:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:02:50.16 ID:KbBLsyHV0
何もしてこないのであれば、歌鈴に構っている暇なんて無かった。
肇の呼吸は次第に弱まっているし、俺に救いを求めるみたいに繋がった手からは、人らしい温もりと握り返す力を感じさせない。
8:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:04:44.85 ID:KbBLsyHV0
歌鈴に背を向け、肇を労わる。
背を向けていて、歌鈴の見ているものなんて全く分からない筈なのに、歌鈴は俺を見つめ続けていると断言できる。
9:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:06:27.37 ID:KbBLsyHV0
一分一秒が永遠の様に感じた三人の空間は唐突に破られた。
10:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:08:34.74 ID:KbBLsyHV0
搬送される肇に付き添うために、その場を離れようとした。
その時、初めて後ろを振り返り、歌鈴を視界に入れた。
11:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:10:36.31 ID:KbBLsyHV0
両腕を拘束されながら、歌鈴は引き起こされた。
特に抵抗の素振りも、歌鈴は見せない。
12:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:12:54.55 ID:KbBLsyHV0
歌鈴はそのまま連れて行かれた。
大衆の視線の真ん中を、罪と言うモノに物怖じせず堂々と歩いているように見える。
13:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:14:50.41 ID:KbBLsyHV0
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14:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:16:53.47 ID:KbBLsyHV0
事務所のアイドルが被害にあった事件だ。
当然、俺も御咎めなしではいられなかった。
15:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:18:28.49 ID:KbBLsyHV0
常々思っていたが、あの事務員はいったい何者なんだか…。
16:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:20:29.25 ID:KbBLsyHV0
いつも虚ろな眼差しで、なんの言葉も発することもなく、ただ座っているだけだと。
食事なんかにも手を付けず、殴ろうが叩こうが、糸の切れた操り人形みたいに力なくそこに居るだけだという。
17:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:22:24.14 ID:KbBLsyHV0
………肇は、命には別条はないらしい。
ただ、肺に達した傷は深く、完治するまでは呼吸器無しでは生きられない体になってしまった。
18:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:24:49.14 ID:KbBLsyHV0
このまま肇が目を覚まさなかったら、俺はどうなってしまうんだろうな。
意識が戻らないって意味だけでなく、もし、このまま生涯に幕を引くことになったら。
19:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/01/26(日) 02:24:49.32 ID:qXgGY2hn0
ああ、あのクズPの続きか
20:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:27:10.41 ID:KbBLsyHV0
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肇が眠り続けているって言っても、それは些細なことでしかない。
21:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:28:53.77 ID:KbBLsyHV0
正直、辞めようと思った。
でももし、ここで俺がこの仕事を辞めてしまったら、肇が再起した時にお前の居場所がなくなってしまう。
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