過去ログ - 【安価】苗木「今日から2年生か・・・」【ダンロン1+2】
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2013/11/26(火) 06:29:42.20 ID:BVhJwVsq0
「確か…左腕、だったな」
麗はカッターシャツの袖のボタンを外してブレザーの袖と一緒に押し上げ、テニス部とは思えない白い腕を露出させた。
シンプルだが高級感漂うシルバーの腕時計と内肘の丁度中間部分に、直径3cm程度の黒い印があり、よくよく見るとそれは王冠を模していることがわかった。
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2013/11/26(火) 06:30:47.20 ID:BVhJwVsq0
どくんっ、と紗羅の心臓が大きく脈打った。
麗の真剣な表情に、胸騒ぎがした。
その胸騒ぎの正体が何なのかは、わからないけれど。
「なあ、麗。
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968
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2013/11/26(火) 06:31:13.87 ID:BVhJwVsq0
紗羅ともみじは反射的に仰け反り少しでもワルサーから距離を取ろうとしたが、麗は真剣な面持ちでワルサーをじっと見つめ、健太を見据えた。
「健太…わかってんな?
それは、人の命を一瞬で奪うかもしれない代物だぞ。
持つ時も、万が一撃つ時になっても、それを絶対忘れるなよ。
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2013/11/26(火) 06:32:20.52 ID:BVhJwVsq0
遠くに響くその音は、教室内にいる4人の政府関係者と31人の中学3年生(本当なら32人なのだが、田中顕昌(男子十一番)だけはもう音を聞くことができなくなってしまった)の耳にも届いた。
「おー、早速やなぁ」
ライド(担当教官)が楽しそうに声を上げた。
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2013/11/26(火) 06:33:21.10 ID:BVhJwVsq0
周りから一目置かれたが、それは周りから見えない壁を作られていたと言うこともでき、コミュニケーション能力が低い利央はこの当時から友人がほとんどいなかった。
運動もできたので体育祭では活躍したけれど、周りからは「凄い」と声を掛けられることはあってもすぐ離れていくので、いつも独りのような気がしていた。
麗のことはもちろん知っていた。
学年の誰よりも目立っており、人だかりの中心に常に麗はいた。
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971
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2013/11/26(火) 06:33:48.18 ID:BVhJwVsq0
「1人足りないけど、まあそれも運ってことで、頑張りや」
「全然“運”じゃないじゃん、田中が死んだのはアンタらのせいでしょ」
ライドの言葉に、遼子がすぐさま反論した。
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972
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2013/11/26(火) 06:34:54.18 ID:BVhJwVsq0
「遼子、お願いだから今は抑えて…ッ」
「まーまー、頭上げぇや、芳野くん。
血気盛んなのはええことやから怒らへんよ。
ほらエッちゃんもアッキーも、荷物渡したらな」
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973
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2013/11/26(火) 06:35:39.75 ID:BVhJwVsq0
プログラム本部となっている御神島小中学校の敷地を出ると鬱蒼とした森が広がっているが、皆が長年踏み締めて出来た道を暫く歩いていくと、アスファルトで舗装された道路に出る。
御神島に設置された道路は、御神島をぐるりと一周できるように巡らされているのに加え、島のほぼ中央に位置する小中学校を起点として南北それぞれの端にある港と西にある灯台を結ぶものと、南北の港を結ぶ道路の東側に大凡平行になる形で商店や診療所といった主要な施設の脇を通るように作られたものがある。
それ程大きくはない島だが、主要な場所には車で行きやすいように整備が施されているのだ。
小中学校の真東にあたる南北をつなぐ2本の道路に挟まれたE=05エリアには、4番目に呼ばれたチーム4人が隠れていた。
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974
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2013/11/26(火) 06:36:38.73 ID:BVhJwVsq0
あーあ、プログラム、だってさ。
そんなに俺普段悪い行いしてたか?
こんなんナシだろ、おーい、神様、聞いてるー?
なんて。
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2013/11/26(火) 06:37:15.95 ID:BVhJwVsq0
無意識に、手が耳たぶに触れた。
両耳に付けられた黒曜石のシンプルなピアスは今では圭のトレードマークみたいなものだが、これは遼子の見立てで選んだものだった。
中等部1年生の終わり頃、圭は興味本位でピアスの穴を開けた。
この件に関してまず遼子から「横山がピアスとか似合わない」という酷評を受けた。
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2013/11/26(火) 06:38:29.86 ID:BVhJwVsq0
別れる時まで、雄大は自分と裕一郎の兄貴分だな――いつもと変わらないように振舞ってくれた雄大だけれど、もしかしたらもう会うことはないのかもしれないのだと思うと、目頭が熱くなった。
裕一郎も目に涙はなかったけれど、鼻の頭が真っ赤になっていた。
圭は使い古したスポーツバッグ(サッカー用品大手ブランドのもので、これを初めて持って行った試合でハットトリックを達成した、非常に縁起の良い鞄だ。そのゲン担ぎも、プログラムという法律には敵わなかったのだが)を肩に掛けて、重い足を動かして前に出た。
ちらりと左を見ると、田中顕昌(男子十一番)の亡骸が横たわっているのが見えた。
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