過去ログ - 卯月「プロデューサーさんの、本当の幸せを」
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◆8g8ZKJa8Ps
[saga]
2015/08/24(月) 01:47:53.41 ID:20TbIrfu0
響子
「……ねえ、プロデューサーさん。どうして嘘なんかついたんです? ……なんのことだ、なんて……まだごまかそうとするんですね。プロデューサーさんがそのつもりなら、みんなに言っちゃいますよ?
あーあ、まゆちゃんがこのこと知ったらどうなるのかなあ。凛ちゃんも驚くだろうなあ。私たちの気持ちをずっとずっと無視してきたプロデューサーさんが、事務所でちひろさんとえっちしてたって聞いたら……みんなどうなっちゃうんでしょうね?
以下略
18
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◆8g8ZKJa8Ps
[saga]
2015/08/24(月) 01:49:17.60 ID:20TbIrfu0
ちひろ
「響子ちゃん!? あなた一体何を……!」
響子
「あ、ちひろさん。おはようございます」
以下略
19
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◆8g8ZKJa8Ps
[saga]
2015/08/24(月) 01:50:10.36 ID:20TbIrfu0
記者
「……あ、あのォ、五十嵐響子さんの取材に来たんですけど……警察、呼んだほうがいいですか……?」
響子
「あっ、すみません、勘違いさせてしまって。これは次のドラマの役作りで……って、この話ってまだ言っちゃいけないんでしたよね、ち・ひ・ろ・さ・ん?」
以下略
20
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◆8g8ZKJa8Ps
[saga]
2015/08/24(月) 01:50:52.03 ID:20TbIrfu0
凛
「お疲れ様」
未央
「おつかれー」
以下略
21
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◆8g8ZKJa8Ps
[saga]
2015/08/24(月) 01:51:43.23 ID:20TbIrfu0
本当は、いろんなことをお話ししたいんです。事務所を辞めるなんてことがただの噂かどうかを確かめたいんです。でもプロデューサーさんはとても忙しくて、私のためだけに何時間も長電話するような暇はありません。お仕事中はもちろん、お仕事が終わった後も。
疲れているプロデューサーさんに負担はかけられませんし、それに、プライベートなことを話すのは……アイドルとプロデューサーという関係からすると、ちょっと間違っているような気がします。
どこまでがただの女の子の島村卯月で、どこからがアイドルの島村卯月なのか。私は器用じゃないから、そういった線引きができなくて、プロデューサーさんとは、お仕事以外でお話をしたことがあまりありません。してはいけないと思ってしまうんです。
以下略
22
:
◆8g8ZKJa8Ps
[saga]
2015/08/24(月) 01:52:38.60 ID:20TbIrfu0
その日、私は事務所に学校のプリントを忘れてしまったのです。先生に提出する大事なプリントでした。お仕事の都合上、確実に渡せる機会はそうありませんので、私は一度帰った後、プロデューサーさんに連絡してから事務所に戻りました。
プリントはすぐに見つかりました。でも私は探すふりを続けます。だって二人きりだったんです。ちひろさんはとっくに帰っていて、事務所には私とプロデューサーさんしかいませんでした。こんな機会はめったにありません。そうしていると、ふとプロデューサーさんが私を手招きしました。一つだけ余ってしまったから、とキャンディが手渡されます。包み紙の両端をきゅっと絞った丸いキャンディです。私はありがとうございますと頭を下げて、キャンディを頬張ります。もちろん、包み紙はきっちりと四つ折りにしてポケットに大切にしまいました。
私は口の中でキャンディをころころさせながら、事務所のいろんな所を探りつつ、チラチラとプロデューサーさんを盗み見ます。いつでもパリっとしたスーツ。一度も緩めているところを見たことがないシャツの襟元。糊のきいた襟とプロデューサーさんの首筋はいつ見ても素敵です。
以下略
23
:
◆8g8ZKJa8Ps
[saga]
2015/08/24(月) 01:53:28.93 ID:20TbIrfu0
いえ、そんなわけがありません。だってプロデューサーさんはプロデューサーさんなんですから。きっとデートといってもディナーをしておしゃべりをして、二人をお家まで送り届けるだけに決まっています。
私は涙をぬぐって、事務所に戻ります。ちょうど、戸締りを終えたプロデューサーさんたちが出てくるところでした。
――しっかりと。まるで恋人のように、手を繋いで。
以下略
24
:
◆8g8ZKJa8Ps
[saga]
2015/08/24(月) 01:54:10.10 ID:20TbIrfu0
もう何もかもが嫌になって逃げ出しました。凛ちゃんがわたしの名前を呼びます。未央ちゃんが追いかけてきます。プロデューサーさんがなにかをいいました。何も聞きたくありません。何も知りたくありません。わたしは少しでも遠ざかりたくて、持っていたものを手当たり次第に未央ちゃんに投げつけました。悲鳴が聞こえて振り返ると、何かが当たったのか、転んだ未央ちゃんがわたしを見上げています。
未央
「しまむー、ごめん! ごめんねっ! でも、待って! 少しでいいから、話を――」
以下略
25
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◆8g8ZKJa8Ps
[saga]
2015/08/24(月) 01:54:54.76 ID:20TbIrfu0
幸子
「おはようございます。朝からボクの顔を見られるなんて幸せ者ですね、プロデューサーさん」
桃華
「Pちゃま、やっとお目覚めですのね」
以下略
26
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◆8g8ZKJa8Ps
[saga]
2015/08/24(月) 01:58:44.65 ID:20TbIrfu0
以上です。
ちひろ「それが、一番の幸せなんですから」 早苗「タイホよ、P君」の続きです。
なんだかんだで展開に詰まって一年近く放置しておりましたが、なんとかしました。
以下略
27
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/08/24(月) 02:11:49.24 ID:+r0vieSZo
泣けるいい話だった
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