過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/24(金) 17:04:29.68 ID:raX+wY0oo
・はたらく魔王様! 真奥×恵美

・原作一巻もしくはアニメ1〜5話視聴済み推奨。
 逆にそれ以降のネタバレはなし

・原作でも明言されていない部分の独自解釈あり

・迫力ある戦闘? アニメでも見てろ!

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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/24(金) 17:05:55.31 ID:raX+wY0oo
予想外の雨だった。
折り畳み傘を忘れたことを悔やみつつ、ハンカチで髪を拭う。
道端のレストランの庇で一息つきながら空模様を見るが、
どうも五分や十分で止みそうにはない勢いだ。

以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/24(金) 17:06:43.07 ID:raX+wY0oo
青年「じゃあこうしよう。俺、すぐそこのマグロナルドに勤めてるから、暇なときに食いに来て」

恵美「すぐそこ……ああ、幡ヶ谷駅前の」

彼が指差す方向にある幡ヶ谷駅の風景を思い出し、
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:07:30.64 ID:raX+wY0oo
梨香「恵美、なんか良い事あった?」

仕事――電話会社のテレアポの業務をこなしていると、
手の空いた間に隣の席からそんな声が掛ってきた。
同僚にして、目下一番の友人である梨香だ。
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:08:08.77 ID:raX+wY0oo
梨香の言う、男慣れしていないというのは本当だ。
時折職場の女性陣で雑談するとき、恋愛話で盛り上がることがあるが、
そんなとき私は場の空気に合わせて相槌を打つくらいしかできない。
私の恋愛経験はゼロと言っていい。
それは私の生い立ちに理由がある。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:08:55.46 ID:raX+wY0oo
雨はすでに上がっていた。
職場を出た私は、足早に幡ヶ谷駅目指して歩いている。
18時には職場を出られるはずだったが、終業間際にクレームが入り、
それがやたらと長引いたのだ。基本的に受けた電話を終えるまで帰ることはできない。
おかげで今の時刻は21時近く、夕食には少し遅い時間だ。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:09:26.14 ID:raX+wY0oo
恵美「あ、ごめんなさい。雑談していて怒られませんか?」

青年「別に少しくらい平気だよ」

言われてほっとする。
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:10:16.01 ID:raX+wY0oo
恵美「あの、それより傘、お返しします」

昼間借りた傘を差し出す。
ポテトのサービスに釣られて来たように思われるのは、その、色々とまずかった。

以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:10:50.54 ID:raX+wY0oo
真奥「んー……」

何か悩んでいるらしい。はしたない女と思われただろうか。
ふと見れば横から女子高生らしき店員が、あわわどうしようという顔でこちらを凝視している。
不安に苛まれながら待つと、
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:11:20.21 ID:raX+wY0oo
24時間営業の店以外は閉店し、街灯が薄暗く辺りを照らす中、自転車を押す彼と連れ立って駅に向かう。

恵美「さっきの子、可愛かったですね。彼女さんですか?」

真奥「違う違う、単にバイトの後輩だよ」
以下略



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