過去ログ - まどか「無限の中のひとつの奇跡」
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37:視点:美樹さやか ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:12:37.86 ID:t06ma3WT0
「着いたわ。ここが私の家よ」
夕暮れの赤い日差しの中、マンションの一室の前でマミさんが足を止める。
ドアの脇の表札には『巴マミ』の文字、ただその名前だけ。
38: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:15:54.04 ID:t06ma3WT0
「おかわりも一杯あるから、遠慮しないでね」
湯気の立つ紅茶を湛えた白磁のティーカップが5つ、テーブルの上に置かれる。
「はい、いただきまーす」
39: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:17:03.18 ID:t06ma3WT0
「魂そのもの?」
「言葉通りの意味。ソウルジェムを砕かれれば死ぬし
大体100m以上離れれば、肉体を動かすことは出来なくなるわ」
40: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:18:23.03 ID:t06ma3WT0
「キュゥべえはね、本質において人間とは考え方の異なる存在なの」
あたしの心を察したのか、マミさんが弁護する。
「一応、キュゥべえにも大義名分はあるし
41: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:19:32.33 ID:t06ma3WT0
「では、『願い』について説明するわね」
キュゥべえを押さえつけ――抱きながら、改めて説明を始めるマミさん。
「キュゥべえと契約した者は、魔法少女となって、魔獣と戦い続ける使命を課されるの。
42: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:20:34.85 ID:t06ma3WT0
「私からもひとつだけ、付け加えておくわ」
袖を引っ張られた腕でエリの頭を撫でながら、話し始めるほむら。
「もし誰かの為に祈るのだとしたら、決して見返りを求めては駄目。
43: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:21:34.65 ID:t06ma3WT0
「『願い』についてはこんなところかしら。ええと、あと説明しておくべきことは――」
何かを思いつき、少し意地悪そうな笑みを浮かべて、マミさんが振る。
「何かしら?真矢さん」
44: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:22:50.93 ID:t06ma3WT0
「で、その魔獣を倒すと落とすのが、グリーフシード。
私達魔法少女にとって、命綱と言っても過言ではないものよ」
マミさんがもう一度、さっきのソウルジェムを取り出す。
45: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:24:19.29 ID:t06ma3WT0
「で、穢れを吸ったグリーフシードだけど、これを集めるのがキュゥべえの目的なの」
マミさんに抱かれているキュゥべえの、背中の赤い輪のある部分がぱっくりと開く。
その中に黒くなったグリーフシードを放り込むマミさん。
46: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:25:23.90 ID:t06ma3WT0
「もう説明する内容も残り僅かだし、敢えて止めなかったけど
そろそろ最後の項目――『円環の理』について、話してもよいかしら?」
『円環の理』……?何だろう、どこかで聞いたことがあるような気がする。
んー、なんかよく分からない、懐かしさだか寂しさだかを感じるし
47:視点:佐倉杏子 ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:26:35.71 ID:t06ma3WT0
「だから、世話になる理由がねーっつってんだろ」
マミ差し入れのラスクを齧りながら、キュゥべえに怒鳴る。
「人間の感情というのは、難しいものだね。
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