42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/03(水) 14:08:04.46 ID:ZhA2i8PA0
面倒くさい人種だ。
ならば、一緒に来てもらおうか。
駅と、私の家まで。
「分かりました。では、お願いします」
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2014/09/03(水) 14:32:24.51 ID:ZhA2i8PA0
ひな子のことだから、この車が先生のだと知っていたに違いない。
今頃、嫉妬で怒り狂っているかもしれない。
私は運転する先生の横顔を見ながら言った。
「すいません、駅の方へ行ってもらってもかまいませんか」
44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/03(水) 14:45:56.71 ID:ZhA2i8PA0
壁に押し付けられるようにして、胸ぐらを掴まれて、私は息苦しさを覚えた。
腕力があるのか、振りほどけない。
「梨奈さんからッ……聞きましたよね?」
45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/03(水) 15:14:52.98 ID:ZhA2i8PA0
「梨奈の目を覚ましてやんないと……」
彼女はぼそりと呟いて、次に私の鳩尾を殴ってきた。
「ぐッ……」
46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/03(水) 15:38:00.03 ID:ZhA2i8PA0
窓ガラスに映った顔を見て、私は頬の赤みに気が付く。
「……」
柏木先生への言い訳を考えている内に、
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2014/09/03(水) 15:44:19.11 ID:ZhA2i8PA0
それならば、ひな子の欲望でも叶えればいいのに。
私は先生の横を通り過ぎて、車へ向かう。
「みどりさん!」
48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/03(水) 15:57:44.12 ID:ZhA2i8PA0
車に乗り込んだ途端、携帯に電話がかかってきた。
母だった。
「先生、母から電話がかかってきたので出て構いませんか」
49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/03(水) 16:16:09.10 ID:ZhA2i8PA0
先生がバックミラー越しにこちらを見ているのが分かった。
その視線から逃れるように、私はフロントドアの方へ体を向ける。
『お仕事中だった?』
50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/03(水) 16:24:39.75 ID:ZhA2i8PA0
『あ、それから』
「なんだい」
『お家の電話線が切れてしまっていたの。ネズミにでもかじられたのかしらね?』
51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/03(水) 18:22:01.80 ID:ZhA2i8PA0
「何か?」
「今の、お母さんなのでしょう?」
「そうですね」
52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/03(水) 18:31:52.46 ID:ZhA2i8PA0
その夜、私は舞への報告電話の後、柏木先生の電話番号を登録した。
これは、彼女の仕事なのだろうか。生徒の相談に飢えているのかもしれない。
教師としての職務ではなく、自己満足の正義感を満たしたいのだ、きっと。
否、ひねくれた考えだ。
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