過去ログ - モバP「速水奏の輝かせ方」
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21: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/29(金) 02:14:24.45 ID:uqaGoxoH0
「なるほどねぇ」

 本番さながらに歌って踊る速水さんを眺める。

 幸いと言うべきか、残念ながらと言うべきか、俺はすぐにトレーナーさんの言葉の意味を理解した。
以下略



22: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/29(金) 02:23:08.80 ID:uqaGoxoH0
 それに、努力しても評価されない。だから、わからなくなってしまったのだろうか。そうだとしたら、それは悲しい話だと思う。

「難儀な話ですね……、ありがとうございます。参考にします」

 速水さんのダンスは終わる。本人はどこか不満げに見えたけれど、視線が合うと口元を緩めてくれた。
以下略



23: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/29(金) 02:28:34.41 ID:uqaGoxoH0
「……そんなことはないと思うけど」

「いいや、俺たちプロデューサーの責任だ。職務怠慢だよ。申し訳ない。努力が結果に結びつかないのはしんどいものだ」

「…………」
以下略



24: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/29(金) 02:30:22.85 ID:uqaGoxoH0
 さらにもう一歩踏み出そうとした、そのとき、

「駄目に決まってるでしょ!!!」

 トレーナーさんの声が木霊し、俺は肩を掴まれパイプ椅子に戻された。期待を裏切らないいい動きである。
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25:名無しNIPPER[sage]
2016/07/29(金) 16:54:27.28 ID:o+60jhnCo
オサレなSSだな


26:名無しNIPPER[sage]
2016/07/30(土) 02:04:30.15 ID:vuNuU8Ino
ええやん
こういうの好き


27: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/30(土) 02:32:33.72 ID:9se+2GXe0
 命題、アイドルとはなにか。

 原義を辿れば偶像となるが、偶像にしたって千差万別。究極的には人の数だけ存在する。

 だから、俺たちは考えなくてはならない。
以下略



28: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/30(土) 03:54:08.39 ID:9se+2GXe0
「と、言うわけでやってきましたテレビ局」

 数日経ったある日、俺は速水さんを引き連れて城ヶ崎美嘉の収録を観覧しに来ていた。

 アイドルの知り合いは沢山いても、アイドルとしての一面は見る機会がなかった。表裏があるとは言わないけれど、誰だって公私で違う顔を使い分けているはずだ。
以下略



29: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/30(土) 03:57:06.62 ID:9se+2GXe0
 速水さんはよろしくお願いしますと軽く会釈した。多少緊張している様子だった。彼はおうと気前よく返事した。

「にしても、まさかお前がプロデューサーになるとはね」

「自分でも意外だよ。本当はやる気なかったんだけど……」
以下略



30: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/30(土) 04:00:04.58 ID:9se+2GXe0
 城ヶ崎さんのレギュラー番組の収録を観覧し終えた俺たちは、彼女の控え室で休憩していた。城ヶ崎さんと彼が帰ってくるまではもう少しかかるそうだ。

「収録って初めて立ち会ったけど、思ったより時間かかるんだな。すごく疲れた」

「そうね、座っていただけなのに肩が凝ったわ」
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31: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/30(土) 04:02:38.10 ID:9se+2GXe0
 ここまで揃っているのに活かせていないのだから、なかなかどうして上手くいかないものだ。

「そう思うならキスしてくれてもいいんだよ」

「俺としてはしたいんだよ? でも都条例が許してくれないんだ」
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