過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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2013/09/28(土) 14:04:32.89 ID:KVRRLmPoo
俺はそれ以上深くは考えずに、適当に言葉を返そうとしたけれど、思いつかなかった。
「きみに謝るべき?」
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2013/09/28(土) 14:05:28.24 ID:KVRRLmPoo
「だってそれ、いまさらなんだもん。それに、覚えてなかったのはべつにあんたの責任じゃないでしょ。
そりゃショックだったけど、だからってあんたを責めるのは違うでしょう?
そんなのは、もうわたしは一年以上前に通り過ぎたし、とっくに納得してたんだよ」
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2013/09/28(土) 14:06:42.89 ID:KVRRLmPoo
俺は枝野の顔をじっと見つめた。彼女も負けじと俺の顔を見た。でも結局、目を逸らしたのは枝野が先だった。
必要とされたかった、のだろうか、俺は。
よくわからない。そんなふうに逃げ出そうとする俺の思考を、
以下略
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2013/09/28(土) 14:07:09.35 ID:KVRRLmPoo
「中学のとき、俺のことを好きだと言ってくれる人は一人しかいなかった。
ひょっとしたら、一人いたというだけでも、十分すぎるくらい幸福なのかもしれない」
「そうだよ。存分に後悔したまえ」
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2013/09/28(土) 14:07:35.48 ID:KVRRLmPoo
「嘘だ」
「本当に。といっても、今はその内容をほとんど覚えてないけど。俺はそれからきみのことについてある程度調べた。
どんな部活に入っていて、どんな友達と付き合っているのか。調べたというより観察したという方が近いか。
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2013/09/28(土) 14:08:17.13 ID:KVRRLmPoo
「そんなに先のことまで、普通、考えないよね」
彼女は真剣な声音でそう言うと、遠くの空をじっと睨んだ。
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2013/09/28(土) 14:09:22.91 ID:KVRRLmPoo
「きみは俺にまともな人間であることを望んだと思う。
理想化されないまでも、少なくとも恥じるところのない人間であることを望んだと思う。
反対に俺は、きみに無条件の好意を望んだだろう。何をしても許してくれるような、そんな都合のいい存在であることを望んだ」
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2013/09/28(土) 14:09:48.95 ID:KVRRLmPoo
枝野は黙り込んだまま夕陽を睨んでいた。空は暗い。風は強い。夜が近付いている。
「小説は」と、彼女はふたたび口を開いた。
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2013/09/28(土) 14:10:37.95 ID:KVRRLmPoo
「なんでかはもう分からない。たぶん落とし穴みたいなものなんだよね。
一度落ちたら抜け出せない。そんな感じなんだと思う。よくわからないけど」
俺は何も言わなかった。
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2013/09/28(土) 14:11:56.79 ID:KVRRLmPoo
「ねえ、ひとつだけ訊いてもいい?」と俺は訊ねた。
ずっと前から気になっていたのだけれど、この言葉、それ自体がひとつの質問だよな。
どうでもいいことを考えて気分を切り替えようとした。
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