13: ◆swglAuXS56[sage saga]
2020/02/24(月) 23:06:12.10 ID:EqlApZsio
「などと言われまして、国王に進言したところ、問題なし…とのことで…」
「ふむ、フェンリル一族に騎士に魔闘士、それにお前の部下が四人、何も問題ないではないか! はっはっは!」
「良い部下を待ちましたね、シルフ様」
14: ◆swglAuXS56[sage saga]
2020/02/24(月) 23:06:54.24 ID:EqlApZsio
上司と部下のちょっとした諍い、というには上司の一方的な説教にルイーサは自分の夫の性格にため息がでたが、まぁ、仕事になると熱心になるところに惚れているという自覚があるので目をつむることにした。
それよりも、ルイーサはある提案をしてみることにした。
「シルフ様、もし宜しければ姫様と一緒に私達の家に来ませんか?
15: ◆swglAuXS56[sage saga]
2020/02/24(月) 23:07:28.36 ID:EqlApZsio
「心配せずともよいぞ!
王にはワシから弁明してやる! 心配するな!」
「国王陛下は問題ないかと、問題は女王陛下がなんと仰るか…」
16: ◆swglAuXS56[sage saga]
2020/02/24(月) 23:08:47.98 ID:EqlApZsio
魔闘士とは主に破壊魔法を駆使し、敵を討つことに重きを置いた兵科である。
鉄砲や大砲が普及しつつあるこの世界に置いても、歩兵の後方から強力な魔法攻撃の支援を行える戦の要となる部隊だ。
同盟を結んだ各国の貴族階級の人間を主体に構成され、武系貴族が支持母体となる連合騎士がこの国の花形であるが、魔法の才さえあれば出世ができること、破壊魔法以外の変性・付呪・魔法薬学といったこの国を支える魔法科学分野へ転身が容易であり、それを支える大商人や魔導系貴族の後ろ盾を持っていることから、騎士団以上の権威があると言われている。
魔法剣技部隊、通称「レンジャー」はエドゼル・ハバーの提唱で魔闘士部隊から枝分かれした新設部隊である。
17: ◆swglAuXS56[sage saga]
2020/02/24(月) 23:09:29.39 ID:EqlApZsio
時刻は午前、城門の前で先に待っていたシルフとソフィアは門番のヘルベルトとマーディンに事情を説明していた。
「そういう訳で、本日、姫様はアルド老師のお誘いで一緒にクラフト区の市場まで足を運びますので、私も同行致します。
終課の鐘が鳴るまでには戻りますが、何かありましたらレンジャー隊長補佐エアンストまでお知らせ下さい」
18: ◆swglAuXS56[sage saga]
2020/02/24(月) 23:10:35.68 ID:EqlApZsio
「よいよい、かしこまるな。
わしらは暇をもらう立場じゃからな。 努めご苦労じゃ」
「は、はっ! ありがとうございます!」
19: ◆swglAuXS56[sage saga]
2020/02/24(月) 23:11:17.95 ID:EqlApZsio
ソフィアの言葉に周囲が”はっ”と静まり返った。
民を想うのが仮にも人の上に立つ人間に必要な素質であるならば、この幼い姫君には十分に備わっているのだと今の言葉から十分に理解できる。
それを直球でぶつけられたマーディンは熱い感情が込み上げてきたのか、感涙に頬を濡らすのだった。
20: ◆swglAuXS56[sage saga]
2020/02/24(月) 23:12:12.04 ID:EqlApZsio
「マーディン、お前よぉ、泣くやつがあるかよ」
「だって俺感動したんスもん! なんて良いお方なんだ…王女様…」
「まぁな…、俺は売り飛ばされてこの国に来た人間だから、なおさら思う。
21: ◆swglAuXS56[sage saga]
2020/02/24(月) 23:14:29.54 ID:EqlApZsio
この世界の魔法は”マナ”と呼ばれる実体のないエネルギーを根源として存在している。
マナは大気、水、動植物、鉱物、あらゆる物質に干渉し、古くからその利用方法が研究されてきた。
魔法を使役する者は己の体内にあるマナを消費し、神秘の力を発揮することができるのである。
22: ◆swglAuXS56[sage saga]
2020/02/24(月) 23:16:40.46 ID:EqlApZsio
閑静な邸宅が立ち並ぶ通りにアルド達の自宅があった。
それほど広い庭ではなかったが、手入れが行き届いており、植えられている多種多様なハーブはルイーサの趣味なのだろうか、香草や薬の原料になるものまで様々だ。
「おーい、誰かいるかの?」
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