1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/20(金) 23:05:37.43 ID:e5IvpnBoo
桃華「なんですの。帰って来て突然」
P「最近じめじめしてるから気分転換だよ」
幸子「いつやるんですか?」
P「今日だよ。今からだよ。お前達もう用事ないだろ?
ちひろさんもいないしね。今日やろう。見つかると色々言われる。今日やろう。
そうしよう」
みく「でもみくたち三人とPチャンしかいないにゃ。小梅チャンとか呼ばないの?」
P「小梅はダメだ。喜ぶが怖がってくれない。よくない。その分お前らは怖がってくれるからな」
幸子「あ、ボクは……」
P「ようし。準備するぞ。部屋は仮眠室を使おう」
桃華「本当にやりますの?」
P「ああ、やるぞ。今日は泊まっていけ。親御さんには連絡しておこう」ピポパ
幸子「本気なんですか!」
みく「諦めるにゃ。Pチャンの気まぐれは今に始まったことじゃないにゃ」
幸子「うぅ……」
P「連絡は済んだぞ。さぁ仮眠室に移動だ」ゴソゴソ
みく「何やってるにゃ?」
P「雰囲気作りのアイテムを用意してるんだよ。
先に行っててくれ。すぐに準備していく」
みく「わかったにゃ」
桃華「それにしても本当に急ですわね」
みく「大方どこかで怖い話でも聞いてきたんでしょ」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/20(金) 23:06:28.86 ID:e5IvpnBoo
幸子「ヒィ!」
みく「きゃっ、どうしたの!」
幸子「今! 布団が!」
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/20(金) 23:07:16.11 ID:e5IvpnBoo
裕子「あっ! なんですかそのお菓子とかジュースとかは! なにかするんですか!」
桃華「Pちゃまが……」
裕子「おっと言わないでください。当てますから! むむむ……」
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2014/06/20(金) 23:07:43.41 ID:e5IvpnBoo
幸子「ヒィ!」
みく「幸子チャン、手握る?」
幸子「かかかかかかかカワイイボクが」
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/20(金) 23:08:10.13 ID:e5IvpnBoo
P「話を一つ。とある一人暮らしの独身惰性の話。
その男性は非常に多忙で家では睡眠を取るぐらいしかしていなかった。
そんな忙殺されるような生活を送っていたある日、一日だけ休暇を取る事が出来た。とは
言っても仕事漬けの日々だったため休日に何をしていいものかわからず仕方なく仕舞っ
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2014/06/20(金) 23:08:39.17 ID:e5IvpnBoo
幸子「」
桃華「け、結構怖いですわね」
裕子「テレポートがあればベッドの下に行かずに済んだものの……」
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2014/06/20(金) 23:09:18.24 ID:e5IvpnBoo
P「話を一つ。心霊スポットのトンネルの話。
ある夏のこと。大学生の青年が仲間達と夏の計画を立てていた。旅行。花火。海。山。
候補は色々あるがなかなか決まらず、計画は難航していた。そのとき、仲間の一人がこう言った。
「肝試しってどうだ?」
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2014/06/20(金) 23:09:48.60 ID:e5IvpnBoo
幸子「」
裕子「さいきっく……ですか」
みく「深刻そうな顔で何言ってるにゃ」
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2014/06/20(金) 23:10:33.39 ID:e5IvpnBoo
P「怪談は怖くないと意味ないのだが……仕方ない。
話を一つ。アメリカの都市伝説の話。
時は遡ること1931年のこと。
当時、敵機を発見するために用いられていたレーダーは「船体が発する、磁気に反応する」
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2014/06/20(金) 23:11:22.84 ID:e5IvpnBoo
裕子「これはテレポートですねぇ……」
幸子「まぁ確かにサイキックですけど……」
みく「失敗してるにゃ」
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2014/06/20(金) 23:11:49.22 ID:e5IvpnBoo
P「でも怪談っぽくないからダメだな。もっと怖いのにしよう。
話を一つ。山のペンションでの話。
ある山に友人達と旅行しにいった男性がいた。予約した宿は山の中にあるペンション型の宿泊施設で
水道ガス電気は通ってるが、食事などは自炊するというものだった。しかしいざ受付に行ってみると
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2014/06/20(金) 23:12:15.23 ID:e5IvpnBoo
「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」
「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」
「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」
「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」
「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/20(金) 23:12:43.26 ID:e5IvpnBoo
気付けば朝になっていた。どうやらあの後、失神してしまったようだ。男性は友人達を起こし、すぐに受付
に向かい、宿を引き払った。化け物を見たと話すと、受付は
「見ただけなら無害だからお祓いとかは大丈夫ですよ」
と答えた。そうは言っても気になるので後日、寺で無理を言ってお祓いをしてもらった。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/20(金) 23:13:14.95 ID:e5IvpnBoo
「…………」
P「普通の足に何人分もの人間の塊なんか付けてたらそりゃバランスも悪いだろうな。ははは」
桃華「あのまだ続けまして?」
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2014/06/20(金) 23:13:44.11 ID:e5IvpnBoo
P「じゃあ次の話するか。山は話したから海の話だ。
話を一つ。盆の海の話。
お盆の海に近づいてはいけないってのは一回ぐらい聞いた事はあると思う。霊は水場に集まるって言う
しな。盆という時期柄引き込まれるというイメージがついたのかもしれない。もしかしたら盆にはクラゲが
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/20(金) 23:14:10.42 ID:e5IvpnBoo
庭の縁側にはいくつかの壷が並んでおり、何かよくわからないものがその壷を一個ずつ開けているのが
見えた。光源はトイレの灯りと月の光ぐらいしかないのになぜか縁側に並んでおかれたたくさんの壷
やそれを一個ずつ丁寧に蓋を開けているそれの姿もはっきり見えた。それは白い石を纏った餅のような
形をしており、表面は濡れていた。体から飛び出た二本の細く白い棒のような腕で丁寧に壷の蓋を開けて、
中身を体の上でひっくり返している。中から出てきた白い石のようなものを吸収すると代わりに、体に付いて
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2014/06/20(金) 23:14:35.98 ID:e5IvpnBoo
裕子「え、終わりですか? この後、救いがあったり……」
P「ないよ。いつだって話はハッピーエンドなわけではないんだ」
桃華「……Pちゃま。もうそろそろお開きにしてもよろしいのでは?」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/20(金) 23:15:42.45 ID:e5IvpnBoo
P「まだあるんだ。次の話をしよう。
話を一つ。夢の話。
少女は夢を見ていた。汽車に乗っている夢だ。
木造で出来た車内と体が沈むような柔らかい深緑色の椅子。車内はとても静かだがだいぶ混んでいて、自分の
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2014/06/20(金) 23:16:12.30 ID:e5IvpnBoo
その日も夢の話を友人にして不思議だよねと話すといつもより神妙な顔で
「古い数字だけが書かれた切符か……」
と独り言のように呟く。少女には友人が何を言っているのかよくわからなかった。
「まもなく到着です」
どこからかそんなアナウンスが聞こえてきた。向かいの老人が立ち上がる。窓の外で流れる風景が段々とゆっくりに
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2014/06/20(金) 23:16:40.90 ID:e5IvpnBoo
裕子「未来行きの汽車に降りるための券……」
みく「死の暗示、ってことかな」
幸子「眠れなくなったじゃないですか……!」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/20(金) 23:17:09.61 ID:e5IvpnBoo
P「無理じゃない。やろう。短い話をしよう。
話を一つ。呪いについての話」
古今東西呪いというのはどこにでも満ち溢れていた。
時には誰かの不幸のために、時には己の幸福のために。その力は行使されてきた。この国にも有名な呪いや儀式
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