419: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/09/26(木) 21:02:36.48 ID:d3dmTuuHO
「に、西住さん!親分は大丈夫なんですか!」
「……麻子さん、会長さん、ちょっとよろしいですか?」
420: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/09/26(木) 21:03:46.53 ID:d3dmTuuHO
優花里さんやラムさん、カトラスさんらにより作業が進められる中、会長さんと麻子さんが私を指で外に出るように示した。ついでに河嶋隊長も呼んでいる。私の予想はほぼ当たっていたらしい
外で麻子さんは深く一つ呼吸してから口を開いた
421: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/09/26(木) 21:05:07.32 ID:d3dmTuuHO
「……そうなると案は3つ
一つは彼女だけプラウダに降伏させる
もう一つはそれでも何とかアルコールで殺菌したりして時間を稼ぐ
422: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/09/26(木) 21:05:39.36 ID:d3dmTuuHO
「……2番目……」
「……厳しそうだな」
423: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/09/26(木) 21:07:24.32 ID:d3dmTuuHO
一時的に人払いをして、小さな声で事情は伝えた。その返事はあまりに単純で、的確だった
「……そうか……やってくれ、西住さん」
424: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/09/26(木) 21:08:44.81 ID:d3dmTuuHO
「……西住ちゃん……」
「……足の傷は既に感染症にかかりやすくなっています。少なくとも今夜外に出ることは出来ません
425: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/09/26(木) 21:09:30.81 ID:d3dmTuuHO
「……ははは……あいつらにまた会ったら……生きたくなっちまう……とは思わない……のかい?」
「痛みは人間の苦痛の根源。それから逃れようとすることは、何があっても揺らぎませんよ」
426: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/09/26(木) 21:10:25.69 ID:d3dmTuuHO
私は側にあった、冷たくなりつつある桶の水で手を濯ぎ、素早くハンカチで拭った。そのまま手に取った銃を両手で構え、彼女の頭へ向ける
肩から腕、そして照星から先は確実に照準を定めていた
「……ははっ……こんなちっぽけな……もので……本当に……死んでしまうとはね……」
427: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/09/26(木) 21:10:54.36 ID:d3dmTuuHO
第74回戦車道大会公式記録
大洗女子学園犠牲者
428: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/09/26(木) 21:12:22.44 ID:d3dmTuuHO
こちらに来る者の大半は目の前の光景に気づくや否やすぐに目を逸らしてしまう。話し掛けてくるものはない
銃を足元にそっと置き、両手を合わせる。ただ感謝を込めて。第三者を介在させる必要もない
429: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/09/26(木) 21:12:54.66 ID:d3dmTuuHO
夜を迎えた。夜襲への警戒も兼ねて、交代で休息をとることにした。建物の中には雪がしんしんと降る音と、暖炉の上のやかんが煙を蒸す音、そしてその暖炉の火が跳ねる音のみがこだます。やかんの注ぎ口から直に煙が登っているように見える
起きているものは暖炉の周りに群がる。短期的なスパンで起床と就寝を、座りながらにして繰り返している。外はもう吹雪こうとはしていなかった
明日、緩む
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