過去ログ - ひよっ子魔女とその師匠
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22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/16(水) 08:47:10.65 ID:x+JjUjaN0
結局探し物はなんだっけとか思いつつ読み返した
面白かった 乙


23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/16(水) 11:33:40.83 ID:TmyX6+Eao

 さて厄介なことになった。
 ヘレナがそう思ったのはもちろんミナが出て行ったすぐ後――ではなかった。
 夕方になり窓の外がかなり暗くなってもミナが戻っていないのを確かめて、それからようやく事態の重さを認識したのだ。
 つまりミナのモニャラなんとかいう罵声から九時間近くが経っていることになる。
以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/16(水) 11:34:36.20 ID:TmyX6+Eao

 外は月の光が明るく、ランタンを持たなくても十分視界が確保できた。
 それを確かめてヘレナは邸宅の東へ歩き出した。

 背の低い草が生える原っぱの向こうに黒々とうずくまるものが見える。
以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/16(水) 11:35:21.65 ID:TmyX6+Eao

 繰り返しだがヘレナはミナと違って正真正銘の魔女だ。
 だからミナが森の中にいることは分かった。
 森の浅いところにある、彼女称するところの『秘密基地』にいるのだろう。

以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/16(水) 11:36:03.23 ID:TmyX6+Eao

 またイライラが湧いてくる。
 が、それを無視して足を進めた。
 小さな明かりは数だけは多く、まるでヘレナを導くように奥へと続いていた。

以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/16(水) 11:38:16.70 ID:TmyX6+Eao

 男の声だ。
 いかにも優男然とした気に食わない声。
 聞き覚えがないこともない。
「なんだかひどいなあ」
以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/16(水) 18:17:07.55 ID:TmyX6+Eao

「……なんの用だい?」
 冷たく告げる。
 男の声は笑いの気配を混ぜて「さすがヘレナ、驚かないんだね」と言った。

以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/16(水) 18:17:41.03 ID:TmyX6+Eao

「どういうつもりだい?」
 恫喝の響きを混ぜて問う。
 声は素知らぬ調子で答えた。
「少しだけ話がしたくて」
以下略



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/16(水) 18:18:08.28 ID:TmyX6+Eao

「関係ないことないさ。関係大ありだよ」
「……」
「で、探し物は何?」
 沈黙が落ちた。
以下略



31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/16(水) 18:19:30.99 ID:TmyX6+Eao

「君は魔法の助けによって何かがなくなったのは分かっていた。
 実際に確かめてみて何かがなくなった実感もあった。
 だけどじゃあ何がなくなったのか、それは分からなかったんだ」
 違う? と夫は訊いてきた。
以下略



32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/16(水) 18:20:15.06 ID:TmyX6+Eao

 光の一つが宙に舞った。
 ふよふよと頼りない軌道を描いてヘレナの方に近寄ってくる。
 ヘレナはそれを振り払おうとした。
 が、光は手の間をすり抜けた。
以下略



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