過去ログ - オリジナル小説【現代ファンタジー】
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22:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:53:10.28 ID:FkLb1xlW0
マートにとっては、戦いよりも重大事なメロとのひととき、気合いも入るというものだ。
仕事の空き時間で、徹底的に訪れるスポットを調査していく。
その姿はさながら不審者だった。
何度か、警察に補導されそうになったこともあった。
だが、持ち前の体力を無駄に使っていつもその場を逃れていた。
23:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:53:46.22 ID:FkLb1xlW0
今日は、朝からメロと一緒に買い物。
前はマートが料理をしていたが、今となっては料理の腕は完全にメロに抜かれている。
そんなわけで、マートはメロの指示に従い、食材をカートに入れていく。
エラメク家の財布は、3つに分かれる。
24:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:54:29.19 ID:FkLb1xlW0
ともあれ、マート三メロ二の割合で荷物持ちは落ち着いた。
次は、昼食だ。
マートはこのあたりのことはなにからなにまで調査済みだ。
メロが望むところへエスコートするのは彼女にとって造作もないことなのだ。
メロは、ラーメンが好きだ。
25:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:55:12.45 ID:FkLb1xlW0
昼食を終えた後は、荷物を置くため、一度家に戻る。
すでに安全なルートは調べ尽くしているため、危険はない。
万が一、そんなことが起ころうと、マートのメロを守り抜くという意志の前では、無力だ。
ともかく危険域をそれとなく避け、姉妹は家へと向かう。
実は、本人たちのも知らないことだが、魔術士とその親族には監視がついている。
26:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:55:47.87 ID:FkLb1xlW0
鍵を開けて閉める。玄関で靴を脱ぐ。
その一連の動作をこなしてから、姉妹はリビングへと向かった。
メロの性格から、やるべきことは早めに済ませておく。
姉妹は分担して、食料をしかるべき場所に運んでいく。
「テレビくらいはほしいねー」
27:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:56:23.07 ID:FkLb1xlW0
ふと、家のチャイムが鳴り響く。
なにかの勧誘か、それともただのいたずらか。
マートはそれを確かめ、勧誘ならば追い返すために玄関へと向かった。
ドアの小さな丸窓から見えるのは一人の男の姿。
どうも、追い返すというわけにはいかなくなったようだ。
28:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:56:55.01 ID:FkLb1xlW0
「いや〜、相変わらずものが少ないね〜」
このアレックという男は、先日のスケアクロウとはまた違った軽薄さを持っている。
主に女性関連でなにかしでかしてそうな感じだ。
「そういえば、エラメクちゃん、アニメとか見てる? 最近はまっちゃってさ〜」
「アレックさん、皮肉ですか? うちにテレビはありません」
29:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:57:30.16 ID:FkLb1xlW0
マートも、お茶を一口飲んでから、これから来る話に備える。
途端にその目つきは真剣なものになった。
合成獣との戦いは常に危険と隣り合わせだ。
少しでもリスクは避けていきたい。
なにか情報があれば、それは身につけておいた方がいい。
30:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:00:03.29 ID:FkLb1xlW0
メロを小脇に抱えているのに、アレックは速い。
しかし、その動きはあらかじめ決められていたように規則的だった。
まるで、マートをどこかへ誘導しているようでもあった。
「待ちなさい!」
「待てと言われて待つ馬鹿はいない!」
31:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:00:39.52 ID:FkLb1xlW0
「お姉ちゃん!!」
「なっ!?」
マートの表情からは驚きが隠しきれていない。
「……主人公ならこの程度のピンチは跳ね返してくれるだろう?」
「できると思うんですか? 本格的にアニメの見すぎですね」
32:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:01:17.28 ID:FkLb1xlW0
「さて、そろそろ本題に入ろう」
「少しは反省してくださいね?」
メロがアレックを鋭い目つきで睨みつける。
「ははは、エラメクちゃんよりメロちゃんの方が怖いんじゃないかなぁ……」
アレックの額からは微かに冷や汗が垂れていた。
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