3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/12(火) 11:03:30.63 ID:pZ0kk8uso
  
  男女は黙ってあたりを見回していました。 
  焦っている様子はちっとも見られませんでした。 
  
 貴音「穏やかで、静かで、美しく、白い」 
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/12(火) 11:05:04.07 ID:pZ0kk8uso
  
 P「新規の案件は来てるんだ。みんなと比べても悪くない。 
  だけどリピートが減ってきた」 
   
 貴音「りぴいと……でございますか」 
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/12(火) 11:06:31.68 ID:pZ0kk8uso
  
  女はしゃがんで足下の雪をあつめ、雪玉を2つ作りました。 
  1つをあらぬ方向に投げ、雪に穿たれたあとを見て童女のように笑いました。 
  それからもう1つの雪玉を手にして男の背をじっと見つめました。 
   
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/12(火) 11:08:15.42 ID:pZ0kk8uso
   
 貴音「面妖な」 
  
 P「何が?」 
  
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/12(火) 11:09:40.86 ID:pZ0kk8uso
  
 貴音「わたくしたちが近寄ると、松の姿が変わるようです」 
  
  言われて男はいちばん近くの幹を見つめました。 
  ひき肌も荒々しく重厚な松でした。 
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/12(火) 11:10:48.31 ID:pZ0kk8uso
  
 P「二本先の松はどう見える?」 
  
 貴音「苦しげに乱れています」 
  
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/12(火) 11:12:24.96 ID:pZ0kk8uso
  
 P「夢の中だもの。 
  さて。俺はここで止まっているから二本目の松まで行ってくれないか」 
   
 貴音「はい」 
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/12(火) 11:13:37.49 ID:pZ0kk8uso
   
 貴音「あなた様の意に添おうというのでしょう。 
  まこと、雪歩らしいいじらしさかと」 
   
 P「そんな姿をファンは見たくないよ。 
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/12(火) 11:15:14.50 ID:pZ0kk8uso
  
 P「なんでも同じだよ。でも今は雪歩を探そう。 
  夢に俺を招いたからには、あいつも何とかしたいんだと思う」 
   
 貴音「あなた様! あれを」 
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/12(火) 11:16:15.43 ID:pZ0kk8uso
  
  
  男はあずま家から少し離れたところで立ち止まりました。 
  それは先ほどの松の並木の三本ぶんの距離でした。 
  
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/12(火) 11:17:18.83 ID:pZ0kk8uso
  
 雪歩「は、はいぃ」 
  
  ドアを開けるとエアコンで温められた空気が流れ出してきました。 
  背後の雪を溶かすほどの勢いでした。 
40Res/23.55 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。