562: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/04/10(日) 23:54:36.20 ID:Md0M/DQT0
禁書「ふらん、どこ……?」
563: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/04/10(日) 23:55:51.78 ID:Md0M/DQT0
幾つかの廊下、曲がり角を通り、道すがらの扉を開けて部屋の中を確認する。
無意味に過ぎていく時間。徐々に体に溜まっていく疲労。抗いがたき焦燥が彼女に襲い来る。
どれだけの時が経ったのか。時計を持っていないので、それを確認する術は彼女にはない。
564: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/04/10(日) 23:58:51.20 ID:Md0M/DQT0
禁書「――――」
565: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/04/11(月) 00:00:26.61 ID:BXfdLX/q0
フラン「っ……!?」
566: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/04/11(月) 00:02:42.29 ID:BXfdLX/q0
禁書「ふら――――」
フラン「っ、来ないでぇっ……!」
567: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/04/11(月) 00:03:41.76 ID:BXfdLX/q0
インデックスの説得を、フランドールは頭を抱えて首を大きく振り、尚も否定する。
その姿を見て、インデックスの心の中に『心配』とは別の『疑念』の感情が芽生えた。
『フランドールは何かを恐れている。だが、恐れ方が何処かおかしい』と。
568: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/04/11(月) 00:04:44.31 ID:BXfdLX/q0
フラン「……あの時と一緒なの」
禁書「あの時……?」
569: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/04/11(月) 00:06:07.19 ID:BXfdLX/q0
微かに笑いながら――――いや、『嗤い』ながらフランドールは話し続ける。
その嘲りを多分に含んだ『嗤い』を向けているのは、他ならぬ自分自身。
過去を思い出す度、それを言葉にする度に、彼女の心はズタズタに引き裂かれていく。
570: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/04/11(月) 00:06:55.02 ID:BXfdLX/q0
スイッチを切るように、嗤いが途絶える。
そして既に書かれていた台詞を朗読するように、単調な声色で話し出す。
ぞわりと、空気が体を嘗め回すような異様な感覚に襲われた。
571: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/04/11(月) 00:08:10.29 ID:BXfdLX/q0
いや、視線を『外さない』のではなく『外せない』。
まるで魅入られたかのように、彼女の眼球は釘付けになってしまっている。
例えるならば、打ち棄てられた子犬を不意に見つけてしまった時のように。
目の前の少女を見て沸き上がった感情が、彼女の心を支配している。
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