20: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:24:25.86 ID:EnRHzSex0
あなたは 幸せ です。
21: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:25:04.76 ID:EnRHzSex0
僕が次に目覚めたのは、ノックの音と共に、母親が部屋に入ってきたときだった。
後々聞いた話だが、僕はベッドの中で酷くうなされていたらしい。
それを母が見つけて、僕を揺り起こしたところ、飛び起きたのだ。
22: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:25:35.22 ID:EnRHzSex0
一週間。
なぜ、一週間なんだ。今はゴールデンウィークでも、なんでもないはずだ。
なら、なぜ。僕は、記憶を辿っていく。今のこと。少し前のこと。少し前?
23: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:26:06.83 ID:EnRHzSex0
一週間後。正確には七時間後に、僕は起こされた。
外はまだ暗いようだ。「今日は夜か」と呟く父に頭を抱えた。
となると、いずれ、朝も昼も来るということになるのだろう。
24: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:26:39.36 ID:EnRHzSex0
僕は、あまりの驚きに声も上がらなかった。
何度も見た顔。幼少期より、ずっと大人びて、綺麗になったと思う。
男子は一斉に笑顔になり、女子は苦々しいような表情であると見た。
25: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:27:09.17 ID:EnRHzSex0
僕たちは、教師陣の紹介を終え、教室に戻っていた。
僕のクラスの担任である先生は、威厳を撒き散らしていた。
気持ちは分からなくもない。美人が二人も増えたのだから。
26: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:27:39.48 ID:EnRHzSex0
「はい、今日はこれで終了。解散だ」
先生はいつもより張り切っている。隣の副担は面倒そう。
何のために教職員になったのだろうか。よくわからない。
27: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:28:09.56 ID:EnRHzSex0
「君なら、もっと頭のいい所に入れたと思うんだけどな」
「それもできた。けど、なんて言うか。理由があるのよ」
28: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:29:23.08 ID:EnRHzSex0
家に戻ると、やはり温厚な父と母が僕を迎えてくれた。
父は、今日は早くに仕事が終わったらしい。読書をしている。
母は、本当に楽しそうに料理を作り、僕におかえりを告げた。
29: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:29:51.00 ID:EnRHzSex0
「二十四時間」
父と母は、揃ってその言葉を反芻し、目を丸くしていた。
すぐに笑い出したが、僕の表情から、何かを察していた。
30: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:30:17.83 ID:EnRHzSex0
件名 : あなたは 幸せ です。
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