18: ◆3/LiqBy2CQ[sage]
2011/09/15(木) 20:13:32.60 ID:+wTNpPwyo
――何度か唯ちゃんの視線を感じながら、いつもよりちょっとだけ彼に好意的に接し、背中を見送る。
ちゃんと会社を休む旨も伝えた。もう後ろ髪引かれるものなんて何もない。ここから先は、唯ちゃんとの時間。そう思うだけで胸がときめく。
19: ◆3/LiqBy2CQ[sage]
2011/09/15(木) 20:15:32.32 ID:+wTNpPwyo
――すっかり冷えてしまったお味噌汁に火をかけ、少しずつ温める。
完全に温まるよりも先に、匂いが充満し始める。それに反応したようで唯ちゃんが目を覚ました。
20: ◆3/LiqBy2CQ[sage]
2011/09/15(木) 20:16:28.89 ID:+wTNpPwyo
唯「……ムギちゃん、顔を上げて?」
紬「や、やだ……!」
21: ◆3/LiqBy2CQ[sage]
2011/09/15(木) 20:17:47.47 ID:+wTNpPwyo
――過去のどんな性交よりも、丁寧にやったつもりだった。
つもり、というのはよくわからないから。唯ちゃんが可愛すぎて記憶がほとんどないのもあるし、唯ちゃん自身も拙いながらも私に触れてくれて、二人であっけなく達してしまったからというのもある。
22: ◆3/LiqBy2CQ[sage]
2011/09/15(木) 20:18:25.57 ID:+wTNpPwyo
紬「……絶対、幸せにするからね?」
唯「…どうしたの? 急に」
23: ◆3/LiqBy2CQ[sage]
2011/09/15(木) 20:19:57.51 ID:+wTNpPwyo
紬「――あぁ…お味噌汁ぐちゃぐちゃ…」
火にかけたまますっかり忘れられていたお味噌汁。中身なんてもうほとんどない。とりあえず火を止める。
24: ◆3/LiqBy2CQ[sage]
2011/09/15(木) 20:21:05.22 ID:+wTNpPwyo
――洗ってあげよう、と。ただそれだけの思いで、リストバンドを外してあげて。
そこに私と同じ傷が、五本の赤い線が走っていたら、私はどうすればいい?
25: ◆3/LiqBy2CQ[sage]
2011/09/15(木) 20:21:53.21 ID:+wTNpPwyo
紬「……私と、両想いだった、って知ってしまったこと……?」
26: ◆3/LiqBy2CQ[sage]
2011/09/15(木) 20:24:23.90 ID:+wTNpPwyo
唯「――っ!? ムギちゃん!? どうしたの!?」
27: ◆3/LiqBy2CQ[sage]
2011/09/15(木) 20:25:56.19 ID:+wTNpPwyo
―――…
――…
…
28: ◆3/LiqBy2CQ[sage]
2011/09/15(木) 20:26:34.34 ID:+wTNpPwyo
唯「そういえばムギちゃん、私就職決まったんだよ」
紬「そうなの? やっぱり学校の先生?」
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