悪魔「私はあくまで、悪魔ですので」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/03(土) 00:56:20.96 ID:+bo6H8JxO
「はい。脱いじゃいました!」
「えっ……?」
「今なら丸見えですよ〜?」

衛兵は耳を疑った。耳の穴をかっぽじった。
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/03(土) 00:58:34.69 ID:+bo6H8JxO
「もう、いつまで待たせるんですか〜?」
「いや、心の準備がだな……」
「え? もしかして初めてだったりします?」

なかなか契りを結ぼうとしない衛兵に悪魔が尋ねると、顔を真っ赤にして怒鳴り返された。
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/03(土) 01:01:04.95 ID:+bo6H8JxO
「ちっ。うっぜぇ。大の男が泣くなよな」

泣き喚く衛兵に舌打ちをして、悪魔は毒づく。

「おい衛兵。私の目を見ろ。はい、魅了っと」
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/03(土) 01:05:12.31 ID:+bo6H8JxO
「それで? 契りを結ぶつもりあんの?」

そっぽを向きながら悪魔が衛兵の意向を尋ねるも、暫く沈黙が続いて、答えが返ってこない。

「お前さぁ……いい加減にしろよ?」
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/03(土) 01:07:52.93 ID:+bo6H8JxO
「どれだけ互いに愛し合っていたとしても、俺と姫様の間には身分の違いという越えられぬ壁があった。それでも気持ちが通じ合ってさえいればいいと思っていた。だが、ある日のことだ」

事前の連絡もなしに沢山の兵士を引き連れて、大国の王子が国境を越えて城までやってきた。
物々しい雰囲気に城内は騒然となったが、越境の際に派遣した使者によると、戦争するつもりはないとのことでとにかくその王子を迎えた。

以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/03(土) 01:09:19.54 ID:+bo6H8JxO
「んじゃあ、その大国を滅ぼしちまえよ」
「どうやって滅ぼすというのだ」
「私と契って、悪魔の力でチャチャっとさ」

事もなさげに悪魔はそういって、指を鳴らす。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/03(土) 01:11:07.52 ID:+bo6H8JxO
「自分でやればいいだろう?」
「私はあくまで、悪魔ですので」
「どういう意味だ?」
「悪魔は願われなければ、何も出来ません」

以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/03(土) 01:15:37.08 ID:+bo6H8JxO
「隙ありです!」
「うわ! くんなよ!」
「契りを結んでください!」
「や、やだよ!」
「何故ですか!?」
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/03(土) 01:18:05.62 ID:+bo6H8JxO
「今回だけですからね?」
「ありがとう、恩に着る」

場面は変わり、冒頭と同じく衛兵の自室。
地獄の底から辛くも舞い戻った衛兵の手には、一振りの美しい漆黒の大太刀が握られていた。
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/03(土) 01:19:15.58 ID:+bo6H8JxO
「もう寝てますかね?」
「どうだろう?」

窓にはカーテンが引かれ、中の様子を窺い知ることは出来ない。明かりは既に消えている。
だから衛兵は窓に耳を当てて、気配を探った。
以下略 AAS



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