974:LX [saga sage]
2013/01/03(木) 23:19:29.05 ID:pp/Lc+sn0
  
  
 「ただいま」 
  
 重い気持ちで玄関のドアを開く美琴。 
975:LX [saga sage]
2013/01/03(木) 23:28:31.51 ID:pp/Lc+sn0
  
 「苛められた、のか?」 
  
 そっと当麻が声を掛けるが返事はない。 
  
976:LX [saga sage]
2013/01/03(木) 23:40:13.37 ID:pp/Lc+sn0
  
 今は御坂麻美という名を持つ彼女のクローン、検体番号10032号との間に、彼は男の子をもうけていた。 
  
 ものの見事に出し抜かれた美琴であったが、今、無邪気に喜び、自分を褒め激励してくれる夫の姿は嬉しかった。 
  
977:LX [saga sage]
2013/01/03(木) 23:47:28.19 ID:pp/Lc+sn0
  
  
 「良かったわねぇ、美琴さん、本当におめでとう」 
  
 「有り難うございます」 
978:LX [saga sage]
2013/01/03(木) 23:56:43.03 ID:pp/Lc+sn0
  
 「良く他のお母様たちと話をしたものだけど、どこの家でも男の子の母親はひぃひぃ言ってたわ、乱暴だし、やたら活動的だしね。 
  
 ほんと、女の子だったらどんなに良かったかしら、って言ってたのよ?」 
  
979:LX [saga sage]
2013/01/04(金) 00:00:39.32 ID:JCikDjuT0
  
 (貴女も、自分の亭主を寝取った女と一緒に居たくないでしょ?)と言うような、美琴のプライドをぶち壊すような事はおくびにも出さず、あくまでも自分の問題だから、と言う事にして彼女は美琴を誘ったのだ。 
  
 怒濤の押しっぷりに土俵際に詰まる美琴だが、彼女の配慮は直ぐにわかった。 
  
980:LX [saga sage]
2013/01/04(金) 00:26:40.14 ID:JCikDjuT0
  
 新しい御坂家。 
  
 美琴もまだ3回目、であるし当麻は初めてだったが、玄関に入った瞬間に、二人は思わず顔を見合わせた。 
  
981:LX [saga sage]
2013/01/04(金) 00:38:52.13 ID:JCikDjuT0
  
 「私が妊娠した事も公にはさせない。それは了解を取ったわ。 
  
 私の代わりには、『妹』の一人を当てて、彼女に影武者をやってもらうことにしてる。 
  
982:LX [saga sage]
2013/01/04(金) 00:45:06.62 ID:JCikDjuT0
  
 美鈴は娘の感情を目敏く読みとったのだろうか、「当麻クン?」とまた彼を呼ぶ。 
  
 「は、はい?」 
  
983:LX [saga sage]
2013/01/04(金) 00:49:07.06 ID:JCikDjuT0
  
 「彼にも言えない事があったら、その時は、私かな?」 
  
 いたずらっぽく、娘の目を見る母。 
  
984:LX [saga sage]
2013/01/04(金) 00:59:24.51 ID:JCikDjuT0
 >>1です。 
  
 本日投稿分、以上です。番外編、終了です。 
 原稿を通しでしか書けなかったので、コマ割りする際に加筆修正をしなければならず、随分と時間がかかりました。 
  
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