過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 19:52:25.67 ID:gIGEqEoto
光の球は、一瞬、陽炎のように揺らめいたかと思うと、次の瞬間、音を立てながら爆ぜた。
あたりの空間に飛び散った光の欠片が、無数の光の矢となって飛んでゆく。
その照準は、言うまでもなく、女に向けられていた。
赤い矢を全身に叩き込まれた女は、先ほどよりも大きく身を震わせ、悶えるように首を振った。周囲に張り巡らされた毛髪が引っ張られ、あたりの壁や床が音を立てる。
数秒悶絶した後、女はもう手段は選ばないといった風に、体を起こし、両手を俺たちに向けて、大ぶりに振るう―――しかし、その腕に、再び放たれた赤い光が着弾する。
以下略
48
:
名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 19:57:30.69 ID:gIGEqEoto
「呆れた戦いぶりね。変わってないなあ、あなた」
視聴覚室から出た俺たちを迎えたのは、辛辣な言葉と、寒々しい空気だった。
俺の致命的失態と、古泉のペルソナ覚醒ですっかり忘れていたが、あの女の化物を撃破するのに貢献してくれた人物が、もう一人いた。
以下略
49
:
名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 19:59:05.75 ID:gIGEqEoto
なんとなく予測はしていたが、やはり、この異常事態を脱出するには、俺たちが戦わなければいけないということか。
戦わなければ生き残れない。どこの鏡の中の世界だ、全く。
「それにしても、精神力の消費も意識せずにペルソナを酷使して、挙句の果てに逃げようとするなんて、ちょっと救えないなあ」
以下略
50
:
名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 20:01:00.32 ID:gIGEqEoto
「シャドウの殲滅。シンプルで分かりやすいじゃないですか」
古泉は、どこか生き生きとしている。ペルソナに覚醒したのが、そんなに嬉しいのか。戦いたくてしょうがないって顔だ。
俺はペルソナに覚醒したとき、一抹の闘志は感じたが、高揚感なんぞは覚えなかったぞ。性格の違いか? こいつは案外好戦的な性格なのかもしれない。ボードゲーム好きだしな。
以下略
51
:
名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 20:03:37.31 ID:gIGEqEoto
長門と連絡を取れるのは、影時間が終わり、次の影時間が始まる瞬間に限られているそうで。次の連絡を待つ間、俺たちは朝倉のナビゲーションを頼りに、終わりのない迷宮内を歩き回った。
いわゆるところのザコ敵どもは、やはり不定期に現れた。朝倉曰く、シャドウとはペルソナ同様、影時間のエネルギーが、別のエネルギーと融合し、実体化した存在であり、複数のエネルギーに満ち、飽和状態となった迷宮内のあちこちで起きる、小さな情報爆発に伴って発生するものだという。
その情報爆発が起きる間隔に法則性はなく、予測することは、たとえ長門であっても難しいらしい。
しかし、あのナイフのシャドウや、視聴覚室でのシャドウのような大物はどもは、通常のシャドウを発生させているエネルギーとは異なる、特定のエネルギーが作用することによって生まれるもので、その特定のエネルギーの流れを察知することで、発生を予測することができるとか。
もっとも、影時間の中では、情報解析能力を発揮できない朝倉には、その予測も不可能で、頼みの綱となるのは、現実の長門のみなのだが。
以下略
52
:
名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 20:05:33.72 ID:gIGEqEoto
「……つまり、影時間のエネルギーが、現実世界に及ぼす影響力が、大きくなっているということでしょうか」
「そういうことね。今のところ、シャドウはこの迷宮内にしか存在しないけど、もし、そのうち、街中にも出現し始めたりしたら、被害がどれだけ出るかわからないわ」
以下略
53
:
名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 20:06:51.25 ID:gIGEqEoto
キィン。と、甲高い音とともに、周囲を取り巻く空気が冷たくなった。こいつのペルソナは、出てくるだけで辺りの気温を下げる。わざとそうしているのか、そもそもそういう性質なのか。任意でやっているなら、戦闘時以外は控えて欲しい。
「……そう遠くはないみたい。でも、察知し慣れていない反応だから、今ひとつ―――」
と、そこまで話した後、
以下略
54
:
名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 20:07:55.36 ID:gIGEqEoto
………
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55
:
名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 20:12:25.10 ID:gIGEqEoto
「見てください」
見通しの良くなった校庭の一点。ちょうど、現れたシャドウを挟んだ向こう側を指差し、古泉が言った。指し示された先を注視すると……そこに、シャドウではないものの姿があった。
地面にしゃがみこみ、頭を抱えるその姿―――遠目に見てもわかる小柄な体躯に、俺は見覚えがある。
以下略
56
:
名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 20:15:36.94 ID:gIGEqEoto
「行くぞ、古泉!」
二体のシャドウのシルエットを目指し、俺は地を蹴った。ダンテを召喚し、前方百八十度の空間を薙ぎ払いながら、柄モノを抜く。俺の精神力はフルチャージ、存分に柄モノを振るうことができそうだ。
程なくして、二体の大物が、俺の接近に気づき、重そうな体をこちらへ向けた。
以下略
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