過去ログ - 向日葵「狐面の少女」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/07(日) 00:03:17.37 ID:2zcbU8jkO
一番最初に出会ったのは、確か放課後。


そう、あのときも、私は櫻子を探していた。

掃除が終わったら一緒に生徒会に行くはずだったのに、あの子がなかなかやってこない。


向日葵「全くどこをほっつき歩いているのかしら……」


あの子の担当掃除箇所を探しに行こうとした途中。

誰もいない、被服室の窓枠に。

その少女の姿はあった。


向日葵(な、何……あの子……?)


器用に窓枠に腰掛けながら、夕方の少し強い風に吹かれて外を眺めている。

さらさらと揺らめく髪、ぱたぱたとなびく制服。その顔は……白い狐のお面に隠れていてわからない。


でも、私はその仮面の奥の顔に心当たりがあった。

というより、それがさっきからずっと私が探していた子の姿と、感覚的に一致しているのだ。

だって私は、その風になびく髪を一番長く隣で見てきたのだから。


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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:07:40.60 ID:2zcbU8jkO
向日葵「さ……櫻子!?」

「……!」ぴくっ


以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:09:28.86 ID:2zcbU8jkO
私はその少女を櫻子と決めつけて、続けた。


向日葵「ほら、生徒会に行きますわよ。さあ、お面をとって……」

以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:10:44.11 ID:2zcbU8jkO
向日葵「し、失礼ですけど、お名前は……?」


「私は……」

以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:12:28.92 ID:2zcbU8jkO
秋の訪れを告げるような冷やかな風が窓から吹き込み、冷静な考えを向日葵に取り戻させる。


向日葵(この子が櫻子じゃないなら、私はこの子に用は無い……)

以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:14:14.14 ID:2zcbU8jkO
向日葵「えっと……人探しですわ。友達とはぐれてしまって……だから探しに行くところですの」

キツネ「ふーん……」


以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:16:00.76 ID:2zcbU8jkO
キツネ「……わかった、行きな」

向日葵「は……」

キツネ「探しに行ってあげな。きっと、その子も待ってるから」
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:18:34.29 ID:2zcbU8jkO


向日葵「まったく、いつもの場所で待っててって言ったじゃない」

櫻子「ごめんごめーん」
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:20:24.68 ID:2zcbU8jkO
櫻子「ど、どんな幽霊なの……?」


向日葵「私たちと同じくらいの女の子で……」

以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:22:52.77 ID:2zcbU8jkO
向日葵「えっと……それからちょっとお話をして、その子とはすぐに別れましたわ」

綾乃「……え? 本当にそれだけなの……?」


以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:25:22.56 ID:2zcbU8jkO


次の出会いは、それからそう遠くない日のことであった。


以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:27:15.63 ID:2zcbU8jkO
向日葵「きゃあああああっ!?///」

キツネ「……どうしたの?」

向日葵「で、ででで出た……」
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:29:22.64 ID:2zcbU8jkO
キツネはこちらに向けた視線をまたパンジーに戻すと、小さく笑い出した。


キツネ「キミはいつでも櫻子を探しているんだね」

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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:31:06.09 ID:2zcbU8jkO
キツネ「あ、そういえばまだキミの名前を聴いてなかったんだった」

向日葵「えっ?」

キツネ「私はキツネと名乗った。でもキミは、まだ私に名前を教えてない」
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:32:29.26 ID:2zcbU8jkO
キツネ「いや、それは私の想像だけどさ。……じゃあ、そろそろいくね」


向日葵「えっ、あ、ありがとうございました……!///」

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:33:53.03 ID:2zcbU8jkO
向日葵「あ、あれっ!?」キョロキョロ


見回してみても、誰もいない。

以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:35:30.69 ID:2zcbU8jkO
櫻子「あー! もしかしてこの前の幽霊のこと考えてて聴いてなかったんじゃないのぉ?」くすくす

向日葵「ええっ!?///」

櫻子「図星の顔してる! やっぱりか!」
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18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:36:52.78 ID:2zcbU8jkO


向日葵「えーと、レシピレシピ……」


以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:38:22.09 ID:2zcbU8jkO
キツネ「…………」


向日葵「…………」じーっ

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:39:25.72 ID:2zcbU8jkO
キツネ「どこ行ったのかな、櫻子は」

向日葵「今日はお友達と買い物だそうで。すぐに帰ってしまいました」

キツネ「友達……向日葵は行かないの?」
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 00:41:02.26 ID:2zcbU8jkO
向日葵「……はあ、あなたといると何故か、櫻子のことを何でも相談してしまいそうで自分が怖いですわ」

キツネ「!」

キツネ「いいよ、なんでも言ってよ。私は誰にも言わないから」
以下略



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