122: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2016/01/15(金) 06:35:40.61 ID:/aoxDJVuo
  
 犬勇者「とりあえず……まあ、なんだ。色々、悪かったな」 
  
 呪術師「……仕方がない。それよりも、ありがとう。助けに来てくれないと、流石に死んでいた」 
  
123: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2016/01/15(金) 06:36:06.48 ID:/aoxDJVuo
  
 犬勇者「ごめん! 悪かった!」 
  
 呪術師「それに、私の……く、唇まで……!」 
  
124: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2016/01/15(金) 06:36:32.27 ID:/aoxDJVuo
  
 犬勇者「なんつーか……お前には、負い目もあるわけで。魔法使いの件もあるから……」 
  
 だから。 
  
125: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2016/01/15(金) 06:37:01.11 ID:/aoxDJVuo
  
 ―――――かぽーん。 
  
 犬勇者「…………」 
  
126: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2016/01/15(金) 06:37:57.63 ID:/aoxDJVuo
  
 呪術師「私が、好きなのは勇者。それがどんな形になっても、好き……それを、否定しないで」 
 「妹だとか、犬になったとか……それはこれから、解決していける問題。そもそも、勇者に非なんてない」 
  
 犬勇者「いや、でもさ……」 
127: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2016/01/15(金) 06:38:47.30 ID:/aoxDJVuo
  
 呪術師「私が勇者を打ったのは、悲しかったから」 
 「私に迷惑だとか、私を関係ない人間みたいに言わないで欲しい」 
  
 犬勇者「でも……」 
128: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2016/01/15(金) 06:39:41.45 ID:/aoxDJVuo
  
 ――――――…………。 
  
  
  
129: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2016/01/15(金) 06:40:07.96 ID:/aoxDJVuo
  
 風呂から出た後、俺達はやっぱり少しぎこちなかった。 
 小っ恥ずかしいのだ。恋人同士になった、というのが……なんだか、もうね。 
 だけども、それよりもまずはこれからの方針を決めなくては。 
  
130: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2016/01/15(金) 06:40:33.84 ID:/aoxDJVuo
  
 呪術師「本当に、話せるようになって良かった。そういう意味では、あの野盗には感謝している」 
  
 犬勇者「まあな……けど、お前の身体を弄ったのは、ちょっと殺しただけでは足りないんですが?」 
  
131: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2016/01/15(金) 06:41:00.30 ID:/aoxDJVuo
  
 犬勇者「すげぇよな。呪術の才覚に目覚めて、王から独立して……暗部の仕事を担って」 
  
 呪術師「力がある人間には使命がある。それだけの事」 
  
132: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2016/01/15(金) 06:41:27.66 ID:/aoxDJVuo
  
 犬勇者「こうして犬になって、使命感だけで乗り切って来たけど……呪術師に会えなきゃ、心が折れてたな」 
  
 呪術師「本当に? だとしたら、少しうれしい」 
  
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