過去ログ - 少女「また靴下を履かせてあげるわ」
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1: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 00:39:09.04 ID:iXAYFeWho
貴方は今、布団の中にいる。
多くの人が持つ記憶、朝の覚醒時、布団の中は貴方の体温で温まっており、安らぎを感じている。
多くの人の一日の記憶はそこから始まる。貴方は布団の中にいる。
布団の中。
薄暗い。
暖かい。
まだ眠れる。
醒めきらない貴方が最初に認めたのは、貴方の母親が、誰かに靴下を履かしている光景。
暖かい母。
優しい母。
この人から生まれた。
幼い貴方の世界の全て。
全て。
そうであって欲しかった人。
その母が、貴方が知らない、けれど、どこか貴方に似ている少年に靴下を履かせている。
薄いレースのカーテンの向こうから日が差し掛かり、逆行になっているため彼らの表情まではハッキリと見えない。
貴方はその時、その光景を、包まるように被っていた布団の中より伺っていた。
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2: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 00:41:57.33 ID:iXAYFeWho
少女「貴方はアレを望んでいるの?」
3: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 00:43:56.09 ID:iXAYFeWho
少女「貴方はアレが羨ましいのね?」
4: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 00:45:12.34 ID:iXAYFeWho
少女「……私がしてあげようか?」
5:名無しNIPPER[sage]
2015/02/23(月) 00:45:45.70 ID:aFkY9WKuO
支援
6: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 00:46:55.40 ID:iXAYFeWho
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7: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 00:49:16.78 ID:iXAYFeWho
母「早く着替えなさい」
8: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 00:50:51.62 ID:iXAYFeWho
貴方は困るだろう。貴方がいくら頑張ったところで裏表が解らないのだ。
一旦、履いてみる。けれど解らない。
このまま母親の前に行き、間違いを指摘された時の事を想像してみるとどうだろう。貴方の母は怒るだろう。
9: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 00:53:22.38 ID:iXAYFeWho
後ろを見ると、夢に見た少女が佇んでいる。
10: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 00:54:41.32 ID:iXAYFeWho
少女「私が履かせてあげようか?」
11: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 00:58:37.38 ID:iXAYFeWho
靴下を履かせてくれた。
靴下を履かせた。
12: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 01:00:05.78 ID:iXAYFeWho
少女「大丈夫よ」
13: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 01:01:58.31 ID:iXAYFeWho
少女「どういたしまして。お母さんには内緒よ?」
14: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 01:05:27.30 ID:iXAYFeWho
少女「内緒よ、じゃないと怒られちゃう」
15: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 01:07:54.21 ID:iXAYFeWho
少女「そう、良い子ね」
16: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 01:10:05.26 ID:iXAYFeWho
少女「お利口さんにしていたら……」
17: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 01:13:04.20 ID:iXAYFeWho
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18: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 01:14:35.25 ID:iXAYFeWho
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19: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 01:15:52.88 ID:iXAYFeWho
男の子「だっせー」
20: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 01:17:40.79 ID:iXAYFeWho
自分と同じ、他愛ない子どもである彼が、自分達よりはるかに美しく、優しい彼女を馬鹿にしたのだ。
21: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/23(月) 01:19:27.92 ID:iXAYFeWho
彼はうずくまり、痛みを感じたのだろう、貴方が積み木で叩き付けた箇所を手で押さえていた。
口ほどにも無い。やはり大して考えていなかったのだ。
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