【艦これ】大井「今晩寝かせるつもりはないわ」
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4: ◆yufVJNsZ3s
2018/10/19(金) 01:15:01.35 ID:0J++fsfw0
「大井っちは確かに顔に出ないタイプだと思うよ。でも、意志の疎通が難しいって感じでもない」
それは姉妹艦の欲目なのでは? 言った私に、北上さんは手をひらひらと振って否定した。
5: ◆yufVJNsZ3s
2018/10/19(金) 01:15:47.87 ID:0J++fsfw0
「……なるほどね」
額に手をやった。
6: ◆yufVJNsZ3s
2018/10/19(金) 01:16:26.03 ID:0J++fsfw0
「手伝おっか?」
「……その時が、来たら。まずは自分でやるわ」
7: ◆yufVJNsZ3s
2018/10/19(金) 01:16:55.69 ID:0J++fsfw0
「え、あ、すみません。響いてましたか」
違う。そんなことを言っているのではないのだ。
8: ◆yufVJNsZ3s
2018/10/19(金) 01:17:31.29 ID:0J++fsfw0
「すまんな」
「本当ですよ、全く」
9: ◆yufVJNsZ3s
2018/10/19(金) 01:18:03.07 ID:0J++fsfw0
この男は事務処理こそからっきし。ただ、その分決断力と判断力に優れ、なにより本部の狸たちとさえやりあえる平衡感覚を持っている。海軍と言えど一枚岩ではない。艦娘を良しとしない派閥も確かに存在するのだ。
霞は知っているのだろうか? 提督は中央で行われた会議に出席していて、こちらへ戻ってきたのは昨晩の遅く――あるいは、今朝の早く――であるということを。
いや、それも含めて、秘書艦である私の力不足なのかもしれなかった。
10: ◆yufVJNsZ3s
2018/10/19(金) 01:18:40.31 ID:0J++fsfw0
鞄を受け取ろうとしたが、自分で持つと断られた。そこまで困憊していない、というアピールに違いなかった。
言葉を変えればただのやせ我慢。強がりだ。
「……はは」
11: ◆yufVJNsZ3s
2018/10/19(金) 01:20:11.82 ID:0J++fsfw0
「そうだな、お前になら見られても平気か」
「はぁ? 急にどうしました?」
12: ◆yufVJNsZ3s
2018/10/19(金) 01:20:37.90 ID:0J++fsfw0
「まだ言う気? ちょっとセンチメンタルが過ぎるわね」
「あぁ、すまんなぁ。確かにそうかもしれん。感傷に浸りすぎる……よくないな、これは」
13: ◆yufVJNsZ3s
2018/10/19(金) 01:21:18.23 ID:0J++fsfw0
何事にも得手不得手というものは存在する。私は自らの欠点として、とにかくコミュニケーションの表象が鋭利だった。もしくは、硬質的で、冷えている。この身に宿した艦船の温度。
それをよくないとは知りつつも、思いながらも――あぁ、やっぱり、そうなのだ。私は甘えていた。私のことをわかってくれる。わかってくれているから。そう思って、怠慢を働いた。
それが単なる私の傲慢さならばどれだけよかっただろう!
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