59:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 22:41:06.16 ID:Hhhi1HzW0
/17
沈み切った心は、そう易々と戻ってくることはありません。
昨日の夜に視た光景は、夜を越えても脳裏にこびりついたままです。
60:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 22:42:02.55 ID:Hhhi1HzW0
凛「いいよー。かよちんがついて来てくれたら、ラーメンも三割増しぐらい美味しくなるからね。そのときは真姫ちゃんも一緒に行こ!あっ、あとはシエル先輩も連れてくにゃ!」
花陽「えっ、今なんて──」
真姫「私は別に構わないけど……シエル先輩がラーメン屋について来るとは思えないわ」
61:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 22:42:54.25 ID:Hhhi1HzW0
花陽「あ、あの、どちらさまですか」
??「あなたの二つ上の先輩のシエルですよ。μ'sが結成される前から色々とちょっかいを出していた、あのお節介焼きのシエルです。ほら、私の目をよく見て──」
62:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 22:43:45.50 ID:Hhhi1HzW0
/18
昼ご飯を用意していなかった私は、食堂で食事をとることにしました。
一人ぼっちの昼ご飯になることも覚悟していたのですが、真姫ちゃんも凛ちゃんもシエル先輩も、一緒について来てくれました。
63:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 22:45:02.00 ID:Hhhi1HzW0
花陽「わ、わかるんですか!?シエル先輩!!」
シエル「ええ、もちろんですとも!この国の主食というだけあって、お米は品種や品質に優れていますし、なにより炊飯技術や調理方法が群を抜いています!こんな国は他にありません!」
花陽「う、嬉しいです……ようやく話ができる人と巡り合えました。最近はお米に関心がない人が多いですから、話が通じる人が少なくて──」
64:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 22:45:47.42 ID:Hhhi1HzW0
硬く結ばれたはずの手は易々と解け、私達は券売機前で睨み合いました。
先輩だからとか、後輩だからとか──そんなの関係ありません。
65:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 22:46:43.03 ID:Hhhi1HzW0
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例の殺人事件のせいで部活動は休止となり、放課後は早々に下校するよう言い渡されていましたが、私はすぐに帰ろうとはしませんでした。
シエル先輩に呼ばれたからです。
66:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 22:47:41.44 ID:Hhhi1HzW0
シエル「小泉さん、アルパカの飼育係もやっているんですね」
花陽「ご存じなんですか?」
シエル「ええ、今日の休憩時間に世話をしてる姿を偶然見かけまして──しっかりものなんですね、小泉さんは」
67:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 22:48:44.59 ID:Hhhi1HzW0
花陽「感じ方の問題、ということですか?」
シエル「はい、概ねその通りです。例えばここに大好きなカレーがあるとします。でも、そのカレーを作ったのが私の大嫌いなやつだと知ってしまったら、きっと知る前と同じように味わうことはできません。何故なら、これは私の大嫌いなやつが作ったカレーだからです」
花陽「レシピの問題じゃない……」
68:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 22:49:54.08 ID:Hhhi1HzW0
シエル「正解です、よくできました」
花陽「で、でも先輩……これが今日話したかったことというのはちょっと──」
シエル「まさか、これはきっかけですよ。愛を歌う九人の歌の女神、μ's……名は体を表すとはよく言いますが、俄然興味が湧いてきました」
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