120:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:08:45.14 ID:ksRT/02SO
アミたち三人は今、たまたま前後の集団から離れており、周りには人影は見えない。
しかし少し前を教師が一人歩いていたはずだ、とヤヨイは慌てて駆け出そうとする。
が、それをまた慌てた様子でマミが止めた。
マミ「待ってヤヨイっち! 先生には……ううん、他のみんなにも、
121:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:10:21.81 ID:ksRT/02SO
マミ「ヤヨイっちはこのままなんにもなかったフリして山登り続けてて!
だいじょーぶ! まだ距離はあるし、バレる前にあっという間に倒して来ちゃうから!」
アミ「私たちのこと聞かれたら、テキトーに誤魔化しといてね!」
122:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:14:47.28 ID:ksRT/02SO
自分はアミとマミの友達――少なくともアミたちはそう思ってくれている。
しかしアミたちが自分を助けてくれることはあっても、
自分がアミたちの助けになれるようなことはほとんどない。
これで本当に、対等な友達だと言えるのだろうか。
123:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:16:04.10 ID:ksRT/02SO
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マミ「とどめだ! 行くよキサラギ!」
124:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:17:50.38 ID:ksRT/02SO
キサラギの腕を起点にして海水は渦を巻き、
超大型の竜巻のごとくあっという間に怪ロボットを飲み込む。
怪ロボットは瞬時にコントロールを失い、
渦からの脱出どころか体勢を立て直すことすらできない。
やがてその機体は音を立てて強引に解体され、
125:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:20:23.64 ID:ksRT/02SO
また前触れなく現れた蒼い鳥の姿、
そこから発せられる祖父の声に、アミとマミは同時に声を上げた。
マミ「ふーんだ、別にいいっしょ? 私たちだってもう中学生だもん」
126:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:22:49.74 ID:ksRT/02SO
ぐっと拳を握って力強く二人は言う。
そんなアミたちの様子を蒼い鳥は少しの間じっと見つめ、くちばしを開いた。
『そうか。わかっておればよい。……成長したな、お前たち』
127:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:27:08.27 ID:ksRT/02SO
復帰が迅速であったこともあり、
幸いアミたちの不在は誰に気付かれることもなく無事に登山を終えることができた。
そうしていよいよ、アミたちの中で特に存在の大きかったイベントの一つ、
カレー作りが始まった。
128:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:28:15.47 ID:ksRT/02SO
自分を呼ぶ声にあちこち動き回る単純な忙しさもあるが、
ヤヨイは自分が必要とされていること、誰かの助けになれていることが嬉しかった。
そして何より、仲のいい友達と一緒に料理をすることが楽しかった。
アズサ「はい、皆さん準備はできましたね〜? では手を合わせて、いただきます」
129:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:29:29.10 ID:ksRT/02SO
それらの野菜を切ったのはもちろんアミとマミ自身であり、
単に野菜をちょうどいい大きさに切ることができなかっただけなのだが、
それはヤヨイにとってもこれ以上ない最高の結果であった。
自分ひとりではない、友人と共に協力して作ったことである何よりの証なのだから。
130:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:30:17.12 ID:ksRT/02SO
今日はこのくらいにしておきます
次も補足した話が続きます
多分明日の夜投下します
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