過去ログ - 乃々「ここ、どこなんですか……」
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24:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:31:16.37 ID:gs2y2Pp50
階段を駆け上り一息つこうとした乃々は、けれど執念深く追いかけてきた肉の爛れた犬達に追い立てられ、そのまま
反対方向にあった階段を駆け下りて逃げる。その先は多少広い空き地となっており、ぱっと見ただけでは完全に他の
道がなくなっている袋小路になっているのだった。
25:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:32:26.08 ID:gs2y2Pp50
肉の爛れた犬1「GUA……」
乃々「や、やった……!」
26:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:33:20.09 ID:gs2y2Pp50
乃々「ひ……あ……」
恐怖で声が出ない。後退り、もはや建物の壁にまで追い込まれた乃々の脳裏にはこれまで生きてきた体験が次々と
思い起こされる。
27:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:34:28.56 ID:gs2y2Pp50
???「獣狩りの群衆が騒ぐわ屍犬がなにかを追いかけてるわと、様子を見に来てみれば……おい、無事か」
乃々「…………あ」
28:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:35:32.50 ID:gs2y2Pp50
乃々「あ、そうでした……」
犬に奪われ吹き飛ばされた斧と銃を回収した乃々は、どこも壊れていないことを確かめると少しだけ安心し息を漏らす。
29:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:36:23.68 ID:gs2y2Pp50
乃々「それで、あの、一緒に来てもらっていいんですか……?」
ガスコイン「構わん。どうせお前に同行している最中でも俺の目的は達成出来る。それと言っておくが、お前も一応狩人なら
これからは躊躇するな。この夜に姿が見えたらそれはもう獣、そうでなくともやがて獣になるのだから」
30:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:37:19.73 ID:gs2y2Pp50
乃々(そうだ、私……あの獣にツアー会場で襲われて……でもなんで、こんな所にいるはずの獣が会場に……)
ガスコイン「ウラァアアアアア!!」
31:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:38:37.15 ID:gs2y2Pp50
歴戦の狩人としての勘、視力の代わりに強化された聴覚と嗅覚が、これから起こることをガスコインに警告する。彼は急いで
乃々だけでも門の外に出そうとするが時すでに遅く。
乃々「あ、あれ……なんだか変な霧がかかって出られないんですけど……」
32:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:39:54.99 ID:gs2y2Pp50
先んじて走っていたガスコインは、聖職者の獣の後ろから両手持ちに変化させた斧で最大威力の斬りつけを行うために
身をひねる。限界まで絞られた弓のごとく力の貯めたガスコインの身体が一気に動いた瞬間、手にした獣狩りの斧は
まさしくその名の通り獣を殺す武器となって、彼を中心に斬撃の竜巻を引き起こす。
33:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:41:00.78 ID:gs2y2Pp50
聖職者の獣「GIAAAAAA!!」
それまで緩慢だった動きが嘘のように激しくなり始め、ガスコインが攻撃する隙を見いだせないほどに短距離の跳躍からの
跳びかかり攻撃や、左腕と右腕を混ぜた連続攻撃を開始したのだ。
34:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:41:47.58 ID:gs2y2Pp50
突如として予想外のダメージを喰らった聖職者の獣は堪らず再び地面に膝をつく。ガスコインは乃々が危ないことを
したことに舌打ちしつつも、彼女によってもたらされた最大のチャンスを活かすべく、再び獣の頭部を掴んでそこから
なにかを引きずりだす。
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