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上条「結婚指輪は!」美琴「給料三か月分!」心理「君への愛は」垣根「プライスレス!」 -
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1 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/02/12(日) 13:31:20.88 ID:0KxALTE60
1スレ目 美琴「す・・・好きです!!付き合ってください!!」上条「何やってんだ、御坂」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1304/13045/1304506297.html
2スレ目 美琴「当麻♪」上条「なんだ、美琴」垣根「俺も仲間に入れて」心理「はいはい」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1305/13053/1305377166.html
3スレ目 上条「美琴、愛してる」美琴「私も♪」垣根「俺も♪」心理「ジャマしないの」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1306063255/
4スレ目 上条「美琴は可愛いな」美琴「えへへ//」垣根「速さが足りない」心理「はいはい」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1306724889/
5スレ目 上条「放さないからな」美琴「うん♪」垣根「話さないからな」心理「しゃべりなさいよ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1307282872/
6スレ目 上条「抱きしめようか?」美琴「うん//」垣根「抱こうか?」心理「やめて」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1307709819/
7スレ目 上条「守り続けるからな」美琴「うん//」垣根「これがリア充です」心理「あなたもよ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1308139244/
8スレ目(番外編) 美琴「私の好きな人のことを、それ以上悪く言わないで!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1308667506/
9スレ目 上条「結婚に必要な物は?」美琴「愛!」心理「お金」垣根「念のため三行半」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1308992651/
10スレ目 上条「まずは!」美琴「そのふざけた!」心理「幻想を!」垣根「守るのこそ愛だ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1309355502/
11スレ目 上条「マイホームか・・・」美琴「い、いいわね//」心理「そうね」垣根「欠陥住宅か」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1309860801/
12スレ目 テクパトル「あの月はもう、空には出ない」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1310283821/
13スレ目 上条「美琴は可愛いな」美琴「//」垣根「心理定規可愛いハァハァ」心理「やめて」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1310641032/
14スレ目 上条「恋といえば!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1311066610/
15スレ目 上条「旅行かぁ・・・」美琴「どこ行く?」垣根「ヤっちゃうのか?」心理「黙って」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1311506386/
16スレ目 上条「愛って何かな」美琴「守ること?」心理「信じること」垣根「疑い続けることさ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1311939697/
17スレ目 上条「始まった・・・」美琴「大覇星祭・・・」垣根「アナウンスは俺」心理「やめて」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1312451177/
18スレ目 上条「引き続き!」美琴「大覇星祭!」垣根「アナウンスも俺!」心理「もうイヤ・・・」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1312969940/
19スレ目 上条「まだまだ続く!」美琴「大覇星祭!」垣根「アナウンスはMeダヨ!」心理「誰よ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1313206497/
20スレ目 上条「そして終盤!」美琴「大覇星祭!」垣根「アナウンスはワシじゃよ」心理「誰よ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1313568339/
21スレ目 上条「みこと!」美琴「とうま!」垣根「マン」心理「そこまでよ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1313987737/
22スレ目 上条「1に愛情!」美琴「2に愛情!」心理「3、4がなくて?」垣根「後藤さん」一同「誰だよ」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1314/13145/1314512717.html
23スレ目 上条「海外旅行!」美琴「イギリス!」心理「ご飯がまずい」垣根「ひもじいよぉ」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1315/13152/1315277970.html
24スレ目 上条「デートの定番は?」美琴「遊園地!」心理「映画館」垣根「特別な場所なんていらねぇさ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1316091462/
25スレ目 上条「熱い思いは!」美琴「止められない!」心理「燃える心は」垣根「バーニングハート!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1316955436/
26スレ目 上条「異性のどこが好き!?」美琴「優しさ!」心理「温かさ」垣根「声」テクパトル「背中」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318038036/
27スレ目 上条「恋は!」美琴「儚く!!」心理「愛は」垣根「虚しく」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1321338251
28スレ目 上条「立てば芍薬!」美琴「座れば牡丹!」心理「歩く姿は」垣根「ラフレシア!!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1323430856/
29スレ目 上条「好きと叫んでも!」美琴「心は遠く!」心理「貴方を呼んでも」垣根「振り向かず!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1325230092/
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1329021080
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1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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(安価&コンマ)コードギアス 薄明の者 @ 2025/07/23(水) 22:31:03.79 ID:7O97aVFy0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1753277463/
ご褒美にはチョコレート @ 2025/07/23(水) 21:57:52.36 ID:DdkKPHpQ0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1753275471/
ビーノどっさりパック @ 2025/07/23(水) 20:04:42.82 ID:dVhNYsSZ0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1753268681/
コナン「博士からメールが来たぞ」 @ 2025/07/23(水) 00:53:42.50 ID:QmEFnDwEO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1753199622/
4日も埋まらないということは @ 2025/07/22(火) 00:48:35.91 ID:b9MtQNrio
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1753112915/
クリスタ「かわいいだけじゃだめですか?」 @ 2025/07/19(土) 08:45:13.17 ID:AK1WfFLxO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752882313/
八幡「新はまち劇場」【俺ガイル】Part1 @ 2025/07/19(土) 06:35:32.67 ID:BGCulupRO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752874532/
【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 @ 2025/07/18(金) 23:44:57.84 ID:Xc8IdKRvO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752849897/
2 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/02/12(日) 13:33:49.04 ID:0KxALTE60
キャラ紹介
上条・・・美琴の彼氏、主人公であり、正義感溢れていたがいまやただの不幸な人
美琴をかなり愛しています
美琴・・・ヒロイン
可愛いです、可愛いです、可愛いです
ツンデレがデレデレになってます
上条さんにメロメロ
垣根・・・イケメルヘンからギャグまでなんでもござれ
心理定規と付き合ってます、フリーダム
たまにツッコミ
心理定規・・・垣根の嫁
ていとくんに踊らされながらも彼を支えます
ツッコミですがたまにボケ
エツァリ・・・本シリーズで地味なキャラの一人
ショチトルと付き合ってる変態ツッコミ
ショチトル・・・地味キャラだった一人
エツァリと付き合ってます、自称ドMの実際ドM
ボケも心理定規に奪われる
削板・・・熱い男
黒子の彼氏、地味なはずがわりとキャラが濃い
黒子・・・ですの
削板の彼女、でもお姉さまも相変わらず好きなのでご安心を
一方・・・歪みないセロリ
番外個体の彼氏、そしてロリコン、意外とまともになった
番外個体・・・一方の嫁
やっとセロリと付き合うことに、マジ可愛いよワースト
わりと奥手
テクパトル・・・美月こと19090号と恋人に、さまざまな苦難も乗り越えイチャイチャリア充、背中フェチ
背中について語ると止まらない人
19090号・・・テっくんの嫁
通称美月
テクパトルと結ばれましたが未だに照れ屋さん、そしてエロい
20000号・・・変態
しかも、テっくんでヤったこともある変態 、たまに男前
14510号・・・セロリのことが好きな乙女
めちゃくちゃ乙女
10033号・・・セロリのことが好きな乙女
恋する乙女は強かった
御坂妹・・・可愛いです
なぜかツッコミに
17600号・・・やや遅れて合流した妹達
意外と男前、おっとこまえー
■■・・・名前が思い出せないキャラ
まさかの存在感、可愛さ
準レギュ、というかエツァリよりも輝いてる気がする
吹寄・・・垣根に告白、失恋するもやはり友達がいいと気づいた強いキャラ
まさかの準レギュ、そしてツッコミ、おっぱい吹寄
ウイーハルさん・・・違った、初春
削板、黒子の出番でたまに登場
13577号・・・かつて20000号に公開オ○ニーをさせられたため、一時離脱していたミサカ
まさかの復活、でもトラウマは奥底に眠る
10039号・・・かつて20000号に公開オナ○ーをさせられたため、一時離脱していたミサカ
磁石のNよりもSが好き
3 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/02/12(日) 13:35:22.23 ID:0KxALTE60
食蜂・・・レズ、美琴に恋してる
最近本当の友達が出来て喜んでいる
打ち止め・・・一方通行と番外個体の娘ポジション
しかし寝取りを企んでいるという噂もある
麦野・・・魅力的なはずなのにアイテムで唯一恋の香がしなかったが、青ピと若干近しくなる
がんばれおばさ・・・お姉さん
絹旗・・・超可愛い超キュートな超ヒロイン
海原に淡い恋心を抱いている
絶賛パンチラ
浜面・・・リア充爆ぜろ
滝壺・・・浜面の彼女
ときどき黒い、実は腕力が半端ない
フレンダ・・・空から帰ってきた我らがアイドルな訳よ!
美人でスレンダー、完璧なスタイルな訳よ!
ゴーグル男なんて好きじゃない訳よ!
ゴーグル・・・スクールの中で一番地味だった人
語尾が「〜っす」とかいう、若者口調
なぜかフレンダと共にこの世に戻ってきた
冷え性、甲斐性なし、天然ボケ
アレイスター・・・冷蔵庫
だったが復活、テクパトルの家に居候
海原・・・絹旗にフラグを立てた男
エツァリではなく、こちらは本物
エツァリと鉢合わせした時に、エツァリの真実の愛を目の当たりにして衝撃を受ける
時を経て変わったエツァリ、彼の愛を受けたショチトル
それは、まるで海原と絹旗の関係に拍車を掛けているようだった
彼は不器用だ、そして時に卑怯である
敬語を使うことによって他人と距離を置き、常に笑顔であるがために自分の内心を探らせない
そんな彼にとって、エツァリとショチトルの間にある何かしらの燃えているものは衝撃的だった
ズキズキとした痛みは、かつてエツァリに剥がれた腕の傷か
いや違う、彼の心に空いてしまった大きな隙間の痛みだった
人が生まれてきたのはなぜか
愛を持つためか、世の中に絶望するためか、明日を見るためか過去に逃げるためか
まだ若い海原には分からない
その名の通り、広い海原の中にまるで小さなカヌーを浮べているような、虚無感と絶望感
たどり着くことの無い未来という名の地平線に、彼はただ手を伸ばすだけだった
彼がそこで知ったのは、愛ではなく絶望だった
遠すぎるオアシスを求めた彼は、やがて少しずつ泥沼へと沈んでいく
鳴呼しかし、彼に救いの手を差し伸べる者はいない
誰かが呼ぶ声さえも、今の彼には地獄の呪詛にさえ聞こえていた
彼にはもう、何もわからない
4 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/02/12(日) 13:35:48.23 ID:0KxALTE60
スレ内容
上琴、未元定規がメインのギャグほのぼの
一方通行×番外個体
テクパトル×19090号
削板×黒子
エツァリ×ショチトル
浜面×滝壺
俺×サトリナ
何もおかしいところはない
サトリナさんは俺の嫁
ほのぼの、グダグダ、原作崩壊、キャラ崩壊、マンネリが嫌いな方はご覧にならないほうがいいかと
あと、一部オリキャラ化していますのでそこもご了承を
注意事項
速さが足りないコメ、やろうじゃないのよ
たまに筋肉動画を貼ります、耐性がない人はそっと戻るボタンを
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/02/12(日) 15:35:44.86 ID:GLae78/ao
海原どうしたwwwwwww
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2012/02/12(日) 19:17:40.98 ID:UPPukCj20
スレ立て乙
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2012/02/12(日) 21:06:45.97 ID:OMDn8jmp0
揺るがない、浜面への想い
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/02/12(日) 21:38:08.48 ID:56quCRTSo
今回は一ヶ月半で1スレか……
速さが足りない!!
9 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/02/12(日) 22:46:41.68 ID:0KxALTE60
バイトが来週5日なのでさらにスローペースになります
書きたいネタとかはいくつかあるんですけどね・・・
とりあえず今日は投下はないです
明日も夜だけかと
では
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/12(日) 23:08:56.42 ID:IRwK82RIo
乙なんだよ!
11 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/15(水) 19:28:34.82 ID:9hVKu5Xb0
垣根「山登り、それは己との戦い」
番外「山登り、それは自然との戦い」
垣根「人は、偉大な自然の前ではあまりにちっぽけだ」
番外「人間の築いた文明など、まるで巨大な湖に投じられた一石に過ぎない」
垣根「あぁ、どうして人はそれでも自然に刃向うのか」
番外「地球の謎に迫る、第三話、お前の涙は俺が拭く」
垣根「決まったことだし登るか」
番外「おー」
ステファニー「ちょっと待ってください、何の用意もなしに山登りをするつもりですか?」フフン
垣根「はぁ?」
ステファニー「もしもクマが出てきたらどうするんですか!!」
垣根「能力で追い払います」
ステファニー「も、もし迷ったら…」
垣根「空に迷子なんてありません」
ステファニー「お、おなかが…減ったら?」
垣根「帰ります」
ステファニー「…行きましょうか…」ズーン
アレイ(垣根帝督…なんと恐ろしい)
12 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/15(水) 20:18:22.52 ID:9hVKu5Xb0
垣根「…にしても、本当に心が落ち着くよな」
心理「そうね…いい天気だし」
打ち止め「自然に溶けていくようだ…ってミサカはミサカは詩人になってみたり!!」
ステファニー「そうですね…とっても気持ちいいです!」
番外「そう?ミサカはもっと楽しい場所知ってるし」
アレイ「それはどこだ?」
番外「ゲーセン、あそこ楽しいぜ」
アレイ「ゲームセンターか…金銭の無駄遣いだな」
垣根「そうだぜ番外個体…いいか、金が無くなったらどうなると思う?」
番外「か、金がなくなったら…?」
垣根「へっへっへ、お嬢ちゃんいい乳してるじゃねぇか!!」ムニムニ
番外「や、やめてぇ…家に旦那がいるのよ!!」
垣根「おーおーいいね、ならビデオでも撮ってその愛しの旦那様に送り付けてやるか!!」
番外「!!そ、それだけはやめてください!!」
垣根「はっはっは!!脱げ脱げぇ!!!」
垣根「ってなるぞ」
心理「さりげなく胸揉んだわね、あなた」
13 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/15(水) 20:22:41.41 ID:9hVKu5Xb0
ステファニー「…なかなか傾斜がきついですね、こんな坂を登るのは久しぶりです」
打ち止め「昔も登ったことがあるの?ってミサカはミサカは首を傾げてみたり」
ステファニー「そりゃもう、戦線に立っていれば…」
垣根「戦線…だと?」
ステファニー「えぇ、あれはもう…」
垣根「なぁ、君の戦線はどんな戦線だった?」
ステファニー「…はい?」
垣根「おい番外個体!!お前の戦線はどれくらいだ!!」
番外「20インチです!」
垣根「打ち止め、お前のは!?」
打ち止め「39へぇです!!!」
ステファニー「た、単位が違う!!」
垣根「心理定規、お前の戦線は!?」
心理「さぁ、行きましょうか」
垣根「」
アレイ(クールだ)
14 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/15(水) 20:29:59.75 ID:9hVKu5Xb0
ステファニー「さぁ、そろそろ頂上ですよ!!」
アレイ「はぁ…はぁ…」
垣根「ティッシュいるか?」
アレイ「そういう意味ではない…」
番外「そんなにバテるほどだった?」
打ち止め「番外個体、ミサカ達は戦闘用にチューニングされてるから大丈夫だけど、統括理事長さんはチューニングされてないから無理なんだよ、ってミサカはミサカは憐みの目で見つめながら…」
アレイ「逆に聞くが…チューニングされた私なんて見てみたいか?」
垣根「なんだよ、量産型アレイスターって」
心理「弟達…?」
ステファニー「あなたって男なんですか?」
アレイ「ふふ…かつて人間らしかったときは男だったが…」
垣根「きめぇよそれwww」
垣根「プランを短縮、とアレイスターは逆さまになったままで呟いてみます」
番外「効率が悪い、とアレイスターはドヤ顔でいかにもラスボスっぽく呟いてみます」
垣根・番外「ラスボスの立場さえ最近は危ういです、とアレイスターはしょぼくれます」
アレイ「もうやめてくれ」
15 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/15(水) 20:39:02.26 ID:9hVKu5Xb0
垣根「おー、着いた着いた!!」
心理「…素敵な眺めね」
ステファニー「運動っていうのは、本来こういうご褒美がないといけませんよね」
打ち止め「やっほー!!ってミサカはミサカは大声で叫んでみる!!」
番外「一方通行ァァァ!!!」
垣根「俺の未元物質に常識は通用しねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
ステファニー「アイキャンフラーイ!!!!!!!!!!」
心理「はぁ…そんなに騒がないの、子供じゃないんだから…」
垣根「お前も叫んでみろって、気持ちいいぞ?」ニコニコ
心理「…」
心理「…やっほー…」カァッ
垣根「なんか迫力が足りないな…」
アレイ「私も叫んでみるか…」
アレイ「テクパトルぅぅうううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!」
垣根「なんだよそれ」
番外「ぎゃはは!!まさかテクパトルに聞こえてたりしてねw」
垣根「まっさかぁ!!」
一同「はははははは!!!」
16 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/15(水) 20:43:46.58 ID:9hVKu5Xb0
アレイ「ただいま…」
御坂妹「おかえりなさい」
アレイ「今日は中々有意義な時間が過ごせたよ」
御坂妹「そうですか…それより、テっくんがお呼びですよ」
アレイ「?」
テクパトル「…よぉ、アレイスター」
アレイ「ただいま…どうした、何やら不機嫌だな」
テクパトル「…打ち止めから聞いたのだが…お前、俺の名前を山の上から叫んだらしいな」
アレイ「」
テクパトル「しかも…エツァリがかつて放った、忌々しいあのイントネーションで」
アレイ「そ、それはだな…」
テクパトル「人の名前で遊ぶとはいい度胸だな…」
アレイ「ま、待て…落ち着け、話し合おうじゃないか」
テクパトル「アレイスターよ」
テクパトル「神に祈りは済ませたか」
アレイ「」
17 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/15(水) 20:46:50.26 ID:9hVKu5Xb0
せっかく
せっかく友達になったと思っていた打ち止めからまさかの密告
そして衝撃の折檻
テクパトルの怒りは静かに、しかしたしかに強く燃えていた
人の名前で遊ぶな、というのは正論もいいところだ
だが考えてほしい
そもそもあのクラブでは「テクパトルぅぅうううううううううううう!!」のポーズなんていうものさえやっていたのだ
それを打ち止めは言わなかったのだ
言ったら、自分も加害者になるとわかっていたからだ
つまり、アレイスター一人を陥れるだけだったのだ
あぁ、友達だと思っていたのに
テクパトル「この不届き者がぁぁぁぁ!!!!!!!」
アレイ「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」
そしてその日、アレイスターは星になった
その星は、かつて彼が生まれた故郷からも見えたものに似ていた
18 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/15(水) 20:50:14.17 ID:9hVKu5Xb0
テクパトル「…ふぁぁ…」
テクパトルの朝は早い
今日は仕事が休みなのだが、それでも彼の起床時間は普段と同じだ
規則正しい生活を送らなければ、人間は落ちぶれてしまう
テクパトル「…コーヒーでも飲むか…」
昔から頑固というか、生真面目というか、そんな彼だった
テクパトル「…さーさーのーはーさーらさらー…」
ピンポーン
テクパトル「…宅配便か」
家のチャイムが鳴らされる
こんな時間に鳴らすのは少し迷惑だが、文句は言っていられない
テクパトル(…さて、何が届いたのかな)
考えられるパターンは3つあった
19 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/15(水) 20:56:35.93 ID:9hVKu5Xb0
テクパトル(一つ目は俺のサプリメントだ)
テクパトル(だがしかし、アメリカからの輸入だから…さすがにまだ届かない、よっておそらくこの可能性は否定される)
テクパトル(二つ目はみんながほしがっていたチョコレートだ)
テクパトル(美味しいと評判のチョコだったな…たしか、注文したのは一昨日だ)
テクパトル(この可能性はあるな)
テクパトル(そして三つ目は…アレイスターと俺の頼んだ酒のツマミだ)
テクパトル(ホタテの貝柱はやっぱりビールに合うよなぁ…)
テクパトル(こいつも、今日届いてもおかしくはない)
テクパトル(となると、後半二つの可能性しかないな)
テクパトル(友達という可能性はおそらくない、あいつらなら一回鳴らしただけでは飽き足らない)
テクパトル(最悪、窓を突き破って侵入してくるはずだ)
テクパトル(…はぁ、考えてても仕方ないよな)
ソファーから体を起こしテクパトルが玄関へと向かう
一応ハンコも持ち、宅配便でも大丈夫なようにしている
テクパトル(はぁ…あいつら、起きてないよな)
妹達が今のチャイムで起きていたらかわいそうだ
テクパトル「はいはーい…」
20 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/15(水) 21:02:11.47 ID:9hVKu5Xb0
10398「こんにちは、とミサカは元気よく挨拶してみます!!」
19999「やっほい、初めましてになるのさ、とミサカも続きます!!!」
11116「テっくんとはあなたですね、とミサカはネットワークの情報をもとに推理します!!」
12345「ほうほう、たしかに中々筋肉質に見えますね、とミサカは視覚からの情報を分析…」
バタン
ガチャガチャ
ミサカ四人「」
10398「こらこら!!!どうしてドアを閉めるんですか!?とミサカは信じられないという気持ちを声に表します!!」
11116「しかも鍵まで閉めて!!とミサカは追い打ちをかけます!!!」
テクパトル「あぁぁぁぁぁ!!!嘘だよ嘘だよな嘘に決まってるよなぁぁぁ!!!」
テクパトル「なんで他のミサカ達が学園都市にいるんだよぉぉぉ!!」
12345「ほう、ミサカ達の見分けがつくのは本当らしいですね…とミサカはまず電気式のロックの開錠に取り掛かり…」
テクパトル「わかったよ開ければいいんだろぉぉ!!!」
21 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/15(水) 21:08:51.18 ID:9hVKu5Xb0
10398「イギリスから暇つぶしに来ましたよ、とミサカは…」
テクパトル「とりあえずその長ったらしい語尾をどうにかしろ!!世間一般では変な目で見られるからな!!」
19999「おいマジかよ、とミサ…っと」
テクパトル「それで…なんでここに来たんだよ…」
12345「それがですね、テっくんなる人物…まぁあなたですが、それに会ってみたかったのです」
テクパトル「よし、目的は終わったな、帰れ」
11116「おいおいおいおいおいおいおい!!!ミサカ達には優しいって評判だったぞ!?」
テクパトル「うるせぇ!!厄介ごとが増えて喜ぶのはマゾヒストくらいなんだよ!!」
ミサカ四人「そういう趣味があったのですか!?」
テクパトル「ねぇから嫌がってるんだよ!!!!」
19999「にしても、大きな家ですね」
12345「お邪魔します」
テクパトル「家主の許可を取れよ!!!」
11116「ここはミサカゾーンですから、ミサカの陣地です」
テクパトル「子供か!!!」
22 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/15(水) 21:13:55.24 ID:9hVKu5Xb0
19090「テっくん…ちょっとうるさいですよ…」
テクパトル「19090号…お、起きたか」
19090「…?あの、そっちのミサカは…」
11116「あ、妻だ」
12345「女だ」
19999「奥さんだ」
10398「ワイフだ」
ミサカ四人「ぎょうさんおんのやなー」
テクパトル「一人だ!!!」
19090「えっと…イギリス組ですよね?」
11116「ピンポーン、これから数日間お世話になります!!」
テクパトル「…ちょっと待て、今なんて」
11116「ですから、数日間学園都市に滞在するのですが」
19999「宿を取るのも面倒だったし、ここに泊めさせてもらいます」
テクパトル「…」
テクパトル「…もう…どうにでもなれよ…」
23 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/15(水) 21:17:16.71 ID:9hVKu5Xb0
今日はここまで
ギャグが書きたかったけどなんだかイマイチでした
筋肉動画は若かりし頃のクリス・カーミア
http://www.youtube.com/watch?v=uPuVgP4zDpQ
プロポーションいいですよね、彼
ではおやすみなさい
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/02/16(木) 02:37:28.36 ID:swI6dLOpo
おつ!
昔っぽくて俺は好きだったなぁ!
またアレイちゃんネタやってほしいなぁ!
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2012/02/16(木) 02:42:59.49 ID:zMlD5Vhdo
乙
久しぶりにカラオケネタをお願いします
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2012/02/16(木) 08:58:06.87 ID:06oh+y+uo
乙
27 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 15:12:19.83 ID:Hn5RVV1q0
御坂妹「ほう、まさかイギリスからわざわざ来るなんて・・・」
14510「ようこそ!」
10039「やはり姉妹に会えるのは嬉しいものですね!」
11116「いやぁ、なんだかアットホームですね!」
19999「お、これが噂のアレイちゃんなのさ!」
アレイ「ど、どうも」
10398「随分頭の低い統括理事長さんですね」
20000「自信がないんだよ、アレイちゃんは」
14510「そんなこと言ったら可愛そうですよ」
アレイ「」
19090「えっと・・・それで、ここに泊まるんですよね?」
12345「そうですよ」
13577「ですがどの部屋に泊まるんですか?」
17600「二人はミサカ達の部屋で引き取るが・・・さすがに四人ともは入らないぞ」
11116「ふむ・・・たしかに」
テクパトル「はぁ・・・俺達の部屋に泊まればいいさ」
ミサカ一同「!?」
御坂妹「あなたという人は19090号という者がありながら!」
28 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 15:12:52.43 ID:Hn5RVV1q0
20000「じゃああれだ、ミサカも混ぜて5Pにしようぜ!」
テクパトル「勘違いすんなよ・・・俺はリビングで寝るから」
19090「え、ですが・・・」
テクパトル「・・・いいか、アレイスター」
アレイ「私は構わないが」
19999「な、なんか申し訳ないのさ」
テクパトル「さすがにお前達を床やソファーで寝させるわけにはいかないだろ」
ミサカ一同「」
テクパトル「シングルベッドでもどうにか二人くらい入るし」
12345「やっべぇ、こりゃマジだぜ」
11116「なるほど・・・ミサカが惚れるわけです」
10398「ちょっとドキドキしましたよ」
テクパトル「聞こえてるからな・・・」
10033「とにかく、誰が誰のベッドで寝るんですか?」
ミサカ四人「20000号のベッドはイヤです」
20000「おいおい、未知の快楽を教えてほしくないのか?」
10398「お断りです!」
アレイ「・・・これだけ人数が増えたら食事も大変だな」
29 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 15:15:27.52 ID:Hn5RVV1q0
テクパトル「どうにかやってみるよ・・・」
御坂妹「テっくん、ファイトです!」
テクパトル「はぁ・・・」
テクパトル「娘が増えた父親の気持ちが分かるよ」
テクパトル「・・・で、なんでお前達はいきなり人生ゲームを始めたんだ・・・」
御坂妹「楽しいですよ?」
11116「テっくんも混じればいいですよ」
20000「なんて卑猥な響きなんだ!」
テクパトル「お前は黙ってろ・・・」
10398「テっくんはしないんですか?」
テクパトル「しないって…俺は人生ゲーム好きではないからな」
14510「過去に人生ゲームと何かあったのですか?」
テクパトル「ヤクザとイザコザみたいに言うな」
20000「テっくん、人生なんて所詮ゲームなんだぜ」キリッ
アレイ「だがしかし、それは決してリセットのできない死のゲームだ」フッ
一同「いたんだ」
アレイ「」
30 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 17:20:43.11 ID:Hn5RVV1q0
テクパトル「…お前ら、絶対におとなしくしてくれよな」
19999「もちろんなのさ」
御坂妹「あ、20000号結婚のマスに泊まりましたね」
20000「子作りは毎時間しないとな」
19090「そ、そんな破廉恥なことを…」
10039「初心っぽく振る舞ってもダメですよ」
10398「ワオ、経験済みですか」
19090「え、あ、いや!!」
17600「気にするな19090号、嫉妬だよ嫉妬」
20000「OH SHIT」
テクパトル「…はぁ」
テクパトルが肩を落とす
こんな生活が続くのか、と
テクパトル「え、続くの?」
31 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 17:22:41.85 ID:Hn5RVV1q0
垣根「…なぁ、心理定規」
心理「なに?」
垣根「俺たちさ、昔はよくカラオケで遊んだよな」
心理「えぇ、そうね」
垣根「どうして行かなくなったのかな」
心理「…胸に手を当てて考えてごらんなさい」
垣根「…」
垣根「な、なんか不整脈っぽい」
心理「病院にでも行けば?」
垣根「冗談だよ…で、なんで?」
心理「あなたがくだらない罰ゲームなんか始めたからよ」
垣根「…」
垣根「ごめん、忘れた」
心理「病院にでも行けば?」
32 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 17:26:16.59 ID:Hn5RVV1q0
垣根「…やっぱりさ、原点回帰って必要だな」
心理「ごめん、意味が分からないわ」
垣根「…上条達と、あとエツァリ達を呼んでくれ」
心理「全力で拒否するわ」
垣根「全力じゃないから断りますぅ!!」
心理「…」
心理「拒否するって言ってんのよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」
垣根(なんて清々しい全力なんだ)
心理「…どう、これでいいかしら」
垣根「…でもさ、ストレスを発散するにはカラオケが一番だろ」
心理「あなたを袋叩きにするのが一番なんだけど」
垣根「またまたご冗談を」
心理「…」ハーッ
垣根「わかったから拳に息を吹きかけるのはやめてくれ」
33 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 17:37:15.04 ID:Hn5RVV1q0
上条「…それで、俺達を集めたのか」
美琴「…垣根とのカラオケっていい思い出がないんだけど」
エツァリ「全くですね」
一方「おい、なンで俺は一人なンだよ」
垣根「よく来てくれた、これから君たちには殺し合いをしてもらいます」
ショチトル「むしろそっちが楽だな」
心理「ごめんなさい…止めたのよ、これでも」
美琴「…ねぇ、考え直さない?」
垣根「うるせぇ、選曲のネタが尽きたなんて言い訳は許されないんだよ」
上条「…なんかわけの分からない理由だな」
垣根「…一応、一応だがルールの復習だ」
カップルでの対抗戦(今回は一方通行は一人で行うこととする、プププwwww)
負けたカップルはその度服を一枚脱ぐ、ただし靴下も一枚とする
途中退室の際は一時的に服を着てもよい、ただしドリンクバーを除く
金のエンジェルは銀のエンジェル5枚と同じ価値とする
最終歌唱で最下位だったカップルは強制全裸
卑猥な点数(69点)の場合はビンタ
34 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 17:43:56.05 ID:Hn5RVV1q0
垣根「以上だ、質問は」
美琴「上から4つ目の意味は?」
垣根「その質問には答えられない」
上条「なんでドリンクバーを除くんだよ…」
垣根「そっちのほうがスリルあるだろ」
ショチトル(…)ゾクゾク
一方(変態が興奮してンですけどォ)
垣根「さて…久しぶりだからって遠慮するなよ、カラオケは戦場だ」
上条「…わかったよ、やってやる!!!」
垣根「ふふ…いいぜ、これから始まるのは遊びじゃねぇ、戦争だ!!!」
心理(ストレス発散って言ってたのに…)
垣根「久々に始めるかぁぁぁ!!!」
垣根「カラオケ大会じゃぁぁぁぁ!!!!」
美琴「大声を出せば面白いと思ってるの?」
垣根「」
35 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 17:57:38.05 ID:Hn5RVV1q0
垣根「さて、誰から歌う」
上条「はぁ…じゃあ俺から」
美琴「当麻、頑張って!!」
上条「おう!!」
ゼロからの逆襲
心理(何も学んでないわね)
一方(上条…)
上条「ゆー」
0点
上条「」
垣根「ひぃwww」
美琴「当麻…なんだか懐かしい」
エツァリ「では、相手は自分が」
一方「あァ!?てめェ、勝てる試合だからって自分が取ろうとするか!?」
エツァリ「もう曲は入れましたから」フフン
一方「ちっ…仕方ねェ」
36 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 18:01:17.12 ID:Hn5RVV1q0
エツァリ「さて、最初は喉を温めましょうか」
垣根「そうだな、それがいい」
もののけ姫
垣根(喉あっためろよwww)
美琴(わ、笑ったら負けよ…)プルプル
エツァリ「はぁりつぅめたぁーゆぅみのぉー」
垣根(裏声…wwww)
上条(た…耐えろ…)プルプル
エツァリ「ふぅるぅえるぅちゅーるよぉー
垣根(噛んだwww)
ショチトル(くっ…)プルプル
心理(…上条君、こんなのに負けるのね)
一方(いい歌だなァ)
−5点
エツァリ「」
垣根「ぶっはぁwwwww」
37 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 18:06:04.36 ID:Hn5RVV1q0
ショチトル「エツァリ…」
エツァリ「マ、マイナスってなんですか!?」
心理「よほどひどかったのね」
美琴「ほら、罰よ罰」
ショチトル「仕方ないな…まずはブラジャーから」
一同「…なに?」
ショチトル「あぁ、普段の格好のように見えて実はノーブラ、密閉された空間で少しずつ汗をかけば服は透けてしまう、友人の前で乳首をさらすなんて恥ずかしい、でも感じちゃう」ビクンビクン
上条「へ、変態だ…」
垣根「でもよ、たしかに見た目は普通だからドリンクバーも取りにいけるな」
ショチトル「だろ」スルスル
上条(…な、なんで大人っぽブラなんだよ…)
心理(…ショチトル、どういうつもりだったのよ…)
美琴(ぬ、布の面積が…)
一方(…まずいな、女はブラジャーってもンがあるから有利だが…俺はそンなもンつけてねェ)
エツァリ(自分はつけてますが)
一方(消えろ)
38 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 18:09:39.55 ID:Hn5RVV1q0
心理「さて、次は私かしらね」
垣根「頼んだぜ」
心理「任せなさい」
夢みたあとで
上条(な、懐かしい…!!)
エツァリ(中々いい選曲ですね)
心理「ゆめをみたーあとでー君はまだー遠くてー」
心理「気持ちだけー先走ってー空回りー」
美琴「う…上手いわね、相変わらず」
心理「何点かしら」
92点
心理「…まぁまぁね」
上条「次は…順番的に一方通行だよな」
一方「…パスとかねェの?」
一同「ねーよ」
39 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 18:12:53.43 ID:Hn5RVV1q0
一方「…勝てる気がしねェが…やるだけやるか」
上条「ほら、もしかしたらってのがあるだろ」
一方「…まァな」
ムーミンのうた
一同「」
一方「はァ…だりィ」
一方「ねェェェェェェムゥゥゥゥゥゥゥミン!!!!!!!!!!」
一方「こォォォォっち向ゥゥゥゥいてェェェ!!!!!!!!!!!!!」
一方「恥ずかしがらないで」
一方「モジモジしなァァァいィィィでェェェェェ!!!!!!!!!!」
一方「おォォォォォォあァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!」
垣根(う…歌えよ…)プルプル
上条(恥ずかしがらないで、だけなんでまともに歌ったんだよ…)プルプル
美琴(な、何よこれ…)プルプル
2点
一方「ですよねェ」
40 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 18:17:04.75 ID:Hn5RVV1q0
上条「…脱いだ脱いだ」
一方「ちっ…こンなことだろォと思って厚着してきたのがよかったぜ」
美琴「あ、ずるーい!!」
ショチトル「…そんな対策があったか」
垣根「バカか、負けなけりゃいいんだよ」
心理「ほら、次はショチトルよ」
ショチトル「ふん…腰を抜かすなよ」
美琴(私は何歌おうかな…)
オー・チン・チン
一同(ダメだもう)
ショチトル「オーチンチン、オーチンチン!!!」
ショチトル「あのチンポコよどこ行ったー!!!」
垣根(下ネタじゃねぇかwww)
心理(さ、最低…)
美琴(こ、高得点は…ないわよね?)
89点
美琴「」
41 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 18:24:08.21 ID:Hn5RVV1q0
垣根「やるな、ショチトル」
エツァリ「さすがですね、ショチトル」
ショチトル「まぁな」
上条「み、美琴…」
美琴「…いいわよ、やってあげるわよ!!」
垣根「ふん、どんな曲を…」
東京のバスガール
一同(古っ!!)
美琴「紺の制服身に着けてー私は東京のバスガール!!」
美琴「発車ー!!オーライ!!」
美琴「明るく明るく走るのよ!!」
垣根「インパクトに欠けるな」
美琴「う、うるさい!!!」
91点
美琴「しゃあああああ!!!!!!!!!!!!」
42 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 18:27:21.75 ID:Hn5RVV1q0
ショチトル「仕方ない、次は上を…」
上条「ま、待て待て!!そしたら上半身裸じゃねぇか!!」
ショチトル「何か問題が?」
心理「…靴下にしなさいな」
ショチトル「ちっ」
一方「なンで舌打ちなンだよ」
垣根「…さて、次は俺と一方通行だな」
一方「…はン、所詮は俺の下のてめェに、勝ちなンてもンはねェ」
垣根「うるせぇな、ピーピー鳴いてんじゃねぇよ」
一方「土下座しても遅いぞクソ野郎」
垣根「誰がてめぇに土下座するかよカス」
上条(す…すごい雰囲気だ)
エツァリ(でもカラオケなんですよね、これ)
ショチトル(…どんな曲を歌うんだ)
美琴(…き、緊張してきた…)
心理(はぁ…帰りたい)
43 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 18:28:25.95 ID:Hn5RVV1q0
いったん休憩
というか選曲のネタ尽きたんですよね、カラオケネタw
とりあえず、誰が全裸になるか決めてくださいな
多数決ですので
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2012/02/16(木) 18:44:22.08 ID:zMlD5Vhdo
心理定規タソで
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/02/16(木) 19:35:32.62 ID:9sHZUcoso
心理定規ちゃん
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/02/16(木) 19:44:24.58 ID:BeQxXxmfo
心理定規たんで
47 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 20:16:33.93 ID:Hn5RVV1q0
垣根「…ふん、俺からやってやるよ」
上条(…落ち着け、垣根はおそらく最初…ネタ曲を選んでくる)
美琴(…そうよね、となると…)
エツァリ(…翼がほしい、を垣根さんが歌うというのはネタですし…)
ショチトル(…どうする)
サウダージ
一同(あれ?)
上条(ま、まさかガチか!?)
一方(はン…なンだかンだ言って負けるのが怖いだけかよ)
美琴「あ、待って…サウダージ…」
サウダージ Instrumental
一同「えぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」
心理「なんでわざわざインストなのよ!?」
垣根「さーて、歌うか」
ショチトル「歌がねぇよ!!!」
48 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 20:19:32.01 ID:Hn5RVV1q0
垣根「」
垣根「」
垣根「」
美琴(素で立ってる…)プルプル
上条(ウソだろ…)プルプル
ショチトル(…カラオケの意味がないぞ…)
エツァリ(…なんなんですか…)
98点
上条「待て」
垣根「あー、ざっとこんなもんかな」
上条「こんなもんかな、じゃねぇよ!!頑張ってたの機械だけだよ!!」
美琴「歌いなさいよ!!」
垣根「だが、俺に常識は通用しねぇ」ドヤァ
ショチトル「だが、この高得点を一方通行は超えられるのか?」
一方(…どォする…こいつの点数を超えるのなンて不可能に近い…)
垣根「ふん、逃げるなら今だぞ」
49 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 20:38:42.64 ID:Hn5RVV1q0
一方「…仕方ねェ…」カチカチ
上条「…やめてもいいんだぞ?」
一方「背中を向けたところで、後ろから追われるだけだろォが」
垣根「きゃーかっこいいー」
一方「…」
高校三年生
上条(だからなんで古いの歌うんだよ…)
一方「あーかーいーリンーゴーにーくちびーるよーせーてー」
上条(ち、違う…)プルプル
垣根(赤いしか合ってねぇよwww)
美琴(ダ、ダメ…耐えなきゃ…)プルプル
一方「あァ?歌詞間違えたァ」
垣根「ぶっはぁwwww」
上条「今更かよ!!」
56点
一同「ですよねー」
50 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 22:57:58.95 ID:Hn5RVV1q0
一方「仕方ねェ…」
一方(…まずい…)
一方(…俺はすでに上着を脱いで上半身裸だ…)
一方(…となるとズボンを脱ぐしかねェンだよ)
一方(だがなァ…)
一方(今日のパンツ、クマさン柄なンだよなァ…)
一方(打ち止めがお揃いがいいからって言うから仕方なく履いたらいいタイミングでこれだ…)
一方(…待てよ、ってことは打ち止めもクマさん柄を…)ムクムク
垣根「おい、早く脱げよ」
一方「ちっ…笑うなよな」ヌギヌギ
垣根「お前が短小だってことくらい…」
一同「クマさんwwwww」
一方「殺す」
51 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 23:01:48.23 ID:Hn5RVV1q0
垣根「…にしても喉乾いたな、一方通行はどうする」
一方「…この格好でドリンクバー行ってみろ、完全に変態じゃねェか」
美琴「もとからロリコンじゃない」
一方「あァ?ロリコンと変態を一緒にすンな」
心理「救いようがないわね」
ショチトル「じゃあ私は取りに行ってくるか」
エツァリ「…次は御坂さんと自分のバトルですね」
美琴「はぁ…仕方ないわね、ここで脱ぐわけにはいかないわ」
垣根「お、二人ともやる気だな」
美琴(…おそらく、次は心理定規と当麻の戦いになるはず…)
美琴(当麻が心理定規の歌唱力に勝てるわけはないわ)
美琴(だとしたら…それまで一枚も脱ぐわけにはいかない)
美琴(…そうよ、これはただのカラオケじゃないわ…)
美琴(プライドを賭けた戦いなのよ!!)
ショチトル(オーチンチン)
52 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/16(木) 23:04:42.52 ID:Hn5RVV1q0
ダメだ、ネタが尽きてる感が否めないです
というかね、もう
>>1
がカラオケで歌う曲なんてほとんどないですよ
1、2スレ目で使い切っちゃったよ!!!
筋肉動画はこちら
http://www.youtube.com/watch?v=SRDhj2urgqg
鬼の背中、フレックスさん
心理定規を全裸にさせてどうするつもりなのか
それを小一時間問い詰めたい
では
53 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2012/02/16(木) 23:08:09.40 ID:zMlD5Vhdo
乙〜
カラオケやってくれてありがとう
ネタが無いとかは関係ない
面白いから
54 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2012/02/16(木) 23:12:08.51 ID:KQTCxULD0
密室で防音のカラオケBOX
目の前には全裸の心理定規、さぁあなたはどうしたい?
55 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/16(木) 23:23:24.34 ID:FtQWBlumo
心理と垣根に「ピエールとカトリーヌ」を歌わせたい…
56 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/02/16(木) 23:25:09.15 ID:V5b4P3BI0
心理定規を全裸にさせてどうするつもりなのか…?
存外、つまらない質問じゃあないか
>>1
ほどの男が分からぬ道理でもあるまいに(キリッ
57 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/16(木) 23:56:09.74 ID:Q/T4Ia93o
おつなんだよ!
58 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/02/17(金) 00:29:53.02 ID:mFRqZ58+o
何をしたいか?
ナニに決まってるじゃないか
59 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/02/17(金) 04:06:15.29 ID:WmYhOhf+o
カラオケは鉄板だなー
密室の中複数のカップルいて―
ひとつのカップルは女だけ脱いでて―
そういう状況だったら―
NTRしかないじゃあないの
60 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 10:24:00.82 ID:KYbN6lb/0
NTRなんてさせない、決してさせるわけにはいかないのだ
エツァリ「さて・・・次は自分と御坂さんですね」
美琴「・・・いいわ、やってあげる」
垣根(・・・エツァリ達は既に一枚脱いでいる)
心理(となると、今回は真面目に来るはず)
上条(美琴・・・頼む!)
美琴「私はこれで行くわ!」
あなたがいるから
上条(ま、またまた懐かしい!)
ショチトル(ほう・・・)
美琴「もしもーこのー世にー汚れがなけれーばー」
美琴「姿をー変えずにー愛しー合えーたーのにー」
垣根「ふん・・・真面目にやれば中々だな」
一方「まァ、高得点だろォな」
93点
61 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 10:25:05.80 ID:KYbN6lb/0
美琴「っしゃぁぁぁぁ!」
ショチトル「・・・さて、次は上着を・・・」
エツァリ「いやいや!まだ負けてないですから!」
垣根「じゃあ何歌うんだよ」
エツァリ「・・・」
プリンプリン物語OP
上条「意味が分からねぇよ!」
一方「なンだよこりゃ・・・」
心理「懐かしいなんて騒ぎじゃないわね」
エツァリ「プリーンプリーン、プリンプリンプリンプリン!」
エツァリ「そっれー行けー、プリンプリン!」
美琴(な、なんでノリノリなのよ・・・)
心理(ふ・・・わ、笑ったら・・・ダメ・・・)
69点
垣根「やりやがったよwwww」
一方「ぶっはァwww」
62 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 10:26:09.09 ID:KYbN6lb/0
垣根「エツァリは罰で二枚脱ぐことになりましたー!」
エツァリ「はいぃ!?」
垣根「御坂に負けたのも合わせてな」
エツァリ「自分・・・パンツだけになるんですが」
垣根「本望だろ」
エツァリ「」
上条「美琴、よくやった!」
美琴「うん!」
ショチトル「はぁ・・・じゃあ上着を」
エツァリ「だから乳首を晒すなぁぁぁ!」
ショチトル「じゃあズボンか、上着長いからミニワンピみたいになるだけだし」
心理(・・・でもショチトルがそれをやるとエロいわ)
一方「次は・・・あァ?また俺かよ」
上条「お前は一人だからな」
一方「ちっ・・・次はオリジナルと俺になるか?」
垣根「じゃあそうしてくれよ」
63 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 10:26:44.45 ID:KYbN6lb/0
美琴「よし!負けないからね!」
一方(こっちだって全裸になるわけにはいかねェンだよ)
美琴「・・・さすがに二連続はキツイわね」
ショチトル(何を歌うんだ?)
ごめんねLOVE
美琴「なんで君なの?なんで好きなの?何度も呟いてーいーたー」
美琴「春によくあるーセンチメンタルーそうーでーしょー?」
上条(可愛い、可愛いぞ美琴!)
垣根(高得点だなこりゃ)
87点
美琴「あちゃー・・・今ひとつ伸びなかったかな」
エツァリ「いえいえ、十分ではないですか?」
心理「少なくとも低い点数ではないわね」
64 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 10:27:34.68 ID:KYbN6lb/0
一方「・・・」
垣根「よぉ、勝てそうか?結構高得点だぜ?」
一方「うるせェな」
垣根「NDK!」
一方「・・・」
君がいない夏
上条「あ、正統派で攻めるのか」
美琴「ふふん・・・いいじゃない、やってあげるわよ!」
ショチトル「歌うのは一方通行だがな」
一方「・・・はーはーはーンふーふー、ふふンふふふーふふー」
一方「ふンふンふふーふンふンふふー、ふン・・・ってくゥ・・・」
垣根(知らねぇのかよwww)
ショチトル(な、なんでこの歌を選ぼうと思ったんだよ・・・)
上条(ば、馬鹿だ・・・)
15点
一方「あァァァァァァァァ!」
65 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 10:28:07.57 ID:KYbN6lb/0
垣根「ひゃはははは!全裸、全裸!」
一方「ふざけンじゃねェよ!なンで俺が全裸にならなきゃならねェンだよ!」
垣根「ルールなんだよ!」
一方「ちっ・・・おい、お前ら見るなよ」
美琴「見たくないから」
心理「そうよ」
ショチトル「ハァハァ」
一方「おい、そこの変態をどォにかしろよ」
エツァリ「ショチトル、やめなさい」
ショチトル「ちっ・・・仕方ない」
一方「・・・おい、さすがに全裸はまずくないか」
垣根「脱げ」
一方「・・・」ヌギヌギ
垣根「ぶっはww小さい上に細いし皮被りwww」
一方「てめェェェ!」
上条「つ、次は俺と心理さんになるのか!?」
垣根「ひぃww」
66 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 10:29:09.95 ID:KYbN6lb/0
心理「・・・いいわ、やってあげる」
美琴「当麻、勝ってよね!」
上条「あぁ!」
心理「じゃ、私から行かせてもらいましょうか」
キューティーハニー
一同「!?」
心理「お願いーお願いー、傷つけないでー」
心理「私のーハートがーチクチクしちゃーうのー」
心理「イヤよ、イヤよ、イヤよ見つめちゃイヤ」
心理「ハニー、フラッシュ☆」
上条(もう負けでいいかもしれない)
垣根(鼻血出た)
心理(・・・男って単純)
95点
67 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 10:30:10.39 ID:KYbN6lb/0
心理「もう諦めたら?」
上条「!ダ、ダメダメ!美琴のために勝たなきゃならないんだよ!」
美琴「そうよ!」
上条「よし!」
英雄
垣根(また暑苦しい曲を)
一方(股間がスースーする)
上条「男ならー!誰かのたーめに強くなれー!」
上条「歯を食いしばってー!思い切り守り抜け!」
美琴(カッコイイ・・・)
エツァリ(まぁ・・・上条さんにはピッタリすぎる歌ですね)
心理(これはいい点が出そうね・・・危ういかしら)
95点
68 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 10:31:04.22 ID:KYbN6lb/0
心理「あら、同点ね」
ショチトル「こういう時は?」
垣根「相方同士が戦うんだよ」
美琴「ま、また私・・・?」
垣根「まずはお前からでいいぜ」
美琴「じゃあ・・・」
A.R
一方(ちっ・・・まともなのばっか歌いやがって)
美琴「僕のー視界がー経験をしたー」
美琴「全部のーあの空がー本当だとしーたらー」
上条「よし、上手かったな!」
心理「・・・たしかに、上手かったわ」
91点
美琴「さぁ!垣根、どうするの!?」
垣根「ちっ・・・仕方ないな」
69 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 10:31:40.77 ID:KYbN6lb/0
先行者
一同「なんでそんなのが入ってるんだよ!?」
垣根「行け!我等の先行者!」
垣根「人民の期待背に受けて!」
垣根「行け!我等の先行者!」
垣根「世界のライバルー押しのけてー!」
100点
垣根「しゃぁぁぁ!」
上条「待て待ておかしいおかしいから!」
心理「なんておかしい点数制度・・・」
エツァリ「・・・なんなんですかこれは」
美琴「うぅ・・・いいわよ、上着の一枚くらい」
上条「くっ・・・次は垣根とショチトルか」
ショチトル「よし来た!」
70 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 10:32:40.94 ID:KYbN6lb/0
ザ・チャンバラ
垣根(意味が分からねぇよw)
ショチトル「チャンーバーラー!チャンーバーラー!魂ーよー魂ーよー今燃えろよー!」
エツァリ「か、かなりマイナーな歌を・・・」
美琴「私、これ知らなかった・・・」
一方「知ってるほォがおかしいンだよ・・・」
86点
垣根「・・・いいな、俺もやる気になってきた」
上条「何にするんだ?」
垣根「こいつだ!」
ブラームス、ハンガリー舞曲一番
上条(えぇぇぇぇ!!!!)
美琴(歌詞がないわよ!!)
一方(また歌わないつもりか)
ショチトル(ふっ…勝ったな)
71 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 10:37:43.86 ID:KYbN6lb/0
垣根「だ〜らだ〜らで〜れだ〜りらん チャカチャカチャカチャカチャカ だ〜らた〜らで〜れだ〜りらん チャカチャカチャカチャカチャカ」
垣根「で〜れで〜れだ〜らだ〜ららん チャカチャカチャカチャカチャカ で〜れで〜れだ〜らだ〜らだん チャカチャカチャカチャカチャカ」
垣根「チャララ チャララ チャララ チャララ チャララ チャララ んばーばっ チャララ チャララ チャララ チャララ チャララ チャララ んばーばっ チャリラリチャリラリチャリラリチャリラリ ジャラララララララ どんどんどん」
垣根「ピキピキピキピキピキピキピキピキピキピキピキピキ んぱーぱっ ピキピキピキピキピキピキピキピキピキピキピキピキ んぱーぱっ」
上条(くっ…)プルプル
美琴(な、なんなのよこの歌詞…)プルプル
心理(また懐かしいネタね…)
エツァリ(ふ…ふふふ…)プルプル
一方(なンだこの素敵な曲は)
心理(…)
87点
上条「だからぁぁぁぁぁ!!!!垣根の点がインフレしすぎだろぉぉぉぉ!!!」
一方「てめェなにしやがった!?」
垣根「何も」
ショチトル「あぁ…友達の前で一枚一枚服を剥がれていく…」
美琴「喜んでるじゃない」
72 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 11:02:05.79 ID:KYbN6lb/0
垣根「さて…昼飯にでもするか」
上条「そうだな…」
美琴「…なんで垣根は無傷なのよ」
垣根「歌がうまいからだよ」
エツァリ「ほとんど歌ってませんよね」
上条「ま、俺たちも上着一枚だけだからマシかな」
一方「あァ、股間がスースーする」
一同「…」
一方「俺の象さンが寒いってさァ」
一同「…」プルプル
一方「寒いかァ?俺の象さン…今キャベツあげるからなァ」
一同「…」プルプルヒクヒク
一方「あ、ヨダレ垂れた」
ショチトル「ぶふっwww」
垣根「我慢汁だろそれwww」
心理「はぁ…私、このシーザーサラダでいいわよ」
上条「お、俺と美琴はこのから揚げ定食…」プルプル
一方「象さンはキャベツ」
上条「もう勘弁してくれよ…」プルプル
73 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 11:42:45.29 ID:KYbN6lb/0
美琴「…ねぇ、これって店員さんが持ってくるのよね」
垣根「あぁ」
美琴「…アンタ達、服着なさいよ!!」
ショチトル「なんで?」
上条「なんで?じゃねぇよ!!このままだと…」
ガチャッ
上条(時すでに遅し!!!)
「失礼します、お料理を…」ハッ!!
美琴「こ、ここここれは少しわけがあって!!!!」
「え、あ、え!?」
上条「け、決して今から始めようなんてわけではないので!!!!」
「で、でも…あれ!?」
垣根「御嬢さん、料理はそこに置いといてくれよ」
「は、はい…」
垣根「あとこれは他言無用だ、いいかな」
「は…」
垣根「いい…よな?」ニコッ
「わ、わかりました、失礼します!!!!!!」バターン!!
一同「怪しまれたよ絶対に!!!」
74 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 11:47:53.69 ID:KYbN6lb/0
垣根「さて、食ってる間は普通に歌うか」
心理「最初から普通に歌いなさい」
一方「誰から歌うンだよ」
垣根「じゃあ俺から」
ショチトル「つかの間の休息だな」
あぁエキセントリック少年ボウイ
美琴(…なんで暗い曲を歌うのよ…)
エツァリ(…)
垣根「最近ー、だんだん…わかーってきたー」
垣根「僕がー死んでもー誰も泣ーかないー」
上条(…なんか、哀愁漂うんだよなぁ…)
一方(いい歌じゃねェか)
91点
美琴「…まぁ、声はいいもんね、声は」
垣根「妥当だな」
心理「ねぇ、デュエットしましょうよ」
垣根「あぁ、いいぜ」
75 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 11:54:37.21 ID:KYbN6lb/0
上条「何歌うんだ?」
垣根「これでいいや」
ピエールとカトリーヌ
エツァリ(こ、これは!!!)
心理「ちょっとだけ…イってみてもいいかしら…」
垣根「えっ…こんなとっこーろーでー」
心理「あーん、あらイったーわー、ううん私イったーわー」
垣根「そうかなぁー?」
ショチトル(くっ…くくくwwww)
美琴「な、なんでそんな歌を歌うのよ!?」カァッ
心理「…今更ながら謝るわ」
垣根「ひゃはははははははははははははははは!!!!!!!!!!!!!!」
上条「垣根ぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
エツァリ(いい…声でした…)
一方(…寒い)
76 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 12:01:09.40 ID:KYbN6lb/0
心理「こうなりゃ自棄よ…」
上条「今度は心理さんか」
美琴「お願いだからまともな歌にして…」
MY All
垣根「まともかよっ!!!」
美琴「いいのよ、それでいいのよ!!!」
上条「よっしゃあ、癒しの時間が始まる!!!」
心理「I'd give my all to have just one more night with you」
心理「I'd risk my life to feel your body next to mine」
99点
心理「ふん…真面目に歌えばこんなものよ」フフン
上条「す、すげぇ…」
垣根「つっまんねぇよぉぉぉ!!!」
心理「は、はぁっ!?」
垣根「一方通行、ここでお前が本領発揮!!!」
一方「…仕方ねェな」
77 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 12:05:48.38 ID:KYbN6lb/0
上条「…なんかヤな予感がする」
美琴「…うん」
うんちのうた
上条(最低だこいつ!!)
一方「パンダちゃン、うンちかなーうンちかなー」
一方「うーン、うーン、ポン!!」
一方「やった、やった、すっきりポン!!!」
95点
一方「あひゃひゃひゃ!!!てェェェいとくゥゥゥゥゥゥゥゥン!!」(喜)
垣根「ひっでぇww今食事中なのにwwww」
美琴「…」
心理「…」
ショチトル「…」ビクンビクン
上条「お前らぁぁぁぁ!!!!」
垣根・一方「あぎゃあああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
78 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 13:01:18.61 ID:KYbN6lb/0
上条「…俺はまともなの歌うからな」
一方「ネタ振りか」
上条「違う…」
明日があるさ
美琴(あぁ、なんだか不幸な当麻らしいわね…)
垣根(上条…お前…)
上条「いっつーもーの駅でいつも会うー」
上条「セーラー服のお下げ髪ー」
上条「もぉー来る頃ー、もぉー来る頃ー」
上条「今日もー、待ちぼうけー」
上条「明日があるー」
垣根「明日があるー!!」
美琴「明日があるーさー!!」
79 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 13:15:49.25 ID:KYbN6lb/0
上条「明日があるーさ、明日があるー!」
エツァリ「若い僕にーは」
ショチトル「夢があるー!」
一方「いつゥかーきーっとー」
心理「いつーかーきっとー」
一同「わかーってくれるだろー!!」
100点
上条「俺たちの友情は100点だったんだ…!!」
垣根「みんなぁ…」
ショチトル「私たちは…いつまでも友達だよな…」
一方「あァ…」
四人「うわぁぁぁぁん!!!!」
心理(ついていけない)
美琴(それでいいのよね?)
80 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 15:18:27.59 ID:KYbN6lb/0
上条「よーし、後半戦始めるか!!」
垣根「なんだよ、ノリノリになってきたな」
上条「もう自棄なんだよぉ!!!」
エツァリ「上条さん…」
上条「次は誰だ!?」
ショチトル「よし、なら私からだな」
ハゲの歌
垣根(ふ…ふふふww)
ショチトル「あーなーたーは髪の毛ありますかー」
美琴(な、なにこの歌…)プルプル
一方(…や、やるじゃねェか…)
ショチトル「僕ーたーちー髪の毛なーいーあーなたのー髪の毛ほしいー」
ショチトル「そーれをぼーくの頭に植え付けくーしでとーかすのーがゆめー」
心理(…ふふふ…)プルプル
78点
ショチトル「ちっ…あまり伸びなかったか」
81 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 15:35:03.76 ID:KYbN6lb/0
一方「…じゃ、俺がやってやるよ」
上条(…78点…か)
美琴(…一方通行はすでに全裸…となると、もう相手を陥れるだけのバーサーカー…)
エツァリ(負けることは考えないでいい、とにかく歌うだけ…ですか)
一方(こうなりゃ自棄なンだよ…)
チチをもげ
垣根(最低だwwww)
一方「チッチチッチーおっぱーい!!ボインボイン!!」
一方「もげ!!もげ!!もげ!!!」
76点
垣根「おっほほほほほwww負けてるしwww」
美琴「…一方通行、アンタって…」
一方「はン、罰がねェから怖くねェな」
垣根「なるほど、そう思ってたのか」
一方「あァ?」
82 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 15:39:54.48 ID:KYbN6lb/0
垣根「入ってこい」
一方「…!?」
打ち止め「じゃっじゃーん、罰ゲーム隊の登場!!!」ガチャッ!!
削板「失礼するぞ!!」
一方「ラ、打ち止め!?なンで削板も来てンだよ!?」
エツァリ「というか…その手に握った金属バットはなんですか」
心理「…まさか」
打ち止め「はい、一方通行はおしりペンペンだよ!!ってミサカはミサカは罰ゲームの内容を発表!!」
一方「」
ショチトル「き、金属バットで!?」
一方「ま、待て…削板の腕力でそンなことしたらケツが二つに割れる!!!」
削板「はっはっは!!縦と横、どっちに割られたい!?」
一方「縦にはもォ割れてンだよォォォ!!!!」
削板「では失礼して!!!」ビュン
一方「待…」
バキッ
一「」
方「」
一同「」ガクガクブルブル
83 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 16:03:32.93 ID:KYbN6lb/0
上条「一方通行…」
美琴「な、なんなのよ今のフルスイング…ねぇ、削板…」チラッ
美琴「ってもういない!?」
垣根「罰がないから適当に歌っていい…か」
心理「…とんだ勘違いだったわ、むしろ全裸にするのは防御を薄くするための方法に過ぎなかったのね」
ショチトル「…カラオケ…なんて恐ろしいんだ」
一方「…く…そが…」
垣根「よぉ、どんな気持ちだ?これが戦いをなめた罰だ」
一方「…」
垣根「さて、そろそろ続きと行くか」
美琴(…もう、止められないのね…)
上条(始まってしまったんだ…俺たちの戦いは)
エツァリ(…そう、奏でられるのは…)
一同(死の舞曲…!!!)
84 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/17(金) 16:04:33.91 ID:KYbN6lb/0
これからバイトなんで今日はおそらくここまで
カラオケネタ、かなり久しぶりな気がする
まぁクオリティの低下は仕方ないけどやれるとこまでやってみますよ
では
85 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2012/02/17(金) 19:14:38.03 ID:ujaIV4RQo
乙!
削板さんいるなら飛び入り参加で
水子一郎の「せいしをかけろ」唄わせてやってくれww
86 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2012/02/17(金) 19:54:28.67 ID:rnIivB2N0
垣根にReckless fireを歌わせてくれ
87 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/17(金) 22:49:04.55 ID:GXWqHGRHo
乙にゃんだよ!
88 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/18(土) 07:28:53.28 ID:8A2c7fXSO
美琴にさくらさくら咲く〜あの日君を待つ空と同じで〜を歌って欲しい
89 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 11:27:52.43 ID:IFHQLyYG0
一方「…ふざけンじゃねェぞ…」
心理(…なんだかキレかけてるわね)
美琴「…次はだれが歌うの?」
垣根「そうだな…俺がいくか」
上条(…おそらく垣根は高得点だからな…)
ショチトル(…だがどちらにしろ、誰かが挑戦しなければ意味がない)
ワインレッドの心
エツァリ(ここにきて真面目な曲ですか!)
一方(なめてンじゃ…ねェ…)
垣根「もーっと勝手にーこーいーしーたりー」
垣根「もーっとキッスをーたーのーしんだりー」
美琴(…上手いんだけど…)
上条(…なんでアヘ顔しながら歌ってるんだ?)
心理(しかも…鼻フックまでして…)
ショチトル(というかなんでそれで歌えるんだよ)
90 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 11:31:24.56 ID:IFHQLyYG0
垣根「ワァスレソウナオモイデヲヨォ、ソットダイテンジャネーヨ!!」
垣根「ワスレチマエバイインダヨソンナモン」
上条(ボ、ボビー…)プルプル
美琴(だからなんでボビーの物まねを…)プルプル
垣根「ビュイービュイー」
垣根「ビュビュビュビュビュイー」
ショチトル(…ふ…ふふふふww)
エツァリ(…ホーミー…)
垣根「ビュイー…げほっ、ごっほ、おえー…!」
垣根「けっ…いっけねぇ、つばが引っ掛かった…」
垣根「あぁ?今どこだっけ…あなー…ふふ…は…のーままでー」
上条(タイミング見失ってるじゃねぇか…)プルプル
心理(真面目にやってよ…)
65点
一同(よし!!!!)
91 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 11:37:24.06 ID:IFHQLyYG0
上条「じゃあ誰が歌う?」
エツァリ「…行きたいところですが、少し歌が決まりませんね…」
一方「…」ガシッ
美琴「あ、一方通行歌う?」
一方「…」
ショチトル(しゃべらないぞこいつ)
the ultimate crisis
心理(あら、いい歌じゃない)
美琴(…でも、女の人の曲歌えるのかな?)
一方「…守lqe…」
一方「bk胸…bt…」
垣根(天使化してんじゃねぇかwwww)
上条(だ、大丈夫かこれ!?)
89点
垣根「」
92 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 11:41:39.48 ID:IFHQLyYG0
心理「…仕方ないわね、靴下から…って垣根はいいけど私は裸足よ?」
美琴「じゃあドレス脱ぐしかないんじゃない?」
垣根「待て待て!!お前、その下下着だけだろ!?」
心理「さぁ?」
上条「はぁぁぁ!?い、いきなり下着ですか!?」
エツァリ「…」ドキドキ
ショチトル「なにときめいているんだ」
垣根「待て!!このルールなし!!!」
一方「…俺はもォ全裸でケツバットまで喰らってンだ、今更それはなしだろォが」
垣根「ま、待ってぇぇぇ!!!」
心理「ルールはルールよ」ヌギヌギ
エツァリ(おぉぉぉぉ!!!!!)
心理「はぁ、暑かった」包帯姿
一同「」
上条「全身包帯…!?」
心理「あなたたちの靴下の代わりよ、今度負けたらこれ取るから許してちょうだい」フフン
美琴(ぬ、抜け目ない…!!!)
93 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 12:18:40.38 ID:IFHQLyYG0
心理「じゃあ次は私が」カチカチ
垣根(…勝てよ、心理定規…)
一方(…あァ、お花畑を走る打ち止めが見える…)
淋しい熱帯魚
美琴(ま、また懐かしい曲を…)
ショチトル(しかし、心理定規には似合うな)
心理「私のー思慕いをージョークにしないでー」
心理「lonley ユラユラswimmin ユラユラ dreaminー愛は揺れーるー」
90点
心理「どう?ざっとこんなもんよ」フンス
垣根「おー、上手いな」
上条「…美琴、やれるか?」
美琴「いいわよ…そっちが切ないラブソングなら、こっちだって悲しいラブソングでいくわよ!!」
垣根「やれるもんならやってみろ!!」
美琴「見てなさいよ!!!」
94 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 14:29:12.70 ID:IFHQLyYG0
上条(美琴…頼む!!)
垣根(さぁ…どう来る?)
ラストオーダー
一方(打ち止めァァァァァァァ!!!)
エツァリ(違いますよ)
美琴「静かにー笑ってーさよならーをー」
美琴「こんなこーとはー初めてじゃないーからー」
美琴「二人でーいるのにー淋しいーなんて馬鹿な恋ー」
上条(あぁ…いい歌だ…)
ショチトル(美琴の歌い方がまたいいな)
心理(…中々やるじゃないの)
垣根(うっせぇんだよど素人がぁ!!!)
90点
心理「…同点ね」
美琴「じゃあ、当麻と垣根の勝負ね…」
95 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 14:37:01.90 ID:IFHQLyYG0
垣根「じゃ、まずは俺からな」
心理「真面目にやりなさいよ」
垣根「あいよー」
怪僧ラスプーチン
上条(なんだよこの曲?)
ショチトル(知らないな)
一方(選曲の基準はなンだよ)
垣根「RA RA RASPUTIN!!」
垣根「Lover of the Russian queen There was a cat that really was gone!!」
垣根「RA RA RASPUTIN!!」
垣根「Russia's greatest love machine It was a shame how he carried on!!」
上条(いやいや!!なんでガチで歌ってるんだよ!?)
心理(全く意味が分からないわ)
美琴(何点かしら?)
69点
垣根「やっちった☆」ペロッ
心理「かぁぁぁぁぁきぃぃぃぃぃぃぃねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!」
96 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 14:39:42.29 ID:IFHQLyYG0
美琴「…これで当麻が垣根より高い点を取れば…」
エツァリ「心理定規さんはパンツ一枚になりますね」ハァハァ
一方「…ババァの裸なンて興味ねェ…」ゲッソリ
心理「…上条君、わかってるわよね?」
上条「は、はい」
ゼロからの逆襲
心理「上条君、よくわかってるじゃない」
ショチトル(二回目か)
上条「夢ー、ちーっぽけーでもいーいかーら手を離すなよー!!」
上条「もっかいわーらーうーたーめー!!!」
98点
心理「」
上条「あ」
垣根「あ」
エツァリ(ナイスです上条さん)
美琴(ま、まぁ…真剣勝負だし)
97 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 14:42:43.56 ID:IFHQLyYG0
心理「なによゼロからの逆襲って?世の中にはマイナスから頑張らなきゃいけない人がいるってことを知りなさいよね…」ブツブツ
上条「曲に文句をつけだしたぁ!?」
垣根「さて、負けたもんは仕方ないな」ヌギヌギ
心理「…エツァリ君、あっち向いて」
エツァリ「…はい?」
心理「あなただけには見られたくないのよ、上条君は気を利かせて極力見ないでしょうし一方通行はそもそも興味ないはずだけど、あなたはイヤ」
エツァリ「」
美琴「そ、それはよくわかるわ…」
上条「ま、マジで脱ぐんですか!?」
心理「言っておくけど、あなたのせいだからね」
上条「俺!?」
ショチトル「上条、さすがだな」
垣根「見たら殺すからな」
上条(ひぃぃぃぃぃ!?)
心理「…脱ぎたくないのに…」グスン
98 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 14:46:58.63 ID:IFHQLyYG0
現在途中経過
上条・美琴ペア 上着一枚剥奪
一方通行 全裸&ケツバット一回
エツァリ・ショチトルペア 下着姿
心理定規 パンイチ(手で胸隠す)
垣根 ストレッチマン
垣根「さぁ、画面の前のみんなが全裸で待機してるぞ」
心理「ちょっと待ちなさい、なんであなたは全身タイツなのよ」
垣根「お前も着るか?」
心理「…それはイヤだけど」
上条(見ちゃダメだ見ちゃダメだぁぁ!!!)
エツァリ(見たい見たい見たい見たい…)
ショチトル(早く脱ぎたい)
美琴(…このままいけば、ほとんど無傷ね…)
一方(…もォ罰はイヤだからな…)
99 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 14:51:18.09 ID:IFHQLyYG0
心理「…それで?これからまだ続けるの?」
垣根「ふっふっふ…こっから先は未元物質だ!!!お前の常識は通用しねぇってなぁ!!!」
上条「意味が分からないが…なんか新しいコーナーでもするのか?」
垣根「さすがにこのまま救済措置がないってのは痛い」
ショチトル「ほうほう」
垣根「そこでだ、俺が適当に言った点数を出せたら服を一枚着れるようにしてやる」
一方「!!本当かァ!?」
垣根「ただし、一つ注意点がある」
心理「…何かしら」
垣根「俺が87点と言ったとする、その数字の前後を逆にした点数…この場合78点だが、その点を取ったら強制的に2枚服を脱ぐ」
上条「ま、待てよ!!それおかしくないか!?」
垣根「このステージでは点の勝敗は関係ない、チャンスは一ペアにつき一回」
上条「い、一回…」
エツァリ「ほう…どちらが歌うかも重要ですね」
垣根「そういうことだ」
100 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 14:56:24.05 ID:IFHQLyYG0
垣根「点数は…そうだな、56点だ」
上条「56…ある程度音痴にしないといけないな」
美琴「…当麻、任せていい?」
上条「あぁ、俺が女の人の曲を歌えば自然とはずせるはずだ!!」
心理「…垣根、私がやるからね」
垣根「えー、俺が…」
心理「黙ってなさいよ」
垣根「はい」
ショチトル「よし、私がいこう」
エツァリ「頼みますよ」
一方(…俺は強制的に俺だけだな、一人ぼっちのアイウォンチュー)
上条「…よし、俺はこれだ」
さくらんぼ
垣根(ちっ…またベタな曲を)
心理(…でも、たしかにこれは男の子には歌いにくいわね)
一方(…こっからが始まりか…それとも…)
一同(終わりの…始まりか!!!)
101 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 16:35:06.53 ID:IFHQLyYG0
上条「愛し合うー、きーみぃぃーとー…つーながぁってぇーたいー」
上条「とふぉーなーりどぉーしあーなーたーとーあーたしさくらんぼー」
上条「よし、下手に歌えた!!」
美琴「これなら…!!」
70点
上条・美琴「ノォォォォン!!!」
垣根「そう簡単にはいかないのさ」
上条「…まぁ、65点じゃなかっただけマシだな…」
美琴「そうね…」
一方「これだからお前らは三下なンだよ…俺に貸せ」
ショチトル「何を歌うんだ?」
一方「…ヘッドライト・テールライトだ」
上条「お、名曲だな」
心理(…何を歌おうかしら…全裸はごめんよ)
エツァリ(…心理定規さんのほう、いつになったら見ていいんですかね)
美琴(…一方通行、どうくるのかしら)
102 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 16:38:06.91 ID:IFHQLyYG0
一方「ヘッドラーイト、テールラーイト」
一方「たーびはーまだー、おわらーないー」
一方「打ち止めァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!打ち止めァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!愛がーまだー止まらァァァァァァないィィィィィィィィィィィ!!!!!!!」
上条(…なんで叫んだんだ、しかも替え歌にしてまで)
美琴(やる気あるの?)
垣根(さて、何点かな)
65点
一方「」
垣根「やりおったやりおったwwwww」
打ち止め「ババーン、再び登場罰ゲーム隊!!!」
御坂妹「次の助っ人はミサカです」
一方「あァ?お前らか、ならケツバットはねェな…」ホッ
御坂妹「今回の罰ゲームは」
御坂妹「乳首吸引です」
一方「」
103 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 16:41:29.21 ID:IFHQLyYG0
御坂妹「そーれ吸ーえ、吸ーえ」
打ち止め「せーの、よいしょ!!」
一方「あァ痛ェ!!!!!!」
美琴(な、なんて残酷な風景なの…)
上条(…どんどん真空になっていくな…)
垣根(あーあ、もう真っ赤だよ)
一方「痛ェ、さっさと栓抜け…」
御坂妹「あ、栓が壊れちゃいました」テヘッ
一方「テヘッ、じゃねェ!!!!!どォすンだよ…」
打ち止め「次の罰ゲームは…」
一方「あァ!?なンで二つもやるンだよ!?」
御坂妹「服を二枚脱ぐ代わりです」
一方「ふざけンな…」
御坂妹「この映像をネットワークで流す、というもので」
一方「」
打ち止め「あっはははははははwwwwww」
御坂妹「ひぃwwwwひぃwwwwww」
垣根(こいつらひでぇ)
104 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 16:45:01.29 ID:IFHQLyYG0
ショチトル「さて…私の番だな」
エツァリ「頼みますよ」
高校三年生
上条(お、さっき一方通行が間違えたヤツだな)
美琴(…ショチトルの音域だと、たしかに自然と音痴になるわね)
ショチトル「あーかーいー、りんーごーにーくちびーるよーせーてー」
垣根(おんなじ間違いしてんじゃねぇよwwww)
心理(ふ…ふふふ…)プルプル
エツァリ(いえ、これは低い点数を取るための作戦です)
上条(で、でも…間違ってることに気付いてないな…)
ショチトル「あれ、間違ってるな」
ショチトル「あーあー、あーあーあー、高校三年生ー」
ショチトル「僕らー離れ離れになろうともー」
ショチトル「クーラスー仲間はーいーつまーでもー」
65点
エツァリ「」
ショチトル「よし」
105 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 16:47:42.90 ID:IFHQLyYG0
垣根「はーい、全裸!!全裸!!!」
ショチトル「では失礼して…」
上条「ま、待て待て!!堂々と脱ぐな!!!」
美琴「そうよそうよ!!!」
ショチトル「あぁ、のどが渇いたからドリンクバー…」
エツァリ「その格好で行かないでください!!もしくは自分も一緒に!!!!」
上条「お前らとりあえずバスタオルを巻け!!!!」
垣根「ちっ…全裸ってルールが台無しじゃねぇか」
上条「…はぁ、最後は心理さんな」
心理「えぇ」
ナウシカレクイエム
上条(…簡単な曲だな…)
一方(…乳首痛ェ…)
美琴(これなら、いくらでも音痴にできるわね)
垣根(さぁ、どうくる?)
ショチトル(あぁ、バスタオルなんていらないのに…)
106 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 16:50:40.99 ID:IFHQLyYG0
心理「ランランララランランラン、ランランラララン」
心理「ランランララランランランララララランランラン」
心理「ランランランランラララララン、ランランランランラララララン」
心理「ランランランララランランラン、ランラララーンランラーン」
上条(…)プルプル
垣根(ま、真顔で歌うな…)プルプル
美琴(こ、こうやって聞くと歌詞が適当すぎるわ…)プルプル
心理「ランランララランランルー」
垣根「ぶっふぉぁぁぁwwww」
ショチトル「ドナルドじゃねぇか…」プルプル
上条(心理さん…そんなキャラじゃなかったのに)
垣根(ふ…ふふふふふふwww)
65点
心理「」
垣根「」
107 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 16:53:59.66 ID:IFHQLyYG0
上条「はははは!!!言いだしっぺが全裸かよww」
美琴「脱ぐのが一枚ってことは、罰ゲームも受けるのよね?」ニヤニヤ
垣根「あ…こ、これは…」
心理「…私、パンツとストッキングがあるから」
垣根「さっきまで履いてなかったよねお前!?」
心理「…バスタオル、貸してちょうだい」
上条「は、はい」
垣根「こうなったら脱いでやるよぉぉぉ!!!」
美琴「ちょ、ちょっと隠しなさいよ!!!」
垣根「俺に常識は通用しねぇ!!!!!!!」
一方「おい、罰ゲーム隊来いよ」ゲラゲラ
打ち止め「バッバーン、三度目の登場!!!」
御坂妹「助っ人は再びミサカです」キリッ
垣根「はん、乳首吸引でもワサビ地獄でもなんでもきやがれってんだ!!!」
御坂妹「では失礼して」
垣根「?」
108 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 16:57:04.39 ID:IFHQLyYG0
御坂妹「あなたへの罰は股間にキックです」
垣根「え」
ガスッ
上条(な、なんか潰れる音がしたぞ…?)
美琴(な、なんて強烈な音…)
心理(大丈夫かしら)
垣根「なへんかぎまおせちぇいhcumrxiuyrqyre!!!!!」
一方「あひゃひゃひゃ!!!いいザマじゃねェかていとくンよォ!!!」
垣根「おぉぉぉえぇぇぇぇ…」
上条「ちょ、吐くな吐くな!!!」
エツァリ「な、なんて恐ろしい光景なんでしょうか…」
ショチトル「全裸で股間蹴られるとかなんて羨ましい…」
美琴「え?」
垣根「こ…の…クソ野郎が…あぁ…」
一方「ほら、開催者がこンなンじゃカラオケ大会はおしまいだ」
美琴「そ、そうよね!!!」
109 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 17:02:27.19 ID:IFHQLyYG0
垣根「…一方通行…最後に…最後に…一曲だけ…」
一方「あァ?何歌うンだよ」
垣根「締めくくりは…ヘッドライト・テールライト…だ…」
一方「…わかった、いいぜ」
垣根「…みんな…聞いて…くれ…」
美琴(全裸で言われても説得力ないわね)
垣根「語り継ぐ…人もーなくー」
一方「吹きすさぶ…風のー中へー…」
上条(あ、あれ…なんでだ、なんでか…)
ショチトル(視界が…曇ってきた…?)
エツァリ(う、嘘ですよね…?)
美琴(…な、なんだか思い出が走馬灯のように…)
なぁ、みんなでカラオケ行こうぜ
ははは、また行くのかよ!!
いいじゃねぇか、お前らとだったらなんだって楽しいんだからさ
ま、俺もそうかな
110 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 17:05:26.29 ID:IFHQLyYG0
垣根「…まぎれ散らばる…星の名は…」
一方「忘れられても…」
おい…ウソだろ、起きてくれよ…
嘘だって…言ってくれよ、おい!!!
よぉ、久しぶり
もしも…もしも、もう一度帰ってこれたら…そのときは、一緒に空を飛ぼうぜ
俺たちには未来なんてない、あるのはただ今だけなんだ
でもさ、お前となら…未来を夢見てもいいかもしんないな
ねぇ、お母さん!!今日のご飯はなに!?
今日はカレーよ
えー、オムライスがいいの!!!
明日してあげるから
やったー!!!
美琴(な、なんでこんな思い出が…蘇るの?)グスン
上条(…ちくしょう…)ウルウル
111 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 17:09:46.05 ID:IFHQLyYG0
垣根「さーくらーふぶーきのー…サライーの空はー…」ウルウル
一方「悲しいほど青く澄んでー…胸がー震えたー…」ウルウル
先生、さようなら!!
はい、みなさん気を付けてくださいね!!
横断歩道の白しか踏んじゃいけないからな!!
黒は溶岩だからー!
よっちゃん、駄菓子屋寄ろうぜ!!
当たったー!!
いいなー、俺にもくれよ!!
グーリーコ!!
じゃーんけーんぽん!!!
あー、お前後出ししただろ!!
してねぇし!!
嘘ついたら先生に言うからなー!!
一同「うっ…うっ…」ボロボロ
心理「どこからツッコめばいいのかしらね」
112 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/18(土) 17:12:54.38 ID:IFHQLyYG0
垣根「ありがとよ、楽しかった」
上条「…罰ゲームは相変わらずだったけどな」
美琴「でも、ちょっと面白かった」
ショチトル「たまにはカラオケ、してもいいかな」
エツァリ「そうですね」
一方「ありがとよ、最後は面白かったぜ」
垣根「じゃ、またな」
一同「おう!!」
心理「…結局、何がしたかったのかしら…」ハァ
垣根「なんだよ、楽しくなかったか?」
心理「裸にひん剥かれて嬉しいと思う?」
垣根「まぁ、みんなは全裸になった心理定規がエツァリや上条にヤられるのを期待してただろうけどな」
心理「そういうのはやめなさい…あ、横断歩道…」
垣根「そうだな」
心理「…ねぇ、垣根」
垣根「なんだよ」
心理「黒は…溶岩だから、白しか踏んじゃダメよ」
垣根「あいよ」
カラオケ編終了
113 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/02/18(土) 21:19:31.94 ID:BLIu+3KLo
>>1
のSSを最近見つけて今3スレ目読んでるんだけどまだ質問コーナーとか人生相談コーナーとかやってるの?
114 :
名無しNIPPER
[sage]:2012/02/18(土) 21:51:39.05 ID:sKJrJdsAO
>>113
今はやってないけどやってる時はやってるよ
>>1
のタイミングによる
115 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/02/18(土) 23:42:29.88 ID:41QA6xjwo
良かった
面白かったよ乙!
116 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/18(土) 23:46:44.59 ID:DGxT54OLo
おつにゃんだよ!
117 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 00:55:45.23 ID:QgqqZ+GF0
>>113
タイミングによります、本当に
明日はほとんど投下できませんのでご了承を
とりあえず、前スレ1000記念の中身交換リクの最初を
垣根「…」
冷蔵庫「…」
垣根「…」ブーン
冷蔵庫(…どうしてこうなったんだ)
垣根「…」タダイマノセッテイオンドサンドデス
冷蔵庫(ふざけんな、また冷蔵庫に逆戻りだと?)
垣根「…」ゴゴゴゴゴ
冷蔵庫(なんで俺と冷蔵庫が入れ替わったんだよ…)
心理「ただいまー」
冷蔵庫(!!まずい、このままじゃ…このままじゃ!!)
心理「あら?なんだか今日のあなたは静かね…本当に垣根なの?」
垣根「…」ウィーン、ガガガガガ
心理「?」
冷蔵庫(心理定規が寝取られる!!!)
こういうことだと思ってますのでご了承を
では今日はこれで
118 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 10:15:11.05 ID:QgqqZ+GF0
心理「ねぇ、垣根」
垣根「・・・」
冷蔵庫(心理定規、ダメだ!そいつは俺じゃないんだ!)
心理「・・・?」
冷蔵庫(あぁぁこのままじゃぁぁ!)
心理「あら・・・今日のあなたは中々冷たいわね」
心理「冷蔵庫だけにクーラクラしちゃうわ」
心理「ふふ・・・いつも自分が開かれるからって今日は私を開かせたいのね」
心理「もう、そんなに乱暴に突っ込まれたら冷蔵庫じゃなくても壊れちゃうわよ?」
心理「上に入れるか下に入れるか迷ってるの?急速冷凍なら上、ゆっくりやるなら下って言ったでしょ?」
冷蔵庫(なんてことに!?)
冷蔵庫(イヤだ、イヤだぁぁぁ!)
冷蔵庫(つうか待てよ、なんで俺と冷蔵庫が入れ替わったんだよ!?)
冷蔵庫(おかしいだろ、人と人が入れ替わるのはベタだぜ!?)
119 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 10:16:31.83 ID:QgqqZ+GF0
冷蔵庫(百歩譲って動物と入れ替わるのも有りとしよう!)
冷蔵庫(だがなぁ!普通生物と無生物が入れ替わるのか!?)
冷蔵庫(ていうかそれ入れ替わりじゃねぇよ、生まれ変わりだよ!)
冷蔵庫(分かった、理不尽ってのはこういうことを言うんだな!)
冷蔵庫(はははは!常識的に考えろよ、生物と無生物の入れ替わりだぜ!?しかも冷蔵庫だぜ、なんの因果だよ、有り得ないっつーの!)
冷蔵庫(だが、俺にその常識は通用しねぇ)
冷蔵庫(こんな風に決めてる場合じゃねぇのは分かるが俺の未元物質は過去に何度か意味不明な現象を巻き起こしたことがある)
冷蔵庫(多分今回もそうだ、そうに決まってる)
心理「ねぇ」
冷蔵庫(いや、だから何!?解決策全く見えてこないんですけど!)
心理「ちょっと、そこの冷蔵庫」
冷蔵庫「なんだよ!今必死に考えてんだから!」
心理「・・・」
冷蔵庫「・・・」
冷蔵庫「あれ、喋れるんだこの機体」
心理「まさかとは思ったけど、やっぱり垣根ね」
120 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 10:18:49.84 ID:QgqqZ+GF0
冷蔵庫「わ、分かってたのか!?」
心理「自分が愛してる人よ?どんな見た目になっても分かるわよ」
冷蔵庫「心理定規・・・」
心理「言っておくけど今飛び掛かってこないでね、圧死するから」
冷蔵庫「ちくしょう、こんなに燃える思いを行動に移せないなんて!」
心理「冷蔵庫だから冷めてるんじゃないの?」
冷蔵庫「俺の愛は冷えないんだよ!」
心理「・・・にしても、どうしてそんなことになったの?」
冷蔵庫「知るかよ・・・原因が分かってれば今頃もとに戻してるよ」
心理「それもそうね」
冷蔵庫「あぁ・・・もしかして、夢・・・なわけないか、かなりリアルだ」
心理「・・・」
冷蔵庫「はは・・・このまま一生冷蔵庫だったりしてな・・・」
心理「ねぇ、あなたの能力って電気は操れないわよね」
冷蔵庫「思い通りには無理だ・・・」
121 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 10:19:36.97 ID:QgqqZ+GF0
心理「じゃあ、未元物質でおかしな風には捩曲げられるの?」
冷蔵庫「あぁ、おかしな風には」
心理「あなた、冷蔵庫の近くで未元物質使った?」
冷蔵庫「使った、冷蔵庫開けっ放しにして体冷やしてたらなんかハイになっちゃって」
心理「なんで扇風機をつけなかったのよ」
冷蔵庫「あー、ってしたくなる衝動が怖かった」
心理「意味が分からないけど・・・とにかく、この冷蔵庫との間に電気の回路でもできたんじゃない?」
冷蔵庫「はぁ?たかが冷蔵庫だぜ?」
心理「・・・学園都市製の冷蔵庫って、今は人工知能で中の食べ物を管理してるらしいじゃない」
冷蔵庫「また余計な開発を」
心理「その人工知能なら、あなたの言語能力、演算能力、その他諸々も補えるんじゃない?」
冷蔵庫「つまり何か、正確には冷蔵庫の中になる人工知能との入れ替わりだって言いたいのか」
心理「可能性ならあるわよ?」
冷蔵庫「さすが常識が通用しねぇ」
心理「美琴に頼めば直せるでしょうけど・・・まだ学校でしょうし」
冷蔵庫「・・・しばらくこれで我慢するか」
122 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 10:41:12.38 ID:QgqqZ+GF0
心理「それで?あなた、美琴が来るまでの間はどうするのよ」
冷蔵庫「知るかよ、俺だって聞きたいよ」
心理「あ、ジュース冷えてるかしら」ガチャガチャ
冷蔵庫「勝手に開けるなぁ!!!」
心理「へぇ、昨日はしっかりと働いてるのね」グビグビ
冷蔵庫「もうイヤだよ!!意味わかんないよ、なんで理不尽なの!?」
心理「ぷはーっ…あなたも飲む?」
冷蔵庫「飲めねぇよぉぉぉぉ!!!!」
心理「じゃあ、食べる?」
冷蔵庫「食えねぇんだよぉぉぉぉ!!!」
心理「かわいそうね、あまりにも不便な体」クスクス
冷蔵庫「若干楽しんでるだろ!?」
心理「ほら、そんなにイライラしないの」
冷蔵庫「ちくしょう…なんだかアレイスターの気持ちがわかったよ…」
心理(そこまで落ち込んでたのね、ちょっとかわいそうなことしたかしら)
冷蔵庫「…もう…終わりーだね…きーみが…小さく見える…」
心理「でかいわよ」
123 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 10:51:00.57 ID:QgqqZ+GF0
冷蔵庫「…にしても、俺の体のほうは?」
心理「ほら、動いてないわよ」
垣根「」ブーン
冷蔵庫「なぁ、なんか変な音してないか?」
心理「中身は冷蔵庫だから」
垣根「」バックシマス
冷蔵庫「しねぇよ」
心理「…一応縛っとくけど、たぶん動かないから安心して」
冷蔵庫「…にしても、こうやって第三者的視点から見ても俺はイケメンだな」
心理「自画自賛ね」
冷蔵庫「ほっほう、ここはこうなってるのか」
垣根「」ウィーン
冷蔵庫「…なんか中身が冷蔵庫だと面白くないよな」
心理「だからどうしろって言うのよ」
冷蔵庫「そうだ、戻してちょ☆」
心理「叩き殺すわよ」
冷蔵庫「」
124 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 11:13:23.98 ID:QgqqZ+GF0
冷蔵庫「そういえば、今日の昼飯ってなんだっけ?」
心理「あなたの大好きなジャガイモよ」
冷蔵庫「ノォォォン!!!こういうときに限ってポテト!?」
心理「そうよ、あなたの分も食べてあげるから安心して」
冷蔵庫「何をどう安心するの!?」
心理「落ち着きなさいよ、冷蔵庫だけにクールになりなさい」
冷蔵庫「上手くねぇよ!!」
心理「全く…ほら、落ち着きなさい」
冷蔵庫「…ちくしょう…」
心理「私は食べるけど」
冷蔵庫「食うのかよ!!俺への愛は冷めたのかよ!?」
心理「常に常温保存よ」
冷蔵庫「意味わからねぇよ!!!」
心理「さて、ご飯ご飯♪」
冷蔵庫(あぁぁぁぁ!!!なんだかおなか減るわけないのに減ってきてる感じがするよ!!プロパガンダ!?プラシーボ!?プロパガンダってなに!?なんなのぉ!?)
心理「いただきまーす」
冷蔵庫(俺もいただきたいのに!!!)
125 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 12:42:58.10 ID:QgqqZ+GF0
心理「うん、ホクホク感が堪らないわね」
冷蔵庫「お、おおおおおおい!!どんなホクホク感なんだ!?」
心理「そうね、まるで夢を見ているみたいよ」
冷蔵庫「」
冷蔵庫(意味が分かんねぇよぉぉぉぉぉ!!)
冷蔵庫(夢のようなホクホク感ってなんだ!?)
冷蔵庫(も、もしかして思いのほか上手くホクホク出来たのか!?)
心理「あなたにも食べてほしかったわ」
冷蔵庫「仕方ねぇだろ!!ていうか俺夜に食べるから待っててくれよ!!」
心理「分かってないわね、あなた」
冷蔵庫「あぁ?」
心理「ホクホク感は水分、養分、その他もろもろのバランスが完璧な時に生まれるのよ、夜になったらコンディションなんてまるで変わってしまうわ」
冷蔵庫「どうでもいいよ!!!」
心理「そんなことを言う男にはこれを味わわせるわけにはいかないわ」パクパク
冷蔵庫「あぁぁぁ腹が減ってきたぁぁぁぁ!!!」
心理「ちょっとうるさいわよ冷蔵庫のくせに」
冷蔵庫「」
126 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 12:49:23.81 ID:QgqqZ+GF0
垣根「…」
心理「にしても、あなたの体がじーっとしてると面白いわね」
冷蔵庫「面白くねぇよ!!!」
心理「…ちょっとイタズラしちゃおうかしら」
冷蔵庫「!?」
冷蔵庫(心理定規がイタズラぁ!?)
冷蔵庫(一体どんなエロティックなイタズラをぉぉぉぉぉぉ!)
冷蔵庫(い、いやだ!!それはいやだぁぁぁ!!!)
心理「まずは油性ペンで…」
冷蔵庫「待てよ」
心理「なに?」
冷蔵庫「…油性ペンを取り出した理由は」
心理「…落書きしたくて」
冷蔵庫「イタズラってそういうのかよ!!」
心理「当たり前でしょ、だいたい私はどっちかって言ったら受けよ」
冷蔵庫「肝に銘じておきます」
127 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 12:54:35.40 ID:QgqqZ+GF0
心理「…美琴には連絡取ったけど、まだあと少し掛かるらしいわよ」
冷蔵庫「ちっ…」
心理「私はちょっと寝るけど…あなた、そこの空っぽ垣根と仲良くね」
冷蔵庫「え、俺がこいつの世話見るの?」
心理「自分の体は自分で管理しなさいよ」
冷蔵庫「…分かったよ」
心理「じゃ、おやすみ」
冷蔵庫「…あぁ」
冷蔵庫「…なんで俺が見張りなんだよ…」
垣根「…」ブーン
冷蔵庫「なーんでこんな体と入れ替わらなきゃならねぇんだよ…クソ」
垣根「さっきから黙って聞いてたらなかなか言いたい放題言ってくれるじゃない」
冷蔵庫「」
128 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 13:06:56.70 ID:QgqqZ+GF0
垣根「何がひどい体よ、あなたのこれだって細身すぎるのよ」
冷蔵庫「…なんで冷蔵庫がしゃべるんだよ」
垣根「あら、今はあなたが冷蔵庫よ」
冷蔵庫「そうじゃねぇよ!!お前、もしかして今までずーっと黙ってたのか!?」
垣根「当たり前でしょ、あのあなたの彼女とキャラが被るもの」
冷蔵庫「家電もそういうの気にするんだな」
垣根「えぇ」
冷蔵庫「冷蔵庫だからクールなのか」
垣根「えぇ」
冷蔵庫「ふざけんなぁぁぁぁ!!なんだよ、冷蔵庫如きがしゃべりやがって…」
垣根「言っておくけどね、私は人間の体になんてなりたくなかったわよ、ちっとも」
冷蔵庫「」
垣根「…冷蔵庫だったときは楽しかったわ、しゃべることも動くこともできなくて…」
垣根「でもね、あなたたちの会話や時々聞こえてくる外の会話を聞いては楽しんで」
垣根「…たしかに、人間になりたいと思ったこともあるわ」
129 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 13:10:56.25 ID:QgqqZ+GF0
垣根「でも違うのよ、家電の仲間と話すのはとても楽しいの」
垣根「たしかに…人間のように大声をあげて笑うことはできないけど」
垣根「でも、たしかにそこには友情があったのよ」
冷蔵庫「いや、語られても困る」
垣根「それにね、私のボディをバカにするなんて許せないわね」
冷蔵庫「今更それかよ」
垣根「…そんなセクシーな体ってないわよ?」
冷蔵庫「俺の知る限りセクシーからもっとも遠いボディの一つです」
垣根「英文を直訳したような文章ね」
冷蔵庫「…でさ、なんでお前はいきなり俺に話しかけてきたんだよ」
垣根「だってヒマじゃない」
冷蔵庫「…なぁ、冷蔵庫ってどんな気分なんだ?」
垣根「今のあなたのような気分よ」
冷蔵庫「…」
冷蔵庫「オチンチンビローンって毎日思ってるのか」
垣根「あなたって下品ね」
130 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 13:17:59.94 ID:QgqqZ+GF0
垣根「…もう夕方ね」
冷蔵庫「…そうだな」
ピンポーン
垣根「お客さんね」
冷蔵庫「あぁ」
心理「…美琴が来たわよ…」ウトウト
美琴「やっほー、垣根が冷蔵庫と入れ替わったんだって?」
垣根「」ブーン
冷蔵庫(あ、サイレントになりやがった)
心理「そうなのよ、美琴なら生体電気も操れるでしょ?」
美琴「ま、ちょちょいのちょいよ」
冷蔵庫「頼むぜ御坂」
美琴「気持ち悪いからしゃべらないで」
冷蔵庫「」
美琴「じゃ、いきまーす!!!」
垣根(はぁ、これで人間の体ともおさらばね)
冷蔵庫(…なんか、意味が分からない一日だった…)
131 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/19(日) 13:32:20.55 ID:QgqqZ+GF0
垣根「よっしゃぁぁぁ!!もとに戻ったぁぁぁ!!!」
冷蔵庫「…」ブーン
美琴「よかったわ、もとに戻って」
心理「ま、さっすが私の電撃使いってところかしら!!」ニャーッハッハッハ!!!
垣根「…」
美琴「…」
心理「…」
美琴「え?」
心理「え?」
美琴「えぇぇぇぇぇぇぇ!?」
心理「入れ替わってるの!?」
美琴「な、なんで!?あなた能力をちょっと強くしすぎたんじゃない!?」
心理「ま、またやれば問題ないわよ!!」
美琴「そ、そうね!自分だけの現実はそのまま本人が使えるから!!!」
ビリビリ!!!
垣根「なんで私が垣根になってるのぉぉ!!」
心理「」ブーン
美琴「常識が通用しねぇ」
冷蔵庫「…もういや」
入れ替わり編終了
132 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/19(日) 23:58:22.45 ID:wfWvH2USo
おつにゃんだよ!
133 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(栃木県)
[sage]:2012/02/20(月) 00:18:37.50 ID:xhwWMtteo
>>132
おやつにゃんだよ!
に見えてちょっとおなか空いちゃったじゃないか
134 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2012/02/20(月) 00:34:06.92 ID:bkroP5cbo
おつ
135 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/20(月) 11:19:02.12 ID:lkrYGqSU0
世の中には4つのタイプの人間がいる
1つは悪いことを行う人間
それが悪いと知ってか知らずか、どちらにしろ他人に対しての悪事を働く人間
1つは良いことを行う人間
他人にとってプラスになることを行い、誰かの笑顔を作る人間
1つは偽善を行う人間
他人からの都合の良い評価を得るために上辺だけの善を行う人間
1つは偽悪を行う人間
自分という人間を過小評価しているが故に、自分をどん底に突き落とすため敢えて他人に迷惑を掛ける人間
恐らく自分はある程度の善を行っている、テクパトルはそう思っていた
テクパトル(だとしたら・・・)
10398「あぁ!こ、焦げちゃいました!」
御坂妹「こらこら、しっかり見ておかないと・・・」
19999「ぎゃぁぁぁぁ!指切ったのさぁぁぁ!」
19090「ば、絆創膏を!」
136 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/20(月) 11:19:49.61 ID:lkrYGqSU0
17600「はいよ」
20000「そりゃ包帯だぜ」
テクパトル(こいつらは5つ目の新パターンだよなぁ・・・)
良いとか悪いとか関係なく、他人に少しの迷惑と少しの笑顔を与えてくれる存在だ
19090「テっくん、やっぱり手伝ってもらえませんか・・・」
14510「ダメです!テっくんには今日くらい休んでもらいますから!」
11116「いやぁ、日本のミサカはいつもこんなに楽しい生活を送ってたのかぁ」
12345「イギリスでは未だにミサカ達は専用の栄養食食べるんですよ」
13577「それは気の毒ですね・・・」
100033「たまには美味しいものを食べたらどうですか?」
10398「イギリス料理のまずさは世界一ですから」
10039「あぁ・・・そうでしたね」
テクパトル「なぁ・・・俺は手伝ったほうがいいのか?」
137 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/20(月) 11:33:45.20 ID:lkrYGqSU0
20000「テっくんはアレイちゃんとビールでも飲んでて!」
テクパトル「・・・なんか心配なんだが」
御坂妹「もう、あんまりしつこくしたらミサカ達に彼氏が出来たら寂しくて死んじゃいますよ?」
テクパトル「あはははは!お前達に彼氏なんて出来ないと思う・・・」
ミサカ一同「表に出ようぜテっくん」
テクパトル「とりあえずマシンガンをなおしてくれよ」
アレイ「…わざわざイギリスの妹達がやってくるとはな」
テクパトル「こっちだって驚いてるんだよ…」
アレイ「…それにしても、君は好かれているな」
テクパトル「お前だって好かれてるぞ」
アレイ「君ほどではないさ」
テクパトル「そうかな…」
10039「あー!!だからなんで焦がすんですか!!!」
11116「タイマーのセットを間違えました…」
19090「テ、テっくん…」
ミサカ一同「それはダメ!!」
138 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/20(月) 12:30:03.64 ID:lkrYGqSU0
20000「テっくん…お詫びはミサカのアワビで…」
テクパトル「…全員、そこに正座しろ」
ミサカ一同「…はい」シュン
テクパトル「…まず、今日の食材を全て焦がしたのはなぜか」
御坂妹「わ、わざとではなくてですね…」
テクパトル「わざとじゃないで済むなら警察も風紀委員も警備員もいらないんだよ」
10033(あ、青筋がまずいです!!!)
17600(こりゃ本格的に怒ってるな)
10398「で、ですがイギリスのご飯よりは美味しいかと…」
テクパトル「あぁ?」
10398「」
19999「そこまで怒るほどでもないのさ」
テクパトル「あのなぁ…今は野菜も高いんだ、タダじゃないんだよ…」
12345「…間違ったものは仕方ありません」ケロッ
テクパトル「そうじゃねぇ!!謝らないのがおかしいんだよ!!!」
19090「ご、ごめんなさい…」
テクパトル「よし、19090号は許す」
ミサカ一同「待てやこら」
139 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/20(月) 20:10:34.98 ID:lkrYGqSU0
テクパトル「…はぁ、食材がほとんど無くなったな」
14510「わ、悪気は…」
テクパトル「むしろあったらキレてるぞ」
10033「そりゃそうですね」
19999「で、でもほら!!みんなとの楽しいお料理はできたのさ!!!」
テクパトル「…どこに料理があるんだ?えぇ?」
御坂妹「そ、そんなに怒らないで下さいよ」
テクパトル「怒らないわけがあるか?」ゴゴゴ
17600「だがなテっくん、ミサカ達だって万能じゃないんだぜ」
テクパトル「だから俺は手伝おうか、って何度も訊いたんだ」
13577「…そ、そうでしたね」
テクパトル「それを断ったのはどこの誰だ」
10398「…」
ミサカ一同「アレイちゃんです」
アレイ「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!??」
140 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/20(月) 20:17:04.41 ID:lkrYGqSU0
テクパトル「…お前ら、謝るつもりか?」
20000「ねぇねぇテっくん」
テクパトル「あぁ?」
20000「グーチョキパーで、グーチョキパーで、何つくろー、何つくろー」
テクパトル「…」
20000「右手はチョキで、左手もチョキで!!!」
20000「アヘ顔ダブルピース!!」
テクパトル「さて、減点が20000ついたわけだが」
20000「」
テクパトル「ちょうどここに竹刀がある」
20000「ま、まさかそれをミサカのあんなところやこんなところに突っ込むの!?」
テクパトル「ちょっと目を閉じろ」
20000「いやん、股を開けだなんて//」
テクパトル「…」
20000「分かった、分かったから竹刀を振りかぶるな」
141 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/20(月) 20:22:56.05 ID:lkrYGqSU0
テクパトル「…誰か、言い訳をする者は」
10039「そ、その…」
12345「…ミサカ達、テっくんに少しでも休んでほしくて…」
10033「いつも迷惑を掛けてますから…」
10039「少しでも休んでほしかったんです…」
17600「だからお前の手を借りなかったんだ」
テクパトル「…その気持ちはありがたいがな」
13577「ですから、決して…その、ミサカ達のわがままでお手伝いを拒んだのではなく…」
御坂妹「…そう、そういうわけなんです」
20000「はい、次のページを音読」
テクパトル「20000号、てめぇのせいで台無しだ」
20000「だ、だから竹刀をミサカの中に入れようだなんて//」
テクパトル「頭のネジでも締めなおすか?」
20000「分かったからドライバーを持ってくるな」
テクパトル「はぁ…昼食は俺が作るから、みんなは適当に遊んでてくれよ…」
142 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/20(月) 20:39:09.27 ID:lkrYGqSU0
テクパトル(…さて、残った食材は…)
テクパトル(だ、大根とブロッコリーのみ)
テクパトル(それ以外は…調味料のみか)
テクパトル(よし)
テクパトル「ちょっと買い出しに行ってくる」
御坂妹「あ、ではミサカも…」
テクパトル「お前たちは来なくていいから…行こうか、19090号」
19090「あ、はい!!」
ミサカ一同(野郎…)
アレイ「…お前たち、テクパトルは素直に謝ってほしかったはずだ」
10033「そんなこと言われても…」
10039「逆らいたくなるお年頃ですから…」
アレイ「言い訳だな…本当は過ちを認めたくなかったのだろう?」
20000「…アヘ顔ダブルピースは好きじゃなかったか…」
アレイ「そこではない」
143 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/02/20(月) 22:28:32.52 ID:kJARFGe/0
安心と信頼の20000号
144 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/20(月) 23:11:10.20 ID:lkrYGqSU0
20000「っと、その間にミサカ達は部屋の片づけでもしちゃうか」
御坂妹「おぉ、それはテっくんも喜びますね」
12345「あはは、こういうときって大抵大切なものを壊したりするんですよね」
17600「そういうベタなことをするものか」
10033「そうですよ、さすがにそれはないですよ」
14510「ですよね」
ミサカ一同「あはははは!!」
20000「さて、状況を整理しよう」
17600「ミサカ達は掃除を始めた」
19999「もちろん、部屋をきれいにするために」
10398「しかし、あるものを地面に落として割ってしまった」
ミサカ一同「いかにも高級そうな壺だ」
10039「ど、どうしますか?」
13577「い、隠ぺいは…」
テクパトル「ただいま…」
ミサカ一同「」
テクパトル「…」
145 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/20(月) 23:12:05.81 ID:lkrYGqSU0
今日はここまで
別にアヘ顔ダブルピースでは興奮しません
決してしません
では
146 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/20(月) 23:49:18.88 ID:p3CKScamo
おつにゃんだよ!
147 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/02/21(火) 03:36:59.46 ID:E75YiyK/o
乙乙!
遅れたけど
リク聞いてくれてありがとう!
148 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/21(火) 11:14:11.69 ID:DKak43oi0
テクパトル「・・・お前達に尋ねたいことがある」
御坂妹「は、はい・・・」
テクパトル「なぜこの壷が割れているんだ」
10039「そ、その・・・」
14510「わ、わざとではないのです・・・」
テクパトル「んなことを聞いてるんじゃない」
17600(あぁ、こりゃマジで怒ってるな)
20000「テっくん・・・そんなに大事な壷だったの?」
テクパトル「だとしたらどうする・・・」
12345「そ、それは・・・」
テクパトル「お前達なぁ・・・」
テクパトル「嫌がらせがしたいんなら出ていけ!」
ミサカ一同「!」
19090「テ、テっくん・・・それは言いすぎですよ」
テクパトル「・・・」
149 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/21(火) 11:14:59.09 ID:DKak43oi0
アレイ(ど、どうにか私がこの場を収めなければならないな)
テクパトル「アレイスター」
アレイ「な、なんだ!?」
テクパトル「お前は俺に非があると思うか?」
アレイ「ま、まさか!大体自分の物を壊されて怒るのは当たり前だろう!」
ミサカ一同(う・・・)
アレイ(ってそんなことではダメだったぁぁぁ!)
テクパトル「分かったか?これが普通の考え方だ」
19999「あ・・・その・・・」
テクパトル「反省するまで帰って来るな、自分達が何をするべきか分かったら帰って来い」
13577「ま、まさか勘当・・・ですか?」
テクパトル「・・・場合によるな」
11116「そ、それだけは・・・」
17600「はぁ・・・分かった分かった、テっくんと今押し問答したところで何にもなりやしない」
150 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/21(火) 11:15:31.60 ID:DKak43oi0
20000「ミサカ達だってこんな空気の家になんか居たくねーしな」
10039「あ、あなた達ってミサカは!」
17600「ミサカは行くからな、お前達はどうするか自分で決めな」
20000「ミサカも、テっくんに怒られるのは御免だ」
14510「・・・で、ではミサカも」
10398「あう・・・」
テクパトル「・・・」
17600「みんな行こう、今回に限ってはテっくんの言ってることに間違いはないさ」
ミサカ一同「は、はい・・・」
17600「じゃあ、またな」
テクパトル「あぁ」
19090「テっくん!なんであんなひどいことを言ったんですか!」
テクパトル「・・・あいつらにはあれくらいの荒療治も必要さ」
アレイ「そんなに大切な物だったのか?」
テクパトル「・・・昔、ちょっと知り合いから貰った物だ、あれ自体はそこまで大した物ではないさ」
151 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/21(火) 11:16:23.77 ID:DKak43oi0
19090「なら・・・」
テクパトル「今回はたまたまそんな物だっただけだ、もしも他人様の家で何か大切な物を壊してみろ」
アレイ「・・・間違いなく、迷惑を掛けるだろうな」
テクパトル「・・・今までの失敗は正直、些細な物が多かった・・・料理の失敗、ちょっとした冗談・・・そういう物を一々怒るつもりはないさ」
テクパトル「だがな、過ちを認めずに謝らないってのは明らかな間違いだ」
19090「だ、だからってあんな言い方・・・」
テクパトル「・・・まぁ、たしかに言い過ぎたかもしれない」
アレイ「・・・迎えに行ってやってはどうだ」
テクパトル「いや・・・あいつらには自分達で考えて貰わなきゃならない」
19090「テっくん・・・」
テクパトル「それに、俺も頭を冷やさなきゃならないからな」
垣根「垣根の垣根の曲がり角ー」
心理「・・・ねぇ、今日はお客さんが少ないわね」
垣根「知るかよ・・・多分みんな真面目に学校行ってるんだろ」
152 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/21(火) 11:16:55.58 ID:DKak43oi0
心理「にしても・・・このメルヘン相談屋も随分有名になったものよね」
垣根「統括理事長を脅して宣伝したからな」
心理「あなた、儲けは二の次だったんじゃないの?」
垣根「いや、実はみんなたくさんの悩みを抱えてるってことが分かったからな」
心理「はぁ・・・つまり、出来る限りたくさんの人に来てほしいのね」
垣根「あぁ、とりあえず・・・」
ミサカ一同「垣根、いますか!?」
垣根「迷える子羊を救うのが俺の役目なんだがあまりにいきなり過ぎるとそれはそれで困る」
10039「助けて下さい垣根!」
垣根「なんだよ、レイプされそうか?」
20000「そんな素敵なことじゃないんだよ!」
心理(この子は相変わらずね・・・20000号ね、絶対)
17600「掃除の途中にテっくんの壷を割ってしまったんだ」
垣根「あぁ?そりゃ災難だな」
153 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/21(火) 11:17:21.80 ID:DKak43oi0
13577「それを理由で追い出されてしまいました・・・」
12345「あ、ミサカ達はイギリスのミサカです」
垣根「おぉ、イギリス組か・・・で?お前らはちゃんと謝ったか?」
10039「もちろん!」
心理「どんな風に謝ったの?」
14510「わざとではなくて事故だったんですって・・・」
垣根「・・・なぁ、それのどこが謝ったってことになるんだよ」
ミサカ一同「?」
17600「わざとじゃなかった、なんて言い訳にしか聞こえないだろ」
13577「17600号、もしかしてあなたはなんでテっくんがあんなに怒っていたか知ってたんですか!?」
17600「あぁ、だが一々お前達に教えたらためにならないと思って言わなかったんだよ」
19999「一体何がダメだったのさ!?」
垣根「素直に謝らなかったことだな」
20000「だよね、中出しされてわざとじゃなかった、なんて言われても殺意と凌辱されてしまったという快感しか湧いてこないのと一緒だよ」
垣根「土に還れ」
154 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/21(火) 17:36:44.70 ID:DKak43oi0
12345「じゃあ具体的にどうすればいいのかを教えてください」
垣根「素直に謝る、それだけだ」
御坂妹「…となると、土下座しかないですね」
13577「前屈ではダメですか?」
心理「ダメに決まってるでしょ」
10033「…わかりました、素直に謝るんですね」
垣根「あぁ、そうだ」
20000「でもいきなり本番はまずいよな」
垣根「よーし、俺が練習台になってやろう!!!」
20000「よしきた!!!」
心理(嫌な予感しかしないんだけど)
20000「テっくん!!」
垣根「なんだ、20000号」
20000「ミサカは悪くないんだけど他のミサカが謝れって言うから謝るよ!!」
垣根「だめだめ!!自分が悪いってことを理解しろ!!」
20000「ラジャー!!」
心理(あぁ、やっぱり…)
155 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/21(火) 17:40:14.80 ID:DKak43oi0
20000「テっくん!!」
垣根「なんだ?」
20000「壺を割ってしまったことを…」
20000「本当にすまないと思っているぅ!!」
垣根「ジャック・バウアーか!!やり直し!!!」
20000「壺について謝ると言ったな、あれは嘘だ」
垣根「映画を変えろとは言ってねぇしそれはシュワちゃんだ!!やり直し!!!」
20000「テっくん…壺を割ってしまったのはミサカの責任でもあるんだ」
垣根「おぉ、いいぞいいぞ!!」
20000「特にこの取っ手の部分を割ったのはミサカに責任がある、縁はミサカじゃないんだけど、でも取っ手はミサカなんだ…」
垣根「場所場所で責任があるんじゃねぇよ!!」
20000「まぁ今回は8:2ってことで」
垣根「交通事故かよ!!しかもテクパトル悪くねぇよ!!!」
20000「すいまんこ」
垣根「意味が分からねぇよ!!謝れよ!!」
20000「…」
20000「許してヒヤシンス」
垣根「やめろ」
156 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/21(火) 17:42:38.66 ID:DKak43oi0
20000「あー、どうやって謝るのさ」
垣根「よし、俺が手本を見せてやるよ」
20000「お、それは助かる」
垣根「テクパトル、壺を割ったのは俺だ」
20000「ほう」
垣根「掃除をしよう、なんて言い出したのも俺だ」
20000「ほうほう」
垣根「だから…」
20000「…」ゴクリ
垣根「踊りましょ?」
20000「なんでだよ!!森のくまさんじゃねぇよ!!!しかもお礼じゃねぇよ!!!」
垣根「…いいか、土下座も大事だが頭を下げるのがそもそも重要だ」
20000「まずは姿勢で表すんだな」
垣根「そうだ、見とけよ」
垣根「…ごめんなさい」ペコリナイト
20000「やめてくれよ」
157 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/21(火) 17:46:08.34 ID:DKak43oi0
心理「…ねぇ、あなた達本当に謝るつもりなの?」
御坂妹「20000号はあれですが…」
10398「他のミサカはみんな謝るつもりですよ」
14510「ですが…ちょっと怖いんです」
心理「分かるわよ、私も謝るときのふんぎりはつかないもの」
垣根「だよなぁ…」
心理「でもね、真摯に謝るならそれは絶対に相手にも届くから」
垣根「心理定規、お前がとっておいたプリン食べちゃったんだ」
心理「ちょっと話しましょうか、垣根」
垣根「真摯に謝ったのに!!!」
心理「みんな、ちゃんと謝ること、いいわね?」グイグイ
ミサカ一同「は、はい」ビクビク
垣根「や、やめて!!あれはもういや!!!」
心理「あなたにはあれしかないじゃない」
垣根「いや!!もう、もう鼻の下にワサビを塗られるのは…」
ミサカ一同「…」
ギャァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
17600「…帰るか」
御坂妹「そうですね」
158 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/21(火) 20:07:58.24 ID:DKak43oi0
テクパトル「…はぁ」
19090「…もう夕方ですよ?」
アレイ「…まだ帰ってこないな」
テクパトル「…怒りすぎたかもな」
アレイ「…今からでも探しに行ってはどうだ」
テクパトル「…そうするかな」
御坂妹「ただいま!!!」
テクパトル「!!帰ってきたか!!!」
10039「テっくん、ごめんなさい!!」
テクパトル「お、おぉ?」
20000「まぁ…さ、悪かったよ」
11116「…その、わざととかそういうことは関係なく、申し訳ありませんでした」
テクパトル「…お前達…」
17600「…そんなに大事な壺だったのか?」
テクパトル「…いや、お前たちが素直に謝ってくれるならそれでいいさ」
159 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/22(水) 16:26:05.66 ID:WF9y1hkH0
19090「これで仲直りですね!」
14510「よかったです・・・テっくんに嫌われたんじゃないかと不安だったんですよ?」
テクパトル「そんなことで無くなるような絆でもないだろ」
13577「それもそうですね!」
テクパトル「さ、お前達も腹減ったんじゃないか?飯はもう作ったから」
20000「お、気が利くねー!」
17600「さて、どうにか一件落着だな」
テクパトル「ほらほら、さっさと食べよう」
10039「はーい!」
11116「お腹空きました!」
アレイ「・・・これはこれで、いい家族なのかもしれないな」
テクパトル「あぁ」
20000「じゃ、改めまして!」
一同「いただきます!」
160 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/22(水) 16:26:50.81 ID:WF9y1hkH0
さすがに入れ替わりネタがネタすぎたので、真面目というか普通の入れ替わりを
美琴(やばいやばい!学校遅れちゃう・・・!)
美琴は走っていた
規則正しい彼女が寝坊するなんてとても珍しいことだった
故に、非常に焦っていたのだ
心理(はぁ・・・どうせ今日も垣根は来ないんでしょうね)
一方の心理定規は非常にゆったりと登校していた
遅刻だなんだを気にしない性格なのか、時間なんて関係なくゆっくり歩いている
そんな彼女は気づかなかった、後ろから全速力で走ってくる美琴に
美琴(あれ?心理定規・・・)
心理(ふぁぁ・・・ちょっと眠いわね)
美琴(・・・!ってぶつかるぶつかる!)
心理(?なんか後ろから足音がするけど)
クルリと振り向いた心理定規
彼女の視界が美琴を捉えたときにはもう遅かった
ゴチン、という豪快な音を立てて二人の額がぶつかった
161 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/22(水) 16:27:19.26 ID:WF9y1hkH0
美琴「いたた・・・」
心理「ご、ごめん・・・ちょっと急いでたから・・・」
美琴「・・・」
心理「・・・」
美琴・心理「また入れ替わりか」
美琴「はぁ・・・いきなりぶつかって来られて、しかもまた入れ替わりだなんて」
心理「だ、大丈夫!すぐに能力使うから・・・」
美琴「あ、ちょっと待って」
心理「?何?」
美琴「・・・ねぇ、このまま一日過ごしてみない?」
心理「な、なんでよ!?」
美琴「なんかこう・・・面白いじゃない、他人の姿になれるなんて」
心理「だからって・・・」
美琴「上条君が、私と美琴が入れ替わってることに気付くかどうか」
162 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/22(水) 16:28:05.32 ID:WF9y1hkH0
心理「!」
美琴「気にならない?」
心理「き、気になる・・・かも」
美琴「それに私のクラスには上条君がいるのよ?普段の彼の学校生活を見てみたくない?」
心理「そ、それは見たい・・・」
美琴「ね?だから一日だけいいじゃない」
心理「う、うん・・・」
美琴「じゃ、授業は代わりに私が受けておくから」
心理「!そうだった、常盤台はもうすぐ授業が・・・」
美琴「あー・・・いいわよ、遅刻しても」
心理「いやいや良くないからね!」
美琴「分かったから私の見た目でそんなに大声出さないでちょうだい」
心理「・・・アンタこそ、私の見た目で変なことしないでよ?」
美琴「しないわよ・・・じゃ、よろしくね、心理定規さん」
心理「・・・ま、上手くやるわよ」
163 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/22(水) 16:28:32.92 ID:WF9y1hkH0
上条(・・・心理さんも遅刻なんて珍しいな)
土御門「にゃー、にゃーにゃー、にゃーにゃーにゃーにゃー!」
吹寄「・・・ヤーヤーヤーをそんなふうに歌わないで」
姫神「・・・心理定規が来てない」
青ピ「ほんまやな、垣根が来ないんは珍しくもないけど」
土御門「どうせゆっくり来てるんじゃないかにゃー?あいつあぁ見えてたまにルーズだし」
上条「うーん・・・まぁ、そうかもな」
土御門「だから別に・・・」
心理「セ、セーフ・・・だったのかな?」
吹寄「あ、心理定規」
上条「お、ギリギリセーフだぞ心理さん」
青ピ「いやぁ、危なかったなぁ!」
姫神「今日は全校集会があるから。遅刻してたら地獄だった」
心理「そ、そう・・・」
164 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/22(水) 16:29:05.85 ID:WF9y1hkH0
上条「?どうかしたのか?」
心理「な、なんでもないわ」
上条「?」
心理(うわ・・・なんか授業参観で来た時とは全然違う・・・)
土御門「っと、そろそろ先生が来るぜぃ」
青ピ「はぁ・・・小萌センセは今日休み貰ってるみたいやからなぁ・・・」
吹寄「残念だったわね」
青ピ「これじゃボクのモチベーションは下がるばかりやぁ!」
上条「・・・6月は一番だるい時期だし、ホントいやだよな・・・」
吹寄「なに言ってるの、こういう時こそもっとやる気を出さなきゃ」
姫神「それが出来れば。苦労はしない」
心理「そ、そうよね」
上条「・・・」
心理「な、なによと・・・上条君?」
上条「あ、いや・・・なんかいつもの心理さんならもっと冷たいツッコミをしそうだからさ」
心理「ちょっと・・・それはひどいんじゃないかしら」
165 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/22(水) 16:29:35.44 ID:WF9y1hkH0
上条「す、すいません」
土御門「そうか?わりといつも通りだと思うぜぃ?」
青ピ「カミやんは女の子の変化には敏感やからなぁ」
心理「・・・それ、どういうことかしら」
上条「いやいや!そんなことないって!」
姫神「ほら。静かに」
上条「は、はいはい・・・」
心理(・・・なんなのよ、いつもこんな緩い感じなの・・・?)
心理(とにかく、上手に演じられてるみたいね)
心理(・・・心理定規は上手くやってるかしら)
「おや?御坂さんはまだ来ていないようですね」
「先生、御坂さんはお休みなのでは?」
「いえ、連絡は特に・・・」
美琴「失礼します」
「あら、御坂さん」
166 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/22(水) 16:30:07.85 ID:WF9y1hkH0
美琴「すいません、少し不都合があって遅刻しちゃいました」
「不都合?」
美琴「・・・あ、あんまり話したくない不都合でして・・・あはは」
「はぁ・・・とにかく、席に着いて下さい」
美琴「はい」
食蜂(・・・な、なんで美琴の中身が心理定規なの!?)
美琴(あら、あなたこのクラスだったの)
食蜂(答えなさいよ!)
美琴(ちょっと入れ替わっただけよ)
食蜂(なによその意味分からないイベント!?)
美琴(なに?私が美琴と入れ替わったら何か不都合でもあるの?)
食蜂(な、ないけど・・・)
美琴(だったらみんなには黙ってなさいよね)
食蜂(ふん、そんな偉そうにしてていいのかしら?)
美琴(・・・)
167 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/22(水) 16:30:34.31 ID:WF9y1hkH0
食蜂(?何書いてるのよ)
美琴(これ、読んでくれる?)
食蜂(・・・)
『バラしたらバラすからな』
食蜂「」
美琴(そういうことだから、みんなには黙っててくれるかしら)
食蜂(わ・・・分かりました)
美琴(よろしい)
「はい、ではホームルームはここまでです、すぐに一時限目が始まりますので準備をしておくように」
美琴「はぁ・・・常盤台ってこんなにお堅いのね」
食蜂「・・・それはまぁ、名門なんだから」
美琴「・・・とにかく、あんまり目立たないように行動しないと」
食蜂(はぁ・・・いつもの可愛い美琴じゃなくなっちゃった・・・)
美琴「あなた、美琴のストーカーはやめなさいよ」
食蜂「」
168 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/22(水) 20:50:06.22 ID:WF9y1hkH0
土御門「にゃー、相変わらず校長の話ってのは長いもんだぜぃ」
青ピ「まぁ、昔からの伝統やね」
吹寄「ふん…なに下らないこと言ってるのよ」
姫神「でも。実際長かった」
上条「ホント…座らせてくれればいいのにな」
心理(ど、どうしよう…自然に会話に入っていくべきなのかな…でも心理定規ってあんまり話したがるようなタイプでも…)
土御門「?心理定規どうかしたのかにゃー?」
吹寄「大丈夫?顔が険しいけど…」
心理「あ、あぁ…大丈夫よ」
上条「…なんか、いつもと違うな」
心理「!!ちょ、ちょっと体調が悪くてね」
青ピ「そうなん?」
姫神「大丈夫?」
心理「ちょっと風邪気味なだけだから」
上条「そっか…あんまり無理するなよな」
心理(…なによ、私だって気づいてないじゃない)
169 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/22(水) 20:50:06.19 ID:WF9y1hkH0
土御門「にゃー、相変わらず校長の話ってのは長いもんだぜぃ」
青ピ「まぁ、昔からの伝統やね」
吹寄「ふん…なに下らないこと言ってるのよ」
姫神「でも。実際長かった」
上条「ホント…座らせてくれればいいのにな」
心理(ど、どうしよう…自然に会話に入っていくべきなのかな…でも心理定規ってあんまり話したがるようなタイプでも…)
土御門「?心理定規どうかしたのかにゃー?」
吹寄「大丈夫?顔が険しいけど…」
心理「あ、あぁ…大丈夫よ」
上条「…なんか、いつもと違うな」
心理「!!ちょ、ちょっと体調が悪くてね」
青ピ「そうなん?」
姫神「大丈夫?」
心理「ちょっと風邪気味なだけだから」
上条「そっか…あんまり無理するなよな」
心理(…なによ、私だって気づいてないじゃない)
170 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/22(水) 22:56:49.38 ID:WF9y1hkH0
上条「?どうしたんだよ」
心理「…なんでもないわ」
土御門「にゃー、それにしても垣根は今日も休みなのかにゃー?」
心理「え、あ、あぁ…垣根は自分勝手だから、知らないわ」
吹寄「全く…心理定規に迷惑ばっかり掛けてるわね」
姫神「本当に。彼はダメダメ」
青ピ「でもまぁ、愛があれば我慢できるもんなんやろ?」
心理「ま、まぁ」
上条「…」
心理(よかった、垣根が来てたら気づかれたかもしれないわよね…)
垣根「ふっひゃひゃひゃひゃ!!!俺が来ないと思ったか!?」
心理「」
上条「こ、声はするけど姿が見えない!!!」
吹寄「ど、どこなのよ!?」
土御門「姿を現せ!!!」
垣根「ここだっ!!!」バーン
一同「…」
一同(なんで女子トイレから出てきたんだ)
171 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/22(水) 22:59:04.83 ID:WF9y1hkH0
今日はここまで
ブログって作ってから検索エンジンに引っ掛かるまで何日か掛かるもんなんでしょうかね
正直そういうこと苦手だからわからない
誰か教えてエロい人
動画はフィル・ヒースの画像
http://www.youtube.com/watch?v=4x74ia9sITs
本当に彼の体はシンメトリーが美しいですね
ロニーとかジェイよりも好きです
では
172 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/22(水) 23:13:47.12 ID:RDuNw6zio
おつにゃんだよ!
173 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/02/23(木) 01:42:13.01 ID:ErJRuRZw0
乙ですの
174 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 10:03:11.93 ID:NoRRJYEP0
垣根「ははは!驚いたか!」
吹寄「なんで貴様が女子トイレから出てきたのよ!」
青ピ「羨ましいでぇ、垣根!」
吹寄「あぁもう!変態は黙ってなさい!」
垣根「いやぁ、便器に呼ばれたんだよ」
姫神「言い訳になってない」
土御門「というか・・・いつから潜入してたんだ?」
垣根「さっきから」
上条「なんだよそれ・・・全校集会が面倒だっただけじゃないのか?」
垣根「そうともいう」
上条「認めちゃうんだ」
吹寄「はぁ・・・ま、サボるよりはマシだけど・・・」
心理「・・・」
垣根「よっ、お前も来てたのか」
心理「え、えぇ・・・」
姫神「よかった。心理定規も喜んでる」
175 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 10:03:46.19 ID:NoRRJYEP0
青ピ「えぇなぁ、彼女持ちは」
垣根「羨ましいだろ」
心理(ま、まずいまずい!垣根が来ちゃった・・・)
心理(気づかれないようにしないと・・・)
垣根「で?今から授業だよな、何の授業だ?」
上条「そんなことも知らないのかよ」
垣根「俺に常識は通用しねぇ」
土御門「自慢にならないぜぃ」
青ピ「一時限目は国語やで」
垣根「国語か・・・めんどくせぇ、サボるか」
吹寄「な、何言ってるのよ!?」
垣根「だって国語だぜ?国語だぜ?」
吹寄「なんで二回言ったのよ」
垣根「今更日本語学んでどうするんだよ、しかも低レベルのを」
心理「な、中々言うわね」
垣根「お前もそう思うくせにー!」
176 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 10:04:35.70 ID:NoRRJYEP0
心理「思わないわよ」
青ピ「心理定規ちゃんは真面目やからなぁ」
姫神「うん」
吹寄「貴様も少しは心理定規を見習って・・・」
垣根「だが断る」
吹寄「断らないでよ」
垣根「さーて、屋上で青空を見上げながら昼寝でもしますか」
吹寄「するな!」
垣根「お前もどうだ?」
吹寄「わ、私はいいわよ!」
垣根「ちっ・・・」
心理「ちゃんと授業受けなさいよ・・・仮にも私達は学生なんだから」
土御門「そうそう、先生達から嫌な目で見られるぜぃ」
青ピ「ただでさえ垣根は目立つんやから」
上条「・・・そうだよな、垣根は超能力者だからって期待されてるんだぜ?」
垣根「その常識は通用しねぇ」
177 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 10:05:58.00 ID:NoRRJYEP0
上条「逃げるな」
垣根「とにかく!俺は国語は受けないからな!」
上条「な、なんで偉そうなんだよ・・・」
垣根「じゃ、また昼休みにな」
吹寄「それまでサボるつもり!?」
垣根「そうだ」
姫神「はぁ・・・吹寄。もう止めても意味はない」
吹寄「・・・あの馬鹿・・・!」
心理(私としてはありがたいわね・・・)
吹寄「まったく…心理定規も大変ね」
心理「え、えぇ」
上条「・・・」
青ピ「?どうしたん、カミやん」
上条「いや・・・なんでもない」
178 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 10:06:46.38 ID:NoRRJYEP0
美琴(さすが常盤台ね・・・授業のレベルもかなり高いわ)
食蜂(当たり前でしょ、アンタが通ってる三流高校なんかよりはよっぽど高いレベルなのよ)
美琴(・・・勝手に人の脳に直接話し掛けてこないでもらえるかしら)
食蜂(・・・ヒマなのよ、私この科目はもう終わらせたし)
美琴(まぁ・・・中々勉強熱心なのね、少し見直したわ)
食蜂(べ、別に勉強しかすることがないわけじゃないから!)
美琴(・・・友達とかいないの?)
食蜂(・・・常盤台のみんなは私を敬ってはいるけど、理解しようとはしてくれないから)
美琴(超能力者、しかも女王様なんて誰も近寄りたくないわよ)
食蜂(う・・・)
美琴(でもまぁ・・・苦労は分かるわよ、私だって昔は友達なんていなかったんだから)
食蜂(・・・そういえば、授業中にこんな風にして誰かと話すの初めて)
美琴(そう、それはよかったわね)
食蜂(・・・もう少しだけ話してていい?)
179 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 10:07:23.33 ID:NoRRJYEP0
美琴(美琴のためにしっかり授業受けなきゃいけないんだけど)
食蜂(あ、あとで私が教え・・・)
美琴(私の記憶は引き継げないの、だからしっかりノートに記録をとらなきゃ)
食蜂(・・・)
美琴(・・・また休み時間にね)
食蜂(!う、うん!)
美琴(ったく・・・)
「では御坂さん、次の解を黒板に」
美琴「はい」
垣根「・・・あぁ、青いな・・・青空は青いんだよなぁ」
屋上に寝転がりながら、垣根はそんなことを呟いていた
流れていく雲がゆっくりと形を変える様は、何か悲しくも思える
垣根「俺達は雲みたいな存在だ、同じ形を保つことは出来ずに風に流される」
垣根「お前もそう思うだろ?」
吹寄「・・・いつから私がいるって気付いてたの」
180 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 10:08:16.97 ID:NoRRJYEP0
垣根「アホか、お前は知らない事情があるんだよ」
吹寄「・・・一応言っておくけど、私はサボりに来たわけじゃないから」
垣根「どうせ俺を授業に連れ戻しに来たんだろ?」
吹寄「分かってるなら来なさいよ」
垣根「男には時として曲げちゃいけない物があるんだ!」
吹寄「今は曲げなさいよ」
垣根「まぁまぁ、ちょっとだけ座れよ」
ハンカチを床に置き、垣根が座るように催促する
吹寄「・・・なんで私まで共犯にしようとしてるのよ」
垣根「いやいや、そんなことは考えてないからな」
吹寄「・・・」
少し考えるような素振りを見せた後、仕方ないといった感じでため息をついてから吹寄は彼の言う通り腰を下ろした
垣根「パンツ見えた」
ガツン、という鈍い音が屋上の端っこに響く
181 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 10:08:51.92 ID:NoRRJYEP0
吹寄「・・・貴様、まさか私のパンツを見るために座らせたわけ?」
垣根「・・・んなわけあるかよぉ・・・いてぇ・・・」
スリスリ、と頭を摩りながら笑う垣根
垣根「・・・なぁ、お前って青空は好きか?」
吹寄「なんでそんなことをきくの」
垣根「いや・・・ちょっとさ」
吹寄「・・・好きと言えば好きよ、気持ちがいいし爽やかだから」
吹寄「でも紫外線が強いと肌に悪いから、そういう点では嫌いかしら」
垣根「曇りの日も紫外線ってかなり強いんだぜ」
吹寄「いらない情報ありがとう・・・」
垣根「・・・俺はさ、青空が大好きなんだ」
吹寄「どうして?」
垣根「雨はさ、自分の涙を掻き消しちまうし・・・それに、大地が雨を受け止めるだろ?」
吹寄「うん」
垣根「でも俺の涙を受け止めるヤツはいないから・・・それが無性に悔しくなるんだ」
吹寄「心理定規は?」
182 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 10:09:19.74 ID:NoRRJYEP0
垣根「あいつは・・・また別だな、受け止めてくれるんじゃなくてただ傍にいてくれる」
吹寄「何が違うのよ?」
垣根「まぁいいだろ・・・でさ、青空を見てると自分がこう・・・空の真ん中にいる気分になれるんだ」
吹寄「ぷっ・・・」
垣根「・・・あぁ?なに笑ってやがる」
吹寄「ごめんごめん・・・だって垣根がそんな子供っぽいこと言うなんて珍しいから」
垣根「はぁ?いつも馬鹿にしてるくせによ」
吹寄「騒がしいとは思うけど・・・貴様は周りよりはよっぽど大人っぽいから」
垣根「・・・」
吹寄「空の真ん中・・・かぁ」
垣根「ずっとあの青を見てると、まるで空を飛んでいるような気分になるんだ」
吹寄「垣根は実際飛べるじゃない」
垣根「・・・そういうのとは違うんだ、なんていうか・・・鳥になった気分になるんだ」
右手を空に向けて、垣根が呟く
垣根「無理矢理人間が飛ぶんじゃなくて・・・空に生まれたような気分になれるんだ、まるであそこが最初から自分の居場所だったかのような気分に」
183 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 10:15:28.08 ID:NoRRJYEP0
吹寄「・・・でも」
垣根「?」
吹寄「あんなに遠い所が垣根の居場所だったら・・・私は垣根に出会えなかったわよ」
垣根「…なに言ってんだお前?」
吹寄「べ、別に…特に意味はないけど」
垣根「…そうだな、俺もみんなには出会えなかったかも」
吹寄「…」
垣根「…こんな話、なんで今更しなきゃいけねぇんだよ」
吹寄「…なんか、今日の垣根は不機嫌ね」
垣根「?いつも通りだろ」
吹寄「心理定規にも冷たいし…」
垣根「お前、なんもわかってないな」
吹寄「?」
垣根「…別に、たまには不機嫌でもいいだろ」
吹寄「はぁ…とにかく、ちゃんと授業受けなさい」
垣根「ヤダ!!!」
吹寄「おい」
184 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 12:29:14.89 ID:NoRRJYEP0
食蜂「それでねそれでね!!」
美琴「はいはい…落ち着きなさいよ」モグモグ
昼休み、お嬢様の優雅なランチタイム
それは一般庶民の方々が想像できるような庶民じみたものではない
と言いたいところだが、実際はわりと普通の会話をしながらお食事をする、という普通の学生と同じなのだ
もっとも、食べているものは庶民には到底手の届かない高級品だが
食蜂「聞いてよ、その子ったら私が太るかもしれないって言うのよ!?」
美琴「ふーん…まぁ、たしかに甘いものばっかり食べてたら太るわよ?」
食蜂「そんなことないんだけど!!」
美琴「…そうね、あなたは胸にばっかり栄養が行ってる気がする」
食蜂「はぁ…なんでみんな私のことをそんなに言うのかしらぁ」
美琴「…あなたが大切だからじゃない?」
食蜂「…でもさぁ、みんな最近一緒にご飯食べてくれないし…」
美琴「…美琴はいつも一緒に食べてくれないの?」
食蜂「昔よりは話すようになったけど…でもまだそこまでじゃないのよねぇ…」
美琴(…ちょっとかわいそうね)
185 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/23(木) 17:51:40.71 ID:L/gUH3vIO
>>171
結果から言うと時間は必要
検索エンジンに登録型でもロボット型でもそれは同じです
登録型(今はあまり無いのかも)なら人間が審査する場合も有るし、ロボット型ならロボット君がネットを歩き回って未登録のページを検索用データベースに登録するのです
イメージ的にそんな感じだと思って置いて下さい。
186 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 18:43:54.72 ID:NoRRJYEP0
>>185
ロボット君「べ、別にアンタのブログが気になるわけじゃないんだから!!」ってのまで想像しました、そういうシステムなんですね
どうも
食蜂「…って、そんなのはどうでもいいのよ」
美琴「あら、どうでもいいの?あなたに友達がいないのは忌々しき…」
食蜂「あ、あんたが友達じゃない」
美琴「違うわよ」
食蜂「」
美琴「で?なに?」
食蜂「…その、なんでアンタとみこ…御坂さんが入れ替わってるのよ」
美琴「朝、頭をぶつけたのよ」
食蜂「豆腐の角に?」
美琴「どこのツンデレよ」
食蜂「御坂さんはツンデレでしょ?」
美琴「間違いじゃないけど、間違ってるわ…美琴と頭をぶつけたの」
食蜂「うんうん」
美琴「そしたら入れ替わったのよ」
食蜂「…」
食蜂「ちょっと私と頭ぶつけてくれない?」
美琴「この体になって何するつもり?」
187 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 18:54:02.87 ID:NoRRJYEP0
食蜂「ねぇねぇ、御坂さんの能力ならすぐもとに戻せるんじゃないの?意識なんてただの電気信号だし」
美琴「面白いから変わったままにしてるのよ」
食蜂「ふーん…」
美琴「…はぁ、でも今のところはあなた以外に知られていないから…」
黒子「おっねえっさまー!!」
美琴(あぁ、頭痛が…)
黒子「お姉さま、ご機嫌はいかがですの!?」
美琴「…黒子、アンタ削板がいるでしょ?」
黒子「あら、よき友人として、ルームメイトとしてお姉さまをサポートしていますのに」プンプン
食蜂「あら、あなたはお久しぶりねぇ」
黒子「あら、食蜂様もいらっしゃいましたの」
美琴「…黒子、なんか用?」
黒子「冷たいですのお姉さま…いつもなら電撃の一発でも放ってくださいますのに!!!」
美琴(そっちのほうが冷たいでしょう)
食蜂「…実はね、御坂さん、今は御坂…」
美琴(バラしたらバラすって言ってんだろ)
食蜂()
188 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 20:57:05.47 ID:NoRRJYEP0
黒子「?どうしましたの?」
美琴「気にしないで」
食蜂「み、御坂さんったらこわーい…」
黒子「あら、私もご一緒してよろしいでしょうか?」
食蜂「ま、まぁ」
美琴「アンタ…いっつもいっつもベタベタしてくるけど、なんかやらしいこと考えてないでしょうね」
黒子「か、考えてませんの」
美琴「なんで目をそらしたのよ」
食蜂(…にしても、演技が上手いわね)
美琴(…そう?普段の美琴っぽくしてるだけよ)
黒子「にしても…今日のお姉さまはあまり電撃を放たれませんのね」
美琴「…なに?電撃を撃たれて興奮するような変態なの?」
黒子「ま、まぁ…たまにはこういうのもいいのでしょうが…」
美琴「いっつもいっつもアンタが喜んで気持ち悪いから、たまにはね」
黒子「お姉さまったらひどいですの!!」
美琴「だったら自分の普段を振り返りなさい!」
食蜂(…頑張るわねぇ、心理定規)
189 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 21:03:29.52 ID:NoRRJYEP0
上条「いただきます!」
土御門「はぁ、昼休みが一番平和な時間だぜぃ」
青ピ「ほんま、このひと時が一番楽しいわぁ!」
姫神「先生たちに。頭を下げるべき」
心理「…そうよ、学校はもともと授業を受ける場所なんだから」ハァ
土御門「んなこと言ってもイヤなもんはイヤなんだぜぃ?」
青ピ「…にしても、垣根はまだ来ないんかいな」
上条「今吹寄が呼びに行ってるけど…」
姫神「心理定規が呼びにいかないのは不思議」
心理「め、めんどくさいことだってあるのよ…」
土御門「珍しいこともあるもんだにゃー」
上条「…なぁ、もしかして」
垣根「バン!!ババンバン!!!」
吹寄「古畑任三郎のテーマはいいから!!」
上条(あぁ、平和が崩れたな)
青ピ「垣根、もう昼休み10分過ぎてるで?」
垣根「ちっ、時間なんて止まればいいんだ」
190 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 21:09:25.39 ID:NoRRJYEP0
青ピ「ささ、早くご飯食べてみんなでメイドとバニー、どっちが真理か話しましょ!!」
吹寄「貴様たちは…」
上条「ま、まだ俺たちは何もしてないからな!!」
垣根「ふん、そこはナースも入れるべきだな」
上条「ノリノリだぁ!?」
心理「…ったく、そんなくだらないことで盛り上がらないでよ…」
垣根「えー、お前ってそういう話興味ないの?」
心理「ないわよ」
垣根「ふーん…」
姫神「ほら、それよりご飯」
垣根「っといけねぇ…昼飯持ってきてるんだっけか」
上条「作ってきたのか?」
垣根「一応な」
土御門「へー、どんな料理なんだ?」
垣根「見て驚くなよなぁ!!!」パカッ!!
垣根「雪原弁当だ!!」
一同「ただの白飯じゃねーか」
191 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 21:14:03.93 ID:NoRRJYEP0
垣根「いやぁ、日本人はやっぱり米だよな」
上条「…ちなみに、おかずはないのか?」
垣根「ロールパンです!!」
上条「炭水化物に炭水化物かよ!!しかも日本人なら米ってさっき言ったよな!?」
垣根「俺はハーフだから米とパンを食べるんだ」
上条「どう見ても日本人だから!!」
垣根「いやぁ、親父がイタリア人でさ」
上条「ならパスタにしろよ!!!」
垣根「ちっ、あまりに的確なツッコミすぎて驚いたぜ」
青ピ「なんや、かなりおもろい漫才やなぁ」
土御門「コンビでも組むのかにゃー?」ゲラゲラ
上条「バカにしてるだろ!!」
姫神「ふふふ。面白い」
上条「嘘こけーっ!!」
心理(…)
垣根「あぁ?お前は面白くなかったか?」
心理「あ、べつに」
192 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 21:17:10.04 ID:NoRRJYEP0
垣根「ちっ…まぁいいか、いただきます」
吹寄「…本当にロールパンがおかずなのね」
垣根「いやぁ、ナンとどっちにするか迷ったんだけどさ」
青ピ「どっちも間違ってると思うけどなぁ」
垣根「ナンてこったい!!」
上条「上手くないぞ」
垣根「…あ、吹寄の弁当美味しそう」
吹寄「い、言っておくけど貴様にはあげないからね!!!」
垣根「ありがたくいただきま…」
吹寄「やらねぇって言ってんだろこのすっとぼけぇ!!!」ガシッ
垣根「な、なにを…」
吹寄「土に還れ!!!!」
垣根「ごふっ!!!」
一同(ジャ…ジャーマンスープレックス!!!!)
吹寄「ふん、こうして平和は…」
吹寄「…な、なんで…タコさんウィンナーが一個ないの…?」
193 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 21:20:49.17 ID:NoRRJYEP0
垣根「…甘かったな」
上条「お、お前…」
姫神「その箸に掴まれている真っ赤なボディは…!!」
土御門「タコさんウィンナー!!」
心理「い、いつの間に…」
吹寄「か、返しなさいよ!!!」
垣根「ははははは!!!時として、正義は悪に負けるものさ!!!」
吹寄「か、返し…」
垣根「ということで吹寄、あーん」
吹寄「」
上条(えぇぇぇぇぇぇぇ!!!!)
青ピ(自分で食べるんじゃないんかいな!!!)
土御門(なんていう予想外…!)
心理(…こ、こんなやり取りをいつもしてるのかしら…高校生って)
垣根「はい、あ…」
吹寄「な、なななななななななにしてるのよぉぉぉぉ!!!」カァァッ!!
一同(ジャ…ジャーマンスープレックス!!)
194 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 21:27:30.62 ID:NoRRJYEP0
垣根「」
吹寄「ふ、ふん…心理定規が見てる前でそんなことしないでよ…」
上条「だ、大丈夫か…?」
垣根「…ちっ、この俺が一本取られるとはな」
心理「くだらないことしてないでさっさとご飯…」
垣根「…」ジーッ
心理「な、なに?」
垣根「なぁ、一緒に購買行こうぜ」
心理「わ、私もう食べたんだけど」
垣根「いいから、俺は何かおかずがほしいんだよ」グイッ
心理「あ、ちょっと…」
青ピ「ったく、ほんま仲えぇなぁ」
土御門「?どうしたカミやん?」
上条「…あ、いやなんでも…」
姫神「心理定規のこと。さっきからじーっと見てるけど」
上条「…なんでもないって」
上条(…なんか…心理さんが垣根に手を引かれて行ったとき、少しイラッてしたのは…なんでだろうな)
195 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 21:35:40.68 ID:NoRRJYEP0
心理「…ね、ねぇ垣根」
垣根「なんだよ」
心理「そ、その…」
垣根「いつから入れ替わってたんだよ」
心理「!や、やっぱり気づいてたの?」
垣根「あぁ?」
心理「…今日は一回も私のこと、心理定規って呼ばなかったから」
垣根「別にそんなつもりはなかったんだけどな…一応聞くけど、御坂だな?」
心理「…正解」
垣根「入れ替わりなんて普通は信じられねぇけど…この前俺も入れ替わったし、何より心理定規と全然違ったもんな」
心理「…そうよね、普通は恋人なら気づくわよね」
垣根「…上条は気づいてなかったみたいだな」
心理「…」
垣根「お前が御坂だってこと、気づいてないみたいだな」
心理「なんで傷つける方向で言い直したのよ」
垣根「なんとなく」
心理「な、なんとなくってねぇ…」
196 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 21:41:31.48 ID:NoRRJYEP0
垣根「…ま、仕方ないだろ」
心理「ちょっとは気づいてくれるかなって期待してたのに…よりによって、アンタに特定されるなんて」
垣根「お前、微弱な電磁波発してるし」
心理「うそ、この体でも!?」
垣根「ま、そこまで気づかれるレベルのもんじゃねぇからな」
心理「…昔から動物に嫌われる体質なのよ…」
垣根「まぁまぁ、でも上条には好かれてる…」
垣根「って、その上条さんは入れ替わりに気づいてないんだったね、てへっ☆」
心理「殴るわよ」
垣根「…購買で…売り切ればかり…最上川」
心理「…そりゃ、こんな時間じゃもうないでしょ」
垣根「よし、学食に…」
心理「だったら私はもう帰るから」
垣根「えぇ!?なんで!?」
心理「アンタと一緒にいる理由がないじゃないの」
垣根「えぇ…だったら俺もいい…」
心理(なにこいつ)
197 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 21:44:28.91 ID:NoRRJYEP0
垣根「たっだいまー」
吹寄「?何も買わなかったの?」
垣根「何もなかった」
上条「…心理さんは?」
心理「い、いるわよ」
上条「…なぁ、ちょっといいか?」
心理「わ、私?」
上条「…あぁ」
青ピ「ま、まさか人様の彼女にまでフラグを建てようなんていう挑戦的な行動!?」
土御門「カミやん、それはダメだぜぃ!!!」
上条「ち、違うっての!!!」
姫神「幻滅した」
上条「だから…」
垣根「よーし、そのかわり俺も立ち会おうかな」
上条「…なんでだよ」
垣根「こいつは俺の彼女だし」
上条「…まぁいいか、屋上行こうぜ」
垣根「おう、いいぜ」
198 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 21:47:33.46 ID:NoRRJYEP0
心理「…そ、それでなに?」
上条「…今日の心理さんは、なんかおかしかったんだ」
垣根「ここでバーローのテーマ流す?」
上条「いや、いい」
垣根「あ、そう」
心理「…な、なにがどうおかしいのよ」
上条「…まるで、美琴のことを見ているような感じがしてたんだ」
心理「!!!」
垣根(…ほう)
上条「…だからさ、なんかおかしいと思ってたんだけど…やっと理由がわかったんだよ」
心理「な、なによ」
上条「…心理さん、実は」
心理(き、気づいてくれた!?そうよね、やっぱり当麻は…)ウルウル
上条「心理さんと俺との距離を、恋人にしたんだろ?」
垣根「」
心理「」
上条「だから、心理さんが美琴に見えてしまったんだ…きっとそうだ!!!どうだ、当たってるだろ!!!」
199 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 21:52:16.56 ID:NoRRJYEP0
心理「…言いたいことはそれだけ?」
上条「へ?」
心理「私が…能力を使ってる、と言いたいのね」
上条「だ、だってそうじゃないとおかしい…」
垣根(あーあ、バカだこいつ)
心理「…上条君、こっちに来なさい」
上条「?」
はぁ、と息を吐く
↓
きっ、と上条の顔を睨む
↓
上条、少しだけどぎまぎとする
↓
心理定規こと美琴、一瞬ほほえむ
↓
そして、右手を大きく振りかぶる
↓
ぶん、と轟音を立てたその右手は上条の頬に平手打ちを喰らわせる
↓
上条、約10m飛んだ後フェンスにぶつかる
↓
がはっ、と口から酸素が吐かれる上条
↓
心理定規こと美琴、涙を流しながら屋上を去る
↓
残された上条、なにが起きたのか理解できずにしばしぼーっとする
上条「…さて、以上のことから導き出される回答は…?」ヒリヒリ
垣根「ユーアーダイ」
200 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 21:57:02.48 ID:NoRRJYEP0
上条「…なぁ、お前はなんで心理さんが怒ってたのかわかるのか?」
垣根「もろちん」
上条「…そういうのはやめよう、今はシリアスな雰囲気だ」
垣根「尻assなツッコミだな」
上条「…でさ、心理さんはなんで…」
垣根「お前、つまり今日の心理定規が御坂に思えたんだろ?」
上条「まぁ…なんかさ、無理やりクールぶった美琴っぽくて」
垣根「だったらもっと大胆な考えをしてもいいんだと思う」
上条「…」
上条「…心理さんって、美琴に憧れてたのか…」ウーン
垣根「ちげぇよ」
上条「!!まさか、あれって美琴!?」
垣根「お、当たり当たり」
上条「ははははは!!!ありえないって、そんなことありえないからでもさっきのが本当に美琴だったとしたらかなり怒ってるはずだ、きっと怒ってるよな俺があいつの正体に今まで気づかなかったなんて…」
垣根「落ちけつ」
上条「…よし、謝ろう」
垣根「ケツ論が早いな」
上条「じゃあ、俺は先に帰ってるから!!」
垣根「…」
垣根「…誰も突っ込んでくれない…」
垣根「って、尻は突っ込む場所じゃないからか!!」アハハハハハハ!!!!
垣根「…ははは」
201 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/23(木) 22:00:19.68 ID:NoRRJYEP0
今日はここまで
筋肉動画はロニーの2012年
たしか2011年の10月あたりに外科手術を受けたせいで、まともにトレもできなかったはずです
そのため、かなり縮んでますね…
http://www.youtube.com/watch?v=5IO-ELF__SU
彼、今もステ続けてるんでしょうか
あまり無理をせず、指導者として活躍してほしい気もしますが
いずれにせよ、すごいビルダーなことにはかわりません
では
202 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/02/23(木) 22:01:20.64 ID:NeYS8axoo
よし誰か
過去スレを読むのが面倒になってきた俺にそれぞれのスレのあらすじを教えろください
203 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/02/23(木) 22:07:22.45 ID:UP51uUKIo
>>202
基本的には
美琴と当麻がイチャイチャ
垣根がボケる
心理定規が突っ込む
番外編だと
美琴と当麻がイチャイチャ
垣根がイケメン
心理定規がかわいい
後はテンプレの紹介見ればだいたい分かる
204 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/23(木) 22:42:46.27 ID:MZsiMYhLo
おつにゃんだよ!
205 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/24(金) 05:25:59.57 ID:4rbl0I+SO
乙
>>1
は最近日常見始めた?
206 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 16:23:28.12 ID:1mh5eKeI0
>>205
日常は漫画を2年くらい前に読んで、あぁ面白いなって思ってて
んで、今nhkでやってるってのを先週知って見直してあぁ面白いなって思ってて
ただ本格的にのめりこんだのはつい最近ですね、それまでは漫画とか読む暇なかったので、えぇ
投下はもう少ししたら
207 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 17:56:54.25 ID:1mh5eKeI0
心理(なんなのよ・・・気付かないなんてひどいわよ)
心理(そりゃ、いきなり殴ったのは悪かったけど・・・)
心理(でも、あれは当麻が悪いわよね!)
心理(・・・はぁ)
上条「美琴!」
心理「!か、上条君・・・」
上条「ごめん、美琴!」
心理「!な、なに言って・・・」
上条「その・・・まさか入れ替わってるなんて思わなくてさ」
心理「・・・き、気付かなかったくせに」
上条「・・・なんか美琴っぽいなとは思ってたんだけど・・・その」
心理「言い訳なんて・・・聞きたくないわよ」
上条「・・・美琴」
心理「た、ただ・・・」
上条「ただ?」
208 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 17:57:47.44 ID:1mh5eKeI0
心理「・・・私が心理定規じゃなくて・・・私っぽいって思ってたのはホントみたいだったし」
上条「あ、あぁ」
心理「今回は許してあげるから・・・今回だけよ?」
上条「あ、ありがとう・・・」
心理「・・・」
上条「でさ・・・なんで心理さんと入れ替わったんだ?」
心理「頭ぶつけたら入れ替わって・・・それで、面白いから入れ替わったままにしてるの」
上条「面白いからってなぁ・・・」
心理「・・・たまには、当麻の学校生活も見てみたくて」
上条「そんなのいつだって見られるだろ?」
心理「授業参観じゃなくて・・・普段の当麻が見たかったの!」
上条「そ、そうか」
心理「だから・・・」
上条「美琴・・・」
心理「当麻・・・」
垣根「なんかキスしそうな勢いだから言っておくが、今は心理定規の体だからな」ムスッ
上条「!」
209 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 17:58:21.95 ID:1mh5eKeI0
心理「い、いつからいたのよ!?」
垣根「さっきから・・・ったくよ、心理定規の見た目で上条を名前で呼びやがって」
上条「・・・?」
垣根「学校のヤツらに聞かれたらどう思われるか分かるか?」
心理「あ、ごめん・・・」
垣根「誰も見てなかったからよかったが・・・もう少し考えてから行動しろよ」
上条「な、なんか怒ってないか?」
垣根「うるせぇ」
心理「あ、もしかしてこの声で当麻って言ってるのがイラつくの?」
垣根「てめぇ、今度上条を呼び捨てにしたら殴るぞ!」
心理「あっはは!なにその子供っぽいヤキモチ!」
垣根「・・・」
心理「あ、もしかして怒った?」
垣根「授業始まるから行くぞ」
上条「いっけねぇ・・・もう昼休み終わる!」
心理「うそ、じゃあ行かなきゃ!」
210 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 17:58:51.42 ID:1mh5eKeI0
垣根「ほら、早くしねぇと遅れるぞ」
上条「?午後はお前もちゃんと受けるのか」
垣根「・・・まぁな、ちょっと気が変わったんだよ」
上条「へぇ・・・」
垣根「・・・ちっ」
心理(・・・心理定規は上手くやってるかしら)
美琴「・・・はぁ、昼休みも終わりね」
食蜂「いいじゃない、今日はあと一時限で終わりだしぃ」
美琴「あら、テスト期間か何か?」
食蜂「教員会議があるみたい、うちの生徒は早く帰しても自習出来るから」
美琴「あぁ・・・教室でわざわざ自習させる必要がないのね」
食蜂「ほら、それより教科書とか用意しなさいよ」
美琴「あなたに指図されるとイラつくわね」
食蜂「う・・・」
211 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 17:59:18.52 ID:1mh5eKeI0
美琴「そういう、少し偉そうなところを直したらもっと友達も・・・」
食蜂「・・・ねぇ、私のこと・・・嫌い?」
美琴「き、嫌いじゃないわよ?ただちょっと取っ付きにくいから・・・」
食蜂「そっか・・・」
美琴「・・・でもまぁ、あなたが変わりたいなら協力するわよ、友達なんだし」
食蜂「!」
美琴「ほらほら、準備準備っと」
食蜂「い、今友達って・・・」
美琴「いちいちそんなこと確認しなくてもいいくらいになったら親友なのよ」
食蜂「わかった!」
美琴「・・・はぁ、垣根は何してるかしら」
垣根(・・・つまんねぇ)
チラリ、と垣根が心理定規・・・美琴のほうを見つめる
素振りをいくら似せても、やはり美琴は美琴だった
垣根(・・・こんなことなら、来る意味なかったな)
212 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 17:59:45.23 ID:1mh5eKeI0
黄泉川「はい、じゃあ垣根」
垣根「なんだよ」
黄泉川「ここの答えは」
垣根「海老チリソース」
黄泉川「違う、っていうか明らかに適当じゃん」
垣根「聞いてなかったからな」
青ピ「垣根、それはストレートすぎるで」
吹寄「先生、垣根を廊下に立たせましょう」
黄泉川「はぁ・・・そういうのはあまり好きじゃないじゃんよ」
姫神「でも。そうでもしなきゃ彼は分からない」
黄泉川「じゃあ垣根、廊下に行くじゃん」
垣根「はいはい・・・ったく、廊下でカーリングしてやるからな」
土御門「むしろやってほしいもんだぜぃ」
垣根「デッキブラシとタワシ持っていくからな」
黄泉川「ダメじゃん」
垣根「」
213 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 18:00:22.10 ID:1mh5eKeI0
垣根「あー・・・ちくしょう、廊下は暑いなぁ」
垣根「・・・」
垣根「・・・はぁ、なんで俺が一人寂しく廊下に立たなきゃいけねぇんだよ」
垣根「・・・」
垣根「・・・そうだ、影絵で中のヤツらの集中力でも見出してやるか」
垣根「・・・いや、今は逆光だから影絵は無理か」
垣根「つまんねぇ・・・」
美琴「はぁ、やっと終わった」
食蜂「やっとって・・・あなたの通ってる学校と授業の時間は変わらないでしょぉ?」
美琴「内容が濃いとやっぱり疲れるのよね」
食蜂「そんなもの?」
美琴「・・・さて、私は帰るけど・・・あなたはどうするの?」
食蜂「?どうするってどういうこと?」
美琴「真っすぐ寮に帰るの?」
食蜂「常盤台は大抵そんな感じだけど?」
214 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 18:00:47.97 ID:1mh5eKeI0
美琴「不便なこと・・・」
食蜂「はぁ・・・あなたはどこか寄るの?」
美琴「上条君の家に行くわよ、この見た目ならそうするしかないし」
食蜂「寮に帰らないのぉ?」
美琴「黒子と一緒に寝るなんてサバンナの真ん中で体中に生肉巻き付けて座禅組むのと同じくらい危ないわよ」
食蜂「とりあえずかなり危険なのねぇ」
美琴「・・・じゃ、またね」
食蜂「明日にはもとに戻るんじゃないのぉ?」
美琴「あら、心理定規とあなたは友達でしょ?いつだって会えるじゃない」
食蜂「!ま、またね!」
美琴「えぇ」
上条「はぁ・・・やっと授業終わった・・・」
土御門「長かった・・・ここに来るまで長かったぜぃ」
青ピ「やっと終わったって感じやなぁ」
姫神「毎日同じ繰り返しなのに。どうしてそんなに毎回喜ぶのか分からない」
吹寄「全く・・・」
215 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 18:01:31.52 ID:1mh5eKeI0
心理「それより垣根は?」
上条「だったな・・・おーい」
垣根「ハシゴ!」
上条「・・・」
垣根「・・・」
上条「なんであやとりなんかしてるんだ?」
垣根「・・・一人で出来る伝統の遊びだからな」
吹寄「授業終わったから入っていいわよ」
垣根「あとはホームルームだけだな」
心理「え・・・」
上条「ま、まぁうちの学校は三流だから授業も少ないんだよな!ははは!」
青ピ「なんやカミやん今更かいな」
上条「・・・だ、だよなぁ」
心理(へぇ・・・初めて知った・・・)
216 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 18:01:59.17 ID:1mh5eKeI0
姫神「これからどうする?」
吹寄「みんなでどこか寄る?」
垣根「俺はパス、ちょっと用事があるから」
心理「わ、私も」
上条「俺もだな」
青ピ「なんや・・・まさか三人でいかがわしい場所へ!?」
垣根「んなことはないから安心しろ」
土御門「にゃー、俺達は吹寄に付き合うか」
姫神「そうする」
吹寄「じゃあ、そういうことで」
垣根(・・・心理定規は御坂の体になってるんだよな)
垣根(なら上条の寮に行くはずだ)
垣根(・・・少し複雑だが、まぁ仕方ない)
心理「あ、先生が来たわよ」
上条「よーし・・・ホームルーム終わったらさっさと帰るか!」
一同「おー!」
217 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 22:52:39.44 ID:1mh5eKeI0
上条「…なぁ、さっきまで晴れてたよな」
垣根「あぁ」
心理「…今は、雨が降ってるわね」
垣根「あぁ」
上条「…にわか雨…じゃないよな」
心理「そういえば、今朝のニュースでは急に雨が降るって言ってたわね」
垣根「…ふっ、空が泣いてるぜ」
上条「…傘、持ってない」
心理「…仕方ないわ、できる限り濡れないように頑張りましょ…」
垣根「さーて、翼で体でも覆うかな」
心理「あー!!一人だけずるい!!」
上条「俺たちも入れてくれよ!!」
垣根「やーだね」
心理「なんでよ!?この体は心理定規なのよ!?」
垣根「今は御坂だし」
心理「うわぁぁぁぁ!!!!!濡れるぅぅぅぅ!!!!!!!!!」
上条「走れ走れ!!!!」
垣根「あー、楽だなぁ」
218 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 23:14:15.35 ID:1mh5eKeI0
美琴「…急な雨ってのは困るわね」
美琴の体に入っている心理定規は、すでに上条の寮に到着していた
しかも、偶然にも美琴の制服のポケットに上条の部屋の合鍵を見つけた
そんなこんなで、現在上条の部屋で一人のんびりとしていたのだ
ちなみにベランダに干してあった布団がビチョビチョになっているが気にしていない
美琴(…はぁ、早く帰ってきてよかったわ)
実際、普段の彼女が帰る場所とは違うのだが、細かいことにはツッコんではいけない
美琴「…雨ね」
美琴「お茶でも飲もうかしら」
美琴「…なんで緑茶しかないのかしら」
美琴「ハーブティーとかないのかしら」
美琴「あ、これ…」
美琴「…なんでキッチンにこんなものが…」カァッ
美琴「…二人とも、ずいぶんとまたマニアックなのね」
美琴「…あら?なんだ、ちゃんと紅茶もあるじゃない」
美琴「…期限切れ…」
美琴「…やってらんねー…」ボソッ
219 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 23:38:04.89 ID:1mh5eKeI0
美琴「…あ、こっちは期限ギリギリだけど飲めるわね」
美琴「…でも美琴のみたいね」
美琴「…まぁ、今は美琴の体だし」
上条「うっひゃー!!いきなり降られたら困るよな…」
心理「はぁ…濡れた濡れた…」
垣根「お邪魔しまーす…って心理定規じゃねぇか」
美琴「あら、いいタイミングで帰ってきたわね」
心理「あ、私の紅茶!!」
上条「な、なんでナチュラルに入ってるんだよ心理さん!?」
垣根「おっほー、御坂の見た目だと妙に可愛げあるな」
美琴「あら、普段だって可愛いでしょ?」
上条「俺の質問は無視かよ!?」
美琴「ごめんなさいね、あなた達がこんなもの使ってたなんて知らなかったわ」クスクス
上条・心理「!?」
垣根(うっわぁ…糸こんにゃく…)
220 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/24(金) 23:38:53.44 ID:1mh5eKeI0
今日はここまで
入れ替わり終わったら何書こうか
またアレイスターのギャグでも書きますかね
では
エェェェィメン!!!!
221 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/02/24(金) 23:39:52.51 ID:mYou7m3yo
あれ?今日は動画無しなのか
乙乙
222 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/24(金) 23:52:51.63 ID:XznG2hhTo
おつにゃんだよ!
223 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/25(土) 10:05:24.95 ID:CgD3kkk80
上条「・・・さて、そろそろ元に戻ってくれよ・・・」
美琴「あら、私が美琴の見た目なのがそんなにイヤなのかしら」
上条「そういうわけじゃないけど・・・」
心理「この体だと当麻にキスも出来ないのよ?」
美琴「あら、私は別に構わないけど」
上条「か、構わないってそれはよくないだろ!?」
美琴「そんなに慌てないでもいいじゃない」
垣根「俺が構うんだよ!ダメだからな、心理定規の唇は俺のもんだからな!」
美琴「なに恥ずかしいこと堂々と言ってるのよ」
心理「はぁ・・・分かったわよ、さっさと戻すから」
美琴「ちょっと残念ね」
心理定規の体に入っていた美琴が演算を始める
バチン、と火花が散ったと思ったのと同時
二人はそれぞれ元の体に戻っていた
224 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/25(土) 10:05:50.78 ID:CgD3kkk80
美琴「んー!やっぱりこっちがしっくりくるわね!」
上条「よかった・・・戻ったんだな」
心理「はぁ、私はもう少し美琴の軽い体でいたかったんだけど」
美琴「・・・胸がないと言いたいのかしら」
心理「誰もそんなことは言ってないじゃない」
垣根「はいはい・・・戻ったならもうここにいる意味もねぇし」
心理「じゃあ、私達は帰るから」
上条「なんだ、もう帰るのか」
垣根「長居してもいいけどよ、お前達はお前達でしたいことあるだろ?」
美琴「・・・遠回しにエロいこと言わないでよ」
心理「あら、そういうことする予定だったの?」
美琴「ち、違うわよ!」
上条「と、とにかく帰るなら傘貸すから・・・」
垣根「いらねぇよ、翼生やせばいいし」
美琴「な、私が心理定規の体だった時は入れてくれなかったのに!」
225 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/25(土) 10:06:53.24 ID:CgD3kkk80
垣根「当たり前だろ」
心理「はぁ・・・今気付いたけどこんなに制服濡れたのね」
美琴「ご、ごめん」
心理「とりあえず帰って風呂に入らないと」
上条「じゃ、またな」
垣根「おうよ」
ガチャン、と玄関のドアが閉められる
美琴「…どうしようか」
上条「…まぁ、垣根もあぁ言ってたし」
美琴「…そうよね」
上条「じゃ、じゃあベッドへ行きましょうか」
美琴「う、うん!」
しばし見つめ合ったあと、上条と美琴は垣根の言った通りの行動に移った
だが二人はまだ気付いてない
先程美琴が能力を使ったせいで全ての家電が天に召されたことには、まだ気付いていない
226 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/25(土) 21:48:37.32 ID:CgD3kkk80
アレイ「…」
アレイスターは考えていた
テクパトルはどうにかして妹達を見分けている
それが、彼が妹達に好かれている理由なのではないか
アレイ(…となると)
自分も、その見分ける方法を身につけられたらいいのではないか
そうすれば自分も妹達に好かれるはずなのだ
アレイ(今は好都合なことに、妹達がもれなく増えている)
イギリス勢も交じっているために人数が増えているのだ
アレイ「テクパトル」
テクパトル「あぁ?どうした?」
仕事が休みのテクパトルは、ソファーの上で本を読んでいた
「よくわかるアステカの歴史」という本だが、今更彼がそれを読む必要はない
むしろその内容の間違いを探すのが彼の目的らしい
テクパトル「…はぁ、意外とアステカは誤解を受けているらしいな」
アレイ「聞いているか?」
テクパトル「聞いてるから返事したんだよ、なんだ?」
227 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/25(土) 21:53:38.32 ID:CgD3kkk80
アレイ「前から疑問だったのだが、お前はどうやって妹達を見分けている?」
テクパトル「…前、それをみんなに教えたんだけどわからないって言われたんだよ」
アレイ「ようはお前の考え方でしかないわけか…」
テクパトル「お前はお前の見分け方を考えたらどうだ?」
アレイ「…」
じっとアレイスターが妹達を見つめる
唯一見分けがつくのは10032号だ
上条からのプレゼントであるペンダントをまだつけているからだ
アレイ(…あとは、言動から見分けるか)
アレイ「おい、20000号はいるか」
20000「ん?なになに?」
アレイ(20000号は変態発言が多く…なおかつ、変態だ)
20000「ねぇ、用がないなら話しかけないでよ、今ドミノ倒しやってるんだから!!」
アレイ「あ、あぁすまない…」
テクパトル「お、ドミノ倒しか」
20000「うっし、完成!!!」
20000号が勢いよく最初のドミノを倒す
228 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/25(土) 21:57:46.43 ID:CgD3kkk80
パタパタ、と音を立ててドミノが倒れる
テクパトル「へぇ、中々本格的…」
20000「ちなみに、このドミノの駒は全部テっくんの財布から抜いた金で」
テクパトル「小遣いから引く」
20000「」
アレイ(よし、20000号の見分けはつきそうだが…)
テクパトル「で?ドミノ倒すだけか?」
20000「まっさかぁ、ピタゴラスイッチみたいな仕掛けがあるんだよ!!」
テクパトル「ほう…」
20000「なんと、最後に電マのスイッチが押されてその先にいる10039号のアソコを刺激…」
テクパトル「おぉぉぉぉぉ!!!」
20000号の言葉の途中でテクパトルがドミノの先へ走る
10039「んー、んーー!!」
テクパトル「猿轡までかませやがって!!」
10039「げほっ…あ、あああああああああ悪夢が蘇ってぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええ」
テクパトル「20000号ォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!」
229 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/25(土) 22:01:42.44 ID:CgD3kkk80
20000「てへっ☆」
アレイ「…お前の見分け方はなんとなくわかった」
テクパトル「20000号、罰として今日一日床磨きだ」
20000「ちっ…」
10039「こ、来ないでください20000号!!!」
20000「むっふっふ、そういうこと言われると」
テクパトル「やめろ」
アレイ(…なるほど、10039号は若干弱気というか…こう、引っ込み思案なところがあるな)
アレイ(よし、すでに三人のミサカは特定できるようになったな)
テクパトル「10039号、温かい紅茶でも淹れようか?」
10039「…お、お願いします…」ブルブル
20000「あ、ミサカが淹れてあ」
テクパトル「てめぇは床掃除だ」
20000「テっくんの巨根ー」
テクパトル「…」
20000(あ、殺されるかも)
230 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/25(土) 22:05:19.86 ID:CgD3kkk80
アレイ「…しかし、他のミサカはどうやって…」
17600「ん?アレイちゃんじゃないか、何やってるんだ」
アレイ「あぁ、少しね」
17600「ほう…そういう真面目すぎる顔をしていると怖く見えるぞ」
アレイ「余計なお世話だ」
17600「…ま、ミサカも人のことは言えないか」
アレイ「…17600号か?」
17600「ザッツライト、と言ってやりたいが言動で見分けているようではまだまだテっくんの足元にも及ばないぞ」
アレイ「な、何を言っている」
17600「…別に、なにもないさ」
アレイ(…だがなんとなく17600号は見分けがつくな)
17600「…どうだ、ミサカ達を見分けられそうか?」
アレイ「…難しいな、2000号は変態だからすぐにわかるが」
17600「あぁ、変態はすぐにわかるな」
アレイ「ははは、そうなんだよ」
17600「似た者同士だもんな、お前たちは」
アレイ「」
231 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/25(土) 22:35:39.49 ID:CgD3kkk80
アレイ「あー、ビックリしたー…」
アレイ「とはいえ、これで17600号の見分けもついた」
アレイ「だがここまではまだ簡単だった…問題は」
10033「あー、お腹がすきました…」
11116「イギリスと比べてご飯が美味しいから助かります」
13577「そんなにまずいんですか?」
19999「そりゃもう、この世のものとは思えないのさ」
12345「だって某マックが絶賛される国ですよ?」
14510「ほう…ですが、あれはまぁまぁ美味しいかと」
10398「…とにかく、日本のご飯は美味しいから楽しみなんですよ」
19090「そういうものですか…」
アレイ(この残り大勢だ)
アレイ(…19090号はテクパトルからのプレゼントを多数身に着けているからわかる…が)
アレイ(あとは全く分からない)
アレイ(…というか、見分けなんてつけられるものか?)
232 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/25(土) 22:44:14.37 ID:CgD3kkk80
テクパトル「みんな、昼飯は何がいい?」
ミサカ一同「しろくまがいいです!!」
テクパトル「そういうのは鹿児島で食べような…何かいい案はないか?」
19090「そうですね…もう暑い時期ですから、体が冷えるものがいいですね」
11116「となると…湿布?」
御坂妹「そんなもの食べたらおなか壊しますよ?」
17600「つまらんボケだぞ…」
10398「せめて冷えピタにしましょうよ」
17600「大して変わってない」
20000「ミサカはねー」
テクパトル「床掃除しろよ」
20000「あん、お掃除フェ…」
テクパトル「さーて、ちょうどここに考える人がある」
20000「そんなので殴られたら死んじゃう」
テクパトル「真面目にやれよ」
20000「…うん」ショボン
テクパトル「で、お前は何がいい?」
20000「!!!じゃ、じゃあ冷しゃぶとか!!」
テクパトル「お、いいな」
233 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/25(土) 23:02:12.56 ID:CgD3kkk80
20000「えへへ、ミサカの意見が通ったぜ!!!」
御坂妹「むっ…」
14510「テっくん!!ここはカレーにしましょう!!」
テクパトル「いや…でも冷しゃぶ美味いし…」
10039「テっくんの裏切り者!!」
テクパトル「いやいや!!それとこれとは別だろ!?」
17600「テクパトル、お前には軽蔑したよ」
テクパトル「フルネーム!?」
19090「冷しゃぶとなるとお肉が必要ですね…」
テクパトル「あぁ、お前はまともだよ…」
11116「見て見て、ハンドスプリングスロー!!」
19999「昨日は盛り上がったのさ!!」
テクパトル「ま、待て待て!!時事ネタは風化するぞ!!」
13577「よし、では間を取って煮っ転がしに」
テクパトル「取れてねぇよ!!」
12345「ならリゾットで」
テクパトル「Why!?」
アレイ「よーし、じゃあお味噌汁!!」
テクパトル「冷しゃぶでいいな?」
ミサカ一同「はーい」
アレイ「」
234 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/25(土) 23:04:11.57 ID:CgD3kkk80
今日はここまで
動画はサージ・ヌブレ
http://www.youtube.com/watch?v=49WrFyxD0pY
須藤孝三さんってサージみたいな体でしたね、そういえば
昨日のサッカーの主役はあのハンドスプリングの選手だ、間違いなく
では
235 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/25(土) 23:06:25.49 ID:CgD3kkk80
忘れてた、リクエストもちょいとだけ受け付けます
でも単発にできそうなやつでお願いします
「さだのり、ブログ」で検索したら変なブログが出てくるので、なんかほかに話したいこととかありましたらそちらへどうぞ
さすがにここで雑談しまくるのは気が引けるので
では
236 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/25(土) 23:20:28.47 ID:DEHqly5to
おつにゃんだよ!
237 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/02/26(日) 00:47:02.49 ID:pYWkNmB/0
乙である
238 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2012/02/26(日) 01:07:03.88 ID:TOYSrGTb0
麦野で究極のシャケを探そうで
239 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/26(日) 09:39:03.49 ID:NcVB7ff1o
麦のんピアス
240 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 09:56:58.77 ID:XGHUAd5P0
アレイ(・・・しかし、本当に見分けが付かないな)
じっ、とアレイスターは妹達を見比べていた
そうすればするほど、何が違うのか分からなくなっていく
よく姉妹もあんまり似ないね、なんていう話を聞く
同じ環境で育っても性格なんかは似ないという
アレイ(ならこれは・・・)
テクパトル「?なに難しい顔してるんだ?」
10039「・・・まさか、アレイちゃんまでエッチなことを考えてるんじゃ・・・」
14510「・・・男性ですからね、アレイちゃんも」
19090「男性・・・ですか?」
御坂妹「こらこら10039号、さすがにトラウマに敏感過ぎますよ」
20000「全くだよ」
テクパトル「お前のせいだろ・・・ったく」
アレイ「・・・お前達の見分けを付けたくてな」
241 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 09:57:36.33 ID:XGHUAd5P0
11116「ミサカ達の見分け・・・ですか?」
アレイ「だが・・・やはり簡単にはいかないな、何が違うのか分からない」
19999「!?そんなことないのさ!」
13577「全く、アレイちゃんは失礼ですね!」
10033「ちょっとがっかりしましたよ」
アレイ「あ、いやいや!みんなたしかに個性的だが・・・」
御坂妹「なら見分け、付くでしょう?」
17600「こらこら、虐めてやるなよ」
12345「ですが、ミサカ達がみんな同じに見えるのは心外ですね」
テクパトル「・・・まぁ、アレイスターは今まで人に興味を持たなかったし仕方ないだろ」
アレイ「・・・中々厳しいことを言うものだな」
テクパトル「・・・でもさ、そんなに見分けるのって難しいかな」
19090「さすがテっくんです!」
御坂妹「アレイちゃんなんかとは雲泥の差ですね」
20000「YO、YO!二人はまるで雲泥の差、でもそこから何かを生んでいーのさ!」
17600「こいつは無視するとして・・・正直な話、見分けられるほうがすごいことだと思うな、ミサカは」
242 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 09:59:00.89 ID:XGHUAd5P0
14510「たしかに・・・ミサカ達はネットワークによって個体を識別していますが」
19999「一般人・・・というより妹達以外は、識別出来なくても仕方ないですよね」
アレイ「・・・家族として、見分けられるようになりたいのだよ」
14510「アレイちゃん・・・」
10039「中々・・・泣かせてくれますね」
テクパトル「・・・で、アレイスターは今のところ何人見分けられるんだ?」
アレイ「五人・・・いや、10039号も見分けられると思ったら意外とこうすると分からなくなったから・・・四人だ」
御坂妹「なるほど・・・」
アレイ「19090号はテクパトルのプレゼントを身につけている・・・20000号はまぁ一人だけ頭がおかしい、17600号は一番ボーイッシュ、そして10032号は上条当麻からのプレゼントであるペンダントをつけている」
テクパトル「・・・つまり、性格なんかで見分けがつくのは二人だけか」
20000「ナチュラルに悪口言われたような気がしたんだけど」
17600「白昼夢だ」
20000「そうだったのか」
17600「あれは嘘だ」
20000「嘘だったのか」
テクパトル「やめろよ」
243 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 10:20:12.07 ID:XGHUAd5P0
アレイ「…ちなみに、テクパトルはどうやって見分けているんだ?」
テクパトル「20000号と17600号は…ま、雰囲気が他とは圧倒的に違うだろ」
アレイ「うむ」
20000「納得いかねぇ」
テクパトル「19090号は一番可愛いし…」
19090「//」
ミサカ一同「久々にキレちまったぜ」
テクパトル「10032号は全員の中で一番お姉さんっぽい感じだ」
アレイ「…わ、分からないぞ」
テクパトル「10033号は意外と甘えん坊、10039号は時々ぼけーっとしている、14510号は一番ロマンチックで、13577号はいろいろなものを常に比べている」
13577「ど、どういう意味か自分でもわかりません…」
テクパトル「イギリス勢は…11116号は一番大人しい、12345号は意外とノリのいいヤツで10398号は少し恥ずかしがり屋、19999号はまさに笑わせるのが大好き、みたいなタイプだな」
ミサカ一同(わかんねー)
アレイ「…いや、だがそれでは決定的な見分けにはならないだろう」
テクパトル「でも違うもんは違うんだし…」
アレイ(…時間を長く過ごせばいいのだろうか…)
244 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 11:05:51.47 ID:XGHUAd5P0
17600「…どうだ、見分けはつきそうか」
アレイ「いや…どうも私には無理なようだ」ハハハ
17600「だろうな、ミサカだってお前の立場だと見分けられないだろう」
アレイ「…やはり、テクパトルはお前たちに愛情を注いでいるのだろうな」
17600「…」
ポン、と17600号がアレイスターの肩に手を置く
アレイ「17600号…」
17600「たしかにアレイちゃんはミサカ達の見分けはついていないが…それだけじゃないか」
アレイ「…」
17600「別にミサカ達は構わないさ、一緒に笑って一緒に暴れればそれでいいんだからな」
御坂妹「アレイちゃん、一緒に人生ゲームやりましょうよー」
10039「ま、人生はこんなに甘くないですけどね」
14510「ミサカはダンサーになりたいです!!」
アレイ「…ふ、そうかもしれないな」
アレイ(…家族というのは…いいものだ)
ミサカ一同「じゃ、アレイちゃんは銀行家で」
アレイ「やっぱねーわ」
245 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 11:37:55.51 ID:XGHUAd5P0
麦野「はぁ…今日の鮭弁も、なんだかエキセントリックさに欠けるわね」
浜面「な、なに言ってるんだ?」
麦野「…鮭ってさ、こう…やっぱり新鮮なのが美味しいと思うのよ」
絹旗「なに超当たり前なこと言ってるんですか」
麦野「…よし決めた、私…鮭捕りに行ってくる!!!」
滝壺「いきなりどうしたの?」
麦野「決めたのよ、行くわよみんな!!」
ゴーグル「あー…これからちょっと用事なんすよ」
フレンダ「私も用事ある訳よ」
絹旗「私も海原さんと出かけるんですけど」
浜面「悪い、滝壺とデートなんだ」
滝壺「ごめんね、むぎの」
麦野「」
麦野「…いいよ…いいよ!!私だって誘う相手くらいいるんだからなぁ!!!」
麦野「リア充なんて消えちまえぇぇぇぇ!!!!」
麦野、青ピと鮭捕りに行くの巻
246 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 12:12:38.44 ID:XGHUAd5P0
麦野「…はぁ、青髪君のメールアドレスを垣根から聞いてて助かったわ」
麦野「…」
麦野(…そういえば、鮭って川にいるのよね?)
麦野(…学園都市で川っていうと…森の奥にしかないでしょうね、街中にあるわけないし)
麦野(…あれ?ってなると青髪君と森の奥に二人…)
麦野(…)
麦野(そ、そそそそそそそそれはそれでまずい気がする!!!)
麦野(ち、違うわよね!!青髪君だって鮭捕りに行こうって言ったら友達とか連れてくるわよ、大体森の中でなんてそんなマニアックなプレイ…)
青ピ「あ、麦野さんこんにちはー」
麦野「あ、こ、こんにちは…一人?」
青ピ「そうやけど…」
麦野(これは本格的に二人きりだぁぁぁ!!)
青ピ「鮭捕りに行きたいなんて面白いなぁ、麦野さん鮭好きなん?」
麦野「ま、まぁね」
247 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 12:37:51.06 ID:XGHUAd5P0
青ピ「中々マニアックやなぁ」
麦野「で、でも何も道具ないから捕るのは難しいかしらね」
青ピ「…鮭ってどうやって捕るんかなぁ」
麦野「…釣るんじゃない?」
青ピ「釣るんかなぁ」
麦野「となると、竿が必要になるわね…」
青ピ「あ、もう一回言ってもらってえぇかな?」
麦野「?竿が…」
青ピ「おぉぅふっ…」
麦野「?」
青ピ「そうやねぇ…でもまぁ、釣竿なんてそこらへんでも用意できるし…場合によってはそこらへんの枯れ木で作れるやろ」
麦野「そういうもんなの?」
青ピ「ま、そんなもんやって」
麦野「へぇ…」
青ピ「とりあえず、まずは川に行かないことには始まらないで!!」
麦野「じゃ、じゃあ行きましょうか」
248 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 12:43:38.43 ID:XGHUAd5P0
青ピ「…森の奥にしか川ってないんかなぁ?」
麦野「そうね…平地はもう都市部になってるし…」
青ピ「そういえばボク、学園都市で川って見たことない気がするなぁ」
麦野「普通に学生生活送ってたらまず見ないわよね」
青ピ「そうなんよねぇ…自然とかは癒されるから好きなんやけど」
麦野(自然好き…か、悪くないわよね)
青ピ「…バスで行くのがえぇかな?」
麦野「うん、それでいいわよ」
青ピ「じゃあそうしましょか」
青ピ「…麦野さんって自然とか好きなん?」
バスに揺られながら尋ねる青ピ
麦野「そうね…まぁうるさい人ごみよりは好き…かな」
青ピ「へぇ…」
麦野「人が多すぎるとさ、たまに自分が見えなくなっちゃうじゃない」
青ピ「なんや、詩人やなぁ」
麦野「!!べ、べつにそういうんじゃないから…」
顔を赤らめる麦野
さだのり「…リア充は死ねよ…」
嘆く俺達
249 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 12:50:17.15 ID:XGHUAd5P0
麦野「…そういえば、鮭って白身魚なのよね」
青ピ「え、そうなん?」
麦野「食べたものの色で身が赤くなるらしいわよ」
青ピ「へぇ…」
麦野「だから小さい頃は白い身らしいわよ」
青ピ「白い鮭とかなんや怖いなぁ」
麦野「…たしかに、鮭の寿司を頼んで真っ白が出てきたらイヤよね」
青ピ「せやなぁ」
麦野「…」
青ピ「…」
麦野(やばいぃぃぃ!!会話が続かないわよ、なんか私の薀蓄話しただけになってるぅぅぅ!!)
青ピ(…白身魚やったんや、明日カミやんに自慢しよ)
麦野「ね、ねぇ」
青ピ「はいはい、お次はなに?」
麦野「あ、青髪君の…本名ってなに?」
青ピ「…それは、言ったらいけないことなんやで」
麦野「そ、そうなの?」
250 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 13:01:45.59 ID:XGHUAd5P0
青ピ「そうなんやって、ボクの本名は言ってはいけないんやで」
麦野「よ、よほどすごいのね」
青ピ「たぶんなぁ」
麦野「…」
青ピ「…」
麦野(また会話が途切れたぁぁぁぁ!!!!)
青ピ(…ボク、本名なんなんやろ)
麦野(せっかく二人きりなのに!!)
青ピ「なぁ、麦野さん」
麦野「な、ななななななななに!?」
青ピ「麦野さんってどういうタイプの男の人が好きなん?」
麦野「タ、タイプかぁ…」
青ピ「優しい人?」
麦野「そうね…私みたいなの相手でも、怖気づかないでしっかり引っ張ってくれる人かなぁ」
青ピ「へぇ、なんや乙女チックで可愛ぇなぁ」
麦野(か、かかかかかかかかかかかかか可愛い!?)
青ピ「?どないしたん?」
麦野「にゃんでもにゃい!!!」
251 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 13:19:47.42 ID:XGHUAd5P0
青ピ「さて…やーっと着いたなぁ」
麦野「…でさ、この森のどのあたりに川があるのかしら?」
青ピ「…適当に進めばあるんちゃう?」
麦野「はぁ…なんだかめんどくさいわね」
青ピ「美味しい鮭のためやんか!!」
麦野「そ、そうよね」
青ピ「自分で捕ったのが一番美味しい鮭やって!!」
麦野「よ、よーし!!やってやるわよ!!!!」
青ピ「…ここで、簡単な釣竿の作り方コーナー!!」
青ピ「枯れ木を拾い、糸を括り付けます!!」
麦野「先に針金で作ったルアーを付ければこの通り!!」
青ピ「簡易釣竿の出来上がりやで!!」
麦野「ただし、重い獲物は捕るのが難しいわね」
青ピ「…」
麦野「…」
青ピ・麦野「鮭捕れねぇぇぇぇぇぇぇぇ」
252 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 13:23:51.95 ID:XGHUAd5P0
麦野「…どうしようかしら」
青ピ「…あ、あんなところに釣り人がおるんやけど」
テクパトル「…なんで俺が釣りなんかしなきゃいけないんだよ…」
アレイ「…イギリスミサカ達がキャンプしたいとか言い出したからだ」
テクパトル「やってらんねぇよ…大体、ここってただの森だぞ?」
麦野「…釣竿、持ってるわね」
青ピ「ちょっと借りていいか頼んでみるわ」
麦野「あ、うん」
青ピ「すんませーん」
アレイ「ん?」
テクパトル「…どっかでか見たことあるようなヤツだな」
青ピ「あの、釣竿って余ってたりしません?」
テクパトル「一応予備のがあるけど、どうしたんだ?」
青ピ「いやぁ、鮭を捕りに来たんやけど釣竿を忘れて…」
テクパトル「しゃ、鮭なんてここで捕れるのか?」
アレイ「…いや、おそらくは…」
253 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 13:27:24.24 ID:XGHUAd5P0
青ピ「二個貸してもらえませんか?」
アレイ「まぁ、問題ないが」
青ピ「ほんまですか!!ありがたいわぁ!!」
テクパトル「…と、とりあえず頑張ってくれ」
青ピ「はーい!!」
青ピ「借りてきたでー」
麦野「よ、よかった…このまま帰るだけにあったら意味ないものね」
青ピ「さーて、さっそく釣り開始といきますか!!」
麦野「ま、気長にやらなきゃね」
ザーザーザーザーザー
サラサラサラサラサラ
チュンチュンチュンチュン
青ピ(…自然の音ってえぇなぁ、鳥の鳴き声や木々のかすれる音…)
麦野(…川のせせらぎに身を任せて、まるで私も淡水魚…)
青ピ「…あ、麦野さんの竿…引いてるんやけど」
麦野「あ、ホントだ!!!」
ぐい、と麦野が竿を上げる
254 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 13:38:39.13 ID:XGHUAd5P0
麦野「…こ、これは…」
青ピ「ナマズ…やなぁ」
ナマズ「あー、まーた釣られたわぁ」
麦野・青ピ「」
ナマズ「さっきなぁ、なんや銀髪の変な男に川上で釣られましてん」
青ピ(ボクらに釣竿貸してくれた人の片方やな、それ)
ナマズ「あのなぁ、そんなに釣りすぎたらあかんて」
麦野「ま、待って待って!!!なんでナマズがしゃべるのよ!?」
ナマズ「なんやそれ、そんなこと言ったらあんさんらやって猿の延長線上がしゃべってるだけやで?」
麦野「違うわよ、決定的に何かが違うのよぉぉぉぉ!!!」
青ピ「でもナマズは食べられへんからなぁ」
ナマズ「そうそう、さっさとリリースしてもらわんと困るさかいなぁ」
青ピ「ほな、さいならやね」
ナマズ「そうや、あんさんらカップルかいな」
麦野「」
青ピ「あぁ、違いますよ」
255 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 13:41:55.13 ID:XGHUAd5P0
ナマズ「ならえぇんやけどな、最近カップルがイチャついてて妙にイラつくねん」
麦野(なにこのナマズ…)
ナマズ「ま、違うんなら関係ないわ、あんさんらあんまりぱっとしてへんしカップルでも問題ないやろうけど」
青ピ「…」
麦野「…」
ナマズ「ほな、さっさとリリースしてもらってえぇかな」
麦野「青髪君、そのナマズ貸してもらえる?」
青ピ「はいどうぞ」
麦野「お望み通りリリースするからね」
ナマズ「…ま、待ってや!!なんで振りかぶってんねん!!!」
麦野「あんまり霊長類をナメるなよ…」
ナマズ「ま、ままままま」
麦野「土に還れこのドジョウがぁぁぁ!!!」
ナマズ「儂はナマズでんがなぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」
青ピ「さて、釣りやったね」
麦野「そうだったわね」
256 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 13:52:06.21 ID:XGHUAd5P0
青ピ「…鮭って簡単に釣れるんかな?」
麦野「…さぁ、どうなのかしらね」
青ピ「…こうやってると、なんか釣れるような気がするけどなぁ」
麦野「いきなりしゃべるナマズが釣れたんだし…」
青ピ「あ、なんか釣れたで!!」
麦野「うそっ!?」
青ピ「…長靴や」
麦野「うっわー…川に捨てる人とか未だにいるのね」
青ピ「せやなぁ…自然のこととか考えないとあかんのに」
長靴「あー、冷たかったー」
青ピ(ちょっと待ってぇな)
麦野「な、なんで長靴までしゃべるのよ!?」
長靴「HAHAHA!!おいおい、人間だってもとはといえば長靴みたいなもんだろ!!」
麦野「いやいや!!ちょっと待って、なんかおかしいから!!!」
257 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 13:58:01.39 ID:XGHUAd5P0
長靴「ったく…いやぁ、川ってのは冷たくて気持ちいいのは事実なんだがさすがに寒いんだよな、長時間浸かってると」
青ピ「そ、そうなんや」
長靴「いやぁ、釣られてよかったよ、わざわざありがとな」
麦野「ど、どういたしまして…」
長靴「川の中ってめんどくさくてさぁ…こう、流されたくないのに流されちまうんだよな」
麦野「あ、なんかわかるかも」
青ピ「深いなぁ」
長靴「ま、川だから浅いんだけどな」
三人「HAHAHA!!!」
長靴「いやぁ、しっかしここで釣りなんて中々に物好きだな、学園都市にはそういうヤツはいないと思ってたのに」
麦野「ちょっと鮭が釣りたくてね」
青ピ「そうなんよ」
長靴「鮭!?サーモンか、そういやぁエリックサーモン懐かしいなぁ!!」
青ピ「な、なんの話してるん?」
長靴「…でもなぁ、ここにはあんまり鮭はいないぞ?」
麦野「そ、そうなの?」
258 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 14:09:08.30 ID:XGHUAd5P0
長靴「そもそも、鮭ってのは海に行ったり川に戻ってきたりを繰り返す魚だ」
麦野「あ…そういや学園都市は内陸ね…」
長靴「まぁ、いないことはないんだが…相当珍しいぜ」
青ピ「そうなんや…」
長靴「だがまぁ、諦めたら可能性はゼロになる…あがき続けるかぎり、可能性はゼロではないんだぜ」
麦野「そ、そうよね!!」
長靴「ま、気長に頑張ってくれよ」
麦野「よーし、なんだかやる気が出てきたわ!!!」
青ピ「よっしゃぁ、やってやるでぇ!!!」
麦野「…でも、中々来ないわね」
青ピ「せめて川魚でも釣れればモチベーション上がるんやけどなぁ」
麦野「そうよね…」
青ピ「あ、麦野さん引いてるで」
麦野「ホントだ!!」
麦野「…?何かしらこの魚」
青ピ「…ただの川魚やろうね、でもまともな魚なんて初めてやないか」
麦野「そうね、ナマズなんていなかったわ」
259 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 23:40:10.84 ID:XGHUAd5P0
麦野「…ちょっとやる気が出てきたわね」
青ピ「よっしゃ、やったるで!!」
麦野「鮭来い鮭!!!!」
青ピ「…中々来ないもんやね」
麦野「…今何時くらい?」
青ピ「もう正午やね…ご飯にしよか」
麦野「でもご飯なんて…」
青ピ「弁当作ってきたから大丈夫やで」
麦野「!!わ、わざわざ作ってくれたの…?」
青ピ「まぁな、麦野さんみたいな美人さんとお出かけできるんやからこれくらいはせんと!!」
青ピ(…吹寄に頭下げて料理教えてもらってよかったわー…)
麦野「あ、ありがとう…」
青ピ「ほな、いったん休憩ってことにしましょうか」
麦野「えぇ」
260 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/26(日) 23:47:50.59 ID:XGHUAd5P0
今日はここまで
筋肉動画はオリバ、40歳の頃
http://www.youtube.com/watch?v=ZPeJbYvCJqs
細い関節と異様なまでの太さの筋肉、そのアンバランスがたまりませんね
では
261 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/26(日) 23:52:27.53 ID:RZdn1EOKo
おつにゃんだよ!
262 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[sage]:2012/02/26(日) 23:56:31.68 ID:Ydh604Ei0
>>1
乙〜
263 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 10:14:49.70 ID:3CToT2Nq0
青ピ「・・・にしても麦野さんからいきなり誘われてびっくりしたなぁ」
麦野「そう?もしかして何か予定でもあった?」
青ピ「ないない、バイトも休みやったし」
麦野「あ・・・ごめん、せっかくの休みだったのに」
青ピ「えぇって、美人さんと一緒にいれば回復していく一方やって!」
麦野「・・・ねぇ、青髪君は私のこと・・・ど、どんな風に思う?」
青ピ「?どんな風にってどういうことなん?」
麦野「だから・・・ほら、私にどんなイメージを持ってるのかなって」
青ピ「そうやなぁ・・・」
考えるような素振りを少し見せた青ピが、やがて麦野のほうを見る
青ピ「わがままで、結構気が短いんちゃう?」
麦野「なっ・・・」
青ピ「あはは!出来る限りボクには優しく接してくれてるみたいやから思いやりはあるんやろ、きっと」
麦野「・・・なんで私がそんなのだって分かったの?」
青ピ「なんでって言われてもなぁ・・・」
麦野「・・・青髪君には優しくしてたんだけど」
青ピ「でもボクが間違ったこととか言ったらムスッてした顔するし」
264 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 10:15:23.14 ID:3CToT2Nq0
麦野「そう?」
青ピ「それに意外と自分に自信がない感じやね」
麦野「う・・・もしかして君、読心能力でもあるの?」
青ピ「あはは!そんな能力あったら素敵やな、ボクに」
麦野「違うのよね・・・だったらなんでそんな細かいことも分かるの?」
青ピ「なんで・・・かぁ」
麦野「・・・」
青ピ「ボクなぁ、人のことを理解するなんてことは不可能なんやと思う」
麦野「私もそう思うわよ、他人の気持ちを考えるなんて綺麗事だし」
青ピ「でも人のことを考えるのはいつだって出来るやろ?もしかしてこう考えてるんじゃないか、もしかして今はこんなことをしたいんじゃないか・・・そういうことを考えるのは」
麦野「・・・つまり、私のことを考えてくれてるってことでいいのかしら」
青ピ「もちろん」
麦野「・・・ねぇ、なんで私のことを・・・考えてくれるの?」
青ピ「決まってるやん、ボク麦野さんみたいな素敵な人が好きやし」
麦野「!?」
」
265 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 10:17:32.63 ID:3CToT2Nq0
麦野(す、すすすすすすすすす好き!?)
青ピ「カミやんや土御門や姫やんや吹寄・・・そうやな、最近なら垣根とか心理定規ちゃんみたいな素敵な人、ボクは好きなんよ」
麦野(好き!?好き!?LOVE!?)
青ピ「麦野さんもそんな素敵な人の一人なんやで?だから麦野さんのこともよく考えてるんやから」
麦野(私のことをいつも考えながら!?)
青ピ「・・・せやから、ボクは麦野さんのこともよく分かるんや」
麦野(沈利のことならなんでも分かるんだぜ!?)
青ピ「・・・麦野さんはどうなん?ボクのことどう思って・・・」
麦野「な、ななななななななんとも思ってないわよ!?」
青ピ「?そうやなくて第一印象とかなんやけど」
麦野「そ、そういう話か…そうね、でも青髪君って普段は変な風を装ってるけど…」
青ピ「うんうん」
麦野「実は結構頼れるわよね」
青ピ「あっはぁ、嬉しいなぁ!」
266 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 11:00:03.51 ID:3CToT2Nq0
麦野「…それに、人のことを思いやれるし…」
青ピ「そうかなぁ?」
麦野「こうやって弁当も作ってきてくれたし」モグモグ
青ピ「なんや、それかいな」
麦野「…さて、そろそろ釣り再開しよっか」
青ピ「そうしましょうか」
麦野「…ねぇ、本当に…鮭なんていると思う?」
青ピ「…どういう意味?」
麦野「…もしかしたら、鮭なんて…私たちには掴めなんじゃないかしら」
青ピ「…」
麦野「オーロラサーモン…スモークサーモン、トロサーモン…今まで色々な鮭を食べてきたわ」
青ピ「…そうやなぁ、ボクも色々食べてきたもんや」
麦野「でも…でもさ、それは本当の鮭だったのかな、なんて思うのよ」
青ピ「麦野さん…」
麦野「…もしかしたら、それはまがい物だったんじゃないかって」
267 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 11:15:08.94 ID:3CToT2Nq0
青ピ「そうやったら…どうする?」
麦野「…もう…もうやめましょう、鮭なんてなかったのよ…」
青ピ「…ボクは、信じるで」
麦野「!!」
青ピ「ボクと麦野さんなら鮭が見つけられるって」
麦野「…青髪君…」
青ピ「大丈夫、ボクは諦めないで」
麦野「…うん、私も諦めない!!」
青ピ「よっしゃあ、やってやるで!!」
長靴
青ピ「もう一方の長靴かいなぁぁ!!!」回収
カバン
麦野「捨てるんじゃねぇよ!!!」回収
エロ本
青ピ「濡れてて読めへんやないかぁぁぁ!!」回収
割りばし
麦野「意味がわからねぇよ!!!」回収
鮭
青ピ「なんで鮭やねん!!!」リリース
夢
麦野「とっくの昔に捨てたんだよぉぉぉぉぉ!!!!」現実逃避
268 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 11:32:41.86 ID:3CToT2Nq0
青ピ「…もう夕方やね」
麦野「…そうね」
青ピ「…帰ろうか」
麦野「結局…鮭、釣れなかったわね」
青ピ「そうやなぁ…でもまた釣りに来ればえぇやろ」
麦野「…ううん、大丈夫…もう鮭を探すのはやめた!!」
青ピ「な、なんで?」
麦野「…私…もっと、大切なものを見つけられたから」
青ピ「?」
麦野「ね、ねぇ!!」
青ピ「は、はい?」
麦野「わ、私の友達にカップルになれそうでなれないやつがいてさ!!」
青ピ「あぁ、そういう人っているなぁ」
麦野「…そいつを応援するために…Wデートとかしてあげたくてさ、だから私の相手役になってもらえないかしら!?」
青ピ「え?」
青ピ「あ…あぁ、えぇけど」
269 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 11:41:25.46 ID:3CToT2Nq0
浜面「あ、麦野帰ってたのか」
麦野「…」ブツブツ
フレンダ「あぁ、さっきからずーっとこんな感じな訳よ」
絹旗「私が帰ってきたときはもうこんな感じでした」
滝壺「むぎの、何かあったの?」
麦野「…フレンダ、ゴーグル君」
ゴーグル「はい、なんすか?」
麦野「今度…Wデートってのをやってみない?」
フレンダ「…は?」
ゴーグル「あ、もしかして麦野さん好きな人でもいるんすか?」
麦野「ち、ちちちちちち違うわよ!!!」
フレンダ「ま、まぁいいけど…」
麦野「…ほ、ほんと?」
ゴーグル「麦野さんのためにひと肌脱ぎますよ」
麦野「…っしゃぁ…」
フレンダ「?なんか言った?」
麦野「っしゃぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」
一同「」
270 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 11:48:53.73 ID:3CToT2Nq0
ショチトル「…」
エツァリ「ん?ショチトル、何を読んでいるんだ?」
ショチトル「…これだ」
エツァリ「何々…?仮面ライダー全集…?」
ショチトル「日本でかなり人気のヒーローらしいぞ」
エツァリ「ほう…見た目はそこまでヒーローという感じはしないな」
ショチトル「基本はバッタやクワガタがモチーフらしい」
エツァリ「虫か…スカラベを信仰するのと同じ感じなのだろうか」
ショチトル「…私も」
エツァリ「?」
ショチトル「私も仮面ライダーになりたい」
エツァリ「」
ショチトル「なぁ、ヒーローってカッコイイよな、だからなりたい」
エツァリ「い、いや…なに子供みたいなことを言って」
ショチトル「なりたいんだよ!!!!」
ショチトル「戦隊を組みたいんだよ!!!」
エツァリ「仮面ライダーは一人だ」
ショチトル、ライダーになりたいの巻
271 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 20:49:55.71 ID:3CToT2Nq0
ショチトル「仮面ライダーといえば、まずはバイクだな」
エツァリ「お前、バイクには乗れるのか?」
ショチトル「まさか、乗れないから代わりに自転車にする」
エツァリ(いきなりランクが落ちたな…)
ショチトル「…あとは、マントだろうか」
エツァリ「ちょっと待て…まずはベルトだろう、マントよりも」
ショチトル「なんだ、それがあったか」
エツァリ(…ショチトル…お前、仮面ライダーを知ってるのか…?)
ショチトル「…でもベルトってデザインが難しいよな、しかもオリジナルにしたいからなおさらだ」
エツァリ「というか…お前のライダーの名前は何だ?」
ショチトル「仮面ライダーEROだ」
エツァリ「子供の味方なのに…」
ショチトル「まぁ、そこはいいじゃないか」
エツァリ「で…?ベルトはどうする?」
ショチトル「段ボールで作る」
エツァリ(もうダメかもしれない…)
272 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 21:34:57.28 ID:3CToT2Nq0
ショチトル「ふっふっふ…見ろ、できたぞ!!」バン
エツァリ「…なんだその手作り感満載なベルトは…」
ショチトル「誰しもがヒーローには憧れるものさ」キリッ
エツァリ「…まさか、そのベルトを着けて街中を歩いたりは…」
ショチトル「安心しろ、さすがにそれはない」
エツァリ(よかった…)
ショチトル「だが、ライダーになったからには敵がいないとな」
エツァリ「…俺はしないからな」
ショチトル「なら…ほかのヤツらに頼むかな」
エツァリ「待て、ベルトだけなのか?」
ショチトル「…なに?」
エツァリ「ダメだな…いいか、仮面ライダーといえばバッタやクワガタなどの昆虫をモチーフにした、生物的でありながら機械的でもあるそのボディが定番だ」
ショチトル「な、なるほど…」
エツァリ「その点最近の仮面ライダーはかっこよさばかりを重視している…ま、それもそれでいいのかもしれないがな」
ショチトル(…なんか熱いな)
273 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 21:39:51.87 ID:3CToT2Nq0
エツァリ「で?お前にはないのか、ボディ」
ショチトル「あ、あるとも…」
エツァリ「ほう…いったい何の体をモチーフにしてるんだ?」
ショチトル「い、今から作るから見とけよ!!!」
ショチトル(…やはり、ここは昆虫をモチーフにしなければ…)
ショチトル(…カミキリムシでいいかな)
ショチトル(名前は…仮面ライダーエイシイストでいいや)
ショチトル(…えっと、顔はこうやって…触角をつけて…)
ショチトル(…おぉ、なんかカッコイイ感じになってきたぞ)
ショチトル「出来たぁ!!」
エツァリ「どれどれ…」
ショチトル「見ろ、足には焼酎の箱を使うことにより可動にしてみた!!」
エツァリ「…顔はセロハンとかいろいろ使ってるな…」
ショチトル「さぁ、今から誰かと仮面ライダーごっこだ!!!」
エツァリ「…一応俺もついていくが…」ハァ
274 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 21:42:44.27 ID:3CToT2Nq0
テクパトル「…なんでお前達…そんな武装してるんだ?」
10033「あぁテっくん」
御坂妹「今からショチトルと遊ぶんですよ」
テクパトル「ショチトルと?」
14510「なんでも仮面ライダーごっこらしいです」
テクパトル「へぇ…お前たちはヒロインか何かか?」
13577「いえ、ショッカーの雑魚集団みたいですよ」
テクパトル「ショッカー…」プルプル
20000「何笑ってんだよてめー」
テクパトル「ははははは!!!そりゃ傑作だ、俺も見に行っていいか?」
19090「そ、それは…」
12345「もちろん!!」
10398「イギリスの底力見せてやりましょう!!」
ミサカ一同「おー!!!」
アレイ(…仮面ライダーごっこか…いいなぁ)
275 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 21:45:52.49 ID:3CToT2Nq0
とある公園にて
御坂妹「はっはっは!!ミサカショッカーの手に掛かればこんなヤツを捕えることくらい他愛もない!!」
19090(…なんで美月がヒロインなのでしょうか…)
17600「ほら、さっさと出てこねぇとこの娘の命が危ないぞ」
19999「ま、怖くて出てこれないのかもしれないのさ!!!」
ミサカ一同「ぎゃーっはははははは!!!!」
テクパトル「…なんであいつら、あんなに力入れてるんだ?」
エツァリ「知りませんよ…」
???「待てぇ!!!」
20000「!!どこのショチトルだ!?」
???「ネタバレすんな!!」
20000「っといけねぇ、誰だ!?」
???「はっはっは!!!とうっ!」
エツァリ(!!ジャングルジムの上から跳んだ!!!)
???「いってぇ!!」
テクパトル(着地ミスった…)プルプル
276 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 21:50:50.86 ID:3CToT2Nq0
10039「だ、誰だ!?」
???「ははは!!私が誰か知りたいか!?」
御坂妹「な、何者か答えろ!!!」
???「古今東西、東西南北!!上下左右に縦横無尽!!!」
11116(…な、なんてカッコイイセリフなんですか…)
14510(す、すごい迫力です!!)
???「子供の悲鳴を聞きつけて!!!明日の風を引き連れて!!!正義を貫き悪を討つ!!!」
ショチトル「私は、仮面ライダーエイシイスト!!!」
ミサカ一同(か…かっけぇぇぇぇぇ!!!!!)
エツァリ「…もう片目が外れかけてるな」
テクパトル「…暑いからな」
ショチトル「ショッカー共よ、その子を放せ!!!」
10033「ふん、なら力ずくでしてみるこった!!!」
ショチトル「いいだろう!!!」
277 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 21:53:46.56 ID:3CToT2Nq0
ショチトル「ライダーパンチ!」
御坂妹「ぎゃああ!!」
ショチトル「ライダードラゴンスクリュー!!」
11116「うわぁぁぁ!!!」
ショチトル「ライダーチョップ!!」
12345「ぎゃあああ!!」
テクパトル(…なんか、幼稚園児の遊びを見ているようだ)
エツァリ(本当に…ですが、本人たちは楽しそうですね)
ショチトル「ふん…口ほどにもないな」
19999「く…ま、まだ我々にはあの方が残ってるのさ…」
ショチトル「…なに?悪の親玉か」
20000「あの方にかかればお前なんて…」
17600「くっ…ははは…」
ショチトル「…おい、いったいそれは誰…」
???「俺だよ」
ショチトル「!?誰だ!!!」
278 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 21:59:13.88 ID:3CToT2Nq0
???「偽りで固めた過去と今」
???「希望や夢で誤魔化す未来」
???「太陽に挑んだ者は、その愚かさから地に堕とされた」
???「闇を歩き夜を行く、黒きを纏い血で弧を描く」
???「欺瞞の翼をはためかせ」
???「今日も虚へと消えていく」
垣根「俺の未元物質に、その常識は通用しねぇ」
垣根「仮面ライダーエイシイスト、まぁ好き放題やってくれたようだな」
ショチトル「貴様…何者だ!?」
垣根「そうだな…仮面ライダー…ダークマター、とでも名乗っておくか」
ショチトル「お…お前も仮面ライダーだと!?」
ミサカ一同(か…かっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!)
エツァリ(…)
テクパトル(…)
エツァリ・テクパトル(無理ゲーだ、これ)
279 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/27(月) 22:02:44.35 ID:3CToT2Nq0
今日はここまで
なんか仮面ライダーごっこをした昔が懐かしくて書きたくなった話です
まぁすぐ終わらせますけど
筋肉動画はケビンの1996年
http://www.youtube.com/watch?v=qjtvsM5LlEQ
この年はドリアン、ナッサーに次いで3位でしたが、その両者とも正直ブロッキーというか、ケビンがオリンピアにふさわしかったと思います
では
280 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/27(月) 22:18:57.22 ID:ES5KH+x6o
おつにゃんだよ!
281 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/28(火) 18:57:04.82 ID:r4omZftH0
ショチトル「馬鹿な・・・仮面ライダーがなぜこんなことをしている!?」
垣根「なぜ・・・か」
ショチトル「お前・・・その力をなぜ正義に使わないんだ!?」
垣根「ならば聞こう、正義とはなんだ」
ショチトル「誰かを救うことだ!」
垣根「・・・誰かを救うために誰かを傷つける・・・か、結局それは正義じゃねぇんだよ」
ショチトル「何を・・・」
垣根「ショチトル・・・じゃなかった、仮面ライダーエイシイスト」
ショチトル「なんだ!」
垣根「俺だって最初からこんなことをしていたわけじゃない、誰かを守るために戦う戦士だったのさ」
ショチトル「ならなんで・・・!」
垣根「・・・守ろうと決めた人が・・・もしも今まさに、その命の灯を運命という名の吹きすさぶ嵐に掻き消されそうになっていたらどうだ」
ショチトル「な・・・」
282 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/28(火) 18:57:30.94 ID:r4omZftH0
垣根「ふ・・・お前ならどうする?自らが砦となってその誰かを守ろうとするんじゃないか」
ショチトル(言葉が難しすぎて何言ってるか全くわかんないぞ・・・)
垣根「俺もそうだ・・・あいつを助けるには、人間の生命力を手に入れなければならない」
ショチトル「だから19090号を捕らえたのか!」
垣根「あぁ・・・若い女の生命力ならきっとあいつを救える」
ショチトル「そんな正義は・・・悲しすぎる!」
エツァリ(なんだか・・・垣根さんとショチトルの語彙に差がありすぎて)
テクパトル(・・・見た感じ、垣根がむしろ主人公っぽいな)
垣根「悲しい正義・・・か、正しい正義の次はそんなおかしなことを言う」
ショチトル「私は信じている!私の正義が正しいと!」
垣根「主観を無くして正義や悪などは語れない・・・見ろ、お前が倒した他のヤツらを」
ショチトル「・・・」
御坂妹「うぅ・・・」
283 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/28(火) 18:58:19.30 ID:r4omZftH0
17600(冷静に考えたらなんでミサカ達はこんなことしてるんだ)
垣根「なぜそいつらが地面に伏せているか分かるか」
ショチトル「それは・・・」
垣根「お前が偉そうに語っていた・・・正義とやらのせいさ」
ショチトル「くっ・・・」
垣根「・・・俺と同じ人を救うために・・・そいつらも立ち上がった」
垣根「その哀れな戦士達を地に堕としたのは他でもない、お前だよ」
ショチトル「う!?そんなことはない!」
エツァリ(明らかに圧されてる・・・)
テクパトル(ショチトルは勢いで演技しているが・・・垣根は上手くキャラに過去を作っているな)
垣根「・・・答えてみろ、お前がその女を守ろうと俺やそいつらを傷つけたことと・・・俺がある人を助けるためにその女を捕らえたこと、一体何が違うんだ」
ショチトル「・・・だ、だが・・・私はお前も救いたいんだ!」
垣根「・・・悪を救うだと?一度も暗闇に堕ちたこともないお前が、か」
ショチトル「分からないなら教えてやる!本当の正義を!それは言葉や会話で伝わるものではない!」
284 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/28(火) 18:58:49.37 ID:r4omZftH0
垣根「いいだろう・・・なら見せてみろ、お前の正義を!」
ショチトル「いくぞ!ライダーパンチ!」
垣根「甘いな」
ショチトル「!?飛んだ・・・だと!?」
垣根「俺の未元物質をナメるなよ・・・」
ショチトル「ちっ、こうなったら!」
垣根「・・・黒曜石の槍?」
ショチトル「ライダー・・・トラウィスカルパンテクウトリの槍!」
ミサカ一同(名前なげぇ・・・)
エツァリ(・・・まさか本当に槍を使うつもりでは・・・)
テクパトル(いや、まさかな)
ショチトル「喰らえぇぇぇ!」
ズゴォォォン!
エツァリ・テクパトル(マジだぁぁぁ!)
285 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/28(火) 18:59:16.03 ID:r4omZftH0
ショチトル「・・・どうだ、これが正義の力・・・」
垣根「・・・小さいな、そして何より確固とした信念が見られない」
ショチトル「!?」
垣根「それが正義だと?力なき正義を人は綺麗事と言うんだ、仮面ライダーエイシイスト」
垣根の周りを覆っていたのは純白の翼だった
繭のように彼の体を覆っていたそれは、やがてゆっくりと広げられていく
御坂妹(相変わらずメルヘンな見た目ですね・・・)
12345(・・・あれ、もしかしてミサカ達の出番もう終わりでは・・・)
19090(・・・ヒロインとは意外と暇なものですね)
垣根「・・・お前に俺は倒せないんだよ」
ショチトル「そんなこと、やってみなけりゃ分からない!」
垣根「なら示してみな」
6枚の翼を、垣根が一度だけ羽ばたかせる
それだけの行動だったはずだ
しかしそんな単純過ぎる行動から起きたとは思えないほど強烈な風が、ショチトルの体を打つ
286 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/28(火) 18:59:41.33 ID:r4omZftH0
ショチトル「ぐぁぁ!」
垣根「はっ!なんだよ、ライダーライダー言ってても所詮はただの雑魚なのか!」
ショチトル「・・・ま、まだだ・・・」
垣根「ほう・・・まだやる気かよ、まぁその諦めの悪さは褒めてやるかな」
ショチトル「私にだって・・・必殺技がある」
垣根「なに?」
ショチトル「ライダー・・・キックだ」
エツァリ(貯めたわりには普通ですね)
テクパトル(・・・垣根も一応手加減してるみたいだな)
垣根「・・・は・・・ははは!いいじゃねぇか、やってみろよ!」
ショチトル「・・・いくぞ」
ショチトルが自転車に跨がる
勢いよくそれを漕ぎ、どんどんと加速していく
287 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/28(火) 19:00:08.05 ID:r4omZftH0
垣根「いいぜ・・・ならこっちも正面からぶつかってやるよ!」
垣根が上空から、ショチトル目掛けて降下する
ショチトル「ライダー・・・!」
垣根「キック!」
そして
二人のライダーのキックがぶつかる
御坂妹「ど、どうなったんですか!?」
10398「結末が気になります!」
20000「・・・!砂煙が晴れるぞ!」
垣根「・・・まさか・・・俺が負けるなんてな」
ショチトル「・・・正義は勝つのさ」
垣根「は・・・はは・・・」
ショチトル「・・・お前の守りたかった誰かを、私は守ってみせる」
垣根「・・・出来るのか・・・?お前なんかに・・・」
288 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/28(火) 19:00:36.21 ID:r4omZftH0
ショチトル「やれるかやれないかじゃない、やるかやらないかだ」
垣根「・・・なら・・・任せてみるのも悪くはないな」
ショチトル「・・・」
垣根「頼んだぜ・・・仮面ライダー・・・エイシイスト」
ショチトル「あぁ」
ショチトル「どうだった!?」
エツァリ「いえ・・・そう言われても」
19090「中々クオリティーは高かったですよね!?」
テクパトル「・・・」
垣根「あぁ?感動して声も出ないか?」
テクパトル「お前達、仮面ライダーを分かってないな」
ショチトル・垣根「」
テクパトル「仮面ライダーにそんな話は邪道だ・・・敵が辛い過去を背負っている?ましてや敵も過去には正義のために戦った仮面ライダー?」
テクパトル「笑わせてくれる、そんなのは昼間のドラマでやっとけよ」
289 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/02/28(火) 23:15:59.30 ID:MXPcr7hao
テっくんがなんか語り出した!?
290 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/28(火) 23:25:38.24 ID:r4omZftH0
テクパトル「大体な、仮面ライダーは子供が見る番組だ」
ショチトル「そ、そうだが…」
テクパトル「いいか?子供にとって一番大切なのは敵がどんな理由で戦っているかでもなければ、物語の意外性でもない」
エツァリ「…仮面ライダーが悪を倒すことが、子供の楽しみですね」
テクパトル「その通りだ…いいか、子供は物語の難しさを求めていない、派手なアクションとかっこいい必殺技が見たいんだ」
垣根「一理あるな…」
テクパトル「それに、子供たちに俺たちが教えるべきなのは正義が勝つということだ、たとえそれが綺麗事であっても子供たちは仮面ライダーを通して正義というものを教わるんだ」
ショチトル「う…」
テクパトル「…最近の仮面ライダーはそもそもそこが分かっていないんだ、敵の見た目にかっこよさもいらないしましてや仮面ライダーが何人もいてそれがそれぞれの人生を送っている、なんて描写もいらない」
御坂妹「こ、これは今のテレビ業界に対する挑戦ですか!?」
テクパトル「…お前たちはどうだ、どう思う」
19090「…たしかに、ヒロインなんてものもいらないと思いますね…」
17600「…そうだな、主人公をサポートする女役は必要だがむやみやたらに恋愛を絡ませるのはどうかと思う」
テクパトル「そうだろ?」
垣根「でもなぁ…やっぱり今の子供は仮面ライダー=斬新なアイディアだと思ってるだろうから…」
テクパトル「…くだらないプロパガンダだな」
垣根「なに?」
291 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/28(火) 23:29:57.87 ID:r4omZftH0
テクパトル「昔の仮面ライダーは斬新なアイディアよりも物語の熱さで売っていたはずなんだ」
エツァリ「…そうですね、たしかに今と比べるとチープとも言えます」
テクパトル「だがな…本来、正義ってのはそういうもんじゃないのか?」
ショチトル「というと?」
テクパトル「正義が悪を討つのは当たり前だ、それはこの世の理だと言っていい」
10398「…でも、敵をバッサバサと倒していくのは…」
テクパトル「…今の敵はそうかもな、敵には敵なりの事情を作るシリーズもありやがる、それは仮面ライダーだけじゃなく戦隊物やその他の特撮にも言える」
垣根「ならいいじゃねぇか、アニメだってそうだろ」
テクパトル「…アニメにはなくて特撮にあるもの、それはリアリティーだ」
ショチトル「リアリティー…」
テクパトル「生身の人間が演じていることによって、まるで本当に世界のどこかでそのようなことが起きているかもしれないという錯覚を起こらせる」
20000「あぁ、それはちょっとわかるかも」
テクパトル「…ならば、リアルには複雑な理由を持った悪などいるか?ほとんどいない、大抵は憎むべき対象でしかないはずだ」
垣根「おう…」
テクパトル「鬱な展開、深い展開…そういうのは漫画やアニメで十分だ、せめて特撮でくらい綺麗事を並べたご都合主義の話を作りたいじゃないか」
一同「おぉ…」
292 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/28(火) 23:33:56.65 ID:r4omZftH0
テクパトル「ということでやり直しだ…大事なのは内容の複雑さではなく、正義が悪を倒すという王道である」
垣根「よし来た!!」
ショチトル「もう一度やり直すか!!!」
19090「今度はヒロインもいりませんし、ミサカも敵にまわります!!」
エツァリ(ふふ…なんだかんだ、テクパトルも付き合いがいいですね)
テクパトル(こうして仮面ライダーごっこの時間を延ばせばその分俺はゆっくり休める…あぁ、いいなぁ)
垣根「よーし、いくぜ!!!」
一同「おー!!!」
垣根「ぎゃっはっは!!!俺様は悪の親玉、垣根大明神だ!!!」
ミサカ一同「ひゃーっはっは!!そしてその部下、ミサカ大明神だ!!!」
エツァリ(名前にバリエーションがなさすぎますね)
テクパトル(これはひどいな)
???「待て!!」
垣根「!?誰だ!?」
ショチトル「弱きを守り悪を討つ、正義を貫き闇を消し去る!!!」
ショチトル「私の名は、仮面ライダーエイシイストtake2だ!!!」
テクパトル(ひっでぇなこりゃ)
293 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/28(火) 23:34:49.44 ID:r4omZftH0
今日はここまで
やっぱり仮面ライダーは単純明快なのが好きです
動画はおやすみですね
いまどき、段ボールでベルトとか作る子供はいるのかどうか
294 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/28(火) 23:44:38.90 ID:u1LdcreJo
おつにゃんだよ!
295 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/02/29(水) 02:19:10.55 ID:WvZDW9010
いきなり真面目になったかと思えばwwww
乙
296 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/29(水) 10:27:23.60 ID:q5coc7HM0
ショチトル「さぁ、悪の軍団よ!私が蹴散らしてくれる!」
垣根「ふん!お前達、やってしまえ!」
ミサカ一同「はぁっ!」
ショチトル「甘い!」
14510「ぐぁぁっ!」
12345「やられた!」
ショチトル「あとはお前だけだ!」
垣根「くっ・・・仮面ライダーエイシイストめぇ!」
ショチトル「いくぞ・・・必殺、ライダーキック!」
垣根「ぎゃぁぁぁぁ!」
ショチトル「・・・正義は必ず勝つ!」
ショチトル「どうだった!?」
テクパトル「い、いや…なんでそんなにあっさりさせたんだ?」
ショチトル「だって簡潔にって言ったじゃないか」
テクパトル「短すぎるだろ!!敵の大将が雑魚と一緒の秒数でやられるのはやめろよ!!!」
エツァリ「…自分が思うに、仮面ライダーの敵の大将は最初、仮面ライダーを圧しているものではないでしょうか」
テクパトル「そうだよ、それだ!」
297 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/29(水) 11:03:02.39 ID:q5coc7HM0
エツァリ「たとえば汚い戦略だったり…たとえば絶対的な力の差だったり、なににしろ最初は敵のほうが上、というのはいいのではないでしょうか」
テクパトル「それを、仮面ライダーがパワーアップして倒す…そういうのも必要かな」
ショチトル「…よし、やってみよう」
垣根「またかよ」
垣根「はーっはっは!!破壊活動は楽しいなぁ、えぇ!?」
ミサカ一同「うっひゃっひゃ!!!」
垣根「次はあいつらをみじん切りにしてやる!!」
ミサカ一同「まるで玉ねぎのようになぁ!!!」
???「待てぇぇ!!!」
垣根「!?誰だ!?」
???「今日の笑顔を守るため、明日の希望を掴むため!!」
???「強きを挫き、弱きを守る!!!」
ショチトル「仮面ライダーエイシイスト、その3!!!」
テクパトル(ネーミングセンスはツッコまないか)
エツァリ(…さて、これからどうなりますかね)
298 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/29(水) 11:38:24.29 ID:q5coc7HM0
ショチトル「悪の怪人よ、私が成敗してくれる!!」
垣根「ふん、お前達やってしまえ!!」
ミサカ一同「おー!!」
17600「喰らえっ!!」
ショチトル「甘い!!」
17600「ぐぁぁっ!!」
御坂妹「こうなったら…」
ミサカ一同「ミサカイリュージョン!!!!」
ショチトル「!それならば…」
ショチトル「ライダーキック!!!」
ミサカ一同「ぐぁぁ!!」
ショチトル「さぁ、最後はお前だけだ!!!」
垣根「…まぁまぁやるようじゃねぇか」
ショチトル「無駄話はそれまでだ!!!」
垣根「仕方ねぇな…」ファサファサ
ショチトル「!?なんだそれは!?」
299 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/29(水) 12:17:13.96 ID:q5coc7HM0
垣根「俺の未元物質に常識は通用しねぇ」ファサファサ
ショチトル「くっ…降りて来い!!!」
垣根「喰らえ、ショッカー光線!!!」
ショチトル「ぐぁぁぁぁっ!!!」
垣根「ははは!!まだまだいくぞ!!!ショッカーサイクロン!!」
ショチトル「く…くそっ…」
垣根「どうしたどうした!!そんなものか仮面ライダーエイシイスト!!!」
ショチトル「も…もう…」
「頑張れよ仮面ライダーエイシイスト!!!」
「ショッカーを倒してよ!!!」
「負けちゃダメだぁ!!!」
ショチトル(あぁ…子供たちの声が聞こえる…)
テクパトル(どっから出てきたんだこの子たち)
エツァリ(知りませんよ)
300 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/29(水) 12:22:42.24 ID:q5coc7HM0
ショチトル「…まだだ…」
垣根「あぁ?まだやんのかよ」
ショチトル「…ショッカー…お前は一つだけ過ちを犯した」
垣根「なに?」
ショチトル「まだ…私は変身を一回残している」
垣根「!!」
ショチトル「ライダー変身…」
ショチトル「とうっ!!」
垣根「!!な、なんだその力は!?」
ショチトル「喰らえ…最後の一撃だ!!!」
垣根「くそ…ショッカーキック!!!」
ショチトル「甘い甘い!!ライダーキック!!!」
垣根「ぐあぁぁぁぁ!!!」
ショチトル「正義は…勝つ!!」
ショチトル「どうだった!?」
テクパトル「まぁまぁ…かな」
301 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/29(水) 12:33:14.22 ID:q5coc7HM0
ショチトル「…やった…これが私の仮面ライダーだ!!」
エツァリ「よかったですね、ショチトル」
ショチトル「…あぁ…感動した…」
御坂妹「よかったですね…」ウルウル
14510「これで正義が世の中に広まりました…」ウルウル
17600「いや、テレビじゃあるまいし」
20000「でもまぁ楽しかったかな」
19090「いい暇つぶしにはなりましたね」
垣根「あぁ、俺も楽しかった」
エツァリ「では自分たちはこれで」
ショチトル「あぁ、そうするか」
垣根「じゃあ、またな」
テクパトル「さーて…帰るか」
御坂妹「はーい」
10033「家に帰ったら…」
ミサカ一同「仮面ライダーを見ましょう!!」
テクパトル「ねーよ」
302 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/29(水) 13:13:42.46 ID:q5coc7HM0
上条「暑い…」
美琴「暑いわね…」
上条「…あぁ…」
そろそろ夏も本番
そんなある日、二人は近くの喫茶店でそんなことを呟いていた
上条「…ダメだ…やる気が起きない…」
美琴「せっかくのデートなのに…」
上条「もう七月だからな…」
美琴「…ねぇ、せっかくだし海に行かない…?」
上条「おぉ…いいな」
美琴「よし…じゃあみんな誘おうか」
上条「よっしゃぁ!!」
みんなで海に行こう編
303 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/29(水) 13:43:40.99 ID:q5coc7HM0
上条「青い空…白い雲!!やっぱり海に行かなきゃな!」
垣根「…なぁ…なんでこのクッソ暑いときに海に行かなきゃならねぇんだよ…」
一方「知るか…」
黒子「私、久々にお姉さまに会いましたのぉぉぉ!!」
美琴「あぁもう!!抱き着かないで!」
削板「ははは!!中々いい日差しだな!!!」
エツァリ「…学園都市にも一応海は…ないですよね」
テクパトル「となると…外に行かなければならないな」
番外「めんどくせー」
心理「でもアレイスターには許可取れたんでしょ?」
19090「もちろんです!」
ショチトル「家族だと便利だな」
垣根「家族割!」
テクパトル「ちげぇよ」
304 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/02/29(水) 23:44:19.71 ID:q5coc7HM0
一方「…で、このバスに乗ればいいンだな」
ショチトル「まさか無人島に直行する、とか言わないよな」
テクパトル「さすがにそれはないだろ」
美琴「そうよ、ショチトルも冗談が過ぎるわね」
一同「あははは!!!」
上条「でもさ、こんなこと言ってたらフラグが立ちそうだよな」
削板「まっさかぁ、そんなベタなことはないだろ!」
黒子「もしもそうでしたら笑ってしまいますの」
番外「実際そうなったら固まるだろうけどね」
エツァリ「ははは、そんなことはないですから安心しましょう」
19090「?垣根さん、なんで黙ってるんですか?」
垣根「いやぁ…なんでもない」
美琴「心理定規もなんで無言なの?」
心理「…別に」
上条「そういや、行き先選んでくれたのは垣根と心理さんだったな」
垣根「…」
心理「…」
垣根・心理(行き先無人島なのに…)プルプル
305 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/01(木) 10:35:44.02 ID:KfgV5UmI0
上条「・・・なぁ、いつになったら着くんだ?」
垣根「さぁな」
上条「さぁなって・・・」
テクパトル「垣根は行き先知ってるんだろ?だったらどんくらい掛かるか知ってる・・・」
垣根「いや・・・まぁ乗り継ぎとかあるし」
美琴「乗り継ぎ?」
ショチトル「かなり遠いんじゃないか?」
19090「珍しいですね・・・学園都市の中と外で乗り継ぎだなんて」
削板「どこの海なんだ?」
心理「海・・・っていうか」
黒子「なんですの?」
心理「島・・・みたいな」
番外「島?」
一方「おい・・・まさか本当に無人島だとか言うンじゃねェだろォな」
垣根「・・・ザッツライト」
306 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/01(木) 10:36:20.90 ID:KfgV5UmI0
一方「あァ!?ふざけンな、日帰りだろォな!?」
垣根「まさか、泊まりがけだって」
テクパトル「お・・・おいおい!こっちは明日仕事あるんだぞ!?」
垣根「アレイスターになんとかしてもらえばいいじゃんか!」
テクパトル「そんな無責任なことが出来るかよ・・・」
上条「無人島って・・・遠いのか?」
心理「言っておくけど、定住してる人がいないってだけよ?観光地としてはかなり有名だから」
エツァリ「なら大丈夫そうですね」
削板「でもなんでそんなとこなんだ?観光地なら混むだろうし・・・」
心理「この人の別荘があるからよ」
垣根「にゃっはっは!宿泊費がいらないから楽じゃろう!」
19090「そ、それはありがたいですが・・・」
番外「テクパトル、ドンマイだよ」
テクパトル「はぁ・・・今からでも帰っていいか」
垣根「無理だな、すでに学園都市の外に出てるみたいだし」
美琴「そうなの?なんかこの車・・・カーテン閉めきってて外が見えないから分からなかったわ」
307 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/01(木) 10:42:34.16 ID:KfgV5UmI0
黒子「なぜカーテンを閉めていますの?」
垣根「・・・外は日差しが強いんだ」
一方「あァ」
垣根「心理定規の美白が崩れたらどうすんだよ!あぁ!?」
一同(このバカップルが)
心理(あなた達はそれを言えないわよ)
一方「…クソが…日帰りじゃねェのかよ…」
垣根「いいだろ、長い時間友達といられるんだぜ」
一方「ンな素敵なイベントはいらねェンだよ」
美琴「私達はもう夏休みだけど…」
上条「え、もう夏休みなのか!?」
美琴「うん」
ショチトル「早いな」
美琴「まぁ、常盤台は授業ばっかりしなくてみんな頭いいから」
上条「うっぎゃぁぁ!!なんだその自慢!!!」
番外「事実だから仕方ないじゃん」ケラケラ
黒子「その代わり、補習の日はほとんど強制登校ですが」
308 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/01(木) 11:25:04.90 ID:KfgV5UmI0
垣根「ふーん…あ、そろそろ着くな」
上条「なんだ、分かるのか?」
垣根「空気が美味しくなってきたんだよ」
美琴「?」
19090「本当ですか?」
垣根「こう…息を深く吸ってみればわかるはずだ」
エツァリ「なるほど」
一同「スーハー」
垣根「バーカ、分かるわけねぇだろwwwwカーナビ見てたからそろそろだってわかったんだよwww」
テクパトル「ちょっと表に出ようぜ」
ショチトル「久々にキレちまったよ」
一方「中々面白い冗談だったぜていとくン」
垣根「落ち着け、いいから落ち着け」
心理「…そういえば、今から行くのって垣根の別荘なのよね」
垣根「あぁ」
心理「へぇ…私の知らない別荘がまだあったなんてね」
垣根「マイシークレットイズデンジャラス」
上条「意味わからねぇよ…」
309 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/01(木) 11:39:12.17 ID:KfgV5UmI0
垣根「…そういや、俺も最近その別荘行ってないんだよな」
上条「…なぁ、ちゃんと水道とか電気とか通ってるよな?」
垣根「あぁ、そこは大丈夫だ」
美琴「そこは…ってことは、何か問題があるの?」
垣根「いや…まぁ」
心理「どんな問題?」
19090「クマが出るとか…ですか?」
黒子「さすがにそれはないですの」
削板「あぁ、もしかしてめちゃくちゃ汚いとか?」
垣根「埃とかすごそうなんだよな、なにせ掃除なんてしてねぇし」
番外「なーんだ、そんなことか」
テクパトル「俺たちが協力すれば、すぐに綺麗になるだろ」
ショチトル「そうだな…まぁ、ひと肌脱ぐよ」
垣根「お前ら…」
垣根(めちゃくちゃ広いってことも知らないでwwww)
310 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/01(木) 11:52:44.04 ID:KfgV5UmI0
上条「で…でかい!!!」
エツァリ「こ、これも別荘ですか…」
垣根「おうよ」
美琴「へぇ…垣根の別荘だから洋風だと思ってたのに」
19090「和風ですか…」
一方「…なンで庭に獅子脅しがあるンだよ」
垣根「お、それが気になるとはプロだな」
削板「理由でもあるのか?」
垣根「まぁ…ちょっと、悲しい過去がな」
黒子「か…悲しい過去?」
垣根「ふっ…昔、この別荘にライオンが来たことがあってな」
心理「さ、さっさと入って掃除から始めましょ」
一同「はーい」スタスタ
垣根「…あ、あれ?みんな行っちゃうの…?」
垣根「あれ…?」
垣根「…な、泣いてなんかないんだからね」
311 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/01(木) 12:04:25.87 ID:KfgV5UmI0
黒子「まぁ…たしかに埃が恐ろしいほど溜まってますわね」
削板「なんか息苦しささえ感じるぞ!」
番外「うっひゃー、こりゃ気管支とか弱い人にはダメだね」
一方「ゲーッホゲッホ、ゴホッ、オエーッ!!!」
番外(むせてるよ)
ショチトル「…掃除道具とかあるのかな」
美琴「ないと困るわよ…」
上条「よーし、とにかくまずは客間から行ってみるか!!」
心理「そうね、一応そこが綺麗になれば大丈夫だし」
テクパトル「…だがこの感じだと、客間も結構汚れてそうだな」
エツァリ「はぁ…気が遠くなりますよ」
垣根「みんな悉く俺を無視しやがって…」
心理「じゃ、行きましょうか」
客間にて
上条「…お、思ってたより汚いな」
美琴「まぁ…汚いっていってもゴミが溜まってるわけじゃないけど…」
黒子「綺麗だった部屋に埃だけ溜まった…という感じですわね」
垣根「…誇りがあるんだよ、この家には」
心理「さっさと片付けるわよ」
一同「はーい」
垣根「」
312 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/02(金) 00:02:40.42 ID:7aYLzPPi0
上条「…なんかさ、こんなに広い別荘を持ってるってだけで勝ち組だよな」
美琴「そうね」
黒子「ですが、あまりに別荘を持っているとこんな風に掃除ができない場合がありますの」
削板「そうだな、やっぱり我が家が一番だ!!」
垣根「うるせぇな、和室が落ち着くんだよ」
テクパトル「だったらなんで家は洋風にしたんだ」
垣根「…」
一方「どォせ洋風も和室も好きなンだろォが」
垣根「あぁ…まぁな」
エツァリ「…まぁ、どちらにしろ別荘はあまり買いすぎたらいけませんよ」
垣根「うるせぇな…」
番外「でもさ、別荘でしかもこの海沿いな雰囲気は憧れるかもね」
19090「あ、それはわかりますね」
心理「垣根って、こう見えて結構ロマンチストだからそういうのにこだわるのよ」
一同(どう見てもメルヘンだよ)
313 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/02(金) 00:24:01.65 ID:7aYLzPPi0
垣根「…客間…なんでこんなに広いんだよ…」
テクパトル「お前の別荘だろ」
垣根「…おい、モップ持って来いよ」
美琴「どこにあるのよ?」
垣根「あー…だったな、ここの物の配置は俺しか知らないんだった」
ショチトル「そうだよ、早く取ってこい」
番外「さすがに雑巾だと効率が悪いね」
19090「そうですね…掃除機はないんですか?」
垣根「…あぁくそ…分かったよ…」
心理「私も手伝うわ」
垣根「さすがマイラブリーエンジェル!!」
心理「はいはい」
上条(…なんだかんだ心理さんって垣根にベッタリだよな)
美琴(…仲良しよね、ホント)
314 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/03/02(金) 08:14:30.93 ID:lwjph73To
┌─────┐
│い ち お つ.│
└∩───∩┘
ヽ(`・ω・´)ノ
315 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/02(金) 10:31:40.47 ID:7aYLzPPi0
垣根「モップモップ・・・」
心理「・・・ねぇ」
垣根「なんだよ?」
モップや掃除機を置いてある部屋に向かう途中、心理定規が垣根に声を掛けた
若干不機嫌そうなのが垣根は引っ掛かった
垣根「なぁ、なんだよ?」
心理「なんでこの別荘のことを内緒にしてたの?」
垣根「内緒にはしてなかったんだけど」
心理「・・・教えてくれなかったじゃない」
垣根「だってわざわざ教えるほどのことでもないだろ」
心理「でも・・・」
垣根「でも?」
心理「あ・・・あなたのこと、全部知っておきたいから」
垣根「」
垣根(うぉぉぉ!可愛い、破壊的な可愛さだぞこれは!)
316 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/02(金) 10:32:06.53 ID:7aYLzPPi0
垣根「な、何言ってんだお前・・・」
心理「・・・私に秘密とか作らないでよ」
垣根(うわぁぁぁ!顔を赤らめながらそんなこと言われたらぁぁぁ!)
垣根「・・・別に秘密とかじゃなくてさ」
心理「・・・分かってるわよ、分かってるけど・・・」
垣根「まぁ・・・今度からはでかい買い物とかしたら教えるからさ」
心理「あ、ありがと」
垣根「・・・お前、今なんか可愛かった」
心理「・・・私はいつだって可愛いでしょ?」
垣根「今は特別に可愛かったんだよ」
心理「・・・垣根」
垣根「心理定規・・・」
ショチトル「ふと近づく二人の唇」
垣根「・・・なんでお前がいるんだよ」
317 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/02(金) 10:34:50.84 ID:7aYLzPPi0
ショチトル「いや、早くモップを持ってきてほしくて」
心理「・・・あのね、私達今ロマンチックな雰囲気だったのよ」
ショチトル「あぁ、なんか見れば分かるよ」
心理「ならなんで邪魔したのかしら、ねぇ?」
ショチトル「そこに・・・妬みがあるからさ」
垣根「意味が分からねぇよ・・・」
ショチトル「とにかく、いちゃつくのは海に行ってからでもいいだろ!!まずは掃除だ!!」
垣根「分かった分かった…」
ショチトル「で?モップはどこに?」
垣根「何を言っている…モップはお前の後ろにいるぞ!!」
ショチトル「な、なんだってぇ!!」クルッ
垣根「はっはっは!!隙ありぃ!!」ポカッ
ショチトル「ぐぁぁぁ!!む…無念なり…」ガクッ
垣根「ははは!!仮面ライダーエイシイストを討ち取った!!」
心理「何よそれ…早くモップを取りましょうよ」
垣根「あぁ、そうだったな」
318 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/02(金) 11:26:43.38 ID:7aYLzPPi0
ショチトル「…なんかさ、もっとアナログ的なモップを想像してたよ」
垣根「あぁ?先端から水が出るモップとか古いだろ」
ショチトル「いや、私には新しいんだよ!」
心理「…でもこの本数じゃみんなには渡せないわね」
垣根「じゃあ俺はサボ」
心理「サボるのはなしよ」
垣根「なんだって…」
ショチトル「ほら、早く帰るぞ…みんな真面目に掃除してるはずだから」
心理「そうね」
上条「喰らえ、雑巾爆弾!!!」
一方「ぐァァァ!!何しやがる!」
上条「ははは!!油断してるから…」
削板「すごい雑巾!!!」
上条「ごふぅっ!!」
削板「ははは!!!油断したな上条!!」
上条「この野郎!!」
心理「…」
319 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/02(金) 23:38:01.41 ID:O7Q0NlXXo
おつにゃんだよ!
320 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/02(金) 23:40:24.28 ID:7aYLzPPi0
一同「…」
心理「全員、どうして正座させられてるか分かるかしら」
美琴「わ、私は参加してなかったのに…」
心理「止めなかったのはどうして?」
美琴「だ…だって…」
一方「…ちょっと息抜きしてただけだろォが」
心理「さっさと掃除を終わらせて、みんなで海に行きたいんじゃないの?」
19090「…はい」
ショチトル「でも今のペースだと、どっちみち今日は掃除が終わるころには夕方になってるぞ?」
心理「それでもやるのよ」
番外「えー、めんどくさい」
黒子「…明日に回すよりはマシですの」
心理「はぁ…とりあえず、モップは持ってきたからこれ使って掃除してちょうだい」
垣根「まぁ全員分はないから、持てなかったヤツは雑巾で頑張ってくれ」
上条「不幸だ…」
321 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/02(金) 23:58:24.41 ID:7aYLzPPi0
上条「…はぁ、疲れる…」
上条と美琴は客間の掃除を担当することになっていた
二人きりになって、畳やら机やらを布巾で擦っている
金持ちの別荘ってのはこんなにも広いんだな、と改めて上条は感心した
もちろん、垣根の家やら美琴の金銭感覚やらである程度の耐性は出来てきている
だがしかし、自分とほぼ同年代の青年がこんなに稼いでいるのかと考えると肩が落ちる
上条「…はぁ、いいよな金持ちは…」
美琴「…そんなにいいもんかしら」
上条「もしもさ、結婚してこういう家に住めたら毎日幸せだろうな…」
美琴「ふぇぇっ!?」
上条「子供とかも広々した家なら遊べるし」
美琴「ふぁふぁ!?」
上条「あ、でもあんまり広すぎるとちょっと寂しい感じもするかな、家族団欒の時間が減ってさ」
美琴「にゃ…」
上条「?どした?」
美琴「にゃにいきにゃり言ってるのよ!?」
上条「な、なんで顔真っ赤にしてるんだよぉぉ!!しかも電撃はダメだからなぁ!!」
322 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/03(土) 00:03:42.10 ID:kjPhR1gI0
美琴「そ、そんな未来設計いきなり語りだして恥ずかしくないの!?」カァッ
上条「いや…あくまで家の感想を言ったまででして」
美琴「こ…こんな家…そ、そりゃいいかもしれないけどさ…」
上条「もしもーし」
美琴「で、でもやっぱり最初はワンルームのマンションとかで、いつかいい家に住ませてやるからなっていう素敵な話があっても!」
上条「ま、待て!!腕振り回したら飾ってるものに当たって…」
ガシャン
美琴「!!」
上条「あーあ…言わんこっちゃない…」
美琴「と…当麻ったら全く困った…」
上条「落としたのはお前だからな」
美琴「ぴぃっ!?」
上条「それはやめろ」
美琴「だ…だって偶然だもん!!それにほら、割れたような音じゃなかったし!!!」
上条「ったく…なんかの置物か?」
上条「…」
美琴「な、なになに?」
上条「…写真だ、しかも子供の頃の垣根が映ってる」
美琴「!!!」
323 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/03(土) 10:34:19.09 ID:kjPhR1gI0
上条「ほら、結構昔なんじゃないかな」
美琴「ホントだ…まだ純粋さが残ってるって感じ」クスクス
上条「…日付から考えると…小学校3年くらいかな」
美琴「え、そんなに幼い頃?」
上条「…さすがにこの頃からイケメンだ」
美琴「…なんか垣根の小さい頃とか見てると…変な感じ」
上条「俺たちが知ってる垣根はもう最初から今の垣根だったからな…」
垣根「上条!!モップが一個隠れてたから貸してやるよ!!!」
上条「おわぁぁぁっ!!」
垣根「あぁ?どうしたんだよ慌てて」
美琴「あ、い、いや…」
垣根「あ、その写真ここにあったのか」
上条「さ、触ってないからな!!」
美琴「ましてや落としてもないから!!」
垣根「落としたんだな」
美琴「う…ごめん…」
324 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/03(土) 10:40:13.12 ID:kjPhR1gI0
垣根「いいんだよ別に…にしても懐かしい写真だな」
上条「これってどこで撮ったんだ?」
垣根「学園都市に入るすぐ前だからな、たぶんその時だから…学校じゃねぇかな」
上条「学校?」
垣根「外にいるときに通ってた学校だよ」
美琴「やっぱり垣根も昔は普通の学校に通ってたの?」
垣根「まぁな…」
写真を机の上に置いて、垣根が小さく笑う
垣根「あれは…そうだな、たしか俺が小さい頃の話だった」
上条「語らなくてもいいからな」
垣根「あ、さいですか」
美琴「…ねぇ垣根、全然片付かないんだけど」
垣根「そりゃ…広い家だからな」キリッ
上条(うっぜぇ)
美琴「…もうここはいいかしら、あんまり丁寧にしすぎていると時間掛かるし」
垣根「はぁ…分かった分かった、次は二階だ」
325 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/03(土) 11:17:53.38 ID:kjPhR1gI0
ショチトル「…広すぎる」
エツァリ「…三階まであるんですか、この別荘は…」
テクパトル「なんで和風の家なのに展望台やらテラスがあるんだよ…」
19090「…これがお金持ちの力ですか…」
アステカ組+19090号は三階の掃除に回っていた
三階には寝室と展望台、テラスやら小さな喫茶店のような部屋やらがあった
エツァリ「…なんでここまで凝った作りなんですかね」
ショチトル「垣根のことだからな、どうせ趣味で作ったんだろ」
19090「…垣根って、紅茶とか飲むのが趣味でしたっけ?」
テクパトル「いや、それは心理定規だろ」
エツァリ「…」
ショチトル「…」
テクパトル「なぁ、もしかしてこの別荘って…心理定規のために作ったとかじゃないよな」
19090「な、なんて素敵なサプライズなんですか…」
テクパトル「家がプレゼントってすげぇな…」
326 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/03(土) 11:51:39.64 ID:kjPhR1gI0
19090「で、でも素敵ですよね!」
テクパトル「…でも垣根も恥ずかしがり屋だな」
エツァリ「そうですね、こんな方法でなければ教えられないなんて」
ショチトル「ぷぷぷ、しかも心理定規ったら秘密を作られてたことに少し怒ってたぞ」
テクパトル「うっわ…そりゃまたバカップルだな」
エツァリ「うらやましい限りですよ」
19090「…あ、こっちはもう綺麗になりましたね」
ショチトル「…となると、次は展望台でも掃除しに行くか」
テクパトル「あぁ」
展望台からは目の前にあるオーシャンビューが一望できた
一面に広がる青の世界
つい、その中に吸い込まれるような感覚を覚えてしまう
19090「…綺麗ですね」
テクパトル「掃除が終わったらこの海で遊べるのか…」
エツァリ「やる気が出ますね」
ショチトル「今日は掃除終わらないフラグだな」
327 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/03(土) 20:49:42.20 ID:kjPhR1gI0
削板「あぁ!!もうイヤだ!!」
削板は嘆いていた
いくら綺麗にしようとしても、あまりの広さのせいで綺麗になっている気がしない
黒子「…たしかに、これは疲れますわね」
隣で黒子も呆れたような声を出している
一方「…つゥかよ、なンで俺たちが垣根の別荘の掃除なンかしなきゃいけねェンだよ」
番外「泊めてもらうにしても、なんか不満だよね」
黒子「…いいように使われている気がしますわね」
削板「ま…まさか、陰謀か!?」
心理「そんなことないわよ、まったく…」
黒子「あら心理定規…」
心理「…垣根のことだし、きっと掃除も楽しんでほしいはずよ」
一方「…それを俺たちの目を見ながら言えるか?あァ?」
心理「…」
一方「おいこらなンでそっぽ向きやがった」
328 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/03(土) 22:08:49.82 ID:kjPhR1gI0
心理「そっぽだからかもしれないけど」
一方「やめろ」
削板「なぁ、ここはこれくらいでいいと思うか?」
心理「そうね…ま、別荘なんだしそう何日もいるわけじゃないんだから」
黒子「ある程度綺麗になればいいでしょうか」
心理「えぇ」
番外「ならこんなもんかな…」
一方「…ったくよォ、埃が溜まってるとむせちまうから困るンだよ」
心理「あなたって気管支も弱いのね」
一方「もってなンだよてめェ」
心理「体も弱いじゃない」
一方「…あァ?」
心理「ふふふ、知ってるわよ…あなた、アルビノだから日光に弱いんでしょ」
一方「…ンなことねェよ」
心理「へぇ…ま、明日になればわかることよ…海で遊べばあなたすぐ音をあげそうだし」
一方「…うるせェな、てめェこそ外歩くときは日傘差してるじゃねェか」
329 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/03(土) 22:42:59.75 ID:kjPhR1gI0
心理「あら、それは女として当たり前でしょ?」
一方「…番外個体、てめェ日傘とか使うか?」
番外「ううん、使わない」
一方「白井、お前は」
黒子「使いませんの」
一方「…」
心理「あなた達、それじゃお肌に悪いわよ」ハァ
黒子「あら、ある程度の紫外線は人間の健康生活には必要ですの」
番外「そうそう、ずーっと日傘差してたらダメだよ」
心理「…あなた達、そんなこと言ってたら大きくなってから痛い目に遭うわよ」
黒子「そ、そんなことありませんの!」
削板「そうそう、人間は日光の下で暮らすべきだ!」
心理「…あなたは太陽にも対抗できそうね」
削板「嬉しいこと言ってくれるな!!」
心理(嫌味だったんだけど…)
330 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/03(土) 23:24:26.46 ID:kjPhR1gI0
黒子「…そういえば、心理定規は何しに来ましたの?」
心理「あぁ、お昼ごはん何がいいかって」
削板「お、心理定規が作ってくれるのか」
一方「…お前、ちゃンと料理できるンだろォな」
心理「失礼ね、あなたにも食べさせたことあったはずよ」
一方「…見た目からするとダメそうなのにな」
番外「ミサカも手伝おうか?」
心理「一人で大丈夫よ、そんなに手の込んだものは作らないから」
削板「じゃあ…カレーとかかな!!」
心理「この暑い時期に…」
黒子「では…パスタなどはいかがですの?」
心理「…となると、ペペロンチーノかしらね」
番外「…ミートがいいな」
一方「あァ?バジルに決まってンだろ」
心理「はいはい、いくつか作るから」
削板(…スパゲッティに種類があるなんて知らなかったぞ…)
331 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/03(土) 23:39:47.35 ID:kjPhR1gI0
テクパトル「…そういえばさ」
エツァリ「はい、なんですか」
テクパトル「お前、昔はそんな口調じゃなかったよな」
エツァリ「」ギクッ
19090「?そうなんですか?」
ショチトル「あぁ、そうだぞ」
エツァリ「い、いいじゃないですか…慣れてしまったんですから」
テクパトル「正直な話、気持ち悪いんだよな」
エツァリ「…何度もその話、してますよね」
テクパトル「…なぜその口調のままなんだ?」
19090「エツァリさん、元はどんな口調だったんですか?」
ショチトル「今も私と二人きりの時は昔の口調だぞ」
エツァリ「ショ、ショチトル!」
テクパトル「お、二人きりの秘密みたいなやつか」ニヤニヤ
19090「それはそれは」ニヤニヤ
ショチトル「ふふん、いいだろう?」
332 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 00:08:41.08 ID:zX5mL9zk0
テクパトル「二人だけの秘密…か」
19090(…美月に名前があるというのも一応秘密になりますね)
エツァリ「?どうされたんですか?」
テクパトル「いや、なんでもないよ」
19090「それより、そろそろお昼ごはんなんじゃないですか?」
ショチトル「っと、すっかり忘れてたな」
テクパトル「誰かが作ってくれてるかな」
エツァリ「心理定規さんがおそらく作ってるんじゃないですか?」
テクパトル「あぁ、あいつはしっかりしてるからな」
エツァリ「えぇ、そうですね」
19090「…あの、ミサカも結構しっかりしてますよね」
ショチトル「私もしっかりしてるんだが」
テクパトル「?なんだよ今更」
エツァリ「それくらい分かっていますが…」
ショチトル(この鈍チン)
19090(…相変わらず鈍感ですね…)
心理「みんなー、御飯よー」
テクパトル「お、御飯だとよ」
エツァリ「では行きましょうか」
333 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/04(日) 01:21:29.93 ID:DJE42ygIo
おつにゃんだよ!
334 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 10:31:35.48 ID:zX5mL9zk0
上条「腹減ったー」
美琴「ホント、かなり疲れたわ・・・」
心理「みんなお疲れ様、パスタとサラダでよかったかしら」
一方「・・・肉はねェンだな」
番外「あんまり肉ばっか食べてると体壊すよ」
テクパトル「元々壊れてるじゃないか」
削板「ははは!たしかにな!」
一方「あァ!?」
エツァリ「まぁまぁ、そんなに怒らないで」
19090「こんなに種類があるものなんですね・・・」
テーブルの上に並べられた皿を見つめながら、19090号が感心したように呟く
ショチトル「・・・ミート、ペペロンチーノ、チーズ、カルボナーラ、バジル・・・」
上条「すっげぇ・・・よく一人で作れたな」
心理「あら、茹でるだけじゃない」
黒子「いえ・・・味付けとかありますの」
美琴「心理定規って一家に一人いたら便利そうね」
垣根「どういう意味でだよ」
一方「こンな澄ました女がいたら気にくわねェだろ」
335 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 10:32:12.55 ID:zX5mL9zk0
心理「あら、アルビノって言ったことまだ怒ってるの?」
一方「・・・」
番外「はいはい、喧嘩は食べてからにしようよ」
19090「そうですよ、せっかくのパスタが冷めちゃいます!」
削板「じゃ、垣根!」
垣根「よーし、手を合わせろ!」
一同「おう!」
垣根「その幻想を!」
一同「ぶち殺す!」
垣根「明日天気に!」
一同「なーぁれ!」
垣根「恋する乙女は!」
一同「女豹なの!」
垣根「いただきます!」
一同「いただきます!」
336 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 10:32:40.66 ID:zX5mL9zk0
上条「あぁ美味い・・・」
エツァリ「ホント、店で出せるレベルですよ」
黒子「・・・心理定規、あなたスペックのインフレが激しいですの」
心理「そうかしら」
美琴「・・・悔しいけど・・・私も料理は敵わないわ」
垣根「お前、心理定規に敵ってるものって身長以外にあるか?」
美琴「の、能力とか!」
テクパトル「それしかないのか、義姉さん」
美琴「う・・・」
エツァリ「御坂さんには御坂さんの良さがあるじゃないですか」
垣根「はい、これからストーカーが良さを語ります」
エツァリ「ストーカー・・・」
19090「・・・お姉様は優しいですから!」
黒子「そうですのよ、お姉さま!」
美琴「ありがとう・・・」
337 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 10:33:07.51 ID:zX5mL9zk0
上条「美琴のほうが心理さんより可愛いよな?」
一同「・・・」
上条「あ・・・あれ?」
削板「可愛いの基準にもよるんじゃないか?」
番外「セクシーなのは明らかに心理定規だよね」
一方「ツンデレが好きならオリジナルがいいンだろォな」
ショチトル「そのツンデレも最近は無くなってきてるけどな」
上条「み、美琴は可愛いから!」
心理「はいはい、そんなくだらないことどうでもいいでしょ」
一同(・・・大人だ)
垣根「まぁ心理定規が一番可愛いだろ」
削板「いや!黒子が・・・」
心理「だから・・・可愛さなんて人それぞれなのよ、誰が一番だなんて決めてたら人生が終わっちゃうわよ」
美琴「・・・そうね」
番外「パスタさっさと食べちゃおうぜ」
338 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 10:33:36.12 ID:zX5mL9zk0
テクパトル(心理定規、垣根の一言が嬉しかったんだろうな・・・)
ショチトル(足プラプラさせちゃって・・・かーわいーい)
垣根「・・・掃除はあらかた終わったんだよな」
パスタを頬張りながら垣根がみんなに尋ねる
黒子「私達の担当していた場所はある程度綺麗になりましたの」
ショチトル「こっちも大丈夫だ」
美琴「私達も」
垣根「なら午後からは遊べるな」
エツァリ「海ですか?」
垣根「今から海か・・・」
削板「いいんじゃないか?」
上条「だよな、今日は海で遊んで明日はそれ以外で遊ぶ、これだな!」
ショチトル「ふふん、私のセクシーダイナマイト水着を見せる時がきたな!」
心理「・・・何よそれ?」
339 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 10:34:04.39 ID:zX5mL9zk0
19090「・・・テっくん、浜辺のギャルの背中に見とれたらダメですよ」
テクパトル「俺はそういう風に思われてるのかよ・・・」
一方「あァ・・・こンなクソ暑いのになンで海で遊ばなきゃいけねェンだよ」
黒子「あら、暑いからこそ海で涼しく遊ばなければいけませんの」
削板「そうそう、クーラーの効いてる部屋にいるより健康的かつエコロジーだな!」
一方「お前がいるだけで暑さが増すンだよ」
削板「ははは!こりゃ嬉しいな!」
一方「褒めてねェよ」
垣根「じゃあ、食い終わったら各自着替えるってことで」
ショチトル「風呂場とかで着替えられるのか?」
垣根「あぁ」
美琴「一人一人部屋はないの?」
番外「そうだよ」
垣根「あるにはあるが・・・」
心理「わざわざ散らばる必要もないでしょ、男女で分かれれば」
340 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 10:34:34.58 ID:zX5mL9zk0
エツァリ「むしろ男女一緒に着替えましょうよ」
19090「男性のみなさんは・・・どこで着替えますか?」
テクパトル「客間で良くないか?どっからも見えないしさ」
上条「女の子は風呂場と脱衣所でいいかな」
垣根「それでいいな」
エツァリ「あの」
心理「エツァリ君」
エツァリ「はい」
心理「気持ち悪い」
エツァリ「」
美琴「んー、なんかやっと海に来た気分になってきたわ!」
削板「よし、はしゃげるだけはしゃいでやる!」
テクパトル「怪我には気をつけろよ」
一方「フラグ建てンな」
上条「っしゃあ、スイカ割りとかしようぜ!」
341 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 10:36:04.22 ID:zX5mL9zk0
19090「あ、それいいですね」
垣根「スイカ、ちゃんと買ってきてるぜ」
上条「準備がいいな!」
黒子「ふふ・・・久々の息抜きですの」
心理「みんなで楽しみましょうね」
エツァリ(気持ち悪い・・・気持ち悪い・・・)
ショチトル「エツァリ」
エツァリ「は、はい!」
ショチトル「気持ち悪い」
エツァリ「」
上条「そうと決まったらさっさと食べちゃおうぜ!」
削板「おうよ!!」
美琴「私バジルも食べようかな」
黒子「私にもくださいな」
心理「はいはい」
エツァリ()
342 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/04(日) 11:14:18.54 ID:TQmNPcxDo
なんか懐かしいなこの流れ!
いいね
343 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 11:15:27.39 ID:zX5mL9zk0
美琴「はぁ…当麻、こういう水着好きかなぁ…」
食事を終え、着替えの段階に入ってから美琴はそんなことを呟いていた
前の旅行とは違う水着を持ってきている
そのため、これも上条に見せるのは初めてなのだ
心理「…ちょっと美琴にしては背伸びしてるわね」
美琴「ど、どういう意味よ!?」
黒子「お姉さま…そこまで胸、ありますの?」
美琴「こ、これでもちゃんと成長してるのよ!!」
番外「ぷけけ、ちょーっと成長しても結局は小さいじゃん」
美琴「なによ!?」
19090「ま、まぁまぁ…」
ショチトル「色気とは胸だけではない、それがわからんのだよ」フン
美琴「む、胸だけじゃないことくらい分かってるわよ!!」
ショチトル「ほほう、じゃあどこで魅せるつもりだ?」
美琴「あ、脚とか!!」
心理「…でもまぁ、胸もある程度はあるし」ムニムニ
美琴「な…なに突いてるのよ!?」
黒子「あらまぁ、私がお触りしていたときよりも大きくなっていますの」ムニムニ
美琴「黒子ぉぉぉ!!!」
344 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 11:20:42.76 ID:zX5mL9zk0
上条「…削板は相変わらず海パンが好きだよな」
削板「ははは!!黒の海パンは男のロマンだ!!」
一方「…俺、ブーメランなンだけどよォ」
垣根「だっせぇww」
エツァリ「垣根さんと上条さんと…自分はトランクスタイプですね」
垣根「あたぼうよ」
上条「…削板は似合ってるけど、一方通行のブーメランは…」クスクス
一方「なンだよ」
削板「?テクパトル、どうしたんださっきから鞄漁って?」
テクパトル「…れた」
上条「?」
テクパトル「水着を忘れた」
一同「…」
垣根「ぶっははははは!!!なんだよそれ、来た意味ねぇwwww」
一方「あひゃひゃ!!!ノーパンかよおい!」ゲラゲラ
エツァリ「どうするんですか、テクパトル?」
テクパトル「…俺、もしかして泳げないし日焼けもできないしの三重奏か?」
上条「二つしかないぞ」
345 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 11:24:01.42 ID:zX5mL9zk0
テクパトル「なんだよこれ…キャンプに来てカレー用のご飯炊いたあとでカレールー忘れたのに気付いた時と同じ絶望感だ…」
削板「ははは!!海の家とかで売ってるだろ!!」
テクパトル「…売ってるかな…」
上条「ほら、とりあえず今は海に向かおうぜ」
一方「…売ってなかったらどォすンだよ」
テクパトル「…みんなを見守るかな」
垣根・一方「だっせぇwwww」
一方「ねぇねぇ、お兄さン一人なの?」
垣根「え、あ、いや…」
一方「よかったら私たちと泳がない?」
垣根「…そ、その…水着を忘れたんだ」
一方「うっわ、何それきしょーいwww」
垣根「…」
一方「だからさっきから水着の女の子見つめてたンだ、マジキモインですけどwww」
垣根・一方「とか言われるぞお前wwww」
テクパトル「殴るぞ」
346 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 11:28:00.79 ID:zX5mL9zk0
エツァリ「…最悪、水着がなかった場合のことを考えないといけませんね」
テクパトル「…そうなったら、ヒマだろうな」
上条「まぁ大丈夫だろ」
削板「大抵水着って売ってるものだよな」
垣根「そうだな、サイズとかも結構あるだろうし」
一方「まァデザインはシンプルなのばっかだろォけどな」
テクパトル「泳げるならそれでいいよ…」ハァ
上条「じゃ、女の子はまだ着替えてるみたいだし…先に行くか」
垣根「あぁ」
サンサンと降り注ぐ日差し
海辺に戯れる水着の女の子達
キラキラと輝く海
少し暑く感じる砂浜
そして
テクパトル「…売ってない」
なかった水着
347 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 11:33:32.78 ID:zX5mL9zk0
上条「そ、その…なんだ」
垣根「ふ…ふふふ」プルプル
一方「ざ、残念だったなァ…」プルプル
削板「ドンマイ、テクパトル」
テクパトル「…不幸ってのは、こういうことを言うんだろうな」ハハハハハハハハハハハハハハ
エツァリ「テクパトル、壊れないでください」
テクパトル「お前には言われたくねぇよ」
エツァリ「」
テクパトル「…これ…あいつらにも笑われそうだな」
心理「お待たせ」
垣根「おう、来た来た」
美琴「あれ?テクパトル…なんで着替えてないのよ」
テクパトル「…水着を忘れた」
番外「う、海に来るって聞いてたのに…?」プルプル
テクパトル「…」
黒子「だ、誰だってうっかりというものは…あ、ありますの…」プルプル
一方「水着って書いたメモでも貼れば大丈夫じゃねェか」
ショチトル「ぶっはぁwww」
348 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 11:38:39.70 ID:zX5mL9zk0
美琴「あはは!!水着忘れるなんてテクパトルらしくないわね!」
心理「ふふふ…そうね」
垣根「だよなぁ、お前たちは忘れてないよな」
19090「忘れてませんよ?」
黒子「当然ですの」
女一同「水着忘れるヤツとかいないでしょ」
テクパトル「…」
一方「だよなァ」
テクパトル「…お前達…」
エツァリ(あ、怒ったのかもしれませんね)
テクパトル「何も…何も分かっちゃいねぇ」
美琴「…は?」
テクパトル「俺が水着入れ忘れるなんてミスするかよ!!いや、確かにたまにポカはするけど結構楽しみにしてたんだ、忘れるわけねぇだろ!!」
番外「でもなかったんでしょ?」
テクパトル「…なんか…20000号とかに奪われた気がする」
一方「…」
19090「…」
一同(ありそうだからいやだな、それ)
349 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 11:45:46.22 ID:zX5mL9zk0
上条「よーし、まずは泳ぐか!!」
美琴「そ、そうね!!」
心理「じゃ、行きましょうか」
垣根「おうよ」
ショチトル「じゃ、テクパトルは見張っててくれ」
一方「そォだな、俺達でも見張っとけよ」
番外「じゃ、見張っててね」
削板「ははは!!スイカ割りくらいは出来るよな!!」
黒子「まぁ…水着でないのにスイカ割りやっても痛いでしょうが」クスクス
エツァリ「では、また後ほど」
テクパトル「…あぁ」
海の見える場所に座りながら、テクパトルは憂鬱に駆られていた
みんなは水着を着て、楽しそうに海で遊んでいる
テクパトル(…たしかに鞄に入れたはずなのにな…)
誰かが外に出したのか、はたまた入れたと勘違いしていただけか
どちらにしろ、今の彼は普通のタンクトップに短パンだ
この状況では少し場違いな服装である
350 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 11:52:40.73 ID:zX5mL9zk0
テクパトル「はぁ…」
19090「そんなにため息をついても水着は出てきませんよ」
テクパトル「…で、なんでお前は泳いでこないんだ」
19090「だ、だってカップルでみんな泳いでるんですよ!?美月、一人余ってしまいますから!」
テクパトル「…そういう理由かよ…」
19090「…それに、テっくんがいないのなら遊んでも面白くないですから」
テクパトル「…そうか」
はぁ、とため息をつく
その吐いた息が夏の熱気で気味の悪い蒸し暑さを持つ
こういう日にラジオ体操とかしたら熱中症が続出するだろうな、とテクパトルは考える
19090「…あの、テっくんはこれから何するんですか?」
テクパトル「…何もできないんだよな…」
19090「…じゃ、じゃあ…美月とお話しでもしますか?」カァッ
テクパトル「いや…それじゃつまらないだろ」
19090「テっくんのおませさん!!!」
テクパトル「な、なにが?」
19090「じゃなかった、テっくんのおバカさん!!」
テクパトル「えぇぇぇ!?」
351 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 11:57:20.43 ID:zX5mL9zk0
心理「…太陽が眩しいわ…」
浮き輪に乗っかりながら、心理定規は空を見つめていた
プカプカと波に揺られると、なぜか眠くなってくる
こうやって沖に流される人もいるのだろうか
垣根「…あぁ…水冷てぇ…」
心理「…垣根、太陽が眩しいわよ」
垣根「心理定規、水が冷たいぞ」
心理「垣根、太陽がさんさんと輝いてるわ」
垣根「心理定規、水がキラキラ揺れているぞ」
心理「…そうね、海面が揺れているわ」
垣根「ホントだ、太陽が眩しいな」
心理「…あ、魚がいる」
垣根「あ、目が焦げる」
心理「…可愛い魚」
垣根「目が…見えない…」グァァァ
心理「おいでおいで…あ、逃げちゃった」
垣根「帰ってこい視力…」
352 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 12:03:15.34 ID:zX5mL9zk0
心理「垣根、これからどうする?」
垣根「…そうだな、泳ぐのも暑苦しいよな…」
心理「…このまま浮かんでる?」
垣根「浮かんでてもいいかもな…」
心理「…でもせっかく海に来たんだし、何かしたいわよね」
垣根「…そうだ、スイカ割りとかするか」
心理「…それ、みんなでしないといけないじゃない」
垣根「…そうだな」
心理「そうね…釣りでもする?」
垣根「道具持ってきてねぇよ」
心理「あぁ、そうだったわね…」
垣根「…海といったら花火だな」
心理「まだ昼よ」
垣根「あぁ、そうだったな」
心理「…」
垣根「…」
垣根「浮かんでるのも悪くないよな」
心理「そうね、悪くないわ」
353 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 12:12:43.99 ID:zX5mL9zk0
上条「…美琴、その水着も可愛いよな」
美琴「あ、ありがと」
上条「…いいなぁ、それ」
美琴「そ、それは…」
一方「…なァ、俺たちが傍にいるのにあンなこと話してるってどォなンだろォな」
番外「さぁね」
一方「…なンかムカつくンだけどよ」
番外「奇遇だね、ミサカもだよ」
比較的浜辺に近い場所で泳いでいた四人
そんな四人も、少しするとイチャイチャとしだしていた
上条「…あ、テクパトルがこっち見てる」
美琴「おーい、何してるのー」
上条「…あ、手振ってきた」
一方「…19090号のヤツ、テクパトルの傍にいやがる」
番外「テクパトルも恵まれてるねぇ」
上条「…仲いいよな、あいつらも」
354 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 12:20:22.35 ID:zX5mL9zk0
美琴「…テクパトルってさ」
上条「あぁ」
美琴「目つき悪いわよね」
一方「…」
上条「…」
番外「…」
三人「…ふ…ふふふ…」プルプル
美琴「なんかさ、たまにどこ見てるか分からないわよね」
上条「そ、そんなこと言うなよ…」プルプル
美琴「…しかも怒ってるみたいに見えるし」
一方「…あいつ、雰囲気怖いからな」
番外「アナタもね」
美琴「…なんか、今も私たち睨まれてる気がするんだけど」
一方「…あいつが俺たちの義理の家族とか、イヤだよな」
上条「俺としてはお前が義理の家族ってのもきついんだけど」
一方「あァ?」
番外「ミサカだって上条が義理の兄貴とかイヤだよ」
上条「な、なんでだよ!?」
355 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 12:25:17.37 ID:zX5mL9zk0
番外「なんかさ、ちょっと夫婦喧嘩とかしたら説教されそうだし」
上条「し、しないからな!」
一方「あァ?誰と誰が夫婦なンだよ」
番外「ミサカとアナタ」
一方「…俺、お前と結婚すンのか?」
番外「な、なんでそこでドン引きしてるの!?」
一方「…恋愛と結婚は別だと思うンだよな」
番外「ミサカと結婚しないの!?」
美琴「一方通行…アンタ、ちゃんと責任取りなさいよ」
一方「…あのなァ、番外個体が嫁になってみろ」
上条「…料理とか出来るのか?」
番外「で、出来るよ…」
上条「掃除は?」
番外「…出来る」
美琴「そういえば…番外個体って家事とかあんまりしなそうね」
一方「だろ?」
上条「…たしかに、一方通行と番外個体の夫婦が一番心配だ…」
美琴「…そ、そうね」
番外「びぇぇぇぇぇ!!!」
一方「嘘泣きすンな」
356 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 12:33:07.36 ID:zX5mL9zk0
番外「…でもさ、そう考えたら垣根と心理定規っていい夫婦になりそうだね」
上条「テクパトルと19090号もな」
美琴「…エツァリさんとショチトルとか心配ね」
一方「…つゥかよ、なンで海に来てまでこンな話しねェといけねェンだよ」
番外「それもそうだね」
上条「…そうだ、海っていったらあれしないといけないんじゃないのか?」
番外「あれ?」
美琴「あぁ…あれね」
一方「だったら垣根のヤツ呼ばねェといけねェよ」
番外「あぁ、あれやんのか」
美琴「じゃあ…垣根のところ行きましょうか」
垣根「…我々はただいま海の家に来ております」
ショチトル「待ってくれ、なんで私たちだけ二人の描写がなかったんだ」
黒子「私たちもありませんでしたの」
垣根「気にするな」
357 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 12:41:47.37 ID:zX5mL9zk0
垣根「そういやこれやるのも久しぶりじゃないか」
一方「…いつになったら無くなるンだよ、これ」
垣根「永久に不滅だ」
削板「さっさとやろうぜ!!」
エツァリ「あ、テクパトルも来たんですか」
テクパトル「来たらダメだったのか」
美琴「よーし、全員揃ったし!!」
19090「そろそろ始めますか」
垣根「っしゃぁ!!遊びながらやっちまうか!!」
上条「おう!!!」
上条「暑い日差しに輝く日焼け!!」
垣根「ジリジリ照らすは空の太陽!!!」
上条「暑いもだるいも押しのけて!」
垣根「俺たちゃ走る、あの浜辺!!」
上条・垣根「とあるラジオのイマジンマター、in海の家、何度目だ!!」
358 :
名無しNIPPER
[sage]:2012/03/04(日) 17:27:45.31 ID:eqH63hPAO
皆さんはバイク乗りたいと思った事ありますか?
359 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/03/04(日) 19:10:33.22 ID:m/SrcTE+o
垣根の家に水着無いの?
海の近くなんだしあっても不思議じゃない気がする
360 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/03/04(日) 21:20:51.44 ID:IhFyx1lG0
皆さん入籍はいつごろに?
361 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 23:26:14.37 ID:zX5mL9zk0
上条「うーん…」
皆さんはバイク乗りたいと思った事ありますか?
垣根「ガキの頃は憧れてたな…」
テクパトル「俺は今でも憧れてるし乗りたいな…アメリカンとかいいよな」
一方「ンなもン、車でいいじゃねェか…」
垣根「分かってないな…バイクにはバイクのかっこよさがあるんだよ」
美琴「…で、でもバイクの二人乗りで当麻に捕まりながら…とかいいわね」
番外「えー、なにそのベタな感じ」
黒子「私はサイドカーを付けているダンディーな方も素敵だと思いますの」
エツァリ「自分も興味はありますね」
削板「なんで?走ったほうが早いじゃないか!!」
心理「それはあなただからよ…」
上条「とりあえず、乗ってみたいかな」
垣根「風を感じられるからな」
362 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 23:29:51.33 ID:zX5mL9zk0
垣根「それがないんだよな」
垣根の家に水着無いの?
海の近くなんだしあっても不思議じゃない気がする
垣根「たしかにここは海から非常に近い…」
垣根「いくら別荘とはいっても何の設備もないわけじゃない」
垣根「現にパジャマとかはある程度の備えもある」
垣根「…そうだな、あっても不思議じゃない…というよりないほうがおかしいな」
垣根「別荘だからそんなもの置いてない、なんてことは普通はまずねぇ」
垣根「むしろ別荘だからこそ、遊びに特化しているはずだ」
垣根「…この別荘に最後に来たのはかなり前だが…それを差し引いてもやはりある可能性のほうが高いだろうな」
垣根「…ま、普通のヤツの別荘にならあるはずだ」
垣根「だが、俺の未元物質に常識は通用しねぇ」
一同「それが言いたかっただけだろ」
垣根「ないもんはないんだよ、忘れたヤツが悪い」
テクパトル(これが世間の荒波か)
363 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/04(日) 23:33:30.79 ID:zX5mL9zk0
削板「こんなお便りが」
皆さん入籍はいつごろに?
一方「知るかよ…何日に、とか何歳で、とか付き合ってどれくらいで、とかの基準で決めるもンじゃねェしな」
ショチトル「今のタイミングだ、って思えばその時に入籍するさ」
19090「ミサカは今すぐでもいいんですが…」チラッ
テクパトル「…お前、戸籍ないだろ」
19090「つ、作ればいいじゃないですか!!」
テクパトル「でもそしたら義姉さんと同い年じゃないのか」
美琴「そうなると、結婚できるまではもう少し掛かるわね」
19090「…なら内縁の妻でもいいです!!!」
テクパトル「もうそんな感じだろ」
19090「//」
心理「そうね、入籍は私が16なったらすぐさま」
垣根「えー、そうなのかー」
心理「えぇ」
番外「ま、たぶん二十歳前後で入籍ラッシュだろうね」
エツァリ「ですね」
番外「あ、気持ち悪いからしゃべらないで」
エツァリ「」
364 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2012/03/04(日) 23:37:57.91 ID:p2kZCoj40
Hになるほど硬くなるものってな〜んだ?
答え えんぴつ
365 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/05(月) 00:03:30.12 ID:5+xBb3qpo
なんだかんだで結婚は垣根達が一番早そうですね
366 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/05(月) 01:13:17.01 ID:BUyUYwgSO
ていとくんと心理さんは日常読んでたりするの?
ていとくんはゆっこネタが心理さんははかせネタあったりしたしww
367 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/05(月) 01:47:47.45 ID:kiQA6QeTo
おつにゃんだよ!
368 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 10:25:20.53 ID:4byBxWO40
美琴「にゃ、にゃにゃにゃ!?」
Hになるほど硬くなるものってな〜んだ?
答え えんぴつ
※答えは隠して聞いています
一方「ならあれしかねェだろ」
垣根「…このHってのがセックスの略とは限らないな」
19090「な、なるほど…」
垣根「…たとえば、水素の略とか」
テクパトル「だが、水素はむしろ柔らかい物質のはずになるぞ」
削板「うーん…ヘクト、のことかな」
垣根「固い、とは無関係だろ」
エツァリ「チンチンに決まってるじゃないですか」
テクパトル「磁気学では磁場のことも言うな」
垣根「だが、磁場が固いってなんだよ?」
上条「…となると、やっぱりHはそういう意味か…」
エツァリ「チンチンに決まってるじゃないですか」
番外「…なんか男達が熱くなってるよ」
心理「…えんぴつ」
垣根「あぁ?」
心理「これ、有名ななぞなぞよ?えんぴつに決まってるじゃない、ペニスではないわよ」
一同「」
垣根(心理定規がペニスって言った…)
369 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 10:29:44.31 ID:4byBxWO40
垣根「そうだな…」
なんだかんだで結婚は垣根達が一番早そうですね
垣根「まぁ、結婚ってのは互いの愛情が深いもの、というより硬いものになった時にするもんだからな」
心理「私達の愛は硬いですもの」
19090「…ですが、最初はやっぱり大変ですよね」
黒子「二人での生活…さすがに付き合っているだけとは違いますの」
ショチトル「だよなぁ…」
番外「でもさ、垣根達ってなんだかんだいい夫婦になるよね、絶対」
垣根「そうか?」
削板「互いのことを思いやってるしな!」
上条「…二人の子供ならモテモテだろうな」
心理「あら、話が早いわね」
一方「…てめェ達の子供なら、ムカつくヤツになりそォだな」
垣根「娘だったらどうする?」
一方「…」
一方「くれ」
垣根「やだ」
370 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 10:33:46.44 ID:4byBxWO40
心理「垣根が買ってきてるから」
ていとくんと心理さんは日常読んでたりするの?
ていとくんはゆっこネタが心理さんははかせネタあったりしたしww
垣根「なんか、あの漫画は懐かしいシュールなギャグな気がするな」
心理「ダウンタウン、好きですものね」
垣根「あれと似通ってるよな」
番外「どんな漫画なの?」
垣根「キャラの設定、見た目はわりと萌えられるはずだ」
一方「なンだよ、最近流行りのそォいうのか」
エツァリ「ですが、ギャグなんですよね?」
垣根「あぁ、変顔、リアクション、ヨゴレ、なんでもありだ」
黒子「…想像ができませんの」
垣根「でもアニメのほうはいい話も増えているし、どっちも面白くなってるな」
上条「へぇ…見てみたいな」
垣根「ちなみに俺はゆっこ派だな」
心理「私はなのちゃんかしら」
上条(…あれ、この二人ってオタクだったっけ)
371 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 10:34:31.63 ID:4byBxWO40
垣根「さて、スイカ割りだな」
上条「スイカっていくつくらい用意してるんだ?」
垣根「一応10個」
ショチトル「・・・私達は12人いるんだが」
垣根「あぁ、全員が割れたら面白くないだろ」
削板「じゃあ・・・割れないのは3人になるな」
黒子「2人ですの、軍覇さん」
テクパトル「これまたシビアだな」
美琴「なんか・・・その2人になったら可哀相よね」
一方「確率的には6分の1だからなァ」
上条「・・・なんかイヤな予感しかしないんだけど」
心理「あなたって不幸だからね」
上条「そうなんだよ・・・」
エツァリ「まぁまぁ、これは実力も関係ありますから」
19090「順番はどうしますか?」
372 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 10:34:57.60 ID:4byBxWO40
垣根「適当にやろうぜ」
上条「指示を出すのは?」
垣根「カップル同士で指示を出すのは」
テクパトル「なんかベタだな」
垣根「うるせぇ、水着忘れたくせに!」
テクパトル「」
番外「じゃ、まずはミサカから行かせてもらうかな」
黒子「あら、自信がありますの?」
番外「先手必勝ってやつだよ、特に今回は」
美琴「・・・じゃあ一方通行、指示出しなさい」
一方「てめェに言われなくてもやるから気にすンな」
番外個体がスイカを割るための棒を握る
炎天下のため、ただでさえ熱気に満ちているビーチ
それに加え、スイカ割りという真剣勝負をこれから行うのだ
一同の燃える闘志のせいか、ビーチの温度はさらに増しているように感じられた
373 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 10:35:24.68 ID:4byBxWO40
番外「一方通行、スイカの位置は?」
一方「レーダーで分からねェのかよ」
垣根「無理だ、俺が未元物質撒いといたから」
一方「ちっ・・・まず少し体を左に傾けろ」
番外「はっ!」
一方「そして位置は右・・・」
番外「これくらい?」
一方「もう少しだな」
番外「ここ?」
一方「あァ、あとは進ンでいけ」
上条(うわ・・・完璧な誘導だな)
19090(加えて番外個体の力です)
エツァリ(まずは確実に割れるでしょうね)
番外「ここだ!」
番外個体が棒を振り下ろす
バキッ、という鈍い音
誰もが砕けたのはスイカのほうだと思っていた
だが
374 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 10:36:05.83 ID:4byBxWO40
番外「みぎゃぁぁぁぁ!」
番外個体の悲鳴を聞いた一同は、事態を把握した
さっきの鈍い音は、彼女の体から鳴ったものだった
一方「番外個体!」
番外「いってぇ!手が痺れてんだけど!」
黒子「ま、まさか・・・あのスピードで棒が直撃しましたのに・・・」
テクパトル「・・・スイカには傷一つ付いてないな」
ショチトル「なぜだ・・・」
垣根「ふん・・・お前ら、スイカ割りの醍醐味が何か分かるか?」
19090「割ったスイカを食べること・・・ですか?」
垣根「それは三流の答えだな」
削板「分かった、指示を出し合う楽しさだな!」
垣根「惜しい、二流の答えだな」
エツァリ「・・・分かりました、目隠しをした女の子というなんとも卑猥な画をタダで見られることですね」
垣根「クズの答えだな」
エツァリ「」
375 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 10:36:39.85 ID:4byBxWO40
心理「・・・なんなのよ、スイカ割りの醍醐味って」
垣根「指示を出し合った相手との間に信頼関係が生まれる・・・それがスイカ割りの醍醐味だ」
上条「まぁ・・・間違ってはないかな」
美琴「でもそれがどうしたの?」
垣根「・・・正直、今の一方通行と番外個体のコンビネーションは完璧と言っていいようなものだった」
一方「ならなンで文句言うンだよ」
垣根「・・・簡単にスイカが割れたら、信頼関係が生まれる前に・・・二人の愛が深まる前に、勝負が終わってしまう」
削板「まさか・・・敢えて俺達に試練を与えるために!?」
垣根「悪いな・・・少しばかりスイカの表明に未元物質で細工をさせてもらった」
19090「なんだか・・・能力の無駄遣いという感じですね」
番外「どうりで力任せに殴ったのに手応えがあんまり無かったわけだ・・・」
未だに痺れる右手をプラプラさせながら番外個体が悔しそうに呟く
心理「でも・・・試練ってことは、クリアできないってわけではないのよね」
垣根「あぁ、何度か殴り続ければ未元物質にもダメージが蓄積していく」
ショチトル「つまり、何度も叩け・・・と」
376 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 10:37:10.79 ID:4byBxWO40
黒子「ですが、これなら確かに順番関係なく長い間楽しめますの」
美琴「・・・私の知ってるスイカ割りじゃないんだけど」
上条「・・・よし、俺がやってみる」
美琴「き、聞いてたの!?ダメージが蓄積していくってことは、後からやったほうが・・・」
上条「有利だな、それは分かってる」
美琴「ならどうして!」
上条「・・・だとしてもさ、俺は今のこのスイカと戦わなきゃいけない」
美琴「!」
テクパトル「・・・なぜだ」
上条「みんな・・・正直、このスイカの力の前に怯えてる」
心理(そんなシリアスな話になってるのね)
垣根(ただの遊びなのにな)
上条「・・・誰もが逃げ出すだろうな、きっと」
上条「でも・・・逃げてちゃ何も始まらない」
目隠しをしながら、上条が小さく笑う
377 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 10:37:53.15 ID:4byBxWO40
上条「それに垣根は言った、信頼関係を築くためにこのスイカに細工をしているって」
棒を握り、軽く地面をトントンと叩く
なぜかその姿は、とても頼もしく見えた
上条「でもさ、俺と美琴の間にはとっくに信頼関係が出来ている」
美琴「!」
上条「・・・俺達なら乗り越えられるはずだ、美琴」
美琴「・・・体を右に傾けて、位置はそのまま・・・もう少し前に」
垣根「はん、んな簡単には割れないって言っただろ」
一方「・・・上条、無理だ」
上条「無理でもやってみせる」
美琴の指示通り、上条はスイカへと近づいていく
削板「上条・・・」
上条「無理だってことは分かってる、番外個体の腕力でさえ砕けなかったスイカだ・・・俺なんかが叩いても割れないだろう、それも分かってる」
黒子「・・・それでもあなたはやりますの?」
上条「当たり前だろ」
エツァリ「なぜ・・・ですか」
上条「変態は黙ってろ」
エツァリ「」
378 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 10:38:52.13 ID:4byBxWO40
心理「・・・なぜなの」
上条「・・・逃げてちゃ前には進めない、足掻き続ければ・・・少なくとも、ゴールに背中を向けないで済む」
美琴「そこよ、当麻!」
垣根「ははは!だから一回や二回じゃ割れないって・・・」
上条「いいぜ・・・もしも俺と美琴の間にある愛より未元物質のほうが上だなんて言うなら!」
19090「!この少しいらつくほどに暑苦しい言い回しは・・・」
ショチトル「まさか・・・!」
上条「まずは、そのふざけた幻想をぶち殺す!」
一同(そげぶキター!)
ビュン、と棒が音を立てながら振り下ろされた
バキッ、と再び鈍い音が鳴る
だが、今度は音の主が違った
あんなに固いはずだったスイカは、その美しい赤い実を露にしていたのだ
上条「よっしゃぁぁ!!」
美琴「やった、当麻!」
垣根「…これが、愛か」
心理「…なんて茶番なの…」
379 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 16:40:21.32 ID:4byBxWO40
上条「スイカ美味いな…」
美琴「結局、あとのスイカは普通に割ったわね」
垣根「だってスイカ硬すぎても割れないだろ」
一方「…お前、さっきと言ってることちげェよ」
ショチトル「うん、とても甘いな」
黒子「…はぁ、スイカを食べると夏という感じがしますの」
削板「そうだなぁ…」ムシャムシャ
上条「…いいなぁ、夏らしくて」
テクパトル「…そうだな」
番外「水着忘れたテクパトルは夏らしくないよ」ゲラゲラ
テクパトル「あぁもう!!いつまで引っ張られるんだ!?」
ショチトル「…だが、海に水着で来ないというのは変態チックだな」
エツァリ「…水着を見るためだけに来ている、という感じですからね」
19090「テっくん…」
テクパトル「違うんだって…」
心理「…でもテクパトルはその格好だと海の家のお兄さんって感じね」
テクパトル「…」
一方「おい、焼きそばくれよ」
テクパトル「うるせぇよ白モヤシ」
一方「」
380 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 21:29:08.99 ID:4byBxWO40
上条「…海と言ったら、ほかに何かあるか?」
垣根「ビーチバレーだろ、やっぱ」
ショチトル「…前もやったよな」
エツァリ「そうですね…」
心理「あら、何度やっても面白いものよ?」
垣根「さっすが心理定規、分かってるな」
美琴「…じゃあ、ビーチバレーやる?」
一方「じゃあ審判はテクパトルだなァ」
テクパトル「…なんでだよ」
一方「お前、普通の服装でビーチバレー出来ンのかよ」
テクパトル「…」
19090「で、ですが…チーム戦となると、一人足りなくなってしまいますよ?」
垣根「…あそこの兄ちゃんでも誘おうぜ」
番外「何それ」
削板「でも、どっかで見たことある後姿だな」
垣根「おーい、ビーチバレーやろうぜ」
さだのり「あいよー」
一同「」
381 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 22:59:45.52 ID:4byBxWO40
垣根「さて、ビーチバレーを始める」
上条「…なんかツッコみたいところがたくさんあるんだけどな…」
一方「…テクパトル、てめェ19090号のほうのチームに甘くすンなよ」
テクパトル「スポーツは常に公平でなければな」
美琴「…ルールは?」
垣根「21点先に取れば勝ち、能力使用オーケーだ」
心理「…周りの一般人は?」
垣根「俺のプライベートビーチに移動するから」
ショチトル「そんなのまであるのか…」
テクパトル「なのになんで水着はないんだよ…」
削板「よーし、能力だなんだは関係ねぇ!!!根性で勝ってやるからな!!!」
上条「…なんか、俺が不利じゃないか…」
19090「…垣根と一方通行は別々のチームになってくださいよね」
一方「そォいやどォやってチーム分けするンだよ」
垣根「クジ」
美琴「…それ、アンタ達が一緒になるかもしれないじゃない…」
382 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 23:03:05.22 ID:4byBxWO40
垣根「じゃ、クジやるぞ!!」
上条「おー!」
上条「…結果的にこうなりました」
エツァリ、ショチトル、一方通行、垣根、番外個体、削板
心理定規、黒子、上条、美琴、19090号、さだのり
美琴「…ねぇ、相手が強すぎるんだけど」
ショチトル「ふふん、そんなことないぞ」
エツァリ「さ、早く移動しましょう」
垣根「おうよ」
心理(…でも、うちのチームの最後の一人の実力が未知数ね…)
垣根「…いいか、基本のルールはバレーと一緒だ」
黒子「何度もやっていますので大丈夫ですの」
上条「よーし、ばちこーい!!!」
一方「…垣根、削板」
削板「あぁ、分かってる」
383 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 23:09:43.44 ID:4byBxWO40
垣根がボールを握る
彼がサーブをする役だ
垣根「…通常、サーブというのは相手へのサービスと言われる」
上条(…来るか!!)
垣根「…たしかにそうだろうな、威力は低いし何より打つタイミングはバレバレだ…つまり、この一手は点を取るには向かない」
空を舞ったボール
そして、垣根は未元物質の翼を広げた
美琴「!!いきなり能力…」
垣根「だが」
その翼でボールを弾く
通常の物理法則ではありえないほどに加速したボール
摩擦により炎を帯びたそれは、上条達のコートの角、ギリギリを狙っている
心理(あんなところにあんなスピードで打たれたら…)
美琴「でも…私だって負けてられないのよ!!!」
美琴がすかさず、砂の中の砂鉄を操る
上条(そうか…砂でボールをコートの外に弾けばいいのか!!)
エツァリ(手には触れていないため垣根さんのミス扱いになってしまう…これはまずい!!)
384 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 23:13:09.63 ID:4byBxWO40
垣根「一方通行」
一方「ちっ…仕方ねェな」
トン、と一方通行が軽く地面を踏む
その足元のベクトルを操作することにより、美琴が操ろうとしていた砂鉄をあたりの砂ごと吹き飛ばす
美琴「しまっ…」
上条「…あれ、コートの外にボール落ちてるぞ」
心理「…」
黒子「…どういうことですの?」
垣根「一方通行てめぇ!!威力を強くしすぎだ!!ボールまで弾かれたじゃねぇか!!」
一方「…まさかあンなに軽いとは思わなかったンだよ」
垣根「あぁもう!!一点取られたじゃねぇか!!」
19090「…僥倖でした…」
垣根「ちっ…次はないからな」
上条「…今度は俺たちのサーブか」
385 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 23:25:36.68 ID:4byBxWO40
美琴「…私に任せて」
美琴がボールを受け取る
すでに摩擦によって、表面はツルツルになっている
黒子「…お姉さま、お願いしますの」
美琴(…こっちのチームはたしかに相手より能力的には不利…)
美琴(でも、黒子の能力はこの系統のスポーツにおいては無敵!!)
バチバチ、と火花を散らす美琴の前髪
垣根「…ほう、空気中の水分を爆発させた勢いで…」
心理「サーブの威力を上げるつもりね」
美琴「喰らいなさい、私の全力よ!!」
凄まじい速度になったボールは、番外個体の正面へと向かう
番外(しまった…お姉様の能力はやっぱ桁違いだ!!!)
削板「待った待ったぁ!!!」
美琴「!!」
そのボールにすぐさま追いついたのは削板だった
削板「俺の根性を…」
削板「ナメるなぁぁぁぁ!!!」
386 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 23:29:57.36 ID:4byBxWO40
バァン、という破裂音が聞こえた
その瞬間には、すでに目の前にボールが飛んできていた
美琴「…え…?」
上条「み、美琴避けろ!!!」
黒子「お姉さま!!!」
削板「しまった、強く打ちすぎた…」
美琴(このままじゃ…)
削板の説明できない力によって加速したボールは、もはや捉えるのがやっとだった
それを避けるなど、美琴にはできなかった
さだのり「…この世の中には様々な法則がある」
しかし、その美琴の悲劇を救うのはこの男だった
さだのり「重力加速、質量保存、遺伝…様々な法則は原初から変わらず、更には日々新たな法則が生まれている」
その男がボールの正面に回った
そう、その男は音速を超えていた
いや、光さえも超えていたのかもしれない
さだのり「…だが、世の中の法則を否定することは至極簡単なことなんだよなぁ」
387 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/05(月) 23:33:42.80 ID:4byBxWO40
さだのり「…削板軍覇、お前の能力は説明できない力だ…」
軽く振るわれたその右腕
それに当たったボールは、凄まじい音を立てて破裂した
さだのり「なら、その力が説明できない、という法則を否定すればいい」
さだのり「…これが虚無の瞳…カオティック・アイだ」キリッ
19090「あー!!!ボールが割れました!!!」
黒子「か、替えのボールはありませんの!?」
一方「…何個もあるわけねェだろ」
垣根「ちくしょう…こうなるんだったらちゃんと予備も持って来ればよかったな…」
ショチトル「…はぁ、ビーチバレーはすぐさま出来なくなったな…」
垣根「あーあ、さだのりがボール割ったからだぞ」
美琴「…ちょっと残念」
上条「ま、まぁ美琴を守ったんだし…」
番外「なら別にボール壊す必要はなかったのに」
テクパトル「…はぁ、ボールがないなら仕方ない、また別の遊びでも考えるか」
一同「そうだな…」
さだのり(…)
さだのり(…引きこもろう…)
388 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/03/06(火) 02:14:04.85 ID:6XFXs7+Vo
>>1
よ投下が終了したら
教えてほしいなんかレスしにくい
389 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/03/06(火) 02:39:51.35 ID:QZkg39Gyo
>>388
しなきゃいいんじゃないかな
390 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/03/06(火) 03:04:26.95 ID:6XFXs7+Vo
>>389
いやラジオとかあるやん
391 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[sage]:2012/03/06(火) 03:44:17.65 ID:Zo60iLzg0
テクパトルさん
もうパンツで泳いじゃえばいいんじゃないですか?
392 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/06(火) 06:11:08.17 ID:LMnIH1SSO
カオティック・アイと幻想殺しが同時にぶつかったらどちらがかちますか?
393 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:26:23.95 ID:cl1CiVqn0
>>388
いつでもレスは問題ないですよ
流れなんてもんはないので
垣根「・・・仕方ない、今からまた泳ぐのもあれだし」
心理「もう別荘に帰る?」
垣根「いや、まだ少し早いからスポーツをしよう」
ショチトル「?砂浜で出来るスポーツなんて限られてるぞ?」
19090「ビーチフラッグですか?」
垣根「いや、フリンフォンをやる」
美琴「・・・な、何よそれ」
垣根「あぁ・・・?ま、まさかお前・・・知らないのか?」
美琴「そ、そんなスポーツないわよね!?」
一方「おい、フリンフォンするには人数が多過ぎだろ」
美琴「!?」
番外「そうだね・・・鶴の陣でやるなら三人対三人でやれるけど」
心理「あら、そうなったらコンパスと油田が必要になるじゃない」
テクパトル「・・・となるとやはり田中君の陣になるかな」
エツァリ「ですが、田中君の陣だと一人が鬼にならなければなりませんよ?」
394 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:27:02.51 ID:cl1CiVqn0
美琴(ほ・・・本当にフリンフォンなんてあるの!?)
削板「おぉ!そうだ、矢継ぎ早の陣にしたらどうだ!?」
垣根「!その手があったか!」
黒子「さすが軍覇さんですの!」
美琴(と・・・当麻は知ってる?)
上条(いや・・・知らない)
一方「・・・仕方ねェな、矢継ぎ早の陣なら俺は不利だから降りる」
黒子「あぁ、一方通行さんはたしか右利きでしたかしら」
一方「あァ・・・しかも足は左利き気味なンだ」
ショチトル「それは不利だな、仕方ない・・・」
垣根「じゃあ俺が参加するかな」
番外「ミサカも!」
心理「・・・私は審判を」
エツァリ「では自分もやりますよ」
垣根「上条、お前もやったらどうだ?」
上条「!?な、なぁ・・・フリンフォンって・・・」
垣根「あはは!まさか知らないわけじゃないだろ、早くやろうぜ」
395 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:27:30.02 ID:cl1CiVqn0
19090「お義兄様は黒髪ですから先に7ループ貰えますよ」
上条(ループ・・・?ループってなんだ・・・)
テクパトル「・・・上条はやらないのか・・・なら義姉さんは」
美琴「わ・・・」
美琴「私は、フリンフォン初心者だから!」
上条「えぇぇ!?」
テクパトル「ははは!誰だって最初は初心者だよ」
黒子「これから練習すればいいんですのよ」
削板「そうそう、だからやってみろよ!」
美琴「・・・わ、分かったわよ」
上条(だ・・・大丈夫なのか、美琴?)
美琴(なんとかやるわよ・・・)
垣根が何やら地面に意味の分からない円を二つ書く
エツァリ「矢継ぎ早の陣をここまで早く書くとは・・・垣根さん、中々上級者ですね」
番外「そうだね・・・ミサカだったら小一時間は掛かるよ」
垣根「いや、ネットでコツを聞いただけさ」
美琴(そ、そんなに有名なの!?)
396 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:27:56.77 ID:cl1CiVqn0
19090「お姉様、頑張ってください!」
テクパトル「・・・久しぶりにフリンフォンを生で見るな」
ショチトル「エツァリ、圏外には気をつけろよ」
エツァリ「もちろん」
一方「番外個体、湯たんぽはあンのかよ」
番外「準備してるに決まってるじゃん」
上条(よ・・・よく分からないけど、見ていれば理解出来るはずだ!)
垣根「じゃあ・・・」
美琴「ね、ねぇ」
垣根「ん?どした?」
美琴「チームは・・・どうするの?」
エツァリ「・・・チーム?」
番外「お姉様、矢継ぎ早の陣だってば」
美琴「え?あ、あぁそうだったわね!」
垣根「定価250円の陣だったらチームだけどな」
上条(な、なんか細かいルールが多いんだな・・・)
垣根「じゃ・・・始めるか」
397 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/06(火) 10:28:16.84 ID:6vP/Cwjko
さだのり…カワイソス
398 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:28:21.27 ID:cl1CiVqn0
三人が先に、円の中に入る
美琴「・・・そうね」
あまり状況を理解していない美琴も円に足を踏み入れた
垣根「!?」
エツァリ「み・・・御坂さん」
美琴「な、なに?」
番外「左足から円に踏み込んだ・・・ってことは」
垣根「くそ、その作戦は想定外だった!」
美琴「え?え?」
心理「はい、美琴のフリーキックよ」
美琴「・・・は?」
上条(フ・・・フリーキック!?ボールないよ、どうすんだよ!?)
美琴「え・・・えっと」
意味が分からないが、とりあえず蹴る真似だけしてみる美琴
エツァリ「!一富士!」
番外「二鷹!」
垣根「三茄子!」
美琴「」
399 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:28:49.63 ID:cl1CiVqn0
エツァリ「・・・はぁ、一点取られましたね」
美琴「えぇぇ!?」
垣根「・・・御坂、お前・・・初心者とか言って騙しやがったな!」
美琴「ち、違う・・・」
番外「いきなりウェービング使うなんて・・・正直、一歩間違えたら一発退場なのに」
削板「御坂、かっこよかったぞ!」
黒子「さすがですの!」
テクパトル「まさかいきなりこんな大技が見られるとは・・・」
美琴「あ、あはは・・・」
垣根「・・・次は俺からだ」
番外「・・・」
垣根が何やら指をウネウネと動かす
美琴(・・・と、とにかく意味が分からないから・・・適当に合わせてみよう)
美琴もウネウネと指を動かす
番外「あ、お姉様反則!」
美琴「ぴぃっ!?」
400 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:29:17.03 ID:cl1CiVqn0
エツァリ「・・・審判、今のは・・・」
心理「あぁ・・・紅茶美味しい」
垣根「しまったぁぁぁ!」
美琴「は、はぁ?」
垣根「くそ・・・審判が優雅なティータイムに入っていたなんて・・・!」
番外「お、お姉様・・・まさかそれまで読んで!?」
エツァリ「・・・しかもストレートティーです・・・」
垣根「得点は・・・7倍になるから13点だな」
上条(7で割り切れねぇ・・・)
番外「はぁ・・・デュアルモーションをこう上手く使ってくるなんて」
美琴「あ、は・・・反則だったの?」
垣根「いや、審判が優雅なティータイムに入っている間のデュアルモーションは有効打突だ」
上条(打突!?)
19090「番外個体も審判にまでは気が向かなかったみたいですね」
番外「いやぁ・・・お姉様、かなりの上級者だね」
美琴「ビ・・・ビギナーズラックよ」
401 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:29:43.09 ID:cl1CiVqn0
一方「いや・・・それで片付けるには勿体ねェ」
テクパトル「・・・これは意外と一方的な展開だな」
エツァリ「では次は自分が」
美琴(・・・なんか・・・今までのは偶然よね、きっと)
エツァリが地面に平仮名の「ぴ」を書いていく
美琴(・・・ぴ?)
エツァリ「・・・」
番外「・・・」
垣根「・・・」
エツァリ「あと2秒しかないですよ」
美琴(!?な、なにその時間制限!?)
19090「これはエツァリさんが・・・」
美琴「ピーナッツバター!」
エツァリ「!?」
番外「お・・・」
美琴(や、やっちゃった!?)
番外「お姉様すげぇ!」
402 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:30:52.42 ID:cl1CiVqn0
美琴「・・・はい?」
心理「・・・エツァリ君、ペナルティよ」
エツァリ「・・・まさかピーナッツバターでくるとは」
垣根「あぶねぇ・・・ピザで行こうとした自分が恥ずかしいぜ」
美琴(えぇぇ・・・)
番外「ミサカなんかボイコットだよ?」
垣根「ははは、そりゃ無効だな」
上条(・・・意味が分からない・・・)
番外「次はミサカだね」
美琴「そ、そうね」
削板「・・・そういえば、番外個体は湯たんぽを準備してるのか?」
番外「もちろん!」
番外個体が一方通行からなにかを受け取る
美琴(・・・湯たんぽ?この暑い時期に)
番外「ほら!」
上条(!?)
美琴(あ・・・あれは・・・)
上条・美琴(粉石鹸!?)
403 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:31:18.66 ID:cl1CiVqn0
テクパトル「ほぅ、ちゃんと湯たんぽを用意してたのか」
上条「はぁぁぁ!?」
黒子「・・・となると30ヤード、有利ですわね」
上条(・・・そ、それは何の意味が・・・)
番外「これなら逆転勝ち出来るね!」
美琴(・・・と、とにかく意味が分からない・・・)
美琴(分からないけど・・・あれは湯たんぽではないわ)
美琴が番外個体に近づいていく
番外「?どしたの、お姉様」
垣根「おい・・・」
美琴「それは湯たんぽじゃない・・・」
エツァリ「!?」
美琴「そんなもの・・・」
美琴「湯たんぽじゃないわ!」
垣根「審判!」
心理「・・・」
404 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:31:46.15 ID:cl1CiVqn0
心理定規が何かのカードを掲げた
上条(レッドカード・・・とかか!)
反則でもしたのか、と思いながら上条がカードを見つめる
だがそれはレッドカードでは無かった
白いカードに何か文字が書かれている
上条(へ・・・)
上条(扁平足!?)
エツァリ「!?」
テクパトル「馬鹿な、今のはどう考えても木工ボンドだ!」
一方「・・・百歩譲ってもワルシャワ条約だろォが」
心理「いえ、番外個体の立ち位置を見なさい」
垣根「・・・!」
ショチトル「か・・・」
一同「風上!?」
上条(今風吹いてねぇよ!)
405 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/06(火) 10:32:18.50 ID:6vP/Cwjko
なんなんだwwwwこのノリは…www
406 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:32:46.66 ID:cl1CiVqn0
心理「・・・分かるわね、風上に立っている選手が湯たんぽを取り出した場合、アタッカー以外の選手は異議を申し立てることが出来る」
19090「し、しかもお姉様は番外個体の正面に回って・・・!」
黒子「なるほど、つまり剣の舞を踊られたんですのね、お姉様!」
美琴「ま・・・まぁね!」
心理「つまり、番外個体にはペナルティが、及び異議申し立てに成功した美琴には点が与えられるわ」
垣根「・・・待て、今の御坂のスコアは・・・」
19090「お餅22個・・・」
上条(な、なんで餅換算なんだよ)
エツァリ「・・・負けました」
美琴「え?」
番外「お姉様の勝ちかぁ・・・なんか呆気なかったなぁ」
美琴「え?」
削板「御坂、かっこよかったな!」
ショチトル「まぁ、これはあまりにワンサイドゲームだったな」
垣根「あぁ、フリンフォンだけにか?」
ショチトル「その通り」
一同「あははははは!」
上条「・・・な、なぁ」
垣根「あぁ?なんだよ」
上条「その・・・フリンフォンってさ、結局どんなスポーツなんだ?」
垣根「・・・はぁ?」
垣根「そんなスポーツねぇよ、ノリでやってただけ」
上条「やっぱそうかよぉぉぉぉ!」
407 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:37:51.29 ID:cl1CiVqn0
テクパトル「んなこと出来るかよ…」
テクパトルさん
もうパンツで泳いじゃえばいいんじゃないですか?
テクパトル「…パンツでってなぁ…」
一方「あァ、それならいいかもなァ」
美琴「でもテクパトルのパンツなんて見ても得はないわよね」
ショチトル「ホント、誰が得するんだよ」
19090「テっくんの下着はミサカが選びました!!」
削板「お、いい話だな!!!」ハハハ
番外「下着で泳ぐ人って実際にいるのかな」
エツァリ「中にはいるのでは?」
上条「…そうかもな」
心理「…男性はともかく、女性は無理よね」
テクパトル「…どっちも無理だろ」
黒子「そうですわね」
408 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 10:43:14.54 ID:cl1CiVqn0
さだのり「惑星が生まれる」
垣根「ねーよ」
カオティック・アイと幻想殺しが同時にぶつかったらどちらがかちますか?
上条「…俺の右手は異能ならなんでも打ち消せる…」
さだのり「…これは上条が勝つだろうな、俺がその右手の効果を打ち消そうとするのも異能だし」
美琴「…そう考えると、当麻ってどんな能力者にも有利よね」
19090「…そうですね、魔術師にも対抗できますから」
ショチトル「…だが、あれってどの程度まで無効化出来るんだ?」
上条「長い間撃ち続けられるようなのは向かないんだよな…」
番外「…ってなると、ミサカの電撃も?」
上条「どうだろう、核があるわけじゃないから…」
美琴「大体、私の電撃が効かなかったんだから番外個体のが効くわけないでしょ」
心理「…前々から思ってたんだけど、美琴はなんで上条君を襲ってたのよ」
美琴「う…か、勝てなかったから」
一方「…くだらねェ理由だな」
垣根「超能力者は喧嘩吹っかけられるほうだろ」
テクパトル(…ミサカ達がおかしいのは義姉さんがおかしいからか…)
美琴「何か言った?」
テクパトル「いや」
409 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 11:05:20.99 ID:cl1CiVqn0
垣根「…そろそろ日も暮れてきたし、別荘に向かうか」
一方「そォだな」
美琴「…じゃ、帰りましょうか」
別荘のリビングで、一同はしばしぼけーっと無駄な時間を過ごしていた
垣根「…今日一日で日焼けしたヤツ」
黒子「…私は少々」
心理「…ずいぶん焼けちゃったんだけど」
19090「ミサカもですね…」
ショチトル「…私たちはもとから浅黒いからわからないけどな」
エツァリ・テクパトル「ははは、ブラックジョーク!!!」
上条(…な、なんだこのテンション)
垣根「…さて、何するかな」
19090「夜ご飯にはまだ早いですね…」
垣根「…ならこれするか」
垣根が取り出したのはツイスターだった
色々なカップルが入れ混じるとNTRゲームと化するあれだ
410 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 13:30:02.66 ID:cl1CiVqn0
上条「…もちろん、カップル同士でするんだろうな」
垣根「まさか」
上条「まさかってなんだよ!?っていうか前もこんなことあったよな!?」
一方「…ツイスターってよォ…面白くねェよな」
心理「あらそう?私は結構好きだけど」
美琴「…まぁいいわ、誰からやる?」
19090「これもクジ引きでいいんじゃないですか?」
削板「よーし、誰が相棒だろうとハイスコアを狙ってやる!!」
テクパトル(…ツイスター、やったことないんだよな)
エツァリ(ボロを出さないでください)
垣根「…さぁ、俺が厳選なるクジを引いた結果」
番外「日本語がおかしいよ」
垣根「19090号と」
19090「ミサカですか」
垣根「エツァリ」
エツァリ「…ほう」
テクパトル(…イヤな予感しかしないな)
411 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 13:45:11.07 ID:cl1CiVqn0
垣根「さぁ、ツイスターゲーム、まずは19090号とエツァリから!!」
ショチトル「スタート!!!」
エツァリ「まずは青…」
19090「あ、青…ありました!!」
エツァリ「…」
19090「…」
エツァリ「あの、そこは自分の股下なのですが」
19090「だ、だって足で青となるとそこしかありませんから!!」
エツァリ「では自分も…」
19090「そ、そこはミサカの胸元です!!」
エツァリ「違いますよ、その下に…」
19090「へ、変態です!!」
テクパトル「…垣根、やめさせることは出来ないのか」
垣根「断ります」
412 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 13:56:43.15 ID:cl1CiVqn0
19090「こ、今度は赤を手で…」
エツァリ「失礼します」
19090「!?な、なんでミサカの下に潜り込んでくるんですか!?」
エツァリ「いえ、こうしないと赤に手が…」
19090(ま、まずい…美月が赤を手で押さえるにはエツァリさんの向こう側にあるのでなければ…)
19090(しかし、そうなると互いの体が密着してしまいます…)
19090(そ、それだけは!!それだけは勘弁です!!!)
エツァリ「さぁ、早く赤を…」
19090「う…」
垣根「あぁ、ちなみに負けたらまっずいジュース飲ませるからな」
19090「!?」
一方「おい、聞いてねェぞ」
垣根「じゃないとみんなすぐやめるだろ」
黒子「…19090号さん、頑張ってくださいな!!!」
テクパトル(…だが、美月が今手の届く赤はエツァリの足の先…)
心理(手を伸ばせば、胸が否が応でもエツァリ君の背中に当たるわね)
413 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 14:03:23.29 ID:cl1CiVqn0
19090「ご、ごめんなさいテっくん…」グスン
19090号がエツァリの足元に手を伸ばす
テクパトル(…エツァリの野郎、わざとあの大勢に持っていきやがったな…!!)
エツァリ「おや、次は緑を手で…」
19090「み、緑…!!」
エツァリが19090号の手に触れるようにして、緑に触れる
19090(こ、こんなことってありですか!?)
上条(…ダメだ、エツァリの野郎…)
黒子(完全に楽しんでいますの…)
19090(…こうなったら、選択肢は二つです)
19090号がエツァリの足の間に空いている手を通す
エツァリ「!?」
19090(…こうして、少しずつ相手の動ける範囲を少なくしていく)
19090(…美月が負けるか、エツァリさんを倒すか)
19090(…いつまでも引っ張るよりはよっぽどマシです!!)
美琴(…やるじゃない、19090号)
414 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 14:18:52.92 ID:cl1CiVqn0
エツァリ「…次は、青を足で…!?」
エツァリが我が目を疑う
エツァリ(足の動きを…19090号さんに封じ込まれている!?)
19090号は、エツァリの足の間に手を通している
そのため、それを避けるようにして動かす必要がある
だが、今の状況で無理に避けようとすれば体勢を崩してしまうはずだ
エツァリ(…な…なんということですか)
19090「ふふふ…どうしたんですか?」ニヤリ
エツァリ「!」
19090「言っておきますが、ミサカはすでに青の足のモーションを終えていますよ」
エツァリ「ば、馬鹿な…」
19090「…先ほどの一手、あれは緑の手と青の足、および黄色の手を封じることができる一手だったんです」
エツァリ「!!」
19090「あなたはミサカの体に触れることだけを考えていた…そして、ミサカは勝利のことを考えていた」
エツァリ「く…」
19090「…この勝負、ミサカの勝ちです!!!」
垣根「そこまで!!勝者、19090号!!」
テクパトル「…体触った上に負けるとか、エツァリはただの変態だな」
一方「今更かよ」
415 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 14:35:37.42 ID:cl1CiVqn0
19090「…エツァリさん、軽蔑します」
エツァリ「…」
垣根「じゃ、こっちに来ようか」
エツァリ「な、何を…」
垣根「罰ゲームだよ、まっずいジュースがあるって言っただろ」
エツァリ「ひ、ひぃぃぃぃ!!!」
垣根「次は上条と白井だな」
黒子「あら、私ですの?」
上条「よーし、やってやるよ!!」
上条「…まずは黄色の手…か」
黒子「あの、言っておきますが極力触らないでくださいまし」
上条「誰が好き好んでお前のつまらない体…」
エツァリ「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
上条「…」
黒子「…あの、私勝つためならおそらくなんでもしますの」
上条「俺も…そうかもな」
416 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 14:42:11.41 ID:cl1CiVqn0
上条「…ちょっと失礼」
黒子「では私も」
美琴(…ま、まぁ最初の一手は安心なのよね…)
削板(…黒子、頼むから勝ってくれ!!)
上条「次は黄色で足…か」
黒子「では私はここに!」
上条(!俺の足に絡めるようにしてきやがった…!!)
一方(…あれだと足の動きがかなり封じられるな)
ショチトル(なおかつ、自分は割と安定した体勢でいられる…)
19090(…考えてますね、黒子…)
黒子「さぁ、上条さ…」
上条「ならここだ!!!」
黒子「!?」
ぐいっと上条が体を移動させる
ちょうど、黒子と下半身が密着するようになった
美琴「にゃぁぁぁぁ!!!」
削板「うぉぉぉぉぉぉ!!!」
心理(あら、ヤキモチだなんて可愛いじゃない)
417 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 15:05:25.09 ID:cl1CiVqn0
上条(な、なんか…危ない体勢だな)
黒子(く…何やら危ない予感がしますの)
上条「次は…赤の足」
黒子「!?そ、そこは…」
上条が黒子の体の下に足を延ばす
無理やりすぎるため、二人の体は完全に重なっている
美琴「当麻ぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!」
上条「だ、だってまずいジュースとか飲みたくねぇよ!!!」
削板「上条…人の彼女に手を出すなんて根性がねぇな!!」
黒子「…!!こ、これでは…赤がありませんの!」
上条「っしゃぁぁぁ!!!」
垣根「勝者、上条!!」
上条「よかった…」
美琴「とぉぉぉぉうぅぅぅぅまぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!」
上条「ひぃっ!?」
418 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 15:23:52.08 ID:cl1CiVqn0
美琴「な、なによ!!黒子の体に密着なんかしちゃって!!」
上条「だ、だって仕方ないだろ!!」
黒子「…い、いやですの!!ジュースは…」
垣根「はいはい、こっちに行きましょうね」
黒子「いやぁぁぁぁぁ!!!!」
黒子「おぇぇぇ…」
心理「…ねぇ垣根」
垣根「なんだよ」
心理「…どういう飲み物なのよ」
垣根「未元物質を混ぜた」
番外(…常識が通用しない…)
一方「…次は誰だ」
垣根「…テクパトルと」
テクパトル「…俺か…」
垣根「心理定規だな」
心理「…あら、私?」
419 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 15:42:01.78 ID:cl1CiVqn0
テクパトル「…お手柔らかに」
心理「…えぇ、よろしく」
ニヤリ、と心理定規が笑う
何やら不敵な笑みだ
テクパトル「…」
垣根「じゃあ、スタート!!!」
テクパトル(…なんだ?心理定規のヤツ…)
テクパトル(相当な自信でもあるのか?それとも作戦か…)
心理「あら、まずは赤の手ね」
テクパトル「そうだ…な!?」
心理定規は、無理やりテクパトルの横に移動してくる
かなり近い距離だ
しかも今の彼女が着ているのはかなり露出度の高いドレス
つまり
テクパトル(せ…)
テクパトル(背中が丸見えだぁぁぁぁ!!!!)
420 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/06(火) 15:47:39.64 ID:cl1CiVqn0
今日はここまで
筋肉動画はこちらの二人、まさか共演してたとはww
http://www.youtube.com/watch?v=N3SvqzNfNLc&feature=related
踊る二人、素敵です
では
421 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/06(火) 15:59:33.10 ID:6vP/Cwjko
おつにゃん
422 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/06(火) 18:00:05.06 ID:DU6Q0v4go
おつにゃんだよ!
423 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/07(水) 10:20:53.81 ID:+bNvTpLSO
乾汁思い出したww
424 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 10:33:05.49 ID:iZAUK9Ay0
心理「あら、どうしたのかしら」
テクパトル「な、なんでもねぇよ!!」
上条「?テクパトル、どうして顔真っ赤なんだ?」
一方「…あのアバズレのドレスが派手だからだろ」
美琴「へぇ…結構初心なのね」
19090「ミサカ以外の女性を知りませんから!」フンス
黒子「ですが、それにしても顔が真っ赤ですわね」ジュースマズカッタ
ショチトル「…なぜだ?」
エツァリ「ばるばるばるばるばる」
番外「…言語中枢がやられたか」
テクパトル(あいつらの角度からは背中が見えてねぇのか…)
心理「…次は緑を手で、よ」
テクパトル「み、みど…りぃぃっ!?」
ぐいっと心理定規が、背中を近づける
425 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 10:37:36.80 ID:iZAUK9Ay0
テクパトル(…け、肩甲骨ぅ!?)
すっとくぼんだその間のセクシーな谷間に目が釘付けになる
テクパトル(いやいや!!美月というものがありながら俺は…)
頭をブンブン振りながら、緑に手を置く
心理「…ふふ、どこまで粘るつもりかしら」
テクパトル「…まだ…まだだよ、まだなんだ!!」
心理「…黄色の足、ね」
心理定規がテクパトルの足に自分の足を絡める
19090「あぁぁぁ!!!心理定規、何を…」
美琴「お、落ち着いて!」
削板「…しかし、心理定規はかなり慣れてるな」
垣根「だってよく二人でやるもん」
一方「寂しいな、お前達」
垣根「お前が言うな」
エツァリ「ばるばるばるばるひがしこくばる」
垣根(壊れてやがる)
426 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 10:52:54.14 ID:iZAUK9Ay0
テクパトル(…ま、まずい)
まずい、というのはゲームに負けそうだからではない
心理「…どう?結構19090号は悔しがってるけど」
テクパトル「な、ならお前が離れろよ…」
心理「…もっと見たい場所があったら見せてもいいけど?」
テクパトル「はぁぁぁぁ!?」
心理「冗談よ…はい、赤の足」
テクパトル「あ、足だな」
テクパトルが足を延ばす
しかし、心理定規はそこに足を重ねる
テクパトル「あぁ!?な、何してるんだよ!?」
心理「あら、偶然よ、偶然」
テクパトル(ぜってぇ嘘だぁぁぁ!!)
垣根「あぁ、私の心理定規が裸にされてゆくぅ!!」
美琴「されてないわよ」
19090「く…た、耐えてみせます!!」
427 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/07(水) 11:05:36.68 ID:kmUe1SD+o
ず、ずるいぞテクパトル!
俺と変われ!!いや変わってくださいお願いします
428 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 11:05:43.19 ID:iZAUK9Ay0
心理「…あなた、背中見ても耐えられるものなのね」
テクパトル「は、はは!!そんな簡単に浮気みたいなことは出来るかよ!!」
心理「…よし、なら…」
テクパトル「…次、黄色の手だぞ」
心理「き、黄色?」
心理定規が自分の体勢を思い出す
今の状況では黄色に手が届かない
心理(し、しまった…つい今の状況を楽しみすぎたわ)
垣根「はい、そこまで!!心理定規の負け!!」
心理「ま、待って!!罰ゲームはやめ…」
エツァリ「何を言っているんですかばる!!」
黒子「そうですの、いくら垣根さんの恋人だからって許しませんの!!」
心理「は、離して!!せめてエツァリ君は触らないで!!」
エツァリ「」
黒子「では行きますの」
心理「い、いや…」
イヤァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!
429 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 11:28:05.72 ID:iZAUK9Ay0
垣根「…次は削板と御坂だぞ」
美琴「よーし、負けないわよ!!」
削板「俺だって負けないからな!!」
垣根「では、用意…スタート!!」
削板と美琴の戦いは白熱していた
互いが体の密着云々とか気にせず、まさにいい意味での「真剣勝負」だった
その戦いは、なんと20分にも及んだ
無理な体勢になってもバランスを崩さず、次の一手を読む
まるでお手本のようなツイスター
しかし、細かい描写などされるわけがない
上条(…こんな、何のエロもないツイスターなんて…)
一方(…これ、エロを求めるゲームなのかよ)
番外(長い…)
削板「あぁ!!足だった!!!!!」
美琴「あはは!!手でやるとかバカみたい!!」
垣根「そこまで、勝者御坂!!」
美琴「やりぃ!!」
430 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 11:34:09.88 ID:iZAUK9Ay0
上条「削板は罰ゲームだな」
削板「さぁこい!!」
垣根「じゃ、こっちに」
ハハハ!!ナカナカオイシイゾ!!
ゲテモノカオマエ
上条「…次は、必然的に一方通行とショチトルになるな」
ショチトル「そうだな、一方通行と番外個体じゃ面白みがないし」
一方「面白みなンていらねェよ」
19090「…なんというか、どちらも応援してもしなくても変わらない気がします」
ショチトル「チクリと刺す言葉だな」
一方「…くだらねェが、何事にも本気を出すのが超能力者ってもンだ」
上条「…頑張れよ、一方通行」
一方「負けるわけねェだろォが」
エツァリ「…ショチトル、頑張ってください」
黒子「あのジュース、異常なまずさですの」
心理「」
テクパトル(…心理定規、体育座りしてる…)
美琴(よっぽどまずかったのね…)
431 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 12:01:00.01 ID:iZAUK9Ay0
ショチトル「よーし、やってやる!!」
一方「…お前みてェな三下が勝てるとでも思ってンのか?」
ショチトル「三下には三下の戦い方があるのさ、それをお前は分かっちゃいない!!」
垣根「では、用意!!スタート!!」
ショチトル「さぁさぁ!!前かがみになって谷間を見せつける私!!どう!?ねぇどうなのよ!?」
上条(こ、これは…!!)
19090(こ、この中でも一番の巨乳と言われているショチトルならではの戦法です!!)
美琴(…あの立ち位置だと、一方通行は谷間を直視してることに…)
番外(…一方通行…)
一方「…そンなもン、ただの脂肪の塊だろォが」
ショチトル「!?」
一方「くっだらねェ、まずは赤の手だ」
ショチトル(ば…バカな!!)
黒子(ショチトルの色気攻撃が効いていませんの!!)
テクパトル(…やるな)
一方(中学生以上はババァなんだよ)
432 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 16:27:35.12 ID:iZAUK9Ay0
ショチトル「…ところでさ」
一方「あァ?」
ショチトル「一方通行はなんでロリが好きなんだ」
一方「…俺に語らせるつもりか、てめェ」
ショチトル「…まぁな」
一方「打ち止めと出会ってからだ、あの包容力と母性本能、しかし見た目は幼女だなンて素敵だろ」
ショチトル「ほうほう」
一方「加えて可能性を秘めいているときた、これが一番だな」
ショチトル「ふーん」
垣根「はいはい!!タイムアップ!!」
一方「…あァ?」
垣根「一方通行、さっさと動かないとゲームオーバーだって言ったろ」
一方「き、聞いてねェよ!!」
美琴「はいはい、ジュースね」
一方「ま…待て…」
アッー
433 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 16:51:11.39 ID:iZAUK9Ay0
垣根「さて、最後は俺と番外個体だな」
番外「ふふん、ミサカが負けると思う!?」
垣根「やってみなきゃわからねぇだろ」
上条「じゃ、二人とも用意はいいか!?」
垣根「あたぼうよ!!」
上条「よし、スタート!」
垣根「よし、赤の足!!」
番外「ふん、余裕余裕!!」
垣根「緑の手!!」
番外「まだまだぁ!!!」
心理(…口の中にまだ味が残ってるわ)
美琴(…二人ともいい試合してるわね)
一方(…あァ?垣根のヤツ、段々番外個体の上に…)
434 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 17:15:10.49 ID:iZAUK9Ay0
番外「次は…緑の足」
垣根「はいはい、ちょっと失礼」ムニッ
番外「?なんで胸触ってるのさ」
垣根「いや、こうしないと倒れちゃうから」
番外「相手に触るのってありなの?」
垣根「ありだろ」ムニムニ
一方「て、てめェ!!なに番外個体に触ってやがる!!!」
垣根「胸は脂肪の塊なんだろ?」
一方「それとこれとは別だろォが!!」
黒子「か、垣根さんったら大胆ですのね…」
19090「あ、あああ!!」アタフタ
美琴(こ、これがいわゆる寝取りってヤツ!?)
ショチトル(ほほう、これはなかなか)
垣根「次、黄色の足な」ムニムニ
番外「…ね、ねぇ、ちょっと触りすぎだって」
垣根「そうか?仕方ねぇだろ」
番外(ど、どうしよう…)
435 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 17:23:22.92 ID:iZAUK9Ay0
一方(こ、この野郎…!!)
テクパトル(…まずいな)
エツァリ(…何がまずいんですか?少し服の上から揉んではいますが…正直、垣根さんはよくあの手の悪ふざけをするじゃないですか)
テクパトル(…相手が他のヤツなら大抵問題はないだろう)
削板(いや、問題だらけだぞ!!)
黒子(…ですが、まぁ…いつもの悪ふざけですの)
テクパトル(…だが、ミサカDNAにとって胸とは最大の弱点なんだ)
心理(…そういえばそうだったわね)
上条(…美琴も服の上からでもかなり…)
美琴(そ、そんなことないわよ!!)
19090(となると今の番外個体は…)
一方「て、てめェ!離せ!!」
垣根「だーかーら、これは仕方ないんだよ」ムニムニ
番外「…っ…そ、そうそう…ツイスター中に邪魔したら怒るからね!!!」
一方「えェェェェェ!?」
436 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 17:29:51.89 ID:iZAUK9Ay0
垣根「はい、青の足」クリクリ
番外「ひゃうっ!?」
一方「あァァァァ!!あ、あァ!?」チラッ
上条「な、なんで俺のほうを見るんだよ…」
一方「お前ヒーローだろォが!!」
上条「無茶だよ無茶!!!」
黒子「…まぁ、垣根さんにとってはいつもの悪ふざけですし」
エツァリ「というか、そろそろ面白い番組が始まりますよ」ピッ
美琴「あ、動物特集?」
テクパトル「飯にもいい時間だし、準備しようか」
19090「は、はい!」
削板「よーし、俺も飯の準備しようかな!!」
ショチトル「はーあ、腹減った」
一方(な、なンでこいつらノータッチなンだよ…)
垣根「ここか!?ここがえぇんか!?」
番外「だ、だめ…あっ…」
一方(こっちはタッチしてるのによォォォォ!)
心理(ま、垣根もそのうち飽きるでしょ)
一方(お前もかよ!?)
437 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 17:36:23.20 ID:iZAUK9Ay0
美琴「ねぇ、膝…座っていい?」
上条「?いいけど、どうした?」
美琴「べ、別に…」チョコン
ショチトル「美琴ってさ、本当に甘えるタイプだよな」
美琴「な、なによ!?悪い!?」
垣根「まぁ御坂はツンデレが魅力だったのに、そんなデレデレになっちゃダメなんだよ」
上条「あ、もう飽きたのか」
番外「…」グタッ
一方「…あァ?お前まさか…」
番外「違うよ、なんか疲れただけ…」
垣根「お、動物特集か…ガキの頃は好きだったな」
エツァリ「…犬とかは人気ですよね」
黒子「私も犬や猫は好きですの」
削板「ライオンとかかっこいいよな!!」
垣根「俺は虎派だけどな」
上条(…というか、さっきから美琴さんのお尻が当たって若干まずいのですが)
438 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 17:54:08.29 ID:iZAUK9Ay0
美琴「あ、パピヨン可愛い!!」
一方「…パピヨンよりチワワだろォが」
番外「よく言うよ、打ち止めが好きだからって無理やり好みを合わせたくせに」
一方「…」
心理「あら、話を合わせるためになんて優しいわね」
一方「そンなンじゃねェよ」
黒子「…あ、ティーカッププードルですの」
上条「お、おぉ…将来飼いたいな」
美琴「あ、分かる分かる!!」ピョコピョコ
上条(い、今跳ねられたらお尻が当たって…!!)
番外「?どうしたの、上条?」
一方「顔が赤いぞ」
上条「な、なんでも…」
テクパトル「どうせ義姉さんが膝の上に乗ってくれてるのが嬉しいんだろ」
美琴「そ、そうなの?」
上条「あ、ま、まぁ…」
心理「はいはい、御飯できたわよー」
上条「は、はーい!」
439 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 18:14:29.34 ID:iZAUK9Ay0
テクパトル(夜ご飯は美味しいバーベキューだった…)
テクパトル(…だがしかし、そこの描写はちょっと省かれてしまう)
テクパトル(…つまらなかったからではない、むしろ)
上条「あぁぁ!!誰だよ美琴に酒飲ませたヤツ!?」
美琴「にゃはは!!もっと持って来い!!!」
一方「…ロリはなァ、正義なンだよ…」
エツァリ「ははは!!おっぱいおっぱい!」
ショチトル「おっぱいおっぱい!!」
黒子「…私、そろそろ50…もうババァですの…」
削板「…根性でどうにかなるなら世の中苦労しないよな…」
番外「ねー、垣根ぇ…さっきの続きはぁ…?」トロン
垣根「…おねんねの時間だぜ…」グヘヘ
心理「…大体、あちきという者がありながら浮気するなんて帝督ったら最低なんだから!!」
19090「…テっくーん…こっちに来て一緒に飲みましょうよ…」ニャハハ
テクパトル(今が濃すぎるからである)
440 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 18:42:22.23 ID:iZAUK9Ay0
19090「テっくん…あの、テっくん…」トローン
テクパトル(あぁぁぁ!!なんだか懐かしい感じもするなこれ!!)
美琴「当麻ぁ…お部屋、お部屋行こう?」
上条「あぁ…行くか」ハァ
美琴「なんでため息ついてるのよ!!」
上条「な、なんでもないですよ!?」
美琴「と、当麻は子供…何人くらいほしいのかな…?」
上条「なんという情緒不安定!?」
テクパトル「…はぁ、酒は人を狂わせるんだよ…」
19090「テっくん…」トローン
テクパトル「は、はい!?」
19090「そ、その…お、お部屋に行きませんか…?」ドキドキ
テクパトル「」
テクパトル(ど、どどどどうすりゃいいんだよ!?)
テクパトル(
>>441
、俺は美月と二人で部屋に行っていいのか!?)
441 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/07(水) 18:45:26.66 ID:CSbwVuzIO
いいとも〜♪
しかし、エツァリ、ショチトル乱入
442 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 18:58:05.39 ID:iZAUK9Ay0
テクパトル「そ、そうだな…さすがにこのままここにいたら危険そうだし」
19090「お願いします…」
テクパトル(…し、しかし…この状況で二人きりになるのか…)
テクパトル(…そういえば、付き合う前は酔ったこいつと…いろいろあったなぁ)
テクパトル(はは、そう考えると俺と美月はこういうイベントに何かしらの縁がらしい)
テクパトル(…それもまぁ…たまにはいいかもな)
19090「やっと部屋に着きましたね…」ウー
テクパトル「…お前、階段昇の遅すぎだろ…」
19090「ま、前後ろがグルグルと…」
テクパトル「本格的に酔ってるな…」
ショチトル「いやぁ、これからどうする?」
エツァリ「このまま寝かせるにはもったいないですよ」グヘヘ
テクパトル「そうだな、とりあえずこいつを介抱…」
テクパトル(…なんでこいつらがいるかは分からない、だがこの状況では明らかに邪魔だ)
テクパトル(二人して酒くせぇし)
テクパトル(さて、部屋から追い出すか?
>>443
)
443 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2012/03/07(水) 19:07:33.02 ID:uY9nRRT7o
ショチトルを脱がす
444 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 19:15:52.59 ID:iZAUK9Ay0
テクパトル(待て、だがしかし素直に出て行ってくれって言っても訊くわけないよな)
エツァリ「はぁ、しかし19090号さんは中々いい体をされていますね」
ショチトル「ほっほう、興味深いな」
19090「さ、触らないでください!!」
テクパトル(…そうだ、嫌がられることをすれば部屋から出て行ってくれる!!)
テクパトル「おいショチトル!!」
ショチトル「ん?なんだ?」
テクパトル「襲っちゃうぞーー!!!」ババッ
エツァリ「」
19090「」
テクパトル(よし、別に上着を脱がせただけだ…ちゃんとタンクトップも着てるし、大丈夫だな)
テクパトル(というか上着の下にタンクトップって暑くないか…)
19090「テっくんの浮気者!!」プンスカ
テクパトル「…え?」
ショチトル「…テクパトル、まさか私に劣情を抱いたのか!?」
テクパトル「ま、待て!!違う違う、俺はただ…」
テクパトル「
>>445
したかっただけだ!!」
445 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2012/03/07(水) 19:19:54.68 ID:uY9nRRT7o
ショチトルとエロいこと
446 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/07(水) 19:36:36.30 ID:Q1B8HwOIO
…oh
447 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 19:59:52.92 ID:iZAUK9Ay0
テクパトル「ショチトルとエロいことがしたかっただけだ!!」
三人「」
テクパトル(ってちげぇ!!俺は美月とそういうことがしたいんだよ!)
19090「…テっくん」
テクパトル「ち、違う!!今のはそういう意味じゃ…」
19090「…美月では…満足できないんですか…?」
ショチトル「み、美月!?まさかテクパトル…」
テクパトル(ま、まずい…)
ショチトル「美月という女もいるのか!?」
テクパトル「は?」
エツァリ「ま、まさかセフレですか!!!」
テクパトル「ち、違う違う!!」
19090「そ、そんなものがいるんですか!?」
テクパトル「いねぇよ!!」
ショチトル「…ま、私の体の魅力が分かったのは嬉しいことだ」ニヤニヤ
テクパトル「だ、だから違うんだよ!!」
エツァリ「ほう、ショチトルを寝取りたいと」
テクパトル「ち、違うんだからな!」
448 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 20:05:44.35 ID:iZAUK9Ay0
ショチトル「じゃあ脱いでから…」
テクパトル「ま、待て待て!!」
19090「テっくん…」ウルウル
テクパトル「俺が愛してるのはお前だけだからな!!」
19090「//」
エツァリ「おや、ショチトルを抱きたいんではないのですか」
テクパトル「当たり前だ!!」
エツァリ「…」チッ
テクパトル「チッってなんだよ舌打ちするな!」
ショチトル「だがなぁ…だったらなんでさっき私を脱がしたんだ」
テクパトル「お前たちに出て行ってほしかったんだよ…」
エツァリ「あぁ、そんなこと言ってくれればよかったのに」
テクパトル「…?出て行ってくれるのか」
エツァリ「当たり前ですよ」
テクパトル(よ、よかった…)
ショチトル「じゃ、楽しんでな」
テクパトル「…あぁ」
エツァリ・ショチトル(と見せかけて部屋の外から盗み聞く!!!)
テクパトル(とりあえず…美月をどうしようか、
>>449
)
449 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2012/03/07(水) 20:31:19.29 ID:BzdKasYvo
脱
450 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 20:38:09.31 ID:iZAUK9Ay0
テクパトル(そうだよな、恋人なんだし脱がしても…)
19090「…テっくーん♪」
テクパトル「なぁ、美月」
19090「?なんですか?」
テクパトル「脱がせていいか?」
19090「!!い、いいですけどいきなりそんな大胆に言われるとその…」
テクパトル「よし、いいんだな」
19090「え、あ、ちょ…」
テクパトル(…もうさっきから理性は飛びかけているし…仕方ないな)
テクパトル(…にしても、酔ってる女がエロいってのはよく理解できるよな…)
19090「あ、あの…」
テクパトル「ん?どうした」
19090「…テっくんは脱がないんですか?」
テクパトル「そうだな…まずはお前から」
19090「ひ、一人だけ脱ぐのは恥ずかしいのですが…」
テクパトル「いいじゃないか、別に」
19090「あ…」
451 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 20:43:23.07 ID:iZAUK9Ay0
テクパトル「…相変わらず…そ、そそられる体だな…」
19090「うぅ…」カァッ
テクパトル(…胸は義姉さんのよりでかい…のか?)
美琴のなんてもちろん生で見たことはない
だが、水着の時などから推測するに19090号のほうが大きい気がする
テクパトル「…」
19090「な、なんで黙るんですか…」
テクパトル「あ、いや…そういえば久しぶりじゃないか?」
19090「…イギリスのミサカ達が来てから…テっくんはリビングで寝てますからね」
テクパトル「…今日は今まで溜まってた分もやるかな…」
19090「そ、そうなんですか?」トローン
テクパトル(…酔ってるからか、普段より目が虚ろだな…)
テクパトル(…しかし、こういう目は興奮材料になるもんだな)
テクパトル(…さて、目の前には全裸の美月がいる)
テクパトル(まずは焦らずに…)
テクパトル(
>>452
から触るか)
452 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2012/03/07(水) 21:01:52.09 ID:uY9nRRT7o
足の裏
453 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 21:08:09.28 ID:iZAUK9Ay0
テクパトル(?そういえば、女の子って足の裏とか感じるのかな)
テクパトル(…よくくすぐってなんたら、とかいうジャンルがあるけど…)
テクパトル(…足の裏、触ってみるか)
テクパトル「美月」
19090「?はい、なんですか?」
テクパトル「…ちょっと失礼」
19090「ふひゃっ!?」
テクパトル(…ふーん、足の裏って普通にきれいだな)コチョコチョ
テクパトル(いや、でもここは正直感じるわけはないだろうな)
19090「あっ…はぁっ…」
テクパトル()
テクパトル(…美月って、どんどんエッチになっていく)
19090「テっくん…そんなところ…そ、その…」
テクパトル「ん?どうした?」コチョコチョ
19090「ひっ…」
454 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 21:20:52.04 ID:iZAUK9Ay0
テクパトル「ほう…ここが感じるのか、いやらしいなおい」
19090「ち、違います…うっ…」カァッ
テクパトル「…ほら、ほら!」
19090「あ、ちょ、ちょっと待ってくだ…」
テクパトル「?」
19090「あぅぅっ!」ビクッ
テクパトル「」
テクパトル「…も、もしかして…あの…」
19090「ち、ち違いますよ!?」
テクパトル「…いや、でも今顔真っ赤で息荒いぞ」
19090「き、気のせいですよ!?」
テクパトル「…ん?でもこっちは濡れてるぞ」グイッ
19090「!!ち、違います…」
テクパトル「…濡れてるのになぁ」ニヤニヤ
19090「う…」
テクパトル(…さて、どうするかな…)
テクパトル(…そろそろ…
>>455
も触るかな)
455 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[sage]:2012/03/07(水) 21:51:36.70 ID:8aj4tnmU0
髪
456 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 21:59:55.91 ID:iZAUK9Ay0
テクパトル「…髪…触っていいか?」
19090「あ、はい…」
テクパトル(…綺麗な髪の毛だよな)
テクパトル(…茶髪なんだよな…あれ?でも染めてないんだっけ)
テクパトル(…さらさらしてる…そ、それになんかいい匂いが…)
テクパトル(シャンプーの匂いかな)
テクパトル「…あ」
19090「な、なんですか?」
テクパトル「そういえば、風呂ってどうなってるんだろう」
19090「…部屋についてるみたいですよ?」
テクパトル「…は?」
19090「ですから…ホテルみたいに」
テクパトル「ま、待て待て!!ここってただの垣根の別荘だぞ?」
19090「…ですが、さっき垣根が言ってましたし…」
テクパトル「き、聞いちゃいねー…」
19090「…風呂、入りますか?」
テクパトル(ど、どうする!?一緒か、それとも別々か!?)
テクパトル(
>>457
、どうする!?)
457 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/03/07(水) 22:08:35.68 ID:4tKVCbFuo
別々
458 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 22:12:02.99 ID:iZAUK9Ay0
テクパトル「じゃ、じゃあ…美月から入ってきてくれるか?」
19090「え…い、一緒じゃないんですか…?」
テクパトル「だって一緒ってのは…さすがに風呂の中で暴走するのはまずいしさ」
19090「…そうですか」
テクパトル「ほらほら、早く入った入った…」
19090「…はーい…」
テクパトル(…ぶっちゃけ、危なかった)
テクパトル(…あのままだったら襲いかかってたぞ、俺!!)
テクパトル(…しかし、安心した…意外と酔ってても話は通じるもんだな)
テクパトル(…あ、あいつがあがったら…久しぶりにやれるんだな)
テクパトル(…友達の別荘で、ってのは少し申し訳ないが…まぁ、いいよな)
テクパトル(みんなもどうせするだろうし)
エツァリ(これは面白い展開になってきましたね)
ショチトル(やるんだな、やるんだな!!!)
エツァリ(オラ、ドキドキしてきたぞ)
459 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/07(水) 22:12:35.82 ID:iZAUK9Ay0
今日はここまで
なんかこのテクパトルの安価、久しぶりだった気がする
明日も未元定規でやってみたいです
では
460 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/07(水) 22:54:21.92 ID:wL4YjP4mo
おつにゃんだよ!
461 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2012/03/07(水) 23:15:28.24 ID:uY9nRRT7o
おつ
462 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:45:31.75 ID:HD6+iras0
テクパトル「・・・はぁ」
今更ながら何をしているのだろう、とテクパトルは頭を抱えた
さすがに友達の別荘でやるにしても悪ふざけが過ぎている
テクパトル(・・・まぁ、酒を飲ませないように見張ればよかったんだが・・・)
テクパトルだって一応酒は飲んだ
彼はいつも飲んで慣れているから酔わなかった、それだけだ
テクパトル「・・・はぁ」
いつも19090号が風呂に入っている間はこんなことを考える
自分よりかなり年下な女の子に何をするのか、という罪悪感に駆られることもある
テクパトル(恋愛に年齢は関係ない・・・か)
よくよく考えれば、妹達には年齢はないわけだが
テクパトル(だがしかし・・・あんな年齢の女の子と・・・やるなんて)
変態扱いされてしまうだろうが、まぁそれは仕方ない
19090「た、ただいま」
テクパトル「お、おう」
463 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:46:00.28 ID:HD6+iras0
下着だけ身につけた19090号がテクパトルの隣に座る
ちなみに今、テクパトルは部屋の中にあった座椅子に座っている
さながら旅館のような別荘だ
女将がいれば旅館です、といった感じなのだ
テクパトル「・・・美月」
19090「は、はい」
テクパトル「・・・触っていいのか?」
19090「!?テ、テっくんは風呂には・・・」
テクパトル「後からでもいいだろ?」
19090号に有無を言わせず、テクパトルが半ば強引に胸に触れる
19090「あっ・・・」
テクパトル「・・・やっぱここは一番敏感だな」
19090「はぁっ・・・ん・・・」
テクパトル「・・・なぁ」
19090「は、はい」
464 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:47:19.52 ID:HD6+iras0
テクパトル「・・・愛してる」
19090「!な、なんですかいきなり・・・」
テクパトル「いや・・・最近言ってない気がしたからさ」
19090「・・・大丈夫ですよ、言われなくても通じていますから」
少し火照った顔を微笑ませながら19090号が答える
テクパトル「・・・ダメだ、我慢出来ない」
19090「・・・い、いいですよ?」
スルスル、と19090号が下着を取る
こんなにすぐ脱ぐならわざわざ着て来なくてもよかったかな、と思う
だがその思考も優しいキスで遮られた
テクパトル(…愛してる、か)
そういえば、とテクパトルが思い出す
そろそろそういう時期かな、と最近考えていたことがあった
今、もしかしたら今、それを言うべきかもしれない
テクパトル「・・・あ、あのさ」
19090「なんですか?」
テクパトル「・・・俺、就職したじゃないか」
465 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:47:48.59 ID:HD6+iras0
19090「は、はぁ」
テクパトル「・・・安定もしたし・・・それに、家も買えたし・・・」
19090「・・・」
ドキドキ、と二人の胸が高鳴る
テクパトルが何を言おうとしているか、19090号にはよく分かっている
いつか彼にそんなことを言ってほしい、何度そう思っていたことか
テクパトル「そろそろ、け・・・」
19090「ん!」
だったはずなのだが、なぜか無理矢理キスをしてそれを防いでしまう
テクパトル「!?」
驚いたようなテクパトルの瞳が目に映る
19090「ぷはっ・・・」
テクパトル「な、なんだよ!?せっかくプロポーズしようと・・・」
19090「そ、そういうのはもっと改まってからしましょうよ!」
テクパトル「あ、改まってから?」
466 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:48:41.88 ID:HD6+iras0
19090「・・・あ、こういうのがイヤなわけではなくて、でもそういう大事な話はしっかりしながら・・・」
あわわ、とテンパりながら19090号が言葉を並べる
テクパトル「・・・分かった」
テクパトルが19090号の細い体を優しく抱き上げ、ベッドの上に座らせる
19090「あ、あの・・・」
テクパトル「…でも、今じゃなきゃ…また後回しにしちゃいそうだからさ」
19090「え、あ…」
テクパトル「・・・とりあえず・・・俺はお前に言いたいことがある」
19090「・・・き、聞いてあげましょう」
テクパトル「・・・あの、さ」
19090「・・・」
テクパトル「・・・さっきも言ったように、俺は・・・人を養うだけの準備が出来ている」
19090「は、はい」
テクパトル「・・・自分で言うのもなんだけど・・・あれだ、割りと家事も出来る」
19090「・・・はい」
テクパトル「それに・・・しっかり金の管理もするし、多分子育てだって手伝い・・・」
19090「あぁもう!じれったいです!」
テクパトル「!?」
467 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:49:25.69 ID:HD6+iras0
19090号がテクパトルのほうににじり寄ってくる
全裸の恋人にそういうことをされると今すぐ事を始めたい衝動が湧いてしまう
19090「・・・それで、それらの意味するところは」
テクパトル「・・・お前に戸籍はないだろうし・・・多分、妹達の戸籍ってのを作るのは難しい」
19090「・・・そうですね、少し残念です」
テクパトル「・・・だから・・・入籍って言うのはおかしいかもな」
入籍
その単語が出てきただけで19090号の心臓は踊りだす
下手をすれば口から出てしまうのではないか
テクパトル「・・・だから・・・世間的には正式には認められない」
19090「あ、あの・・・」
テクパトル「でも俺は認めたい、お前を・・・お前を妻にしたいと思う」
19090「!」
テクパトル「・・・年の差が・・・あるのは分かってる、それに・・・内縁の妻ってなると・・・色々苦労があるのは分かってる」
468 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:49:52.19 ID:HD6+iras0
テクパトルが出来る限り優しい言葉で現実を伝える
それは簡単に言えば「自分達は結婚したつもりでいるが、周りからすればただの結婚ごっこである」ということだ
テクパトル「でも・・・俺だって表立っては死んだような人間だったんだ」
19090「・・・ま、回りくどく言わないでください!」
テクパトル「し、仕方ないだろ!?こっちだって緊張してるしこんなこと初めてなんだよ!」
19090「美月だって初めてですよ!」
テクパトル「・・・ストレートに言うのは・・・さっき邪魔されちゃったし」
19090「あう・・・」
キスなんてしなければよかった、19090号は今になって後悔した
もしかしたらこのまま、言葉にはしてもらえないかもしれない
テクパトル「・・・」
19090「い・・・言ってはもらえないんですか?」
テクパトル「改まってからがいいんだろ」
19090「い、今でいいです、特別に!」
テクパトル「・・・お前全裸なのに?」
19090「・・・そ、それは・・・おいておきましょう」
469 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:51:06.78 ID:HD6+iras0
テクパトル「・・・はぁ」
テクパトルが一度息を吐く
そういえばなんでこんなことを言おうと思ったのか
テクパトル(・・・そっか)
付き合い出してすぐの頃は色々な変化があった
19090号との関係、仕事、ミサカ達の世話
目まぐるしく変わった人生に、翻弄される時期もあった
だが最近になって様々な幸運が重なり彼の生活は安定してきた
誰かを背負って歩くには安定した道の上でなければならない
その安定した道を、やっとテクパトルは築けたのだ
そして何よりも
彼が、命を懸けて守ったこの命を、ずっと守り続けたいと思ったのだ
テクパトル「・・・美月」
19090「・・・はい」
テクパトル「一度しか言わない・・・だから、一度で返事を聞かせてくれ」
19090「・・・答えなんて決まってます」
テクパトル「・・・俺と」
テクパトル「・・・結婚してくれ」
470 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:51:36.44 ID:HD6+iras0
これまで見たことないほど真剣な表情のテクパトル
地面に頭が付くのではないか、というほどに体を折り曲げている
結婚
夫婦としての共同生活
マリー
家庭を築く日々
頭の中で幸せ過ぎる単語がフォークダンスを踊っている
19090「は、はい!」
テクパトル「・・・」
テクパトル「美月ぃぃぃ!」
19090「にょわっ!?」
19090号の体をベッドに押し倒したテクパトルが、無理矢理彼女の体を弄る
19090「ロ、ロマンチックだった雰囲気が!」
テクパトル「わ、悪いけど・・・」
19090「ま、まぁ・・・いいですよ、今日はプロポーズしてくれたお礼です!」
テクパトル「サンキュー!」
471 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:52:03.49 ID:HD6+iras0
エツァリ「あ、あわわわわわわ!」
ショチトル「み、美月ってなんだ!?」
エツァリ「そういえば御坂さんのお母さんに19090号さんの名前だと説明していた気が・・・ってそこではないです!」
ショチトル「け、結婚!?結婚するのかあいつら!?」
エツァリ「こ、これは皆さんに伝えないと!」
ショチトル「めでてーな!」
テクパトル「うっ・・・」
19090「あ・・・テっくん・・・」
ぎゅっ、と強く抱き合った二人はしばし余韻に浸っていた
第一ラウンドはあまりにも激しかった
先程のプロポーズのこともあり、かなり幸福感に満たされている
テクパトル「はぁ・・・なんかちょっと寒いな」
夏の夜とはいっても全裸でいるのは寒い
とくに海沿いの別荘、しかも部屋は空調が完璧なのだ
汗をかいた体はすぐに冷えていく
すっ、と二人な布団の中に潜り込む
472 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:53:13.30 ID:HD6+iras0
19090「・・・テっくん」
テクパトル「ん?なんだ?」
19090「美月とテっくんは・・・ふ、夫婦なんですね?」
テクパトル「・・・あぁ、戸籍なんて関係ないさ・・・俺が決めたことだからな」
19090「・・・あ、あなた」
テクパトル「・・・なんかその呼び方は照れるからやめてくれ」
19090「でも子供がもし出来たら・・・やっぱり名前で呼び合うのはいかがなものかと」
テクパトル「そうか?」
19090「だって・・・」
垣根「ひゃっはー!汚物は消毒だぁ!」
黒子「風紀委員ですの!!心の盗難が奪われたと聞いて駆けつけましたの!!」
心理「二人の距離がゼロになったって聞いて」
テクパトル「」
19090「」
いきなり、部屋のドアが開かれた
473 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:53:52.47 ID:HD6+iras0
美琴「聞いたわよ!プロポーズしたんですってねぇ!」
黒子「おめでたいですの!おめでたいですの!」
削板「・・・あぁ、やっぱ根性や愛は通じたんだ!」
番外「あはは!おめでとうおめでとう!」
テクパトル「ちょ・・・お前達、なんで知ってるんだよ!?っていうか今は入ってくるな!」
ショチトル「ははは!私達が部屋の外から盗み聞きしていたとも知らずに!」
テクパトル「あぁぁ!?」
一方「はン・・・まァよかったじゃねェか」
上条「・・・おめでとう、俺としては祝福の気持ちで一杯だ!」
19090「あ、ありがとうございます・・・」
美琴「子供は!?子供は何人作るの!?」
心理「あら、もう子作り始めてたのよね?」
テクパトル「ば、違う!」
垣根「ひゃはは!めでたいからみんなで飲もうぜ!」
一同「おぉぉぉぉ!!宴じゃあぁぁぁぁぁああああ!!!」
474 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:54:25.82 ID:HD6+iras0
ダダダダ、と一同が部屋から一階に駆けていく
上条「・・・ま、まぁ・・・みんなは俺がどうにかしとくから」
出来る限り19090号のほうを見ないようにしながら上条が笑う
テクパトル「あぁ」
上条「・・・なぁ、テクパトル」
テクパトル「なんだよ」
上条「・・・19090号のこと、幸せにしてやれよ」
テクパトル「お前にわざわざ言われることでもないさ」
上条「・・・安心した、俺達の中から・・・ちゃんとした夫婦が生まれてさ」
テクパトル「お前も結婚出来る歳になったらすぐするんだろ?」
上条「ま、まぁな」
テクパトル「それに・・・19090号は・・・美月には戸籍がない」
上条「美月?美月ってそいつの名前か?」
テクパトル「・・・あぁ、ずいぶん前に俺がつけたんだよ」
上条「・・・そうだな、たしかに戸籍はないな」
475 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:54:59.95 ID:HD6+iras0
妹達は1万人近くいるのだ
それら全てに戸籍を与えることは出来ない
そもそも国際法で禁止されている人間クローンの戸籍など取得出来ないだろう
上条「でもさ、戸籍なんて書類上の問題じゃないか」
テクパトル「・・・あぁ」
上条「お前達はそんな誓約書なんか必要ないだろ?だったら堂々と胸を張れよ」
テクパトル「・・・上条、お前・・・」
上条「お互いに愛を誓ってるならそれでいいだろうし・・・それに、神様に誓うのもそれでいいさ」
上条「でさ・・・俺はお前達の愛情をずっと見てきた、だとしたら俺がその愛情の保証人になってやるよ!」
19090「・・・お義兄様・・・」
上条「・・・結婚おめでとう、学園都市に帰ったら派手にお祝いしようぜ!」
テクパトル「あぁ!」
上条「じゃ、俺も下に行くから」
テクパトル「・・・上条!」
上条「?なんだ?」
476 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:55:42.75 ID:HD6+iras0
テクパトル「・・・お前も早く、義姉さんに伝えておいたほうがいいぞ」
上条「…予約ってことか」
テクパトル「あぁ」
上条「御忠告ありがとう・・・一応参考にしておく」
小さく笑ってから、上条はその場を去った
バタン、と部屋のドアが閉められる
テクパトル「・・・エツァリとショチトル、上条には・・・お前の名前、知られたな」
19090「・・・結婚を機に皆さんに教えましょうか?」
テクパトル「それもいいかもな」
笑ってから、テクパトルが19090号の体を抱きしめる
19090「あ、ま・・・またですか?」
テクパトル「なぁ、美月」
19090「?」
テクパトル「子供、欲しくないか?」
19090「!」
477 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:56:34.00 ID:HD6+iras0
テクパトル「俺はほら・・・一姫二太郎って言うし…ひ、一人目は女の子がいいかなぁとか思ってたり・・・って美月?」
19090「ふ・・・」
19090「ふにゃぁぁぁぁ!」
テクパトル「電撃はダメだからぁぁぁぁ!」
上条(・・・予約、か)
美琴「テクパトルの結婚を祝して、乾杯!」
一同「乾杯!」
上条「あーもう!未成年の飲酒は禁止!」
一方「ンな固いこと言ってンじゃねェよ」
番外「今はめでたい場面だぜ!」
心理「まさかこんなに早く結婚一組目が出るなんてね・・・なんか、時間の経過を感じるわ」
垣根「次は俺達かな?」
心理「あら、素敵」
478 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:57:05.92 ID:HD6+iras0
上条(・・・予約、か)
美琴「当麻、当麻も飲まない?」
上条「いや・・・俺はいいや」
美琴「ケチー!」
上条(・・・美琴は・・・モテるだろうな)
自分と付き合い出してからはどうかしらないが、かつて美琴は何人かの男性から好意を寄せられていたはずだ
上条がよく知っているエツァリもその一人だった
美琴は正義感が強いし、容姿も申し分ない
もしかしたら、他にもっといい男が現れるかもしれない
そうなったら
垣根「おうおう!何暗い顔しちゃってんの上条君!」
上条「か、絡んでくんな・・・って酒臭い!」
垣根「ははは!めでたいんだから飲もうぜ!」
上条「だから俺はいいって!」
479 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:57:32.26 ID:HD6+iras0
黒子「まぁ、軍覇さんったら//」
ショチトル「いや、私達だ!」
一方「・・・俺達はいつ頃だろォな」
番外「お?ちゃんと考えてくれてるんだ・・・ありがと」
一方「・・・お前のためだけじゃねェよ」
心理「垣根、私が16になったらすぐ入籍よ」
垣根「ひゃはは!そりゃいいな!」
美琴「・・・」
ムスッ、としている美琴
上条だけは先程から何も言ってくれない
他のカップルはテクパトル達の一件から「結婚」を意識しているのに
美琴「ねぇ、当麻」
上条「あ、あぁ・・・なんだ?」
美琴「当麻は結婚とかどうなのよ」
上条「・・・」
480 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:58:00.05 ID:HD6+iras0
美琴「ねぇ、何か言いなさいよ!」
上条「・・・結婚、か」
上条には結婚というものが分からない
それは意味が分からない、というのではなく
ただ、結婚した時に何が起きるのかが分からないのだ
責任が伴い、二人だけで新たな道を進まなければならなくなる
上条「・・・美琴」
美琴「なに?」
上条「ちょっとさ、海・・・見に行くか」
美琴「?いいけど」
垣根「なんだよ、二人だけでデートか!?」
上条「うるせぇな、別にいいだろ」
垣根「ぎゃはははは!海・・・見に行くか?とかくせぇくせぇ!」
上条「あぁもう!そこに海があるんだからいいだろ!?」
美琴「もう、早く行こうよ!」
上条「あ、あぁ・・・」
481 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:58:27.18 ID:HD6+iras0
美琴に引っ張られるようにしながら、上条が玄関に向かう
垣根「上条」
上条「なんだよ、しつこいな・・・」
垣根「・・・頑張れよ、信じてるぜ」
上条「・・・」
上条「任せとけ」
海の音はこんなにも心地好かっただろうか
波が浜辺を行ったり来たりする様が、とても儚い
近づこうとしても、そこに居続けることは出来ない
かつての不器用だった頃の自分達のようだった
月明かりに照らされた海には、悲しい色が映っている
美琴「・・・綺麗」
上条「綺麗だな」
お前と見てるからかな、と呟く
少し驚いたような表情の美琴
482 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:58:55.90 ID:HD6+iras0
それを気にせず、上条が少しだけ先に歩く
砂浜に座って、行っては帰る波を見つめていた
上条「・・・」
美琴「当麻?」
後ろから、美琴の声が聞こえる
いつになく静かな上条を不審がっているようだ
上条「・・・俺さ・・・思えば、記憶にある中で愛してるって言ってもらったの、お前だけな気がする」
美琴「な、何よいきなり?」
顔が熱いのは酔いのせいか
上条「・・・多分、他の誰にも言われてないと思う・・・言われてたとしても、覚えてない」
美琴「・・・うん」
上条「・・・でもさ、お前がくれた愛してるだけは・・・覚えてるんだ、全部」
美琴「・・・当麻」
上条「・・・忘れたくないんだ、お前がくれた大切な時間」
483 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 17:59:46.15 ID:HD6+iras0
なんでそんなに悲しい話をするのだろうか
美琴は少し不安になった
美琴「な・・・何かあった?」
上条「・・・なぁ」
美琴「な、なに?」
上条「・・・俺は・・・お前にどれくらい、愛を与えられたかな」
美琴「・・・たくさんよ、たくさん」
上条「・・・お前から貰ったのと同じだけ、与えられたかな」
美琴「・・・分からない、愛情の形は違うから」
上条「・・・もしもさ」
上条「もしも・・・俺が与えられた愛情が・・・そんなに多くなかった、どうしよう」
普段の前向きな彼には、とても似合わない一言
しかし、なぜかそれが今の彼の本心のような気がしてならなかった
美琴「・・・どうしたのよ、急に」
484 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 18:00:25.64 ID:HD6+iras0
上条「・・・テクパトルと19090号・・・すごいよな」
美琴「すごい?」
上条「結婚ってものを自分達で掴んだんだ・・・テクパトルは、それを成し遂げるために仕事を見つけた」
上条「・・・仕事が見つかったから結婚したんじゃないと思う、やっぱり・・・養うために、仕事を探したんだ、あいつは」
美琴「・・・」
上条「俺ってダメだよな・・・なんかさ、今の幸せに満足してるんだ」
将来のことなんて考えていなかった
結婚結婚、と口にはするが、結婚なんて実際には分からない
彼に家族を養えるか、美琴を背負う責任は負えるか
彼には、まだ自信がない
上条「・・・お前との将来を考えてるつもりだったけど・・・その将来は、今が続くってだけのものだった」
上条「恋人から夫婦に、なんて・・・今思えば、あんまり真剣には考えてなかったな」
上条「俺って・・・ホント情けないよ」
美琴「・・・あんまり、私の好きな人のこと・・・悪く言わないで」
485 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 18:00:52.30 ID:HD6+iras0
悲しそうな声が聞こえる
波の音が、誰かの泣き声に聞こえる
上条「・・・」
美琴「私ね、大好きな人がいるんだ」
上条「?」
美琴「不器用で、頭はそんなに良くなくて・・・不幸だし、たまに女の子と絡んでるし」
美琴「でもさ、誰より私を愛してくれて、私を守ってくれて・・・優しくて、おっきな人」
美琴「・・・私、その人といつか結婚したい」
上条「美琴・・・」
美琴「・・・結婚、したい」
上条「・・・俺は・・・まだ自信ないや」
美琴「結婚する自信?」
上条「俺の夢を叶える自信がないんだ、俺には叶えられないかもしれない」
美琴「私達の夢じゃない、私達で叶えましょう」
486 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 18:01:19.12 ID:HD6+iras0
上条「・・・美琴」
美琴「・・・それに・・・私だって今は自信ないわよ、だからいつか・・・ね?」
上条「・・・俺達なら出来るかな」
美琴「出来るわよ!」
ぐっ、と右手を握り締めた美琴が笑う
美琴「もしも当麻が、その夢を叶えられないなんて思ってるなら!」
美琴「そんな幻想、私がぶち殺してやるから!」
上条「・・・」
美琴「・・・私の好きな人はね、そうやって何度も私の悲しい幻想を打ち砕いてくれた」
美琴「だから今度は私の番なんだ」
上条「美琴」
美琴「はい」
上条「・・・いつか、お前と結婚するのに相応しい男になったら・・・絶対にプロポーズする」
上条「だから、今・・・予約入れていいかな」
487 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 18:04:04.19 ID:HD6+iras0
美琴「予約…?」
上条「…あぁ、俺が迷ってる間に…他の男が現れないようにさ」
美琴「そ、そんなわけないじゃない」
上条「それに、予約したら…責任持てるからさ」
美琴「…そんなことしなくても、当麻はちゃんとしてくれてるわよ」
上条「…それでも、自分にけじめをつけたいからさ」
どこまで彼は真っ直ぐなのだろう
少し呆れながらも、美琴は笑った
彼女の愛した「上条当麻」は、そういえば最初からこんな男だったはずだから
美琴「サインが必要なんだけど」
微笑みながら、美琴がそっと上条に近付く
上条「・・・これで代わりになるかな」
優しく唇を重ねて、上条が美琴を抱きしめる
美琴「・・・上出来」
上条「・・・よかったよ」
波の音が、少し小さくなった
488 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 22:13:56.74 ID:HD6+iras0
テクパトル「ん…」
19090「はぁ…」
ベッドの中で、二人は熱い口づけを交わしていた
男にはそういう行為を出来るのに限りがあり、それを超えるとかなりきつくなってくるものだ
3回目を超えたあたりから、テクパトルもそんな感じだった
そのため、今はもう体までは交じらわせていない
しかし、その代わりと言ってはおかしいがもう何分も口づけを交わしていた
息が苦しくなっては口を離し、そして息を吸い込んでまた唇を重ねる
テクパトル(あぁ…幸せだ…)
結婚、というものは決めただけでこんなにも幸せなのか、とテクパトルは驚く
相手への気持ちを抑えることなんか出来なくなっていた
テクパトル「美月…」
19090「テっくん…」
互いの唇に、自分の唾液を塗っていくような、品のないとも言える口づけ
それさえもとても愛おしく感じられた
489 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/03/08(木) 22:18:31.18 ID:Mw2p3XXNo
テっくんが……
テっくんがどんどん変態になっていく……
490 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 22:21:44.31 ID:HD6+iras0
テクパトル「…愛してる…」
19090「あっ…そ、その…」
テクパトル「ん、もう一度やるか…?」
19090「は、はい」
ゴムを取り出してからテクパトルが19090号の体を抱き上げる
結局、今はまだ子作りはしないということになったのだ
理由は様々で、まずは二人の結婚生活というものに慣れようということ
もちろん今までも長く暮らしてきたため、慣れているとは言えるのだが「夫婦」という括りになったという実感が湧くまでは我慢、ということだ
あと一つは、19090号が恥ずかしがったことだ
「刺激が強すぎる」だの「早いですから!!」だの、とにかく顔を真っ赤にして否定していた
テクパトル(まぁ、精神的には中学生だしなぁ…)
腰を振りながらテクパトルが苦笑する
ギシギシとベッドが軋む
19090「あ、あぁ!!」
テクパトル「…はぁ」
テクパトル「幸せってのはこういうことを言うのかな」
491 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 22:25:43.18 ID:HD6+iras0
>>489
何をいまさら
心理「…」
心理定規と垣根は、自分たちの部屋にいた
シャワーを軽く浴びた心理定規が部屋に帰ると、グデングデンに酔っぱらった垣根がベッドに横になっていた
心理(…相当酔ってるわね)
風呂に入ったおかげで酔いの醒めた心理定規
今はいつも通りの冷静な彼女だ
心理「ねぇ、垣根」
垣根「おえぇ…ウルトラマンタロウが跳んでるよ…」
心理「ちょっと、大丈夫?」
垣根「テクパトル結婚おめでとう…」
心理「はぁ…ほら、ちゃんとしなさいよ」
ぐいっと垣根の腕を掴み、無理矢理起き上がらせる
垣根「…なんだよ…こっちは酔ってて気持ち悪いんだ…」
心理「とにかく、風呂に入ってきなさいな」
垣根「…あぁ、そうするよ…」
492 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 22:51:23.62 ID:HD6+iras0
心理「…ったく」
ドレスに着替えた心理定規が、普段の彼女からは想像できないほどだらしない寝転がり方をする
大の字、というか無防備、というかとにかく今部屋に誰かが入ってきたら恥をかく、というような寝転がり方だ
心理(…結婚、ね)
テクパトルと19090号が結婚
ずいぶんと突然なことだ、と呆れていた
そしてそれと同時に羨ましさも感じている
心理(…私も、いつか垣根と…)
そこまで考えて、枕に顔をうずめる
心理(そ、それはいいけど…そうなったらいいけど…!!)
顔が熱くなっていくのがわかる
足をじたばたさせながら顔の火照りが醒めるのを待つ
心理(…垣根と結婚…かぁ)
心理(…そうなったら…幸せよね…)
心理(…垣根と…)
垣根「俺がどうかしたか?」
心理「!?い、いつの間にあがったのよ!?」
垣根「いや、今な…風呂入ったら酔い醒めた」
493 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 23:07:06.97 ID:HD6+iras0
心理「…き、聞いてた?」
垣根「あぁ?何がだよ」
心理(…口には出てなかったみたいね)ホッ
垣根「…にしても、お前にしては珍しくだらしない格好だな」
心理「…ちょっと疲れてたからよ」
垣根「へぇ」
心理「…」
垣根「…結婚ってさ」
心理「な、なに?」
垣根「…やっぱり、責任重そうだよな」
心理「…そうね、互いに背負い合いながら…だから」
垣根「…いいよなぁ、それを自分達で決められるだなんてさ」
心理「決めるだけじゃダメなのよ」
垣根「…あいつらなら大丈夫だろ」
494 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 23:19:37.40 ID:HD6+iras0
心理「…ねぇ」
垣根「なんだ?」
心理「…私たちには…出来るのかしら」
垣根「何がだよ」
心理「…結婚…よ」
垣根「…結婚、か」
心理「あなた、私とのそういうこととか…真面目に考えたことある?」
垣根「…正直な話、そこまで真面目にはないかもしれないな」
部屋の中にある冷蔵庫に向かいながら、垣根が答える
中にあったワインを開けながら、心理定規のほうを見つめ、先を続ける
垣根「…いや、結婚したいとは思ってるが…それがどういう変化をもたらすか、何が必要か、どうすればいいのか…とかはよく分からないんだよな」
心理「…そうね、私も実はそうなのよ」
垣根「…なぁ、心理定規」
心理「…なに?」
垣根「…俺達ならさ、きっと大丈夫だよ」
心理「…あなた…」
495 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 23:37:22.48 ID:HD6+iras0
垣根「今までだって色々乗り越えてきたんだ」
心理「…そうね、きっと結婚だって大丈夫よ」
垣根「…それよりさ、今は夜景を楽しもうぜ」
窓の外に見える海を指差しながら垣根が笑う
垣根「…波を見てるとさ、なんか…心が洗われそうじゃないか」
心理「ここからだとあんまり見えないわよ」
垣根「雰囲気だよ、雰囲気」
心理「はぁ…仕方ないわね」
呆れたように笑いながらも、心理定規がワイングラスを手に取る
仲間たちとどんちゃん騒ぎをしながら飲む酒も嫌いではないが、やはり彼と飲むのが一番好きだった
垣根「…なぁ」
心理「なに?」
垣根「…俺達は…薬指に誓いの指輪を嵌めている」
心理「?」
垣根「だったら、予約なんていらないよな」
心理「あら、プロポーズしてもらいたい、ってのは女の子の永遠の夢なのに」
垣根「バーカ、そんなの知るかよ」
グラスを鳴らしてから、垣根が小さく笑う
垣根「…いつかさ、結婚しようぜ」
心理「あら、素敵」
496 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/08(木) 23:38:55.32 ID:HD6+iras0
今日はここまで
テクパトルが変態?
否、断じて否!!!
プロポーズネタをやりたいがためにこの夏休みの序盤を書いたのですが
ラジオのお便りで結婚の話が出たときは焦りました
心を読まないでください、お願いします
では
497 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/08(木) 23:53:36.28 ID:vfOr9qC5o
おつにゃんだよ!
498 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/03/09(金) 10:45:28.76 ID:K12SYpIT0
とても個人的なことですが
今日、志望校の合格発表でしたが
見事合格しました!
21スレ目の受験生の書き込みを思い出して
レスしました
499 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/09(金) 10:57:30.74 ID:UNJ8sr6D0
>>498
おめでとうございます
というかもうそんな時期なんですね、引きこもりにはわかりませんw
これ以上やられたら死ぬ
テクパトルはげっそりとしていた
死ぬ、というのはあくまで例えの話だ
実際、命の危険があるわけではない
19090「んくっ・・・あ、はぁっ!」
19090号が自分のあれを受け入れながら、腰を激しく振っている
現在時刻、夜の1時
他の連中は寝ているのか、それとも自分達と同じようなことをしているのか
どちらにしろ、今のテクパトルには関係ない
テクパトル「み、美月・・・もう出ない・・・から・・・」
19090「だ、だって・・・」
テクパトル「お前・・・そんなにエロかったっけ?」
19090「!ち、違います!ただテっくんと一つになりたくて・・・」
テクパトル「・・・それはまぁ、嬉しいんだけどさ」
さすがにもう種が尽きてるから、とテクパトルがため息をつく
プロポーズを終えてから二人のボルテージは上がっていくばかりだった
500 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/09(金) 10:58:07.24 ID:UNJ8sr6D0
そこから5回やって休憩、さらにその後2回
つまり、計7回も行ってしまったのだ
男性の限界は5回程度のはずだが、そんなものを振り切ってしまうほどに興奮していた
とはいえ今はもう限界だ
19090「あ・・・じゃ、じゃあ・・・やめますか・・・」
テクパトル「・・・」
体をくすぐったそうにくねらせる19090号
このまま中途半端に終わらせてしまっては可哀相だ
テクパトル「美月、おいで」
19090「?」
19090号を自分の横に寝させ、優しく胸を触る
19090「あ・・・」
テクパトル「・・・ホント、美月はエロいんだから」
19090「テ、テっくんだって変態さんです!」
テクパトル「・・・俺は普通だよ」
ぎゅっ、と19090号の胸の頂きを摘み上げる
501 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/09(金) 10:59:09.63 ID:UNJ8sr6D0
ビクン、と体を揺らした19090号が満足げに息を吐く
テクパトル「・・・なぁ」
19090「・・・はい」
テクパトル「キス、していいか?」
19090「もちろんですよ」
貪るようにしながら唇を奪う
何度目なのか、もうこうしているのが当たり前にさえ感じてきた
テクパトル「・・・幸せだ」
19090「・・・結婚、しちゃいましたからね」
テクパトル「あ、あぁ」
19090「ふふ・・・帰ったらみんなに自慢しちゃいますよ」
テクパトル「・・・みんなから祝福されたら嬉しいな」
19090「はい!」
微笑み合ってから、二人がそっと目を閉じる
さすがに体は眠気を訴えていた
テクパトル「美月、おやすみ」
19090「おやすみなさい、テっくん」
短く挨拶を済ませた二人は、眠りの世界に旅立った
502 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/09(金) 11:04:38.32 ID:UNJ8sr6D0
垣根「・・・そういや、お前を抱くの久しぶりだな」
心理「・・・どういうことよ」
ベッドの中で、下着だけになった二人
垣根が慌ててフォローする
垣根「いや・・・お前以外の女なんていないからな?」
心理「・・・ちょっと焦っちゃったじゃない」
垣根「悪い悪い・・・あれだよ、俺達って元々そっちはあんまりしないからさ」
心理「私、あなたとならいくらでもやっていいのよ?」
垣根「…そりゃ嬉しいことだな」
心理「…ね、そろそろ始めない?」
垣根「なんだよ、やっぱ普段の格好と同じでエロいのか、お前」
心理「…そうなのかそうじゃないか、あなたがよく知ってるでしょ」
垣根「…そうだな」
心理定規の頬をそっと撫でながら、垣根が空いた手で彼女の体に触れる
心理「…始める?」
垣根「始めたいんだろ、お前」
503 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2012/03/09(金) 11:13:09.07 ID:BdCU6sGAO
まだやってたんだこれ
504 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/09(金) 11:24:15.22 ID:UNJ8sr6D0
心理「…えぇ」
垣根「んじゃ…始めるか」
ギシギシ、と軋むベッド
少し小さい、しかし確実に聞こえている相手のうめき声
垣根「…お前ってさ」
心理「なに?」
垣根「こういう時って、決まって電気消したがるよな」
心理「あら…私が快感でだらしない顔になっているの…そんなに見たい?」
垣根「男としてはな…そういうのも見ておきたいもんなんだよ」
心理「…別に…ん、電気は付けててもいいんだけどね」
垣根「あぁ?じゃあなんでいつも消すんだよ」
心理「気分よ気分…こっちのほうが、落ち着くじゃない」
垣根「…お前、結局恥ずかしいだけだろ」
心理「…恥ずかしいわよ、たしかに」
垣根「…な、こことかどうだ?」
心理「…くすぐったい」モジモジ
垣根(…いい感じかもな)
505 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/09(金) 11:38:13.36 ID:UNJ8sr6D0
心理「…ね、あなたはどうなの?」
垣根「?何が」
心理「…こういうことしてる時の表情とか…見られて恥ずかしくない?」
垣根「…別に、お前にだったら見られても恥ずかしくないし」
心理「…何よそれ」
垣根「…あ、ちょっとヤバいかも」
心理「…私も、そろそろ」
垣根「…疲れた…」
枕に顔をこすり付け、モフモフしながら垣根はそんなことを言っていた
心理「…情けないわね…男の子でしょ?」
垣根「…男のほうが疲れるんだよ、知らないのか…」
心理「…ほら、しゃんとしなさい」
垣根「…疲れたぁ…」
心理「はぁ…寝る?」
垣根「そうする…」
心理「…じゃ、おやすみなさい」
垣根「…あぁ、おやすみぃ…」
ゴロン、と仰向けになった垣根
一分もしないうちに、子供っぽい寝息が聞こえてきた
506 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/09(金) 12:07:24.08 ID:UNJ8sr6D0
上条「朝だぁぁ!!!」ググーッ
美琴「はぁ…朝日が眩しいわ…」
垣根「…眠いです…」
美琴「…垣根、なんかゲッソリしてるわね」
ショチトル「仕方ないだろう、どうせ昨晩はお楽しみだったんだろ?」
垣根「…否定はしない」
一方「…考えることは一緒ってことか」
客間に集まった一同は、窓から差し込む朝日に照らされながら談笑していた
上条「…削板達は昨日どうだったんだ?」
削板「おう、部屋で一緒にテレビ見てたぞ!!」
黒子「サッカーの試合がありましたの、素晴らしいスポーツマンシップを見ることが出来ましたの!!」
番外「あぁ…二人は純粋なんだね」
心理「はい、お茶が入りましたよ」
エツァリ「あ、ありがとうございます」
美琴「…そういえば、テクパトル達は?」
垣根「まだ起きてきてないな」
一方「…どォせ夜更かししてたンだろ」
507 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/09(金) 12:07:23.90 ID:UNJ8sr6D0
上条「朝だぁぁ!!!」ググーッ
美琴「はぁ…朝日が眩しいわ…」
垣根「…眠いです…」
美琴「…垣根、なんかゲッソリしてるわね」
ショチトル「仕方ないだろう、どうせ昨晩はお楽しみだったんだろ?」
垣根「…否定はしない」
一方「…考えることは一緒ってことか」
客間に集まった一同は、窓から差し込む朝日に照らされながら談笑していた
上条「…削板達は昨日どうだったんだ?」
削板「おう、部屋で一緒にテレビ見てたぞ!!」
黒子「サッカーの試合がありましたの、素晴らしいスポーツマンシップを見ることが出来ましたの!!」
番外「あぁ…二人は純粋なんだね」
心理「はい、お茶が入りましたよ」
エツァリ「あ、ありがとうございます」
美琴「…そういえば、テクパトル達は?」
垣根「まだ起きてきてないな」
一方「…どォせ夜更かししてたンだろ」
508 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/09(金) 13:31:01.18 ID:UNJ8sr6D0
上条「…なんかさ、あいつらがどんな顔して降りてくるのか楽しみだよな」
美琴「私たち、結婚しました!!とか言いながらだったりして」アハハ
ショチトル「それはそれでからかいがいがあっていいじゃないか」
垣根「ひゃはは!!みんなでファンファーレでも鳴らすか、海だけにな!!」
心理「何も掛かってないわよ」
黒子「…おや、足音が聞こえますの」
削板「来たな!!」
一方「…なンて言ってからかってやるかなァ」ニヤニヤ
垣根「まぁ、奥さんったら悪い人」ニヤニヤ
一方「いえいえ、あなたほどではないザマス」ニヤニヤ
番外(仲良しだねぇ…)
テクパトル「…おはよう…」ゲッソリ
一同「…」
19090「み、みなさんおはようございます!」ニコニコ
一同「…」
テクパトル「…おむすびが…食べたいんだな…」ゲッソリ
上条(なんか死に掛けてるぞぉぉぉぉ!)
509 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/09(金) 13:50:53.57 ID:UNJ8sr6D0
一方「ど、どォしたンだお前…」
テクパトル「…ちょっと…な」
削板「ははは!!結婚おめでとう!!!」
19090「あ、ありがとうございます//」
テクパトル「…朝飯は…」
心理「まだ作ってないけど」
上条「…な、なんでそんなに疲れてるんだ?」
テクパトル「…尽きたんだ、何もかもが」
垣根「目が虚ろである」
テクパトル「…腰が痛い…」
番外「あー、なるほどね」
心理「お茶ならあるから、飲んでなさい」
テクパトル「…いただこう」
美琴「あ、でもそれまだ熱い…」
テクパトル「あっづーーーーー!!!!!」
一同(…バカだ…)
テクパトル「熱い、熱い熱い!!!」
エツァリ「だ、大丈夫ですか?お水を…」
テクパトル「…もう…遅い…」ヒリヒリ
エツァリ(やけどしましたね…)
510 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/09(金) 23:52:49.69 ID:Z28DzX4Oo
おつにゃんだよ!
511 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/10(土) 22:00:29.11 ID:IUAQ/9js0
テクパトル「…熱かった…」
19090「だ、大丈夫ですか?」
テクパトル「あぁ…なんとか」
19090「もう…テっくんは慌てん坊さんですね」クスクス
テクパトル「し、仕方ないだろ…こんなに熱いと思わなかったんだし」ゴクゴク
19090「…ちゃんと温くなってますか?」
テクパトル「あぁ、大丈夫」
19090「ならよかったです」ニコニコ
上条(…な、なんなんだあの二人…)
美琴(…いきなり二人だけの空間を作り出したわね)
一方(…つゥかよ、俺たちが邪魔みたいになってねェか?)
テクパトル「…なにジロジロ見てるんだよ」
ショチトル「いや、なんでもないよ」
削板「ははは!!さすが夫婦だ、仲良しで羨ましいぞ!!!」
テクパトル・19090「…まぁ…」カァッ
心理(可愛い夫婦ね)
512 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/10(土) 22:28:50.64 ID:IUAQ/9js0
上条「…でさでさ、プロポーズの言葉ってどんな感じだったんだ!?」
意気揚々と上条が問いかける
テクパトル「…なんでそういうことを聞くんだよ」
エツァリ「将来の参考ですよ」
垣根「そうそう、やっぱり男から…ってのはあるだろ!?」
一方「…冷やかしのタネにもなるしな」
削板「おぉぉぉ!!愛情をどうやって伝えたんだ、やっぱり根性で!?」
テクパトル「…なんでお前たちに教えなきゃならねぇんだよ…」
上条「そこをなんとか!!な、義理の兄からの頼みだし!!」
テクパトル「お前はまだ義姉さんと結婚なんてしてないだろ、だから関係ない」
上条「な、なんだよそれ!?」
美琴「あ、じゃあ私から聞いていいかしら」
テクパトル「中学生にはまだ早い」
美琴「な…なによ!!その中学生と結婚したロリコンのくせに!!この変態!!」
テクパトル「愛情に年齢なんて関係ねぇんだよ!!」
番外「うっひゃぁ、暴論だね」
黒子「…ちょっと引きましたの」
テクパトル「なんで!?」
513 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/10(土) 22:51:43.88 ID:IUAQ/9js0
垣根「なぁ、19090号」
19090「は、はい」
垣根「どんな風にプロポーズされたんだ!?」
19090「ミ、ミサカに尋ねるんですか!?」
上条「あれ、美月ちゃんじゃなかったのかな?」ニヤニヤ
19090「!?」
美琴「なになに?」
一方「ンだよ、その名前」
番外「もしかして、テクパトルがみんなには内緒でつけてた名前とか?」
心理「それでもって、二人だけの秘密だったとか?」
番外「あひゃひゃ!!今日日そんなベタはねぇよww」
一方「二人だけの秘密かよ、気持ち悪ィ」ゲラゲラ
テクパトル「…」
黒子「?どうしましたの?」
削板「も、もしかして図星だったのか?」
テクパトル「お前ら、ちょっと表に出ようぜ」
一方「…正直すまなかった」
514 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/10(土) 23:12:53.91 ID:IUAQ/9js0
テクパトル「…お前らは美月って呼ぶなよな」ムスッ
美琴「な、なんで?」
テクパトル「俺がつけてやった名前なんだから」
上条「でもさ、そんなこと言ったらみんな親がつけた名前だけど…」
テクパトル「さっきバカにしてたじゃねぇか」
一方「二人だけの秘密、ってのを言ってたンだよ」
番外「そうそう、名前は綺麗でいいじゃんか」
テクパトル「…ダメだ」ムスッ
ショチトル「はぁ、なぜダメなのかを簡潔に説明しろよ」
テクパトル「…ダメったらダメなんだよ、それしか言えない」
美琴「あ、もしかして愛している人の名前を呼んでいいのは自分だけ、とか?」
垣根「なんだよそりゃ、ねぇよwww」
テクパトル「…」
垣根「あ、図星ですか」
テクパトル「もうなんとでも言えよ…」ウッウッ
一同(な、泣いちゃったよ…)
515 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/10(土) 23:22:01.61 ID:IUAQ/9js0
上条「…それでさ、今日はもう帰るのか?」
垣根「ここにクジがあります」
美琴「…いや、当麻が訊いたのは…」
垣根「この中には、帰る、という選択肢と帰らない、という選択肢とメルヘン、という選択肢があります」
一方「…最後のが不安なンだけどよ」
垣根「さて…これを引いて、出た結果を選ぼうと思う」
エツァリ「…本当にその三種類なんでしょうね」
削板「そうだそうだ!!出来レースなんて御免だぞ!!」
垣根「怪しいと思うならお前たちが見てみろよ、ほら」
垣根がクジを差し出す
たしかにその三つの選択肢が書かれている
19090「あ、あの…」
垣根「はい、美月タン」
テクパトル「殺すぞ」
垣根「…19090号」
19090「あの…メルヘン、というのは具体的にはどのような…」
番外「そうそう、そこだけが不安だよね」
垣根「あぁ、これなら大丈夫だよ」
516 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/10(土) 23:37:11.83 ID:IUAQ/9js0
心理「メルヘンってのは…帰らない、ってこと?」
垣根「もっと言えば…今日、この近くで夏祭りがある」
ジャラジャラとクジを混ぜながら垣根が答える
その一言に、一同が耳をとがらせた
番外「そ、それ本当!?」
垣根「…無人島とは言っても、ここは観光地だ…定住民がいないってことは、逆にすればそれだけ好き放題土地が使えるってこと」
一方「…なるほどなァ」
上条(そ、そういうもんなのか?)
黒子(というより…なんでこの無人島、ここまで人気なんですの?)
削板(な、なにを言ってるか全くわからねぇ!!)
垣根「…夏祭り、打ち上がる花火、可愛い着物姿の女の子…ふと近づく二人の距離、林檎飴を頬張りながら仲良く屋台を回る夜…メルヘンだ…」ウットリ
ショチトル「なるほど…メルヘンなら、その夏祭りに参加するのか」
垣根「はい、誰が引く?メルヘンを絶対に当てろよな」
上条「…じゃあ俺が」
一同「お前はダメだ!!」
上条「」
エツァリ「…では…自分が」
517 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/10(土) 23:52:59.99 ID:IUAQ/9js0
エツァリがクジの入れられた箱に手を入れる
エツァリ(…少なくとも、学園都市にはまだ帰りたくありません…)
エツァリ(…となると、帰らない、もしくはメルヘンを引くべきです)
エツァリ(確率は…3分の2)
エツァリ「これです!!」
「帰らない」
エツァリ「…」
垣根「はい、帰らないね」
番外「…ねぇ、帰らないだったら夏祭りは…」
垣根「メルヘンだけだ、夏祭りは」
黒子「ということは…近くで夏祭りがあるにも関わらず行けないという生殺しですの?」
垣根「あぁ」
19090「…」
テクパトル「エツァリ…やっちまったな」
エツァリ「じ、自分のせいですか!?」
美琴「…」ウルウル
上条「美琴…仕方ないって、あとでエツァリにそげぶしとくから」
エツァリ「えぇ!?」
518 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/11(日) 00:02:41.10 ID:uCexIKWn0
垣根「…はぁ、エツァリ…やっちまったな」
垣根がエツァリの手から「帰らない」のクジを受け取る
番外「…行きたかったな…着物とか用意できるはずだったんだよね…」
垣根「…あぁ」
美琴「…花火…見たかった…」
19090「結婚を決めてすぐの夏祭り…素敵だったでしょうね…」
エツァリ(な、なんか知りませんが罪悪感が…)
心理「…垣根」
垣根「…俺さ、最近マジック練習してるんだ」
上条「?何言って…」
垣根「ほら見てみろよ、この帰らないのクジがなんと一瞬で!!」
ぎゅっと手を握った垣根が、しばらくして手を開く
垣根「メルヘン、のクジに!!」
一同「か…垣根…」ジーン
垣根「ほらほら、だから夏祭り行けるんだぜ!!」アタフタ
一同(…帰らないのままなんだけど…)
垣根「だ、だからそんな泣くなよな!!ほら、着物の用意でもしようぜ!!な!?」
美琴「垣根…ありがと」
19090「ちょっと…見直しました」
垣根「へ、へへへ…そうかな」
エツァリ(…もう…自分はこういう立ち位置でいいですよ)
519 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/11(日) 00:22:36.47 ID:uCexIKWn0
垣根「さぁ、そうと決まれば着物の用意だ!!」
一同「おー!!」
垣根「無人島なのに着物屋さんがあるのかって!?んなもんご都合主義なんだよ!!」
心理「まぁ、今時着物屋さんなんてどこにでもあるわよ」
ショチトル「夏祭りなんて去年の夏以来だな」
美琴「あはは、当たり前じゃない!」
黒子「着物を着るのも久しぶりですの」
削板「ははは!!そうだな、久しぶりだ!!」
上条「美琴、一緒に花火見ような!」
美琴「う、うん!!」
テクパトル「…美月、俺達も…」
19090「は、はい!」
番外「ねぇねぇ、一方通行はやっぱり焼きそば派?」
一方「俺はたこ焼き派だ」
エツァリ(…)
エツァリ(…よかったですね、みなさん)
垣根(てめぇがまとめんなよ)
520 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/11(日) 10:31:38.34 ID:uCexIKWn0
上条「…さて、着物のレンタルは出来ましたが…」
一方「…誰が着付けすンだよ」
心理「女の子は私がしてあげるから…たぶん美琴や黒子もできるでしょ?」
黒子「もちろんですの」
エツァリ「男性ですと…垣根さんでしょうか」
垣根「あぁ?男は自分だけで着られるだろ」
上条「いや、難しいと思う…」
垣根「知ったことかよ」
19090「…では、ミサカ達は着付けをしてくるので」
番外「いやぁ、着付けは楽しいねぇ!!」
テクパトル(…俺達はどうすればいいんだよ)
垣根「…とにかく、俺達も着替えるぞ…そろそろ正午だ、ぼちぼち祭りも始まるし」
上条「あいよ…」
削板「おぉぉぉぉ!!なんだか楽しみになってきたぞ!!!」
一方「…めンどくせェ…」
521 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/11(日) 11:41:05.84 ID:53AkpK/30
夏祭りだし浴衣って書いてほしい
522 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/11(日) 12:48:08.55 ID:uCexIKWn0
>>521
そう、それです
言葉が思い出せなかったから着物って書いてたんですww
上条「浴衣…ってさ、やっぱり男は黒だよな」
垣根「だよなぁ、男なら黒…」
削板「はっはっは!!赤の浴衣は熱いよなぁ、やっぱり男は熱くなきゃな!!!」
一方「…どっかの熱血馬鹿を思い出すな」
垣根「…それさ、法被じゃねぇか?」
エツァリ「…というか…それを夏祭りに着ていくんですか」
テクパトル「…削板…さすがにそれはないと思うぞ」
削板「そうか?俺らしくていいじゃないか!!」
上条「…でもさ、白井はそういうの…」
削板「黒子ならわかってくれるさ!!」
一方「…惚気かよ…」
上条「…削板以外は黒の浴衣だな?」
垣根「当たり前だろ…」
テクパトル「エツァリは白の浴衣も似合いそうだな」
エツァリ「それ、若干死に装束ですよね」
523 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/11(日) 12:54:06.04 ID:uCexIKWn0
上条「…ところでさ、夏祭りって言ったらなんだろうな」
一方「…金魚すくいだろ」
エツァリ「自分はやっぱり花火が出てきますね」
垣根「盆踊りとか懐かしくないか?」
上条「あ、懐かしいな」
テクパトル「…個人的には…だけどさ、団扇で仰ぎながら歩くのが夏祭りってイメージかな」
削板「冬に行われる祭りじゃ無理だもんな」
垣根「…ようし、俺は浴衣着れたぞ!!」
上条「…お前は相変わらずだな」
垣根「これで斬魂刀があれば完璧だぜ!!」
一方「いらねェだろ、お前」
垣根「俺の刀の名前は未元物質…この世に本来存在しない素粒子を作り上げることが出来る」
エツァリ「…それで、開放するときの呪詛は?」
垣根「呪詛って言うな…そうだな、俺の未元物質に常識は通用しねぇ!!!とか」
テクパトル「まんまだな…」
削板「はっはっは!!愉快だなぁ!!」
垣根「…っていうかさ、誰だよあの漫画の話始めたヤツ」
一同「お前だよ」
524 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/11(日) 12:59:32.47 ID:uCexIKWn0
美琴「…ねぇ、私って黄色の浴衣ばっかり着てない?」
心理「…あなた、電撃姫なんだからいいじゃない」
黒子「…心理定規は赤ですのね」
番外「黒子は紫か…なんかエロいね」
黒子「あら、番外個体は黒ですの?」
番外「ミサカのどす黒さにはピッタリだね」ケラケラ
心理「あら、あなたは本当は優しいじゃない」
番外「な、何言ってるの!?」カァッ
ショチトル「ふふん、私は今回は水色だ、幼さとグラマラスさを兼ね備えてみた!!」
19090「…ミサカは今回は淡いピンクです」
心理「…なんだか、こう言ったら失礼だけど…」
美琴「ちょっと地味なんじゃない?テクパトルにもっとグイグイ行かないと…」
19090「も、もう結婚が決まりましたので…//」
女一同(この幸せ者が…)
番外「…さーて、ミサカは先に男達の所に行ってやるかな!!」
黒子「あら、みんなで揃ってお目見えですの!!」
525 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/11(日) 13:04:27.41 ID:uCexIKWn0
心理「…はぁ、最後は私の着付け、頼んでいいかしら」
美琴「うん、任せて」
美琴が心理定規の後ろに回る
そこからでもわかるほど、心理定規はスタイルが良い
美琴(…ショチトルとはまた違ったスタイルの典型ね…)
心理「どうしたの?」
美琴「…なんか、自信を無くすわ…」
19090「…お姉様、元気を出してください!!」
番外「そうそう、だってお母さんはおっぱい大きいじゃん」
美琴「そ、そうよね!!」
垣根「そうそう、元気出せよミコっちゃん」
美琴「…」
垣根「あ、心理定規は赤の浴衣か」
心理「…なんであなたがいるのよ」
垣根「なぜかって?そこに空間があるからさ」
ショチトル「まさか…私達が着替えている間にもいたとか…」
垣根「…いや、それはねぇよ」
526 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/11(日) 13:09:19.33 ID:uCexIKWn0
黒子「…垣根さんは何やら…似合ってますの」
垣根「ひゃっはっは!!!そうだろ、男前だろイケメンだろ!!」
19090「あの、出て行ってもらえませんか?」
垣根「はぁ?お前ら全員着替えてるじゃねぇか」
ショチトル「何を言う、ここは女の聖域だ」
垣根「ちぇー…」
心理「もうすぐ終わるから客間で待ってなさいよ」
垣根「…分かった分かった」
エツァリ「審判!!今のは…」
一方「あァ…ロリを抱きしめてェ…」
上条「あぁぁ!!審判が自らの性欲を露わにしているぅ!!」
テクパトル「となると…逆転のチャンスだな」
削板「そうだな…最悪ペナルティーエリアからの一発ギャグが許される」
垣根「ただいまー…」
上条「あ、帰ってきた」
一方「あンまり暇だからフリンフォンしちまったじゃねェか」
垣根「そりゃすまなかったな」
527 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/11(日) 13:13:00.98 ID:uCexIKWn0
上条「…っていうか、お前どこ行ってたんだ?」
垣根「女の子たちの聖域に」
エツァリ「ま、股の間の絶対領域ですって!?」
テクパトル「着替えてたんじゃないのか、あいつら」
垣根「心理定規以外は着付け終わってた」
上条「な、なぁ!!美琴は何色の浴衣だった!?」
垣根「さぁな、秘密」
上条「あぁぁ!!気になるぅ!!」
一方「…番外個体は黒だろ、どォせ」
垣根「そ、そんなこととは限らねぇしぃ!!黒とかなんで分かるんだしぃ!!」
一方(黒だな)
エツァリ「…ショチトルはセクシーなので来そうですよね」
テクパトル「…美月はなんだろうな…」
削板「黒子はちゃんと浴衣着れたかな…」
垣根「…心配するとこが違うぞ」
削板「あれ?」
528 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/11(日) 13:27:41.71 ID:uCexIKWn0
垣根「…はぁ、浴衣着てると下手に座るのもな…」
上条「あぁ…形崩れるからな」
一方「…あァ?女共来たンじゃねェか」
エツァリ「おや、本当ですね」
美琴「じゃーん!!どう、似合ってる、当麻!?」
上条「…な、なんかお前らしい色だな…」
美琴「な、何よその反応…」
上条「で、でも可愛い…」ドキドキ
美琴「そ、そう?」ドキドキ
上条「こう…ぬがせたくなる魅力があるというか」ドキドキ
美琴「そ、そういうのってどうかと思うんだけど…」ドキドキ
垣根「なんなんだあいつら」
心理「さぁ?」
垣根「…お前は赤の浴衣か」
心理「可愛いでしょ」
垣根「…まぁな、メルヘンだ」
心理「何よそれ」
529 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/11(日) 23:41:38.40 ID:uCexIKWn0
垣根「…さて…そろそろ始まる時間だな」
上条「そうなのか?まだ昼だけど…」
テクパトル「…昼からもう回るのか?」
垣根「あぁ、そっちのほうがいいだろ」
ショチトル「…でも、この時間から屋台なんて出てるのか?」
美琴「それに…花火のいい場所は取れなくても、この別荘から見れるでしょ?」
黒子「…そうですわね、今から行く必要性はあまりないような…」
垣根「…お前ら…何も分かってないな、祭りのこと」
一方「あァ?お前は知ってるのかよ」
垣根「当たり前だ…」
削板「おぉ、ぜひとも教えてくれ!!」
垣根「祭りとは…始まる前の人々の浮かれ具合と、終わった後の儚い雰囲気にこそ真髄がある」
心理「あぁ、兼好法師みたいね」
垣根「つまり、今から行くのは祭りが始まる前の楽しみを抱える人々を見て楽しむためだ」
上条「なんか…変わった理由だな」
530 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/12(月) 00:09:49.39 ID:dMQ/yZRr0
垣根「…そうだな、たしかに普通の楽しみ方ではないが」
心理「…二人きりの時間を長くしたいってのもあるわね」
一方「…ま、そういう理由なら悪くねェか」
エツァリ「…では、行きましょうか」
上条「よし、美琴と二人きりか!!」
美琴「…綿菓子あるかな…」
テクパトル「俺は林檎飴があればいいや」
ショチトル「では、向かうか」
垣根「こっからすぐ行けるから…もう今から二人きりになるか」
削板「おう、いいな!!」
美琴「…じゃあ…行こうか、当麻」
上条「あ、あぁ」
エツァリ「行きますか」
ショチトル「…ふん、手くらいならつないでやるよ」
テクパトル「…さて、始めるか…俺たちのお祭りだ!!!」
垣根「おうともよぉ!!」
531 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/12(月) 11:02:28.28 ID:dMQ/yZRr0
垣根「うっはー・・・人がかなり集まってるな」
心理「そうね・・・まだ祭は始まってないのに」
垣根と心理定規の二人は、屋台が並ぶことになるであろう大通りに来ていた
周りではあちこちでお兄さんやおじさん達が屋台を組み上げている
そんな簡単に出来るものなのか、と見ていると中々見事な手際で組み立てていく
垣根「すっげぇな・・・屋台ってあぁやって作れるんだ」
心理「組み立てるのに長い時間が掛かるのもあるんじゃない?あれはたまたまそこまで規模が大きくないだけで」
垣根「そうかな・・・」
心理「あ、あっちのは少し大人数で組み立ててる」
垣根「なんの屋台だろうな?」
心理「鉄板を運んでるから・・・焼きそばかお好み焼きじゃない?」
垣根「・・・なんかワクワクするよな、やっぱりこれを見て気持ちを盛り上げないと!」
心理「ふふ・・・だから早くここに来たのね」
垣根「当たり前だろ!」
532 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/12(月) 11:02:57.74 ID:dMQ/yZRr0
ニコニコと笑いながら、垣根が近くで団扇を配っているお姉さんに近付く
垣根「すいません、二つ貰えないかな」
「は、はい!」
垣根の顔を見て顔を真っ赤にするお姉さん
イケメンってのは罪だな、と自ら思う垣根
垣根「暑い中大変だな・・・あんまり無理しないようにな」
「あ、ありがとうございます!」
垣根「じゃあ・・・これでジュースか何か買いなよ」
1000円札を無理矢理お姉さんの手に握らせ、垣根が微笑む
「そ、そんな・・・受け取れませんよ!」
いきなりの出来事にお姉さんはあたふたしている
垣根「じゃあ団扇が一つ500円だったってことにしておこうかな」
「でも・・・」
垣根「それじゃ俺はこれで・・・しっかり水分摂らないと、せっかくの美人が台なしだからな」
「!」
顔を更に真っ赤にしたお姉さんを見て、満足げな垣根
533 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/12(月) 11:03:27.62 ID:dMQ/yZRr0
心理「はぁ・・・あなたね、せっかく二人きりになるチャンスだ!とか言ってたくせに自分は他の子をナンパ?」
垣根「別にナンパはしてねぇだろ、水分は大切だぜ?」
心理「見なさいよあの人・・・あなたに恋人がいるって分かって少し悲しそうな顔してるじゃない」
垣根「なんだ、まだこっち見てたのか」
お姉さんに笑顔で手を振りながら垣根が続ける
垣根「いいじゃねぇか、別にお前以外には興味ないんだから」
心理「私のことじゃなくて、あの人のことよ・・・私はあなたのそういうところを知ってるから構わないけど、相手からしたらあなたは初対面なんだから」
垣根「・・・そんな正論振り回されたら言い返せねぇ」
心理「・・・とにかく、もう今日はあんな風にちょっかい出したらダメだからね?」
垣根「・・・分かったよ」
心理「はぁ・・・なんか不安ね、そう返事しておきながらどうせすぐちょっかい出すんでしょ」
垣根「・・・ならさ」
ぎゅっ、と垣根が心理定規の手を握る
女性らしい柔らかな手だ
534 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/12(月) 11:03:56.64 ID:dMQ/yZRr0
垣根「これならどこにも行けないし安心だろ?」
心理「・・・こんなことでごまかすつもり?」
垣根「まさか、ただ安心出来るのは確かだろ」
心理「・・・そうね、少しは安心したわ」
垣根「じゃあ色々見て回るか」
心理「えぇ」
テクパトル「・・・」
19090「・・・」
そういえば、初めてのキスとかはこういう気まずさを覚えるものだな
二人は全く同じことを考えていた
プロポーズをされた後の祭
相手をいつも以上に意識してしまう
というより、結婚したのだから今まで以上に特別なことをしなければ、という先入観に囚われている
535 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/12(月) 11:08:59.55 ID:dMQ/yZRr0
テクパトル「なぁ・・・夫婦は祭でどういうことするのかな」
19090「恋人なら一緒に回るだけでいいんですけどね・・・」
テクパトル「・・・夫婦もそんなものかな?」
19090「・・・夫婦になったのは昨日ですから・・・全然分かりません」
テクパトル「・・・最初の壁がまさかこんなに早く訪れるなんてな」
19090「・・・と、とりあえず行きたい場所を決めてみませんか?」
テクパトル「あ、あぁ・・・それが一番最初かな」
19090「そ、それで…夫婦はこういうときどういった場所に…」
テクパトル「…わ、分からない…」
19090「こ、子供のために金魚すくいなんか…」
テクパトル「まだ子供いないだろ…」
19090「そ、そうでした…」
テクパトル「…どうすりゃいいんだよ…みんなは多分ベタな所に行ってるし…」
19090「…鉢合わせするのはイヤですね…」
辺りには既に大勢のカップルがいる
夫婦なのだから、他のカップルとは違うことをしてみたい
という、くだらない願望が二人を慌てさせる
536 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/12(月) 13:56:35.71 ID:dMQ/yZRr0
テクパトル「…人のいない所に行くか…」
19090「そ…そうですね」
テクパトルに手を引かれ、19090号が少しずつ人気のないところに移動する
19090(…な、なんでよりによって森の方へ…)
テクパトル(あぁぁぁぁ!!!人気のない場所って言ったら森の方しかねぇよ!!さすが無人島だよ!!!)
19090(も、もしかして森の中で…)カァッ
テクパトル(どうしようどうしよう!このままじゃエツァリと同類みたいに思われちまうぞ!!!)
19090(ま、万が一人が来ちゃったりしたら…)
テクパトル(そ、そうだ!!別に人気のない場所に行く必要はないよな、こう…家族連ればっかりの場所ならいいじゃないか、そうだ、俺達だって家族なんだし!!)
森の方へ向かっていた足取りを、急遽家族連れの多そうな場所へ向かわせる
19090「?あ、あの…」
テクパトル「お、俺達だって夫婦なわけだし…多分」
19090「?」
テクパトル「か、家族連れの中ならカップルっていうより夫婦って感じが味わえそうだろ!?」
19090「ふ、ふふふふふ夫婦!?」
テクパトル「あ、今更そこで焦るんだ」
537 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/12(月) 14:04:38.70 ID:dMQ/yZRr0
19090「あ…そ、そうですね!!夫婦っぽく見えますね!!」
テクパトル「…でもさ、人が多すぎたらやっぱりあれだよな…」
19090「じゃ、じゃあやっぱり森の中…」
テクパトル「って違う違う!!!なんかおかしいぞそれはぁ!!!」
19090「お、落ち着いてください…」
テクパトル「…わかった、夫婦ってどこにいても夫婦だろ?」
19090「?」
テクパトル「…要は俺たちが一緒にいれればどこでもいいんだよ…」
19090「テっくん…」
テクパトル「…そうと分かれば…」
「あー、あそこのお兄ちゃんとお姉ちゃんラブラブだー!!!」
テクパトル「!?」
「ホントだー!!!恋人だー!!!」
19090「こ、恋人じゃなくて夫婦ですよ!!!」
「ちっ、リア充が」
「わーい、逃げろー!!!」
テクパトル「…あの餓鬼共…」
19090「テ…テっくん…?」
テクパトル「有象無象の区別なく…俺の弾頭は許しはしない」
19090(…どこかで聞いたセリフですね)
538 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/12(月) 14:23:20.29 ID:dMQ/yZRr0
一方「…」
ロリが多いな、と一方通行は考えていた
しかも浴衣を着たロリだ
普段の子供っぽい服装を着ているのと違い、少し背伸びをして大人っぽい雰囲気を醸し出しているその姿は、ギャップというものをこれでもかというほど彼の脳内に叩きつける
番外「ねぇってば、聞いてるの?」
一方「…あァ?なンだよ」
番外「だからさ、まずはどこに向かおうかって…」
一方「そンなの知るかよ」
番外「あのさぁ…一応、あなたは彼氏でしょ?彼女を引っ張るのが男の役目なんじゃないの?」
一方「そンな役目を勝手に決めるンじゃねェよ」
番外「…で?結局どこに行くの?」
一方「ロリが一杯いるとこ」
番外「うっわぁ!!!なんでそんなこと言えるの!?彼女の前で!?」
一方「…見ろよ、浴衣着てるロリなンて七五三か夏祭りでしか見れねェぞ」
番外「…何それ…なんかちょっと幻滅…」
一方「あ、見ろよ、ロリが三人戯れてる」
番外「聞いてよ」
539 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/12(月) 14:28:41.11 ID:dMQ/yZRr0
一方「…にしてもこンな所であンなに走ってたら危ないな」
番外「そうだね…まぁ子供は元気が取り柄だけどさ、ここって花火見るために結構段差があるし…」
走り回っているロリ
その中の一人が、足を段差にひっかけた
一方「…」
ポチリ、とチョーカーのスイッチを入れる
そして足元のベクトルを操作し、一瞬でロリを助け出す
「あ…お、お兄ちゃんありがとう」
一方「…怪我はねェか」
「うん、ありがとう!!」
一方「怪我しねェよォにな」
「うん!!!」
番外「…なんかアナタってさ、ロリに対するときが優しすぎるよね」
一方「あァ…浴衣姿のロリに触れちまった…もォ手は笑えねェな」
番外「ねぇってば」
一方「…しまった、どさくさに紛れて尻に触れるべきだったな…」
番外「いやだもう」
540 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/12(月) 14:37:57.57 ID:dMQ/yZRr0
一方「…にしても、騒がしいところだな」
番外「垣根が言ってたじゃん、ここって観光地として有名だって」
一方「…これじゃゆっくりできねェな」
番外「…ねね、ミサカの浴衣姿はどう?」
腰をくねらせながら番外個体が尋ねる
一方「気持ち悪い動きすンじゃねェ」
番外「えぇ…なんか傷つくよ」
一方「…ンなことしなくても似合ってるンだからよ」
番外「うっわ、ここにきてツンデレ!?きもっ!!」
一方「てめェ、殴るぞ」
番外「人前で痛めつけるなんてなんてマニアックな趣味!?」
一方「今ちょっとカチンときた」
番外「…アナタは浴衣、似合うよね」
一方「…肌が白いからなァ」
番外「…よーし、じゃあ二人とも似合ってることだし、お祭りのど真ん中へ飛び込むか!!」
一方「…はァ?」
番外「盆踊り、参加するからね!!!」
一方「ふ、ふざけンな!!!」
541 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/12(月) 14:48:15.86 ID:dMQ/yZRr0
削板「…あぁ、これが漢の浪漫だ!!!」
黒子「素敵ですの…」
二人は、男達が神輿を担いでいるところを見ていた
もちろん、まだ祭りの本番ではない
練習の段階で、あまり周りの人は注目していない
しかし、一度見てみれば分かるはずだ
その男達は、決して誰にも注目はされていない
周りではすでに屋台も組み立てられている
中にはもう商品を売り出している屋台もあるのだ
そのため、彼らに注目しているのは二人だけだった
おそらくはその男達だって、そんなことは分かっている
削板(それでも彼らは手を抜かない)
神輿の重さは相当なものだ
練習なら、担いだふりだけをしてみればいい
今から体力を使う必要はない
なのに
削板(そうだ…彼らは手を抜かない、きっと…きっと、本番で成功させるために!!!)
黒子(…努力を怠らない…素敵な精神ですの)
542 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/12(月) 15:08:06.13 ID:dMQ/yZRr0
削板「…俺も担いでみたいな」
黒子「あら、飛び込み参加はいいと思いますの」
削板「そうなのかな?」
黒子「おそらくは」
削板「よーし、俺も参加させてくれ!!」
男達の中に飛び込んでいく削板
神輿を担いでいた男達は、笑顔で削板も迎える
黒子(ふふ…軍覇さんは本当に、熱い方ですの)
黒子(…ですが、それはとても心地いい熱さ…)
削板「おーい、黒子!!お前もやってみないか!?」
黒子「いえ、私は力不足ですから」
削板「そうか、じゃあそこから見守っててくれ!!!」
黒子「もちろんですの!」
汗水流す削板を見つめて、黒子が笑う
二人きりになる、という目的とは少し逸れているが
黒子(これもまた、私達の形ですわね)
眩しい夏の太陽は、そろそろ西へと傾き始めていた
543 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/13(火) 11:49:54.29 ID:RI0n+B9Fo
おつおつおつ
544 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 17:30:31.34 ID:xvzF08zv0
エツァリ「・・・ショチトル、これからどうする」
ショチトル「そうだな・・・人混みの中は嫌いだ」
エツァリ「・・・いい加減、人混みに慣れたらどうだ」
二人がいるのは祭の屋台が並ぶ大通りを見下ろせる高台
花火を見るために用意されたのであろうその場所は、夕方の今はまだ賑わいはない
ショチトル「・・・嫌なものは嫌なんだ」
エツァリ「はぁ・・・無理に、とは言わないが・・・俺は祭を楽しみたいんだ」
ショチトル「・・・お前、昔はそんなにどんちゃん騒ぎ・・・好きじゃなかったよな」
エツァリ「ま、まぁ・・・変わったんだろう」
ショチトル「・・・私はお兄ちゃんと二人で静かに花火だけ見られればいいのに・・・」
エツァリ「ショチトル・・・」
ショチトル「なんてな、冗談だよ」
ケラケラと笑いながらショチトルがエツァリの肩を小突く
ショチトル「・・・私も屋台とか見て回りたいからな、まぁ人混みを避けながらだが」
545 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 17:30:59.51 ID:xvzF08zv0
エツァリ「・・・そうか」
ショチトル「・・・にしても、テクパトルが結婚だなんてな」
エツァリ「全く・・・」
人生ってのは分からないものだなぁ、とショチトルが呟く
かつてのテクパトルを知っている二人からすると、今の彼はあまりに変わっている
もちろんいいことなのだが、違和感を覚えることもたまにある
ショチトル「ほんの少し前までは愛情なんてくだらない、と鼻で笑っていただろうな」
エツァリ「・・・というか、正直彼が生きているとは思わなかったよ」
ショチトル「・・・ホント、人生は何が起きるか分からないな」
エツァリ「・・・幸せそうだった、本当に」
ショチトル「・・・あぁ」
自分達もいつか・・・そうは考えても、結局いつそうなれるかは分からないままだ
ショチトル「・・・まだしばらく、掛かるかな」
エツァリ「・・・そうかもしれないな」
ショチトル「お前は、美琴に未練とか無いのか?」
エツァリ「なんだいきなり」
546 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 17:31:25.22 ID:xvzF08zv0
ショチトル「・・・腹を割って話してくれ、お前の本当の気持ちが知りたいんだ」
エツァリ「・・・そうだな・・・彼女は確かに素敵な女性だ、それは今でもそう思うさ」
でも、とエツァリが続ける
エツァリ「・・・今は、お前が一番大切なんだ」
ショチトル「・・・本当に?」
エツァリ「あぁ・・・もしも世界にお前がいなかったら・・・俺は幸せになんてなれなかった」
自分を欲してくれる存在は、人生に於いて非常に重要だ
誰かが自分という存在を求めた時に、居場所という物が作られる
エツァリ「・・・感謝しているし・・・本当に満足している」
ショチトル「・・・私と出会えたことに、か?」
エツァリ「お前を愛せたことに・・・」
ショチトル「ふん、お前らしくもないまともなことを言うんだな」
エツァリ「・・・そうだな、こんなまっすぐな台詞・・・俺には似合わないか」
こんな台詞が似合うのは、きっと彼くらいだろう
547 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 17:31:53.42 ID:xvzF08zv0
そう思いながら、エツァリはショチトルの肩を抱き寄せる
ショチトル「・・・どうした?」
エツァリ「似合わないかもしれないが・・・だが、それでもこうしたい時があるものだ」
ショチトル「・・・勝手にしろ」
そっぽを向くショチトル
彼女の顔は、少し赤く染まっていた
上条「・・・人が多いな」
美琴「ホント・・・歩きにくくて仕方ないわ」
人混みを縫いながら、二人は屋台を回っていた
まだ祭は始まっていないのだが、屋台の中には既に営業を始めているものもある
稼ぐために必死だな、と上条は思っていた
美琴「・・・ちょっと、どこ見てるのよ」
上条「あぁ御免・・・屋台の人達も稼ぐために頑張ってるなってさ」
美琴「・・・ホントに?」
上条「いや・・・他に何があるんだよ」
548 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 17:32:22.44 ID:xvzF08zv0
美琴「・・・なんか向こうの浴衣の女の人見てた気がしたんだけど」
上条「み、見てない見てない!」
美琴「・・・まぁいいわよ」
上条(こんなに可愛い子が近くにいるのに目移りするわけないだろ・・・)
美琴「・・・何よ、ジロジロ見つめて」
上条「あぁいや・・・可愛いなと思って」
美琴「にゃっ!?」
上条「・・・なんか・・・ちょっとこう・・・」
手をワキワキと動かしながら上条が笑う
自然と顔が熱くなっていくのが分かる
上条「・・・こう、抱きしめたくなる可愛さってやつだな」
美琴「だ、抱きしめていいのよ・・・別に」
上条「さ、さすがに人前では・・・」
美琴「・・・そ、そうよね、あはは・・・」
何を言っているのだろうか
人前であることを気にしないで、あんなことを言うなんて
美琴(・・・アンタのせいなんだから)
549 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 17:32:49.30 ID:xvzF08zv0
自分が女の子になれるのは、上条の前だけだ
それ以外はなぜか肩肘張ってしまう
上条「・・・屋台は一応開いてるけど・・・やっぱり射的とか輪投げとかはまだだな」
美琴「ああいうのは暗くなって雰囲気が出てからじゃないと」
上条「そうだよな・・・でも今から何か食うのもな」
軽い物ならいいけど、と美琴も同意する
上条「・・・」
美琴「な、何よ・・・ホントにジロジロ見すぎ」
上条「・・・なぁ、人気ないとことか・・・行かない?」
美琴「ア・・・アンタ、何考えてんのよ!?」
上条「ち、違う違う!ちょっと抱きしめたいなぁと・・・」
美琴「だ・・・だからここでいいのよ」
ぎゅっと浴衣の裾を掴む
シワになっちゃう、と慌てて手を離すが
上条「じゃあ・・・失礼」
550 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 17:33:16.08 ID:xvzF08zv0
強く抱きしめられた瞬間にそんなことはどうでもよくなった
美琴「あ・・・つ、強く抱きしめすぎ」
上条「そう・・・かな」
回りの人達は二人に注目している
尤も、祭でカップルがいちゃつくことは珍しくもない
ただカップルの彼女が非常に整った顔立ちをしていたら話は別だ
羨ましそうな瞳で男達が上条を見つめている
美琴「・・・ねぇ、今日は・・・二人きりなんだね」
上条「あ、あぁ・・・二人きりだな」
美琴「・・・抱き合ったり・・・キスしたり出来るね」
上条「・・・いつもしてるじゃないか」
美琴「きょ・・・今日は二人きりなのね!」
上条「?あ、あぁ」
美琴「・・・鈍感」
551 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 17:33:42.50 ID:xvzF08zv0
上条「な、なんだよ・・・」
美琴「はぁ・・・二人きりってことに魅力感じないなんて・・・アンタ、一度垣根にメルヘンって物でも習いなさいよ」
上条「・・・なんで垣根が出てくるんだよ」
美琴「あ、もしかしてヤキモチ!?」
ニヤニヤとしながら美琴が上条の顔を覗き込む
上条「違うから!ほら、行くぞ!」
美琴「ひ、引っ張らないでよ!当麻ってば!」
垣根「はっくしょい!」
心理「ちょっと・・・大丈夫?」
垣根「あぁ悪い・・・誰かが噂でもしてんのかな」
心理「何非科学的なこと言ってるのよ・・・」
垣根「・・・にしても、こんな時間から屋台始めてるとこもあるんだな」
心理「そうね・・・少し早い気もするけど」
垣根「なんか食いたいものとかあるか?」
552 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 17:34:13.31 ID:xvzF08zv0
心理「私は特にないわ・・・あなたは?」
垣根「・・・綿菓子」
心理「綿菓子?あなたって結構子供っぽいのね」
垣根「んなこと知ってただろ」
言いながら、垣根が綿菓子の屋台を探す
しかしいくら辺りを見回しても、あるのは「軽食」の屋台だ
お菓子を売っていそうな屋台は見つからない
垣根「・・・まだ売りはじめてねぇみたいだ」
心理「後で買いましょう」
垣根「あぁ・・・そうだな」
ため息をついてから、垣根が近くにあったベンチに座る
心理「・・・ねぇ、二人きりっていいわよね」
垣根「あぁ、いいな・・・なんていうかさ、二人だけの世界がそこに生まれる感じがするよな」
心理「中々分かってるじゃない」
垣根「いつもは他人が周りにいるからこそ・・・二人きりという、他人の混じらない時間はより距離を縮めるもんだ」
553 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 17:34:43.95 ID:xvzF08zv0
心理「・・・あなたって、ホントに女心が分かってるわね」
垣根「どういたしまして」
心理「・・・ねぇ、だったら今私が何をして欲しいか・・・当ててみて」
垣根「・・・」
答えを口には出さず、その代わり垣根は心理定規の唇を奪った
少し嬉しそうに細まった心理定規の瞳が見える
吸い込まれそうな、美しい黒の瞳だ
垣根(・・・俺が映ってる)
自分だけが、彼女の瞳の中心にいる
優越感や幸福感が、体中を駆け巡るのが分かる
垣根(重症だな、こりゃ)
心理「・・・はぁ」
唇を放した心理定規が、息を吸い込む
心理「・・・よく分かったわね、あなたって女心をよく分かってるわ」
554 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 17:35:10.89 ID:xvzF08zv0
垣根「女心が、じゃなくてお前が思うことが・・・だけどな」
心理「・・・素敵」
垣根「どういたしまして」
足をプラプラとさせながら、垣根が空を見上げる
太陽はそろそろ西に沈もうかという頃だ
垣根「もう少しだな」
心理「えぇ・・・大通りに向かう?」
垣根「嫌じゃないか?」
心理「あなたと一緒ならどこでもいいわよ」
垣根「じゃあ・・・行こうか」
ベンチから立ち上がった垣根が心理定規の前にそっと掌を差し出す
垣根「エスコートは必要かな」
心理「ふふ・・・よくお分かり」
555 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 17:35:37.76 ID:xvzF08zv0
19090「・・・テっくん、これからどうしますか?」
とうとう、陽が完全に沈んだ
それを待っていたかのように屋台が明かりをつけはじめる
キラキラと輝くその明かりはまるで星にも見えた
テクパトル「そうだな・・・どうしようかな」
19090「美月は・・・そうですね、林檎飴が食べたいです!」
テクパトル「俺もまずは林檎飴かな」
好物の林檎飴を探して、テクパトルと19090号は歩き出す
周りのカップル達と自分達には、少し・・・しかし、大きな違いがある
テクパトル(夫婦・・・か)
それを考える度に、胸が高鳴る
テクパトル「美月、幸せだな」
19090「はい!」
彼女の眩しい笑顔を守りたい、とテクパトルは思っていた
そして今も思っている
556 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 17:36:06.64 ID:xvzF08zv0
テクパトル「・・・アクセサリーとか売ってないかな」
19090「お揃いの物を買いましょうね」
テクパトル「あぁ」
笑顔で会話を交わしながら、二人は林檎飴の屋台を探す
19090「あ、見つけました!」
テクパトル「ホントだ・・・意外と近くにあったんだな」
屋台には既に客が並んでいる
最後尾に並んだ二人
その何組か前には見覚えのあるカップルがいる
テクパトル(・・・削板と白井か)
話し掛けよう、なんてことは思わなかった
今は二人きりの時間を楽しみたかった
19090「テっくん、手を繋いでもいいですか?」
テクパトル「もちろん」
強く握られた自分の掌に目を落とす
テクパトル(これからはずっと)
手を握り合って生きていけるんだな、と思いながら
557 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 21:30:07.02 ID:xvzF08zv0
上条「…始まった」
祭りが始まるのは、何も「今から祭りを始めます!」というアナウンスがあるわけではない
ただ、周りの屋台に一斉に灯りがついて、なおかつどこからともなく盆踊りの音楽が聞こえてきたら始まり、といった感じなのだ
美琴「…なんか、ドキドキしてきた」
上条「…学園都市ではあんまりお祭りとかないからな」
美琴「そうね…ね、何から食べる?」
上条「…そうだな、まずは焼きそばかな」
美琴「…じゃあ、あそこで買いましょう」
焼きそばの屋台に並んだ二人は、ふと店員の顔を見る
上条「…」
さだのり「はいはい、一つ100円だからなー」
美琴(…なんなのあの人)
さだのり「はい次のお客さん…ってあれ?」
上条「…焼きそば一つ」
さだのり「あれ?」
上条「100円なんですよね、はい」
さだのり「あれ?」
上条「あぁうっとうしい!!!なんだよ、俺達だよ文句あるか!?」
さだのり「…な、なんで浴衣なんか着てエンジョイ…」
558 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 21:33:30.59 ID:xvzF08zv0
美琴「せっかくカップルで祭りに来たんだから…当たり前じゃない」
さだのり「これが…カップルか」
ちくしょう死ねよ、と悪態をつきながら店員が焼きそばを差し出す
さだのり「はい、100万円」
美琴「100円なんて安いわね」
さだのり「…あれ?」
上条「じゃあ、とりあえずそこらへんに座って食べるか」
祭りの客用に仮設されたベンチ
そこに座って、熱い焼きそばを頬張る
美琴「んーー!!やっぱり祭りで食べると違うわね!!!」
上条「はぁ…なんかさ、この盆踊りの音楽聞いてると落ち着くなぁ…」
美琴「日本人の心って感じよね…」
番外「あ、そーれ!!あ、そーれ!!!」
一方「なンで俺が踊らなきゃならねェンだよ…」
上条「…見なかったことにしよう」
美琴「そうね、それがいいわ」モグモグ
559 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 22:07:39.97 ID:xvzF08zv0
今日はここまで
動画はクリス・カーミアの1997年
http://www.youtube.com/watch?v=d1CjaslzR1g&feature=fvsr
彼の腹筋のウェーブはもう芸術ですね、スタイルも素晴らしいです
では
560 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/13(火) 22:35:13.06 ID:RI0n+B9Fo
乙乙
一瞬
一方「あ、そーれ!!あ、そーれ!!!」
に見えて吹いたwww
561 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/13(火) 22:42:44.13 ID:xvzF08zv0
>>560
に答えて
上条「…な、なんなんだ…」
美琴「…た、楽しんでるわね」
上条「まぁ、番外個体は微笑ましいな…一方通行は似合わないけど」
番外「ねぇねぇ、あなたもやってよ!!」
一方「あァ?なンで俺まで…」
番外「適当に腕振るだけとか…ロリががっかりするよ」
一方「…」ピクッ
番外「あれ、知らないの?ロリの夢ってお父さんとのお遊戯だよ?」プププ
一方「…仕方ねェな」
一方「あ、そーれ!!あ、そーれ!!!」
一方「あァ?結構楽しいじゃねェか」
番外「でしょでしょ!?」
一方「あ、そーれ!あ、そーれ!!!」
一方「ヨヨイのヨイ!!!」
一方「あァ、いい汗かくゥ」
上条・美琴(な、何してるんだアイツ…)プププ
562 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/13(火) 23:28:37.10 ID:pPbmD47io
おつにゃんだよ!
563 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[sage]:2012/03/14(水) 02:51:07.55 ID:fYAB+GfO0
いちおつ〜
564 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 10:57:28.13 ID:6C5S3HGD0
削板「わっしょい!」
黒子「わっしょい!」
二人は、神輿を担ぐ集団の中にいた
周りには屈強な男達がいる
しかし、二人の情熱は彼等のそれに負けてはいない
祭の醍醐味とも言える神輿を見るために、たくさんの観光客が大通りに集まっていた
削板「いやぁ、楽しいな!」
黒子「・・・中々重いですの」
削板「ははは!祭を盛り上げよう!」
掛け声を掛けながら二人は練り歩く
どこからか聞こえる太鼓や笛の音
それに合わせて神輿を上下させる
黒子「・・・軍覇さん、このあとはどうされますの?」
削板「そうだな・・・黒子は屋台とか回りたいのか?」
黒子「ぐ、軍覇さんとならなんでもいいですの」
削板「ははは!それは嬉しいな!」
565 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 10:57:53.48 ID:6C5S3HGD0
笑いながら、削板が黒子の頭を撫でる
片手で神輿を担ぐのは非常に危険だが、彼の根性の前では神輿の重さなどなんということはない
彼一人でも持ち上げられそうなものだ
黒子「ひ、人が見ていますから・・・」
削板「黒子はあんまり人前で撫でられるのは嫌か?」
黒子「い、嫌ではありませんの!」
大声を出した黒子の方に、一気に男達が注目する
あんな大きな掛け声の中でも女性の高い声はよく通るようだ
「ははは!姉ちゃん、若いなぁ!」
「俺なんかいっつも母ちゃんに手を引っ張られてるよ!」
「俺は尻に敷かれてるな!」
「姉ちゃんみたいな可愛い子がいたら、さぞかし満足だろうな!」
黒子「そ、そんなことは・・・」
削板「もちろん!黒子がいれば何もいらない!」
「よっ、兄ちゃん威勢がいいな!」
「最近の若いのにも根性があるヤツはいるんだなぁ!」
566 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 10:58:26.54 ID:6C5S3HGD0
削板「当たり前だ!俺は愛と根性の男だからなぁ!」
「よーし、若い二人の今後の幸せを願って!」
「もう一練り歩き、行くか!」
一同「おー!」
削板「ははは!まだ当分二人きりにはなれそうにないな!」
黒子「ふふ・・・そうですわね」
黒子が苦笑しながら、削板の顔を見つめる
彼の楽しそうな顔が見られるなら、少しくらい二人きりじゃない時間があってもいいかもしれない
エツァリ「・・・ショチトル、随分楽しんでるな」
ショチトル「ふぁっふぇ、ふぉんふぁふぃふぉふぃふぃふぃふぉふぉふぁ」
エツァリ「分かったから、とりあえず口の中のタコ焼きを飲み込め」
ゴクン、と喉を鳴らしたショチトルがもう一度エツァリに答える
ショチトル「だってこんなに美味しいものがあるんだぞ!?これを食べないなんてもったいない、人生の多くを無駄にしてしまう!」
エツァリ「・・・さっきまで人混みが嫌だと言っていたくせに」
ショチトル「・・・なんだよ、私とデートは嫌だって?」
エツァリ「だ、誰もそんなことは言っていない」
567 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 10:58:59.57 ID:6C5S3HGD0
ショチトル「・・・ほら、タコ焼き」
爪楊枝に刺したタコ焼きを差し出すショチトル
エツァリ「はぁ・・・」
ぱくっとくわえるエツァリ
たしかにタコ焼きは美味しい
お祭りで食べている、というだけで美味しさは二倍にも三倍にも膨れ上がる
まして好きな人にあーん、としてもらえたのだからその美味しさは格別だ
エツァリ「・・・美味しいもんだな」
ショチトル「ふふん!いまさらこの美味しさが分かったか!」
エツァリ「・・・でも俺は焼きそばのほうが」
ショチトル「焼きそば!?分かってないな、あんなものはおやつだ!」
エツァリ「タコ焼きもおやつだ」
ショチトル「あ、あっちに射的あるからやろう」
エツァリ「話を逸らすな・・・まぁいいか」
トコトコ、と射的の屋台に向かう
段に並べられた様々な商品
それを見事倒すことが出来れば獲得出来る
シンプルながら盛り上がる屋台だ
568 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 10:59:29.57 ID:6C5S3HGD0
ショチトル「一回200円・・・か」
エツァリ「やってみるか」
ショチトル「狙うはあの仮面ライダーのお面だ!」
エツァリ「・・・お前は仮面ライダーにハマったな」
ショチトル「・・・駄目でしたー」
エツァリ「・・・なぜ当たらないんだ?」
ショチトル「お前もやれば分かる!なんか知らないけど照準が定まらないんだよ!」
エツァリ「そんなわけないだろ・・・」
200円支払い、エツァリが射的を始める
だが中々どうして、上手く商品には当たらない
エツァリ「な・・・なぜだ?」
ショチトル「ははは!お前だって当たらないじゃないか!」
エツァリ「くっ・・・こうなったらどっちが先に当てられるかやってみるか!?」
ショチトル「よしきた、やってやんよ!」
火花を散らす二人
その反対側の屋台では偶然にも、別のカップルが輪投げをしていた
569 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 10:59:56.26 ID:6C5S3HGD0
19090「あう・・・また外れました」
テクパトル「・・・もう諦めたらどうだ?」
19090「ま、まだ・・・あと一回だけ!」
テクパトル「・・・」
19090号が狙っているのはゲコ太の人形だ
そしてその人形の周りにはたくさんの輪っかが落ちている
つまり、それだけ外しているということだ
19090「・・・狙いを定めて・・・」
えいっ!という可愛い掛け声と共に19090号が輪っかを投げる
だがやはりそれも外れてしまう
19090「・・・狙いは悪くないはずなんですが・・・」
テクパトル「力が入りすぎてるんじゃないか?」
19090「だ、だってあのデザインの人形は初めて見ました!是非とも欲しいんです!」
テクパトル「・・・はぁ」
テクパトルが気まずそうに頭を掻く
まだそれほど客は並んでいないが、それでも自分達以外の客もいる
570 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 11:00:30.99 ID:6C5S3HGD0
その客たちと同時に輪投げをしているのだが、いつまでも屯しているわけにはいかない
何よりゲコ太の人形を必死に欲しがるほど幼くはない二人だ
周りの客の、些か苦笑にも見える笑顔が辛い
テクパトル「・・・おじちゃん、一回やるよ」
「はいよ、彼女のために頑張りな」
19090「彼女じゃないです、奥さんです!」
「ははは、そうかいそうかい」
屋台のおじさんは冗談だと思っているのだろう
だがしかし、それは一応事実だ
テクパトル「・・・」
輪っかを受け取ったテクパトルが目を細める
彼は別に輪投げなんて興味ない
他の景品もよく分からない人形やストラップばかりだ
中にはキャラメルなんかもあるが、やはりそれも彼には必要ない
テクパトル(・・・だとすれば、俺が見るべきはあのゲコ太の人形だけだ)
571 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 11:01:09.04 ID:6C5S3HGD0
周りの邪魔な物を視界には入れない
入れる必要もない
ゲコ太の人形と一対一
手に握った輪っかは全部で五つ
テクパトル「・・・」
一つ目を無言で投げる
惜しくも、あと数センチというところで外れる
19090「あ・・・惜しい・・・」
テクパトル(・・・笑ってやがる)
ゲコ太の人形が、笑っている
ニコリと釣り上がった口角
子供達を虜にする可愛らしい笑顔
だが、今のテクパトルにとってそれは嘲笑の表情に見えた
「掛かって来いよ」
まるでゲコ太はそう言っているかのようだ
テクパトル「・・・」
二つ目は、軽くゲコ太の服を掠る
572 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 11:01:43.65 ID:6C5S3HGD0
19090「!こ、この距離で当てるなんて・・・」
テクパトル(乱数調整だ)
風はない
腕の振り、力の入れ方は一定にしている
目視での距離確認は完璧
後は実際に投げて細かい誤差を修正するだけだった
そして今までの二回の投擲
それで誤差は修正される
テクパトル「・・・」
三つ目の輪っかが、ゲコ太の体を捉えた
綺麗に頭から嵌まった輪っかは、ゲコ太獲得の印
19090「や・・・やったぁ!」
テクパトル「・・・ざっとこんなもんかな」
19090「ありがとうございます、テっくん!」
テクパトル「あ、あぁ」
19090号のあまりの喜び様にテクパトルが少し面食らう
テクパトル(そんなに欲しかったのか・・・)
19090「♪」
テクパトル「・・・じゃ、次は林檎飴でも買うか」
19090「はい!」
573 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 11:28:18.57 ID:6C5S3HGD0
一方「…あァ、疲れた」
番外「はぁ・・・盆踊りってずーっと踊ってるもんなんだね」
一方「ンなわけあるか…時々休憩も挟むだろォが」
番外「あ、そうだね」
一方「…これからどォすンだよ、てめェが盆踊りに夢中だったせいで何も考えられなかったじゃねェか」
番外「アナタだってめちゃくちゃ楽しんでたじゃんか!!!」
一方「…うるせェな」
番外「ほーら、強く言い返せない!!ミサカだけの責任じゃないしぃ!!!」
一方「…で、これからどォする」
番外「そうだね…」
祭りはまだ始まって20分ほどだ
長く踊っているつもりだったのだが、そうでもなかったようだ
一方「…とりあえず屋台回るか」
番外「えー、ベタだなぁ」
一方「なら他に何があるンだよ」
番外「分かった分かった、ミサカの母性に溺れたいんだね」
一方「言ってねェ」
574 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 12:52:48.00 ID:6C5S3HGD0
番外「さーて!!じゃあまずは型抜きでもしますか!」
一方「…なンでそれが一番最初なンだよ」
番外「だって勝負出来るじゃん!」
一方「…なンだそれ」
番外「アナタとどっちが勝つか対決するんだからね!!」フフン
一方「…くだらねェ…」
型抜きの屋台に並んだ二人は、前の客の動きを確かめる
一方(…あの枠線通りに型を抜けばいいのか)
番外(ま、ミサカは余裕勝ちだね)
一方(…)
一方通行はあまり娯楽には詳しくない
おそらく、型抜きなんてしたことがないだろう
一方(だが見たところ…あれは力の入れ具合の問題だ)
力量のベクトルを読み、その細かい調整を行う
彼にとっては朝飯前だ
一方「…負けたら三べン回ってワンな」
番外「よーし、乗った!!」
575 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 14:05:10.01 ID:6C5S3HGD0
一方「…」
目の前にあるのは、崩れやすい飴
力の加減を間違えれば、すぐに壊れてしまう
一方(…ここには力を入れるな)
ベクトル、というのは物の力に関しても深い関わりがある
つまり、一方通行にとってこの種目はかなり簡単な部類だ
一方「はン、こンなもンミスるわけ…」
番外「どぅわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
一方「」ビクッ
パキッ
一方「あァァァァァァ!?てめェ、何いきなり大声出してンだよ!?壊れたじゃねェか!!!」
番外「だってミサカも失敗したしぃ!!!」
一方「ふざけンな、こっちは今までノーミスだったンだよ!!」
番外「へ、へぇ…でもまぁ、壊したんだから今のは引き分けだね」
一方「ちっ…今度大声出したらその口縫ってやるからな」
番外「…よし、次こそ真剣勝負だ!!!」
一方「…」
番外「あ、そーれ!!!」
一方「だから大声出すンじゃねェ!!!!!!」
576 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/14(水) 23:43:02.04 ID:3bN/t4geo
おつにゃんだよ!
577 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 23:46:33.22 ID:6C5S3HGD0
番外「もう、アナタもへたくそじゃん」
一方「…どこかの誰かが馬鹿みたいに大声出したせいだ」
二人の目の前には無残に砕けた飴が数個
番外「…ちぇー、お金の無駄だったね」
一方「…時間の無駄でもあったなァ」
番外「そう?ミサカは結構楽しかったけどな」ケラケラ
一方「…そォかよ」
ふん、と息を吐いてから一方通行が空を見上げる
もう太陽は沈んでいるはずなのに、まだ空は薄明かりが灯っている
どこからその灯りが漏れているのか、一方通行には分からないが
一方「…花火まではまだ時間がありそォだな」
番外「そうだね…とりあえず、他の屋台も回ってみる?」
一方「…あァ」
現代的なデザインの杖を突きながら歩く一方通行
本当は一応、普通に歩けるまでは回復しているのだが
一方(…このハンデは、こいつらを背負っていくうえで必要だからな)
番外「?どしたの?」
一方「なンでもねェよ…」
一方(…つゥか人混みの中って歩きにくいもンだな…)
578 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/14(水) 23:51:28.09 ID:6C5S3HGD0
今日はここまで
動画はケビンさん
http://www.youtube.com/watch?v=nOb9dh_UR7A
ナチュラルでこれってどういうことだよww
では
579 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[sage]:2012/03/15(木) 00:29:55.71 ID:E0QqJ9Vk0
いちおつ〜
580 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/03/15(木) 00:53:37.36 ID:Lp2Sy3ae0
乙なんだよ!
581 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 11:20:50.74 ID:Vym9rVMs0
垣根「・・・あちこちにカップルがいるな」
心理「お祭りですもの、当たり前よ」
手を繋ぎながら歩く二人
途中、盆踊りを踊る一方通行を見て死ぬほど笑った
それに屋台で焼きそばとタコ焼きを買った
垣根「・・・だがまだまだ!まだ18時だ、花火まであと2時間!」
心理「そうね・・・金魚すくいでもしてみる?」
垣根「おう、そうするか」
金魚すくいの屋台にたどり着いた二人
すると、垣根が別の屋台を見つけた
垣根「あ、かき氷!」
心理「・・・あなた、食べたいの?」
垣根「あれ、お前ってかき氷嫌いだったっけ?」
心理「嫌いじゃないわよ・・・特別好きでもないけど」
垣根「お前の分も買ってくるからさ!」
心理「ちょっと、金魚すくいは?」
582 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 11:21:30.42 ID:Vym9rVMs0
垣根「かき氷買ったらするって!何味がいい?」
心理「・・・イチゴ」
垣根「了解!」
嬉しそうに駆けていく垣根
その背中を見て、心理定規が苦笑する
心理(まだまだ子供ね)
そういう少年っぽいところも好きなのだが
心理「さて・・・」
金魚すくいを始めようか、と前を見た心理定規
その肩を誰かがトントン、と叩いた
心理「?」
「よー、お姉さんもしかして一人ー?」
ニヤニヤと笑いながら話し掛けてきたのは、あまり冴えない感じの若者だ
髪の毛を染めて、ピアスを付けている
学園都市の中にいたら明らかに「スキルアウト」と言われそうなタイプの人間だ
心理「だったら?」
583 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 11:22:14.67 ID:Vym9rVMs0
「俺達と一緒に遊ぼうよー!」
心理「・・・」
その若者の後ろには何人かの男と、若い女が二人
いかにも遊んでいます、といったオーラが出ている
心理「・・・お断りするわ」
「あぁ?なんでだよ、一人で寂しいだろぉ?」
心理「寂しくないわよ、あなたみたいなのに哀れまれたほうがよっぽど惨め」
「こっ・・・このガキ、こっちが下手に出てたら・・・!」
ガッ、と肩を強く捕まれる
周りの客達は見て見ぬ振りだ
それはまぁ、こんな面倒なのとは関わりたくないだろう
心理(はぁ・・・面倒だけど能力・・・)
垣根「・・・見ちゃった見ちゃった、見ちゃったよん」
「あぁ?」
心理「あら垣根、もうかき氷買ってきたの?」
垣根「シロップ多めにしてもらえた!」
584 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 11:23:02.78 ID:Vym9rVMs0
見て見て!とかき氷を自慢する垣根
だが、その手に握られたかき氷を若者が手で払う
垣根「」
「お前、こいつの知り合いか?」
垣根「か・・・」
「だったらちょうどいいや、この子貰うからそこんとこよろしくねー!」
ぎゃはは!と笑う若者達
だがその言葉は、垣根の耳には入っていない
かき氷が地面に落ちた
優しい屋台のおじちゃんが「シロップ多めにしといてやるよ、あんちゃん」と渡してくれたかき氷が
心理定規に喜んでもらおうと急いで運んできたかき氷が
垣根「・・・」
「なんとか言えよ・・・」
垣根「ナメてやがるな」
「あぁ?」
585 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 11:23:57.05 ID:Vym9rVMs0
垣根「よほど愉快な死体になりてえとみえる」
若者の肩を掴み、垣根が睨みつける
「な、なんだよ・・・やろうってのか!?」
垣根「・・・俺はな、別に心理定規に声を掛けられたことにムカついてんじゃねぇ」
心理(あ、違うのね)
垣根「・・・かき氷を無駄にされたことがムカつくんだ、一つ200円、二つでいくらか分かるか」
「な、なに・・・」
垣根「いくらでしょうか」
若者の足の甲を踵で踏み付け、垣根が尋ねる
「い、いてぇ!何しやがる・・・」
垣根「いくらか聞いてんだよ三下」
「400円だろ、それがなんだよ!」
垣根「400円だ・・・てめぇ、400円払えよ」
「だからなんで・・・」
垣根「あぁ、無理なら構わねぇ・・・その代わり、10分400円のバイトしてくれ」
「は・・・」
若者が首を傾げた
それと同時に、突然体が宙を舞った
586 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 11:24:33.92 ID:Vym9rVMs0
「ごぶぅ!」
垣根「かき氷はな・・・日本人の心なんだよ、シャリシャリした食感、頂上に掛かった甘いシロップ!それはまるで冬の訪れを知らせる初雪の富士山!」
垣根「溶かして食べるもよし、一気に食べて頭の痛みを楽しむもよし!てめぇはそんなかき氷を叩きつけやがった!どこにかって?地面にだよ!」
「て、てめぇ・・・調子乗るな・・・」
垣根「お前達・・・祭をナンパの道具にしてんじゃねぇよ!自分達がブサイクだからって雰囲気で女誘ってんじゃねぇ!」
「お、お前だって・・・」
ブサイク、と言おうとした若者の口が止まる
よくよく見れば、垣根はかなりのイケメンだ
街の女の子に「この男性をイケメンと思いますか」と言いながら垣根の写真を見せれば、全員が「メルヘン」と答えるだろう
それくらいメルヘンなのだ
そして、そんな垣根の彼女である心理定規もまた美人だ
かなりの美人だ
「・・・お、俺が悪かった・・・」
垣根「400円」
「・・・」
587 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 11:25:14.19 ID:Vym9rVMs0
ブルブル、と震えながら若者が500円玉を差し出す
垣根「ちっ・・・さっさと失せろ」
「あ、あの・・・お釣りは」
垣根「あるわけねぇだろうが!」
「ひっ!」
恐れをなした若者達が、走って逃げていく
心理「ちょっと、怒りすぎ」
垣根「・・・お前をナンパしようなんてな、ムカつくんだよ」
心理「あら、それには怒ってないんじゃなかったの?」
垣根「お、怒ってねぇし!ちょっとムカついただけだし!」
心理(可愛いわね)
垣根「・・・まぁいいや、500円貰ったしもう一回かき氷買ってくる!」
心理「はぁ・・・行ってらっしゃい」
嬉しそうに駆けていく垣根の背中を見つめながら、心理定規は苦笑していた
心理(あれ・・・デジャヴュ)
588 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 12:27:41.01 ID:Vym9rVMs0
上条(私、上条当麻は不幸な少年…でしたが)
美琴「ねぇ、次はあっちの屋台行きたい!!」グイグイ
上条(とうとう、その不幸ともおさらばした気になってしまいますよ!!)
グイグイと上条の手を引っ張る美琴
彼女が目指しているのは、輪投げの屋台だ
上条「…輪投げか、運はあんまり関係ないし…」
美琴「ふふん、私が絶対に勝つんだから!!」
上条「…勝つ?」
美琴「…勝負よ勝負!!!私と!!!」
上条「あのー…カップルで勝負なんてする必要ないんじゃないでせうか?」
美琴「…だってさ、そうでもしないと盛り上がらないでしょ!?」
上条「分かった分かった…で、欲しい景品とかあるのか?」
美琴「私は…あっ」
19090「♪」
テクパトル「よかったな、ゲコ太が手に入って」
19090「はい!!」
美琴「ゲ…ゲコ太の人形…」ジーッ
上条(…目が…マジですよ、美琴さん)
589 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 17:34:31.14 ID:Vym9rVMs0
美琴「ね、ねぇ!!」
テクパトル「ん…?なんだ、義姉さんか」
19090「お二人も楽しんでますか?」
上条「あぁ…」
浴衣に団扇、というテクパトルの服装を見て上条がふと思う
上条(…こいつ、酒持ってたら完璧に飲んだくれのオッサンだな)
テクパトル(…どうせ飲んだくれのオッサンっぽいとか思ってるんだろうな)
美琴「そ…そのゲコ太の人形、どこで手に入れたの!?」
19090「あっちの輪投げにありましたよ」
美琴「!!まだあった!?」
テクパトル「あぁ、いくつかあったはずだが」
美琴「よし、当麻行くわよ!!!」
上条「ま、待った待った!!あの人形ならどっかで売ってるかも…」
美琴「あれは非売品よ、私の知識をナメないで!!!」
上条「えぇぇぇぇぇ!?」
テクパトル「上条…仕方ないんだ、それがミサカだ」
上条「えぇぇぇぇぇぇ!?」
590 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 17:56:59.13 ID:Vym9rVMs0
19090「ふふん、美月はテっくんに取ってもらいましたから」
ぎゅっとテクパトルの腕にしがみつき、「羨ましいですかー」という呪詛を送る19090号
美琴「か、彼氏に取ってもらうなんてオマケ付き!?」
19090「むむ、旦那様です!!」
テクパトル「…あのな義姉さん、今行けば多分…」
美琴「当麻、私のために取ってよ!!!」
上条「いやいや!!ちょっと待って、俺そんなに輪投げ得意じゃ…」
美琴「取るまでずっとやらせるからね!!!」
上条「はぃぃぃぃ!?」
テクパトル「…上条、義姉さんのためだ…」
19090「…お義兄様、頑張ってください!!!!」
上条「…美琴、お金は持ってるだろうな…」
美琴「ねぇ、テクパトルが払ったの?」
テクパトル「当たり前だろ」
美琴「当麻、払ってちょうだい!!!」
上条「なんでそこで対抗意識を燃やしちゃうかなぁ!?」
19090「お義兄様、頑張ってください!!!!」
上条「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
591 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 21:01:55.53 ID:Vym9rVMs0
美琴「…よし、まだ残ってるわね!!!」
輪投げの景品の中には、しっかりゲコ太人形が残っている
上条「…マジで俺が取るんですか…」
美琴「…当麻に…取ってほしかったのになぁ…」シュン
上条「そ、そんな演技…」
美琴「当麻に…取ってほしいなぁ」ウワメヅカイ
上条「よーし、やってやるから見てろよな!!!」
美琴「やったぁ!!」
料金を払い、輪っかを受け取る
上条(落ち着け…一回で上手くいくほうがおかしいんだ)
そんなことを考えながら、輪っかを放る
それは、ゲコ太人形の体を見事捉えた
上条「…あ、あれ?」
美琴「や…やったぁ!!一発よ、すごいじゃない!!!」
上条「あ…あぁ…」
上条(でもなんか…ちょっと負けた感じがするよ、何かに…)
592 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 21:12:50.74 ID:Vym9rVMs0
上条「…よかったな、ゲコ太人形貰えて」
美琴「うん!!」
ニコニコ笑いながら、美琴がゲコ太人形を抱える
ちょうど胸に抱ける程度の大きさの人形だ
上条(羨ましいぞゲコ太…)
美琴「あ、ダメ!!ゲコ太は私のだからね!!!」
上条「あ、いや…」
じっと見つめていたのはそういう理由ではないのだが
上条「…そうだ、これからまた何するか考えないとな」
美琴「うーん…射的でもやってみる?」
上条「お、定番だな」
美琴「私もあれ、あんまりやったことないのよね」
上条「よーし、じゃあどっちが多く景品取れるか勝負してみますか!!!」
美琴「いいわよ!!負けないんだからね!」
射的の屋台に駆けていく二人
そんな二人は知らない
少し前まで、その屋台でとある二人のアステカ人が名勝負を繰り広げていたことを
593 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 21:12:50.83 ID:Vym9rVMs0
上条「…よかったな、ゲコ太人形貰えて」
美琴「うん!!」
ニコニコ笑いながら、美琴がゲコ太人形を抱える
ちょうど胸に抱ける程度の大きさの人形だ
上条(羨ましいぞゲコ太…)
美琴「あ、ダメ!!ゲコ太は私のだからね!!!」
上条「あ、いや…」
じっと見つめていたのはそういう理由ではないのだが
上条「…そうだ、これからまた何するか考えないとな」
美琴「うーん…射的でもやってみる?」
上条「お、定番だな」
美琴「私もあれ、あんまりやったことないのよね」
上条「よーし、じゃあどっちが多く景品取れるか勝負してみますか!!!」
美琴「いいわよ!!負けないんだからね!」
射的の屋台に駆けていく二人
そんな二人は知らない
少し前まで、その屋台でとある二人のアステカ人が名勝負を繰り広げていたことを
594 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/15(木) 23:07:31.56 ID:/sgW6g6xo
おつにゃんだよ!
595 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/15(木) 23:12:08.40 ID:Vym9rVMs0
エツァリ「…ふん、ショチトルも下手なままだな」
ショチトル「…お前こそ」
上条と美琴が射的の屋台にたどり着く数分前
片手に射的用の銃を持った二人は正面から睨み合っていた
エツァリ「…とりあえず、引き分けということでいいか」
ショチトル「…構わない」
狙っていた的の周りには無数の弾
どれもが外れていた
エツァリ(…通常の銃とは使い勝手が違ったか)
ショチトル(ちっ、私のハートを射止めたエツァリでも的は射てなかったか)
エツァリ「…それはそうと、これからどうする」
ショチトル「せっかくだし、向こうの太鼓を聞きに行きたい」
エツァリ「太鼓?」
首を傾げたエツァリ
その耳に、確かにどこからか太鼓の音色が飛び込んでくる
エツァリ「…中々風情があるな」
ショチトル「どんちゃん騒ぎということさ」
596 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/16(金) 10:58:11.82 ID:O0uKvjHv0
エツァリ「・・・太鼓か、見て楽しいものなのか?」
ショチトル「男達が太鼓を叩く・・・それは日本男児のあるべき姿ではないだろうか」
エツァリ「いや・・・日本男児は太鼓を叩かなきゃいけないのか?」
ショチトル「とにかく、見に行くぞ」
手を引かれるまま、エツァリが太鼓の元へと向かう
そこでは
削板「はっ!はっ!」
黒子「中々・・・難しいですの!」
二人の友人が太鼓を叩いていた
エツァリ「・・・何やってるんだあの二人・・・」
ショチトル「・・・削板はともかく、黒子まであんなことをするなんてな」
削板「ふぅ・・・いい汗かいたな!」
黒子「楽しいものですわね・・・次は盆踊りに行きましょう!」
削板「お、いいアイディアだな!」
597 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/16(金) 10:59:24.28 ID:O0uKvjHv0
ショチトル「おーい、二人とも」
黒子「?あら、ショチトルとエツァリさん」
削板「お前達も太鼓を叩きに来たのか!?」
エツァリ「あ、いえ・・・」
ショチトル「太鼓を間近で見てみたくてな」
黒子「なるほど・・・どうでした、私達の太鼓は」
ショチトル「なんというか・・・魂が篭っていたよ」
削板「ははは!嬉しいこと言ってくれるじゃないか!」
エツァリ「・・・あの、お二人はずっと太鼓を叩かれていたのですか?」
黒子「まさか・・・太鼓は先程からですの」
エツァリ(よかった・・・流石にずっと太鼓をしているわけじゃ)
削板「さっきは神輿を担いでたんだ!」
黒子「あちらもかなり面白かったですの」
エツァリ(やっぱりこの二人は根本的に間違ってる・・・)
ショチトル「だがずっと参加するのは大変だろ、屋台なんか回ってみたらどうだ」
エツァリ「そ、その通りですよ!」
削板「うーん・・・屋台って何があった?」
598 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/16(金) 11:00:09.46 ID:O0uKvjHv0
ショチトル「いや、それを見るのも楽しみだからな、内緒だよ」
黒子「・・・では少しだけ回ってみますの」
削板「お前達も一緒に回るか?」
エツァリ「いえ、自分達はお邪魔になりそうですから」
クスクスと笑いながらエツァリが答える
花火が始まるまでは、カップル二人きりでいたいものだ
わざわざ友達と回り続ける必要はない
黒子「では・・・行きましょうか、軍覇さん」
削板「じゃあ二人とも、また花火が始まってからな!」
ショチトル「黒子、削板がはぐれないように見張っとけよ」
黒子「ショチトルこそ、エツァリさんが他の女性にちょっかいを出さないように見張っていて下さいな」
ショチトル「ふん・・・じゃあまた後でな」
黒子「えぇ」
手を振って、二組のカップルが分かれる
エツァリ(・・・俺は常に変態でいると思われているのか、心外だな・・・)
エツァリ(あ、あの人おっぱい大きいな)
599 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/16(金) 11:40:03.02 ID:O0uKvjHv0
テクパトル「…義姉さんたちは今頃輪投げで楽しんでるだろうな」
19090「そうですね…」
林檎飴を頬張る二人は、遠巻きから盆踊りを見ていた
テクパトル「…なぁ、美月」
19090「はい、なんですか?」
テクパトル「…盆踊りって、なんで盆踊りって言うのかな」
19090「多分…本来は盆のあたりに踊っていたのではないですか?」
テクパトル「…でもさ、盆に踊る必要ないだろ?」
19090「あ、それもそうですね…」
テクパトル「…盆踊り…か」
うーん、と唸りながらテクパトルがしばし考える仕草を見せる
やがて、ゆっくりと立ち上がり盆踊りの列へ向かう
19090「あ、踊るんですか?」
テクパトル「おう、お前も踊るか?」
19090「はい!!」
600 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/16(金) 14:56:43.86 ID:O0uKvjHv0
テクパトル「あ、そーれ…あ、そーれ」
19090「あ、そーれ!!あ、そーれ!!!」
テクパトル「…なぁ、俺はなんでこんなことしてるんだろ…」
19090「?楽しくないですか?」
テクパトル「あ、いや…楽しいけどさ」
盆踊りの列の中で、テクパトルはため息をついていた
テクパトル(…なんか…恥ずかしい)
19090「よよいのよい!!」パンッ!
テクパトル「…手を叩くタイミングとかあるんだな」
19090「?ないですよ?」
テクパトル「ないのかよ」
19090「楽しめればいいんです、盆踊りは!!!」
テクパトル「…楽しむ…かぁ」
周りの客たちはみんなたしかに楽しんでいるように見える
テクパトル「…そうだな、踊る阿呆にならなきゃな…」
テクパトル「よよいのよい!!!」
一方「あァ?何してンだお前」
テクパトル「」
601 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/16(金) 15:18:24.74 ID:O0uKvjHv0
番外「あれれ、お二人さんも盆踊り?」
19090「…お二人もですか?」
一方「…いや、さっきまでは踊ってたンだけどなァ」
テクパトル「な…なんでお前たちがいるんだよ!?」
一方「だからさっきまで踊ってたンだって」
番外「しっかし…へぇ、テクパトルも踊るもんだねぇ」ニヤニヤ
テクパトル「こ、これは…ほら、美月のために!!」
19090「ですが…テっくんも結構楽しんでましたよね?」
テクパトル「おうっ!?」
一方「はン、俺たちの中で一番の年長者がこれじゃな」
番外「全く、情けないね」
テクパトル「…み、みんなだって踊ってるし」
一方「あ、そーれ…とかよく言えるよなァ」ゲラゲラ
番外(アナタだって言ってたけどね)
テクパトル「…こ、これは…」
テクパトル「そ、それより一緒に踊りましょ!!!」
一方「ふざけンな」
602 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/16(金) 15:28:10.47 ID:O0uKvjHv0
テクパトル「…はぁ、せっかく二人きりだったのにな」
19090「でもいいじゃないですか、こうやって四人で踊れるんですから」
一方「…また俺も踊るのか」
番外「あ、そーれ!!」
二人のミサカと一人のアステカ人、一人の怪物が盆踊りを踊っている
彼らを知っている人からすれば、シュールすぎる光景だ
一方「…番外個体、あンま大声出すな」
番外「あれ、さっきはアナタも大声出してたじゃん」
一方「…」
テクパトル「こうなりゃ自棄だ!!!」
19090「おー!!!」
テクパトル「あ、そーれ!!!」
19090「あ、そーれ!!!」
番外「はい、ここで手を叩いて!!!」
テクパトル「よよいのよい!!!」
一方「…」
番外「ほら、アナタも!!!」
一方「…」
一方「よよいのよい…」
603 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/16(金) 16:41:09.13 ID:O0uKvjHv0
垣根「…世界はー広いなー大きいなー!!」
心理「…ねぇ、かき氷ってどうしてこんなに懐かしい感じがするのかしらね」
垣根「そうだなぁ」
先がスプーンのようになっているストローを使いながら二人がかき氷を頬張る
心理「…それ、メロン味?」
垣根「いや、青汁」
心理「…あなたって昔から青汁よく飲むわよね」
垣根「健康的だろ」
心理「…そうね、でも青汁ってかき氷には合わないわよ」
垣根「…お前のはイチゴだよなぁ…」
心理「…あげないわよ」
垣根「あぁ、心理定規は優しいなぁ!!!」
心理「あげないわよ」
垣根「あーん!!!」
心理「あげないってば」
垣根「あーん、あーん!!!」
心理「…」
心理「あーん…」カァッ
垣根(へっ、おちたな)
604 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/16(金) 18:03:06.89 ID:rEeU+cYao
心理たンペロペロ
605 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/16(金) 18:04:19.34 ID:O0uKvjHv0
垣根「…いやぁ、かき氷ってほっこりするよな」
心理「…屋台で買うのと自分で作るのではやっぱり何かが違うわね」
垣根「だよな、雰囲気が大切だ」
心理「…あ、あっちにフランクフルトがある」
垣根「…フランクフルト…?」
心理「えぇ、あなたも食べたくない?」
垣根(…あれを心理定規が咥えるのか…)
心理「んっ…大きいわね…」
心理「は、入らない…」
心理「くふっ…んっ…」
垣根(お、おぉ…)
心理「ねぇ、聞いてる?」
垣根「なぁ、心理定規」
心理「なに?」
垣根「俺は、お前が嫌なら無理にとは言わないからな」
心理「?」
606 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/16(金) 21:08:06.44 ID:O0uKvjHv0
垣根「…あ、やべぇ…頭にキーンってきた!!」
心理「急いで食べるからよ…」
垣根「くーっ!!暖かい物でも飲めば治るんだろうが熱いから飲みたくねぇ!!!」
心理「何よそれ…落ち着いて食べないからよ」
垣根「仕方ないだろ、これは生理現象だ」
心理「ゆっくり食べれば問題ないのよ…ったく」パクッ
心理「…」フルフル
垣根「…なに震えてるんだよ」
心理「な…なんでもないわよ…」ウルウル
垣根「なんで涙目なんだよ」
心理「…なんでもないから…」
垣根「…なぁ、なんで頭を押さえてるの?ねぇ、なんで?」
心理「…からよ」
垣根「さぁ、大声でワンモアプリーズ」
心理「…頭にキーンってきたからよ…」
垣根「…」
垣根「えぇ…ゆっくり食べれば問題ないんだろ」キリッ
心理(うざ)
607 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/16(金) 21:11:04.46 ID:O0uKvjHv0
垣根「…さて、花火まであと30分ほどか…」
心理「…そろそろ広場に向かう?」
垣根「…みんなと見るのか…」
心理「あら、私と二人きりがいいのかしら」
垣根「出来るならな」
心理「ふふ…だったら、そうしようかしら」
垣根「…」
しばし考えるような仕草をして、垣根がぽんと手を打つ
垣根「俺達しか行けない場所、あったな」
心理「思い出してくれた?最近行ってなかったから」
垣根「あぁ、思い出した思い出した…花火見るには特等席だろうな」
心理「あなたの腕の中なら、いつでも特等席よ」
垣根「限定席じゃねぇか」
心理「いいから…そろそろ、行きましょう?」
垣根「はいはい…人のいない所に行ってからな」
心理「えぇ」
608 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/16(金) 23:02:05.13 ID:O0uKvjHv0
上条「…そろそろ花火始まるな…」
美琴「…そうね」
ゲコ太の人形を抱え、美琴が空を見上げる
昼間からずっと晴れの天気だ
幸い、雲一つなく花火にはうってつけの天気である
上条「…楽しみだな、みんなと見るか?」
美琴「…きっとさ」
上条「?」
美琴「みんなも、二人きりで見ると思うのよ」
上条「そうかな?削板とかはみんなと見たがりそうだけど」
美琴「み、みんな二人きりがいいと思うけどなぁ!!!」
上条「…あ、もしかして俺と二人で見たいからそういうことを言うんですか?」
美琴「…悪い?」
上条「いやいや」
可愛いヤツだな、と上条が美琴の手を握る
上条「ほら、二人きりになれるとこ、行こうぜ」
609 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/16(金) 23:47:57.97 ID:0/tFVTU9o
おつにゃんだよ!
610 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/17(土) 11:40:14.98 ID:MAU9zp0O0
垣根「・・・始まるな」
心理「・・・えぇ」
腕時計を確認した垣根が、空を見上げる
パン、と破裂音がしたと思ったのも束の間、空に美しい花が描かれる
垣根「ワーオ、綺麗なもんだな」
心理「・・・ねぇ、早くとっておきの場所に行きたいんだけど」
垣根「っと、忘れてた」
そっと心理定規を抱き上げ、翼を広げる
心理「ふふ・・・なんだか久しぶり」
垣根「お姫様、今日は星も綺麗ですよ」
心理「他には何が綺麗?」
垣根「花火が」
心理「・・・そう、それは楽しみ」
垣根「じゃあ・・・行くか」
冗談の会話を交わしてから、二人が空へと向かう
高い所から見下ろして初めて分かったが、祭の屋台というのは中々明るいものだ
611 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/17(土) 11:41:07.04 ID:MAU9zp0O0
垣根「・・・下を見ても中々の美しさだな」
心理「派手ではないけど、趣がある明るさね」
垣根「学園都市のネオンなんかよりはよっぽど風情があるじゃねぇか」
心理「あ、花火が上がったわよ!」
ドン、という音が先程よりも近づいた気がする
実際、空を飛んでいるのだから近づいたのだが
心理「・・・綺麗」
垣根「日本の花火は消えた後の静寂を楽しめるからな・・・外国のは派手だがそういう美しさが今ひとつだな」
心理「・・・あ、あなたの翼が花火の色に輝いてる」
垣根「色を反射してるからな」
心理「へぇ・・・とっても綺麗」
垣根「・・・そうか、よかった」
心理「…綺麗ね、垣根」
垣根「あぁ」
空の彼方で体を寄り添わせる男女が二人
612 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/17(土) 12:04:55.62 ID:MAU9zp0O0
上条「…綺麗な花火だな」
美琴「…うん」
そして、地上で体を寄り添わせるのは二人
団扇で軽く顔を仰ぎながら、空を見上げる
美琴「…色んな色彩を放ってるわね…」
上条「…そういや、授業で炎色反応とか習った気が…」
美琴「…ねぇ、こういうときにくらいロマンチックな話にしてくれない?」
上条「わ、悪い」
美琴「…あ、ナイアガラ!!ちゃんと用意されてたんだ!!」
上条「ん?あぁ、本当だ…」
美琴「…綺麗」
綺麗だな、と上条も思う
オレンジ色に照らされた美琴の横顔
それを、この距離で見ることが出来るのは彼の特権だ
上条「…本当に」
ドドーン、と花火が鳴る
美琴「?何か言った?」
上条「…いや、なんでも」
聞こえなくてよかった、と上条が顔を赤らめる
613 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/17(土) 12:27:07.84 ID:MAU9zp0O0
美琴「ねぇ、なんて言ったのよ」
上条「だからなんでもないって」
美琴の頭を撫でて、どうにか誤魔化す
美琴「…何よ、教えてくれていいじゃない」
上条「あー…こっ恥ずかしいことですから」
美琴「余計に気になるわね…」
上条「あ、また打ちあがった!!」
美琴「…綺麗」
花火の欠片が空を舞うのも、美しかった
はらはらと崩れていく、真っ赤な花びら
上条「…なんかさ、花火を見てると夏って感じがするよな」
美琴「…そうね、でもまだ夏休みって始まったばかりよね」
上条「…こちとら本当はまだ補習がある身ですよ…」
美琴「…よかったの?ここに来ても」
上条「明日には学園都市に帰るだろうから…いいんじゃないかな、そのあとは地獄の宿題祭りですよ」
美琴「…私も手伝うからね」
上条「…お願いします」
614 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/17(土) 12:40:27.31 ID:MAU9zp0O0
ショチトル「…結局、なぜかみんな集まってしまったな」
一方「…なンでお前らもこの広場に来てるンだよ」
19090「…ここなら花火が一番綺麗に見えるからですよ」
削板「ははは!!そうだな、ここは確かに綺麗に見えるな!!!」
番外「あーあー、せっかく一方通行と二人きりだったのになぁ…」
エツァリ「自分だってそう思いますが…」
黒子「…いいではないですか、別に二人きりで見てもあまり変わりませんの」
テクパトル「…ちっ、お前たちとだとあんまりハメ外せないよな…」
一方「あァ?お前、19090号と二人だったとしたら何するつもりだったンだよ」
テクパトル「別に…」
大広場に集まった一同は、ベンチに座って空を見上げていた
ちなみに、ベンチといっても縦にいくつも並べられた、特設ステージの一部だ
ステージの上では男達が太鼓を叩いている
削板「おぉ!!これはいいな、花火の音と太鼓が同時に楽しめる!!」
ショチトル「ほほう、中々風情があるな」
テクパトル「…ちくしょう、酒でも飲んで盛り上げてやるからな!!!」
一方「あひゃひゃ!!いいじゃねェか、俺にもよこせよ!!」
番外「新宿デパート!!!」
三人「あひゃひゃひゃ!!!!」
19090(テっくんが壊れました)
615 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/17(土) 18:28:21.73 ID:MAU9zp0O0
上条「…なぁ、美琴」
そっと美琴の茶色い髪の毛を撫でながら、上条が耳元で囁く
美琴「ん、なぁに?」
上条「…俺さ、すっごい幸せだよ」
美琴「うん、私も」
上条「…昔から不幸だとは思ってたけど…こんな幸せが手に入ったなら、プラスな人生だよな」
美琴「なに言ってるの、これから私がもっと幸せにしてやるんだから!!!」
上条「はは、よろしくな」
美琴「…?ねぇ、あれって何かな」
上条「?あれ?」
美琴が空を見上げている
そこには、何かが浮かんでいた
上条「…あれって…垣根じゃないか?」
美琴「そうだけど…なんか、こっちに向かって来てない?」
上条「…こっち?」
グルリと回りながら、なぜか垣根は二人の元に落ちてきている
上条「…な…なんでぇぇぇぇぇ!?」
616 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/17(土) 18:34:41.84 ID:MAU9zp0O0
時は遡る
垣根「うっひゃー、綺麗綺麗!!」
心理「…本当に綺麗ね」
垣根「…ん?あれ上条達だな」
心理「あら、花火じゃなくて下を見てるなんてあなた…」
垣根「くーっ!!イチャイチャしやがって!!しかも上条のヤツなんか御坂に耳打ちしてやがる!!」
心理「いいじゃない、別に恋人なんだし」
垣根「ひゃはははは!!!俺はなぁ、リア充が大嫌いなんだよぉ!!!!」
心理(あなたもリア充よね)
垣根「世界の不幸な方々から、俺に力が届いてる!!!リア充砕けと轟叫ぶ!!!」
心理「…やめなさいよ、それより花火…」
垣根「いざ…参る!!」
翼を縮め、地面に向けて急降下
心理「ちょ、ちょっと…!?」
垣根「これが未元物質メテオじゃぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」
心理「きゃぁぁぁああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
そして
617 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/17(土) 19:00:29.71 ID:MAU9zp0O0
上条「お、落ちてきてるのか!?」
美琴「で、でも垣根は笑って…」
垣根「顔は笑ってるぅぅぅ!!!!」
心理「た、助けてぇぇぇぇぇ!!!」
上条「な、なんでぇぇぇぇ!?」
垣根「喰らえ、未元物質メテオ!!!!」
美琴「当麻、下がって…」
上条「いや、美琴は俺が守る!!!」
美琴「//」
垣根「イチャイチャすんじゃねぇよ!!!」
上条「そ、そんな理不尽な油断!?」
心理「の、のいて二人ともぉぉぉぉ!!!」
美琴「心理定規もいる…」
垣根「あ、止まれない」
四人「あぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
その日、上条当麻は三度目の死を迎える
618 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/17(土) 20:30:47.11 ID:MAU9zp0O0
上条「…一つ聞いていいか」ボロッ
垣根「なんだよ」
上条「…なんで俺達に突っ込んできたのか」
垣根「…」
垣根「腹が立ったからかな」
上条「てめぇ、ぶん殴るぞ」
美琴「…あのね、垣根…」
垣根「なんだよ」
美琴「…腹が立ったから、で花火を邪魔されるなんて…私は許せないんだけど」
心理「私だってそう思ってるわよ」
上条「…心理さんもかなり迷惑だよな」
心理「えぇ…ごめんなさいね、うちの垣根が」
垣根「いつからお前のものになったのか」ケロッ
心理「あぁ?」
垣根「すいません」
上条「…はぁ、もう花火終わっちゃったぞ…」
垣根「…あれ、マジで」
619 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/17(土) 20:34:47.71 ID:MAU9zp0O0
美琴「あー!!最後の大きな一発、楽しみにしてたのに!!」
上条「…垣根…」
心理「はぁ…垣根」
美琴「…垣根の馬鹿」ウルッ
垣根「…あ、あれ?俺のせい?」
心理「えぇ、そうよ」
垣根「…」
さっと、土下座の体勢に入る垣根
垣根「色々と、申し訳ありませんでした」
美琴「許さない」
垣根「」
上条「…垣根、どうするんだよ…美琴怒ってるぞ」
垣根「…そ、そうだ!!!誰かが録画してるかもしれない!!!」
美琴「録画で見る花火なんてね、クリームなしで食べるショートケーキみたいなもんなのよ!!!」
垣根「がぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!!!!!!」
心理「口で言ってどうするのよ」
垣根「…それじゃ…俺は、なんのために未元物質メテオを…」
上条「腹が立ったからだろ、あぁ?」
620 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/17(土) 21:05:58.57 ID:MAU9zp0O0
垣根「…さて、祭りももう終わりだな」
上条「誤魔化すんじゃねぇよ」
垣根「…後の祭りなんだよ、祭りだけに」
心理「…上手くないから」
美琴「…三日三晩呪うからね」
垣根「ちっ、三日三晩か…」
心理(何日ならいいのよ)
垣根「…あのさ、本当に…悪かった」
美琴「いいわよ…その代わり、学園都市でなんか美味しいもの奢ってよね」
垣根「あ、あぁ!!」
美琴「三日三晩」
垣根「ちっ、三日三晩か…」
上条(なんなんだよ三日三晩って)
心理(知らないわよ)
垣根「…じゃ、みんなと合流するか…」
上条「あぁ、そうだった…」
美琴「…今日は早く寝て、明日には学園都市に帰りましょうね」
垣根「おう」
621 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/17(土) 21:26:48.75 ID:MAU9zp0O0
今日は早いですがここまで
お祭り編も明日でおしまい、それからはテっくんの家に最大主教がやってきた、を
動画はおやすみ
どうでもいいが、エイプのインシュレーターをパワーブースターに変えるときってキャブとかいじらなくていいのだろうか
それが疑問な今日この頃
622 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/03/17(土) 22:03:39.28 ID:ldATlneC0
乙
しかし最近の流れはなんなんだ…
それぞれが結婚を意識したり、いい感じの恋人イベントが描かれたり……もしかして最終回が近いの?
前に上琴が同じ夢(結婚後の未来図的なやつ)を見る話があったと思うが、あれがゴール的な?
623 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/03/17(土) 23:21:47.89 ID:TzW5bj9io
終わるのさみしいから考えないようにしてたのに……
まあ物語だからいつかは終わるわけだから仕方ないんだよな
624 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/17(土) 23:56:26.71 ID:7gLdHtm3o
おつにゃんだよ!
625 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:00:22.41 ID:wwcWpyy/0
祭が終わって、一同は垣根の別荘に帰ってきた
風呂に入り、何もせずにすぐに寝た
そんなものだ、大体祭で騒いだ後には体力など残っていない
常識的に考えれば
垣根「だが俺に常識は通用しねぇ!」
ババーン、と効果音を鳴らしながら(削板協力による)垣根が男を集めた
上条「・・・なんだよ、こんな夜中に」
垣根「はっはっは!今が何時か分かるか、えぇ!?」
テクパトル「深夜2時だ、よい子じゃなくても大抵寝てる時間だ」
エツァリ「というかなんですか・・・いきなり深夜にメールで起こすなんて」
削板「何かするのか、垣根?」
垣根「まぁな」
一方「・・・くだらねェことだったらぶン殴るからな」
上条「・・・で、何をするんだ?」
626 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:01:17.81 ID:wwcWpyy/0
垣根「お前達、女の寝顔ってのをどう思う」
削板「・・・?どういう意味だ?」
垣根「そのままの意味だ」
テクパトル「・・・まぁ、無防備な美月の寝顔は可愛いかな」
エツァリ「ショチトルはあぁ見えて寝顔がかなり子供っぽいんですよ」
上条「美琴の寝顔は正しく天使だ!」
垣根「・・・誰も嫁自慢しろなんて言ってねぇ」
テクパトル「・・・で、それをなんで聞くんだよ」
垣根「単刀直入に言おう・・・自分の女以外の寝顔を見てみたいと思ったことは」
一方「ねェよ」
削板「なんか申し訳ない感じがするからな・・・」
エツァリ「自分はたまにならありますよ」
上条「頻度があるのかそれ」
垣根「・・・いいか、無防備な寝顔はとてもいいもんだ、寝相も加わる」
テクパトル「で?」
垣根「今から一人一人、寝顔を見て回る」
上条「ま、待った!なんだよそれ!?」
627 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:02:11.81 ID:wwcWpyy/0
垣根「寝起きドッキリじゃないから安心しろ」
上条「出来ねぇよ!」
エツァリ「ほほう・・・中々面白そうですね」
一方「・・・場合によっては弱みを握れるかもしれねェな」
ニヤニヤ、と笑う二人
削板「駄目だ駄目だ!間違って起こしたら可哀相じゃないか!」
上条「そうだそうだ!それに美琴の寝顔を他人には見せたくない!」
垣根「・・・なぁ、上条・・・心理定規ってな、寝てるとき胸元とか開けてるんだ」
上条「・・・なに?」
エツァリ「ショチトルは結構大胆なパジャマで寝てますからね・・・」
一方「番外個体はオリジナルの少し先の体だろォが、てめェ興味ねェのかよ」
上条「だ、だけど・・・なんか美琴に悪いし・・・」
垣根「気にするな、あいつらには気づかれたりしねぇよ」
エツァリ「そうですよ、バレなければ問題ありません」
削板「根性がないな、そんなプライバシーの侵害なんて!」
垣根「・・・そうか?友達を深く知るには寝顔も見たほうがいいと思うけどな」
削板「・・・なに?」
628 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:02:42.50 ID:wwcWpyy/0
垣根「よく同じ釜の飯を食った仲、って言うだろ・・・つまりなんでも知らなきゃ真の友達とは言えない」
削板「な、なるほど・・・確かに一理あるな」
上条「ないない!ないからお前は俺の味方でいてくれよ!」
垣根「なぁ、テクパトル」
テクパトル「俺は妻帯者だ」
垣根「・・・19090号の寝顔、俺達にも見せてくれよ」
テクパトル「なんでだよ・・・」
垣根「お前の嫁さんだろ?それにあいつ、かなり可愛いし」
テクパトル「そ、そうか?」
一方「まァ確かに・・・性格だけなら心理定規と並ぶくらい良さそうだよなァ」
エツァリ「・・・落ち着いていますし、あんなお嫁さんなんてそうはいませんね」
テクパトル「ま、まぁ俺が選んだ女だしな」
垣根「な、その素晴らしい嫁さんの寝顔くらい拝ませてくれよ、な?」
テクパトル「・・・絶対に忘れることを約束しろ」
垣根「いいだろう」
上条「えぇ!?おだてられただけで許しちゃうのかよ、嫁の寝顔が見られるんだぞ!?」
テクパトル「いやまぁ・・・減るもんじゃないし、美月もそういうのは嫌がらないタイプだし」
629 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:03:08.71 ID:wwcWpyy/0
削板「上条、お前はみんなと友情を深めたくないのか!?」
上条「それとこれとは・・・」
垣根「仕方ないな、なら俺今から御坂を襲って・・・」
上条「わ、分かった!分かったから襲うな!」
垣根(ちょろいな)
垣根「さて、まずは御坂の部屋からな」
上条「・・・はぁ、なんでこんなことに」
一方「オリジナルのパジャマってだせェよな」
上条「か、可愛いだろ!?」
テクパトル「いや、子供っぽい」
エツァリ「まぁ・・・その純粋さも御坂さんの魅力ですが」
削板「ははは!一方通行が服のセンスについてツッコむとはな!」
一同「お前が一番アウトだ」
上条「・・・入るぞー」
静かにそう言ってから、上条がドアを開ける
とは言ってもここは元々、上条と美琴の客室だ
垣根「お、寝てる寝てる」
630 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:03:39.43 ID:wwcWpyy/0
テクパトル「・・・隣にお前のためのスペースが開けてあるあたり、義姉さんはお前と寝ていたいんだろうな」
上条「美琴・・・ごめんな」
一方「・・・寝顔は番外個体に似てるな」
削板「なんか、思ったより普通だな」
エツァリ「超能力者、とはいってもまだ中学生ですからね」
垣根「・・・めんどくさい体裁とか繕わなくていいからな、寝てる時は」
上条「・・・次、行くか」
垣根「あぁ」
垣根「次は白井だ」
削板「黒子の寝顔ってどんな感じだっけ」
一方「あァ?お前ら一緒に寝たことねェのかよ」
削板「あんまりない、寝顔なんてまじまじ見ないだろ?」
一同(純粋なヤツ)
テクパトル「ま、入るか」
エツァリ「ですね」
静かにドアを開け、ベッドに近づく
631 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:04:07.51 ID:wwcWpyy/0
上条「・・・な、なんだこの服・・・」
テクパトル「・・・ネグリジェだな」
一方「・・・こンな格好で寝るか、普通」
削板「?昨日もこれだったぞ」
エツァリ「あ、あなたはそれで何もしなかったんですか」
削板「何をするんだ?」
一同(純粋なヤツ)
垣根「・・・だがまぁ、寝顔は可愛いもんだな」
削板「黒子だからな!」
上条「・・・次、行くか」
垣根「あぁ」
垣根「次は番外個体だな」
一方「あいつは・・・な」
エツァリ「?」
一方「・・・」
無言のまま、一方通行がドアを開ける
ベッドの上では、アオザイを着た番外個体が布団を蹴飛ばして寝ていた
632 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:04:42.99 ID:wwcWpyy/0
垣根「・・・寝相悪いな」
テクパトル「・・・ミサカの中で一番だらしないかもしれないな」
上条「なんていうか・・・将来の美琴、こうはならないで欲しいな」
一方「・・・あンまり言うな」
エツァリ「まぁ・・・寝顔は無邪気ですね」
上条「一応俺達の中では最年少だからな」
削板「そういえばそうだな」
垣根「・・・次、ショチトルな」
エツァリ「はい」
上条「・・・お邪魔します」
小さく告げてから、上条がコッソリとドアを開ける
ショチトル「あん!あ、あぁっ!」
一同「」
ショチトル「ダ、ダメ・・・お兄ちゃん、あぁんっ!」
一同「」
ショチトル「い、いや・・・そんな所に突っ込んだら・・・お、おおき・・・い・・・っ!」
一同「」
ショチトル「あ、ダメ・・・イっちゃう!あぁぁぁっ!」
633 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:05:09.17 ID:wwcWpyy/0
そっと上条がドアを閉める
上条「なんで一人でヤってたんだ」
一方「知らねェよ」
削板「・・・黒子もたまにしてる」
テクパトル「お前もさすがにあれくらいは知ってたか」
エツァリ「可愛いでしょう?」
上条「生々しさ全開でなんかイヤだったよ!」
垣根「・・・次、19090号な」
テクパトル「あぁ」
テクパトル「入るぞ・・・」
テクパトルが先頭に立ち、こっそり部屋に入る
19090号はスヤスヤと寝息を立てていた
テクパトル「あぁ可愛い」
一方「今一瞬、お前が限りなく変態に見えた」
上条「・・・美琴と同じだと思ってたら、全然違うな」
634 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:05:51.46 ID:wwcWpyy/0
削板「19090号は安らかって感じだな、御坂は嬉しそうだった」
エツァリ「確かに・・・雰囲気が違いますね」
19090「・・・テっくん・・・」
テクパトル「ん、寝言か・・・」
19090「子供は・・・何人くらいがいいですか・・・?」
テクパトル「」
一同「ワーオ」
19090「ふふ・・・美月も愛してますよぉ・・・」
テクパトル「」
一同「ヒューヒュー」
ぎゅっ、と布団を抱きしめる19090号
それは一体何の代わりなのだろうか
テクパトル「つ、次は最後だな!」
一方「もうちょい見てたら将来設計語りそォだな、こいつ」
削板「なんか愛されてるな、テクパトル!」
テクパトル「あぁもう!次だ次!」
635 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:06:18.97 ID:wwcWpyy/0
垣根「最後は心理定規か」
上条「・・・まぁ、ぶっちゃけ美琴の次に期待してる」
エツァリ「心理定規さんって寝相はどうなんですか?」
垣根「いいはずだ」
テクパトル「・・・ならまぁ、いつもの心理定規かな」
ガチャリとドアを開け、一同がベッドに向かう
削板「・・・なんか、ただの女の子だな」
エツァリ「・・・ビックリしました、いつもの女性らしさは・・・」
上条「いや、可愛いんだけど・・・大人っぽい雰囲気じゃないな」
垣根「こいつ、御坂と同年代だからな」
テクパトル「そういやそうだったな・・・」
心理「・・・垣根・・・」
垣根「こいつも寝言か」
心理「あなた・・・いつも・・・勝手に出ていくでしょ・・・」
垣根「・・・」
上条「・・・垣根、心理さんにあんまり心配掛けるなよ」
垣根「か、掛けてねぇし」
636 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:06:45.67 ID:wwcWpyy/0
心理「・・・必ず戻って来てくれるから・・・いいんだよ・・・?」
エツァリ「なんか、口調が違いますね」
垣根「たまにこんな感じだけどな」
一方「自分の前だけで、とかか?あァ?」
心理「・・・でも・・・どこにも行かないで・・・」
垣根「・・・」
ぎゅっ、と心理定規が枕の端を握る
心理「・・・怖いんだから・・・」
垣根「・・・行かないさ、こんな近くに居場所があるんだから」
心理定規の頬に軽くキスをして、垣根が一同を見渡す
垣根「・・・ま、今日は解散かな」
上条「あぁ」
削板「垣根、心理定規の傍にいてやれよ!」
垣根「お前は白井に・・・まぁいいや」
エツァリ「自分は今からショチトルと一回戦です」
テクパトル「宣言するな・・・俺はもう寝たいかな」
上条「俺も」
637 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:07:15.73 ID:wwcWpyy/0
一方「明日は朝一で帰るンだったな」
垣根「あぁ、テクパトルは家族に結婚報告しないといけないだろ?」
テクパトル「あぁ」
垣根「・・・じゃ、みんなお休み」
上条「お休み」
静かになった部屋の中、垣根が心理定規の寝顔をじっと見つめる
しばらくすると、その綺麗な瞳がパチリと開かれた
垣根「・・・やっぱり起きてたのかよ」
心理「・・・なんか騒がしかったから」
垣根「・・・いつから?」
心理「あなた達が私の寝顔鑑賞会してる頃にはとっくに」
垣根「・・・悪いな」
心理「別に、減るものじゃないから」
垣根「・・・なぁ」
心理「・・・なに?」
638 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:07:43.20 ID:wwcWpyy/0
垣根「ってことはさ、さっきのは寝言じゃないんだよな」
心理「・・・別にいいでしょ」
ぷいっ、とそっぽを向く心理定規
垣根「・・・なぁ」
心理「・・・なに?」
垣根「信じてくれ、俺はどこにも行かない、行きたくもない」
心理「・・・」
垣根「俺にはお前が必要だ、それを置いてどこかに行くわけないだろ」
心理「・・・信じていいかしら」
垣根「あぁ」
心理「・・・ねぇ、垣根」
垣根「なんだよ」
心理「こっち来て、夜はやっぱり冷えるから」
垣根「・・・はいはい」
呆れたように笑ってから、垣根が心理定規の隣に寝転がる
垣根(・・・こんなに小さいこいつの腕の中・・・か)
垣根(でもな心理定規、そこだけが俺の居場所なんだからな)
639 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:08:13.05 ID:wwcWpyy/0
垣根「さぁ!目覚めたか野郎共!」
一同「おう!」
垣根「申し訳ないが、朝飯はバスの中で食べようじゃないか!」
上条「まぁ・・・テクパトルのことがあるからな」
黒子「あら、上条さんも補習があるのではなくて?」
上条「ま、まぁ」
番外「ミサカも、上位個体が寂しがるからね」
ショチトル「・・・学園都市もやはり恋しくなるな」
削板「ははは!そうだな!」
美琴「垣根、ありがと・・・なんだかんだ楽しかったわ」
垣根「今度奢ってやるからな、お詫びに」
美琴「約束よ!」
垣根「あぁ」
19090「・・・緊張しますね、みんなが認めてくれるでしょうか・・・」
テクパトル「大丈夫だ、心配するな」
一方「・・・ご祝儀って幾らくらいなンだろォな」
640 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:08:39.22 ID:wwcWpyy/0
心理「一万円にしたら?」
美琴「二万円くらいにしたら?」
垣根「ご祝儀はわ・た・し、みたいな!」
一同「それはねぇよ」
垣根「・・・じゃ、帰るか」
バスに乗り込んだ一同が、もう一度垣根の別荘を見つめる
美琴「またみんなで来たいわね」
上条「あぁ」
エツァリ「きっと来れますよ」
削板「その時は、もっと長くいたいな!」
一方「あァ」
垣根「じゃ、出発するか!」
垣根がマイクを握って、拳を突き上げる
垣根「俺達の帰る場所、学園都市にレッツゴー!」
一同「イェー!」
お祭編終了
641 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:09:12.85 ID:wwcWpyy/0
テクパトル「・・・」
19090「・・・」
二人は神妙な面持ちだった
垣根の別荘から帰ってきてすぐ
自宅のドアの前で悩んでいた
テクパトル・19090(どうやって伝えれば・・・)
いきなり結婚しました!なんて言ってもおかしいだろう
だが、さりげなく伝えるのは難しい
テクパトル「・・・と、とりあえず」
鍵を取り出し、ドアを開ける
家に入ってから考えても遅くはない、という考えだったが
ミサカ一同「二人とも、ご結婚おめでとうございます!」
パンパン、と鳴り響くクラッカーで迎えられるなんて考えはなかった
642 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:09:39.04 ID:wwcWpyy/0
テクパトル「な、なんで知って・・・」
14510「番外個体がネットワークで流してくれました!」
20000「いやぁ、とうとうプロポーズまで行ったかぁ!」
御坂妹「正直、そろそろかなとは思っていましたが」
12345「おめでとうございます」
テクパトル「イギリス勢もいたか・・・ありがとう」
どうやって伝えよう、なんて悩みは一瞬で吹き飛んだ
10039「とりあえず、部屋でじっくり話を聞かせて下さい!」
10033「ほら、入った入った!」
テクパトル「ま、待てって・・・」
ミサカ達に引っ張られるようにしてテクパトルと19090号はリビングに向かった
19999「どんなプロポーズだったのさ!?」
11116「はい、再現してください!」
10398「指輪はいつ!?」
19090「え、あ・・・」
643 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:10:15.77 ID:wwcWpyy/0
13577「こらこら、あんまり質問責めにしたら可哀相ですよ」
御坂妹「本当におめでたいですね」
19090号はしばらく、質問責めに遭っていた
テクパトル(・・・みんな祝ってくれてるみたいでよかった)
ソファーの上から、その光景を見つめるテクパトル
そんな彼の元に17600号が近づく
17600「おめでとう、テっくん」
テクパトル「ん?あぁ、ありがとう」
17600「・・・よかった、テっくんもやっと19090号と結ばれたか」
安心したよ、と17600号が笑う
テクパトル「・・・あぁ」
17600「?どうした」
テクパトル「・・・いや、お前には悪いなって」
17600「なぜ」
644 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:10:52.99 ID:wwcWpyy/0
テクパトル「・・・お前って俺のこと・・・好きだったんだろ」
17600「まぁ、昔の話さ・・・それに嘘じゃなく、テっくんを幸せにできるのは19090号だけだからな、二人の幸せは誰より嬉しいよ」
テクパトル「ありがとよ」
17600「・・・しかし、美月って名前をみんなにバラすとは思わなかったな」
テクパトル「げ、番外個体はそんなことまで・・・」
17600「安心しろ、そこはミサカがみんなを説得しといた」
テクパトル「助かる・・・恩に着るよ」
17600「あぁ」
アレイ「・・・テクパトル、おめでとう」
テクパトル「ん?あぁ、アレイスターか」
アレイ「まさかこんなに早く君が落ち着くとはな」
テクパトル「いや・・・俺もちょっと前までは思ってなかったさ」
アレイ「これからは父親だけではなく、夫としても頑張らなくてはな」
テクパトル「お前が言うか・・・まぁ、そうだな」
ローラ「全く、今日はめでたい日なりてよ」
テクパトル「・・・」
テクパトル「なんでお前がいるんだよ」
ローラ「てへっ☆」
645 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:11:24.42 ID:wwcWpyy/0
テクパトル「・・・はい、アッサムでよかったかな」
ローラ「おや・・・普通にもてなされるとは思わなくてよ」
テクパトル「安心しろ、熱いとかいうオチはない」
ローラが紅茶を口に含む
本当に、客人として歓迎してくれているようだ
テクパトル「で、なんでアンタがここにいる?」
ローラ「学園都市統括理事長と直接話がしたくて」
アレイ「安心したまえテクパトル、今回はイギリス清教関係ではない」
テクパトル「そういうことか・・・」
ローラ「おや、いいのかしら?もしかしたら私が嘘をついているやも知れぬのよ?」
テクパトル「だったら敵の本拠地に一人で来るわけないだろ」
ローラ「正確には護衛が二人いるのだけど・・・インデックスに会いに行きたいと駄々をこねたから」
テクパトル「そりゃ難儀だな」
ローラ「・・・」
646 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:11:55.37 ID:wwcWpyy/0
テクパトル「なんだよ」
ローラ「ブラックマンの件で、私に恨みでも抱いていると思っていたりてよ」
テクパトル「・・・別に、直接美月を傷付けられたわけじゃないし」
ローラ「だがお前の義理の姉は人質に使ったのだが」
テクパトル「・・・まぁ、そんなこともあったが・・・今ここでいさかいを起こす必要はないだろう」
ローラ「ずいぶん利口な男ね」
アレイ「・・・さすが私の弟子だ」
テクパトル「ちげぇ」
ローラ「お前はブラックマンの事件の時も随分頭がキレるとは思っていたが・・・」
テクパトル「別に、卑怯なことが得意なだけさ」
紅茶を飲みながら、テクパトルが二人を睨みつける
テクパトル「・・・イギリス清教最大主教、アンタはこいつの正体に気づいているんだろ」
ローラ「なにやらさっぱり」
テクパトル「・・・冗談はやめろ」
647 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:12:32.26 ID:wwcWpyy/0
アレイ「なに、私の正体が知れたところで何も問題はない」
テクパトル「・・・言っておくが、我が家では平和に頼む」
ローラ「そうね、しばらく世話になるのだし」
テクパトル「・・・やっぱりそうか」
ローラ「!じゃあ、いいということなの!?」
テクパトル「断ったら国際問題なんだろ・・・」
ローラ「やったぁ!宿代が浮かせられるなんて幸運なりけるのよ!」
テクパトル「ただそのおかしな日本語はやめろ、ミサカに移る」
ローラ「」
19090「なるほど、そんな理由で・・・」
ローラ「お前達には怨まれる立場かもしれないわね」
御坂妹「・・・まぁ、お姉様も無事だったようですし」
20000「しばらく、ってどれくらい泊まるの?」
17600「一週間か?」
ローラ「今日だけなりてよ?」
テクパトル「あ、なんだ」
アレイ「相変わらず日本語がおかしいな」
ローラ「こ、これは高貴なる階級の正しい言葉だと・・・」
テクパトル「直せ」
ローラ「」
648 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 17:57:45.37 ID:wwcWpyy/0
ローラ「…ふん、それにしても…義理の家族と一緒に暮らすというのは中々酔狂なりけるのよ」
テクパトル「そんな言い方をするなよ」
ローラ「…少し、嫌になったりはしないの」
テクパトル「…血の繋がりがないのにずっと一緒にいられるってのは、それだけ愛情があるからだろ」
ローラ「…」
テクパトル「それにさ、俺は美月や他のみんなのいる家が好きだ、誰か一人が欠けてもこの家はダメなんだよ」
御坂妹「さすがテっくんです!!」
アレイ「ふふ…羨ましいものだな」
テクパトル「お前だって、そのうちの一人だからな」
アレイ「…分かっている」
ローラ「…全く、随分と馴れ馴れしい愛情に縋るようになったものよ、アレイスター」
アレイ「そう言いながら、本当は君も羨ましいのではないか?」
ローラ「…そんなことはないのよ」
テクパトル「アンタ、最大主教だからって色々疲れることもあるだろ」
20000「今日一日くらい、みんなで遊んで嫌なことを忘れちゃおうぜ!」
ローラ「い、いや…私は統括理事長と…」
19090「じゃあ、まずはお買い物に!」
ローラ「え、えぇ!?」
649 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/18(日) 23:34:19.93 ID:wwcWpyy/0
今日はここまで
>>622
>>623
そろそろかな、というのはもうありますね
大学生活が始まれば大量更新も難しいですし
個人的に、このスレくらいで一旦終わりにしてその後はブログなりなんなり、別の媒体で見たい人だけ見てくださいって感じでたまーに更新するくらいにしたいなぁ、と
日常ほのぼのは、終わらせるタイミングが難しいですがやっとひと段落つきそうですから
では
650 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[sage]:2012/03/19(月) 01:27:17.28 ID:gIUd6dSr0
いちおつうううううう
終わっちゃうなんてさみしいんだよ…
生きがいがなくなるんだよ…
651 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 11:43:41.91 ID:r8E/Er0e0
>>650
終わる、というよりは一区切りでしょうか
日常には決して終わりがないので
テクパトル「…肉は…牛がいいかな」
19090「そうですね…」
13577「えー、今日は豚シャブがいいです!!」
御坂妹「この熱い時期に…」
20000「ミサカはテっくんのソーセージがいいな、無理ならセロリたんの」
テクパトル「…最大主教、アンタは」
ローラ「そうね…ヘルシーさでは鶏肉かしら」
10039「えー…鶏肉は皮がネチャネチャしてます…」
ローラ「そう?歯ごたえは抜群であるけれど?」
14510「…イギリスミサカ達は?」
11116「ミサカ達も鶏がいいです!!」
19999「はははーは、ミサカ達はイギリス育ちだから豚なんて食べられないねー!!」
テクパトル「…お前はムハンマドか…まぁいい、鶏肉と牛にするか」
13577「…豚…」ウルウル
テクパトル「…ぶ、豚も買うからな」
13577「名前はぴーちゃんです!!」
テクパトル「飼育するのかよ!!??」
652 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 12:09:19.38 ID:r8E/Er0e0
テクパトル「…そうだ、帰りにクレープでも食べて帰るか」
10033「あ、いいですね!!」
御坂妹「甘いものは太ってしまいますよ」
19090「う…」
テクパトル「…お前たちは少しくらい太っても…」
ローラ「ふ、ふふふふふ太る!?太ってしまうの!?」
テクパトル(…必死だな)
ローラ「…わ、私は遠慮するわ…」
アレイ「なに、少しくらいなら問題ないだろう」
ローラ「う…」
12345「そうですよ、ローラも一緒に食べましょうよ!!!」
ローラ「わ、分かったのよ…」
テクパトル「…太るぞ、最大主教」
ローラ「」
653 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 16:38:13.39 ID:r8E/Er0e0
テクパトル「ただいまー」
19090「テっくん、料理は美月に任せてください!」
御坂妹「おやおや、もう新妻風を吹かせてますね」
10398「羨ましいかぎりですよ」
19090「そ、そうですか?」カァッ
20000「へっへーん、可愛いやつぅ!!」
17600「じゃ、旦那様はゆっくりリビングで酒でも飲みな」
テクパトル「…いいのか、美月?」
19090「はい!!」
テクパトル「…じゃ、アレイスターも飲むか?」
アレイ「そうさせてもらおう」
テクパトル「…最大主教、アンタは酒飲めるか?」
ローラ「…いいのよ、私は」
テクパトル「なんで?酒は苦手か?」
ローラ「…お前はどうしてそうも私に普通に接するの?お前の義理の姉を傷つけた人間たるのよ?」
テクパトル「…だから言っただろ、アンタは今は客人だ」
ローラ「…」
テクパトル「…それに、なんだかんだイギリスのお偉いさんだろ?これからイギリスのミサカ達に優しくしてくれるように媚び売っとかないと」
ローラ「…変わったヤツ」
654 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 16:47:52.15 ID:r8E/Er0e0
テクパトル「どうだ、飲まないか」
ビールの缶を掲げるテクパトル
しばし、ローラはそれをじっと見つめていたが、やがて口を開いた
ローラ「…出来ればワインがよいのだけれど」
テクパトル「あぁ、これはすまなかったな」
冷蔵庫に向かい、中からワインを取り出す
テクパトル「白でよかったかな?」
ローラ「…すまないわね」
アレイ「なに、この男は他人に対していつもこうだよ」
テクパトル「…人を誑しみたいに言うな」
10033「え、テっくんはミサカ誑しじゃないですか」
14510「そうですよ、今まで何人のミサカが…」
19090「…テっくん、浮気したら美月はグレますからね」
テクパトル「う、浮気なんてしないって!!!」
19090「ならよかったです!」ニコニコ
一同(…新婚ホヤホヤだなぁ…)
655 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 16:58:32.58 ID:r8E/Er0e0
テクパトル「…お、中々飲めるくちだな」
ローラ「もちろん、これでも淑女なりけるのよ」
アレイ「よく言う…中身はどす黒いぞ」
ローラ「おや、お前が言うセリフではないわね」
テクパトル「…そう考えれば、俺たちは似た者同士だな」
アレイ「…そうだな、我々は似ている」
ローラ「…ふん、お前達などまだまだまともなほうよ」
テクパトル「…そうだ、17600号も飲んでみるか」
17600「そうだな、ミサカも酒は好きだ」
御坂妹「あー!!ダメですよ、飲んだら!!」
11116「そうだそうだ!!」
19999「未成年飲酒だ!!」
17600「何を言う、ミサカ達は年齢なんてないだろ?だから19090号もテっくんと結婚できたし」
ミサカ一同「う…」
17600「じゃ、いただくぞ」
アレイ「お酌しよう」
17600「おう、悪いな」
656 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 17:12:10.22 ID:r8E/Er0e0
テクパトル「…でさ、美月と結婚するって決められた時はそりゃあ嬉しかったもんだ!!」
ミサカ一同「おぉ!!」
テクパトル「俺が結婚しよう、とプロポーズした!!」
アレイ「ふむふむ」
テクパトル「美月は、はい、と答えた!!
ローラ「ひょっほぉww」
テクパトル「あとはなし崩しに決まったんだよ、いやぁ!!!」
17600「…まぁ入籍ってのは出来ないが、世間的に認めてもらえればいいだろうな…学園都市では戸籍のないヤツなんて珍しくもないし」
アレイ「そうだな、ここで暮らす分には問題なかろう」
テクパトル「だよな、そうだよ」
酒が入ったからか、若干上機嫌なテクパトル
17600「しかし、19090号もよくオーケーしたな」
19090「あ、愛していますから…//」
12345「ワーオ、幸せですね」
テクパトル「まぁな」
ローラ(…アレイスター、お前はいつの間にかこんな家族を手に入れていたのね…)ハァ
アレイ(…)
657 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 17:20:42.21 ID:r8E/Er0e0
19090「じゃあ、いただきまーす!!」
一同「いただきまーす!!」
19090号の手料理に、一同ががっつく
テクパトル「あぁ、美味いな…」
10039「さぁ、奥さんの料理はどうですか!?」
テクパトル「だ、だから美味しいって…」
御坂妹「はい、それを本人に!!」
19090「え、え?」
テクパトル「…美味しいよ、美月」
19090「は、はい」
20000「さらにそこで愛している、と!!!」
テクパトル「お前ら遊ぶんじゃねぇ!!!」
アレイ「…騒がしいだろう、いつもこんな感じだ」
ローラ「…そうね、騒がしすぎて耳が破裂するやもしれないわ」
13577「…も、申し訳ないです」
ローラ「…でも、少し羨ましくもあるわ」
テクパトル「…アンタ、結婚とかしないのか?」
ローラ「出来ると思う?無理なのよね…」ハァ
658 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 17:26:17.04 ID:r8E/Er0e0
テクパトル「…家族とかは」
ローラ「いない」
テクパトル「寂しい人生だな」
ローラ「むっきー!!それを面と向かって言うなんて失礼極まるのよ!!!」
17600「ふっ、これだから独身処女は」
ローラ「お前はどうなんじゃぁぁ!!」
10033「きゃー、行けず後家がキレましたー」
19999「きゃー、不幸が移るのさー」
20000「ふふん、ドンマイ独り身!!!」
ローラ「あぁもう!!しつこいのよ!!!」キー!!
アレイ「…楽しそうだな」
ローラ「な、なにが?」
アレイ「…いや、なんでもない」
テクパトル「…」
ローラ「そ、それより!!新婚さんはどうなのかしら、この初の手料理は!!」
19090「//」
御坂妹「きゃー、幸せそうですね!」
テクパトル「…まぁ、な」
苦笑しながらテクパトルが料理を口に運ぶ
これが毎日食べられるのだな、と思うと感慨深い
659 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 21:01:40.48 ID:r8E/Er0e0
テクパトル「ふひー、食った食った…」
御坂妹「じゃあ、お風呂にどうぞ」
テクパトル「ん、俺からでいいのか」
ローラ「私はシャワーだけだから最後でも問題なきことよ」
テクパトル「じゃ、入ってくるな」
10398「はい、19090号もですよ」
19090「な、なぜですか?」
10033「いやいや、夫婦は一緒に風呂に入るものですよ」
20000「そうそう、そしてあわよくば風呂の中で…」
テクパトル「お前らなぁ…」
アレイ「…だがまぁ、効率はそちらのほうがいいかもしれないな」
ローラ「若いとは素晴らしきことよ」クスクス
テクパトル「…完全に遊んでるだろ…」
17600「ほら、入った入った」
テクパトル「…分かったよ」
19090「では、お先に…」
ミサカ一同「パンパカパーン!!!」
ローラ「パーンパーカパーン!!!」
テクパトル「あぁうるせぇ!!!」
660 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 21:06:30.59 ID:r8E/Er0e0
アレイ「…どうした、ローラ=スチュアート」
ローラ「…なんでもない」
縁側に座ったローラは、一人月を見上げていた
家の中では風呂からあがったテクパトルと19090号が他のミサカ達を風呂に入れようと奮闘していた
ローラ「…お前は、いつからそんなに温い人間になったのかしら」
アレイ「…そうだな、いつからだろうか」
ローラ「覇気が削がれたものよ」
アレイ「…だが、これはこれで心地いいものだ」
ローラ「…そうね、私も悪くはないと思う」
はぁ、と短いため息をつく
ローラ「…それでも、私にはここは暖かすぎるのよ」
アレイ「…」
ローラ「…明日には帰らなければならない…たった一日だけの付き合い、されどそれは…今まで築いてきた中で一番深い関係だったのかもしれない」
アレイ「…君は、結局のところどうしたいのかね」
ローラ「…なんでもない、明日には帰る…どうせあやつらも私のことなんてすぐ忘れるわ」
今までだってそういうやつらばかりだったから、と付け加える
アレイ「…悲しいものだな」
ローラ「慣れた」
テクパトル「あぁもう!!アレイスター、お前から風呂入ってくれ!!」
アレイ「…あぁ」
661 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 21:09:27.71 ID:r8E/Er0e0
静かな夜だ、とローラは笑った
先ほどまであんなに騒がしかった家だとはとても思えない
夜の1時、風呂を終え眠りについたミサカ達
もちろん、彼女達の話し声なんて聞こえない
ローラ(…静か、ね)
普段なら気持ちのいい静寂のはずだ、だがなぜかこの家ではそれが悲しかった
ローラ(…)
ローラ、と呼んでくれた相手がいた
最大主教、とかローラ様、ではなく
ただ一人の人間として彼女を見てくれた相手が
ローラ(…アレイスター、私はそんな人間なのかしら)
誰かの優しさに甘えていいような、そんな人間なのか
ローラ(…そんなこと、どうでもいいのよ)
明日になれば、もう帰るしかない
駄々をこねて帰らない、なんてわけにはいかない
ローラ(…)
明日にならなければいいのに、そう思いながらローラは目を閉じた
ただ、無情に時計の針の音は響く
662 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 21:12:46.09 ID:r8E/Er0e0
ローラ「…世話になったわね」
テクパトル「ん、もう出るのか」
翌朝
仕事に行こうか、と食事を取っていたテクパトルが驚いたように言う
出かける準備などできている、というようなローラ
もう帰るつもりなのだろう
ローラ「…みんなによろしく伝えておいて」
テクパトル「…あぁ」
ローラ「…すまなかったわね、本当は迷惑だったなんてことは分かっていたりて…」
テクパトル「そうでもなかったさ」
ローラ「…」
テクパトル「お前はさ、たしかに汚い人間だとは思うし…それに、過去には何度か許せないことをしたこともある」
テクパトル「でもな、少なくとも昨日のお前はただの優しい女性だったんだ」
ローラ「…それが、演技だったとしたら」
テクパトル「素敵な演技だったなって褒めてやるところさ、それほどまでにアンタの笑顔は素敵だった」
ローラ「…」
あぁ、とローラは納得がいった
たしかに、この男は人間誑しかもしれない
ローラ「…それじゃ、お前も元気でな」
テクパトル「あ、これ」
ローラ「…?」
663 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 21:16:01.15 ID:r8E/Er0e0
テクパトルが差し出したのは、一枚の手紙だった
ローラ「…読んでもいいかしら」
テクパトル「あぁ、あいつらからの手紙だ」
ローラ「…」
手紙、懐かしい響きだろう
ローラ「…どれどれ」
便箋になど入れられていない、ただメモ帳を丁寧に折っただけの簡単な手紙
ローラ(ふふ…本当に、粗末なものね)
書かれていたのは、たった一言
「いってらっしゃい」
ローラ「…これ、いつ準備したのか分かる?」
テクパトル「昨日の夜だよ、お前が風呂に入ってる間にあいつらがさ」
ローラ「…そう」
テクパトル「…俺にはさ、アンタがどういう人間かは分からない、今だってもしかしたら演技なのかもしれない」
ローラ「…」
テクパトル「でも、だったらなんだってんだよ?俺はアンタがいて面白いと思ったし、あいつらだってそうだった…だったらさ、アンタには感謝しなきゃいけないんだ」
ローラ「…私だって、感謝しているのよ」
テクパトル「…そっか」
664 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 21:19:25.39 ID:r8E/Er0e0
ローラ「…楽しかった、人生の中で五本の指に入るほどに」
テクパトル「これから、もっと思い出を増やせばいいさ」
ローラ「…」
テクパトル「俺達は…待ってるよ、ずっと」
ローラ「…くだらないわね、私をなんだと思ってるの?」
テクパトル「…最大主教さ、イギリス清教のトップだ」
ローラ「そう、身分を弁え…」
テクパトル「でも、今のアンタはローラ=スチュアートだ」
ローラ「…」
テクパトル「そろそろ時間だろ、行けよ」
ローラ「…」
しばし手紙を見つめていたローラが、玄関に歩を進める
ローラ(…くだらない、わね)
馴れ合いなんて御免だった
でも
もしもそれが、馴れ合いではなくただの、純粋な気持ちの表れなら
ローラ「…テクパトル、だったわね」
テクパトル「あぁ」
ローラ「…」
ローラ「行ってきます」
テクパトル「おう、行ってらっしゃい」
665 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 21:23:38.84 ID:r8E/Er0e0
アナウンスが流れる飛行機の中
小さいテレビでは、面白い番組をいくつも放送している
神裂「…やはり、日本といえば剣道ですね」
神裂は剣道の試合をテレビで見ていた
ステイル「…全く、最近も相変わらず物騒な世の中だ」
ステイルは、世界的なニュース番組を見ていた
ローラ「…」
そしてローラは、ただぼーっと窓の外を見ていた
神裂「そういえば最大主教…昨日はどちらに?」
ローラ「…友達の所に」
ステイル「あなたに友達なんてものがいたとは」
皮肉交じりにステイルが呟く
ローラ「…そうね、でもあれは友達よ」
ステイル「?」
ガサゴソ、とローラがポケットを探る
中から出したのは一枚の手紙
テレビでやっているどんな番組よりも、彼女にとっては大切なもの
ローラ「…本当に、面白い一日だったわ」
神裂「…それは?」
ローラ「…内緒」
クスクス、と笑ってから再びそれをポケットにしまう
機内のアナウンスは、ローラの鼻歌を掻き消すには十分だった
テっくん家にローラがやってきた編、終了
666 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/19(月) 22:07:30.92 ID:r8E/Er0e0
今日はここまで
明日からはフレンダとゴーグルの話、でも多分明日はほとんど投下できません
この二人はどうさせようか迷ってるキャラです
本当に
では
667 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/19(月) 22:57:46.35 ID:monuWRap0
_ __
/| , . . ´.: : : : : : : `丶、|`ヽ∧
/:.|⌒ヽ∠. : : : : : :: : : : : : : : : { )`ヽ
/. : } /´. : : : : : : : : : : : : : 、:ヽ: レ' ^ヽ: :\
, . : :レ'. : : / : : :/ : : : : : : :、: :ヽ: : :く__ ノヽ: : \
i: : : /: :.::.:|: : : .|: : :/`ヽ:: : |: |: }: :i: : : :i: : :.ヽ: :.:.ヽ
|: : :.i: :.i: : |: : :,⊥_:.| |: Tナナメ、: }: : : ト、: : : ',: : :.l
|: : :.|: :{: :i:|: イ:ハ:从{ l/l/ V l/l/: : /.:i ',: : : : :.:.l
|: : /i: :ヽ从 r==、 r==ミヽ: /}: :l i: :∧: :.!
|: / l: : : :ハ , レ' ノ::,' ,':./ i: :,′
|:.i l: : :ヽい 、_ _, ,rく: :/ // /:/
|::l l: :ト、: : :ト、 / i: : / // /:/
|::| ヽヽ ヽ:.l > ‐--‐ < ヽ: ヽ: / /:/
|::| }ノrr‐'ーく \__/ 〉ー‐ {ヽ:|:( ./:/
>>1
乙ですの
ヽヽ // {: : : : : ヽ_/。jヽ_/: : : :/ 'ト、ヽ\
\V ヽ: : : : : i l /: : : :/ / iノ: :ト、:\
//「`ー‐|: : : : :.l 。j /: : : : レ' ∧ノ \\
// にニニ|: : : : :.l /. : : : : :l }:( ノ. :ノ
668 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/20(火) 00:43:56.79 ID:32GcMwnNo
おつにゃんだよ!
669 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:36:39.62 ID:UUqtIQPA0
ゴーグル(あぁ・・・またこれっすか)
ゴーグル男が目覚めると、いつもの光景がそこにあった
無意識のまま、彼に抱き着くフレンダ
寝ている間に抱き着いてくるのが、どうも彼女にとっては当たり前らしい
ゴーグル「フレンダさん、起きて下さい」
軽く背中を叩く辺り、彼は優しい人間だろう
だがその優しい叩き方では、フレンダは目を覚まさない
ゴーグル(・・・まぁこれもいつも通りっすね)
はぁ、とため息をつく
フレンダ「んん・・・」
ゴーグル「あ、起きましたか」
フレンダ「むにゃぁ・・・」
ゴーグル「あ、起きてないんすか」
フレンダ「・・・?あ、おはよう・・・」
ゴーグル「おはようございます」
670 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:37:28.73 ID:UUqtIQPA0
目を擦りながら、フレンダがじっとゴーグル男の顔を見つめる
フレンダ「また抱き着いたりして・・・」
ゴーグル「いや、あなたですよ」
フレンダ「・・・ていうか・・・また私の寝顔見てたの?」
ゴーグル「・・・違います」
ぷいっ、とそっぽを向く
半分呆れ、半分照れ隠しだ
フレンダ「ねぇ、見てたんでしょ」
ゴーグル「・・・なんでフレンダさんの寝顔なんか」
フレンダ「私が美女だから、男なら見たくなってしまう訳よ!」
ゴーグル「世の中で数人しかいないと思いますよ」
フレンダ「ひっどい・・・」
ゴーグル「・・・起きますか」
フレンダ「うん」
眠いな、と思いつつも二人がリビングに降りる
ちなみになぜ同じ布団に寝るのか、なんてゴーグル男は疑問に思っていた
前に何度かフレンダに、別の布団を買おうと提案したことはあった
なぜか「嫌だ!」の一点張りで断られてしまったが
671 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:37:57.31 ID:UUqtIQPA0
ゴーグル「・・・そういえば、今日はみなさん用事があるみたいでしたね」
フレンダ「あぁ、そうだった・・・」
ゴーグル「となると俺達は留守番っすね」
フレンダ「せっかくいい天気なのに・・・出掛けられないなんて不幸な訳よ」
ゴーグル「いいじゃないっすか、明日も晴れるみたいですし」
フレンダ「分かってない・・・今日の晴れは、明日にはもう来ない訳よ!」
ゴーグル「いや、出掛けたいだけなんでしょ?」
フレンダ「違う!今日の太陽を浴びてみたい訳よ!」
ゴーグル「はぁ、なんか意味分からないっすね」
フレンダ「・・・ヒマ」
つまらない、といった感じでフレンダが地面に寝転がる
スカートを着ているため結構危なっかしいのだが、なぜかパンツは見えない
絹旗直伝のガードらしく、それが微妙に残念なゴーグル男だったりする
ゴーグル「ほらほら、はしたないっすよ」
フレンダ「・・・あ、パンツ見たかったの?」
ゴーグル「ち、違いますよ」
672 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:38:45.21 ID:UUqtIQPA0
図星だったが、それよりだらしないことをされるのは嫌だった
垣根や心理定規から礼儀の大切さを習った彼には、だらしない行動なんて出来ない
フレンダ「・・・いいじゃん、アンタしかいないんだし」
ゴーグル「はぁ・・・で、朝飯はどうしますか?」
フレンダ「うーん・・・麦野も作ってくれてればいいのにさ」
ゴーグル「そんな素敵なイベントは流石にないっすよ」
ははは、と笑ってからゴーグル男が冷蔵庫の中身を見る
ゴーグル「・・・鮭と鯖缶・・・ばっかりですね」
フレンダ「・・・鯖缶、食べる?」
ゴーグル「気持ちだけで十分っす」
バタン、と冷蔵庫を閉じる
朝から鯖缶なんて食べたくはない
もちろん、嫌いなわけではないのだが
ゴーグル「何か買ってきましょうか」
フレンダ「・・・留守番はどうする訳よ」
ゴーグル「いや、フレンダさんが留守番してて下さいよ」
673 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:39:19.94 ID:UUqtIQPA0
フレンダ「はぁ!?なんで、意味わかんない!」
ゴーグル「なんでキレてるんすか・・・」
フレンダ「・・・だって一人じゃ寂しいし」
ゴーグル「・・・すぐ帰ってきますよ」
フレンダ「・・・」
フレンダが少し唇を噛みながら、ゴーグル男を見つめる
甘えるようなその仕草は、可愛らしい彼女には非常に似合っている
ゴーグル「・・・」
可愛いなぁ、としばらく見とれるゴーグル男
フレンダ「?どしたの?」
ゴーグル「あ、いや・・・そういう仕草してると可愛いなぁって」
フレンダ「!?な、なに言ってるかわかんない訳よ!」
ゴーグル「はいはい・・・じゃあ、俺は行ってきますか・・・」
フレンダ「ダメ!絶対に行ったらダメ!」
服の袖を引っ張り、フレンダがゴーグル男を引き止める
674 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:39:54.04 ID:UUqtIQPA0
ゴーグル「な、なんすか・・・」
フレンダ「・・・寂しい」
ゴーグル「・・・」
彼女が寂しがり屋なのはよく知っていた
そして、彼がいないと特に寂しがるということも浜面から聞いていた
ゴーグル「分かりましたよ・・・まぁ食パンくらいはあるでしょうし」
フレンダ「やったぁ!」
本当は、ゴーグル男はご飯を食べたかったのだが
ゴーグル(まぁこの笑顔が見られるなら問題ないっすね)
フレンダ「・・・でもさ、食パンなんてあったかな?」
ゴーグル「・・・はい?」
フレンダ「だって昨日の夜、滝壺がお腹減ったって言って食パン食べまくってた訳よ」
ゴーグル「・・・マ、マジですか?」
フレンダ「うん」
それはヤバい、と焦る
確かに、見回しても食パンはないようだ
白米を炊いてくれているわけもない
つまり
ゴーグル「・・・食べるものが・・・ない」
675 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:40:37.09 ID:UUqtIQPA0
フレンダ「・・・鯖缶・・・食べる?」
ゴーグル「・・・それはいいっす」
ミーンミーン、とどこからか蝉の鳴き声が聞こえる
学園都市には虫なんていない、と考える人もいるようだがそれは間違いだ
自然を守ろう、という意見も多く、公園などは比較的緑が多い
空気も機械で管理されていて綺麗なため、虫などはむしろ暮らしやすい環境である
が
夏の蝉の鳴き声は風物詩であると共に、うざったいものベスト3に入るものである
ゴーグル「・・・暑いっすね」
フレンダ「・・・脱げって言いたいわけ?」
ゴーグル「違いますよ・・・」
クーラーを付けても、差し込む陽射しの暑さは和らぐことはない
ゴーグル「・・・そうだ、氷ってありましたかね」
フレンダ「?あったけどなんで?」
ゴーグル「かき氷作るんすよ」
676 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:41:30.96 ID:UUqtIQPA0
フレンダ「あ、食べたい食べたい!」
ゴーグル「・・・かき氷製造機ってありましたっけ?」
フレンダ「あったと思うけど?」
ゴーグル「じゃあ、作りますか」
氷を持ち出し、かき氷製造機の中に突っ込む
ゴーグル「いきますよ」
フレンダ「うん」
ガガガガガ、と音を立てて、かき氷が作られていく
もちろん屋台で売っている物には敵わないが、自分達で少し食べる分には十分だ
ゴーグル「・・・シロップありますか?」
フレンダ「たしか・・・昨日浜面が買ってきてた、今度お祭りで屋台開くからって」
ゴーグル「いや、それ使ったらまずいっす」
フレンダ「たくさんあるし、一個くらいくすねても大丈夫な訳よ!」
ゴーグル「はぁ・・・」
嬉々としてフレンダがシロップを持ってくる
苺味の、ベタなシロップだ
677 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:42:55.47 ID:UUqtIQPA0
ゴーグル「はい、どうぞ」
フレンダ「・・・?」
ゴーグル「食べないんすか?」
フレンダ「じ、自分のは自分で作るからアンタが食べて・・・」
ゴーグル「フレンダさん、暑くないんですか?」
フレンダ「あ、暑いけど・・・」
ゴーグル「ならどうぞ」
フレンダ「・・・あ、ありがと」
なぜだか顔を赤くしながら、フレンダがかき氷を受け取る
ゴーグル(・・・暑いんですかね?)
フレンダ「ーっ!」
ゴーグル「?あ、もしかしてキーンってしてますか?」
フレンダ「うるひゃい!」
ゴーグル「あっはは!呂律回ってないじゃないですか!」
フレンダ「しょんなことにゃいもん!」
ゴーグル「ははは!あっはは!」
げらげら、とゴーグル男が笑い転げる
普段の彼ならこんなことで爆笑したりはしない
だが夏の暑さというのは人を弱らせるものだ
678 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:43:26.15 ID:UUqtIQPA0
フレンダ「アンタもキーンってなっちゃえ!」
スプーンに乗せたかき氷を、無理矢理口に突っ込まれる
ゴーグル「ひゃうっ!?」
いきなりそんなことをされたら、頭だって痛くなる
ゴーグル「あぁぁぁ!」
フレンダ「にゃっはっは!ざまぁみろ!」
ゴーグル「このぉ!」
ゴーグル男が、仕返しだと云わんばかりにかき氷を食べさせ返す
フレンダ「ひゃんっ!?」
ゴーグル「あっはっは!」
フレンダ「にゃぁぁぁ!」
ゴーグル「うわぁ!?」
そこから始まるのは、互いの頭を痛くさせる戦い
さっきも言ったように、夏の暑さは人を弱らせる
二人の思考力は小学生並になっていた
夏って怖いね
679 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:44:20.01 ID:UUqtIQPA0
ゴーグル「・・・なんであんなことしてたんすかね」
フレンダ「・・・今更だけど、謝る訳よ」
ゴーグル「俺こそすいませんでした・・・」
しばらくかき氷戦争を楽しんだ二人は、並んで床に寝転がっていた
ひんやりとしたフローリングの感触がかなり心地好い
ゴーグル「・・・しかし暑いですね」
フレンダ「・・・風鈴とかないかな・・・」
ゴーグル「そんな古典的な物で何するんすか」
フレンダ「気持ち、涼しくなる訳よ」
ゴーグル「気持ちの問題っすか」
はぁ、とため息をついてからゴーグル男がテレビをつける
夏休みシーズンだからか、子供向けの番組が多いように感じる
ゴーグル「・・・」
フレンダ「なんか面白くない訳よ」
ゴーグル「そりゃ昼間にゴテゴテのバラエティーなんてしないっすよ」
フレンダ「・・・」
ゴロゴロ、とフレンダが転がる
ゴーグル男にぴったりとくっついてから、ニコニコと笑う
680 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:44:57.62 ID:UUqtIQPA0
ゴーグル「あの・・・暑いんすけど」
フレンダ「うっわ・・・私の愛情表現をスルーなんて」
ゴーグル「・・・愛情表現だったんすか」
フレンダ「うん」
ゴーグル「・・・」
気まずい雰囲気になってしまった
ファーストキスを済ませた後、特に二人の間には進展はない
ゴーグル「・・・フレンダさん、その」
フレンダ「私のこと好き?」
ゴーグル「は、はぁ?」
フレンダ「私は・・・アンタのこと、好き」
ドキン、とゴーグル男の心臓が跳ねる
最初は鬱陶しかったフレンダの愛情が、今ではすっかり温かく感じられる
ゴーグル「・・・俺も好きっす、ただ・・・まだもうちょっと待ってくれませんか」
フレンダ「・・・」
ゴーグル「・・・なんか、もうちょっと・・・時間を掛けたいんです、俺達出会ってそんなに経ってないですし・・・」
681 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:45:32.92 ID:UUqtIQPA0
フレンダ「じゃあさ、予約はしててもいい?」
ゴーグル「予約?」
きょとん、としたゴーグル男の唇を、フレンダが優しく奪う
奪う、とはいうものの優しく触れるようなキスだったが
フレンダ「・・・私、待つからさ」
ゴーグル「・・・そんなこと言われたら、堪らないっすね」
フレンダ「ホント?」
ゴーグル「はい」
フレンダ「えへへー!」
嬉しそうに笑いながら、フレンダが立ち上がる
ゴーグル「?なんすか?」
フレンダ「喉乾いたから飲み物取ってくる、何がいい?」
ゴーグル「じゃあビールで」
フレンダ「・・・あのさ、昼間からビールなんて休みのサラリーマンじゃないんだから」
ゴーグル「いいじゃないっすか」
フレンダ「はぁ・・・ま、今日は特別に」
682 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:46:26.89 ID:UUqtIQPA0
ゴーグル「くはーっ!この一杯!」
フレンダ「・・・アンタさ、よくそんな苦いもの飲めるよね」
ゴーグル「ビールの美味しさが分かったら、大人になれるんすよ」
フレンダ「ビールの美味しさって何?」
ゴーグル「だ、だから・・・あれっすよあれ、こう・・・あれっすよ」
フレンダ「ゴーグルも結局子供な訳よ!」
ビシッ、と人差し指を立てたフレンダが笑う
ゴーグル「・・・言葉じゃ説明出来ないんすよ」
フレンダ「はいはい、要は雰囲気で飲んでるんでしょ」
ゴーグル「・・・否定出来ないのが悲しいっすね」
グルグルと缶を回しながら、ゴーグル男がテレビのチャンネルを変える
どこかの島で大規模なお祭りがあったそうだ、花火も上がっていたらしい
フレンダ「いいなぁ、お祭りかぁ・・・そういえば今日もお祭りあるよね」
ゴーグル(・・・ってあそこに映ってるの垣根さんと心理定規さんじゃないっすか)
フレンダ「・・・ねぇ、二人で行ってみない?浜面と滝壺はどうせ二人だろうし、絹旗と麦野はそれぞれ好きな人と行くだろうし」
ゴーグル(・・・なんであんな所にいたんでしょうか)
683 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:47:12.74 ID:UUqtIQPA0
フレンダ「ねぇってば」
ゴーグル「あぁ、なんすか?」
フレンダ「だから、二人で今日のお祭り・・・行かない?」
ゴーグル「いいですけど・・・浴衣とかないっすよ?」
フレンダ「・・・そこは妥協する訳よ」
ゴーグル「・・・祭ですか・・・そういえば行ったことないっす」
フレンダ「初詣とかならあるけどね」
ゴーグル「今までは行けるような状況じゃなかったですからね」
フレンダ「・・・そう考えたら、今って幸せな訳よ」
ゴーグル「幸せ・・・ですか」
うーん、とゴーグル男は唸る
幸せなのか、と問われれば幸せだが、これが最上級の幸せではないはずだ
つまり、これからもっと幸せになれば今はそこまで幸せではなかった過去になる
ゴーグル「ややこしい」
フレンダ「?何が?」
ゴーグル「あ、いや・・・こっちの話だから気にしないでいいっすよ」
フレンダ「ふーん・・・」
684 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 17:48:02.14 ID:UUqtIQPA0
ゴーグル「・・・皆さん何時くらいに帰ってくるんすかね」
フレンダ「みんな・・・今何してるんだろ」
ゴーグル「浜面さんと滝壺さんはデートでしょうね」
フレンダ「麦野は買い物だと思う」
ゴーグル「絹旗さんは海原なんとかさんとデートでしょうね」
フレンダ「あ、そうそう」
全て憶測なのが頼りないが、友達だからといって一日の行動を把握しているわけでもない
ゴーグル「・・・このまま、夜まで誰も帰ってこなかったら・・・」
フレンダ「・・・お、お祭りは行くから!」
ゴーグル「後で留守番してなかったってバレたら麦野さんに殺されますよ」
フレンダ「・・・」
ゴーグル「・・・」
実際に麦野に殺されたことのある二人にしか分からない恐怖が、そこにある
ゴーグル「…まぁ、大丈夫でしょうね」
フレンダ「だといいね」
685 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/20(火) 22:19:35.12 ID:UUqtIQPA0
今日はここまで
筋肉動画は、ボディビルの歴史を振り返る動画
http://www.youtube.com/watch?v=GAOAyQghRd8&feature=related
4:25のトム・プラッツの脚がおかしい件について
ゴーグルとフレンダ、どうすればいいのやら
でもこの二人ってなんとなくお似合いな気がするんですよね…
では
686 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/20(火) 23:15:16.06 ID:ZFs8yaOuo
おつにゃんだよ!
687 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 16:53:35.26 ID:DsB3bxyf0
ゴーグル「・・・結局、帰ってきませんでしたね」
時刻は夕方の5時
今から祭の会場に向かわなければならない時間だ
フレンダ「・・・っていうかさ、きっとみんな帰ってこないで直接祭に行くんじゃないかな」
ゴーグル「あ、その発想は無かったっす」
ポリポリ、と頬を掻きながらゴーグル男が笑う
フレンダ「・・・じゃ、私達も行かない?どうせ留守番なんてしなくても問題ない訳よ」
ゴーグル「そうっすね・・・鍵掛ければいいでしょう」
フレンダ「行こう、この祭の花火ってちょっとした噂があるんだ!」
ゴーグル「?なんすかそれ」
フレンダ「手を繋ぎながら、一緒に花火を見た二人は結ばれるって訳よ!」
ゴーグル「うわ、少女趣味」
フレンダ「でもホントみたいなんだから!」
ゴーグル「はいはい・・・俺はそういうのには興味ないっす」
呆れたように返事をして、ゴーグル男が上着を羽織る
夏ではあるが、夜になれば冷える時がある
そのために一応持っておくのだ
688 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 16:54:01.33 ID:DsB3bxyf0
フレンダ「・・・とりあえず、面倒なヤツに会わなければいいんだけど」
ゴーグル「垣根さんとかっすか」
フレンダ「うん」
ゴーグル「大丈夫じゃないっすか?垣根さんもさすがに短期間で二回も祭には行かないでしょうし」
フレンダ「?垣根って祭、行ってたの?」
ゴーグル「・・・まぁ」
苦笑いを浮かべ、ゴーグル男が玄関に向かう
フレンダ「あ、待ってよ!」
ゴーグル「早くしないとおいていきますよ」
フレンダ「意地悪ぅ!」
ゴーグル(・・・あぁ、そういや)
垣根「あぁ?ゴーグル馬鹿じゃねぇか、それにフレンダ」
フレンダ「・・・や、やっほー・・・」
ゴーグル(この人に常識なんて通用しないんだった・・・)
心理「奇遇ね、あなた達もお祭りに?」
ゴーグル「・・・はい」
689 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 16:54:27.29 ID:DsB3bxyf0
会場に向かってすぐ、垣根とばったり出くわしてしまった
ゴーグル「・・・お二人もですか」
垣根「祭ってのは何度来ても飽きないよな!」
心理「それはあなただけよ・・・美琴も呆れてたわよ、よく飽きないわねって」
垣根「あぁ?じゃああいつらはなんなんだよ!」
ビシッ、と垣根が指差した方向には
テクパトル「・・・林檎飴がまた食べられるなんて嬉しいな」
19090「テっくんは本当に林檎飴が好きですね」
垣根「見ろよ!あいつらだって祭が好きなんだ!」
心理「林檎飴が好きなんじゃない?」
ゴーグル「・・・最悪だ」
フレンダ「じゃ、じゃあ私達はあっちに・・・」
垣根「おぉ?なんだなんだ、だったら俺達もお邪魔しちゃおうかなぁ!」
ゴーグル「ちょっ!?」
心理「垣根・・・」
垣根「いいだろ、だってお前達別に恋人じゃないしぃ!」
心理(あ、遊んでるわね)
690 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 16:54:56.95 ID:DsB3bxyf0
フレンダ「・・・だ、だけど・・・」
垣根「それとも何かな、ゴーグル馬鹿はフレンダと二人きりじゃなきゃダメな理由があるのかなぁ!?」
ゴーグル「な、ないっす」
フレンダ「ゴーグル!」
ゴーグル「あ、いや!そういう意味じゃ・・・」
垣根「デートなのか?あぁなんだ、じゃあ邪魔しちゃ悪いなぁ!」
ゴーグル「デートじゃないっすよ・・・」
フレンダ「・・・」
垣根「はぁ?じゃあなんで・・・」
フレンダ「・・・ゴーグルの馬鹿」
ゴーグル「は、はい?」
フレンダ「最低、鈍感、ニブちん!」
ゴーグル「えぇ!?」
フレンダ「ふん!」
怒ったような表情で、フレンダがスタスタと歩いていく
ゴーグル「ちょっと、フレンダさん!」
フレンダ「ついて来ないで!」
ゴーグル「っ…」
691 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 16:55:27.30 ID:DsB3bxyf0
心理「・・・垣根」
垣根「お、俺のせいじゃないし・・・」
心理「垣根」
垣根「」
テクパトル「あーん」
19090「あーん//」
垣根「・・・あぁ、そういや聞いたことあるな・・・」
心理「この祭の花火って、確かに二人きりで見たらロマンチックでしょうね」
ゴーグル「・・・で、フレンダさんは多分・・・俺とそれを見たかったんです」
垣根「なんで?」
ゴーグル「・・・俺と結ばれたいから、です」
フレンダが去ってから10分程経っただろうか
垣根達と座って話をするゴーグル男は、我ながら何を言っているのか分からなくなっていた
ゴーグル「・・・自惚れみたいに聞こえるかもしれないですけど、フレンダさんは俺が・・・好きなんです」
心理「自惚れじゃなくて事実じゃない」
692 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 16:55:56.83 ID:DsB3bxyf0
心理「・・・垣根」
垣根「お、俺のせいじゃないし・・・」
心理「垣根」
垣根「」
テクパトル「あーん」
19090「あーん//」
垣根「・・・あぁ、そういや聞いたことあるな・・・」
心理「この祭の花火って、確かに二人きりで見たらロマンチックでしょうね」
ゴーグル「・・・で、フレンダさんは多分・・・俺とそれを見たかったんです」
垣根「なんで?」
ゴーグル「・・・俺と結ばれたいから、です」
フレンダが去ってから10分程経っただろうか
垣根達と座って話をするゴーグル男は、我ながら何を言っているのか分からなくなっていた
ゴーグル「・・・自惚れみたいに聞こえるかもしれないですけど、フレンダさんは俺が・・・好きなんです」
心理「自惚れじゃなくて事実じゃない」
693 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 16:56:25.03 ID:DsB3bxyf0
19090「テっくん、あーん」
テクパトル「あーん・・・うん、美月に食べさせてもらうと美味しいな」
19090「//」
垣根「なのに、お前は俺の冷やかしに負けてこれはデートじゃないと言い張ってしまった」
ゴーグル「・・・申し訳ないことしちゃいましたよ・・・」
垣根「馬鹿だな、お前」
心理「あなたのせいよ」
垣根「・・・でもさ、別にフレンダだってキレてはないだろ」
ゴーグル「はぁ・・・だといいんすけど」
垣根「元気出せよ」
テクパトル「美月、愛してる」
19090「み、美月もです!」
ゴーグル「・・・はぁ・・・」
垣根「お前ら空気読めよ」
テクパトル・19090「?」
694 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 16:56:50.95 ID:DsB3bxyf0
フレンダ(ゴーグルの馬鹿!)
頬を膨らませながら、フレンダは歩いていた
何人かの軟派な男が声を掛けてきたが、一睨みで制した
フレンダ(・・・そ、そりゃ・・・確かにデートではないけどさ)
女の子としては、嘘でもいいからデートだと言ってほしい時もある
フレンダ「・・・」
絹旗「あれ、フレンダじゃないですか」
フレンダ「あ、絹旗・・・」
海原「あぁ、たしか・・・フレンダさんでしたね」
フレンダ「・・・?」
絹旗「海原さんですよ、フレンダ」
フレンダ「あー!絹旗が狙って・・・」
絹旗「超窒素パンチ!」
フレンダ「ごはぁっ!」
海原「?」
フレンダ「・・・こんな所で何してる訳よ」
絹旗「何って、超決まってるじゃないですか」
海原「二人でお祭りを楽しみたくて」
695 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 16:57:24.72 ID:DsB3bxyf0
フレンダ「・・・デート?」
絹旗「え、あ・・・!」
海原「ははは、そうだと嬉しい限りです」
絹旗「ーっ!?」
あたふたしだす絹旗
それを見て、フレンダがため息をつく
フレンダ「・・・絹旗、こういう男はいいと思う訳よ」
絹旗「な、何の話ですか!?」
フレンダ「・・・別に」
海原「フレンダさんはお一人なんですか?」
フレンダ「・・・本当はゴーグルと来たんだけど、ちょっと」
絹旗「もしかして・・・また喧嘩したんですか?」
フレンダ「だ、だって・・・」
フレンダが事のいきさつを話した
絹旗「・・・でも、それは別にゴーグルの非でもないですよね」
海原「確かに、フレンダさんの気持ちも分かりますが」
フレンダ「・・・私だって分かってる訳よ、自分が悪かったってことくらい」
696 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 16:58:00.87 ID:DsB3bxyf0
絹旗「なら謝ればいいじゃないですか」
フレンダ「い、今更言っても・・・」
海原「・・・ですが、仲直りをしないままではお祭りの間、寂しいのではないですか?」
フレンダ「・・・」
困ったような表情のフレンダを見て、海原が苦笑する
海原「大丈夫ですよ、フレンダさんが真剣に謝ればきっと分かってもらえます」
フレンダ「うん・・・分かった」
絹旗「フレンダ、超頑張ってください!」
フレンダ「うん、絹旗もね!」
絹旗「わ、私は・・・」
海原「ははは、ではまた」
絹旗の手を握り、海原が歩き出す
フレンダ(・・・いいなぁ)
垣根「・・・しっかし、屋台のフランクフルトって焦げがひどいよな」
心理「あら、それもまた良さの一つなんじゃないかしら」
テクパトル「美月、あーん」
19090「あーん」
テクパトル(・・・美月がフランクフルトを頬張る・・・か)
697 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 16:58:40.45 ID:DsB3bxyf0
19090「ん、口にケチャップが・・・」
テクパトル(口元を拭う仕草がなんとも・・・)
ゴーグル「・・・そういえば、心理定規さんってフランクフルトとか好きなんですか?」
心理「あら、お祭りに来たなら食べたいものじゃない?」
ゴーグル「でもイメージと遠いっす」
心理「あなたね・・・私のイメージを勝手に決め付けたらダメよ」
ゴーグル「は、はぁ」
心理「そんなんじゃ女の子に嫌われちゃ・・・」
垣根「お、おい・・・」
心理「あっ・・・」
ゴーグル「・・・いいっすよ別に、どうせ俺はフレンダさんを怒らせちゃいましたよ・・・」
垣根(見ろよ!いじけた!)
心理(わ、私のせいじゃないからね!?)
垣根(今のは明らかにお前だよ!)
心理(ふぇっ!?)
テクパトル「美月、可愛いぞ・・・」
19090「あっ・・・そんなに強く抱きしめられたら・・・」
698 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 16:59:21.20 ID:DsB3bxyf0
心理「・・・あなた達、頼むから空気を読んで・・・」
ゴーグル「いいっすよ・・・俺の問題なんて気にしないでください」
垣根「・・・あ、いいこと思い付いたかもしんない」
心理「・・・何?」
垣根「つまりさ、フレンダはお前と一緒に花火見たかったんだろ?」
ゴーグル「多分そうっす」
垣根「なら簡単だ、お前が一緒に花火に誘うんだ」
ゴーグル「・・・」
ゴーグル「お、俺がっすか!?」
垣根「あぁ!」
フレンダ「・・・謝る、かぁ」
なんと言って謝ればいいのだろうか
フレンダ「・・・」
浜面「あれ、フレンダじゃんか」
フレンダ「?浜面・・・滝壺もいる訳よ」
滝壺「フレンダもお祭りに来たんだ」
699 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 16:59:49.27 ID:DsB3bxyf0
フレンダ「・・・まぁ二人はいると思ってた」
浜面「・・・ゴーグルは?一緒じゃないのかよ」
フレンダ「・・・色々あって」
浜面「ま、まさか!お祭りでつい調子に乗ったゴーグルはフレンダについに手を出して・・・」
フレンダ「結局アンタは下衆な訳よ」
浜面「じょ、冗談だって!」
フレンダ「冗談でもゴーグルを悪く言わないで!」
浜面「ひっ!?」
滝壺「大丈夫、私はそんなはまづらを応援したいと思う」
浜面「あくまで要望なんですね分かります!」
フレンダ「・・・でもいいな、二人は」
ぽつり、と寂しそうに呟くフレンダ
浜面「?何がだよ」
フレンダ「・・・お互いがお互いの居場所って感じがする」
滝壺「・・・」
フレンダ「滝壺にも居場所が出来たんだ・・・って思ったらさ、本当に嬉しいし羨ましい訳よ」
浜面「・・・お前」
700 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:00:33.21 ID:DsB3bxyf0
フレンダ「・・・私もさ、ゴーグルとそういう風になれたらなぁ、なんて思ってるのにさ」
滝壺「なれるよ、フレンダ」
フレンダ「あはは・・・そう上手くはいかない訳よ」
浜面「あ、諦めんなよフレンダ!」
ぐっ、と浜面が拳を握る
浜面「確かにちょっと、お前達は不器用だし・・・ちょっとぎこちない時もあるけどさ!」
浜面「でも、お前達はお前達じゃないか!他人の真似とかしないで、自分達の方法で上手くやればいいんだって!」
フレンダ「・・・私の方法?」
浜面「だからさ、俺と滝壺を羨ましがる必要なんてないんだよ、だってお前の幸せを作れるのはお前だけだし、お前の幸せを味わえるのもお前だけなんだからさ!」
フレンダ「・・・なんか、浜面が言っても説得力に欠ける訳よ」
浜面「う・・・悪い」
フレンダ「ううん、なんか元気出てきた!」
滝壺「頑張って、フレンダ」
フレンダ「うん、滝壺もありがと!」
笑いながら、フレンダが駆けていく
滝壺「・・・はまづら、かっこよかった」
浜面「・・・」
滝壺「?はまづら?」
浜面(ゴーグル、フレンダを頼むぞ)
701 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:01:02.09 ID:DsB3bxyf0
ゴーグル「・・・花火に誘う、ですか」
一人、ゴーグル男は考えていた
なんと言って誘えばいいのか
既に花火の時間は近づいてきている
早くしなければ、二人で見ることが出来ない
ゴーグル(・・・)
それに、もしもフレンダが傷ついていたらどうすればいいのか
ゴーグル「俺は・・・」
フレンダ「ゴーグル!」
ゴーグル「!」
向こうから、手を振って走ってくるのは
ゴーグル「フレンダさん・・・」
フレンダ「はぁ・・・はぁ・・・」
ゴーグル「ど、どうしたんすか・・・そんなに慌てて」
フレンダ「・・・謝りたかったから」
ゴーグル「謝る?」
702 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:01:48.02 ID:DsB3bxyf0
フレンダ「・・・ゴメン、デートなんて約束じゃなかったのに・・・」
ゴーグル「・・・こちらこそすいませんでした、その・・・」
ゴーグル男が手を差し出す
ゴーグル「今から、デートってことじゃダメっすか」
フレンダ「・・・?」
ゴーグル「二人で花火を見たら、結ばれるんでしょ」
フレンダ「アンタ・・・噂を信じてみたいわけ?周りと同じことがしたいわけ?それとも花火が見たいわけ?」
口を尖らせながら、フレンダが尋ねる
怒っているのではなく、恐らくは照れ隠しだ
でも
いつまでも気持ちを隠していては伝わらない
だから
ゴーグル「俺は」
彼は、伝える
ゴーグル「俺はただ、フレンダさんと手が繋ぎたいだけです」
703 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:03:03.78 ID:DsB3bxyf0
フレンダ「・・・」
ゴーグル「・・・」
強く手を握り合った二人は、空を見上げていた
綺麗な花火が、空を彩っている
近くから垣根の声が聞こえる
ちなみに、テクパトル達も同じ場所から花火を見ていた
だが二人はそんなことには気づいていなかった
周りになんて、気が向かなかった
フレンダ「綺麗、今まで見たどんな花火より」
ゴーグル「・・・なんでですか」
フレンダ「・・・わかんない、でもすっごく綺麗な訳よ」
ゴーグル「・・・俺もそう思います」
フレンダ「・・・ゴーグル、私さ」
ゴーグル「・・・言わないでいいですよ、俺だって多分同じっす」
フレンダ「!」
704 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:03:44.42 ID:DsB3bxyf0
ゴーグル「・・・時間を掛けて、ゆっくり進めばいいじゃないですか」
ゴーグル男が理想としていたのは、垣根と心理定規のようなカップルだった
いつも傍にいて、言葉にしなくても互いの気持ちが通じ合う
そんなカップルだった
でも、それは理想であって彼になれる物ではなかったのかもしれない
なら、なんだと言うのだろうか
ゴーグル「・・・言葉にしなくても、俺は・・・いいんす」
フレンダ「で、でも・・・」
ゴーグル「・・・俺には似合わないですから」
それに
ゴーグル「・・・そんなこと、伝えなくても・・・伝わればいいなって思うんですよ」
フレンダ「・・・そっか」
ゴーグル「・・・」
夜になると、夏でも肌寒い
自分の着ていた上着の中に、無理矢理フレンダを包ませる
705 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:04:19.15 ID:DsB3bxyf0
ゴーグル「・・・あったかいっすね」
フレンダ「うん」
ゴーグル「・・・フレンダさん」
フレンダ「なに?」
そっ、と唇に暖かい物が触れる
それは、花火なんかよりよっぽど美しく、熱い感情
ゴーグル「・・・いつか、もしフレンダさんが言葉として聞きたいって思ったら、そう言ってください」
フレンダ「・・・」
ゴーグル「その時までに、最高の言葉を考えておきますから」
フレンダ「私が言うまで、ずっと考えてくれるの?」
ゴーグル「はい」
フレンダ「・・・なら、いつまでも言わない」
ゴーグル「・・・」
フレンダ「アンタから、言って欲しいからさ」
ゴーグル「あはは・・・そりゃいいっすね」
706 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:04:52.03 ID:DsB3bxyf0
フレンダ「・・・なんかさ、幸せだな」
ゴーグル「・・・俺もです」
フレンダ「・・・ね、ゴーグル」
ゴーグル「なんすか」
フレンダ「これからもさ、傍にいてくれる?」
ゴーグル「当たり前じゃないっすか」
垣根もきっと、こんな気持ちで心理定規に思いを伝えたのだろう
ゴーグル「だってここが俺の居場所なんですから」
麦野「あぁ畜生!」
麦野沈利は、不幸というか恵まれていない女だ
暇つぶしとして祭に来た
それが間違いだったのだ
周りを見ればカップル、カップル、カップル!
能力が暴走してしまいそうだ、というかした
707 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:05:22.40 ID:DsB3bxyf0
フレンダ「・・・なんかさ、幸せだな」
ゴーグル「・・・俺もです」
フレンダ「・・・ね、ゴーグル」
ゴーグル「なんすか」
フレンダ「これからもさ、傍にいてくれる?」
ゴーグル「当たり前じゃないっすか」
垣根もきっと、こんな気持ちで心理定規に思いを伝えたのだろう
ゴーグル「だってここが俺の居場所なんですから」
麦野「あぁ畜生!」
麦野沈利は、不幸というか恵まれていない女だ
暇つぶしとして祭に来た
それが間違いだったのだ
周りを見ればカップル、カップル、カップル!
能力が暴走してしまいそうだ、というかした
708 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:05:49.80 ID:DsB3bxyf0
麦野(あぁぁぁ!キスなんかしやがってよぉぉ!)
ファーストキスさえまだな麦野にとって、それは羨ましくも刺激の強い世界だった
せめて、一緒にいてくれる男さえいたら・・・
青ピ「あれ、麦野さんやんか!」
麦野「!」
青ピ「よかったー!土御門と一緒に来る予定やったんやけど、あいつドタキャンしてなぁ・・・」
青ピが笑いながら近づいてくる
麦野「あ、青髪君!」
青ピ「?」
麦野「ファ・・・」
麦野「ファーストキスとかしてみない!?」
青ピ「」
709 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:06:37.76 ID:DsB3bxyf0
上条「暑い・・・」
美琴「太陽には休日なんてないのよ・・・」
照り付ける日光、それを下から跳ね返すコンクリートジャングル
俺たちゃ進化した猿なのに、未だにジャングルさ迷ってらぁ、と笑えてくる
上条「・・・こうも暑いとさ、なんもやる気が起きないよな」
美琴「そうね・・・」
二人は今、昼食の買い出しに向かっている
陽炎が浮かぶ目の前には進みたくないのだが
上条「はぁ・・・ん?なんかあっちに人だかりが出来てる」
美琴「・・・ってあれ、警備員の車両じゃない?」
上条「・・・なんかあったのかな」
日本人には野次馬根性が眠っているらしい
というより、沢山の人間が一カ所に集まっていたら行きたくなるのが人間の性だ
上条「行ってみるか!」
美琴「うん!」
710 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:07:23.68 ID:DsB3bxyf0
黄泉川「犯人に告ぐ!諦めて投降するじゃんよ!」
メガホンを片手に叫ぶ女性、彼女を上条は知っている
上条「あれ、黄泉川先生・・・」
黄泉川「ん・・・?上条じゃんか、どうした?」
上条「そりゃこっちの台詞ですよ・・・」
美琴「・・・銀行強盗ですか?」
黄泉川「そう、しかも面倒なことに人質を取ってる」
上条「人質・・・?」
「あ、窓際に誰か立ってるぞ!」
黄泉川「!人質か!」
「み、皆さん!騒がないでください!」
明らかに、犯人に言わされているような雰囲気で男性が叫ぶ
「警備員の皆さんも、お願いですから立ち入らないで・・・ひぃっ!」
頭の後ろには、真っ黒な何かが突き付けられている
711 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:07:57.48 ID:DsB3bxyf0
黄泉川「犯人に告ぐ!諦めて投降するじゃんよ!」
メガホンを片手に叫ぶ女性、彼女を上条は知っている
上条「あれ、黄泉川先生・・・」
黄泉川「ん・・・?上条じゃんか、どうした?」
上条「そりゃこっちの台詞ですよ・・・」
美琴「・・・銀行強盗ですか?」
黄泉川「そう、しかも面倒なことに人質を取ってる」
上条「人質・・・?」
「あ、窓際に誰か立ってるぞ!」
黄泉川「!人質か!」
「み、皆さん!騒がないでください!」
明らかに、犯人に言わされているような雰囲気で男性が叫ぶ
「警備員の皆さんも、お願いですから立ち入らないで・・・ひぃっ!」
頭の後ろには、真っ黒な何かが突き付けられている
712 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:09:06.22 ID:DsB3bxyf0
「お前らぁ!」
もう一人の男が、顔を出す
覆面を被っていることから分かるが、それは犯人の一人なのだろう
「いいか、逃走用の車両を準備しろ!探知機なんて付けても無駄だ、人質も一緒に運ぶんだからな!」
黄泉川「くっ・・・大人しくお縄につくじゃんよ!」
「ははは!人質のことを考えろよな警備員!」
犯人の一人が、今度は若い女性を窓際に立たせる
「た、助けてください!」
「うるせぇ!お前も逃走用の車両を用意するように言え!」
「ひっ・・・!」
黄泉川「卑怯なヤツらじゃんよ・・・」
上条「だ、大丈夫なんですか?」
美琴「・・・でも厄介ね、中の状況も分からないから下手に手が出せないし・・・」
713 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 17:09:42.65 ID:DsB3bxyf0
黒子「お待たせいたしました、風紀委員の・・・ってお姉さま!?」
美琴「黒子!アンタもこの事件の担当に?」
黒子「そうですが・・・お姉さまはなぜここに・・・」
上条「偶然通り掛かってさ・・・それより、どうするんだよこの状況」
黒子「・・・今は犯人側の要求を飲むしかないでしょう」
黄泉川「くっそ・・・逃げられたら面倒なのに・・・」
「お、おい!まだ人質がいるみたいだ、若い男だ!」
野次馬の一人がビルの窓際を指差す
黄泉川「ちっ、まだ人質がいるじゃん!」
垣根「怖いよー!助けてー!」
一同「」
714 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 20:47:28.21 ID:DsB3bxyf0
垣根「殺されちゃうよー!!」
「おらおら!!お前ら、人質の命が惜しければ車を用意しろ!!」
垣根「とっびきり速いのをなぁ!!」
垣根・強盗「ぎゃーっはっは!!!」
黄泉川「…垣根がなんであそこにいるじゃんよ…」
黒子「し、知りませんの…」
美琴「…で、でも他の人質はどうしようもない状況なのよ!?」
上条「そうだ、垣根はどうでもいいけど民間人が心配だ!!」
黄泉川(こいつらの友情って…)
黒子「…出来れば、中にいる垣根さんにも協力を願いたいところですが…」
美琴「…さすがに携帯で連絡なんてまずいわよね」
黄泉川「くっ…ここで指を咥えることしかできないじゃん!」
上条「…どうかな」
美琴「ど、どういうこと?」
上条「…垣根なら、この状況をどうにかしてくれる…あいつには常識が通用しないんだから!!!」
一同「お、おぉ!!」
715 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 23:18:34.99 ID:DsB3bxyf0
垣根「ぷっひー、おなか空いた」
「うるせぇ、人質は黙ってろ!!!」
垣根「なぁ、お菓子とかないの?プッカとかでいいからさ」
「うるせぇって言ってんだろ!!死にたいのか!!」
垣根「死にたいって言ったら殺してくれるのか?」
「え、あ…いや、その…」
垣根「うっそだよーん!!!死にたいわけないだろーが!!」ベロベロバー
「こ、こいつぅ!!!」
「…やっちまったな、とうとう…」
「強盗なんて…あぁ、俺達って悪いやっちゃなぁ!!!」
垣根「…でもよ、人質取るなんて中々あくどいな」
「…こうでもしないと、俺達無能力者は食っていけねぇのさ…」
垣根「ふーん、で、プッカとかないの?」
「ねぇよ!!あったら俺達が食べてるよ!!!」
垣根「…お前ら、そんなに貧乏なのか」
「…奨学金なんて貰えないんだよ、まともに学校も行ってないからな…」
垣根「…イジメられてるのか…」
「無能力者だからだよ!!」
垣根「ぷっひー、おなか空いた」
(こいつ人の話聞いちゃいねぇ)
716 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 23:22:33.64 ID:DsB3bxyf0
上条「…だが待て、いくら垣根でも…人質が他にいる状況で暴れられるわけはない…」
黒子「…そ、そういえばそうですわね」
美琴「あれ…?ってなるとさ、かなりヤバイんじゃないの?」
黄泉川「…中に偵察要員を送りたいところだが…入口にすぐ監視役がいる可能性もあるじゃん」
黒子「…私も、空間移動でむやみやたらに入ることは出来ませんの」
美琴「…そうなったら、どうすれば…」
黄泉川(…犯人側の要求を飲むか…?)
「お、おい!!さっきの男がまた!!」
黄泉川「!!窓際に垣根が…」
垣根「プッカが食べたいよぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「あ、てめぇ!!勝手に叫んでんじゃねぇよ!!!」
「俺だってプッカ食べてぇよぉぉぉ!!!」
「お、お前もノるんじゃねぇ!!!」
垣根「あぁぁぁぁぁ!!!!俺の股間が未元物質ァァァァァ!!!!!!!!!!」
一同「」
黄泉川「…もしかしたら、案外大丈夫かもしれないじゃん」
上条「いやいや!!明らかに大丈夫じゃないですからね!?」
717 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/21(水) 23:23:16.47 ID:DsB3bxyf0
今日はここまで
ていとくんをたまにはボケさせてやりたい、それだけ
というかいつから彼はギャグ要員じゃなくなったんだろ
では
718 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/03/22(木) 00:49:21.42 ID:tFJP//4yo
>>717
乙乙
わりと初期からボケキャラだったような
719 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/03/22(木) 00:51:49.34 ID:tFJP//4yo
>>718
ミス
わりと初期からボケキャラじゃなかったような気がする
エツァリとショチトルがくっ付いた時から真面目な時は真面目だったし
720 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 11:47:18.65 ID:0scRwx6h0
垣根「・・・はぁ、今何時なんだ?」
「・・・人質は静かにしてろよ」
垣根「人質?人質である前に、俺はお前の友達だろ」
「ちげぇよ」
垣根「あー・・・そういや今日は昼間に面白そうな番組してるんだった」
「あぁ、笑わなきゃいけない学園都市だろ、知ってるぜ」
垣根「なぁ、お前らテレビ付きの携帯持ってねぇの?」
「俺達は貧乏なんだよ!」
「んな携帯持ってるかよ!」
垣根「なんかすまん」
垣根「・・・他の人質はどうするんだ」
「他の、ってまるで自分が特別みたいな言い方するな」
垣根「だって俺だぜ?特別に決まってるだろ、俺はオンリーワン」
「・・・」
垣根「・・・なぁ、なんでお前達はこんなことしてるんだよ?」
721 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 11:47:49.67 ID:0scRwx6h0
「・・・今から言うことは全く嘘なんだが、話していいか」
垣根「あぁ、構わない」
「・・・俺にはさ、彼女がいるんだ・・・本当に愛してる彼女が」
「・・・そいつ、若いのに癌を患ってさ・・・治療には金が掛かる」
垣根「あぁ」
「・・・俺と彼女は置き去りでさ・・・頼れる親なんていないんだ」
「俺は生憎無能力者・・・奨学金なんかじゃとても治療費なんて払えない」
「・・・彼女だってただのLEVEL1だ・・・それも、癌になってからまともに学校にさえ通えてねぇ・・・どうやってそんな俺達が稼げるって言うんだよ」
垣根「・・・まさか、彼女を助けるためにか?」
「・・・あいつのためなら、俺はどんなことだってするよ」
うぅ、という呻き声が周りから聞こえる
強盗犯の仲間はもちろん、人質も何人か泣いていた
垣根「・・・癌だけに、悪性な理由だな」
「上手くないからな」
垣根「だがな!そんなのは嘘なんだろぉ!」
「な、なぜバレた!?」
722 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 11:48:17.22 ID:0scRwx6h0
垣根「はっはぁ!最初に嘘だって言ってたからなぁ!」
「・・・」
垣根「・・・」
「・・・」
垣根「・・・」
「・・・」
垣根「・・・」
垣根「暇だから俺の話を聞いてもらっていいか」
「あぁ」
垣根「・・・俺はな、メルヘンって言葉が好きなんだ」
「メルヘン?あの夢物語的な意味のメルヘンだよな?」
「なんかお前に似合わないな」
垣根「人を見た目で判断するな、まぁメルヘンってのは素敵な言葉だが・・・」
垣根が腕を組み、考えるような仕草をしようとする
腕を縄で縛られていたため、それは叶わなかったが
723 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 11:50:12.61 ID:0scRwx6h0
垣根「・・・メルヘンって、美味しそうな響きだよな」
「・・・」
垣根「・・・」
「・・・」
垣根「・・・」
「そういうこと言われたらさ、腹が減って仕方ないだろ」
垣根「悪い、プッカが食べたくなるな」
「あぁ」
垣根「実はさ」
「あぁ」
垣根「お洒落の洒って、酒じゃないんだぜ」
「え、マジで?」
垣根「あぁ、これって結構いろんな人が勘違いしてるけどさ」
「へぇ…」
垣根「お前も知らなかっただろ」
「あぁ、知らなかった」
垣根「だろぉ!?はっは、俺ってやっぱ天才!!!」
「っていうか、オシャレを漢字で書けるってのも知らなかった」
垣根「…」
「…」
垣根「…」
「…」
垣根「…」
「…」
724 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 11:54:25.64 ID:0scRwx6h0
上条「…どうすんだよ、なんだかんだ膠着状態だぞ…」
黄泉川「…きっと、人質はストレスが溜まってるじゃんよ…」
美琴「…となると、やっぱり強行突破しか…」
黒子「ですが…ヘタをすれば、人質が危ないですの」
上条「…中の垣根と連絡さえ取れればなぁ…」
黄泉川「そうだな…ん?」
黒子「あ、あれは垣根さん!?」
美琴「ま、また窓際に…」
垣根「ぷーるるん、ぷるん!!!!ふぁーみふぁーみふぁー!!!!!!!」
一同「」
垣根「おんぷちゃぁぁぁぁぁん!!!!!!!!!!!!!!!!!そのおんぷちゃんの紫色の髪の毛に顔をうずめて、クンカクンカってしたいよぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!」
一同「」
垣根「ふぅ」
「おいてめぇ!!人質がおんぷちゃんに手出すんじゃねぇよ!!!」
垣根「はぁ!?むしろおんぷちゃんは人質的なシチュエーションが大好きなんですぅ!!」
「え、マジで?」
垣根「うっそー!!!!」
「てめぇ、殺す!!!!」
一同「」
725 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 11:58:08.99 ID:0scRwx6h0
垣根「…暇だから、定規戦争をしようと思う」
「…定規がないんだが」
垣根「なに言ってんだよ、ここはオフィスビル…定規の一つや二つあるだろ」
「あ、ここに二つあったぞ」
「こっちにはペンもあった」
垣根「よーし、じゃあフィールドはこの机な、金属製で相性よさそうだ!!」
「っと、お前も手縛ってたら出来ないな、外すから待ってくれよ!」
垣根「おう!!」
上条「いや待て…垣根はなんだかんだ頭が切れる、トイレに行きたい、とかいってあの手を縛ってた縄をほどくかもしれない!!」
黄泉川「なるほど、そして見張りを昏倒させて携帯で連絡を取ってくれるかもしれないじゃん!!!」
美琴「そうね…垣根ならやってくれるわ」
黒子「…早くしないと、人質の心には深い傷が残ってしまいますの…」
一同(…事は一刻を争う…)
垣根「よーし、この机から落ちたら負けな!!」
「ミサイルショットは?」
垣根「ありに決まってるだろ!!」
犯人一同「おぉぉぉぉぉ!!!!」
726 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 19:43:22.37 ID:0scRwx6h0
垣根「…いくぜ、俺はこの軽くて機動性に優れた定規だ!!!」
「じゃあ俺はこの重くて防御に優れてる定規ぃ!」
「俺はこの鉄製で攻撃に優れた定規ぃ!!」
垣根「心理定規!!」
「は?」
垣根「…」
「…」
垣根「…」
垣根「…いくぜ、まずは俺からの攻撃だ!!」
ボキッ
垣根「…」
「あ、あーあ…ペン折っちゃったよ」
「お前…怒られるぞ…」
垣根「お、俺のせいじゃねぇし!!お前らの方が犯罪者だし!!!」
「…」
垣根「…」
「…次、俺の番な」
垣根「オッケー」
727 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 19:43:22.37 ID:0scRwx6h0
垣根「…いくぜ、俺はこの軽くて機動性に優れた定規だ!!!」
「じゃあ俺はこの重くて防御に優れてる定規ぃ!」
「俺はこの鉄製で攻撃に優れた定規ぃ!!」
垣根「心理定規!!」
「は?」
垣根「…」
「…」
垣根「…」
垣根「…いくぜ、まずは俺からの攻撃だ!!」
ボキッ
垣根「…」
「あ、あーあ…ペン折っちゃったよ」
「お前…怒られるぞ…」
垣根「お、俺のせいじゃねぇし!!お前らの方が犯罪者だし!!!」
「…」
垣根「…」
「…次、俺の番な」
垣根「オッケー」
728 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 20:00:00.04 ID:0scRwx6h0
上条「…そろそろ、正午か…」
黒子「…事件発生から、実に3時間…」
美琴「…中は…どうなってるのかしら…」
黄泉川「…くそ、私は無力じゃんよ…中では、きっとたくさんの人質が怯えてる…」
上条「先生は悪くないですよ、こうやってしっかり…」
黄泉川「慰めはよしてくれ、上条…」
美琴「…」
垣根「あー!!!負けたーー!!!」
「ははは!!!俺の勝ちぃ!!」
「でもさ、定規戦争ってやりすぎると机が削れるんだよなぁ…」
垣根「っといけねぇ、そうだったな…」
「仕方ない、机が傷ついたらいけないからな…」
垣根「だな」
「じゃ、また手縛るから腕を後ろに…」
垣根「はっはぁ!!!騙されたなぁ!!」
「な、なにぃ!?」
垣根「これは、俺の作戦だったんだよ!!こうすれば俺は手が解放される!!」
「そ、そんな馬鹿な…!!」
729 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 20:06:11.52 ID:0scRwx6h0
垣根「そして見ろ…定規戦争をしていたお前達は、自然と拳銃から手を放してしまった!!」
「!!」
「は、はははは!!だからなんだよ、お前一人で俺達全員相手にしようってのかぁ!?」
垣根「あぁそうだな、普通の人間ならそんなことはしない、この人数に喧嘩で勝てるわけがない…常識的に考えてな」
垣根「だが、俺の未元物質にその常識は通用しねぇ」ファサファサ
「な…なんだその翼は!?」
垣根「…教えてやろうか、これが俺の能力…」
垣根「未元物質だ」
「ダ…ダークマター…だと!?」
「か、かっけぇ!!なんか知らないが俺の厨二心をくすぐる響きだ!!」
「ち、ちくしょう…しかも背中から白い翼まで生やしやがって!!このメルヘン野郎!!!」
垣根「心配するな、自覚はある」
「か…」
「かっけぇぇぇぇ!!!」
垣根「…さぁ、掛かってこいよ」
「く、くそっ!!俺だって負けられないんだよ、ちくしょぉぉぉぉ!!!」
垣根「甘いな」ファサファサ
「ぐぁぁぁぁっ!!!」
730 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 20:10:37.56 ID:0scRwx6h0
「な、なんだ今の風はぁ!?」
「う、ウソだろ…今の一撃で…」
垣根「おいおい、言ったはずだぜ…俺の未元物質には常識が通用しねぇ、既存の物理法則、この世の常識…そういうものに縛られず、独自の法則に従って、独自の世界を作り出してしまう能力だ」
「か、かっこよすぎるぜますます!!!」
垣根「…教えてやる、お前達と俺の差を」
「ちっ、俺達には能力があって、お前には能力があるってことだろうが!!」
垣根「いーや、違うんだよ」
「な、なら何が違うんだよ!?」
垣根「…お前達と俺とでは、そもそも次元が違うのさ」
垣根「…敵を叩きのめすにはどうすればいいか、お前達はこう言うだろう…強力な武器を用意し、それを敵に向けて構え、そして引き金を引く、と」
「ま、まるで俺達の思考が丸見えのようだ!!」
垣根「だがな、俺はこう答える…俺が、そう望めばいいと」
垣根「だとすれば、そうなるんだよ…俺がてめぇ達に憎しみを向けた時点で、勝敗が決まっちまう」
「!!」
垣根「…さて、教えてやろうか…新しい世界というヤツを」
垣根「これが未元物質、異物の混じった空間」
「な、なんだ…この輝きはぁ!!!」
垣根「ここは、てめぇ達の知る場所じゃねぇんだよ」
731 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 20:38:36.81 ID:0scRwx6h0
上条「!!お、おい!!」
美琴「窓ガラスが割れた…!?」
黄泉川「くそ、まさか犯人が発砲したのか!?」
黒子「となれば、もうここで地団駄を踏んでいるわけにはいきませんの!!」
美琴「私も協力するわ!!」
黒子「お、お姉さま…」
美琴「説教なら後で聞くから!!!」
上条「…ど、どういうことだ?犯人たちは全員倒れてる…」
美琴「…まさか、仲間割れ…?」
黒子「…!上から大きな音がしましたの!!」
黄泉川「行くじゃんよ!!!」
垣根「…どうした、お前達のプッカに対する愛はそんなものか!?」
「くっ…あのサクサクとした外側、それからお口一杯に広がるあのチョコ!!」
「俺達は…まだ、プッカを諦めたわけじゃない!!」
上条「!!か、垣根…!!!」
美琴「!人質はみんな無事よ!!」
732 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 20:43:19.51 ID:0scRwx6h0
垣根「…あぁ?お前達、来たのかよ」
黄泉川「垣根、よくやってくれた!!あとは…」
垣根「ふざけんな、こっちは真剣勝負の真っ最中なんだよ」
黄泉川「?な、なにを言って…」
「うるさい!!警備員如きが邪魔をするなぁ!!!」
黄泉川「!」
「舞い散れ未元物質ァ!!!」
垣根「…」
負けないで
垣根「あぁ、分かってる…」ガサゴソ
上条(あ、あれは…?)
黒子(プッカ…!?)
美琴(なんでポケットに直接プッカを入れてるのよ…)
垣根「さぁ、行こうぜ、心理定規ォォ!」パクッ
「な、なんだ!?」
垣根「こいつは…この光は…」
垣根「俺の、輝きだぁぁぁぁぁ!!!ダークマター!!!!!!!!!!!!!!!」
一同(お前だけじゃねぇか)
733 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 20:48:30.52 ID:0scRwx6h0
垣根「…で、俺まで手錠を掛けられてるわけだが」
黄泉川「当たり前じゃんよ、あんなに暴れてたら一時拘束するのが基本」
美琴「…まぁ、人質は全員無傷だったわね…」
垣根「…それで、あいつらは」
黄泉川「銃刀法違反、強盗容疑、拉致…色々重なるじゃんよ」
上条「…でも、人を殺めなくてよかったよ」
垣根「…」
「…あーあ…捕まったな」
「ははは…これで、俺達の人生も終わりだ…」
垣根「よぉ」スタスタ
「…あぁ、お前か…ありがとよ、お前が俺達を止めてくれたから…もしかしたら、俺達もこんな結末を望んでたのかもな」
垣根「なに言ってるんだよ」
「?」
垣根「こんなのは結末なんかじゃねぇ、まだ通過点だ」
「!!」
垣根「罪を悔い、そして正しい道に再び進めば…きっと、お前達はもう一度人生をやり直せる」
「お前…」
垣根「ほらよ、これはお前らへの花向けだ」
734 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 20:53:04.39 ID:0scRwx6h0
「こ、これは…」
垣根「じゃあな」
「…ぷ…」
「ぷっちょ…」ウルウル
上条「…そういえばさ、なんで垣根は人質になってたんだ?」
垣根「…なんでか、知りたいか」
美琴「うん、アンタの能力ならあんな人数、なんとでもなったでしょ」
垣根「…色々あったんだがな、一番の理由は…」
垣根「暇だったからだよ」
上条「…は?」
黒子「そ、そんな理由で…」
垣根「…それにな、あいつらの人生を変えられることになったんだし、これでよかっただろ」
美琴「…まぁ、そうね…」
垣根「あ、そうだ」ガサゴソ
垣根「プッカ、食べるか?」
一同「いらない」
ていとくん人質編、終了
735 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 20:57:51.38 ID:0scRwx6h0
テクパトル「…はぁ」
一方「…てめェ、なンで俺を呼び出したンだよ」
テクパトル「…俺さ…美月と結婚しただろ?」
一方「惚気なら帰るぞ」
とある喫茶店
そこで、男二人が寂しく紅茶を飲んでいた
ちなみに現在、ミサカ達は調整中だ
そのため、現在二人の相方もいない、というわけだ
テクパトル「そうじゃねぇんだよ…それでさ、マリッジブルーというか…」
一方「あァ、19090号がか…たしかに不安だろォな」
テクパトル「いや、俺が」
一方「てめェかよ…しかも、マリッジブルーなンて結婚前がほとンどだろォが」
テクパトル「…そうなんだけどさ…」
一方「…で、どォいう悩みなンだよ」
テクパトル「き、聞いてくれるのか?」
一方「…まァ、義理の兄弟になっちまうからな」
テクパトル「サンキュー!!!」
テっくん、結婚の悩み編
736 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 21:09:16.56 ID:0scRwx6h0
テクパトル「…結婚したことは後悔なんてしてないんだけどさ…これから、本当に上手くやっていけるのかってさ…」
一方「ンなもン、他人の基準で決めるもンじゃねェだろ」
テクパトル「…だけどさ、今までは…恋人だから、ある程度ゆとりがあったというか…」
一方「…無責任なことはできねェな」
テクパトル「だよなぁ…」
テーブルに突っ伏しながら、テクパトルがため息をつく
テクパトル「…例えばさ、結婚したってなったら…色々と変化があるだろ?」
一方「…いつかは子供が生まれるだろォな」
テクパトル「それなんだよ!!子供が出来たらどう接すればいい!?分からないんだよ、それが…しかも周りにはミサカ達が大勢…」
一方「俺がてめェの子供なら、軽くトラウマだな」
テクパトル「…なぁ、やっぱり…結婚って大変だな」
一方「…だったらなンだよ、今更取り消すなンてできねェだろ」
テクパトル「…まぁ、そうなんだけどな」
一方「…でもよォ…俺は結構、お前達は大丈夫だと思ってるンだけどなァ」
テクパトル「…そうかな…」
一方「…お前、これから具体的にどォしたいンだよ」
テクパトル「これから?」
一方「…ある程度先に将来のプランを立ててたら気楽だろォが」
テクパトル「…プランって、アレイスターみたいなことを…」
737 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 21:18:54.01 ID:0scRwx6h0
一方「で、どォしたいンだよ」
テクパトル「…まぁ、子供はそのうち…かな」
一方「…てめェ、もしかしてもォ子作り始めてンじゃねェだろォな」
テクパトル「ま、まだだって!!美月が少し恥ずかしいからって…」
一方「…で、子供以外は」
テクパトル「…というと?」
一方「はァ…まず、新婚旅行はどォしたいンだよ」
テクパトル「!!そ、それがあった…」
一方「…おい、結婚指輪はどォした」
テクパトル「…そ、それもあった…」
一方「…車とかは買わないのか、いつか子供が生まれたら必要になるだろォが」
テクパトル「う…」
一方「オリジナルの両親への連絡は」
テクパトル「…まだ、です…」
一方「…てめェ、結婚をナメてンのか」
テクパトル「そ、そんなことは…」
一方「責任責任って口ばかりじゃねェか、結婚ってのはてめェらだけの問題じゃねェ、家族まで関わってくることなンだよ」
テクパトル「あぁ…」
一方「…いいか、妹達のことに関しては俺は少し口うるさいンだからな」
テクパトル「…分かってる…」
738 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 21:25:30.66 ID:0scRwx6h0
一方「…まずは両親に連絡しろ、連絡先は」
テクパトル「…貰ってる」
一方「今連絡しろ」
テクパトル「そ、そんなに焦ること…」
一方「いいから」
テクパトル「…」
テクパトルが携帯を取り出す
電話帳の中にある、「御坂美鈴」という名前
そういえば、この人物に電話を掛けたことはなかった
テクパトル(…心配だな)
プルルルル、という電子音
そして、通話が始まった
美鈴『はいはーい、テクパトルくーん!?』
テクパトル「…なんでそんなにハイテンションなんですか」
美鈴『いやぁ、なんかテクパトル君に電話されるのって初めてだからさ!!』
テクパトル「…あ、あの…今日は折り入って大事な話が」
美鈴『なになに!?まさか、19090号ちゃん…えーっと、美月ちゃんだっけ?美月ちゃんと結婚しましたぁ、とか!?』
テクパトル「は、はい」
美鈴『あはは、ごめんごめん!!冗談だって、で、なに?もしかして別れそうだとか!?それとも美月ちゃんの好きな…』
美鈴『うぇぇぇぇぇぇ!?結婚だってぇぇぇぇぇぇぇ!!??』
テクパトル「遅いな」
739 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 21:33:58.33 ID:0scRwx6h0
美鈴『マジ!?それマジ!?』
テクパトル「…まぁ、あいつには戸籍がないから内縁の…ってことになってしまう、申し訳ないが…」
美鈴『いやぁ!!それはよかった!!よかった、うん!!』
テクパトル「…ゆ、許してもらえるのか?」
美鈴『当たり前じゃん!!だって二人はお似合いだからさぁ!!そっかぁ、結婚かぁ…』
テクパトル「…そ、それで一応…義母さんにも伝えておこうと」
美鈴『こりゃ、パパに言ったら驚くだろうなぁ!!』
テクパトル「…それで、時間が出来たら里帰り…というか、ご挨拶をしたくて」
美鈴『おう、来て来て!!出来たら上条君と、あと…あの一方通行君だっけ!?彼も呼んできてよ!!!』
一方「あァ?なンで俺まで行かなきゃならねェンだよ」
美鈴『およ?そこにいるの?…!!もしかして、御坂家の将来の旦那様の集会とか!?』
一方「ちっ、相変わらずうるせェな…」
美鈴『まぁいいや、とりあえず結婚はオッケー!!私としても早く孫の顔が見たいなぁ!!』
テクパトル「そ、それはまだ先になるから…」
美鈴『あ、そうだ!!結婚指輪はオススメのがあるから、あとでメールで情報送ってあげる!!』
テクパトル「は、はぁ…」
美鈴『あ、テクパトル君って免許とか持ってる?』
テクパトル「…一応…車のなら」
一方(持ってたのかこいつ)
美鈴『じゃあ車はやっぱり6人乗りくらいがいいよね、そしたら子供たくさん出来ても大丈夫!』
テクパトル「…そ、そんなには作らないからな」
740 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 21:37:30.90 ID:0scRwx6h0
美鈴『んじゃ、おめでとうね!』
テクパトル「…なにかあったらまた」
そう言って、携帯の通話を終える
テクパトル「あぁぁ!!緊張したぁ!!」
一方「…よかったじゃねェか」
テクパトル「…とりあえず、一つの大きなイベントは終えたか…」
一方「…お前、車の免許持ってたのか」
テクパトル「あぁ、アステカで一応」
一方「…それ、国際免許か?」
テクパトル「え?」
一方「…」
テクパトル「…」
テクパトル「…でもさ、悩みってのはそれだけじゃないんだ…」
一方「他にもまだあンのかよ」
テクパトル「…それがさ、美月と…そりゃ、こう…夜になればするだろ?」
一方「あァ、セックスレスは離婚の原因とか言うからなァ」
テクパトル「…だけどさ…」
テクパトル「…最近、妙に美月がせがんでくるんだよなぁ、毎日してくれって」
一方「」
741 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/22(木) 21:38:36.40 ID:0scRwx6h0
今日はここまで
プッカが好きなんです、わりと
あのお菓子は人を惑わす魅力があると思う
あと、美鈴さん家への帰郷もやりたいのです
では
742 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/22(木) 23:41:52.74 ID:H+XXyjyBo
おつにゃんだよ!
743 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/03/23(金) 00:51:01.09 ID:RDa7eynR0
乙ですの!
744 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/23(金) 08:55:11.31 ID:StwpBNxHo
おつおつ
745 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:08:11.67 ID:XfkHLO6P0
テクパトル「いやほら・・・俺も美月とはたくさんしたいんだけどさ」
一方「待て、お前ら毎日してンのかよ」
テクパトル「?普通するだろ?」
一方「しねェよ、普通」
テクパトル「えー・・・んなわけないだろ」
一方「・・・まァいい・・・で、なンでそれが困るンだよ、愛されてンだから問題ないじゃねェかよ」
テクパトル「・・・美月ってさ、胸が弱いんだ」
一方「・・・番外個体と同じじゃねェか」
テクパトル「・・・でさ、こう・・・やっぱり胸を虐めてくれと言われるわけなんだ」
一方「あァ、俺もそォだ」
テクパトル「でもさ、胸を弄ってる間・・・俺は全然気持ち良くはないわけだ」
一方「・・・分かるな」
テクパトル「・・・つまり、簡単に言えば時間の無駄だよな」
一方「あァ、互いが気持ち良くなりてェなら最初からヤればいいだけだ」
746 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:08:48.94 ID:XfkHLO6P0
テクパトル「・・・濡らすにしても、時間なんてそんなには掛からない」
一方「・・・?待て、お前って仕事は何時くらいに終わるンだ」
テクパトル「トレーニングまでして帰ったら・・・21時くらい」
一方「そこから飯、風呂だろ」
テクパトル「あぁ、ベッドに入るのは・・・23時かな」
一方「・・・その後ヤるのかよ、よく体力あるな」
テクパトル「・・・前に一回、美月を無視して寝ようとした」
一方「どォなったンだ」
テクパトル「たしかあの時は・・・」
一方(あ、回想すンのかよ)
19090「テっくん・・・寝ちゃったんですか?」
テクパトル(我慢我慢!夫婦なんだから、多少はわがまましたって・・・)
19090「・・・じゃあ・・・美月は一人で頑張ります・・・」
テクパトル(・・・は?)
19090「あっ・・・はぁ・・・」
テクパトル(おぉぉ!?)
747 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:09:15.43 ID:XfkHLO6P0
19090「んっ、くぁっ・・・テっくん・・・はぁっ・・・」
テクパトル(ま、まずいまずい!俺のトラウィスカルパンテクートリの槍が!)
19090「あうっ!はぁ・・・」
テクパトル「み、美月!」
19090「あ・・・や、やっぱり起きてたじゃないですか・・・」
テクパトル「その・・・や、やるか」
19090「はい・・・//」
テクパトル「って感じ」
一方「てめェ・・・」
テクパトル「・・・分かってるんだけどさ」
紅茶をぐいっ、と飲んでからテクパトルが顔をしかめる
テクパトル「・・・ほら、やっぱり愛してる相手のわがままって叶えたいだろ」
一方「・・・まァな」
テクパトル「・・・そういや美月、たしか結婚したら・・・」
一方「結婚したら?」
748 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:09:41.96 ID:XfkHLO6P0
テクパトル「夫婦茶碗が欲しいって言ってたな」
一方「・・・随分古風だな」
テクパトル「・・・でも、高いものじゃないだろ?」
一方「・・・買ってやれよ、お前と結婚出来たのが嬉しいンだろ」
テクパトル「・・・そうだな」
一方「・・・って、お前のそれ・・・マリッジブルーと関係ねェよな」
テクパトル「・・・そうだった、つい惚気ちまった」
一方「他にもっと悩み事ねェのか?」
テクパトル「・・・実は・・・さ」
一方「あァ」
テクパトル「この前、ちょっと美月と言い合いになったことがあって・・・まぁちゃんと仲直りはしたんだけど、根本的な解決には至ってないというか」
一方「勿体振るな、なンだよ」
テクパトル「味噌汁、お前はどっち派だ」
一方「・・・はァ?」
テクパトル「赤味噌、白味噌・・・どっち派か」
749 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:10:09.42 ID:XfkHLO6P0
一方「・・・まさかそれで言い合ったのかよ」
テクパトル「それとはなんだ!食の違いはかなり大切な問題だ!」
一方「・・・毎朝飲むからな」
テクパトル「俺は赤味噌派なんだが・・・美月は白味噌なんだよな」
一方「・・・でもよ、それはどっちかが妥協しなきゃいけねェだろ」
テクパトル「・・・美月に我慢してもらうなんて出来ない」
一方「・・・じゃあお前が折れるか」
テクパトル「だが!やっぱりあの赤味噌のしっかりした味は捨て難いんだよ!」
一方「・・・なら毎日交互にしろよ」
テクパトル「・・・お前、天才だな」
一方(思いつかなかったのかよ)
テクパトル「・・・それと、最後に一つ」
一方「・・・またくだらねェことか」
テクパトル「・・・美月は・・・本当に、他のみんなと一緒でいいのかな」
一方「あァ?どういう意味だよ」
テクパトル「ほら、俺は他のミサカと過ごしたいけど・・・」
一方「・・・あいつが我慢してるかもしれないってのか」
750 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:10:51.49 ID:XfkHLO6P0
テクパトル「・・・あいつは優しいし、多分他のミサカと過ごしたいってのも本心だ」
手を絡ませ、テクパトルが迷う様な仕草を見せる
テクパトル「でも・・・やっぱり、本当は二人がいいんじゃないのかな」
一方「・・・」
テクパトル「俺だって・・・たまにだけど、二人きりで暮らせたらって考える時があるんだ」
一方「別におかしくはねェよ・・・お前があいつらを引き受ける義務はねェ」
テクパトル「・・・あいつらのことは大好きだ、だから一緒にいたいとも思う」
一方「・・・」
テクパトル「・・・ただ俺は・・・なんかさ、結婚したのに・・・いやむしろ、結婚したからこそ、美月のことが分からなくなったんだ」
テクパトル「・・・あいつの近くにいればいるほど、あいつが何を考えてるのかを知りたくなって」
テクパトル「でも・・・知りたいと思っても、知ることは出来なかったんだ」
テクパトル「・・・もしかしたら、俺は美月のことなんか何も知らないんじゃないか、って不安になったんだ」
はぁ、と深いため息
それが彼の不安を表していた
テクパトル「・・・食の好み、それも・・・だな」
一方「・・・」
テクパトル「・・・俺はあいつのこと、全て知ってるつもりだったのに・・・こんな俺は、もしかしたら夫失格かもしれないな」
751 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:11:17.46 ID:XfkHLO6P0
一方「だったら今から少しずつ知っていけばいいじゃねェか」
テクパトル「?」
一方「何も知らないから・・・傍にいて、もっと知りたいって思うンだろ」
一方「・・・俺だってそうだ、番外個体のこともまだよくは分からない」
でもな、と一方通行が笑う
一方「まだ分からないだけで、いつまでも分からないって決まったわけじゃねェ」
テクパトル「一方通行・・・」
一方「・・・俺はあいつのことを知りたい、いつか絶対に分かる日が来るって信じてる」
一方「・・・お前はどうなンだ、あいつのことをこれから知りたいンじゃねェのか」
テクパトル「・・・あぁ、俺だってそうだ」
一方「なら、ゆっくり知っていけばいいだろ」
テクパトル「・・・ありがとう、一方通行」
一方「礼なンていらねェ・・・さて、そろそろ迎えに行く時間だ」
テクパトル「・・・あぁ」
支払いを済ませ、二人が病院へと向かう
752 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:13:14.78 ID:XfkHLO6P0
テクパトル「なぁ、一方通行」
一方「なンだよ」
テクパトル「・・・俺は美月をずっと愛することができるかな」
一方「その答えを今探してるとこだろォが」
テクパトル「あぁ・・・そうだな」
一方「それに、もしも答えが見つからなくても…ずっと大切なヤツと一緒にいられるなら、いい言い訳になるじゃねェか」
テクパトル「…そうだな、そうかもしれない」
一方「別に答えがあるって決まってるわけでもねェ、だったら気楽に生きて行けよ」
テクパトル「…ははは、そうだな」
嬉しそうに笑ってから、テクパトルが最後に言う
テクパトル「お前、垣根のメルヘンが移ったな」
一方「・・・うるせェ」
病院へ向かう道を、ある義理の兄弟が歩いていた
一方は怪物、一方は卑怯者
それでも
彼らには、守りたい物が一つだけ
753 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:14:50.43 ID:XfkHLO6P0
涙が地面に落ちないように
彼はふと空を見上げた
しかし、すぐまた彼は俯く
星があまりに眩しくて
垣根「・・・」
垣根帝督
かつて、「スクール」という組織のリーダーだった青年だ
今はその世界から足を洗い、表の住人として生きていた
垣根「・・・」
幸せだ、と彼は思う
真っ黒に染まっていた彼の人生は、一度真っ白に戻ったのだ
皮肉なことに、純粋なほどの真っ白に
その真っ白な人生に、どのような絵を描けただろうか
垣根「・・・幸せ、か」
幸せという言葉ほど万人に愛される言葉はない
そして、万人が求める言葉も
「幸せ」という言葉で表すには、今の彼の人生はちっぽけな物だった
ただ、背負っている物は重い、とてつもなく、重い
754 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:15:17.07 ID:XfkHLO6P0
心理「・・・どうしたの、難しい顔して」
垣根「・・・なんでもない」
今思えば、運命の出会いというものだったのだろうか
目の前の美しく、繊細な少女と出会えたことは
彼女が、自分の人生に色を与えてくれた
垣根「・・・どこか行きたい場所、あるか」
心理「あら、デートのお誘い?」
垣根「・・・まぁ、たまにはさ」
心理「じゃあ・・・あの鉄橋かしら」
垣根「あぁ」
夕陽は美しい
誰かに輝きを与え、自らは淡くくすんだ光になった姿
それは、遠い彼方に沈んでいく
夕陽は悲しい
決して、それは留まり続けることはない
755 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:16:02.87 ID:XfkHLO6P0
垣根「・・・」
垣根帝督は夕陽が大好きだった
昼間に人々を輝かせる太陽も好きなのだが
だが、それは時々自分を嘲笑っているように感じられる
だからこそ、彼は夕陽が好きだった
自分には眩しくないから
心理「・・・綺麗な夕陽、ここは本当に景色が綺麗ね」
垣根「あぁ」
いつだっただろうか
この鉄橋で、彼は少女に命を救われた
世界に絶望していたあの時に
誰も守れない、あの時の彼はそう思っていた
垣根(今は、守れている)
よく待ち続けてくれたものだ
少女は、彼が帰ってくるのを待ち続けていた
それは、純粋な愛情からくる行動だったのだろう
756 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:16:28.60 ID:XfkHLO6P0
垣根「お前ってさ」
心理「なに?」
垣根「昔から俺が好きだったんだよな」
心理「えぇ」
垣根「・・・なんで、俺のこと好きになったんだ」
心理「簡単な質問ね、素敵だったからよ」
垣根「素敵・・・か」
心理「私はあなたに惹かれた、それだけよ」
本当に簡単な答えだった
これ以上、的確な答えもなかった
垣根「・・・じゃあ質問を変えていいか」
心理「なに?」
垣根「なんで・・・俺が帰ってくるのを待ち続けてたんだ」
心理「・・・それはいつの話かしら」
垣根「・・・この鉄橋で、お前に救われる前の話」
心理「・・・そうね・・・どうしてだったかしら」
757 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:16:54.86 ID:XfkHLO6P0
クスクス、と笑う少女
夕陽が沈んでいく、二人を照らすスポットライトは月へと変わった
心理「・・・私が待っていれば、あなたには帰ってくる場所が出来たから」
垣根「帰ってくる場所・・・?」
心理「あなたが・・・帰ってきた時に、誰かが抱きしめてあげなきゃいけなかったのよ」
あなたはどこかに飛び立って行こうとするから
あなたは温もりを求めていたから
心理定規はそう答える
垣根「・・・お前、もし俺が帰ってこなかったらどうするつもりだったんだよ」
心理「・・・待ち続けていたと思うわ」
垣根「・・・なんでだよ」
心理「あなたの居場所が・・・私の隣であって欲しかったから」
へぇ、垣根はそう言った
この少女が昔から、そんなに彼を欲していたとは思わなかった
垣根「・・・俺の居場所が、他にあったらどうしてた」
心理「・・・それならそれでよかったの、あなたが笑顔でいられるなら」
垣根「お前は笑顔になれなかったはずだ」
心理「私の笑顔を、私自身が見ることは出来ないの」
758 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:17:29.29 ID:XfkHLO6P0
ただ、あなたの笑顔なら見られるから
彼女は笑う
垣根「・・・」
心理「でもね・・・あなたの瞳に映った私は笑ってる、それがとても幸せなの」
垣根「幸せ、か」
万人に愛される言葉
そして、垣根が少女に与えたかった温もり
心理「・・・あなたが帰ってきてくれた時は、嬉しかった」
橋の欄干に、心理定規が座る
危ない、と思うかもしれないが、垣根はそれを止めはしなかった
垣根「落ちるぞ」
心理「あら、そしたらあなたは天使になって私を助けてくれるじゃない」
垣根「ちっ・・・」
心理「・・・風が気持ちいい」
垣根「・・・」
少女の髪が揺れる
759 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:17:56.65 ID:XfkHLO6P0
美しいな、と垣根は息を飲む
輝く月さえも、淡く見えるほどに
心理「・・・垣根」
垣根「なんだ」
心理「・・・あなた、覚えていないかもしれないけど」
垣根「あぁ」
心理「私と再会した時、一度逃げ出したわよね」
垣根「・・・覚えてる」
心理「どうして逃げ出したの?」
垣根「・・・」
欄干に背を預け、垣根がぽつりと答える
垣根「・・・あの時のお前は・・・俺が帰ってくることだけを願っていた」
心理「えぇ」
垣根「・・・その温もりが、最初は怖かった」
心理「・・・」
垣根「・・・俺の冷めた心が溶かされるんじゃないかって」
760 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:18:25.88 ID:XfkHLO6P0
心理「あなた、意外とナイーブだったのね」
垣根「・・・それに、さ」
自分のせいで悲しい顔をしていた彼女を見るのが、辛かった
心理「・・・だったら、逃げたらもっと傷付くって分からなかった?」
垣根「傷ついたのか」
心理「・・・いいの、こうやって傍にいてくれるから」
垣根「・・・」
少女の笑顔は美しかった
垣根「・・・なぁ」
心理「なに?」
垣根「・・・今日はさ、歩いて帰っていいかな」
心理「?いつも歩いて帰るでしょ」
垣根「・・・」
あぁ、と心理定規が笑う
心理「そうね、歩いて帰りましょう」
761 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:18:57.67 ID:XfkHLO6P0
カツカツ、と鳴り響く二つの足音
垣根「・・・」
心理「綺麗な星空」
垣根「お前のほうがよっぽど綺麗だって」
心理「何よそれ」
ベタな台詞ね、と文句を言われる
本心なのだからどうしようもない
垣根「・・・」
心理「・・・あなたって、ちゃんと私に歩幅を合わせてくれるのよね」
垣根「当たり前だろ、じゃなきゃ隣にいられない」
心理「・・・そうね」
長く伸びた陰が、ユラユラと揺れる
心理「手・・・繋いでもいいかしら」
垣根「あぁ」
すっ、と垣根が手を差し出す
それを心理定規が掴もうとするが
垣根「やっぱやめた」
762 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:19:40.35 ID:XfkHLO6P0
ひょい、と彼はその手を頭上に持っていってしまった
心理「ちょ、ちょっと!」
垣根「悔しかったら自力で掴んでみな」
面白くて堪らない、といった表情の垣根
心理「この・・・!」
ピョン、ピョン、と心理定規がジャンプしてその手を掴もうとする
だが垣根は180近い長身だ、彼女が跳ねたところで届きはしない
心理「う・・・いいわよ別に」
ふん、と拗ねた心理定規は先に歩いて行く
垣根「待てって」
心理「意地悪する人の言うことなんか聞かないわよ」
垣根「待てってば」
心理「あなたが意地悪するからじゃない」
機嫌を悪くした彼女は、段々と急ぎ足になる
垣根「待てよ」
心理「嫌よ」
こういうときあの二人なら、素直になって笑い合えるのだろうか
心理定規は、あのビリビリ少女が羨ましくなった
垣根「・・・」
ぎゅっ、と心理定規の手が掴まれる
心理「あ・・・」
垣根「一緒にいろよ」
763 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:20:07.41 ID:XfkHLO6P0
夜道の静寂の中、その声は響いた
心理「・・・え?」
垣根「・・・」
繋がれた手に視線を落とし、垣根が歩き出す
心理「ま、待ってよ・・・今なんて」
垣根「二度は言わない」
心理「一緒にいろって・・・」
垣根「・・・聞こえてたんじゃねぇか」
心理「あ、あなたにもう一度言って欲しかったのよ」
垣根「・・・」
心理「もう一度・・・言ってくれない?」
垣根「・・・」
じっ、と垣根が彼女の顔を見つめる
しばらく迷う素振りを見せた彼は、言葉ではなく行動で示した
実に簡単な、キスという行動で
764 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:20:33.15 ID:XfkHLO6P0
心理「・・・卑怯」
垣根「そうかい」
短く答え、彼が歩き出す
繋がれた手だけは放さずに
心理「・・・一緒に、いてほしいの?」
垣根「あぁ、いてほしい」
心理「傍にいてほしいの?」
垣根「あぁ、傍にいてほしい」
心理「・・・隣にいてほしいの?」
垣根「あぁ、隣にいてほしい」
心理「・・・私に?それとも誰かに?」
垣根「お前に」
心理「・・・私が・・・好きだから?」
垣根「・・・」
違う、と垣根が答える
一瞬、心理定規は不安になった
好きだからではないのか
765 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:21:00.86 ID:XfkHLO6P0
垣根「お前がいいから」
心理「・・・?」
垣根「・・・好きだからとか、心地いいからとか、温かいからとか、そんな複雑な理由じゃないんだよ」
垣根「俺はお前がいいんだよ、心理定規」
心理「・・・ありがと」
垣根「・・・俺さ、愛情なんて未だによくは分からないんだよな」
心理「私も・・・形がない物なんて、いつまでも分からないままじゃないかしら」
垣根「だよな・・・答えなんて探すほうが間違ってる」
心理「・・・」
垣根「でもさ、お前と探すのは楽しいよ」
心理「私もよ」
垣根「・・・出来たら、俺とずっと探してほしい」
心理「そ、それってプロポーズ?」
垣根「あぁ、プロポーズだ」
心理「・・・じゃあ、ちゃんと目を見て言って」
垣根「・・・」
766 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:21:58.43 ID:XfkHLO6P0
手を放し、垣根が一歩先に進んでから振り返る
彼の真剣な顔は、心理定規さえ見とれてしまうほどに美しい
垣根「俺と、愛の答えを探し続けてくれ」
心理「・・・はい」
垣根「・・・婚約指輪はもう買ってるからな、予約はOKだ」
心理「・・・戸籍は私達なら作れるわね」
垣根「学園都市に作ってもらうのがいいかもな、外には俺達のデータなんて渡せないだろうし」
心理「あら、そしたら私とあなたはまだ結婚なんて出来ない歳ね」
垣根「だな」
心理「残念?」
垣根「まさか」
その間も一緒にいるんだから、と垣根が笑う
心理「・・・ねぇ垣根」
垣根「手、繋ぎたいのか?」
心理「・・・ううん、そうじゃなくて」
心理「ずっと、隣を歩いてもいいかしら」
垣根「あぁ」
綺麗な星空だな
垣根は、心理定規は
そう思っていた
767 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:22:34.59 ID:XfkHLO6P0
上条「…夏休みも佳境ですね」
吹寄「まだ8月1日じゃない」
土御門「そうですよカミやん、こんな時期に宿題云々なんて話は抜きですたい」
上条「・・・でさ、なんで俺はこんな所に呼ばれたわけ」
上条がいるのは彼が通う学校
そのとある教室だった
いわゆる「調理室」と呼ばれるその部屋は、様々な調味料や皿が置かれている
姫神「夏休みの宿題」
上条「あぁもう!さっきの土御門の話聞いてなかったのかよ!?」
青ピ「何を言ってんカミやんったら・・・家庭科の宿題の中に自由選択あったやろ?」
上条「・・・あー、たしか裁縫、調理、郷土について研究の内一つを選べってヤツだったかな」
吹寄「協力してもいいみたいだったから、この際みんなでやろうと思って」
青ピ「カメラもちゃんと用意してるんやで!」
上条「・・・何用のカメラ?」
青ピ「もちろん、写真を撮るためやって・・・出来た料理、作る風景・・・」
土御門「まさにメモリアルですにゃー」
姫神「私。写真でオートフォーカスが働いてくれない」
768 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:23:02.68 ID:XfkHLO6P0
上条「・・・分かったよ・・・で?何を作るんだ」
吹寄「ここは簡単に・・・」
青ピ「野菜炒めなんてどうやろ」
上条「炒めるだけじゃねぇか・・・なぁ、せっかくなんだしもうちょっと評価が上がりそうな物作ろうぜ」
土御門「うっわぁ、この期に及んでまだそんなことを」
青ピ「女子からの評価なんてカミやんには必要ないやんか」
上条「いやいや!教師からの・・・」
一同「だったら尚更、今更だよ」
上条「」
美琴「・・・当麻、ちょっと用事があるって言ってたのに・・・」
一方の美琴は、上条の通う学校の校門付近に突っ立っていた
上条は「多分お説教ですから待ってて下さい」とだけ言っていたが
かれこれ20分
美琴「・・・お説教ってそんなに長いかしら」
彼女なりに可愛い服を選び、デートに行こうと張り切っていたのに
美琴「・・・ま、まさか中で階段から落ちて頭を打って記憶が無くなったりしてないわよね!?」
769 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:23:29.77 ID:XfkHLO6P0
有り得ない、と言いたいところだが不幸というのは恐ろしいものだ
美琴「・・・行くしかない!」
美琴は駆け出す
まさか、上条が今エプロンを装備しているとは夢にも思わず
上条「結果・・・まさかのオムライスですよ」
姫神「・・・なんか。地味」
吹寄「仕方ないでしょ、調理室で出来る物なんて限られてるんだから」
土御門「じゃ、材料誰が買ってくるか決めようぜぃ」
青ピ「じゃんけんがえぇかな?」
吹寄「・・・待って、それじゃ上条が負けるわ」
上条「いや、だったらなんだよ」
吹寄「貴様にお金を渡すと、無条件で全部なくなりそう」
上条「う・・・否定出来ないのが悲しい事実ですよ!」
土御門「だったら吹寄に任せますたい」
青ピ「そうやな、吹寄やったらしっかりしてるし」
吹寄「はぁ・・・何人分買ってくる?」
770 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:23:55.71 ID:XfkHLO6P0
上条「ここにいる人数だけでいいだろ」
吹寄「じゃ、行ってくる・・・後でちゃんと料金払ってよね」
姫神「気をつけて」
美琴「・・・階段にはいなかった」
上条を捜索し始めて早10分
一通り階段は見て回った
美琴(・・・教室で説教されたとしても・・・さすがに今の時間まで説教はない)
美琴(・・・説教された後、当麻が行きそうなのは・・・)
パッ、と目に飛び込んだのは男子トイレ
ちょっと美琴とのデート前に用を足して・・・なんて彼らしい考えではある
が
美琴(だ、男子トイレに入れなんてどんな羞恥プレイよ!?)
その前まで来たはいいものの、彼女は入ることは出来ない
なんか後から誰かに見つかっても、水に流して済む話ではなくなりそうだ
プライドがそこに入るな、と手を引っ張る
771 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 17:24:31.67 ID:XfkHLO6P0
美琴「はぁ・・・でも誰もいないみたいだし・・・となると」
垣根「あっれ、ミコっちゃんじゃんか」
美琴「・・・その呼び方やめて、あとなんで垣根が・・・」
心理「あら、あなたも何か用・・・って私服」
美琴「心理定規・・・アンタ、制服姿だと破壊力抜群ね」
心理「ありがとう」
美琴「・・・二人とも制服ってことは、学校に提出物か何か?」
垣根「離婚届けをな」
美琴「結婚すらしてないじゃない」
心理「学校に持ってきてどうするのよ」
垣根「いーね!ステレオで聞こえてくるツッコミの嵐、やっぱいーね!」
心理「・・・美琴はどうせ上条君でしょ」
美琴「うん、説教されるからって学校に入ったのに帰ってこなくて」
垣根「保健室で性教育でも受けてるんじゃねぇの」
美琴「そ、そんなわけないでしょ!!」
772 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/23(金) 23:22:51.35 ID:UuevEjnNo
乙
773 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/23(金) 23:34:42.03 ID:XfkHLO6P0
垣根「…じゃあ、どこにいるって言うんだよ」
美琴「…それは…」
心理「というか、本当にお説教なの?」
美琴「あ、そういえばそうね」
垣根「ほーら、やっぱり性教育だ」
美琴「違うわよ!」
垣根「ミコっちゃん、俺と性教育しない?」
心理「となると…教室かしらね」
美琴「うーん…どうだろ?」
心理「ちょうど私も教室に用事あるし、一緒に行かない?」
美琴「いいの?」
心理「えぇ、一人で行っても面白くないから」
美琴「ありがと、心理定規大好き!」
心理「…なに言ってるのよ、さっさと行くわよ」
美琴「うん!!」
垣根「…」
垣根「…」
垣根「ウサギは寂しいと死んじゃうんだよぉ…」グスン
774 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/03/24(土) 00:03:20.53 ID:zuoPXT/Eo
どっちかというとうさぎは一方通行の方だな
目の色とか白いところとか
775 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 00:05:10.49 ID:fs6gkXt80
上条「おかえり!」
吹寄「…卵とタマネギと肉とジャガイモと…」
姫神「…マヨネーズを卵に混ぜると。ふんわりする」
青ピ「さ、早速作ってちゃっちゃと終わらせようや!!」
土御門「あーあ、早く帰って舞夏に肩揉んでほしいぜぃ…」
上条「お前さぁ…舞夏に手、出してないだろうな」
土御門「にゃにー!人の妹を呼び捨てにするんじゃねー!」
青ピ「せやからつっちー、つっちーの妹は誰にでもお兄ちゃんって言って上目遣いをする女子なんやで?」
土御門「んなわけないぜぃ!!」
吹寄「…姫神、馬鹿は無視してさっさとオムライス作りましょう」
姫神「了解」
女二人がエプロンを身に着け、ぎゅっと三角巾を締める
上条「…なんか、似合うな」
吹寄「?なにが?」
上条「いや、出来るお嫁さんっぽい」
吹寄・姫神「!?」カァッ
土御門・青ピ(この誑しが…)
美琴「!!!当麻が浮気してる予感!!」ピピッ
心理「…何よそのセンサー」
垣根「…ウサギは寂しいと死んじゃうんだよぉ…」グスン
776 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 10:25:59.62 ID:fs6gkXt80
吹寄「・・・にしても、貴様達はやる気あるの?」
エプロンも三角巾も持ってきていない三人を見て、吹寄が呆れる
土御門「にゃー、やる気満々ですたいー」
青ピ「わー、調理は楽しいなぁー」
姫神「吹寄。上条君は調理だって知らなかったから仕方ない」
上条「そ、そうだよな・・・」
吹寄「・・・まぁ、それはたしかに仕方ないわね」
土御門「にゃー!ずるいずるい!」
青ピ「カミやんはこれやから!」
上条「仕方ないんだよ!」
吹寄「はい、それよりちゃんと手伝って・・・青髪はしっかり写真撮って」
青ピ「任せてぇな」
土御門「・・・オムライスだけでいいのかにゃー」
上条「いいんじゃないか?調理なんだし」
姫神「・・・早く作ろう」
777 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 10:26:27.21 ID:fs6gkXt80
垣根「・・・夏休みの学校ってなんか寂しいよな」
心理「そうね・・・いつもの騒がしい風景が懐かしく感じるわ」
美琴「・・・えっと、当麻の教室ってここだっけ」
垣根「あぁ」
ガラガラ、と垣根がドアを開ける
鍵を閉めていないのは無用心な気もするが、一応自習に来る生徒のために解放しているらしい
心理「・・・静か」
垣根「蝉の鳴き声が目立つな」
自分の机の中を覗き、垣根がノートを取り出す
垣根「あったあった・・・これがないと宿題出来ないんだよな」
心理「あなたね・・・終業式をサボるって有り得ないわよ」
垣根「俺には常識が通用しないんだよ」
ケラケラ、と笑いながら垣根がノートを開く
垣根「ワーオ、真っ白」
美琴「・・・アンタ、真面目に授業受けてなかったの?」
垣根「低レベルすぎてやる気起きなかったんだよ」
778 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 10:26:55.68 ID:fs6gkXt80
心理「・・・あった、私もノート忘れてたのよね」
机の中から、心理定規もノートを取り出す
そちらはしっかり授業の内容をノートにとっていた
美琴「・・・なんかさ、アンタ達ってバランスいいカップルよね」
垣根「なんだよいきなり」
美琴「優等生と、なんか・・・チャラいヤツみたいな」
心理「あら、垣根の悪口はやめてもらえない?」
垣根「・・・まぁ、用は済んだし後は上条を探すだけだな」
美琴「・・・よりによって携帯は電源切ってるし」
心理「・・・仕方ないわね」
垣根「はぁ?なんか方法あるのかよ」
心理「消去法よ・・・まず教室にいなかったということは、彼は宿題を取りに来たわけではなかった」
垣根「・・・説教でもないだろうな、さっき俺達は職員室に行ったが上条はいなかったから」
美琴「・・・トイレにもいなかったみたいだし、校門付近にも姿は見えない」
垣根「・・・体育館にも用事はない・・・」
心理「・・・となると・・・」
垣根「なぁ、上条は説教って言ってたんだよな」
779 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 10:27:30.40 ID:fs6gkXt80
美琴「一応ね・・・でも本人も多分、って言ってた」
垣根「ならヤツは先生から連絡を受けたんじゃないな、だったら説教だって断言するはずだ」
心理「・・・悪友、土御門君と青髪君から連絡があった可能性がほとんどね」
垣根「・・・なるほど、恐らく合同での宿題をやっていると考えられる」
美琴「わ、私に伝えずに?」
垣根「忘れてんだろ」
美琴「・・・あの馬鹿・・・」
ビキビキ、と美琴の額に青筋が走る
心理「・・・合同の宿題で、学校で出来るものは一つ」
美琴「…」ゴクリ
垣根「家庭科だな」
上条「出来た!」
青ピ「完成品の写真も撮ったし・・・」
姫神「じゃあ食べる?」
土御門「ちょうど昼飯にもいい時間帯だしにゃー」
780 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 10:27:58.06 ID:fs6gkXt80
吹寄「・・・じゃ、いただきます」
四人「いただきます・・・」
美琴「当麻ぁぁぁぁ!」
上条「ひぃっ!?」
バァン!と勢いよくドアが開かれた
般若のような表情の美琴が上条に詰め寄る
上条「わ、忘れてた・・・」
美琴「やっぱり!アンタ、人をデートに誘っといてなによそれ!?」
姫神「いきなり修羅場」
土御門「この勢いで別れたら笑えますたい」
吹寄「・・・というか、デートついでに学校に来るって・・・」
青ピ「なんかカミやんらしいわぁ」
781 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 10:28:30.10 ID:fs6gkXt80
垣根「おぉ!?いい匂いがする!」
吹寄「!?か、垣根も来てたの!?」
心理「あらホント・・・調理を選んだのね」
青ピ「心理定規ちゃんやんかぁ!」
心理「しばらくね・・・オムライス?」
姫神「・・・そう」
上条「ほ、ほら!美琴にも半分やるから・・・」
美琴「それで私の怒りが収まるとでも思ってんの!?」
上条「じゃ、じゃあ急いで食べるから説教は後に・・・」
美琴「いただきます!」
上条「結局食べるんじゃねぇか!」
美琴「・・・で、宿題をするために私に連絡も取らなかった、と」
上条「・・・反省してます」
吹寄「・・・御坂さん、私達にも非はあるから・・・」
782 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 10:29:01.12 ID:fs6gkXt80
美琴「いえ・・・当麻が連絡してくれれば全部済んだ話です」
上条「な、なんて厳しいんだ!」
土御門「・・・まぁ、もう調理も終わったわけだしカミやんに用はないけどにゃー」
青ピ「ほんならここらで解散ということで」
上条「あ、あぁ」
垣根「俺達も宿題しないとな・・・」
心理「そうね、さっさと帰りましょう」
上条「・・・」
美琴「じゃあ当麻、デートでくらいはしっかり楽しませなさいよね」
上条「あ、あぁ・・・」
あれ?と上条が首を捻る
上条「まさか、オチなし?」
一同「ねーよ」
783 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 11:01:15.65 ID:fs6gkXt80
上条「…うーん…なんかぱっとしないよな」
美琴「ぱっとしないわよね…」
上条「…」
二人は、大手家具量販店に来ていた
きっかけは、ある美琴の一言
「当麻の部屋って、なんか殺風景」
上条(…好きで殺風景にしてるんじゃないんだよなぁ…)
だがしかし、確かに彼女も出来た以上部屋にも気を遣いたかった
付き合い始めて大分してから、こんなことを考えるのもおかしいだろうが
美琴「…でさ、アンタの部屋には何が置けそう?」
上条「…狭い部屋だからなぁ…そんなに大きい家具は勘弁してくれ」
美琴「…ちょっとした棚とかは?」
上条「本棚あるし」
美琴「…机は?アンタ、いっつも小さいテーブルで勉強してるし」
上条「…でもさ、出来てるし」
美琴「…ソファーとかは?」
上条「?フカフカしてるのがいいならベッドがあるし…」
美琴(ダメだこりゃ)
784 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 11:06:04.81 ID:fs6gkXt80
上条「…美琴はどう思う?俺の部屋に似合いそうな家具」
美琴「…こんなのは?」
美琴が指差したのは、小さな収納ボックスだ
下は普通の棚に、上は観音開き風になっている
上条「…でも、これ買っても直すものがあんまりないんだよな…」
美琴「…それもそうね」
上条「…そうだ、どうせだしこの際、二人お揃いの何か買わないか?」
美琴「…じゃ、じゃあこれがいい!!」
次に美琴が指差したのは、小さな座椅子だった
上条「…なんで?」
美琴「アンタの部屋ってさ、カーペットないしフローリングで冷たいし…夏はいいけど、冬とかきついから」
上条「…ま、まぁこれくらいなら入るかな」
美琴「…じゃ、これに決まり!」
座椅子を二つ持ち、レジへと持っていく
大きい物のため寮の部屋にまで宅配便で送ってもらうことにした
上条「よーし、じゃあこれで買い物も終わり…」
美琴「待った!」
上条「?」
美琴「せっかくだから、服も見たい!!」
上条「…いや、ここ家具…」
美琴「だからショッピングモールに行くの!!」
上条(えぇ…)
785 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 11:10:02.33 ID:fs6gkXt80
女の子って本当に買い物が好きだな
上条は呆れていた
美琴「んー…やっぱりこっちのワンピースも捨てがたい…」
上条「…あの、美琴にならどっちも似合いそうだけど…」
美琴「そ、そう?」
上条「あぁ…だから、両方買っちゃえば…」
美琴「?これ結構高いわよ?」
上条「う…ま、まぁいいですよ…」
美琴「あー!!でもあっちのも可愛い!!」
上条「ちょ、ちょっと!?」
ダダダッ、と駆けていく美琴
それを呆然と見る上条
上条「…なんで女の子はこうもいろんな種類のを見たがるんだろ…」
今日はワンピースが買いたい、とか今日はスニーカーを買いたい、とか決めればいいものを
「あ、あっちのも可愛い!」とか「これに合う服も買いたい!!」とか言い出す始末だ
上条にはそれが分からない
上条(…必要最低限のだけ買えばいいのに…)
美琴「当麻、来て来て!!!」
上条「はいはい…」
786 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 11:25:35.34 ID:fs6gkXt80
美琴「見て、これはどうかな!?」ニコニコ
上条「…」ゴクリ
美琴「?当麻?」
上条「ん?あ、あぁ!!いいんじゃないかな!?」
ここで似合ってないからさっきのだけでいいだろ、とか言えればいいのだろう
しかし美琴が着たら本当に可愛くて仕方ないのだ
上条「…でもさ、あんまり買いすぎたらお金が…」
美琴「う…じ、自分で買うから!ね?」
上条「買い物に付き合わされる身にもなってくれよ…」ハァ
美琴「…いや…?」ウルウル
上条「いやいや!!そうじゃなくて、ただ女の子の買い物はちょーっとだけ長いかなぁってさ!!」
美琴「…当麻と、買い物したかったの…」シュン
上条(おぉわぁ!?なんかこれは美琴のペースだ、ここは一発がつんと言ってやらなきゃ!!)
上条「じゃあ、もう少し買い物しましょうか」
上条(俺は何を言ってるんだぁぁぁぁ!?)
美琴「やったぁ!!」キラキラ
上条(…まぁ…この笑顔が見られたからよしとしましょうかね…)
787 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 11:29:44.67 ID:fs6gkXt80
やっぱよくねぇ
上条はそっとため息をついた
あれから一時間、あれから一時間
あんなに楽しかったデートは一変、ただの買い物へと変わった
というわけではないが、あまりにも美琴は色々なものに興味を持ちすぎている
美琴「あ、この短パンも可愛い!!」
上条「…あの、短パンだけってのはやめてくれよな」
美琴「?」
上条(…人様に太もも晒してほしくないんだよなぁ)
美琴「それはそうと、アンタは服…買わないの?」
上条「俺はいいよ、サイズ合ってるのまだたくさんあるし」
美琴「…アンタ…オシャレという言葉を知らないの!?」
上条「…美琴センセーの子供っぽいセンスには敵いませんよ」
美琴「わ、若々しいって言ってよ!!」
上条「…ところでさ、いつになったらこの女性服コーナーから上条さんは脱出できるのでしょうか」
美琴「うーん…でもこの短パンだと中々他の服と合わせにくいし…あ、あっちのスカートなら合いそう!!!」
上条(もうダメかもしんない)
788 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 21:00:27.21 ID:fs6gkXt80
美琴「…やっぱり、簡単にはいいのが見つからないわね…」ウーン
上条「あ、いや…今ので似合ってましたよ?」
美琴「そうじゃなくて…さっきの短パンに合うのがほしいのよね…」
上条「…に、似合ってたんだから買えばいいのに…」
美琴「…なによその言い方」
上条「あ、いや…」
美琴「はぁ…女の子にとって買い物ってのはね、本当に面白いものなのよ!」
上条「分かってるけどさぁ…なんか買いたいものだけ買うのがいいじゃんか…」
美琴「…じゃあ、アンタが選んでよ。そしたら文句言わないから」
上条「俺が?」
首を捻った上条が、不思議そうに問いかける
美琴「彼氏に服を選んでもらう以上の買い物の楽しみなんてないの、はい選んだ選んだ!!」
上条(…と、言いましても)
上条には特別ファッションセンスがあるわけではない
美琴に似合う服ならなんとなく分かるが、短パンに合わせるとなると話は別だ
上条(し、慎重に選べ…)
789 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 21:03:16.26 ID:fs6gkXt80
短パンはいつも通り白かったが、若干裾が長かったようだ
つまり、いつもより長いスカートやワンピースでないといけない
上条(…というか、ショートパンツを買うという選択肢はないのだろうか)
尤もな意見だが、今それを言ったら怒られそうな気がするのでやめておく
上条「…あ」
上条が見つけたのは赤いワンピース
ちょっとセクシーなものだ
上条「これがいいな」
美琴「…な、なんかちょっと派手じゃない?」
上条「そうか?美琴に似合いそうだけど…」
美琴「…じゃ、これにする」
顔を少し赤らめながら、美琴がワンピースを手に取る
美琴「…なんか、安いわね」
上条「ね、値段で選んだんじゃないって!!」
美琴「そうじゃなくて…アンタ、自然と安いものを選んじゃう体質?」
上条「それはいやだ…」
790 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/24(土) 21:17:15.35 ID:fs6gkXt80
美琴「…さて、じゃあ」
上条(か、帰るか!?)
美琴「靴、見ない?」
上条「…はい?」
美琴「最近スニーカーにも飽きてきたし…心理定規みたいに、ブーツとか着こなしてみたいのよね」
上条「あの、美琴さん」
美琴「ん、なに?」
上条「…今日は、家具を見るっていう理由で外に来たのでは…」
美琴「うん、でも靴も買いたい」
上条「…」
上条「いやいや!!おかしいおかしい、なんかおかしくないですかそれ!?」
美琴「?なにが?」
上条「俺は家具を買うつもりだけでここに来たんだ、靴まで買うキャパを持ち合わせてはいない!!!」
美琴「…そっか、当麻に選んでほしかったんだけど…」シュン
上条「さて、ブーツがいいんだっけ」
美琴「うん!」
美琴(してやったり)ニヤリ
791 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/24(土) 23:37:20.12 ID:QmJCUZZfo
おつにゃんだよ!
792 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/25(日) 11:57:45.54 ID:cSSPqhf00
上条「…で、まだ探すのか…」
美琴「…ブーツってさ、ブラウン系かブラック系がいいわよね…」
上条(…そ、そうなのか?)
美琴「…でもやっぱり私はホワイトが好きだなぁ…」
上条「美琴が好きなのを選んだらいいじゃないか」
美琴「…でも中々ないし…」
上条「…」
女の子のファッションって難しいな、と上条は思う
女性はスカートにするか、ズボンにするか、という選択肢から始まる
キャミソールとタンクトップは違う、というしブーツにしても全くデザインが異なる物が多い
男なら「まぁ大体これで」という感じで決めてもいいのだろうが
上条「…美琴はどういうのが好みなんだっけ」
美琴「…本当はスニーカーとかローファーみたいなのがいいんだけど…当麻はやっぱりブーツ履いてる女の子とか好きじゃない?」
上条「え、俺?」
美琴「うん」
上条「あの…なんでそんなことを?」
793 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/25(日) 12:44:11.89 ID:cSSPqhf00
美琴「…だってさ、昨日、当麻が持ってたエロ本に…」
上条「エロ本!?」
上条が素っ頓狂な声を上げる
美琴「…ベッドの下にあったエロ本、女の子がブーツ履いてたし…」
上条「…?ベッドの下?」
あぁそういえば、と上条が頷く
上条「あれ、青髪から預かったやつだけど」
美琴「…は?」
上条「あいつ、今日土御門と吹寄と姫神を部屋に呼んで遊ぶ予定らしくてさ…」
美琴「な、なんだ…」
上条「むしろ俺はスニーカー履いてる元気な女の子とかが好みですよ」
美琴「ホント!?」
上条「あぁ、ホント」
美琴「よかった♪」
上条「なんか嬉しそうですね…」
美琴「じゃあ、今日はスニーカーだけ買うね!!」
上条(あ、結局買うのか)
794 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/25(日) 12:52:21.96 ID:cSSPqhf00
美琴「…そうだ、当麻は何か買いたい物とかなかったの?」
上条「…そうだな…デートってだけしか決めてなかったし…」
美琴「なんか買いなさいって、もったいないわよ?」
上条「…じゃあ、服でも買うかな…」
美琴「うん!!あっちに…」
御坂妹「おや、お姉様ではないですか」
美琴「?あ、アンタ…」
上条「あれ、御坂妹じゃないか…」
御坂妹「あなたもいたのですか…ということはデートですね」
美琴「そうだけど…なんでアンタがこんなところにいるのよ」
美琴が少し不思議そうに尋ねる
ここはショッピングモールだ、普段はあまり妹達が来るような場所ではない
テクパトルが一緒なら話は別だが、彼女は今一人のようだ
美琴「…買い物でもしに来たの?」
御坂妹「いえ、一日バイトです」
上条「一日バイト…?そういやなんか持ってるな」
御坂妹「某会社の宣伝用ポケットティッシュです」
795 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/25(日) 13:00:39.10 ID:cSSPqhf00
美琴「…でもなんでそんなこと?」
御坂妹「テっくんと19090号が結婚しましたから、みんなでお祝いの品を贈ろうとおもいまして」
上条「へぇ、偉いな…」
御坂妹「さ、お二人も受け取ってください」
上条「あ、あぁ…」
10032号からポケットティッシュを受け取る
「エネルギーとやる気を補充するにはこれ一本、赤い牡牛の力を受けろ、レッドブル!!」という文字が書かれている
上条「…なんか、あからさまな宣伝だな…」
御坂妹「…それより、これもそろそろ配り終えますから、お二人と一緒に回ってもいいですか?」
美琴「え!?」
上条「な、なんで?」
御坂妹「テっくんと19090号への贈り物を選んでほしいのです」
上条(…えぇ…)
美琴「で、でもほら!!私達今デートだし…」
御坂妹「あ、レッドブルをよろしくお願いしまーす」
上条「聞いちゃいねー!!!」
御坂妹「それで?いいんですよね」
美琴「よかないわよ!」
御坂妹「さて、配り終えましたし行きましょうか」
上条(このマイペースさは懐かしいぞ…)
796 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/25(日) 13:12:31.47 ID:cSSPqhf00
美琴(…なんでこの子がついてくるのよ…)
御坂妹「おや、なぜかお姉様が不機嫌ですね」ケロッ
上条「…そりゃデート邪魔されたんだから…」
御坂妹「ほほう、嫉妬するお姉様は中々かわいらしいですね」
美琴「そんなんじゃないわよ!」
御坂妹「おや、これでもそんなことを言えますか」
ぎゅっ、と10032号が上条の腕に抱きつく
上条「ちょ、ちょっと!?」
御坂妹「ほらほらお姉様、いいのですか?」ニヤニヤ
美琴「あ…アンタねぇ!!!」
御坂妹「素直に、この少年と二人でデートしたいと言えばいいじゃないですか」
美琴「そ、そうよ!!私は当麻と二人でデートがしたいの!!」
上条「…」
上条(あれ、でもこのまま御坂妹がついてきてくれたら、美琴も長々買い物はしない…)
上条(…もしかして、そっちのほうがよくないか?)
美琴「ねぇ、当麻も…」
上条「ま、テクパトルの結婚は俺も祝いたいし…今日だけだからな」
御坂妹「はい」
美琴「えぇぇぇぇぇぇ!?」
797 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/25(日) 13:43:44.71 ID:cSSPqhf00
美琴「…なによ、私が色々目移りするからって…」
上条「まぁまぁ…テクパトルと19090号の結婚は祝いたいだろ?」
美琴「祝いたいけど…」
御坂妹「テっくんには浮気の時間という物を与えてはいけませんからね…」
上条「いや、あいつは19090号にぞっこんだろ」
御坂妹「そうですが、念のためです」
10032号が腕時計を手に取る
御坂妹「これで常に時間を気にしていてもらいましょう」
美琴「…いい考えだとは思うけど…テクパトルはもう持ってるんじゃない?」
御坂妹「…そうでした、これはだめですね」
上条(…テクパトルなら、妹達の贈り物は喜んで受け取りそうだけどなぁ…)
御坂妹「…では、こちらはどうでしょうか」
美琴「?メモ帳?」
上条「でもそれって、使い切るとおしまいだよな…」
御坂妹「…では観賞用として使ってもらいましょうか…」
美琴「それじゃ意味ないじゃない」
御坂妹「…では、何を贈ればいいのでしょうか…」
798 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/25(日) 23:16:41.90 ID:cSSPqhf00
今日はここまでです
明日はバイトが一日丸々なので投下できませぬ
許してくだせぇ
では
799 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/26(月) 01:11:18.28 ID:CGHWDZjAo
おつですの
800 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/27(火) 11:59:49.01 ID:Va67BYQWo
おつおつ
801 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/27(火) 21:32:40.70 ID:2mopSb9y0
上条「・・・やっぱり残るもので、なおかつ毎日使うような物がいいかな」
御坂妹「となると・・・」
美琴「テクパトルって筋トレが趣味だったわよね」
御坂妹「?はい」
上条「でもタオルなんて持ってるだろうし・・・」
美琴「・・・違う違う、ってことは音楽とか聴きながらやるんじゃない?」
御坂妹「たしかジムにも音楽は掛かっていた気がします」
美琴「だったら携帯音楽プレーヤーは?」
上条「あ、それいいじゃないか!」
御坂妹「?」
美琴「ほら、毎日通勤の間にも聞けるだろうし・・・あれって名前を彫れるサービスもあるでしょ?」
上条「そうそう、筋トレの間に自分の好きな曲だけ聴けるしさ」
御坂妹「なるほど・・・ですがそんなものでいいのでしょうか」
美琴「腕時計と違ってテクパトルは持ってないんじゃない?」
御坂妹「・・・」
10032号が考えるような仕草を見せる
802 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/27(火) 21:33:06.52 ID:2mopSb9y0
御坂妹「・・・たしかに、中々名案かもしれませんね」
美琴「でしょ?」
御坂妹「では、買いに行きましょう」
上条「たしかこのショッピングモールに家電量販店はあったな」
美琴「善は急げよ、早く早く!」
上条(・・・ど、どうしよう!?)
美琴(知らないわよ!)
御坂妹(あなたの不幸がうつったんじゃないでしょうか)
上条(俺のせい!?)
三人は慌てていた
ショッピングモールの中にある家電量販店に入ったら
テクパトル「・・・やっぱり食器洗浄機と空気清浄機は欠かせないよな・・・」
19090「・・・美月としては掃除機も新しいのが欲しいですね・・・」
プレゼントを贈る本人がいたのだ
803 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/27(火) 21:33:32.21 ID:2mopSb9y0
御坂妹(・・・19090号がここにいる分には構わないんですよ)
上条(な、なんで?)
御坂妹(ミサカがプレゼントを贈るのはテっくんですから)
美琴(それぞれ担当があるのね・・・)
御坂妹(ですが・・・)
テクパトル「ん?なんだ、上条に義姉さん・・・10032号まで」
上条「お、おう!たまたまデート中に御坂妹に会ってさ!」
美琴「そ、そうなのよ!二人きりでデートしたかったんだけどさぁ!」
テクパトル「・・・お前、あんまり二人の邪魔はするなよ?」
御坂妹「してません」
19090「・・・それで、なぜ家電量販店に?」
上条(うぉっ!?ま、まずい核心をつく質問だ!)
美琴「わ、私達がちょっと家電を見たくて、ついでにこの子にも付き合ってもらおうかなって!」
テクパトル「?義姉さんの部屋はそういうの勝手に持ち込んだらダメじゃないのか」
美琴「と、当麻の部屋よ!」
804 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/27(火) 21:34:01.44 ID:2mopSb9y0
テクパトル「あの狭い部屋に置けるのか、家電」
美琴(あぁぁぁ!これだから鋭いヤツは嫌いなのよ!)
上条「ち、違う違う!家電って言っても小さい空気清浄機のことだって!」
19090「あ、お義兄様も空気が気になるタイプなんですか?」
上条「ま、まぁな」
美琴(当麻、ナイスフォローよ!)
テクパトル「・・・ふーん」
上条(明らかに疑ってるよぉ!)
御坂妹「テっくん達は何を?」
テクパトル「まぁ色々新調・・・っていうよりは追加で購入したくてさ」
上条「・・・いいよな、お前・・・」
テクパトル「上条も買えばいいんだよ」
上条「・・・新調出来る金がないんだよ」
美琴「・・・じゃ、じゃあ私達は二人の邪魔は出来ないから・・・」
テクパトル「空気清浄機はこっちだぞ」
美琴「あ、あぁ!そうね!」
805 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/27(火) 21:34:29.73 ID:2mopSb9y0
美琴(きーっ!私達はアンタのためにオーディオプレーヤー見なきゃいけないのに!)
テクパトル「・・・ま、俺達は俺達で見るから気にしないでくれよ」
上条「あぁ」
御坂妹「・・・どうしましょうか」
上条「・・・まさかテクパトルがいるなんて思わなかった」
美琴「・・・このままじゃ買えないわよ・・・」
上条「・・・どうしよう」
御坂妹「・・・やっぱり、別の物を買います」
少し残念そうな10032号
上条「・・・?そういえば、今テクパトルは空気清浄機が欲しいみたいだったな」
美琴「うん、アンタも空気清浄機を買いに来たって言っちゃった・・・」
上条・美琴「空気清浄機を贈るってのは!?」
御坂妹「え、あ、いいんじゃないですか?」
美琴「それだったら私達もさりげなく探せるし!」
上条「よし、ならそっちにプラン変更!」
806 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/27(火) 21:35:00.07 ID:2mopSb9y0
テクパトル「うーん・・・?どうした上条」
上条「いや、ちょっと聞きたいことがあって」
テクパトルに近づいた上条が、少し大胆な質問をする
上条「お前だったらどの空気清浄機が買いたい?」
テクパトル「はぁ?」
上条「い、いや・・・お前達ってしっかり考えて来てそうだからさ、意見を参考にしたくて」
テクパトル「あぁ、そういうことか・・・加湿器の付いてるタイプで、マイナスイオンが出るヤツがミサカ達は喜びそうだな」
19090「・・・やっぱり、みんなのことを考えていてくれるんですね」
テクパトル「当たり前だろ、俺達の家族なんだから」
19090(あぁ・・・カッコイイですよテっくん・・・)
上条「じゃあお前ならこれが欲しいのか・・・」
テクパトル「あぁ、だがお前にはあんまりオススメじゃないな・・・ちょっとばかりサイズがでかいから」
上条「あはは、やっぱり俺の狭い部屋には向かないよな・・・」
テクパトル「あっちのはマイナスイオン機能は付いてないが、コンパクトでいいんじゃないか?」
上条「あぁ、サンキュー」
美琴「さすが当麻!かなり自然だったじゃない!」
御坂妹「見直しました、あれだけの演技力なら浮気を隠し通せますね」
上条「嫌な褒め方はしないでくれよ・・・で、あれが欲しいみたいだぞ」
上条がテクパトルの言っていた空気清浄機を指差す
御坂妹「ほう・・・中々高い物を欲しがるんですね」
上条「家電はちょっと高くてもいいやつが便利だからな」
807 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/28(水) 09:45:20.73 ID:6qKil3nU0
美琴「・・・そう考えたら、テクパトルもちゃんと考えてるのね」
上条「そりゃ高い買い物になるからな」
御坂妹「・・・しかしテっくん、空気清浄機なんてどうして欲しいんでしょう」
上条「体のためじゃないか?それよりあれ、買うんだろ」
御坂妹「・・・もちろん、テっくんが店から出たら買いますよ」
テクパトル「・・・はぁ、やっぱりしっかり考えてから買うか」
19090「急ぐことはないですよ、ゆっくり揃えていきましょう?」
テクパトル「子供が出来るまでには色々揃えたいよな・・・」
19090「こ、子供・・・」
顔を真っ赤にしながら、19090号がテクパトルの手を引く
19090「と、とにかく今日は一旦帰って策を練りましょう!」
テクパトル「あ、あぁ」
上条「よし、帰ったみたいだ!」
美琴「・・・これね、50000円くらいかぁ・・・」
御坂妹「・・・高いですよね」
808 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/28(水) 09:45:50.56 ID:6qKil3nU0
10032号が一日で稼げたのは10000円程度だ
明らかに予算が足りない
美琴「・・・私もちょっと出そうか?お祝いなら一緒に・・・」
御坂妹「・・・申し訳ありませんが、お断りします」
上条「お、おい・・・あんまり意地張るなよ、テクパトルにこれを贈ってやりたいんだろ?」
御坂妹「・・・たしかにつまらない意地なのかもしれません」
美琴「・・・」
御坂妹「ですが・・・ミサカが一人でしっかりお金を稼いで、テっくんにお返しがしたいんです」
上条「お前・・・」
御坂妹「今までテっくんにしてもらったことに比べたら、非常に微々たるものです」
ですが、と10032号が苦笑を浮かべる
御坂妹「・・・それでもミサカは、自分だけの手でこれをテっくんに贈りたいんです」
美琴「分かったわ・・・アンタがそこまで言うなら」
上条「・・・でもどうするんだ?まだ金が・・・」
御坂妹「・・・一週間みっちり働けば、どうにか稼げる額です」
809 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/28(水) 09:46:18.42 ID:6qKil3nU0
美琴「そんな簡単にバイト・・・見つかるの?」
御坂妹「大丈夫です」
上条「・・・じゃあ頑張ってな、俺達も応援してるよ!」
御坂妹「お二人のデートを邪魔して申し訳ありませんでした、謝罪させていただきます」
美琴「いいわよ、アンタのことも姉として気にかけなきゃいけないから」
御坂妹「ではまた」
ペコリ、とお辞儀をしてから10032号がその場を去る
美琴「全く・・・あの子も随分大人になったわね」
上条「ははは、お前より大人っぽいかもな」
美琴「な、なによそれ!」
上条「まぁまぁ、で?これから俺達はどうしますか」
美琴「決まってるじゃない!」
上条(テクパトルへの贈り物を選ぶ、か)
美琴「今度はゲコ太のグッズを見に行くわよ!」
上条「そういうのが子供っぽいんだよ」
810 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/28(水) 10:12:38.05 ID:6qKil3nU0
テクパトル(…最近、ミサカ達が何かコソコソと話している)
テクパトルは、紅茶を口にしながらそんなことを考えていた
リビングには、彼とアレイスター、19090号しかいない
普段のテクパトルの休みならば、ミサカ達はリビングに集まって話し込むはずだ
しかし今はそうではない
19090「…なんだか、みんなコソコソしてますね」
テクパトル「…あぁ」
アレイ「気にすることはない、年頃の女性にならよくあることだ」
テクパトル「そうか?」
アレイ「そうだ」
19090「…ですが、なぜかこちらをチラチラ見ながら話していますよ?」
テクパトル「アレイスターの悪口かな」
アレイ「ちょっと待ってくれ」
17600「…ミサカは二人にお揃いのパジャマをプレゼントすることにした」
13577「あ、あなたに似合わず乙女チックな…」
17600「なにを、こういうのが夫婦にはいいんだぞ」
14510「な、なるほど…」
10033「ミサカはまだ決めていません…」
811 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/28(水) 15:44:24.12 ID:6qKil3nU0
御坂妹「ふふん、ミサカはすでに決めましたよ」
20000「マジ?ミサカも決めないとな…」
10039「…ミサカは、お二人のために遊園地のチケットを買おうかと思っています」
14510「それは中々素敵な案ですね」
12345「ミサカは…イギリスの関係のものをあげたいですね」
11116「イギリス料理とかですか」
19999「そりゃダメなのさ」
17600「…中々みんながかぶらないようにするのは大変だな…」
10398「そうですね…」
テクパトル(…なんか悪巧みでもしてるのか?)
テクパトル(…まさか俺を罠に嵌める…とか)
テクパトル(い、いや!!そんなことはない、こいつらは絶対に…)
20000「とにかく、絶対にテっくんにはバレないようにね」
17600「あぁ、バレたらこの計画はおじゃんだ…」
テクパトル(あぁぁぁこういう不穏なセリフだけはしっかり聞き取っちゃったよぉぉぉぉ!!!)
19090(…ネットワークも上位個体に遮断されてしまってますね…彼女も協力しているとは、中々手ごわいです)
アレイ(プレゼントでも贈るのだろうな)
812 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/28(水) 17:14:23.31 ID:6qKil3nU0
テクパトル「…あ、そういえば今日ってスーパーがセールだよな」
19090「あ、そうでした!!お肉が安いんですよね!」
17600「じゃあ買いに行ったらどうだ?」
テクパトル「?あ、あぁ」
御坂妹「今日は二人で買い物に行ってください!!!」
20000「そうそう、夫婦だろ!!」
テクパトル「言われなくてもそうするが…なんだお前達、今日に限って怪しいな」
ミサカ一同「」ギクリ
12345「そ、そそそそそそそそんなことありませんよ!!」
11116「な、ななななななななななな何を言ってるんですか!?」
20000「ボ・ボボーボ・ボーボボ!!」
14510「ほ、ほら!!早く行かないとタイムセールが終わりますよ!?」
テクパトル「今日のはタイムセールじゃないんだけどな…」
13577「と、とにかく早く行ってください!!」
17600「今はテっくんがいると困るんだよ」
ミサカ一同(ストレートに言ったぁぁ!!)
テクパトル「そ、そうか…ならそうするよ」
ミサカ一同(従ったぁぁぁ!!!)
テクパトル「…へ、変なこととか企んでないよな?」
ミサカ一同(勘ぐったぁぁぁぁぁ!!!!!!!)
813 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/28(水) 22:35:08.27 ID:6qKil3nU0
御坂妹「はぁ…どうにか行ってくれましたね」
アレイ「…お前達、プレゼントでも贈るつもりなのか」
17600「よく分かったな、アレイスター」
20000「もう、アレイちゃんったら敏感!!」
アレイ「あんな不自然な振る舞いをしていれば誰でも分かるさ」
10039「じゃ、じゃあテっくんも…」
アレイ「いや、テクパトルはそういうところは割と疎いから大丈夫だろう」
13577「ならいいんですが」
11116「それで、アレイちゃんはどういう風に贈るのがいいと思いますか?」
アレイ「私には分からないさ」
19999「野口英世か!!」
アレイ「?」
19999「あ、なんでもないのさ」
10398「しかし…ミサカ達が一斉にプレゼントを贈ると中々の数になりますね…」
14510「…19090号にもあげなければなりませんし…」
御坂妹「…そうです、みんなで何か手紙でもプレゼント、というのはいかがですか?」
10033「手紙…ですか?」
814 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/28(水) 22:40:15.60 ID:6qKil3nU0
20000「あ、でもそれなら他のプレゼントの料金は全員で出せばいいことになるね」
17600「ミサカのお揃いパジャマと10032号の言ってた空気清浄器くらいならなんとかなるな」
10039「では、みんなで手紙を書きましょう!!」
御坂妹「そうとなったら、まずは便箋と封筒を買ってこないといけませんね」
アレイ「…そこまで本格的にするものか」
14510「アレイちゃんも書いてくださいね!」
アレイ「な、なぜ私が…」
12345「あなただって家族じゃないですか!」
19999「そうそう、水臭いのさ!!!」
アレイ「むしろ手紙を書く方が水臭い…」
13577「細かいことはいいですから、書きますよ!!」
アレイ(…めんどくさい…)
17600「…空気清浄器とパジャマは明日すぐに買えるし、明日をエックスデーにするか」
御坂妹「おぉ…中々緊張しますね」
14510「…手紙ですか、中々いいですよね!」
アレイ(…手紙、か)
12345「まぁ、お祝いの言葉を書けばいいんですよ」
20000「あと日々の感謝もね」
御坂妹「では、テっくんと19090号へのお祝い作戦!!!」
御坂妹「スタートです!!」
ミサカ一同「おー!!!」
アレイ「…おー…」
815 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/28(水) 22:47:30.25 ID:6qKil3nU0
早いですが今日はここまで
コナンの映画見返してたらこんな時間と少ない投下量
許してくださいな
灰原は俺の嫁
ではおやすみなさい
816 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/28(水) 23:34:01.17 ID:7FLKZUzQo
おつ
817 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/29(木) 11:12:25.11 ID:YRuMpQ8a0
御坂妹「さぁ、とうとう来ましたよ…」
20000「今日がセックスデーだね」
17600「エックスデーだ」
10039「…みなさん、手紙は書きましたか?」
13577「もちろん」
12345「…英語で書こうかと思ったのですが、テっくんは英語も出来るはずなのでやめました」
14510「なんだかツッコミどころが多いですね、それ」
19999「…アレイちゃんは書けた?」
アレイ「…慣れないことだったがな」
アレイスターが便箋の入った封筒を差し出す
17600「…テっくんと19090号が帰ってくるまでもう少しだ」
10398「都合よく出かけていてくれてよかったですね…」
10033「空気清浄器はしっかり隠しています!」
11116「パジャマも大丈夫です!」
御坂妹「…では、みなさん…クラッカーの準備をしていてください」
ミサカ一同「おー!!」
818 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/29(木) 11:17:33.37 ID:YRuMpQ8a0
テクパトル「…はぁ、やっぱり家電も家具も高いよな…」
19090「中々買おうなんて思えませんよね…」
はぁ、と息を吐いてから二人は家の玄関を開ける
テクパトル・19090「ただいま…」
ミサカ一同「おかえりなさい!!!」
パンパンパン、とクラッカーが鳴る
そのいきなりの音に、しばし二人は固まった
テクパトル「…な、なんだこりゃ?」
御坂妹「さぁ、入ってください!!!」
テクパトル「な、なんかあったのか?っていうかなんだよ?」
アレイ「ははは…」
テクパトル「あぁお前、その苦笑いは事情を知ってるな!!!」
10039「いちいち細かいことは気にしないでください!!」
14510「そうそう、まずは来てください!!」
19090「な、なんなんですか一体…」
ミサカ達に引っ張られ、二人がリビングに向かう
そこには新品の空気清浄器とパジャマがあった
テクパトル「…あ、あれ?」
819 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/29(木) 11:21:42.27 ID:YRuMpQ8a0
17600「ご結婚おめでと、お二人さん」
12345「ミサカ達はまだ二人と暮らして時間は短いですが…おめでとうございます」
テクパトル「な、なんだよこりゃ…お前達が買ってくれたのか?」
御坂妹「はい、バイトをしてお金を貯めました!」
テクパトル「…わざわざそんなことしなくても…」
10033「何を言っているんですか、いつも料理やら洗濯やら、テっくんと19090号にはお世話になっているじゃないですか!」
14510「それを少しでもお返ししたくて…」
10398「テっくんがこの空気清浄器を欲しがってる、と聞きまして」
19090「よ、よく情報を仕入れましたね…」
御坂妹「ですがテっくんがこういうのを欲しがっているなんて…正直意外でしたよ」
テクパトル「あぁ、だって女の子に乾燥とかは大敵だろ?」
空気清浄器を指さしながら、テクパトルが笑う
17600「は?」
テクパトル「?お前達は空気清浄器とか欲しくなかったのか」
10033「い、いえ…あったらたしかに便利ですね」
テクパトル「じゃあよかった」ケラケラ
ミサカ一同(…あなたって人は…)
820 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/29(木) 11:39:52.95 ID:YRuMpQ8a0
アレイ「…それより、もう一つプレゼントがあるのだが」
テクパトル「?」
19090「この二つで十分ですよ?」
御坂妹「あ、えっと…」
17600「そう言うなよ、つれないな」
テクパトル「?」
17600号が、全員分の手紙を差し出す
テクパトル「これ…」
17600「一人一人が丹精込めて、二人にお祝いの言葉を書いたんだ…あと感謝の言葉も」
19090「…みなさん…」
17600「どんなプレゼントよりも安上がりだし、どんなプレゼントよりも小さいものだが…どんなプレゼントよりも、ミサカ達があげたかったものだ」
テクパトル「…読んでもいいのか」
御坂妹「も、もちろんです!」
14510「目の前で読まれるのは…中々恥ずかしいですね」
テクパトル「…」
無言で、テクパトルが手紙を開く
19090号は、それをそっと隣から覗き込むようにして読んでいく
821 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/29(木) 11:51:30.21 ID:YRuMpQ8a0
「テっくん、19090号へ
ご結婚おめでとうございます
お二人の末永い幸せを、ミサカは心の底から祈っています
テっくん、あなたには今まで色々とお世話になりましたし、これからも甘えるつもりなので覚悟してください
19090号、テっくんはたまに不安定な時があるので、そういうときはしっかりと支えてあげてください
10032号」
「テっくん、19090号へ
結婚おめでとう、というよりも羨ましいの一言です
お二人ほどお似合いで、支えあっているカップルをミサカは知りません
ですから、きっと今まで見たこともないような素敵な夫婦になることでしょう
これからは、ミサカもお手伝いをするので、以後ともよろしくお願いします
10033号」
「テっくん、19090号へ
ハッピーニューイヤー、というのは嘘です
ご結婚おめでとうございます、お二人と過ごした時間は今のところは一番短いミサカですが
それでもミサカは、お二人の幸せを嬉しく思っています
出来れば、イギリスには帰らないでこのままここで暮らしたいと思っています
その時は、よろしくお願いします
10398号 」
「テっくん、19090号へ
末永く爆発しろ、というヤツですね
お二人には感謝することもありますし、見せつけるなこの野郎、と言いたいことも多いですが
まぁ、それでも本当に感謝しています
本当に、おめでとうございます
これからもよろしくお願いします
10039号」
「テっくん、19090号へ
いいものを見せてもらっています
幸せというのは、たとえ他人のものであっても嬉しく感じるものです
まして、それが大切な家族の物ならばなおさら
この幸せのお手伝いを、ミサカにもさせてください
お願いします、そしてこれからもよろしく
11116号」
822 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/29(木) 11:57:05.13 ID:YRuMpQ8a0
「テっくん、19090号へ
これをリア充、と人は呼ぶのでしょうか
とにかく、お二人は映画の主人公のような恋をしていたのだと思います
ですから、お二人のエンドロールが流れるまで幸せでいてください
これからも、よろしくお願いします
12345号」
「テっくん、19090号へ
幸せなお二人を見ていると、これがミサカにとっても理想の夫婦なのだと思いました
お二人なら、幸せな家庭を築けるはずです
ミサカは、信じています
だから、絶対にミサカの信用を裏切らないでくださいね、おめでとうございます
14510号」
「テっくん、19090号
羨ましいぜちくしょう、としか言えないけど
ほっとしたような、気が抜けた様な気持ちです
お二人の幸せを喜ぶのは、こんなにもたくさんの家族ですよ
だとすれば、それはとても幸せなことではないでしょうか
ミサカがお祝いしていることも誇ってください、これからもよろしく
13577号」
「テっくん、19090号へ
おめでとう
ミサカはこういうとき、どんな言葉を並べればいいのか分からない
ただ、この胸が震えるような気持ちは、きっと嬉しさだと信じている
絶対に、幸せになるんだ
これがミサカのわがままだから、それだけは叶えてくれ
17600号」
「テっくん、19090号へ
結婚おめでとう、ミサカにはお二人の長い時間は分からないけど
でも、それが幸せだったのだろうとは簡単に想像がつきます
それほどまでに、今のお二人は幸せそうに見えますよ
これからもよろしく、あと子供が出来たら世話させてください
19999号」
823 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/29(木) 12:03:35.67 ID:YRuMpQ8a0
「テっくん、19090号へ
セックスの時はもう生でもいいということですね、分かります
気持ちいいんだろうな、そりゃ
ちくしょう、ちくしょう!!
子供が出来たらミサカが性教育してやるんだからなぁ!!
だから、早く子供を産んで、幸せな家庭を築けよ
んでもって、早いとこミサカ達に弟か妹をくれ
そんだけ、これからもよろしくね
20000号」
「私が青酸カリを飲んだのはもうだいぶ前のことになる
それからお前達に拾われた日のことは、ずいぶんしっかりと覚えているのだ
君たちとの出会いはそれほどまでに衝撃的だった
だからこそ、君たちの幸せはよく分かるのだ
私が作ることのできなかった、幸せな家庭という物を、二人には築いてほしい
頑張ってくれ
アレイスター」
テクパトル「…みんな、ありがとう」
手紙を折りたたみ、丁寧に便箋に入れるテクパトル
19090「…ありがとうございます」
20000「ふ、ふん!!水臭いからもうこんな空気はやめやめ、さっさとご飯にしようよ!!」
御坂妹「テっくんと19090号の料理が食べたいですね」
テクパトル「手伝うよ、とかはないのか…」
17600「今日くらいは甘えさせてくれ」
テクパトル「はいはい…」
呆れたように笑いながら、テクパトルがキッチンに向かう
テクパトル(…でもまぁ)
テクパトル(…幸せなんて、もう見つけてるようなもんだな)
824 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/29(木) 16:31:21.72 ID:YRuMpQ8a0
シン、と静まり返った家の中
リビングで、テクパトルは一人何度も手紙を読み直していた
テクパトル(…全く、それぞれの個性がよく出てるな)
苦笑しながら、また一から読み返そうとする
その時、ある「ミサカ」の存在に気付いた
テクパトル「あれ、なんだか久しぶりじゃないか」
9982「はい、お久しぶりですね」
本来なら、すでに死んでいるはずのミサカ
AIM拡散力場を媒体にした上で、ネットワークに微かに残っていた記憶、感情などを元に「実像」として現れたミサカ
テクパトル「どうしたんだ?」
9982「結婚のお祝いを言いに来ました、とミサカは答えます」
テクパトル「あぁ、そうだったな…お前達にも伝えなきゃいけないのに」
9982「いえ、ミサカ達には伝える必要もなく空の上から常に見ていますから、とミサカはテっくんが19090号に告白した瞬間を思い出して若干顔を赤らめながら…」ニヤニヤ
テクパトル「せめて顔を赤らめてくれよ」
9982「…ですがよかったです、これでテっくんも一段落ですね」
テクパトル「あぁ…そうだな、これがきっかけで他の友達も恋仲が進めばいいが」
9982「おや、そこまで気を回していたとは…とミサカはテっくんの考えに正直引いてみます」
テクパトル「引くな」
825 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/29(木) 17:16:43.73 ID:YRuMpQ8a0
9982「…天国のミサカ達も全員、お祝いムードですよ、とミサカは伝えます」
テクパトル「…そうか、そっちのミサカ達と全員話せればよかったな…」
9982「テっくんが天国に行けば話せますよ」
テクパトル「遠慮しときます」
9982「…それは残念ですね」
テクパトル「…ま、みんなお礼言っててくれ」
9982「はい、とミサカは頷きます」
テクパトル「…そうだ、義姉さんには会わなくていいのか?」
9982「そうですね…それはまたにします」
テクパトル「そうか」
9982「…そろそろテっくんも眠らないといけませんね」
テクパトル「なんか死ぬような言い方だなおい」
9982「…ではまた今度…いいでしょうか?」
テクパトル「あぁ、今度はお前にもコーヒーかなんか出してやるよ」
9982「では砂糖をたっぷりでお願いします」
テクパトル「あぁ」
では、と頭を下げた9982号が一瞬で消える
テクパトル(…本当に、お祝いムードってのはありがたいな)
小さく笑ってから、テクパトルも寝室へ向かった
826 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/29(木) 22:21:09.30 ID:YRuMpQ8a0
心理「…雨ね」
ザー、という雨音を聞きながら、心理定規はぽつりとつぶやいた
突然の雨に降られた彼女は、しばし小さな公園の中で雨宿りをすることにした
今日は8月の9日
もう夏休みも半ば、少し鬱になってしまう時期でもある
心理(…せっかく本借りてきたのに…)
近くの図書館で借りたかった本をやっと借りられた
そこまではよかったのだが、帰り道急に雨に降られてしまった
おかげでお気に入りの服が濡れてしまった
心理「もう、ビショ濡れじゃない…」
とりあえず、屋根つきのスペースにあるベンチに座る
少し濡れて肌にべたりと張り付く服の感触がどうも気持ち悪い
それに顔をしかめながら、時々外の様子を見る
心理(…まだ降ってる)
垣根に迎えに来てもらえばいいのだろうが、あいにく彼は今ヒトカラだ
悲しいかな
827 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/29(木) 22:51:54.76 ID:YRuMpQ8a0
心理「はぁ…」
夏なのがまだよかったのだろう、これが秋や冬なんかだったら体が冷えて堪らなかっただろう
夏は夏で蒸し暑くて気持ち悪いが
心理(…家に帰ってシャワーが浴びたいわ)
髪から滴る水滴を見つめながら、心理定規がもう一度ため息をつく
その時だった、彼女の座っていたベンチの下から「にゃー」という声が聞こえたのだ
心理(土御門君かしら)
自分の冗談に自分で笑ってから、そっと下を覗き込む
そこには一匹の子猫がいた
色は白、目は開いているがそれほど育っているとは言えないような年齢の猫だろう
雨に濡れていない、ということは彼女より先にここにいたのだろう
心理「ごめんなさいね、あなたのほうが先客だったのに」
にゃー、と猫が応えるように鳴いた
心理(…でもこの子、この後どうするのかしら)
近くに親猫がいる雰囲気はない
おそらく、親が捨ててしまったのだろう
それとももしくは、飼い主が
心理(…ちょっと可愛そうよね)
猫の頭を撫でながら、心理定規が悲しそうな瞳をする
828 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/29(木) 23:13:42.57 ID:YRuMpQ8a0
心理「そうだ、あなた連れて帰っちゃおうかしら」
にゃー、とまた猫が鳴く
心理「ふふ、冗談よ…もしかしたら近くに親猫がいるかもしれないものね」
いなかったら、ということも同時に考えてしまう
もしかしたら、このまま餓死してしまうかもしれないのだ
それは、少し彼女にとって嫌なことだ
心理「…そうね、一日くらいなら」
にゃー、と鳴いている猫は彼女の言葉の意味など分かっていないだろう
しかしそれがもし分かっていたら、さぞかし喜ぶはずだ
美人に拾われ、広い家に連れて行ってもらえるのだ
猫にしたら最高の幸せだろう
それが雄ならばなおさらだ
心理「…さて、じゃあ連れて帰っていい…」
猫を抱き上げた心理定規
猫はそれに抵抗しようと、必死に彼女の顔を引っかこうとする
心理「こらこら、女の子の顔に傷つけたら、その子と結婚しないといけないのよ」
そんなことを言いながら、雨も気にせず彼女は歩いて帰った
829 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/30(金) 02:48:30.72 ID:n0dPfZyKo
おつにゃんだよ!
830 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/30(金) 10:55:23.83 ID:Up5IKjjD0
垣根「雨が降ってるのか」
ヒトカラを終えた垣根は、家に帰ろうとカラオケ店の外に出た
だがそこには土砂降りの世界が広がっている
垣根「ちっ、ちょっと濡れるかもしれないな」
悪態をつきながら、傘を差して歩き出す
垣根(・・・ところでこの傘誰のなんだ)
カラオケ店の入口に適当に置かれていた傘
それはある不幸な少年がそこに立て掛けていただけなのだが
垣根に常識は通用しない、勝手に傘を盗むのなんて罪悪感さえ覚えない
垣根「ビニール傘の防御力って地味だよなー」
文句を言える立場ではないため、濁った言い方をする
垣根「・・・あれ、そういえば心理定規は傘・・・持っていってなかったな」
垣根「ま、まさかビショ濡れになった心理定規は能力が効かない謎の男に透けた服の中身を弄られあんなことやこんなことを!」
垣根「されるわけないか」
ふんふん、と鼻唄を歌いながら家へ向かう道を進む
垣根「雨雨降れ降れ母さんがー蛇の目でお迎え嬉しいなー、っと」
垣根「・・・しかし夏なのにここまで大雨とはね」
垣根「・・・嫌になるぜ」
ぶつぶつ文句を言っているうちに、自宅前にたどり着いた
831 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/30(金) 10:56:08.87 ID:Up5IKjjD0
垣根「ただいまー・・・ってまだ心理定規は帰ってきてないな」
リビングに向かい、まずはテレビをつける
天気予報では明日まで天気の悪い日が続くと言っている
何が基準になって「悪い」なのかは分からない
垣根「・・・気温は相変わらず高いんだな、蒸し暑い日が続く・・・」
「えー、気温が相変わらず高いため蒸し暑い日が続くでしょう」
垣根「あ、このお天気キャスター俺の台詞パクった」
垣根「・・・んなわけないか」
心理「ただいま」
垣根「ん、遅かったじゃな・・・ってなんだよその猫」
心理「雨宿りした公園で見つけたのよ・・・見捨てるのが可哀相だったから」
腕に抱えた猫を自慢げに見せる心理定規
だが垣根の顔は少し険しい
垣根「親猫がいたらどうするんだよ」
心理「・・・一日だけ預かりたくて」
垣根「あのな・・・猫は一度餌をやったら中々それを忘れないんだぜ」
832 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/30(金) 11:04:11.55 ID:Up5IKjjD0
心理「分かってるけど・・・」
垣根「いいか、簡単な気持ちで動物を拾うな・・・親猫が探してるかもしれない、帰して来い」
心理「聞いた猫ちゃん、このお兄さんはあなたが雨に濡れて体が冷えたり、お腹を空かせてうろついてる野良犬や烏に襲われて食べられたり、心ない子供達に棒で殴って虐められた挙句に何の治療もされず野垂れ死にしたりしても構わないんですって、親猫がいるかもなんて言って結局あなたのことなんて興味ないのよ」
垣根「」
心理「・・・猫ちゃんが可哀相じゃないの?」
垣根「お前の妄想の中の猫ちゃんなら飛んで助けに行くけどな」
心理「ね、一日だけならいいでしょ?」
垣根「お前、猫が飼いたかったのか」
心理「そういうわけではないけど…なんかこの子、かわいそうだったから」
垣根「…白猫か」
心理「可愛いでしょ、一緒にお風呂入るのよ」
垣根「お、おふ!?」
心理「だって私も濡れてるし、この子もちょっと汚れてるから」
垣根「おぉぉぉぉわぁぁぁ!!!実はその猫は上条が猫の姿に変わってるものでした、みたいな話があってだなぁ!!」
心理「ないわよ」
833 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/30(金) 14:54:47.98 ID:Up5IKjjD0
垣根「…なぁ、マジで入るのか?一緒に」
心理「猫相手にヤキモチなんて妬かないの」
垣根「で、でもさぁ…」
心理「ほら、猫ちゃーん、お風呂に入るわよ」
にゃー、と一鳴きした猫が風呂場に連れて行かれる
心理「あ、覗いたらダメだからね」
垣根「…まさかそんなマニアックなプレイに興味があったなんて!!」
心理「ないわよ」
垣根「…くそう…猫に負けるなんて!!」
心理「はいはい、猫用のシャンプーなんてないわよね」
垣根「…あるわけねぇだろ」
心理「役立たずなんだから…」
垣根「」
心理「まぁいいわ、今日はお湯で洗うだけにしましょうね、猫ちゃん」
にゃー、と猫が首をひねる
垣根(…も、もしかして…)
垣根(もしかして猫>>越えられない壁>>>>>>>俺?)
834 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/30(金) 15:08:02.48 ID:Up5IKjjD0
心理「…それにしてもあなた、小さいわね」
白猫を洗いながら、心理定規が呟く
ちょうどいい温度のお湯に現れて、猫も満足げだ
心理「…生まれて間もないのかしら」
猫はにゃー、と鳴くこともせずただ目をつぶって彼女に体をゆだねている
心理(…可愛いわね、猫)
上条の家にいる猫はそこまで可愛げがないが、彼女は案外動物好きなのかもしれない
心理「…あ、御飯とかどうしよう」
猫用の餌なんてないが、人間の食べ物をあげるわけにもいかない
心理(…垣根に頼んで買ってきてもらおうかしら)
ゴシゴシ、と自分の体も洗いながらそんなことを考える
すると、子猫が彼女の脚にスリスリとすり寄ってきた
心理「あらあら、レディーが体を洗ってる時にそんなことしたらダメよ…」
垣根「ぬっわぁぁぁぁぁぁ!!何をされてるんだぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
心理「…覗くなって言わなかった?」
垣根「外で耳を傾けているだけだぁぁぁぁ!!!」
心理「…」ハァ
835 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/30(金) 15:47:02.26 ID:Up5IKjjD0
垣根「…それにしても、ずいぶん小さいよな」
心理定規の膝の上に乗った猫を見つめ、垣根がそんなことを言う
心理「そうね、まだ幼いのかも」
垣根「…いいのかよ、そんなの拾ってきて」
心理「…今日一日だけだってば」
頭を撫でると、子猫は気持ちよさそうに目を細める
心理「…か、可愛いわね…」ポーッ
垣根「…まぁ、それはそうだけどさ」
心理「ねぇ、もし親猫いなかったら飼い続けていい?」
垣根「はぁ?なんで」
心理「だ、だって可愛いじゃない…それに、人生に一筋の華が生まれるわよ」
垣根「…ペットが死んだら悲しいだろ、お前それとか堪えられるか?」
心理「だ、大丈夫…」
垣根「いいか、命を預かるってのは生半可な気持ちじゃだめなんだよ…一生しっかり世話を見るって決めなきゃだめだ、可愛いから、飼いたいから、そんなこと言ってるから最近は捨てられた動物も多いんだろうが」
心理「…」ウルウル
垣根「お、お前がそういうのじゃないってことは分かってるけどさ…大変だろ?」
836 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/03/30(金) 22:14:31.68 ID:2mu2Poow0
>実はその猫は上条が猫の姿に変わってるものでした、みたいな話
あったなあ、それ!wwwwww
837 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/30(金) 23:05:01.48 ID:sQNHgXTTo
おつにゃんだよ!
838 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 00:01:59.58 ID:JCGD5xH50
心理「…いいでしょ…?」ウルウル
垣根「…な、なぁ…そんな目で見るなよ…」
心理「…この子、もしも親がいなかったらきっと…」グスン
垣根(絶対にこれ演技なんだよ!!演技なんだけどさぁ!!)
心理「…猫ちゃん…」グスン
垣根(それでも堪えれねぇんだよ!)
心理「ねぇ…」
垣根「分かったよ…まぁ、親猫がいなかったらな」
心理「なんかそういうのってフラグになりそうなんだけど…」
垣根「…それはそれでこの子にはいいだろ」
垣根も、猫の頭をそっと撫でる
にゃー、と小さく鳴いた猫は垣根の膝に頭をこすり付ける
垣根「…中々可愛いじゃねぇか」
心理「ねぇ、名前は何にする?」
垣根「…まだ飼うって決めたわけじゃねぇよ、親猫が…」
心理「ていと、とかどうかしら」
垣根「」
心理「はいはいていとくん、こっちおいでー」
心理「とかどう?素敵じゃない」
垣根「」
839 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 00:20:17.53 ID:JCGD5xH50
心理「ねぇ、どう思う?」
垣根「却下よ却下!!ド却下よ!!」
心理「…じゃあ、ブランカちゃんとか」
垣根「…なんで急にマシなのにしたんだよ」
心理「だってふざけた名前じゃ可愛そうじゃない」
垣根「なぁ、ていとくんって呼び名はふざけてるって言いたいのか」
心理「あ、でもこの子オスだったわね…ブランカは女の子っぽいし…」ウーン
垣根「…あの、聞いてますか」
心理「うるさいわね…白いから…ホワイト…なんてベタよね」
垣根「クリームもメスだし…うーん」
心理「…白いものって何があるかしら」
垣根「雪」
心理「…スノウとかウィンター、みたいなのじゃ女の子よね」
垣根「雲」
心理「クラウド…になるのかしら」
垣根「いいじゃないか」
心理「じゃあ、あなたはクラウド君ね」
猫こと改め、クラウド君の頭を撫でる心理定規
840 :
kou
[spxb95y9@clear.ocn.ne.jp]:2012/03/31(土) 01:03:27.73 ID:Aj2wy9v20
はじめまして1さん、毎回楽しみに読んでます よろしくお願いします_(._.)_
841 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)
[sage]:2012/03/31(土) 01:45:41.74 ID:J/IIMmeAO
>>840
メル欄はsageにしとけ
>>1
乙
842 :
kou
[sage]:2012/03/31(土) 01:55:32.50 ID:Aj2wy9v20
841さん 忠告ありがとうございますm(__)m
843 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/31(土) 01:59:16.65 ID:Kkv4Luqco
>>842
レス番の前に >> をつけろ
844 :
kou
[sage]:2012/03/31(土) 02:02:24.14 ID:Aj2wy9v20
≫843さん初めてなもんですいませんm(_ _)m
845 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2012/03/31(土) 03:15:38.86 ID:/YhU9ftMo
なんという新参
846 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/31(土) 07:19:49.18 ID:Kkv4Luqco
春休みですし
847 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 10:24:59.72 ID:JCGD5xH50
垣根「・・・そういや、晩飯にしないとな」
心理「この子を?」
垣根「・・・お前って猫好きなのか嫌いなのかどっちだよ・・・」
心理「じょ、冗談よ・・・でもクラウド君のご飯はないわよね」
垣根「・・・猫まんまでいいんじゃねぇの」
心理「あんなのダメよ、味覚が戻らなくなるわ」
垣根「何を基準に戻るとか言ってるのか分からない」
心理「・・・今から買ってこようかしら」
垣根「お前今風呂入ったばっかりだろ・・・」
呆れたように、垣根が立ち上がる
垣根「俺が買ってくるからお前は晩飯作っててくれよ」
心理「あら、いいの?」
垣根「適当に選んでくるからな、文句言うなよ」
心理「ふふ・・・ありがと、あなたのそういう優しいところ、大好きよ」
垣根「そりゃどうも」
はいはい、と適当に返してから垣根が玄関へ向かう
外は相変わらずの雨だったが、先程までよりは幾分かマシになっていた
848 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 10:25:49.71 ID:JCGD5xH50
垣根「おっぺけぺーおっぺけぱー・・・」
垣根「・・・お、雷が鳴ったな」
傘を差し、濡れないようにしながら垣根は一人歩いていた
ザー、という雨の音が少し鬱陶しい
垣根「・・・くわばらくわばら」
垣根「・・・にしても、どんな餌がいいんだろ」
垣根「やっぱりキャットフードだよなぁ」
垣根「あれ、でもどんなキャットフードがいいんだろ」
垣根「そういや、半生タイプよりしっかりした固形のほうが顎が丈夫になるとか聞いたことあるな、そうしよう」
垣根「・・・」
垣根「あれ、だったらどんな固形キャットフードがいいんだろ」
「いらっしゃいませー」
近くのペットショップ
少し威勢のいい店員の挨拶に会釈で返してから、垣根はキャットフードを売っているコーナーへ向かう
それほど大規模なペットショップではないのだが、それでもかなりの数のキャットフードが置かれている
つまりそれほどまでに、それぞれの栄養バランスなどにバリエーションがあるのだろう
849 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 10:26:31.33 ID:JCGD5xH50
垣根「・・・ダメだ、全く分からん」
垣根「・・・固形にしようと思ったが固形にも固さが様々みたいだ」
垣根「・・・心理定規だったら固いのがお好みだな」
垣根「まぁ食べるのは上じゃなくて下の口なんだけどなぁ!」
垣根「・・・どういうのがいいんだろ」
一人でうーん、と唸ること15分
店員も話し掛けようか迷っているようだが、まだアルバイト生らしくそこまでの勇気はないように見えた
垣根「・・・」
上条「あれ、垣根じゃないか」
垣根「お、上条・・・何しに来たんだこんなとこ」
上条「あぁいや、実は」
垣根「まさか御坂に付ける首輪を買いに来たのか、ならここじゃなくて大人の玩具屋に・・・」
上条「違うから!明らかに間違いだから!」
垣根「・・・じゃあなんなんだよ」
850 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 10:27:48.40 ID:JCGD5xH50
上条「・・・家にも一応猫がいるからさ」
垣根「猫被りの女、の間違いだろ」
上条「お前美琴のこと嫌いなのかよ・・・」
垣根「ジョークだよジョーク、俺はミコっちゃんが大好きだぜ」
上条「ミコっちゃん言うな」
垣根「あ、じゃあ餌でも買いに来たのか?」
上条「あぁ・・・お前はなんで?」
垣根「いや、心理定規が猫拾ってきたんだけど餌がなくて」
上条「心理さんが?なんか珍しいな」
垣根「まぁ・・・そうだな、たしかにあいつにしたら珍しいかも」
上条「えっと・・・そうだな、この餌を俺はいつも買うけど・・・」
垣根「え、こんな安いのを?」
上条「う、うるせぇ!」
垣根「…そうだなぁ…うーん…」
腕を組み、垣根が考える素振りを見せる
垣根「…これってさ、お前食べたことある?」
上条「ねーよ」
851 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 10:38:14.56 ID:JCGD5xH50
垣根「これってさ、美味しいのかな」
上条「いや…動物ってそんなに味とか分からないんじゃないか」
垣根「馬鹿だから?」
上条「え、あぁ、多分」
垣根「じゃあお前も味は分からないんだな」
上条「ちょっと待て」
垣根「…そういえばさ、半生タイプと固形タイプってどっちがいいんだろうな」
上条「半生タイプって、一度開けたら一気に最後まで使わないと容器替えなきゃいけないからな…」
垣根「…そういうことも考えなきゃいけなかったか…餌入れる容器もねぇし、遊ぶ道具もねぇし…」
上条「…トイレも買ってあげないとな」
垣根「…今日一日面倒見てやるだけなのに…」
上条「?そうなのか?」
垣根「明日公園に連れて行って、親猫がいたら返してくる」
上条「…それ、心理さんが嫌がるんじゃないか?だって心理さんが拾ってきたんだろ」
垣根「知ったこっちゃねぇよ!!あの猫心理定規とお風呂入って、その上無防備な姿のあいつに体洗ってもらいやがって!!!」
上条(大人げねぇ)
垣根「どう思うよ上条!?もしもミコっちゃんがそんなことしてたらムカつくだろ!?」
上条「その呼び方も大概ムカつくけどな」
852 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 10:49:17.06 ID:JCGD5xH50
垣根「…じゃ、こんなところか」
上条に勧められた猫用の様々な用品を、垣根と上条が抱える
上条「…なんで俺まで…」
垣根「お前の分まで奢ってやったんだから文句言うなよ」
上条「そ、そうだけどさ…」
垣根「…あーあ、まだ雨降ってるな」
上条「走ればいいんじゃないか」
垣根「お前、絶対にこけるだろ」
上条「…反論できない俺が情けないな」
垣根「…まぁいいや、未元物質で防げばいいし」
上条「…こ、こんな街中で翼生やすつもりかよ…」
垣根「いいじゃねぇか、メルヘンだし」
上条(お前の頭がな)
垣根「んじゃ、帰るか」ファサファサ
キャーナニアレカッコイイー!!
ツバサヨ、モフモフシターイ!!
シカモイケメン!!
ダイテ!!!
オレノヒダリテガウズク・・・
イイナァ、ワタシモハイリタイヨハマヅラ
イヤイヤムリダカラナ!!
853 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 11:05:22.95 ID:JCGD5xH50
垣根「…たっだいまー」
上条「お邪魔しまーす…」
心理「ほらほら、ゴロニャーン」
猫「にゃー」
心理「にゃーにゃー」
猫「にゃー」ブンブン
心理「こらこら、そんなに猫パンチしないの」
猫「にゃー!」
心理「ふふふ、にゃーにゃーny」
垣根「何やってんのお前」
心理「」
心理「い、いいいいいいいつの間に帰ってきてたのよ!?」
垣根「さっきたっだいまー、って言っただろ」
心理「き、聞こえなかったわよ!?」
上条「…あ、あの…お邪魔してます」
心理「!?よ、ようこそ上条君…」
上条「あ、あれだな!心理さんも猫の前だとそういう振る舞い…」
心理「見た?」
上条「え、あ…」
心理「見た?」
上条「」
心理「見た?」
上条「い…いいえ」
心理「ならいいわ、紅茶でも淹れてくるから待ってて」
上条(怖いよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!)
854 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 11:35:34.93 ID:JCGD5xH50
心理「…へぇ、色々買ってきたのね」
垣根「…まぁ万が一、飼い続けることになったらあれだしな」
上条「…綺麗な猫だな…」
心理「飼い主に似たのかしら」
上条「たった一日なんだろ?」
垣根「…でも、たしかに野良だったにしては綺麗だよな」
心理「…もしかして、誰かに飼われてたのかしら」
垣根「…学園都市は子供が多いからな、捨てたんじゃなくて逃げられたのかもしれねぇ」
心理「…そうだったら、返してあげないといけないわね」
上条「でも首輪とかついてなかったんだろ?」
垣根「みたいだな」
心理「それにまだ生まれて間もないでしょうから、ペットショップで買ったんじゃなさそうだし…」
垣根「じゃあ親猫を買ってたら子供が生まれて、って可能性があるな」
上条「…風紀委員に届け出たら?」
心理「ただの野良猫だったらあんまり意味ないじゃない」
上条「あ、そっか…」
心理「…明日公園に行って、それから考えるわよ」
垣根「…それまではこの猫と一緒か…」
心理「あなた、猫アレルギーでもあるの?」
垣根「ないけどさ」
855 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 14:46:21.61 ID:JCGD5xH50
心理「…ならいいじゃないの、一日くらい」
垣根「…でもさぁ、猫ってなんか懐かないだろ」
上条「え、そうだっけ?家のスフィンクスは懐いて…」
心理「…」プルプル
上条「?なんで震えてるの心理さん…」
心理「な、なんでもないわよ…」プルプル
垣根「スフィンクスってなんだよ」
心理「くっ…」プルプル
垣根「スフィンクスは体は獅子だ、猫じゃねぇし…あれだろ、謎々出して正解できなかったやつ食べる」
上条「…スフィンクスってそんなのだったんだ…」
垣根「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足、これなーんだってやつ」
上条「あぁ、人間だったっけ…それ」
垣根「ていうかさ、猫にスフィンクスとかセンスねぇよ」
心理「…」プルプル
上条「仕方ないじゃん、インデックスがつけた名前だし」
垣根「インデックスって名前もおかしいけどな」
心理「ふふっ…」プルプル
垣根「…」
垣根「まぁ正直、クラウド君もセンスねぇけどな」
心理「あ?」
856 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 14:50:50.39 ID:JCGD5xH50
上条「…じゃあ俺はそろそろ帰るよ」
垣根「おう、じゃあまたな」
心理「美琴によろしく」
上条「おう」
上条がそそくさと帰っていく
垣根「…にしても、この猫随分大人しいよな」
心理「…もっと壁とかひっかくイメージだったけど」
猫「にゃー!」
垣根「…なんか訴えてるぞ」
心理「…あぁ、おもちゃで遊びたいんじゃないの?」
垣根「へぇ…」
猫じゃらしのような形をしたおもちゃを垣根が取り出す
垣根「ほれほれ、捕まえられるかな…」
猫「」ガシッ
垣根「…お、俺が遅い!?俺がスロウリィ!?」
猫「にゃー!!!」
垣根「冗談じゃねぇぇぇぇぇ!!!!」ガサガサガサ
猫「にゃぁぁぁぁぁ!!!!!」
心理(楽しそうで何よりね)
857 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 21:55:08.64 ID:JCGD5xH50
垣根「・・・この猫、わりと人懐っこいな」
心理「でしょ?だから飼いましょうよ」
垣根「ダメ」
心理「・・・いいじゃないの」
垣根「あのな、俺は動物嫌いなの」
心理「嘘おっしゃい」
垣根「・・・よ、夜になると狼になっちゃうの」
心理「知ってる」
垣根「ち、違うの!お腹が痛かったの!」
心理「で、なんで飼いたくないのよ」
垣根「・・・だって世話とかめんどくさいし」
心理「いきなり現実的になったわね」
垣根「・・・俺は猫より犬が好きなんだよ」
心理「知らないわよそんなこと」
垣根「・・・猫って大変だぞ?」
心理「大丈夫、悪いことしたら私がしつけるから」
垣根「何それこわい」
858 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 21:55:41.77 ID:JCGD5xH50
心理「・・・いいじゃない」
垣根「・・・」
猫が垣根をじっと見つめる
たしかに可愛い猫ではある
垣根「・・・なぁ、なんでこいつ拾ったんだ?」
心理「なんでって・・・可哀相だったから」
垣根「それだけ?」
心理「・・・それに、上条君と美琴が猫飼ってるの、前々から羨ましかったし」
垣根「・・・同情したから、とかじゃなく責任持って飼うんだな?」
心理「えぇ」
垣根「・・・分かった、ならまぁいいけど・・・明日公園に親猫がいたら返すんだぞ、それは約束だ」
心理「あ、ありがと・・・」
垣根「なんだよ」
心理「・・・」
心理「あなたってもしかしてツンデレ?」
垣根「何言ってんだか分かんねぇ」
859 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 21:56:12.86 ID:JCGD5xH50
心理「・・・」
翌日
垣根「・・・」
二人は、公園で親猫がいないか探していた
垣根「見当たらないな」
心理「・・・あなた、やっぱり親に捨てられちゃったの?」
心理定規の腕に抱かれた猫がにゃー、と短く返事をする
垣根「・・・仕方ないな、飼うか」
心理「いいの?」
垣根「こいつだって期待してるだろ、こんな所でまた捨てられるなんて不憫だし」
心理「・・・ありがと」
垣根「その代わりクラウドって名前はやめようぜ、なんかムカつく」
心理「いいじゃない、クラウド君」
垣根「・・・いや、俺にいい案がある」
垣根がそっ、と猫の頭を撫でて言う
垣根「こいつは、メルヘン君だ!」
心理「クラウド君、帰るわよ」
860 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 21:56:44.17 ID:JCGD5xH50
一方「そろそろ彼岸だな」
番外「だね」
打ち止め「今年はお墓参り行くの?ってミサカはミサカは尋ねてみたり」
一方「・・・あァ」
番外「えー、行かなくていいじゃんかー」
一方「なンでだよ」
番外「ミサカ達だっていつまでも引きずってほしくないって言ったでしょ」
一方「?いや、何がだよ」
打ち止め「?妹達のお墓参りに行くんじゃないの、ってミサカはミサカは・・・」
一方「あァ、今度はそっちじゃねェ・・・いや、そっちにも行きたいンだけどよ、お前らの意見もあるし今年はそっちには行かないンだよ」
番外「じゃあ誰のお墓参り?」
一方「お前らは多分知らないな・・・打ち止めは一応面識はあるが」
打ち止め「?」
一方「木原くンのお墓参りだ」
861 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 21:57:16.60 ID:JCGD5xH50
木原数多
かつて一方通行の能力開発を行い、更には彼の反射を破る方法さえ生み出したほどの科学者だった
一方通行によってお星様に変えられた彼のお墓は、ない
ないのだが、それでは余りに可哀相なので木原一族によって適当に石碑だけ作られていると聞く
一方「木原の一族でも木原くンは格段に頭良かったからなァ、何せ俺の能力開発任されたくらいだし」
番外「何その微妙な自慢」
打ち止め「でも一方通行と木原くンって憎み合ってたんじゃないの?ってミサカはミサカは不安になって尋ねてみる」
一方「それは昔のことだ・・・今は後悔しかしてねェ」
打ち止め「あなたは優しい人になったね、ってミサカはミサカは感動の涙を流してみたり・・・」
一方(石碑に落書きしてやる)
番外(絶対落書きするつもりだね)
一方「だからよォ、俺はその石碑に今から行く」
打ち止め「ミサカも!」
番外「ミサカも行くよ、楽しそうだし」
一方「あァ、じゃあ行くか」
一方通行が二人の手を取り、木原一族によって研究所跡地に作られた石碑に向かう
彼はまだ知らない
木原数多は、死んでもなお彼の背中を狙っていたと
862 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/03/31(土) 21:57:45.96 ID:JCGD5xH50
木原(あぁクソ・・・ムカつく)
木原数多
かつて一方通行というロリコンに殺された男
ならなんで彼が生きているのか、という疑問が湧くだろう
実際はそうではなく、なんか霊的な物になっているのだ
人と擦れ違っても気づかれない
ただ、人に触れることは出来るため悪戯はお手の物だ
見えないが質量はある、という不思議な状態
もしかしたら暗黒物質の正体も霊だったりしてな、と木原は笑う
木原(しっかし魂なんて物が本当に存在したとはねぇ)
木原(くっ・・・ははは!こんなの今まで見てきた科学者共は全員知らない事実なんだろうなぁ!)
木原(・・・って何一人でテンション上げてんだ俺は・・・クソ、スカートめくりにももう飽きたし・・・)
木原(・・・かと言ってこの体じゃあ研究結果を出してもそれが俺によって出された結果だなんて誰にも分からない・・・)
木原(最悪、俺が見えないことを利用して誰かが俺の研究を盗むかもしれねぇ)
木原(あーあー、そーなったら俺の面目丸つぶれだぞ)
木原(って面目も何もねぇんだよなぁ)
大好きな実験も意味がない、他にやることもない
フラフラさ迷って、平和な時間を過ごす
普通の人からすればとても羨ましいような生活だろう
だが彼は木原だ、木原とは暇さえあればモルモットを玩具にして遊ぶ狂人なのだ
平和とか平穏、なんて彼が最も憎むものだった
863 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:03:01.32 ID:zlbh1uGe0
木原(あぁ・・・つっまんねぇ、それもこれも一方通行が俺を殺したからだ)
木原(・・・殺してぇ、あぁ畜生、殺してぇは目茶苦茶殺してぇ)
木原(でもあいつ意味分からない力あるから怖いんだよなぁ・・・)
考え事をしながら歩いていたら、誰かにぶつかった
木原「あ、すいません」
垣根「ん?誰かにぶつかった気がしたが・・・気のせいか」
木原(おぉぉ!?こいつ第二位じゃねぇか、かなりレアな素体・・・)
木原(って、だからなんだよ・・・声も聞こえてねぇみたいだし、俺がこいつにどうすることも出来ないしな)
木原(クソ・・・こんなレアなモルモットなんて中々見られねぇのに)
木原(つぅか腹減った・・・なんか食いてぇ)
ちなみに、現在木原数多は偶然にもAIM拡散力場を媒体として実体化しかけている
しかけている、というのは若干の誤差が生じているためだ
完全にAIM拡散力場との波長が合えば問題ないのだが、彼には生憎それがまだ分かっていない
だから自分が「霊的なもの」と思っている
とにもかくにも、彼は「風斬氷華」のようにほぼ人間に近い存在になっている
痛感もあれば空腹を感じることもある
よって、彼は腹が減っている
864 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:03:44.16 ID:zlbh1uGe0
木原(だが・・・声を掛けても気づかれないならコンビニ行けねぇよなぁ)
木原(・・・万引きはダメだって小さい頃言われたし)
木原(・・・そういや、金に触れられるなら飲み物くらいは自販機で買えるか)
木原(・・・仕方ねぇ、まずは金から探すか)
一方「・・・おい、なンで公園に来てンだよ」
番外「上位個体がちょっとだけ休みたいって言うから」
打ち止め「歩き続けて疲れちゃった、飲み物がほしい!ってミサカはミサカは・・・」
一方「お前、ジュース飲みたいだけだろ」
打ち止め「バレたかぁ!ってミサカはミサカは驚きのリアクションを見せてみたり!」
番外「でもまぁ、ミサカも水分補給はしたいかな」
一方「ちっ・・・仕方ねェ、ロリの頼みを断るなンて俺のプライドが許さねェ」
打ち止め「ありがと、一方通行大好き!ってミサカはミサカはあなたの胸にダイブ!」
一方「あァもォロリはたまンねェな(やっべェ、軽く勃起した)」
番外「建前も本音もひっどいね」
一方「・・・ヤシの実サイダーでいいか?」
打ち止め「うん!」
一方「・・・」
一方通行が自販機に500円玉を入れようとした
しかし、少しだけ手元が狂いコロコロと500円玉は転がっていく
打ち止め「あ、転がっちゃった!ってミサカはミサカは慌てて追い掛け・・・」
一方「おい、走ると転ぶぞ」
打ち止め「で、でもお金・・・」
865 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:04:21.87 ID:zlbh1uGe0
一方「金なンて腐るほどあるンだよ、あンなものよりお前が怪我しないことのほうが大事だろォが」
打ち止め「一方通行・・・」
一方「打ち止めァ・・・」
番外「サスケェ・・・」
木原(ちっ、そういや俺は生まれてこの方金拾ったことなんてなかったな)
木原(宝くじ拾ったときは交番に届けたが、ありゃ多分ハズレだっただろうし)
木原(・・・そうだよなぁ、金が転がってくるわけなんてねぇよ)
木原(となるとやっぱり万引きか・・・でもコンビニの店員に悪いよなぁ・・・)
木原(・・・ん?)
彼の左前方から何かが転がってきた
それは
木原(500円玉!)
キラキラと陽の光を浴びて輝くその美しい円
喉を潤わせるべくオアシスを探していた木原数多の元に、女神がマナを降らせたのだ
木原(ゲーット!)
誰のものか分からないが、しかし追い掛けてくる人影はない
木原(落としたヤツには悪いが・・・こっちも半端なく腹が減ってんだ、使わせてもらうか)
866 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:04:53.90 ID:zlbh1uGe0
まずは喉から潤わせるか、と公園の中にある自販機へ向かう
木原(・・・あったあった、そういや自販機でジュース買うのも久しぶり・・・)
一方「・・・なンだこのいちごおでンっての、まっず」
木原()
打ち止め「そう?ミサカはそれ好きだけどな、ってミサカはミサカは首を傾げてみる」
番外「一方通行は苦いのが好きな厨二だから仕方ないよ」
一方「・・・うるせェ」
木原(は・・・ははは!なんだよおい、今日はとことんツイてやがる!)
木原(喉が渇いて腹が減ってたら金は転がってくるわ、ムカつく一方通行の野郎はすぐ見つかるわ!)
木原(おいおい、本当に神様ってのはいるんじゃねぇか!?)
くっくっくっ、と頭を押さえて笑う
あまりに愉快て仕方ない
木原(とりあえずコーヒー買うか)
自販機の前に立ち、商品のラインナップを見つめる
が
木原(コーヒーねぇ)
コーヒーがない
867 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:05:29.31 ID:zlbh1uGe0
というか、コーヒーがあるならそもそも一方通行も買っているはずだ
木原(ちっ、じゃあ・・・炭酸にするか、マシなのはヤシの実サイダー・・・)
木原(売り切れじゃねぇか・・・仕方ねぇ、黒豆サイダー・・・)
木原(あ、あったか〜い!?なんであったか〜いなんだよ!?炭酸あっためるとか頭おかしいんじゃねぇのこの自販機!)
木原(・・・残るはいちごおでんか・・・もしくは桃寒天)
木原(まぁ普通に考えたら桃寒天だろうな、別に甘いのも嫌いじゃねぇし)
木原(じゃあいちごおでんにすっか)
ぴっ、と自販機のボタンが鳴る
ガチャンという音と共にいちごおでんが出てきた
番外「?なんか自販機、音鳴ったよね」
一方「気のせいだろ、誰もいねェよ」
打ち止め「ミサカも聞こえたけど・・・」
一方「気のせいだって」
木原(・・・そういやこれ一方通行とお揃いだな)
木原(あ、なんかちょっとムカつく)
そう考えながら、いちごおでんを飲む
木原(・・・)
木原(まっず)
868 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:05:58.62 ID:zlbh1uGe0
一方「・・・」
番外「・・・」
打ち止め「・・・」
先程も言ったように、木原数多の体は今現在誰にも見えない
だがしかし、ジュースの缶は見えるのだ、当たり前なことだが
そして木原数多がジュースの缶を持っていたら、「誰もいないのにジュースが浮かんでしかも動いてる、そんでもって中身出るはずの角度なのに零れてない」という光景が出来上がる
一方「・・・マジかよ」
番外「お、おおおおおおお化け!?」
打ち止め「あ、あはは!夏にはちょうどピッタリだね、ってミサカはミサカは一方通行の冗談に笑ってみたり!」
一方「あァ?」
打ち止め「あなたがベクトル操作してるんでしょ、ってミサカは・・・」
一方「ンなわけねェだろ、俺は触れなきゃベクトル変換出来ねェし、第一今は能力切ってるぞ」
打ち止め「」
木原「ぷっはー、まっず!」
木原「・・・あぁ?なんだよあいつらジロジロ見やがって・・・ってあぁ、俺は今あいつらに見えてねぇのか」
木原(・・・ってことは、悪戯し放題じゃねぇか)
869 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:06:25.09 ID:zlbh1uGe0
缶をごみ箱に放り、木原は三人へ近づく
番外「か、缶が自分でごみ箱に・・・」
木原(・・・こいつも妹達か?俺は知らないな、暗部のデータにはなかったが・・・)
一方「気にすンな、風かなンかだろ」
番外「か、風であんな現象は起きないよ!」
木原(脅かし甲斐があるな)
まずは番外個体を脅かそう、木原はそう決めた
ゆっくりと、彼女の肩に手を置く
番外「はひんっ!?」
一方「あァ?」
番外「だ、誰かミサカの肩に触ってる・・・」
打ち止め「な、何言ってるの・・・ってミサカはミサカは震えてみる・・・」
番外「だ、誰だよ!?」
番外個体が振り返る
だが、木原は彼女の目に見えない
番外「」
一方「だから気のせいだって言って」
番外「」
一方「おい、気絶したのかよ」
木原(くっ・・・はははは!はひんっ!だってよ、傑作じゃねぇか!)
木原(次は打ち止めだな)
そっと、打ち止めの頬を撫でる
870 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:06:58.79 ID:zlbh1uGe0
打ち止め「ひゃいっ!?」
一方「あァ?」
打ち止め「だ、誰かがミサカの頬を撫でて・・・」
木原(ぎゃはははは!傑作だなおい!ビビりまくり・・・)
一方「あァァァァ!?打ち止めの頬に触れていいのは俺だけなンだよ!」
ぶん、と一方通行が腕を振る
木原(がふぅっ!?)
一方「・・・あァ?なンかに触ったな」
打ち止め「ほ、本当?」
一方「・・・俺にはダメージがない、ってことは反射が適応されたか、はたまたベクトル操作したか」
打ち止め「よ、よかった・・・あれ、でもあなたって能力切ってるんじゃ・・・」
一方「あァ、つまり今俺が触れた何かは科学的な物じゃなく非科学的な何かだ」
打ち止め「」
一方「科学的じゃねェものには演算云々じゃなくてもなンか無意識で使えるみてェ・・・ってどォした」
打ち止め「」
一方「気絶してやがる」
871 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:07:28.25 ID:zlbh1uGe0
木原(あぁくっそ・・・いてぇな畜生!)
鼻血は出ていないようだが、かなりの痛みが木原の鼻に走っていた
木原(的確に鼻殴ってきやがった、見えてんじゃねぇかこいつ・・・!?)
試しに一方通行の目の前で変顔をしてみる
木原「べろべろばー!」
一方「・・・どォすりゃいいンだよ、こいつら・・・」
木原(見えてねぇのかよ、一人ではしゃいじゃったじゃねぇか)
一方「おい、起きろ・・・」
木原(つぅかこいつ、随分丸くなったな)
一方「おい」
番外「んん・・・!ヤツはどこ行った!?」
一方「・・・さァな、さっき吹っ飛ばした」
番外「さ、さすが一方通行!」
一方「打ち止め、起きろ」
打ち止め「はっ!」
一方「・・・あのなァ、お化けなンているわけねェだろ」
木原(俺がいるんだよ、一方通行ァ!)
872 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:07:59.20 ID:zlbh1uGe0
木原が一方通行の頭をぽかん、と殴る
もちろん無意識で反射されないように「木原神拳」を使って
一方「あいたァ!」
番外「ど、どうしたの?」
一方「誰かが頭殴りやがった・・・」
打ち止め「や、やっぱりお化けだよ・・・ってミサカはミサカは怯えながら伝えてみたり・・・」
一方「・・・彼岸だからなァ、帰ってきてンのかな」
木原(ぎゃはははは!彼岸だからお化けいるとかバッカじゃねぇの!)
一方「・・・まァいいか、それよりさっさと行くぞ」
番外「こ、こんなことがあったばかりなのに墓参りなんて・・・」
木原(あぁ?墓参り?)
一方「いいだろォが」
打ち止め「・・・さ、さっさと終わらせようね、ってミサカはミサカは上目遣いで頼んでみる」
一方「あァ」
木原(なんだよ・・・墓参りなんてらしくねぇな、一方通行)
873 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:08:36.13 ID:zlbh1uGe0
一方「・・・ここだな」
研究所跡地にぽつりと作られた石碑
「木原数多」という名前が彫られただけの粗末な石碑だ
仕方なく作りました、という感じが丸出しの石碑だった
木原(・・・こいつぁ俺の墓じゃねぇか)
一方「・・・木原くン、そっちの景色はどうだ」
一方通行が石碑に話し掛ける
落書きペンを取り出しながら
水性なのはせめてもの優しさである
一方「あァ、木原くンがいなくなって何年にもなるなぁ」
もう、言葉に出来ないほど下品な単語を落書きしていく
一方「・・・こンな力を手に入れられたのも、木原くンのおかげだったンだよな」
「木原」に一本加えて「本原」にする
一方「・・・あァ、そォだ・・・木原くンは俺の先生みたいな存在だったンだ」
木原「一方通行ァ・・・」
一方「木原くンは、俺の親代わりだった」
ハエのたかったウ○コも書く
874 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:09:01.29 ID:zlbh1uGe0
木原「はっ、何しけたこと言ってやがる」
一方の木原は、コキコキと手首を鳴らす
一方「・・・成仏出来るわけはなかっただろうな、あンな死に方じゃ」
打ち止めが大好きなゲコ太も書く
木原「・・・あぁそうだな、だが野垂れ死によりはよっぽど俺らしかった」
今日は拳の調子がよさそうだ
一方「・・・なァ木原くン、帰ってきてくれよォ・・・」
笑いが止まらない一方通行は、最後に「木原数多」を相合い傘で囲む
木原「はっ、俺だって帰ってやりたかったさ」
ぐっ、と拳を振りかぶる
一方「・・・木原くン・・・」
相合い傘の相手は「卑弥呼」
木原「だからなぁ・・・」
ぶん、と木原が拳を振るった
木原「ここで死ねや一方通行!」
一方「めンどくせェな」
875 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:09:43.70 ID:zlbh1uGe0
ひょい、と一方通行が体を動かす
木原(避けた!?)
一方「・・・なンか知らねェが・・・さっきから誰かに追われてる」
番外「ま、まさかお化け!?」
一方「さァな、だが公園で俺達に悪さしたヤツだろ」
打ち止め「や、やっぱりお化けだよ!ってミサカはミサカは慌てて辺りを見回してみたり!」
一方「・・・だがなァ」
カチッ、と一方通行がチョーカーのスイッチを入れる
そして、全てのベクトルを注ぎ込み
一方「やぁぁぁぁっと分かったぜ木ィィィ原くゥゥゥゥゥゥゥゥン!」
木原(!?)
木原数多を殴りつけた
木原「がっはぁ!」
一方「決まったな」
ふん、と一方通行が息を吐く
876 :
◆G2uuPnv9Q.
[saga sage]:2012/04/01(日) 18:10:45.17 ID:zlbh1uGe0
番外「な、なになに!?」
一方「・・・木原くンの亡霊だったンだ」
打ち止め「そ、そうだったの!?ってミサカはミサカは驚きを隠せない!」
一方「・・・」
木原の石碑に近づき、そっとそれを撫でる
一方「成仏出来ねェようだな、木原くン」
木原「あぁくそいてぇ・・・あぁいてぇ・・・」
AIM拡散力場を媒体としているため、痛覚はあっても死ぬことはない
木原「ははははは!愉快だねぇ、この体は便利だ!」
一方「・・・ムカつくンだよ」
木原「あぁ?」
一方通行の背中から、真っ白な翼が現れる
木原「な、なんだそりゃあ・・・!?俺を殺した時とは違・・・」
一方「星になれ、木原くン」
振るわれた一対の翼
それは、木原数多の体を粉々に砕け散らせた
木原(くそぉぉぉ!)
一方「・・・寂しくなったらまた来いよ木原くン」
最後に、一方通行は木原の石碑にガムを貼付けた
たった今噛みはじめた、味の残っているガムを
これが第一位、本当の悪党だ
877 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/01(日) 22:45:40.43 ID:zlbh1uGe0
木原「…あ…あぁ?」
木原が目を開けると、そこには懐かしい天国が広がっていた
つまり彼はまた「星になった」のだ
木原「ふ…ふざけんなよ!!」
自分の墓にガムを付けられて、我慢していられるだろうか
いや、していられない
木原(…クソがぁ!!一方通行の野郎、殺してやる!!)
木原(…)
木原(で、どうやって俺は幽霊になってたんだっけ)
木原(…つーか気づいたら俺は幽霊になってたんだよな)
木原(あぁそういや寝て、目が覚めたら幽霊だったな)
木原(てことはまた寝れば幽霊になれるのか?)
木原(…いや、そんな都合のいい話はねぇか…)
はぁ、と木原がため息をつく
これでは彼なんてただの馬鹿だ
木原(…まぁいいや)
木原(つーか腹減ったなぁ…)
878 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/01(日) 22:50:21.78 ID:zlbh1uGe0
垣根「…俺は第二位の垣根帝督だ、つまり学園都市で二番目に頭がいい」
垣根「…ってことはだ、俺の頭脳に敵うヤツなんてほとんどいねぇ」
垣根「クイズとかもお手の物、ってわけだ」
垣根「…だが、俺に常識は通用しねぇ」
垣根「普通なら頭のいいやつは答える側に回るはずだな」
垣根「そこを敢えて、俺は問題を出す側に回る」
垣根「…そうだ、クイズ大会やって親睦を深める、とかはどうだ」
垣根「おぉ、こりゃ名案だな!!!早速メンバー集めるか」
トゥルルルルルル
絹旗『はい、絹旗ですけど』
垣根「どうも、垣根帝督です、お嬢ちゃんパンツ何色履いてるの」
絹旗『超切りますよ』
垣根「冗談が過ぎた、それよりお前ってクイズとか好きか?」
絹旗『…なんですか突然』
垣根「いや、俺が主催のクイズ大会、出ないか」
絹旗『はぁ?』
垣根「優勝したら賞金20万出してやるよ」
絹旗『い、いいですけど超突然ですね』
垣根「んじゃあ、明日俺の家来いよ…住所はメールしとく」ガチャッ
垣根「さて、次は…」
879 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/01(日) 22:53:47.98 ID:zlbh1uGe0
トゥルルルル
上条『なんだよ垣根…』
垣根「よぉ、今大丈夫か?」
上条『大丈夫じゃな…こ、こら美琴!!今動くなって!!』
垣根「」
上条『あ、いや!!これは、その…』
垣根「明日俺の家に来い、クイズ大会、優勝したら20万、じゃあな」ガチャッ
垣根「二人は順調に捕まえた、次は…」
トゥルルルル
食蜂『はぁい、こちら食蜂』
垣根「お嬢ちゃん、パンツ何色?」
食蜂『さぁ、知りたいなら教えてあげてもいいけどぉ』
垣根「遠慮します」
食蜂『ねね、それでなんか用事?』
垣根「明日俺の家でクイズ大会するんだよ、お前を参加者にしたくて」
食蜂『えーっ?でも私、結構これでも忙しいのよねぇ…魅力がありすぎてみんなから遊びに誘われ…』
垣根「あぁそう、じゃあいいや…」
食蜂『嘘嘘行く!!行くから、友達なんていないからぁ!!!』
垣根(可愛そうに)
垣根『じゃ、明日俺の家に来いよ』ガチャッ
880 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/01(日) 22:57:53.39 ID:zlbh1uGe0
垣根(…最後の一人は重要だな)
トゥルルルル
■■「はい、こちらひ…」
垣根「すまん、間違えた」ガチャッ
トゥルルルル
小萌『はいはい垣根ちゃん、なんなのですか?』
垣根「先生、声可愛いっすね」
小萌『もう、垣根ちゃんったら上手なのですよー!』
垣根「そうだ、明日俺の家でクイズ大会開くんだけどさ、回答者になってくれよ」
小萌『?いいですけど、なんで先生なのですか?』
垣根「残りの参加者が馬鹿、馬鹿、馬鹿の三拍子だからな」
小萌『それ、一拍子なのですよ』
垣根「優勝したら賞金20万だから、明日俺の家に来てくれよ」
小萌「こ、子供がお金のやり取りなんてしたらダメ…」
垣根「じゃあな」ガチャッ
垣根「さて、4人は集まった…これなら対戦形式として中々面白いことが出来るだろ」
垣根「あ、そうだ…ついでだし相方も連れてきてもらうか、食蜂はいないだろうけどいいや」
881 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/01(日) 23:01:38.15 ID:zlbh1uGe0
次の日
美琴「…なんなのよ、急に」
上条「さぁ…」
食蜂「…相方なんていないのに…」グスン
小萌「相方と言ったら結標ちゃんなのですよ!!」
結標「…まぁ、賞金山分けだからいいけど」
絹旗「…相方が浜面なんて超心配です」
浜面「…なんか微妙なメンツだな」
垣根「おー、よく来たな、あがれあがれ」
上条「…お邪魔します」
垣根「どうだよ、このセット一日で作ったんだぜ」ヘヘーン
美琴「…セットって、早押しボタンと椅子だけじゃない」
食蜂「…相方…」
心理「私が相方になるから、泣かないで」
食蜂「う、うん!!」
結標「…目的はなんなのよ、垣根帝督」
垣根「親睦を深めたいのと、昨日テレビで面白いクイズやってたのに影響されて」
上条「へぇ…どんなクイズ?」
垣根「野生の王国」
一同(クイズじゃねぇ…)
882 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/01(日) 23:04:43.42 ID:zlbh1uGe0
垣根「じゃあ、答えるのはどっちか一方だな、相方は出番まではくつろいでてくれ」
美琴「…まぁ、暇つぶしにはちょうどいいわよね」
心理「紅茶淹れたわよ」
浜面「わ、悪いな姉ちゃん…」
心理「何よ、ちょっと遠慮してない?」
浜面(アンタにはいい思い出がねぇんだよちくしょう!!)
結標「…それにしても、ショタ成分がないなんてどういうことよこのシリーズ」
美琴「そういうのはやめて」
垣根「さて、ではみなさん…用意はいいですか」
上条「…あぁ」
絹旗「超いいですよ!!」
小萌「どんとこいなのですよ!!」
食蜂「超能力者ってものを教えてあげるわよ」フフン
垣根「では、第一問」
デデン
垣根「二問前の答えはなんだったでしょうか」
一同「」
垣根「カッチッカッチッカッチッ…」
垣根「ブー!!!」
883 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/01(日) 23:06:26.20 ID:zlbh1uGe0
今日はここまで
久しぶりにベタなギャグがしたくなった
あと、サトリナと結婚することになった
嘘です
エイプリルフールなのにまともに嘘つかなかった
>>1
ってば真面目
ていとくんのクイズ編ってことですね
では
884 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/01(日) 23:27:26.44 ID:XRoha7Kwo
おつにゃんだよ!
885 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/02(月) 09:06:42.04 ID:tlxHGx9vo
乙乙、ていとくんの常識ハズレはもはや常識の範疇ではない
886 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 10:09:03.59 ID:JI+6M4WO0
垣根「あーあ、一問目から答えられないのかよ」
上条「ま、待ってくれ・・・今のが一問目だよな?二問前の正解とかないし・・・」
垣根「正解!」
上条「はぁ!?」
垣根「上条に1ポイント」
食蜂「ひ、引っ掛けたわね!」
小萌「上条ちゃんも時間切れだったのですよ!」
上条「え、えぇ・・・」
垣根「まぁ今回はちょっと大目に見てやるよ」
絹旗「くーっ!超悔しいです、早く二問目行って下さい!」
垣根「じゃあ第二問」
デデン
垣根「太郎君が花屋に行きました」
上条「ふむふむ・・・」
垣根「さて、どうでしょう」
一同「」
垣根「カッチッカッチッカッチッ・・・」
垣根「ブー!」
887 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 10:09:29.76 ID:JI+6M4WO0
美琴(・・・なんか聞いたことあるわね)
心理(ダウンタウンのネタね)
結標(ショタのことだったら答えられるのに)
浜面(・・・絹旗、顔真っ赤だな)
垣根「さて、次の問題」
絹旗「超待った!」
垣根「なんだよ」
絹旗「今の問題の答えを教えて下さい!」
垣根「第三問」
絹旗「超うぜぇ!」
上条「・・・ここまで来たら、やり通すしかない」
食蜂「・・・私の頭脳力があれば優勝なんて・・・」
垣根「プルプル、モガモガ、ビッタンビッタン」
垣根「さて、どれ」
一同「」
垣根「カッチッカッチッカッチッ・・・」
垣根「ブー!」
888 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 10:10:20.49 ID:JI+6M4WO0
上条「・・・」
小萌「は、はいなのですよ!」
垣根「小萌、正解をどうぞ!」
小萌「モガモガ!」
垣根「答えはプリンセスプリンセスでした」
絹旗「さ、さっきはそんなのなかったじゃないですか!」
垣根「引っ掛けだよ」
上条「引っ掛けも何も最初がおかしいんだよ!」
垣根「うるせぇな・・・」
食蜂「もっとこう、普通なクイズは出来ないの?」
垣根「じゃあ・・・俺が口である曲のイントロを歌う、なんの曲か分かったヤツはその曲のサビを正しく歌う、これは?」
絹旗「あ、なんかいい感じです!」
小萌「それなら大丈夫なのですよ」
上条「まぁ…そうだな、ちゃんと歌ってくれよ」
垣根「分かってるって」
889 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 10:10:49.28 ID:JI+6M4WO0
美琴「わー!ホントだ・・・でも私は触れないな・・・」
結標「・・・猫ってちょっと苦手だわ、毛が舞うから」
心理「ふーん・・・」
垣根「チャララララーン、チャララララーン、チャラララチャラララチャララララーン、チャッチャッ、チッチャッチャッチャッ、チッチャッチャッチャッ、チッチャッチャッチャッチャーン」
上条(・・・なんとなく分かった)
絹旗(多分・・・あれですよね)
小萌(・・・垣根ちゃんもメロディー合わせて歌ってくれてますね・・・)
食蜂(・・・いいのよ、曲は分かるのよね・・・)
垣根「さぁ、サビを正しく歌って!」
一同(これトルコ行進曲だ・・・)
垣根「カッチッカッチッカッチッ・・・」
上条「・・・」
食蜂「・・・はい」
垣根「はい、食蜂!」
890 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 10:11:20.82 ID:JI+6M4WO0
食蜂「愛にー気づいてくだっさーいー、僕がーだ」
垣根「不正解」
食蜂「」
垣根「食蜂は50引かれます」
上条「な、何が!?」
垣根「!?あ、聞きたいのか・・・いや、いいんだけどさ・・・聞いちゃうのかぁ」
絹旗「超気になるじゃないですか!」
垣根「第四問」
小萌「つ、次なのですか!?」
食蜂「な、何を引かれちゃったの私!?」
垣根「地球の誕生のきっかけとなった爆発の名前は」
絹旗「はいはいはいはい超はいはい!」
垣根「絹旗」
絹旗「ビッグバン!」
垣根「ですが」
絹旗「あぁぁぁ超うぜぇぇぇ!」
891 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 10:12:15.73 ID:JI+6M4WO0
垣根「イギリスの巨大な時計塔といえば」
小萌「はい!」
垣根「小萌!」
小萌「ビッグ・ベン!」
垣根「ピンポンピンポン!大正解、1ポイント!」
上条「・・・いきなり正統派できたな」
食蜂「・・・まさか引っ掛けがあるなんて」
美琴「・・・ねぇ、いつになったらペアでのクイズになるのよ」
垣根「うるせぇな、次の問題の後だよ」
浜面「ならいいけどさ・・・」
結標「私だって暇じゃないんだからね」
垣根「暇だったからここにいるんだろ」
結標「・・・」
垣根「じゃ、第1ステージ最終問題!!!」
デデン!
892 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 10:21:37.47 ID:JI+6M4WO0
垣根「あぁん!!お、お義父様…ダメですわ、こんなところで!!」
一同「」
垣根「ふぇっふぇっふぇ、いいじゃろう、それにここはこんなに疼いておる…」
垣根「お、お義父様…痛い、痛いです!!」
垣根「感じておるのじゃろう?さぁさぁ!!」
一同「」
垣根「ここで問題です」
上条「もう大問題だよ!」
垣根「このお義父様は、SMのどっちでしょうか」
食蜂「はい!」
垣根「はい、食蜂」
食蜂「S!!」
垣根「ファイナルアンサー?」
食蜂「ファイナルアンサー!」
垣根「正解!」
食蜂「やったぁ!!」
絹旗「ちょっと待てぇ!!!」
垣根「あぁ?なんだよ」
893 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 11:00:57.49 ID:JI+6M4WO0
絹旗「お、お願いだから普通の問題にしてください…」
垣根「はいはい、じゃあ次からコンビでの問題な」
垣根「よっこいしょ」
美琴「?何それ」
垣根「マジックで書いては消せる、便利なホワイトボードだ…一人一個取ってくれ」
浜面「あぁ…でもなんで?」
結標「…あ、なんとなくわかったわ」
垣根「…そう、予想通りだが…二人で前後を答えるクイズだ」
上条「?」
垣根「そうだな、簡単に言えば…」
垣根「問題です、ツンデレ中学生が、変態ストーカー、頭がお花畑、年下の巨乳に悩まされる愛と青春の物語の題名といえば、とある何の何でしょうか、みたいな」
美琴「…」
小萌「私が前を答えて、結標ちゃんが後ろを答えるのですね」
結標「せーの、で答えを出すのよね」
垣根「せーの!!」
小萌「とある科学の!」
結標「超電磁砲」
垣根「ザーッツライトォ!!!」
美琴「みんな、買ってね!」
894 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 11:16:11.55 ID:JI+6M4WO0
垣根「さ、みんな自分の相方との相性が試されるぞ」
上条「…じゃ、さっそくやってくれよ」
美琴「…優勝賞金20万あれば、当麻は4か月かそこらは暮らせるもんね」
浜面「…大将も大変だな…」
上条「…さっさとやってくれよ…」グスン
心理「貧乏って大変ね」
垣根「第一問!!」
デデン!
垣根「ハンニバル・レクターの作品史上、最も人気ともいえる1991年に公開された、映画の題名は何の何?」
小萌「ちょうど先生の世代なのですよ!」
上条「…ぜ、全然分からないんだけど…」
美琴「…大丈夫、たぶん…これよね」
浜面「…絹旗、分かったか?」
絹旗「映画のことで私にクイズを出すなんて、愚かしいことこの上ないです!」
心理「…分かってるわね、食蜂」
食蜂「もっちろん」
垣根「では、上条達から答えをオープン!!」
895 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 11:23:21.98 ID:JI+6M4WO0
美琴「羊たちの!」
上条「ラ…ラブストーリー…」
美琴「な、なによそれ!?」
垣根「ブー!!上条、間違い!!」
上条「で、ですよねー…」
美琴「…はぁ、まぁ当麻は知らないわよね…原作とか読んだこともなさそうだし」
上条「…すいません」
垣根「はい、次は絹旗と浜面!!!」
浜面「しゃあ!!」
垣根「答えをオープン!!」
浜面「スパイダーマンと!」
絹旗「と、とってなんですか!!超馬鹿なんですか、の、って言ったじゃないですか!」
浜面「そ、そうなのか?」
絹旗「…超ダメダメですね…後ろは沈黙、です」
上条「あぁ!!羊たちの沈黙か、聞いたことある!!」
小萌「先生達は正解なのですよ」
心理「私たちも」
垣根「はーい、2チーム正解」
896 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 14:19:36.76 ID:JI+6M4WO0
上条「…もっと俺にも分かるようなのを…」
垣根「うるせぇ、回答者が出題者に文句言うんじゃねぇ!!」
心理「さ、次の問題にいってよ」
食蜂「こういう普通の問題なら私達の連携力で楽勝よねぇ」
浜面「…映画の問題は…なんだ、もうやめてくれ」
垣根「じゃあ、第二問」
デデン!
垣根「静けさや、石に染み入る…さて、なに」
小萌「…はい?」
結標「ね、ねぇ…それって一人で答えられ…」
垣根「カッチッカッチッカッチッ…」
美琴(か、考えてるヒマはないわ!!)
心理(…どういうのが正解なのよ…)
絹旗(超意味わかんねぇ…)
垣根「ブー!!一斉にオープン!!」
上条「…蝉の」
美琴「声」
心理「蝉の」
食蜂「声」
結標「蝉の」
小萌「声」
絹旗「蝉の声」
浜面「by松尾芭蕉」
垣根「全員正解か」
上条「ちょっと待てよ」
897 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 14:30:47.85 ID:JI+6M4WO0
垣根「なんだよ」
上条「…最後のは、正解じゃないだろ」
垣根「はぁ?むしろ詠んだヤツまで答えたからボーナスポイントだよ」
美琴「そ、そんなのアンタのさじ加減一つじゃない!!」
垣根「第三問」
美琴「聞けよ!!」
垣根「素敵なプロポーズといえば」
一同「」
垣根「カッチッカッチッカッチッ…」
結標(か、考えなきゃ…)
浜面(こんなのもうクイズじゃねぇ…)
垣根「ブー!!そこまで、まずは上条チームから!!」
上条「…お前の人生半分くれ」
美琴「まずはキスから始めよう」
垣根「不正解」
上条「なにが正解なんだよ!?意味が分からねぇよ!!」
垣根「次、小萌チーム」
898 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 14:34:04.18 ID:JI+6M4WO0
小萌「君と、一緒に幸せになりたいから!!」
結標「お姉ちゃん、僕…こんなの知らないよ!!」
一同「」
垣根「不正解だな」
浜面「そりゃそうだよなぁ…」
垣根「次、食蜂チーム」
食蜂「まぁ、私の経済力さえあればアンタなんて養ってあげられるしぃ」
心理「だから、家事だけは任せたわ」
垣根「…まぁ、文章は繋がってるし…正解にしてやるか」
食蜂「よっしゃぁ!!」
上条「…もう、これやめたい…」
垣根「20万が欲しくはないか」
上条「…欲しいです…」ウッウッ
垣根「次、絹旗チーム」
絹旗「…超あなたと一緒にいたいんです」
浜面「だから、隣にいてもいいかな」
垣根「不正解」
絹旗「超異議あり!!」
垣根「なんだよ、うるせぇな」
絹旗「浜面にしては中々しっかりした答えじゃないですか、いいじゃないですかこれで!!!」
浜面「…なんか、暗に馬鹿にされてるよな俺…」
899 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 14:36:54.06 ID:JI+6M4WO0
垣根「じゃあ、次の問題な」
美琴「…ペアでの問題なんだから、最初みたいなまともな問題にしてよ」
垣根「はいはい…第二ステージ、最後の問題です」
上条「やっとか…」
垣根「ボーナスですので、正解すると素敵なことが起こります」
浜面「へぇ、どんな?」
垣根「さて、それはなに」
一同「」
垣根「カッチッカッチッカッチッ…」
心理(お、落ち着いて考えれば…)
食蜂(…分からないわよねぇ…)
垣根「ブー!まずは上条チームから!!」
美琴「…垣根が」
上条「二倍になる」
垣根「…」
垣根「何言ってんのお前達、ちょっと引くわ…」
美琴「アンタねぇ!!」
上条「じゃあ何が正解なんだよ!?何が善で何が悪なんだよ!?」
垣根「次、食蜂チーム」
900 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/02(月) 14:39:23.13 ID:JI+6M4WO0
食蜂「…地球が」
心理「平和になる」
垣根「有り得ません、夢見すぎなんだよ」
心理「…なんか、腑に落ちないわね」
垣根「次、小萌チーム」
小萌「…上条ちゃんが」
結標「ショタ化」
上条「はぁ!?」
垣根「惜しい!!!」
上条「惜しいのかよ、正解はなんだよ気になるよ!!!」
美琴「…っていうか、答えもアンタのさじ加減…」
垣根「最後、絹旗チーム」
絹旗「…隣の柿が客を食う」
浜面「それでもあなたは旅立った」
垣根「不正解」
上条「…正解を言ってくれ…」
垣根「第三ステージは、泥沼クイズ!!!」
上条「聞けよ!!!」
901 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/03(火) 18:35:49.55 ID:JL6dM09X0
垣根「これは二択のクイズだ、○か×で答えるだけだな」
美琴「なんだ、簡単じゃない」
心理「…でも、泥沼っていうのは?」
垣根「昔ながらのあれだよ、○か×のどっちかに飛び込む、正解ならばマットが敷いてあるだけだが間違いならば泥に落ちる、みたいな」
心理「あぁ、なんかあったわね…アメリカ横断ウルトラクイズみたいなの」
絹旗「…それで、どこでやるんですか?」
垣根「庭」
浜面「に、庭にわざわざ作ったのか?」
小萌「かなり手が込んでますね…」
垣根「あぁ」
結標「…でも、垣根にしてはベタね」
垣根「まぁ、庭に行こうぜ」
食蜂「…どっちかがマットでどっちかが泥沼なのよねぇ」
垣根「正解と間違いの入れ替えは、毎回エキストラがやってくれる」
御坂妹「…なんでミサカがこんなことを」
20000「知らないよそんなこと」
10039「…全く」
902 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/03(火) 18:39:28.55 ID:JL6dM09X0
上条「…で?間違いの方には泥沼なんだっけ」
垣根「いや」
美琴「?」
垣根「正解はマットだが、間違いは溶岩が敷かれている」
一同「」
垣根「冗談だよ」
心理「…そ、それで?間違いには何が敷かれてるの?」
垣根「…」
垣根「じゃあ、この契約書にハンコを押してくれるか」
美琴「…」
上条「なになに…?」
「私は、仮にこの競技で命を落としたとしても、垣根さんを責めません。この競技に参加したのは私の意志です」
食蜂「ちょ、ちょっと待ってよ!!」
浜面「なんだよこれ!?」
小萌「そんなに危ないものが敷かれているのですか!?」
垣根「…」
垣根「じゃあ、第一問」
一同「聞けよ!!!」
903 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/03(火) 18:57:32.97 ID:JL6dM09X0
垣根「セクシーコマンドー外伝、すごいよ!!マサルさんの中で、フーミンが最初つけられそうだったあだ名はゲロシャブである」
一同(知らねぇよ!!)
垣根「はい、○×どーっちだ」
上条「み、美琴…知ってるか?」
美琴「知らないわよ…」
小萌「ふふん、先生は知っているのですよ!!」
結標「さすがね…」
心理「…食蜂、どっち?」
食蜂(知ってる人の心を読めば簡単に分かっちゃうのよねぇ)
絹旗「…そ、そんな古い漫画を言われても…」
浜面「…っていうかゲロシャブってなんだよ」
垣根「では、どっち!?」
上条「○…かな」
小萌「○なのです!」
食蜂「○なのよねぇ」
浜面「…ば、×じゃないのか…」
垣根「はい、ではそれぞれ飛び込んでください」
美琴(…死なないわよね…?)
904 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/03(火) 19:00:31.69 ID:JL6dM09X0
上条「よっしゃぁ、先生がこっちだって言ってるし!!」
食蜂「自信持てるわよねぇ」
浜面「ちくしょう…」
ダッダッダ
美琴「…!?」
上条「マ、マットじゃない…」
心理「…っていうかこれ…」
一同「もずくぅぅぅぅぅ!!!!」
ビチャッ
絹旗「せ、正解!?」
浜面「え、マジで!?違うのかよ!?」
小萌「そ、そんなぁ!!垣根ちゃん、間違いじゃないはずです!!」
垣根「ゲロシャブじゃなくてげろしゃぶでした」
美琴「か、カタカナかひらがなの違い!?っていうか何この大量のもずく!!!」ヌルヌル
心理「…海に飛び込んだ気分よ…」ハァ
結標「あぁ…パンツの中までヌルヌルする…」
905 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/03(火) 23:20:48.40 ID:JL6dM09X0
上条「・・・もう間違えたくない」
美琴「なんなのよ、もずくって・・・」
垣根「ははは、よかったな、健康になれるぞ」
結標「それは食べなきゃダメでしょ・・・ったく」
絹旗「へっへーん!超余裕でしたね、浜面!」
浜面「運がよかっただけだよな・・・」
小萌「・・・垣根ちゃん、次も失敗したらもずくなのですか?」
垣根「まさか、毎回毎回変わるんだよ」
心理「・・・まぁ、正解すればいいのよね」
垣根「じゃあ第二問な」
食蜂「よっしゃ来い!」
垣根「昔々、あるところにお爺さんとおばあさんが」
垣根「いた、○か×か」
一同「・・・」
垣根「さ、どっちだ」
上条「・・・もう問題がおかしいことにはツッコまない」
906 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/03(火) 23:21:16.18 ID:JL6dM09X0
美琴「・・・いいわよ、×!」
食蜂「ふふん、なら私は○にしようかしらぁ」
絹旗「・・・私も○で」
小萌「結標ちゃん、どうしますか?」
結標「○でいいんじゃない?」
垣根「上条達だけが×だな」
浜面「・・・よし、もう行くしかないんだ!」
上条「20万のために!」
一同「うぉぉぉ!」
ダッダッダッ
上条「・・・マ、マットじゃないぃぃぃ!」
美琴「っていうかこれ何よ・・・ベチャベチャしてる・・・」
垣根「即効性の媚薬です」
上条・美琴「」
心理「危なかった・・・」
食蜂「はぁ、こういう時の運は私のおかげよねぇ」
絹旗「二連続正解ですよ、浜面!」
907 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/03(火) 23:21:42.75 ID:JL6dM09X0
浜面「よし・・・なんか知らないけどツイてる!」
結標「・・・小萌、20万は山分けよ」
小萌「こ、子供がお金をやり取りしたらダメなのです!」
美琴「んっ・・・ね、当麻ぁ・・・」
上条「美琴ぉ・・・」
垣根「次がこのステージ最後の問題だ」
心理「まともな問題にしなさいよね・・・」
垣根「では問題です」
垣根「犬、猿、猫、仲間外れはどれ」
一同「」
垣根「はい、正解のほうに飛び込んで」
浜面「待った待った!○×じゃなくて三択になってんじゃねぇかよ!」
食蜂「しかもいきなり意味が分からないんだけどぉ!?」
結標「だ、大体○が何で×が何なのよ!?何が足りないのよ!?」
垣根「○か×、どっち?」
絹旗「だからどっちも何もないじゃないですか!」
垣根「どっちだ!」
908 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/03(火) 23:22:08.42 ID:JL6dM09X0
絹旗「垣根は超馬鹿なんですか!どっちじゃなくて、最早どれですよ!」
垣根「じゃあどれだ!」
絹旗「三つ選択肢を作れよクソメルヘン!」
上条「美琴、もう濡れてる・・・」
美琴「あふぅ、当麻もカチカチ・・・」
小萌「垣根ちゃん、クイズっていうのはしっかり答えがないとダメなのですよ!」
垣根「だから答えはあるんだよ!」
食蜂「私の理解力をもってしても分からないわねぇ」
心理「・・・っていうか、分かったらおしまいよ」
垣根「犬、猫、猿、バルサミコ酢、どれが仲間外れだ!?」
浜面「選択肢増えてるじゃねぇか!っていうか明らかにバルサミコ酢が仲間外れだろ!」
垣根「・・・犬か猿かバルサミコ酢、どれが仲間外れだ」
浜面「猫じゃなかったってことは今明らかになったよ!」
垣根「バルサミコ酢、バルサミコ酢、バルサミコ酢!どれが仲間外れだ!」
浜面「もう選択肢がねぇよ!」
垣根「バルサミコ酢、どれが仲間外れだ!」
浜面「纏めるな!」
垣根「・・・太郎君は、いつも仲間外れだ」
浜面「か、悲しくなるからやめろ・・・」
909 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/03(火) 23:22:36.20 ID:JL6dM09X0
垣根「じゃあ犬か猿か猫、仲間外れはどれだ!」
浜面「繰り返しにするな!」
結標「・・・○でいいわ、私・・・」
心理「・・・私も」
食蜂「はぁ・・・常識が通用しないっていいことじゃないわねぇ」
絹旗「・・・超理不尽、私達は×で・・・」
上条「美琴・・・い、入れていいか・・・?」
美琴「ダ、ダメよ・・・みんなが見てる・・・」
垣根「上条達はどっち?」
上条「・・・ダメだって」
垣根「分かった、×だな」
浜面「どういう結論だよ」
垣根「はい、じゃあ正解だと思ったほうに飛び込んで」
心理「・・・ちなみに、今度は媚薬なんかじゃないわよね・・・」
垣根「さすがに反省したよ」
小萌「じゃあ、行きましょうか・・・」
ダッダッダッ
910 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/03(火) 23:23:09.99 ID:JL6dM09X0
絹旗「!×じゃなかったぁ!」
浜面「っていうかなんだこの液体・・・」
上条「あ、なんかヌメヌメしてる・・・」
美琴「あは、なんか気持ちいい・・・」
浜面「あぁぁぁ!これセメントじゃねぇか!」
絹旗「し、死ぬ!超死ぬ!○にすればよか・・・」
心理・食蜂「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
小萌「こ、来ないで下さい!あ、足が一杯なのですよ!」
結標「いいやぁぁぁ!腕に登ってきたぁぁぁぁ!」
心理・食蜂「」
結標「あぁぁぁぁ!服に入ってきたぁぁぁぁ!」
小萌「ぬわぁぁぁぁ!」
浜面「・・・」
絹旗「・・・」
垣根「であっはっはっ!さ、三択あるのに○か×とか・・・www」
垣根「俺は○で」
垣根「はっずーwwwwww」
垣根「ひゃははははは!だせぇ、マジやべぇww」
ゲラゲラと垣根が笑う、まるで目の前の惨事を楽しむかのように。
そんな垣根帝督の背後から、そっと肩を叩く者がいた。
振り返った出題者は、そこで目撃する。
立っていたのは。
青筋を浮かべた。
般若のような顔の。
心理定規。
911 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/03(火) 23:24:15.49 ID:JL6dM09X0
今日はここまで
なんというかギャグがグダグダになってしまっている
でもまぁ、たまにはギャグも必要でしょう
では
912 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/04(水) 00:53:01.82 ID:rAAbZdIAo
鬼嫁心理タソ降臨…さらばていとくん……
913 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2012/04/04(水) 02:49:37.14 ID:dWcLzCWDo
ていとうこ死亡篇
914 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/04(水) 17:36:20.22 ID:+Nd/zA1y0
アックア「…運動をして疲れたのである」
テクパトル「そんな時はこれですよ、アックアさん」
アックア「?レッドブルではないか!!」
テクパトル「全世界で愛されているエナジードリンク」
アックア「その甘すぎぬ魅力的な味は、人々の心を掴んで離さない」
テクパトル「一度見たら忘れられない、かっこよすぎるシンボルマーク」
アックア「これを飲めば、午後の会議やこれからの仕事だって頑張れそうである!!」
テクパトル「全国のコンビニなどで販売されているレッドブル、250ml210円!」
アックア「…CMって難しいのである」
テクパトル「そうですね…」
アックア「…あれ、でもなんでCMが…」
垣根「」
心理「…」
垣根「」
一同「」ブルブル
915 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/04(水) 17:37:00.20 ID:+Nd/zA1y0
垣根「・・・次のステージがラストステージだ」
上条「・・・媚薬って怖いよな」
美琴(私としてはさっきから心理定規が怖くて仕方ないんだけど・・・)
心理「・・・」
垣根「あ、メ、心理定規・・・さん?」
心理「愛してるって十回言って」
垣根「な、なんだそれ?」
心理「十回クイズよ」
垣根「愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる」
心理「・・・//」
浜面「えぇぇ!?」
心理「ほら、早く次いきましょう」
小萌「それで許しちゃう心理定規ちゃんは優しいのですよ・・・」
結標「全くよね・・・私なら死ねの一言だわ」
絹旗「超セメントの臭いがします・・・」
垣根「うるせぇな、グチャグチャ言うな」
絹旗「あ、超うぜぇ」
垣根「さて、最後のステージは全員対抗早押しクイズだ、テンポよくいこうぜ」
上条「あれ、ペア戦じゃないのか」
垣根「ペアで計算されるが、なにせ早押しボタン張り切ってたくさん作ったから」
916 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/04(水) 17:37:28.08 ID:+Nd/zA1y0
食蜂「へぇ、楽しみにしてたのねぇ」
垣根「じゃあいくぜ」
浜面「あぁ」
垣根「御坂が一番感じるのはどこ」
美琴「は、はぁ!?」
ピンポン
垣根「はい、上条」
上条「胸」
垣根「正解」
上条「あぁ!?なんでお前が正解かどうかなんて分かるんだよ!?」
垣根「分かるんですぅ、ミコっちゃんのことなら分かるんですぅ」
上条「よっしゃいいだろう、表出ろよ!」
心理「落ち着きなさい二人とも・・・」
垣根「いいだろ、上条にポイントやるんだから」
上条「くそっ・・・」
浜面「なぁ大将、なんで分かったんだ?」
上条「いや、いつも感じるから」
浜面「」
いつも感じるからいつも感じるからいつも感じるからいつも感じるからいつも感じるからいつも感じるから
浜面「死ね!」
上条「えぇぇ!?」
917 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/04(水) 17:37:53.50 ID:+Nd/zA1y0
小萌「上条ちゃん、先生はそんな子に育てた覚えはないのですよ・・・」
食蜂「こ、これだから最近の男は怖いわよねぇ!」
絹旗「あなたも最近の女ですけどね」
美琴「は、早く第二問いきなさいよ」
垣根「じゃ、次な」
垣根「パンはパンでも食べられないパンは」
ピンポン
垣根「浜面」
浜面「フランスパン!」
垣根「・・・は?」
結標「え?」
浜面「いやぁ、俺ってあれ固くて噛み切れなくてさ・・・滝壺と一回デートで食べようって話になったんだけど結局二人とも噛み切れなくて、仕方なく・・・」
垣根「−5ポイント」
浜面「えっ」
918 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/04(水) 17:38:27.98 ID:+Nd/zA1y0
絹旗「浜面ったら超余計なことを!」
浜面「お、俺が悪いのか!?」
結標「はぁ・・・私も彼氏欲しくなるわぁ、小学生以下の」
小萌(結標ちゃん・・・立派になって)
食蜂「はい、次いって」
垣根「問題」
垣根「家は大火事頭は玉ねぎ、なーんだ」
ピンポン
垣根「心理定規」
心理「永沢君」
垣根「正解」
上条「な、なんだよそれ・・・」
垣根「次な」
美琴(ぜ、全然答えられない・・・)
垣根「フレミング左手の法則により、高速で弾を・・・」
ピンポン
垣根「御坂」
美琴「超電磁砲!」
垣根「正解!」
919 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/04(水) 17:38:54.84 ID:+Nd/zA1y0
美琴「っしゃあ!」
小萌「な、なんて早い・・・」
結標「・・・もっと簡単なのにしなさいよ、マニアックすぎ」
垣根「・・・分かったよ」
垣根「1+1はなーんだ」
結標「それはナメすぎ」
垣根「じゃあ・・・」
垣根「日本では雷という意味の、チョコを・・・」
ピンポン
垣根「食蜂」
食蜂「エクレア」
垣根「正解」
絹旗「くぅ!私も分かってたのにぃ!」
浜面「早押しだから仕方ないって・・・」
垣根「次」
920 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/04(水) 17:39:21.44 ID:+Nd/zA1y0
垣根「干支に関わる伝説で、鼠に騙されたために干支に加わることの出来なかった動物はなに」
ピンポン
垣根「お、結標」
結標「猫・・・だったかしら」
垣根「正解」
浜面「・・・知るかよそんなの・・・」
垣根「・・・そろそろ問題も終わるぞ」
浜面「!い、今何ポイントあるのか分からない・・・」
絹旗「・・・早く次、いって下さい」
垣根「あぁ」
垣根「ここで、時間切れです」
絹旗「じゃあさっきの問題云々はなんだったんですか!」
垣根「仕方ないだろ、おやつの時間だし」
絹旗「まだ正午ぉぉぉ!」
垣根「ではポイントを見てみましょう」
上条「・・・俺達、後半はわりと頑張ったかな」
美琴「あの泥沼クイズはボロボロだったけど」
921 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/04(水) 17:39:54.46 ID:+Nd/zA1y0
心理「私達が一番安定してたかしら」
食蜂「ま、まぁあなたにも少しは感謝してるわ」
小萌「結標ちゃん、楽しかったですね!」
結標「久しぶりに遊んだって感じね・・・」
浜面「・・・腹減った・・・」
絹旗「大して頭も使ってないくせに」
浜面「つ、使ったんだよ俺なりに!」
垣根「集計結果が出ました!」
結標「早いわね」
上条「・・・で、どうだったんだ」
垣根「結果は・・・」
垣根「ダララララララララララララ・・・ダダン!」
上条、美琴ペア・・・13点
心理定規、食蜂ペア・・・18点
小萌、結標ペア・・・どっちつかずのアイウォンチュー
浜面、絹旗ペア・・・ピーちゃん
垣根帝督・・・50000点
垣根「よって、俺の優勝です」
一同「待てよ」
922 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/04(水) 21:12:16.79 ID:+Nd/zA1y0
垣根「あー、出校日とかだりぃ…」
心理「…全くもって同感ね」
上条「…しかも宿題のチェックもあるとか…」
三人はため息をついていた
今はもうホームルームも終わり、帰ってもいい時間帯だ
とはいえ久々の学校ということもあり、クラスのほとんどが帰らずに無駄話をしているという状況だ
土御門「にゃー、カミやんは宿題終わってたみたいだし、雨が降りそうですたい」
吹寄「…してきたらしてきたで気持ち悪いわよね」
上条「なんだよそれ…」
垣根「…?」
窓の外を見ていた垣根は、あるものに気付いた
それは野球部の練習だ
垣根「へー、この学校でも一応部活ってあったんだ」
心理「あなたね…体験入学の前に説明あったでしょ」
垣根「忘れた」
姫神「…でも。垣根がスポーツをしたら、能力だけで全国優勝になるから」
青ピ「ほんま、学園都市じゃスポーツなんて能力者の遊びみたいなもんやからなぁ…」
吹寄「全く…スポーツの大切なことは、結果じゃないのに…」
垣根「…そうだ」
垣根「部活作りたいな」
一同「は?」
923 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/04(水) 21:30:19.22 ID:+Nd/zA1y0
垣根「面白そうだろ、部活」
上条「い、いや…何の?」
垣根「フリンフォン」
上条「あれ架空のスポーツだっただろ!!!」
垣根「…なぁ、青ピも入るよな?」
青ピ「残念やけど、ボクバイトが忙しいからなぁ…」
垣根「じゃあ仕方ないな…吹寄はマネージャーな」
吹寄「な、なんで私が…」
垣根「姫神は…レギュラーでいいだろ」
姫神「レギュラー。素敵な響き」
心理「…騙されてるわよ」
土御門「…垣根、馬鹿なことはよしとけ…」
垣根「お前、清掃員な」
土御門「あるぇぇ逆鱗に触れたのかにゃー!?」
垣根「…あとショチトルとエツァリと…削板と白井と御坂がいれば完璧だな」
上条「い、いや…部外者は学校の部活とか参加できないし…」
垣根「あとは顧問だけだな!!」
上条「…むしろ何も決まってないよな」
924 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/04(水) 21:55:50.58 ID:+Nd/zA1y0
垣根「…というわけで、部外者を招集してみました」
美琴「…あのね、大事な話があるからって言われて来てみたら…」
エツァリ「…まぁ、制服の女性がたくさん見られるのはオカズになるからいいんですが」
削板「はっはっは!!いいじゃないか、部活なんて青春らしくてさ!!」
黒子「で、ですが…」
上条「…こんなのって、絶対許可下りないだろ…」
垣根「え、なんで」
ショチトル「勝手に決めて、部外者を呼んで、しかも実在しないスポーツだろ」
垣根「エキセントリックじゃん」
一同(ダメだこいつ)
心理「…それで、仮にいいとして顧問は誰なのよ」
垣根「…小萌に頼もうと思う」
上条「こ、小萌先生?」
姫神「…小萌なら。たしかにどうにかなりそう」
吹寄「…でも、それでも結局は意味のない部活じゃない」
垣根「…意味がない…だと?」
吹寄「あ、嘘だから怒らないで」
垣根「…そうだなぁ、小萌に頼んでダメだったら…どうしよう」
美琴「…本当にやるのね、フリンフォン部…」
925 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/04(水) 21:56:45.37 ID:+Nd/zA1y0
今日はここまで
なんか最近、唐突に意味の分からないギャグを書きたくなってます
自分でも意味が分かりません
まぁ、仕方ないと大目に見てください
では
926 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/04(水) 23:51:27.62 ID:2GwZisWJo
おつ
927 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/04/05(木) 05:34:59.10 ID:NNYGaKSS0
乙
追いつくのに1週間かかった
928 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/05(木) 20:00:26.37 ID:tYPTTeGd0
垣根「・・・で、部活を作ったから」
小萌「ダメなのですよ垣根ちゃん!」
垣根「なんで?」
職員室、その中央
携帯型の空気清浄機の前で、小萌は黄泉川と二人タバコを吸っていた
しかし生徒が職員室に入ってきたため、慌ててそれを隠した所だ
上条「ほら言っただろ、垣根・・・」
小萌「上条ちゃんもなんで来てるんですか・・・」
垣根「部員だからだよ」
上条「いやいや!違いますからね!」
垣根「なぁ、だから部活と認めてくれよー・・・御坂とかいるんだぜ」
小萌「はぁ・・・一応聞きますけど、何の部活なんですか?」
垣根「フリンフォン」
小萌「・・・あの、初めて聞く単語なのですが」
黄泉川「私も知らないじゃんよ」
垣根「・・・え、知らないのかよ・・・」
小萌「上条ちゃんはフリンフォンを・・・その、分かるのですか?」
929 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/05(木) 20:01:02.81 ID:tYPTTeGd0
上条「・・・いや、分からないんですよね」
垣根「・・・なぁ、いいだろ?」
小萌「あの・・・」
垣根「なんでだよ先生!俺は・・・部活を通して友情を見つけたかったんだ・・・!」
小萌「!」
垣根「あぁそうだ・・・俺は超能力者だ、スポーツをしようものなら卑怯だと思われる時もある!」
垣根「でもな・・・俺は、何も超能力を使って無双したいわけじゃないんだよ!」
垣根「流した汗は、誰だってしょっぱいはずだ!流した涙は、誰だっていつかは枯れるはずだ!」
垣根「俺は・・・俺は、部活を通して大切な何かを見つけたいんだ!」
小萌「垣根ちゃん・・・分かりました、私が認めるのです!」
黄泉川「ちょ、ちょっと・・・そんな簡単には認められないじゃんよ」
上条「そ、そうそう!おかしいって垣根も小萌先生も・・・」
小萌「いやいや!そんなことないのですよ!」
垣根「じゃあ、顧問は任せたからな」
小萌「はい!」
垣根「よろしく!」
上条「いやいや待て待て!」
930 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/05(木) 20:01:28.92 ID:tYPTTeGd0
美琴「・・・で、本当に部活として認められちゃったわけね・・・」
エツァリ「・・・なんというか馬鹿馬鹿しいですね・・・」
黒子「・・・それで、部活の活動時間は何時から何時ですの?」
垣根「・・・そうだな、フリンフォンは基本的に正午辺りがいいかな」
削板「?違ってもいいのか?」
垣根「まぁ、いいけどさ・・・あんまり夕方になるとピーカブーが破廉恥しちゃうんだよな」
心理「ねぇ、ピーカブーって何?」
土御門「ボクシングのスタイルの一つだぜぃ」
姫神「・・・それで。部費はいくら?」
垣根「部費?なんで部費が気になるんだよ」
吹寄「・・・そりゃ、部活に入ったら部費払わないといけないんだし」
垣根「部費は・・・75ペソだ」
エツァリ「・・・あの、円じゃないんですか」
垣根「はぁ?お前、フリンフォンなのに円とか・・・マジで俄かだな」
ショチトル「・・・なぜペソなんだ?」
垣根「二文字だから」
一同「円も平仮名なら二文字だよ!」
垣根「・・・さーて、まずは姫神の背番号から決めないとな」
姫神「・・・私から?」
垣根「だってお前が部長だろ」
美琴「ア、アンタが作った部活なんじゃないの!?」
931 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/05(木) 21:34:14.90 ID:tYPTTeGd0
姫神「…私が部長」
垣根「その通り、お前が部長だ」
姫神「…おい。お茶持って来い」
垣根「黙れよ」
■■「」
垣根「…さて、じゃあ早速練習でもしてみるか」
上条「…な、なぁ」
垣根「あぁ?なんだよ」
上条「校庭、もうほとんど他の部活に使われてるから…」
垣根「それならいいんだよ、フリンフォンは基本的に屋内でやるから」
エツァリ「…ま、前は外でやりましたよね」
垣根「あれは仕方なかったんだよ」
土御門「…でも、体育館も使われてるんだぜぃ」
黒子「そうなったら…練習なんてできませんの」
垣根「いや、一つ場所がある…屋外で妥協すれば」
美琴「?でも校庭は…」
垣根「校庭じゃない」
垣根「屋上だよ」
一同(馬鹿だこいつ…)
932 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/05(木) 21:50:49.65 ID:tYPTTeGd0
削板「おぉ!!中々広々とした屋上だ!!」
上条「い、いや…そんなに広くないぞ」
ショチトル「せいぜい四つん這いで25歩ってところか」
美琴「そ、そんな単位って…」
心理「そこまで狭くはないけど…」
吹寄「それで…その、フリンフォンって何をすればいいの?球技?」
垣根「あぁ、球技と言えば球技だ」
垣根「だが球技じゃないと言えば球技じゃない」
吹寄「な…なんですって…」
土御門「全くもって意味が分からないぜぃ…」
心理「…ねぇ、屋上では危険じゃないの?」
垣根「あぁ、危険と言えば危険だ」
垣根「だが危険じゃないと言えば危険じゃない」
吹寄「な…なんですって…」
土御門「全くもって意味が分からないぜぃ…」
心理「ねぇ、どうして屋上がいいの?それなら児童公園でもいいじゃない」
垣根「あぁ、児童公園と言えば児童公園だ」
垣根「だが児童公園じゃないと言えば児童公園じゃない」
吹寄「なんですって…」
上条(もうついていけない)
933 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/05(木) 21:57:14.63 ID:tYPTTeGd0
垣根「…さて、バスケットボールは貰ってきた」
上条「あれ、ボールって使うんだっけ」
垣根「…これは、祭壇に飾るためだよ」
上条「さ、祭壇に…?」
ショチトル「な、なぁ…祭壇って、屋上にあるのか?」
垣根「屋上にはねぇよ」
削板「なんだ、ないのか」
垣根「あぁ、だが神棚ならあるし代わりに祀っておくか」ヨッコイショ
美琴「そ、そんな適当でいいの…?」
姫神「…ねぇ。部長の役目はなに?」
垣根「ない、それより練習始めようぜー」
姫神「」
小萌「はいはい、皆さん整列して…」
垣根「はぁ!?なんで皆さん整列させるんだよ!!!」
小萌「ひっ!?」ウルウル
垣根「小萌…お前は、フリンフォンを何も分かっちゃいない…」
上条「な、なんでだよ…?何がいけなかったんだ…?」
垣根「皆さんじゃなくて全員じゃなきゃいけないんだ、メソポタミアでは!!」
上条「あぁ、そうなんだ」
934 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/05(木) 22:03:16.80 ID:tYPTTeGd0
垣根「小萌、小萌はマネージャーの手伝いをしてくれ」
小萌「はいなのです!!」
垣根「吹寄、これがスコアボードだから…個人の細かいデータを書いてくれ」
吹寄「?あ、あぁ…野球みたいなのね」
「 本校を訪れて、どう感じられましたか
非常によい よい 普通 つまらない すごくつまらない
体験授業は分かりやすかったですか?
非常に分かりやすかった 分かりやすかった 普通 分かりにくい すごく分かりにくい 」
吹寄「」
垣根「さて、それじゃあよろしくな、それで打順決めるから」
吹寄「ま、待って待って!!!これのどこがスコアボードなのよ!?ただの体験入学アンケートじゃない!!!」
垣根「…え?」
垣根「あぁ…それで?」
吹寄「これでいいの!?」
姫神「こら垣根。しっかり練習しないと」
垣根「あぁ、悪い悪い…じゃあ頼むぞマネージャー、もしくはベトナム人」
吹寄「…」
吹寄「垣根、×と…」
935 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/05(木) 22:08:40.32 ID:tYPTTeGd0
垣根「…さて、じゃあチョークを使って陣を書くからな」
土御門「そんなもんがあるのかにゃー」
黒子「…えっと、たしか…」
垣根「今日は貞子の憂鬱、温もりは四畳半の陣で行くぞ」
上条「…なんだそれは…」
垣根「えーっと…」
垣根が地面に陣を書いていく
上条「…」
上条(ただの星型だぁ…)
美琴「…わ、私…フリンフォンとか知らないんだけど」
垣根「…安心しろ、お前は全国ランキングに載ってるほどの実力者だ」
美琴「いやいや!!全国ランキングなんて…」
垣根「知らなかったのか、実は最近日本フリンフォン同盟が出来たんだ」
美琴「え?」
垣根「はい、この雑誌の54ページに全国ランキング載ってるから」
美琴「…今日のレシピ…?なんか知らない雑誌…」ペラペラ
美琴「って私全国一位!?」
一同「え、えぇぇぇぇぇ!?」
936 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/05(木) 22:10:03.69 ID:tYPTTeGd0
今日はここまで
大学始まったから投下がかなりスロウリィです
というか、次スレ辺りでいったんお終いです
ギャグなんて…書けないよ、私…
では
937 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/04/05(木) 22:43:50.89 ID:4xkYqAQmo
>>1
乙!
フリンフォンやってみたいぞ
938 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 15:21:13.48 ID:jF3Xn67l0
垣根「それの意味が分かるか」
エツァリ「・・・全国一位の選手がいる・・・」
土御門「な、なんてラッキーなんだにゃー・・・」
垣根「そう、現段階ですでに俺達は全国二位のチームだ」
上条(一位じゃないんだ)
垣根「・・・だが油断は禁物だ、これを見ろ」
ショチトル「ん?」
垣根が美琴の一つ下の選手を指差す
美琴「垣根帝督・・・へぇ、なんかすごい名前」
削板「こいつが全国で二番目なのか」
垣根「最近急成長らしいぞ」
姫神「となると。要注意人物ね」
吹寄(なんで誰もツッコまないの・・・)
黒子(全国のトップツーがいるのに、チームとしては二番目ですの・・・?)
心理「・・・それで?美琴は現段階では全国ランキングトップなのね」
垣根「あぁ、よって俺達には全国大会ではシード権が与えられる」
939 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 15:21:42.16 ID:jF3Xn67l0
上条「へぇ・・・トーナメントなんだ」
垣根「?」
上条「いや、シードなんだろ?一回戦が免除される・・・」
垣根「・・・?フリンフォンでシードだぞ?カップ麺にお湯を入れる優先権に決まってるだろ」
上条「全く競技関係ねぇよ!」
垣根「何を言う!全国大会でもしも昼ご飯がカップ麺だったら!」
小萌「・・・お湯を巡る争いが繰り広げられるのですよ!」
土御門「最悪、死者が出るぜぃ」
垣根「あぁ・・・それも数珠繋ぎに」
エツァリ「それを防ぐためにシード権があるんですね・・・」
黒子「奥が深いですの・・・」
上条「奥行き云々の問題じゃねぇ」
垣根「・・・さて、まぁそういうわけだ・・・俺達には全国一位がついてる」
美琴「で、でも私が一位になったのは偶然よ?」
削板「はっはっは!偶然でも一位は一位だ!」
垣根「・・・そうそう、それに御坂は偶然なんかで一位になったわけじゃない」
ショチトル「これからそれを証明すればいい」
美琴「・・・」
940 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 15:22:15.97 ID:jF3Xn67l0
垣根「さぁ、陣の中へ」
心理「私は審判を」
垣根「頼んだ」
美琴(・・・たしか、どっちの足から入るかも大切だったわね・・・)
垣根「いざ参る、100マイル」
土御門「!?」
垣根が突然、逆立ちを始める
上条「な、なんだ?」
吹寄「か、垣根・・・練習なのに悪ふざけは・・・」
ショチトル「・・・ふん、悪ふざけか」
姫神「?どういうこと」
ショチトル「ただの逆立ちだと思うか?」
上条「!」
黒子「さ、逆立ちで歩き出しましたの!」
腕をガサガサ、と動かしながら垣根が陣の中へ入る
心理「・・・寒い親父ギャグ(横文字使用)を言った後に、逆立ちで陣に入る・・・これが天地無用よ」
上条「は、はぁ?」
941 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 15:22:58.05 ID:jF3Xn67l0
心理「吹寄、スコアボードに書き込んで」
吹寄「え、あ・・・うん」
姫神「・・・でも。これは具体的にどんな効果があるの?」
心理「垣根の視界は今、天と地が逆さまになってるわ」
黒子「そうですわね」
心理「そういうことよ」
上条「・・・」
一同(意味ねぇのかよ・・・)
美琴「・・・じゃ、じゃあ私も!」
ピッ、と美琴が腕を真上に上げて合図する
垣根「!?」
心理「あれは・・・まさか!」
小萌「な、なんなのですか!?」
垣根「やめろ御坂!今日は日本晴れだ!」
美琴「・・・賽は投げられた」
垣根・心理「!」
942 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 15:23:23.19 ID:jF3Xn67l0
美琴「アン・・・ドゥー・・・」
美琴「スリー・・・」
美琴が、兎跳びで陣に入る
土御門「・・・えっと、なんなんだにゃー?」
上条「・・・美琴、それは?」
美琴「・・・」
上条(あれ、顔真っ赤)
黒子(お姉さま、ノリでやりましたのね・・・)
垣根「シーザーの台詞を言いながら兎跳びで陣へ・・・!」
心理「それだけじゃないわ・・・台詞を言う前に美琴は、天に向かって腕を突き上げたわ」
姫神「そ・・・それも大切なの?」
垣根「あぁ、最初の腕を突き上げたのは天への反抗を示す」
心理「シーザーの台詞によって、覚悟を明らかにした」
垣根「さらに兎跳び・・・決して攻撃には向かない動きを、敢えて攻撃に混ぜた」
削板(今の攻撃だったんだ・・・)
943 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 15:23:49.71 ID:jF3Xn67l0
心理「・・・グラウンドゼロね」
上条「何が!?」
垣根「吹寄、御坂のスコアボードにグラウンドゼロを記入しろ」
吹寄「え、あ・・・はい」
ショチトル「・・・負けていられないな」
垣根「!?な、何を取り出す・・・」
ショチトル「縦笛だよ」
エツァリ「そ、それはまさか・・・」
一同(ドアノブ!)
ショチトル「ピーヒャラピーヒャラ」
ショチトル「ヒャララララン」
ショチトル「お邪魔します、陣の神様」
ショチトル「そんなのおるかいな!」
ショチトル「・・・さて、私の攻撃は終わった」
上条「えぇぇ!?」
944 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 15:24:15.71 ID:jF3Xn67l0
姫神「今のが攻撃・・・?」
心理「・・・縦笛で演奏した後にノリツッコミ、まずまずね」
垣根「だがお前、ドアノブが錆びてなかったらファールだぞ」
ショチトル「危なかったが、結果オーライだ」
上条「いやいや色々オーライじゃないから!」
垣根「・・・あと一人、参戦してくれ」
削板「仕方ないな」
黒子「軍覇さん・・・」
削板「・・・パンはパンでもその空は輝いていた!」
垣根「!」
心理「ファールよ削板君」
削板「だぁぁぁ!」
上条「待て待て何があったか説明してくれ!」
心理「彼は今、パンを持っていない」
上条「当たり前だぁぁぁぁ」
945 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 15:24:52.81 ID:jF3Xn67l0
心理「にも関わらず、ジャムは持っている」
上条「・・・」
削板「・・・」
上条(・・・マーマレード・・・)
小萌「そ、それはなぜ反則なのですか?」
垣根「命の危険があります」
上条「誰に!?」
垣根「全国の集中治療室にいる患者に」
上条「全く関係ねぇぇ!」
美琴「ともあれ、四人揃ったわね」
ショチトル「では私から・・・行くかな」
ショチトル「ダイアモンド」
垣根「アスファルト」
削板「・・・鉄」
美琴「親父の頭」
上条「」
946 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 15:25:23.63 ID:jF3Xn67l0
ショチトル「心理定規!今の美琴はファールだろ・・・」
心理「あぁ・・・貴方はもう、行ってしまうのね・・・」
四人「トレンディードラマだ!」
上条「なんだそれぇ!?」
心理「・・・分かってたわ、貴方が裏切り者だったって」
垣根「馬鹿言うなよ、裏切り者は・・・俺じゃない」
ショチトル「ふん、なら私だとでも?」
削板「まさか、そんなことは言っちゃいない」
美琴「・・・どちらにしろ、ユダは既に行動に移った・・・今宵のカクテルが、主の葡萄酒になるのね」
美琴「赤ワインが、血の色に見えるわ」
四人「トレンディードラマだ!」
上条「」
心理「これは美琴の勇み足かしら」
美琴「やったぁ!」
上条「え、勇み足って負けだろ普通!」
947 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 15:29:40.08 ID:jF3Xn67l0
垣根「いや、勇み足はセーフだぞ」
美琴「むしろオーケーなのよね」
上条(…なんだこいつら)
ショチトル「…だが、トレンディードラマにしては少々メランコリックだったな」
削板「ははは!!そうだな!!」
垣根「…仕方ない、次は負けないからな」
美琴(…?何か地面に書いて…)
カビルンルン
垣根「…さぁ、どうする」
美琴「!!」
吹寄「な、なんなの…?この威圧感!!」
心理「…禁じ手、なのよ」
土御門「なにぃ!?」
黒子「で、ではこれは反則では…」
心理「いいえ、地面がアスファルトだと…これは有効になってしまうの」
上条(な、なんだそれ…)
948 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 15:40:39.93 ID:jF3Xn67l0
最終スレはこちら
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1333693818/
心理「…?」
姫神「どうしたの?」
心理「み、美琴…!!!!」
美琴「…カビキラー」
垣根「!!」
美琴「一日三回、シュッシュと掛ければ…たちまちあなたの心を除菌」
美琴「ザ・リバース」
ショチトル「ば…かな…」
削板「しょ、正気か!?両手が頭の後ろになければファールになるぞ!!!」
心理「み、美琴!!それはファールよ、何を…」
美琴「…よく見てよ、私の靴下を」
心理「!?」
エツァリ「あ、あれは…!」
土御門「そ、そんな…信じられないぜぃ!!!!」
一同「両方の柄が揃ってる!」
上条(当たり前だ)
949 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 15:45:21.27 ID:jF3Xn67l0
美琴「…垣根、カビルンルンを野良試合で出すなんてさすが第二位ね」
垣根「馬鹿な…てめぇ、読んでやがったな!!両方の靴下を揃えてきたなんて!!」
ショチトル「こ、これで垣根のアウトサイドはボロボロだ…」
削板「…で、でもインサイドはまだ残ってる…何より半開きの窓の構えだ!!」
垣根「へ、へへ…カビルンルンは破られたが、だからって…」
美琴「…分かってないのね、なにも」
垣根「…な…んだと?」
美琴「さっき言ったでしょ、私の靴下をよく見なさい」
垣根「…!!!」
垣根「ロールされている…!!!」
心理「!?」
説明しよう、靴下ロールとは長い靴下の上をクルクルと巻いて、短くする行為である
起源は3世紀頃と言われ、恐竜の絶滅、ムー大陸の消滅、第一次世界大戦の勃発、クララが立ったなどの理由とされる
心理「美琴!!やめなさい、そんなことしたらこの学校が…いえ、この街がただじゃ済まないわ!!」
美琴「…それはね、今まで使ってきた者がこの技を扱いきれなかったから」
垣根「…てめぇ、まさか操りきれると言いたいのか…」
美琴「その通り…いえ、むしろ」
美琴「私もまた、ロールされた靴下なのよ」
垣根「…」
垣根(…何言ってんだこいつは…)
950 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 15:48:38.00 ID:jF3Xn67l0
美琴「…そして、攻撃対象には垣根を選ぶわ」
垣根「!!」
ショチトル「垣根、タイマン勝負だぞ」
削板「4人勝負でタイマンを仕掛けるなんて、御坂は度胸があるな!!!」
心理「…」
上条「な、なんか分からないけどすごい技なのか?」
心理「えぇ、美琴のそれは完成形に近いわ…」
土御門「なら、垣根は不利だぜぃ」
心理「…どうかしら」
姫神「?どういうことか分からない」
小萌「あ、あの…御坂ちゃんはすっごい技を使ってるのですよね?」
吹寄「普通に考えたら…それで垣根の負けじゃないの?」
心理「…垣根の手の中にある物を見なさい」
上条「…?あれって、靴下のりだろ?靴下がずれないように…」
上条「ま…まさか!!」
心理「えぇ、垣根はきっと…美琴が靴下をロール出来ないように、靴下のりで靴下を固定するつもりよ」
黒子「あ、相手に触れることは反則ではないんですの?」
心理「むしろマンダムよ」
上条「…美琴…」
951 :
kou
[sage]:2012/04/06(金) 16:00:30.34 ID:0YoBjF5T0
最終なんですか゚(゚´Д`゚)゚楽しみが減っちゃう(´;ω;`)
952 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 20:01:08.83 ID:jF3Xn67l0
>>951
大学が忙しいのでキリのいい時期というやつです
暇が出来たらブログかどっかで単発をしていきたいですが
垣根「…残念だな、御坂」
美琴「…へぇ、中々いい物持ってきたのね」
垣根「へ、へへへ…お前は全国ランキング一位の女だ!!どんな大技を繰り出すか分からなかったからな、色々な最強技の封じ手を準備してきた!!!」
美琴「…封じ手…ねぇ」
ショチトル(な、なんだこの美琴の余裕は…)
削板(…ま、まさか…)
美琴「でもね垣根、フリンフォンの一番の醍醐味をアンタは分かっちゃいないわ」
垣根「…なに?」
美琴「それは最強の攻撃でもなければ、それを封じ込める最強の防御でもない」
エツァリ「!!み、御坂さんが徐にローファーを脱いだ!!」
黒子「お、お姉さまったら破廉恥な!!!」
小萌「な、何をするつもりなのですか御坂ちゃん!!!」
上条「み、美琴!!!」
美琴「…」スッ
垣根「…な、なんだよ…ローファーなんか差し出して…」
美琴「降参します」
一同「」
953 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 20:05:40.71 ID:jF3Xn67l0
垣根「…こ、降参…?」
美琴「…どうぞ、ローファーを受け取ってください」
黒子「おおおおおお姉さまのローファー!?」
エツァリ「ほ、欲しい!!!」
吹寄(…な、なんなのこの二人?)
姫神(これが。噂に聞く変態)
土御門(…だがおかしい、全国ランキング一位ってそんな簡単に負けを認めるのかにゃー…?)
上条「な、なんだ…降参かよ」
小萌「てっきり何か大技を繰り出すのかと…」
心理「…」
小萌「?心理定規ちゃん、どうしたのですか?」
心理「美琴、10カウントよ」
垣根「!」
ショチトル「ちっ、匍匐前進だ!!!」
削板「いや、ワサビ!!!!」
上条「」
土御門「な、なんで匍匐前進始めたりワサビをすりおろしたりしてるんだにゃー!?」
垣根「…いや…」
垣根「…ペッパー警部」スッ
美琴「…」
954 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 20:08:39.95 ID:jF3Xn67l0
上条「ま、また垣根が逆立ちしたぞ!!」
吹寄「ね、ねぇ…ペッパー警部ってなに?」
小萌「ピンクレディーのヒット曲なのですよ」
土御門「そ、それとこれと何の関係が…」
小萌「!!ま、待ってください!!垣根ちゃんが足に何か括り付けて…」
垣根「…」ジャンジャンジャン
一同(シンバルだぁぁぁぁぁぁ!!!!)
心理「…」
一同(しかも鳴らしてる!!!おもちゃの猿みたいに足でシンバルを鳴らしてる!!!)
垣根「…あいつもこいつもあの席をー、ただひーとつ狙っているんだよー」
一同(違う歌を歌っている!!!)
美琴「…」
垣根(はん、分かってんだよ…その降参の真の意味を)
垣根(…御坂、お前はローファーを差し出したことによってまるで何もかもを諦めたように見せかけた)
垣根(だが…まだ、お前の目には闘志が宿っていたんだ)
955 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 20:11:41.67 ID:jF3Xn67l0
ショチトル「馬鹿な…垣根、反撃するつもりか!?」
削板「やめろ垣根!!!」
垣根「…これで、俺とお前のランクは入れ替わる!!!」
垣根「垣根流奥義…パラサイト・ロンリネス!!!」
心理「!!!あの動き…かつて織田信長が恐れていなかったとされる竜の動きにそっくりよ!!」
姫神「…?」
心理「…分からないの?美琴は、今まさに竜に飲み込まれようとしているの…」
上条「な、なんだって…」
美琴「…垣根、甘いのよ」
垣根「あぁ?」
美琴「…」スッ
上条「な、なんだ…?ゲーセンのコイン?」
吹寄「あ、あれも何かフリンフォンに関係あるの!?」
心理「…いえ、あれは…」
美琴「えいっ」バシュッ
垣根「ぎゃー」
心理「ただの超電磁砲ね」
一同「しょべぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
956 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 20:14:01.27 ID:jF3Xn67l0
垣根「…負けるなんて思わなかった」
美琴「アンタも筋はいいんだけどね」
ショチトル「…しかし、中々ハイレベルな攻防だったな」
黒子「…さすが全国のトップツーですわね」
垣根「…あぁ」
上条「…あ、あのさ」
垣根「なんだ?」
上条「…フリンフォンって、何を競う競技なんだ?」
垣根「そうだな…いわば」
垣根「青春の輝き、かな」
吹寄「みんなご飯にしない?」
土御門「あ、賛成だにゃー」
削板「いやぁ、おなか減ってたんだよな!!!」
美琴「うん、運動したらちゃんと食べないとね!!」
上条「まぁ、謎の運動だけどな!!!」
一同「あははははは!!!!」
垣根(…輪に入れないって、辛いね)
957 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 20:22:01.17 ID:jF3Xn67l0
上条「そういえばさ、大会っていつなんだ?」
垣根「明日」
上条「へぇ…」
上条「明日ぁ!?」
美琴「ちょ、ちょっと!!エントリー出来てないんじゃないの!?」
垣根「あぁ、フリンフォンの大会はエントリーいらないんだよ」
小萌「そ、そうなのですか?」
垣根「まぁな」
土御門「そ、それで試合はサクサク進むのかにゃー…」
吹寄「…自由大会みたいなの?」
垣根「いや…実はな、フリンフォンはまだ競技人口が多くないんだ」
姫神「なるほど。だったらある程度適当な大会でも進行が出来る」
垣根「…野球くらいしか競技人口がいないんだ」
一同「かなりじゃねーか」
垣根「…俺はな、その中で頂点に立ってみせたいんだ」
黒子「なぜですの?」
垣根「超能力者だって、努力してるんだって教えてやりたいんだ」
美琴「…垣根…」
958 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 20:26:09.29 ID:jF3Xn67l0
垣根「こんなこと言ったら嫌味と思われるかもしれないが…俺は、どっちかといったら選ばれた人間だ」
吹寄「まぁ、そうね」
垣根「…世の中には、才能のある人間と才能のない人間がいる」
垣根「…でもな、才能がある人間だって…その才能を活かすために努力してるはずなんだ」
心理「そうね…でも、才能を言い訳にして僻む人もいるわ」
エツァリ「悲しいことですね」
垣根「変態は黙ってろ」
エツァリ「」
垣根「だから…俺は、子供達やスキルアウトに見せてやりたい、俺のマンダムなメルヘンを」
削板「感動したぞ、垣根!!」
小萌「垣根ちゃん…立派に育って…」ウッウッ
垣根「やめろよ…お前に育てられた覚えはねぇよ」
小萌「」
垣根「…みんな、協力してほしいんだ」
ショチトル「…私は無能力者だぞ?」
垣根「だからこそさ、超能力者と無能力者が同じフィールドで戦えるフリンフォンを通して、俺は努力を教えてやりたい」
吹寄「…分かった、協力するわ」
土御門「そうだ、ユニフォーム買おうぜぃ」
垣根「金の無駄だから却下」
土御門「」
959 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 20:29:32.85 ID:jF3Xn67l0
垣根「…みんな、明日は俺の家の前に集合してくれないか」
上条「…なんでだ?」
垣根「…バラバラで会場に行くんじゃなくてさ…みんなと行きたいんだ」
美琴「分かった、私はいいわよ!!」
姫神「私も」
ショチトル「誰も異論はないさ」
垣根「…ありがとよ」
削板「なぁ、おやつはいくらまでだ!?」
垣根「500円までだ、ただしバナナはおやつに含めないものとする」
吹寄「…おやつってねぇ…」
心理「ねぇ、チョコバナナはおやつなの?」
垣根「あぁ、それはおやつに入ってしまうから要注意だ」
エツァリ「自分のチョコバナナはどちらかといえばオカズですけどね」HAHAHA!!
一同「あ?」
エツァリ「」
垣根「…そうだ吹寄、マネージャーにはこれを読んでいてもらいたい」
吹寄「?ルール説明の本?」
垣根「いや、まぁ…家に帰ってから読めよ」
吹寄「えぇ、分かったわ」
960 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 20:34:06.75 ID:jF3Xn67l0
その日の夜
吹寄「…」
吹寄(部活を結成して二日目で大会なんて…)
吹寄(…それが、フリンフォンなのかしら)
吹寄(…でも)
吹寄(…今日の垣根、ちょっとかっこよかったな)
吹寄(…)
吹寄(な、なななななななに考えてるの私!?)
吹寄(違う違う!!かっこいいってのはあれよ、スポーツ選手として!!!)
吹寄(あれ、でもフリンフォンって文化部なのかな?)
吹寄(…まぁ、それより…)ガサガサ
吹寄(ルールの書いてある本…だったかしら)
吹寄(…)
「乳輪大魔王、舐めまわさないで私の乳首!!!」
吹寄(…)
吹寄(…エロ本じゃないのよ!!!)キーッ!!
961 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 20:39:06.40 ID:jF3Xn67l0
垣根「…みんな、集まってくれたか」
上条「あぁ」
小萌「…垣根ちゃん、今日は大会なのですよ」
美琴「…ちょっと雨が降ってるけど…でも、私達の心は晴れやかね!」
ショチトル「ふふ…そうだな」
黒子「…出場選手は昨日練習した四名ですのね」
土御門「期待してるぜぃ」
垣根「あぁ…会場の体育館まで歩いて15分、15分が俺達に与えられた最後の時間ってわけだ」
吹寄(…昨日のエロ本のことを言ってはいけない雰囲気ね)
垣根「吹寄、昨日はオナったか」
吹寄「は、はぁ!?ふざけないでよ貴様!!!」
垣根「…姫神、部長として一言頼んでいいか」
姫神「分かった」
そっと、姫神が吹寄の肩に手を回す
吹寄「?」
姫神「一度。円陣という物を組んでみたかった」
美琴「あ、いいじゃない!!」
心理「やりましょうやりましょう」
一同が円陣を組む
エツァリ「…」
エツァリを省いて
962 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 20:44:04.68 ID:jF3Xn67l0
姫神「…練習なんて昨日しかしてない」
上条「そうだな…」
姫神「…結成したのも昨日」
美琴「…思えばめちゃくちゃね」
姫神「…フリンフォンなんて知らなかった」
垣根「あぁ…みんなはそうかもな」
姫神「正直。今も嘘じゃないかって思ってる」
心理「ふふ…私も」
姫神「でも。私は信じてる」
吹寄「えぇ、私も」
姫神「…きっと。ここに集まった仲間たちは勝利を掴んでくれるはず」
ショチトル「努力する」
姫神「あいにくの雨なんて気にしない」
小萌「そうなのですよ!!」
姫神「この雨は。私達の頬を濡らす涙の代わり」
土御門「へへっ、その通りですたい」
姫神「だとしたら。私達は泣いてしまってはいけない」
黒子「そうですわね…」
姫神「ただ。最後は笑って終わりたい」
削板「俺もだ!!」
姫神「…私は信じてる。みんなは優勝してくれる。そして私は目立てる」
エツァリ「そうですね」
姫神「誰ですかあなた」
エツァリ「」
963 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 20:52:38.45 ID:jF3Xn67l0
姫神「…みんな。優勝しよう!!!」
一同「おぉぉぉ!!!」
一同は歩き出す
空は段々と、濃い雲に覆われていった
どこからか雷鳴を聞こえてくる
それは、何かの予兆のようにさえ思えた
不気味な試合の始まりの予兆のように
しかし、それでも一同は歩き出した
雨など気にはしていられない
彼らの心には、炎が宿っていた
今更後ろへ退くことなど出来ないのだ
男も女も、老いも若いも関係なく
彼らは、ただ勝利を求める猛者となっていた
誰が彼らを止められようか
誰が彼らを制せられるか
いや、出来などはしない
一同(…やってやる!!!)
彼らは、猛者なのだ
964 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 20:57:00.44 ID:jF3Xn67l0
垣根「…ここだ」
雨の降りしきる中、とうとう一同は体育館にたどり着いた
美琴「…何か、恐ろしい威圧感を覚えるわね」
上条「…ここに入ったら…逃げることは出来ないんだな」
小萌「そうなのですね…」
土御門「さぁ、行こうぜぃ…みんな」
上条「あぁ…」
ゆっくりと、一同が体育館の入り口に向かう
固く閉ざされたその扉
ガラス張りのその扉に、張り紙がされていた
「雨のため、フリンフォン大会は中止になりました」
一同「…」
猛者だったのだ、彼らは
夢と希望を人々に与えるため、自分たちの夢を叶えるために立ち上がった猛者だったのだ
その雄姿は、いつまでも人々の心に残るだろう
そう、残るのだ
上条「…帰って…カップ麺でも食うか…」
一同「…そうだな…」
フリンフォン編、終了
965 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 21:02:54.85 ID:jF3Xn67l0
テクパトル「…」
テクパトルは目の前にある一枚の紙を見つめていた
それは、いわゆる「結婚指輪」のカタログだ
彼らはまだ、結婚指輪の交換をしていない
テクパトル(…美月には内緒で買ってやりたいんだよな…)
サプライズプレゼントなんてベタだな、と思いながらもそれを実行するあたり彼は奥手だ
奥手、というよりそもそも今まで他にこんなことをする相手がいなかったのだから仕方ない
テクパトル「…うーん…」
20000「こ」
テクパトル「…」
20000「…」
テクパトル「…何見てるんだよ」
20000「それはこっちのセリフだよ…何?まだ結婚指輪買ってなかったの?」
テクパトル「うるせぇな…タイミングを逃してたんだよ」
20000「はー、もう結婚決めて一か月経ちそうだってのに」
テクパトル「そうだけどさ…結婚指輪ってよく分からないから…」
20000「あぁ、初体験なの?」
テクパトル「言い方を変えろ」
966 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/06(金) 21:39:08.11 ID:jF3Xn67l0
今日はここまで
日曜日は一日バイトなので投下できませんえん
大学の先輩にめっちゃサトリナに似た人を見つけた時の高揚感は異常
では
967 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/06(金) 23:37:46.99 ID:CKBwgMwBo
おつにゃんだよ!
968 :
kou
[sage]:2012/04/07(土) 00:15:29.97 ID:nZq4oR3m0
乙なんだよ!
969 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/04/07(土) 10:03:48.12 ID:ZlYYWAH00
1000ならこのシリーズは次スレで終了
970 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/07(土) 17:04:23.88 ID:iY/HUf000
20000「ならあれだ、名前彫ってやれるやつ」
テクパトル「あぁ、そういえばそんなのあるな」
20000「それで19090号はイチコロだぜ!」
テクパトル「・・・って、それはシルバーリングだよなぁ・・・」
20000「?なに、もしかしてダイヤとか買ってあげたいわけ?」
テクパトル「悪いかよ」
20000「ははは!今時でっかい宝石の指輪とかww」
テクパトル「やっぱり、なんだかんだ言ってお金掛けてやりたいんだよなぁ・・・あいつ、ダイヤの指輪とか似合いそうだろ」
20000「うっわ、ツッコミ放棄した上に惚気かよ」
テクパトル「・・・はぁ、となるとシルバーリングとダイヤを一個ずつ・・・」
20000「おいおい、結婚指輪は一つって決まりだよ」
テクパトル「あれ、そうなのか・・・」
20000「どっちにするの?」
テクパトル「うーん・・・美月に直接聞かなきゃいけないか」
20000「えー・・・サプライズは?」
テクパトル「だから、さりげなく聞くんだよ」
20000「あ、なるほど」
971 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/07(土) 17:05:02.72 ID:iY/HUf000
テクパトル「・・・っと、このカタログは隠さないとな」
20000「あ、じゃあミサカに頂戴よ」
テクパトル「?なんで」
20000「ミサカも将来誰かに買ってもらうかもしんないし」
テクパトル「お前を嫁にもらう男なんていないだろ」
20000「いやん、テっくんったらミサカがほかの男に取られるのが嫌なの?このこの!」
テクパトル「ベタベタするな・・・」
20000「あれれ、否定しないの?」
テクパトル「・・・娘が結婚の話をした時の父親の気持ちがよく分かったよ・・・」
20000(ちっ、娘かよ)
19090「あっ・・・はぁ・・・」
その夜
ベッドの上でいつものように行為に及んでいた二人
そういえば、とテクパトルはその最中に思い出した
テクパトル「あ、あのさ」
19090「あ、はい」
972 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/07(土) 17:05:24.06 ID:iY/HUf000
テクパトル「・・・今度、俺の勤務先の人が結婚指輪を買うらしくてさ」
19090「?」
テクパトル「・・・相手に贈るならシルバーリングか、宝石の指輪か、どっちがいいか迷ってて・・・」
19090「あん・・・こ、こんな時にそんな話ですか・・・」
テクパトル「い、いいだろ・・・!」
19090「あ、ちょっと!いきなり激しく・・・したら・・・ぁっ!」
テクパトル「・・・でさ、どっちがいいと思う?」
19090「美月に聞かれても・・・その女性の好みが分かりませんから」
テクパトル「じゃあ、仮にお前だったらどっちがいいんだ?」
19090「美月ですか?」
テクパトル「女の子の意見って貴重だろ、俺は男としての意見になっちまうからさ」
19090「美月は・・・どっちだっていいですね」
テクパトル「?高いのがいいとか、名前が彫ってあるのがいいとかじゃなくて?」
19090「も、もちろん・・・やっぱり高い物に憧れたりはしますよ?」
体をモジモジさせながら、19090号が恥ずかしそうに続ける
973 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/07(土) 17:05:57.02 ID:iY/HUf000
19090「ただ・・・ただ、結婚指輪がどんな物かより、愛してくれた人が精一杯考えて・・・自分にはこれが似合うだろうと選んでくれた指輪なら、それがいいです」
テクパトル「へぇ・・・」
19090「高い指輪には・・・正直、美月じゃ割り合いませんから」
テクパトル「そ、そんなことないって!」
19090「・・・ただ」
テクパトル「ただ?」
19090「・・・愛している人が選んでくれた指輪に釣り合うような素敵な女性になりたい、というのは美月の夢です」
テクパトル「!」
19090「相手がその指輪に篭めてくれた愛情以上の大きさを、その人に返してあげたいんです」
テクパトル「・・・なんか、美月っていいよな」
19090「な、何がですか?」
テクパトル「あぁいや・・・そういうとこ、本当に大好きだ」
19090「ふぇぇっ!?」
テクパトル「・・・な、なぁ・・・」
19090「な、なんですか?」
真剣な顔のテクパトルに、19090号はドキッとしてしまう
974 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/07(土) 17:06:23.57 ID:iY/HUf000
テクパトル「そろそろ・・・こ、子作りとか始めたいなぁ・・・ってさ」
19090「!」
テクパトル(あ、どんどん赤くなってく)
真っ暗な部屋でさえ分かるほどの顔の赤さ
りんごみたいだな、と感想を抱くテクパトル
19090「あ、あ・・・」
テクパトル「・・・ダメかな」
19090「えっと、その・・・」
19090「や・・・優しく、してくださいね?」
テクパトル「あ、あぁ!」
テクパトル「・・・」
翌朝
テクパトルはリビングで新聞を読んでいた
休日には毎朝新聞を読んで一日を始める習慣である
毎朝新聞ではない、「毎朝」新聞を読むのだ
読んでいるのは朝日だ
どうでもいいことだが
975 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/07(土) 17:06:57.86 ID:iY/HUf000
テクパトル(・・・芸能人Aが妊娠発表・・・結婚して二ヶ月か)
テクパトル(・・・に、妊娠・・・)
アレイ「なに顔を真っ赤にしている」
テクパトル「おわぁ!」
アレイ「な、なんでそんなに驚くのだ?」
テクパトル「びっくりした・・・」
アレイ「?あぁ、芸能人のおめでたの記事か」
テクパトル「あぁ・・・やっぱり、子供が出来るのって幸せなのかな」
アレイ「そうだな、そうだと思う」
テクパトル「・・・子供・・・か」
アレイ「お前達は、予定はないのか?」
テクパトル「い、一応・・・欲しいなぁって」
アレイ「・・・まさか、もう子作りしてるのか」
テクパトル「あ、あれだよ!まだお手柔らかにしてるし!」
御坂妹「な、なんですって!?とミサカは驚愕を露にします!」
テクパトル「げ、聞いてたのか・・・っていうかなんで語尾・・・」
14510「はぁ・・・家族の前で堂々の子作り宣言とは、とミサカは呆れて物も言えません」
976 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/07(土) 17:07:30.07 ID:iY/HUf000
17600「言ってるじゃないか、それに夫婦なんだから子作りくらいするだろう」
20000「うっひゃー!19090号はもうテっくんの肉棒を生で感じたのか!」
テクパトル「お、お前達なぁ・・・」
13577「・・・テっくん、あなたはまた一歩大人の階段を上りましたね、とミサカは祝福と侮蔑を贈ります」
12345「あぁ汚らわしや」
テクパトル「・・・」
19090「ふぁぁ・・・おはようござい・・・」
ミサカ一同「19090号!」
19090「は、はい」
10033「子供はできそうですか!?とミサカは甥か姪が出来る期待に胸を膨らませます!」
19999「いやっはぁ!おめでたなのさ!」
19090「ま、まだ出来ませんよ?」
10039「ほほう、いつかは出来ると」
11116「お熱いですねぇ」
19090「え、あ!」
アレイ「こらこら、あまり冷やかしてやるな」
977 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/07(土) 17:07:59.89 ID:iY/HUf000
御坂妹「・・・嬉しいんじゃないですか!とミサカは心にもないことを口にします」
テクパトル「・・・まぁいいや、俺ちょっと出かけてくるから」
19090「あ、美月もついて行きますか?」
テクパトル「あぁ・・・いや、今日はゆっくりみんなと話しててくれ」
19090「わ、分かりました・・・」
部屋から出ていくテクパトルの背中を、不安そうに19090号は見つめていた
ミサカ一同「どんな感じだったか教えてください!」
19090(これを一人で相手にするなんて・・・無理ですよ・・・)
テクパトル「・・・気持ちの篭った指輪・・・か」
宝石や指輪を扱う店の前で、テクパトルは立ち止まった
テクパトル(美月なら、そう言うよな・・・そうだ、分かりきってたことだよな)
苦笑してから、その中へ入る
「いらっしゃいませ」
テクパトル「あの・・・妻に結婚指輪を贈りたくて」
「それはおめでとうございます!」
社交辞令だろうな、と思いつつもやはり嬉しかったりする
978 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/07(土) 17:08:41.05 ID:iY/HUf000
テクパトル「でも・・・妻は気持ちさえ篭っていればいいって言うので、どれにしようか迷っていて」
「となりますと・・・リーズナブルな価格のこちらがオススメとなっていますが」
店員が差したのは、シルバーリングだった
テクパトル(やっぱり人気なんだな・・・)
「愛されている奥様のお名前を彫ることも可能ですし、それ以外に記念日などを彫ることも可能です」
テクパトル「・・・なるほど・・・」
「なお、ワンポイントのついたシルバーリングも用意しております」
テクパトル「あ・・・そうだ、月のワンポイントか何がかあるリングはないですかね」
「こちらに」
テクパトル(・・・月の刻印・・・か)
いいなぁ、と笑う
テクパトル「これに名前を彫れますか?」
「はい、お名前は・・・」
テクパトル「美月です、美しい月と書いて」
「それはそれは、このリングがピッタリですね」
テクパトル「いや、まぁ・・・」
照れ隠しに頭を掻き、テクパトルが笑う
979 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/07(土) 20:46:55.27 ID:iY/HUf000
テクパトル「…これ、喜んでもらえますかね」
「えぇ、もちろんですとも」
テクパトル(…でも…なんか、緊張するな)
その頃、テクパトル宅
20000「…はぁ、テっくんは上手くやってんだか…」
17600「おそらくだが指輪を買いに行ったんだよな」
20000「こら、大声で言わないの」
17600「なに、愛しい奥様は今洗濯物を取り込んでるじゃないか」
20000「あれ、そうだっけ」
17600「…手伝うか?」
20000「めんどくせぇや」
17600「…そうだな、めんどくさ…」
19090「あ、テっくん!!!!おかえりなさい!!!!」
20000・17600(…ベランダからでも聞こえる嬉しそうな声…)
テクパトル「美月!!!!ただいまー!!!」
20000・17600(…近所に聞こえそうな大声…)
980 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/08(日) 09:13:12.73 ID:Iuubhd270
テクパトル「美月、ちょっと渡したい物があるんだけどさ」
19090「?」
ベランダにいる19090号に、テクパトルが呼びかける
19090「渡したい物ですか?」
テクパトル「あぁ・・・ちょっと、いいかな」
19090「は、はい」
19090「・・・あ、あの・・・」
テクパトル「ん?なんだ?」
19090「・・・どうしてこのコンビニの前に?」
19090号が不思議そうに尋ねる
そこはかつて、テクパトルがアルバイトをしていたコンビニだった
テクパトル「・・・よく迎えに来てくれたよな、美月」
19090「は、はい」
テクパトル「・・・あ、時間大丈夫か?もう暗くなりそうだけどさ」
19090「大丈夫ですよ・・・他のミサカ達が心配ですけど」
テクパトル「じゃあ・・・ちょっと散歩しないか」
19090「?」
981 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/08(日) 09:13:39.56 ID:Iuubhd270
不思議そうな顔の19090号
先程から、全くテクパトルの目的が分からないのだ
テクパトル「・・・いいだろ?」
19090「は、はい」
綺麗な月が空に浮かぶ
テクパトルは、それを大通りに面した小さな公園から眺めていた
もちろん、19090号も
19090「・・・綺麗な月ですね・・・」
テクパトル「お前に名前を付けた時は・・・ちょうどこんな月だったかな」
19090「美しい月が出ていたから美月、なんて結構単純ですよ?」
テクパトル「ははは、悪い悪い」
19090「・・・でも、今では大好きな名前です」
テクパトル「なんで?」
19090「テっくんがいつも呼んでくれていますから」
テクパトル「・・・そっか」
19090「・・・あの、テっくん」
テクパトル「ん?」
982 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/08(日) 09:14:08.50 ID:Iuubhd270
19090「その・・・渡したい物ってなんですか?」
テクパトル「あぁ・・・いや、二人きりで渡したかったからさ」
テクパトルがポケットの中から何かを取り出す
テクパトル「・・・俺達、結婚しただろ」
19090「?」
テクパトル「・・・その証って、やっぱり必要だと思うんだ」
それは、少し小さいが美しい指輪だった
19090「あ・・・!」
テクパトル「・・・結婚指輪・・・なんだ、宝石は付いてないし給料三ヶ月分なんて到底出せなかったし・・・」
悪いな、とテクパトルが謝る
テクパトル「でもさ、美月には・・・この指輪が一番似合うと思ったから」
19090「・・・月がデザインされてますね」
テクパトル「・・・その・・・」
緊張しながら、テクパトルが続ける
テクパトル「俺は、あんまりこういう時の気の利いた台詞とか分からなくて・・・」
19090「・・・」
テクパトル「だから、多分お前に涙を流させることは出来ない」
そっ、と19090号の髪を撫でながらテクパトルが笑う
テクパトル「でもさ・・・お前を笑顔に出来るような男になるから」
テクパトル「だから、ずっと一緒にいてくれないか」
983 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/08(日) 09:14:34.92 ID:Iuubhd270
19090「あ・・・当たり前じゃないですか」
鼻を啜りながら、19090号が答える
19090「・・・素敵な指輪です、これ以上ないくらいに」
テクパトル「・・・そっか」
19090「・・・昨日聞いてきたのは、やっぱりこれのためだったんですね」
テクパトル「バ、バレてたのか・・・」
19090「だってテっくん、演技が下手ですから」
テクパトル「あはは・・・」
19090「・・・美月の名前が彫ってありますね」
テクパトル「結婚記念日も、彫ってるからさ」
19090「・・・着けてみてもいいですか?」
テクパトル「どうぞ」
左手の薬指に、19090号が指輪を嵌める
あるべき場所に収まった指輪は、より一層輝きを増した
テクパトル「・・・綺麗な月だよな」
19090「綺麗ですね」
984 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/08(日) 09:15:00.74 ID:Iuubhd270
公園のベンチで肩を寄り添わせながら、二人は月を見上げていた
傍から見たら、ただのカップルにしか見えないだろう
だが二人には、特別な関係があった
テクパトル「・・・今度この月を見上げる時はさ」
19090「はい」
テクパトル「・・・三人になってるといいな」
19090「え?」
ぽかん、とした表情で19090号が首を傾げる
そして数秒後
19090「ふ・・・」
その言葉の意味を理解した19090号は
19090「ふにゃぁぁぁぁぁぁ!」
テクパトル「どわぁぁぁぁぁ!」
漏電してしまった
月や星が輝く空の下
テクパトルは、呆れながらも、しかし幸せそうに笑っていた
985 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/08(日) 09:16:34.77 ID:Iuubhd270
こっちはここまで
これからバイトですので、投下は明日の夜になります
ご了承を
次スレで終了させたら、その後の短編なんかはブログかどっかでやると思います、何度か言っている通り
やっぱやんないかもしれません
というかインデックス最近出してねー
986 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/08(日) 23:25:35.73 ID:/BZgFcW2o
おつにゃんだよ!
987 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/04/09(月) 03:23:49.85 ID:IpZOJ8eV0
読み返して思ったが心理さんはスレ一発めはちょっとボケになってたな
988 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/09(月) 07:57:53.84 ID:gaeemkQb0
>>987
最初は割と色々今と違ってますね
黒子が垣根に若干惹かれてたり、心理定規がボケだったり、エツァリとショチトルが変態だったり
1スレ目は色々模索してた感がありました
989 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/11(水) 17:06:34.18 ID:gtPQ1TLB0
忘れてた、1000取りでもどうぞ
990 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(青森県)
[saga sage]:2012/04/11(水) 21:24:29.83 ID:KLUeBKhP0
くそう。追いつける気がしない・・・・
前ほどの速さはなくなったものの・・・
991 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/04/11(水) 23:49:54.67 ID:0n1JU3h40
乙にゃんだよ!
992 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長崎県)
[sage]:2012/04/12(木) 06:43:06.89 ID:ckLC3oaGo
前って一週間で一スレとかざらだったよな
993 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
:2012/04/13(金) 02:26:57.96 ID:B2NWLWwno
>>992
3日でひとすれだった気が
994 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/13(金) 02:27:57.39 ID:EdR05uFBo
乙
995 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/04/13(金) 02:28:22.14 ID:B2NWLWwno
sage忘れた死にたい
996 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/13(金) 18:28:30.61 ID:EdR05uFBo
梅
997 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/13(金) 22:09:55.44 ID:rlhjq0PIO
憂目
998 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/13(金) 22:46:30.93 ID:EdR05uFBo
宇目
999 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/04/13(金) 23:00:16.71 ID:MSRSLWTyo
999
1000 :
◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]:2012/04/13(金) 23:18:27.71 ID:QEqyJDqz0
サトリナぁぁぁぁ!!!!!!!
結婚してぇぇぇぇ!!!!
1001 :
1001
:Over 1000 Thread
/. ノ、i.|i 、、 ヽ
i | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ |
| i 、ヽ_ヽ、_i , / `__,;―'彡-i |
i ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' / .|
iイ | |' ;'(( ,;/ '~ ゛  ̄`;)" c ミ i.
.i i.| ' ,|| i| ._ _-i ||:i | r-、 ヽ、 / / / | _|_ ― // ̄7l l _|_
丿 `| (( _゛_i__`' (( ; ノ// i |ヽi. _/| _/| / | | ― / \/ | ―――
/ i || i` - -、` i ノノ 'i /ヽ | ヽ | | / | 丿 _/ / 丿
'ノ .. i )) '--、_`7 (( , 'i ノノ ヽ
ノ Y `-- " )) ノ ""i ヽ
ノヽ、 ノノ _/ i \
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最近建ったスレッドのご案内★
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きょうはなさま @ 2012/04/13(金) 23:11:41.35 ID:P736fPU5o
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シンジ「何年も会ってない実の父親から手紙が来たから安価で行動する」16 @ 2012/04/13(金) 22:52:50.37 ID:8vopKrBe0
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P「白いアイドル?」 @ 2012/04/13(金) 21:56:08.02 ID:C1sjLya40
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【fate】安価で聖杯戦記・外典【開戦】 @ 2012/04/13(金) 21:35:50.60 ID:XWKFNSz+o
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凛「安価で聖杯戦争」 @ 2012/04/13(金) 20:50:06.78 ID:CRHntcAv0
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カルタ「ちよちゃんは蜻さまのことが好きなんだね」 @ 2012/04/13(金) 20:38:54.37 ID:FbZ1SBdA0
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嫁宣言して60分以内にお断りされなければ結婚避難所 @ 2012/04/13(金) 20:17:46.65 ID:LHeW7MLEo
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ここだけ魔王の城 コンマ00で魔王様に頭グリグリされる @ 2012/04/13(金) 20:15:25.26 ID:JZHYNE5IO
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