960: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:39:50.10 ID:IN4redvDO
土星、水星、木星、金星、火星。命を抱く青い星と、それに寄り添う白い月。
太陽を中心に星が回る。星が回れば時代が進む。
961: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:41:06.10 ID:IN4redvDO
身体が分解されていく。バラバラになったそれは、再び人の形を成す。散らばったパズルのピースがひとりでにはまっていくようだった。
「────っ!」
962: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:42:35.39 ID:IN4redvDO
「ぐっ……ぅ」
心臓を握り締められたような激痛に、ライは身を折った。C.C.が嘆息しながら近づいてきて、少年の額に触れる。熱を計るような仕草だ。
963: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:43:57.66 ID:IN4redvDO
「意地を張っている場合か。人の意志でギアスの力に勝てるはずがないだろう」
「……?」
964: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:47:17.72 ID:IN4redvDO
発現すれば当人にある程度の感覚的な知識を授けるが、細かい事は使い慣れるまで分からない。
「僕のギアスは絶対遵守の力を持っている。"声"を媒介に"聴覚"へ働きかける」
965: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:48:28.74 ID:IN4redvDO
「僕のギアスは"暴走"しているのか」
ギアスの力は使えば使うほど強まっていく。そうして使い込んだギアスはやがて持ち主の制御を離れ、暴走する。普段は意志によって入り切りできるものが、常時発動した状態になってしまうのだ。
966: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:49:48.40 ID:IN4redvDO
王の力と言っても結局は呪いの類いだ。両者の距離が近ければ近いほど、ギアスは持ち主にとっても恐ろしいものとなる
先ほどの激痛はライとギアスの距離を示している。通常では有り得ないくらいに馴染んだ力は、身体を蝕んでいると言っても過言ではない。
967: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:50:57.46 ID:IN4redvDO
C.C.の言葉に、ライは反論出来なかった。
「……だったら自害するまでだ」
968: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:52:25.74 ID:IN4redvDO
ライは眉を寄せる。彼女の都合だけでミレイ達を危険にさらすわけにはいかない。
「もちろん、タダとは言わない。定期的に私自ら、お前のギアスを診てやろう」
969: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:53:01.98 ID:IN4redvDO
C.C.の言葉に、ライは反論出来なかった。
「……だったら自害するまでだ」
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