47: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/25(日) 09:46:51.44 ID:D6PZ2FqV0
「その為にこんな真似してるんだ! 御坂は今どこにいる?」
『超電磁砲は現在あるゲームに参加させられている』
48: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/25(日) 09:47:57.59 ID:D6PZ2FqV0
上条は心の中で男の言葉を反芻していた。
その言葉通りに受け止めるなら、この男にとってレベル5の第三位である美琴より上条の方が価値が高いということになる。
学園都市でも他に類を見ない上条の右手に宿る特異な力。
身体検査ではレベル0という判定を受けているものの、確かに学園都市ならこの力に目を付ける人間が存在してもおかしくない。
49: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/25(日) 09:48:32.12 ID:D6PZ2FqV0
「……るな」
『何か言ったか?』
50: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/25(日) 09:49:37.58 ID:D6PZ2FqV0
上条がこのような決断をすることまで予測していたというのだろうか?
電話の先で男は残念そうに呟く。
まるで全てを見透かされているかのように、何もかもがこの男の手の上で進んでいるような錯覚。
それが上条は気に食わないが、今更自分の意志を曲げるつもりはない。
51: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/25(日) 09:50:04.71 ID:D6PZ2FqV0
「……ホント、何でこんなことしてるんだろうな?」
そして上条は公衆電話の@のダイヤルを押した。
これは上条が自分で決めたことなのだから美琴に責任を押し付けることはできないのだが、何だか測定器の代金を払って貰うだけでは割に合わない気がする。
52: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/25(日) 09:50:30.56 ID:D6PZ2FqV0
「何だ……何だよ、これっ!?」
見渡す限り広がる荒れ果てた大地。
まるで隕石でも降ってきたかのように穴が開いた巨大なクレーターや、崩壊した建物の数々。
53: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/25(日) 09:51:07.96 ID:D6PZ2FqV0
「うっ」
化け物の顔はまるで人間のようだった。
ただしそれを完全に人の顔と形容するのはあまりにも憚られる違いが大きい。
54: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/25(日) 09:51:51.71 ID:D6PZ2FqV0
ジュルルル、ギィ
逃げるべきだった。
上条の目的はあくまでも美琴を連れ帰ることで、ましてや今は自分の身が安全なのかどうかすら分からない。
55: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/25(日) 09:52:35.62 ID:D6PZ2FqV0
ジュルルルルルル
上条の右脚に大顎を突き刺す化け物の姿があった。
あまりの痛みと恐怖に上条は声にならない悲鳴を上げる。
56: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/25(日) 09:53:36.75 ID:D6PZ2FqV0
死を完全に覚悟したとは言えない。
だが笑えるくらいここまで男の言葉通りに事は進んでいる。
それならば上条が何もせずとも、美琴が無事に帰ってくる可能性があるという話も本当なのかもしれない。
まだ何の確証もない可能性の話に縋るのは難だが、今はそれだけが上条にとって救いになっていた。
57: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/25(日) 10:07:40.83 ID:D6PZ2FqV0
以上になります
期待の声ありがとうございます
自分もPSYREN大好きでした
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