過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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18: ◆ySV3bQLdI.[saga sage]
2011/04/22(金) 00:56:48.82 ID:Nr8ofJqko
 
 ――つい二週間前、あいつと出会うまでの間、あたしは誰とも深く関わらなかった。
家と家族をなくしてからというもの、ずっと独りで生きてきた。

 他人に生の感情を剥き出しにしたことも、会話と呼べるほど多くを喋ったのも久しくなかった。
以下略



19: ◆ySV3bQLdI.[saga sage]
2011/04/22(金) 00:58:05.39 ID:Nr8ofJqko
 そもそも、あいつは何者なんだ?
 魔法少女とは違う――大人だし男なのだから当然だが――グリーフシードも必要としない剣士。

「ゼロ……」

以下略



20: ◆ySV3bQLdI.[sage]
2011/04/22(金) 00:59:34.58 ID:Nr8ofJqko

「見滝原か……そういや、あそこには……」

 杏子は男の言葉を思い出す。
 次の仕事場、見滝原。どこかで聞き覚えのある街の名だと思っていた。
以下略



21: ◆ySV3bQLdI.[sage]
2011/04/22(金) 01:06:06.38 ID:Nr8ofJqko


 夜が明けて朝が始まる。ごく普通の女子中学生――美樹さやかは、
いつものように起きて、いつのものように支度をし、親友二人と待ち合わせて登校する。

以下略



22: ◆ySV3bQLdI.[saga sage]
2011/04/22(金) 01:08:15.92 ID:Nr8ofJqko

「えー、何それ」

「隠されると余計に気になりますわ」

以下略



23: ◆ySV3bQLdI.[sage]
2011/04/22(金) 01:10:45.47 ID:Nr8ofJqko
 矛先が向いた仁美は、やや困り顔で頬を赤らめている。
まどかとは違うタイプだが、こんな姿も絵になるのが彼女だ。

「私は、その……お稽古事もありますし……なかなか殿方とお付き合いする間も……」

以下略



24: ◆ySV3bQLdI.[saga sage]
2011/04/22(金) 01:13:16.17 ID:Nr8ofJqko
 歩くうちに、いつの間にか三人は公園を横切る十字路に差し掛かっている。
通勤通学の時間帯だが、交差する道から歩いて来ている人間は一人だけ。
まどかの視線は、その人物に向けられていた。

 真っ白な、脛の辺りまで丈のあるロングコートを翻し歩く男性。開いたコートの内側は上下共に黒。
以下略



25: ◆ySV3bQLdI.[saga sage]
2011/04/22(金) 01:15:27.22 ID:Nr8ofJqko
 まどかは、その後も暫く彼を眺めており、釣られてさやかも見てしまう。
このままでは埒が明かないので、

「ああいう人が、まどかのタイプなんだ」

以下略



26: ◆ySV3bQLdI.[saga sage]
2011/04/22(金) 01:17:12.78 ID:Nr8ofJqko
――運命ってのは確かにあると思う。
もし、まどかが遅刻していなければ、彼とすれ違うこともなかった。

 こんな……本当に小さなきっかけで、僅かな変化で未来は大きく変わる。
もし、彼に出会っていなければ、あたしの人生はまったく違うものになっていた。
以下略



27: ◆ySV3bQLdI.[saga sage]
2011/04/22(金) 01:19:02.06 ID:Nr8ofJqko
 季節外れのロングコートを着込んだ男は、朝の街を歩いていた。
 初めて訪れる街に戸惑う様子もなく、その歩みは堂々たるもの。
 朝露に濡れる公園を抜け、女子中学生の三人組とすれ違った直後。
夜明けから数時間、これまで一度も休まず動き続けた健脚が初めて止まった。

以下略



28: ◆ySV3bQLdI.[saga sage]
2011/04/22(金) 01:20:53.05 ID:Nr8ofJqko

『わからん。俺様も初めての感覚だ。だが、おそらくは……魔法少女……とやらじゃないのか?』

「魔法少女、か……」

以下略



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