20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 18:15:14.88 ID:sFJRaXSc0
余裕があるのかないのか、わからないことを思った私の目を。
相手の子のプロデューサーは覗きました。
じいっと。
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 18:20:04.33 ID:sFJRaXSc0
問われた台詞に、声が詰まりました。
咄嗟に、何も返せなかった。
楽しい? どうして、そんなことを聞くの?
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 18:25:06.81 ID:sFJRaXSc0
「……」
「プロデューサー、やっぱり口説いてる!」
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 18:30:11.75 ID:sFJRaXSc0
「それじゃあ名刺だけ、渡してもいいかな。受け取ってもらえる?」
言いながら、ケースから、一枚の紙を取り出した男の人。
差し出された小さな紙を、このとき、受け取っていなかったら。
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 18:31:13.55 ID:sFJRaXSc0
続きを考えるので30分ほどください。
あと、画像ありがとうございます。
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 19:00:20.81 ID:sFJRaXSc0
事務所に帰ると、大人たちが会議室にこもって何事か話していました。
薄いスチール戸の向こうから、話し声が聞こえます。
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 19:05:19.60 ID:sFJRaXSc0
そのとき私は、名刺を貰ったことを正直に話すつもりでいました。
もちろん、向こうの提案は魅力的だった。
憧れていた関係に、私も入れてくれるという話だったんだから。
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 19:10:17.37 ID:sFJRaXSc0
言外に、私の居場所はここにしかないという事実を、突きつけられました。
その途端に。
指が震えて、喉が詰まって、変な物でも入ったみたいに、鼻の奥がつーんとした。
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 19:15:34.82 ID:sFJRaXSc0
……その日のうちに、私は電話をかけました。プロデューサーに。
何を話したかは、あまりよく……覚えていないんです。
全部覚えてるって言ったのに、ここだけは、記憶が曖昧で。
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 19:20:11.04 ID:sFJRaXSc0
初めてライブバトルをしたときに、泰葉が俺たちを羨ましそうに見てるなって。
それはすぐに気がついた。
だけどもちろん、そんな理由で移籍なんて決められない。
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 19:25:14.53 ID:sFJRaXSc0
プロダクションが変わったことは、私にとって、単に所属が変わっただけじゃない。
見るもの全てががらりと変わりました。
夢じゃないかと、疑うくらいに。
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