15: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/02/25(水) 20:57:56.29 ID:DLa1I0Qh0
これは予想だけれど、きっと彼らにとってゲームの世界は現実と等価値に近い。
ただ単純に人生とゲームどちらが大切か、という比率が他人とは違うと言うだけであって、そこに他人が口を挟むべきじゃない。
わたしとサイネリアと尾崎さんがそれぞれ現実のアイドルとネットアイドルを秤にかけていたように、価値なんてものは人によってゴミ同然から大切なものにまで変わる。
16: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/02/25(水) 20:59:20.88 ID:DLa1I0Qh0
006
17: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/02/25(水) 21:00:53.16 ID:DLa1I0Qh0
そう。
『私は阿良々木暦なんて人、知らない』。
18: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/02/25(水) 21:01:37.96 ID:DLa1I0Qh0
「あ……あ……!」
ぷつん、と音がした。
19: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/02/25(水) 21:02:52.21 ID:DLa1I0Qh0
007
20: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/02/25(水) 21:04:59.99 ID:DLa1I0Qh0
だったら、壊れない世界がいい。
いつだって同じ時を、同じ人と、死ぬまで一緒にいられる世界。
それを優しい世界と呼ぶのかは、人によるのだろうけれど、わたしにとっては安心出来る場所に違いない。
21: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/02/25(水) 21:07:37.66 ID:DLa1I0Qh0
「わたしは、悪意が、怖い……」
両腕を交差させ抱き、身体を縮こませる。
寒い。思わずしゃがみ込んだ。
22: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/02/25(水) 21:08:55.77 ID:DLa1I0Qh0
「水谷、お前が一人を選ぶならそれもいい。僕は止めない」
言って、しゃがみながらわたしと目線を合わせる阿良々木さん。
23: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/02/25(水) 21:10:05.34 ID:DLa1I0Qh0
「うおおぉぉぉっ!?」
「ひぅ……っ!?」
24: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/02/25(水) 21:12:24.75 ID:DLa1I0Qh0
「涼、さん……?」
「絵理ちゃん……良かった……!」
25: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/02/25(水) 21:13:26.69 ID:DLa1I0Qh0
「うぁ……うわぁぁぁぁぁん……」
最後に、総量を考えたら海が出来るんじゃないか、と言いたくなるような量の、涙。
この三つが鼎立するかのように、この世界は成り立っていたんだ。
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