過去ログ - どうにも、比企谷八幡は彼女のお願いに弱い
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20: ◆.XibMUKIvI[saga]
2016/01/16(土) 20:48:35.35 ID:scpMd8kO0


打ち付ける風の強さは変わらない。いや、外に出た分室内にいた時よりも強くなったとさえ感じる。窓をがたと鳴らし、駐輪場のトタン屋根をみしりみしりと痛めつける。
鍵を取り出して馬蹄錠を解除して顔を上げる。すると、雪ノ下が落ち着きなくきょろきょろと周りを見渡しているのが目に入った。

以下略



21: ◆.XibMUKIvI[saga]
2016/01/16(土) 20:51:16.38 ID:scpMd8kO0

「俺だって意外だったんだぞ」

「なにが?」

以下略



22: ◆.XibMUKIvI[saga]
2016/01/16(土) 20:53:19.37 ID:scpMd8kO0

「んじゃ一旦外行くか」

教師に2人乗りを見咎められると面倒だ。
その意を汲んでくれたのか雪ノ下はこくりと頷くと、首に緩めに巻いたマフラーをきゅっと締め直した。
以下略



23: ◆.XibMUKIvI[saga]
2016/01/16(土) 20:55:11.86 ID:scpMd8kO0

マフラーを通しているのでくぐもって聞こえるものの、声には張りがない。
ちらりと顔を覗きこむと、ふいっと逸らす。ああ、この反応には見覚えがある。

「お前あれか。2人乗り初めてか」
以下略



24: ◆.XibMUKIvI[saga]
2016/01/16(土) 20:57:59.33 ID:scpMd8kO0

雪ノ下はちょこんと、荷台に横向きに腰掛ける。変にかしこまって座るその姿は、さながら借りてきた猫のようだ。そんな姿に思わず苦笑が漏れた。

「……なにか?」

以下略



25: ◆.XibMUKIvI[saga]
2016/01/16(土) 21:00:02.08 ID:scpMd8kO0

「……比企谷くん」

「どうした?」

以下略



26: ◆.XibMUKIvI[saga]
2016/01/16(土) 21:01:30.19 ID:scpMd8kO0

その後も雪ノ下は収まりのよい場所をなんとか見つけようと奮闘していたが、やがて諦めたようで大人しくなった。
自転車が段差を越えるたびに、車体が細かく跳ねる。もちろん、極力減速はするのだがそれにだって限界はある。

「大丈夫か?」
以下略



27: ◆.XibMUKIvI[saga]
2016/01/16(土) 21:02:12.58 ID:scpMd8kO0
短いですがここまでで。明日も投下します


28:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sage]
2016/01/16(土) 21:36:48.34 ID:mJKd8ta3o
久しぶりにいい雰囲気のss
おつ


29:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sage]
2016/01/16(土) 21:59:44.61 ID:XJZ/TkZHo
乙です


30: ◆.XibMUKIvI[saga]
2016/01/17(日) 21:51:12.19 ID:h4hwxr4q0

住宅街を抜けて、花見川沿いの堤防が見えてきた。

ここまで来ればあと半分。川沿いを北上して左に折れれば海浜幕張方面だ。
うしっ、と気合を入れ直す。この先は河沿い。イコール遮蔽物も少なく、風の影響をもろに受ける。
以下略



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