過去ログ - オフィーリア「心からお慕いしておりました」
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6: ◆d/8j7bKhKM[sagesaga]
2016/05/18(水) 02:36:55.85 ID:pKt//rZNO
オフィーリア「もしかして…ハムレット王子ですか?」

ハムレット「あぁ、その通り、貴女を世界で一番愛する男です」

ハムレット様は私の手を取ると、甲に軽く口付けをし、顔が火照りそうなことを真顔で仰います。
以下略



7: ◆d/8j7bKhKM[sage]
2016/05/18(水) 02:38:56.15 ID:pKt//rZNO
それからしばらくの間、ハムレット様とお話をしました。
彼や私の身の上話が大半でしたが、その中でも彼のお父上、デンマーク王についての話が最も多かったと思います。
「父上がこんな事をした」だとか、「こんな輩がいたから父上が黙らせた」とお父上の事をとても楽しそうに語ってくださいました。
私の方は、お父様の普段は見せない一面だとか、お兄様が近々海外へ行かれるのでその準備で忙しそうだなんて話をしました。
ハムレット様は終始笑みを浮かべながら聴いてくださっていました。
以下略



8: ◆d/8j7bKhKM[sage]
2016/05/18(水) 02:40:21.92 ID:pKt//rZNO
レアティーズ「じゃあ、行ってくる。オフィーリア、怠けるなよ」

お兄様がフランスに旅立たれる日。

オフィーリア「心配なの?」
以下略



9: ◆d/8j7bKhKM[sage]
2016/05/18(水) 02:41:29.30 ID:pKt//rZNO
レアティーズ「そう思っていた方が良い。何せ相手は王子だ。今はお前に真実の愛を囁いているかもしれない。けれど、いざお妃を迎えるとなれば話は別だ。王子の意志だけでは決められないんだよ」

オフィーリア「ご忠告どうも。心に留めておきます。でもお兄様もお気をつけあそばせ。ご自分ばかり忠告して、自分は向こうで女に現を抜かすなんて事にならないように」

レアティーズ「心配いらないさ」
以下略



10: ◆d/8j7bKhKM[sage]
2016/05/18(水) 02:42:58.91 ID:pKt//rZNO
ボローニアス「それで、オフィーリア。随分熱心に話していたが、倅とはなんの話を?」

オフィーリア「ハムレット様の事で少々」

ボローニアス「そうか、あれは良く気が付くな」
以下略



11: ◆d/8j7bKhKM[sage]
2016/05/18(水) 02:44:18.32 ID:pKt//rZNO
ボローニアス「ハッ!お優しい気持ち!お前はそれを信じているのか?」

心底馬鹿にしたように笑っています。
どうしてそこまで言われなければいけないのか解りません。

以下略



12: ◆d/8j7bKhKM[sage]
2016/05/18(水) 02:46:03.05 ID:pKt//rZNO
その日の夜、と言うよりも最早明け方に差し掛かった頃でしょうか。
これからハムレット様がいらっしゃったらどうお断りすべきだろう、と考えていたら眠れなくなっていました。
そんな折、窓の所に人影が見えました。
ドキリ、としました。
まだ彼に会う心構えは出来ていません。
以下略



13: ◆d/8j7bKhKM[sage]
2016/05/18(水) 02:47:36.70 ID:pKt//rZNO
そのお返事を出してからと言うもの、ハムレット様からのお手紙は目に見えて減りました。
何度か私の所を訪れて下さった様ですが、それも家の者に言ってお引き取りいただきました。
本当はハムレット様が会いにきてくださった事、心の底から嬉しく、直ぐにでもハムレット様に抱きつきたいくらいでした。
けれど、ハムレット様を愛しく想うのと同じくらい、お父様の事も大事に思っているのです。お兄様の事を敬っているのです。だから、言い付けを破る事は出来なかったですし、忠告を無視する事も出気なかったのです。


14: ◆d/8j7bKhKM[sage]
2016/05/18(水) 02:49:14.33 ID:pKt//rZNO
デンマーク王が亡くなってから3ヶ月程経ったでしょうか。
この頃国全体が重苦しい空気にある様な気がします。
ハムレット様との邂逅を絶ったのもその頃だったので、その所為もあるかも知れません。
陰鬱な雰囲気を忘れようと、自分の部屋で縫い物をしていると、窓際に誰かが居るのに気が付きました。

以下略



15: ◆d/8j7bKhKM[sage]
2016/05/18(水) 02:50:45.79 ID:pKt//rZNO
身なりだけではありません。
ハムレット様は顔面蒼白で、膝同士がぶつかる程足が震えていました。
悲しそうな表情で私を暫く見据えていました。
やがて近付いて来ると、私の手首を強く握り、絵でも描く様に私の事を見つめます。

以下略



16: ◆d/8j7bKhKM[sage]
2016/05/18(水) 02:52:06.17 ID:pKt//rZNO
オフィーリア「お父様!あぁ!怖かった!」

迫真の演技だと思います。
良くお父様に連れられて劇は観に行くので、上手くいったと自負しています。

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