1: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:19:30.05 ID:HYyZ8GF2o
圭一「魅音」
背後から名前を呼ばれ、振りむく。
魅音「ん、圭ちゃん?どしたの、神妙な顔して?」
圭一「俺、やっと気付いたんだ。俺さ、すげぇ鈍感で、気付かないうちに魅音を傷つけたりしたこともあったかもしれないけどさ……」
魅音「え、え?ちょっ、何の話っ?」
ものすごく真面目な顔をした圭ちゃんが、少しずつあたしの方へ歩み寄って行く。
圭一「それでも、魅音は俺の事許してくれるか?こんな俺でも、お前の隣にいていいか?」
魅音「隣、って……いっつも部活で、あたしたち一緒にいるじゃない?そんな急に改まってするような話でも……」
圭ちゃんが何を言っているのかなんとなく察したあたしは、じりじりと距離を詰めて来る圭ちゃんから後ずさり始める。
圭一「逃げるなよ、魅音。もう、俺も逃げないから」
腕をガシリと掴まれ、更に距離を詰めてくる。
魅音「け、圭ちゃん近い近いっ!!?」
圭一「魅音……―――」
魅音「〜〜〜〜〜〜〜―――!!」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/22(火) 02:22:30.10 ID:HYyZ8GF2o
―――――
―――
3: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:25:29.21 ID:HYyZ8GF2o
魅音「―――っ………」
気が付くと、仰向けで天井に向けて手を伸ばしている自分がいた。
魅音「ゆ、ゆ……夢……?」
4: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:27:18.63 ID:HYyZ8GF2o
ふと、どこからか視線を感じた。
魅音「………」
いやーな予感がして、ドアの方を一瞥する。
5: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:30:04.77 ID:HYyZ8GF2o
――――――
詩音「わかってますよお姉。圭ちゃんの事が好きで好きで仕方なくて、妄想していたんですよね?」
魅音「だから違うってば!!ちょっとうたた寝して、圭ちゃんの夢を見ちゃっただけっ!!」
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/22(火) 02:31:25.17 ID:t2k7aFYLP
恋難しってタイトルのくせに1レス目からくっつくのかよwwって思ってたらちゃんと夢落ちだった
7: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:32:00.64 ID:HYyZ8GF2o
詩音「あらら……もしかして、結構な重症ですか」
魅音「違うっ!!!あ、ああああああああたしはべべべべべべつにいつも通りよっ!!?」
詩音「動揺しまくり目線泳ぎまくりで言われてもちっとも説得力ありませんよ、お姉」
8: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:35:12.67 ID:HYyZ8GF2o
詩音「まずひとつ確認しておきたいことがあります。お姉は圭ちゃんの事、好きなんですよね?」
魅音「だっ、だからっ……!」
言い訳をしようとするが、詩音の真面目な雰囲気を感じ取り、あたしもそれに答えることにする。
9: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:37:30.10 ID:HYyZ8GF2o
詩音「はぁ……だから、圭ちゃんの事が好きなら現状のままじゃダメなんじゃないですかって言いたいんですよ、私は」
魅音「そ、そんな事言ったって、あたしだってどうすればいいのかわかんないし……」
詩音「エンジェルモートで圭ちゃんとはち合わせた時は、私の名を語って積極的に迫ったんでしょう?あの時と同じようにやればいいじゃないですか」
10: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:41:01.00 ID:HYyZ8GF2o
詩音「だったら、勇気を出してもう一歩歩み寄ってみたらどうですか?私は応援しますよ、お姉の事」
魅音「詩音……あんた……」
詩音「なんですか、お姉?」
11: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:43:02.36 ID:HYyZ8GF2o
詩音「お姉の方から歩み寄る勇気が出ないって言うのでしたら、私が協力してもいいですよ?圭ちゃんは激鈍だし、お姉は超が付くほどの奥手なんですから……このまんまだと、何の進展も無くお姉は卒業しちゃいますよ?」
魅音「卒業……そうか、そうだよね……」
詩音に指摘され、そう遠くない未来の事を思い描く。
12: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:45:13.86 ID:HYyZ8GF2o
――――――
詩音「帰ってきましたか、お姉?」
魅音「………う、うん。ごめん」
13: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:47:47.34 ID:HYyZ8GF2o
詩音「そういう不安を覚えるのは、お姉と圭ちゃんの間に成立しているのは現時点では『友情』だからですよ」
魅音「どういう……こと?」
詩音「ただの友達なら、離れ離れになってしまったら記憶が薄れてしまうかもしれない。お姉から圭ちゃんへは友達以上の感情を持っているんでしょうが、現時点ではそれは一方通行。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/22(火) 02:47:57.66 ID:t2k7aFYLP
K1と魅音の年齢ってどうなってったっけ?
同い年だっけ?1歳違いだっけ?
15: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:49:39.65 ID:HYyZ8GF2o
詩音「なら、その不安を払拭するにはどうしたらいいか?ここからが本題ですよ、お姉」
魅音「お、おうっ!」
詩音「今までお姉はいいだけ回り道をして来ているから、私は単刀直入に言わせてもらいますけど。ズバリ、恋人同士になっちゃえばいいわけです」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/22(火) 02:49:45.87 ID:oH9+iesTo
いっこ上だった気が。
ワイがポニテ属性になったのは間違いなく魅音のせい…
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage ]
2014/07/22(火) 02:53:41.01 ID:gFlANhzb0
>>14
魅音は圭一より一個上よ…
18: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:54:03.98 ID:HYyZ8GF2o
詩音「どうしてそんなに驚くんですか、お姉?極々自然な流れだったと思いますけど?」
魅音「ま、待って、いくらなんでも話が飛躍しすぎてない、詩音!?そりゃ、圭ちゃんと恋人同士になれたら素敵だなって思うけど、でも、そんな……あたしたちにはまだ早いって言うか、そのぉ……」
詩音「まあ落ち着いてください、お姉」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/22(火) 02:57:32.07 ID:7+TjCgXDO
ひぐらしSSとは珍しいな
期待
20: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:57:39.50 ID:HYyZ8GF2o
しかし、何と言うか……。
魅音「手段と目的が、逆転してるような……?」
詩音「いいんですよ、最終的に納得できる結末を目指すなら。手段も目的も、関係なし!自分が分校を卒業しても圭ちゃんには忘れられたくない。
21: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/07/22(火) 02:59:33.28 ID:HYyZ8GF2o
あ、あたしと圭ちゃんが、恋人同士……。
恋人……。
圭一『魅音……』
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