25: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/06/30(日) 23:06:34.55 ID:GH7YNYU90
「行っとき」
正面の店のおばちゃんが言う
26: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/06/30(日) 23:07:15.99 ID:GH7YNYU90
「そうだ!名前で呼んでいい?」
武部さんが聞いてきた。
なにがそうだなのかどうなのかは分からないが、口がすでに横一文字に広げたまま動かない。
27: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/06/30(日) 23:08:57.25 ID:GH7YNYU90
私は周りの様子を確認していたが、2人に少し不思議がられたようなのでやめておいた。少しでも話をして話題を逸らそうと、武部さんのさつま芋の煮物を見て聞いた
「大洗ってさつま芋が有名でしたよね」
28: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/06/30(日) 23:09:36.53 ID:GH7YNYU90
「そういえば西住さんは必修選択科目は何になさいますの?」
「えっ……と、すみません。必修選択科目とは……」
29: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/06/30(日) 23:13:33.40 ID:GH7YNYU90
5限目が終わると、廊下から足音が聞こえてきた。
そしてクラスの前から長身の片眼鏡をかけた生徒とそれより背が少し小さいが胸のある生徒に挟まれて、始業式で見た小さな生徒が干し芋を食べながら入って来た
クラスの者が口々に生徒会長だ、なんで生徒会が、誰に用だ、などと言っている
30: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/06/30(日) 23:14:13.51 ID:GH7YNYU90
3人に連れられて教室の外に出る。左右どちらにも長い廊下の途中、人は授業の合間だからかトイレ側に集中している。そんな中、私にとっては考えたくもない言葉が耳に入ってきた
「必修選択科目なんだけどさ、戦車道選んでね、ヨロシク〜」
31: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/06/30(日) 23:14:46.64 ID:GH7YNYU90
私の目の焦点は定まらなくなった
後から思い返してもこの間に何を視界に入れていたか思い出すことはできない。
32: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/06/30(日) 23:15:21.14 ID:GH7YNYU90
保健室のベッドは6つの内3つが埋まっていた
33: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/06/30(日) 23:15:53.50 ID:GH7YNYU90
「……私も同じなんですよ、みほさん」
「えっ?」
34: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/06/30(日) 23:16:36.84 ID:GH7YNYU90
その日の夜寝床で選択科目の紙と向かい合っていた。腕には体の左肩から右脇腹へ包帯が巻かれたクマの人形を抱えている。
榴弾が斜面に命中し崩れる音。川に滑り落ち沈むIII号の姿。川に降りキューポラを開け戻ってきてから嗅いだ煙の匂い。
35: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/06/30(日) 23:17:18.45 ID:GH7YNYU90
〜
「戦車道は軍部と内閣の妥協の産物であり、国際協調の脇役になった。そしてこれは、ある意味シュトレーゼマンの数少ない我儘だったのかもしれない。
彼の言葉をここに記そう。
『かつての決闘がフェンシングとなったように、スポーツになるとは平穏の証である。
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