13:名無しNIPPER[sage]
2016/07/28(木) 20:07:29.45 ID:HVCBvvEcO
奏といい姉ヶ崎といいLiPPSにはピュアな子が多いな(アインフェリアと違って)
14: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/28(木) 20:32:03.53 ID:pU98D89e0
「それでどうだった?」
速水さんを見送ったあとに訪れた喫煙室。先輩は煙を吐きながらなんでもなさそうに訊ねてきた。
俺はわざとらしくがっくりとうなだれて、煙とため息を吐いて見せる。ちょっとした嫌がらせだ。
15: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/28(木) 21:24:29.10 ID:pU98D89e0
先輩はバツが悪そうに煙草を吸っていた。
「ああ、一応はな……、私には持て余し気味だった。色々試してみても上手くいかないんだこれが。素質はある。ただ、いまいち方向性が見えなくてね。不徳の致すところだよ」
先輩の担当はニュージェネレーションズやトライアドプリムスなど、比較的素直で明るい娘が多い。速水さんのようなミステリアスな娘は苦手なのかもしれない。
16: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/28(木) 21:26:49.63 ID:pU98D89e0
今日は速水さんのレッスンに同行することにした。
狭いレッスン室の端にパイプ椅子を配置し、準備完了。ウェアに身を包んだ速水さんの側に寄る。
「とりあえずいつも通りにやってほしい。もしなにかあれば都度指摘するから」
17: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/28(木) 21:28:32.39 ID:pU98D89e0
同い年ぐらいであろうトレーナーさんはにっこり微笑む。
このプロダクションのトレーナーはみなアイドル並みに可愛い。油断すると惚れそうだった。気をつけねば。
「いえ、トレーナーさんから見て速水はどうなのかと思いまして」
18: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/28(木) 21:30:50.50 ID:pU98D89e0
明るめに俺は言う。
「怖い顔してるよ? どうかした」
「……私には労いの言葉もないのね」
19:名無しNIPPER[sage]
2016/07/28(木) 22:10:04.83 ID:V0EiFjaTo
ええやん!!!!(奏P並の感想)
20:名無しNIPPER
2016/07/29(金) 01:32:26.36 ID:rnR4Yx2s0
期待期待
21: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/29(金) 02:14:24.45 ID:uqaGoxoH0
「なるほどねぇ」
本番さながらに歌って踊る速水さんを眺める。
幸いと言うべきか、残念ながらと言うべきか、俺はすぐにトレーナーさんの言葉の意味を理解した。
22: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/29(金) 02:23:08.80 ID:uqaGoxoH0
それに、努力しても評価されない。だから、わからなくなってしまったのだろうか。そうだとしたら、それは悲しい話だと思う。
「難儀な話ですね……、ありがとうございます。参考にします」
速水さんのダンスは終わる。本人はどこか不満げに見えたけれど、視線が合うと口元を緩めてくれた。
23: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/29(金) 02:28:34.41 ID:uqaGoxoH0
「……そんなことはないと思うけど」
「いいや、俺たちプロデューサーの責任だ。職務怠慢だよ。申し訳ない。努力が結果に結びつかないのはしんどいものだ」
「…………」
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